よくある質問
Q1:予防接種ってなに?
予防接種とは、病気に対する免疫をつけたり、免疫を強くするために、ワクチンを接種することをいいます。ワクチンを接種した方が病気にかかることを予防したり、人に感染させてしまうことで社会に病気がまん延してしまうのを防ぐことを主な目的としています。また、病気にかかったとしても、ワクチンを接種していた方は重い症状になることを防げる場合があります。
Q2:受けた方がよいのはどのワクチン?
1. 予防接種法に基づく「定期接種」のワクチン
■A類疾病
「A類疾病」の予防接種は、対象者全員が受けるべき予防接種です。
お住まいの市町村内で受ける場合、公費で接種が受けられます。
- ロタウイルス
- ジフテリア(※1)
- 破傷風(※1)
- 百日せき(※1)
- 急性灰白髄炎(ポリオ)(※1)
- Hib感染症(※1)
- 子どもの肺炎球菌感染症
- B型肝炎
- 結核(BCG)
- 麻しん(※2)
- 風しん(※2)
- 水痘
- 日本脳炎
- ヒトパピローマウイルス(HPV)感染症
■B類疾病
「B類疾病」の予防接種は、費用の一部に公費負担がある場合があります。
2. 予防接種法に基づく「定期接種」以外のワクチン
予防接種法に基づく定期接種以外にも、様々な状況に応じて、ワクチンを接種することができます。
これは「任意接種」と呼ばれており、以下のようなものがあります。
- 個人が感染症にかかったり重症になるのを防ぐために受ける予防接種
(例:季節性インフルエンザワクチン、流行性耳下腺炎のワクチン) - 海外渡航の際に、渡航先によって、接種することが望ましい予防接種
- 定期接種を受けそびれたり、受ける機会がなかった方が、対象年齢以外で受ける予防接種
※流行を防ぐために、行政から受けることを推奨している場合もあります。 - 免疫の弱い方に接する機会がある方などが、周囲の方の感染を防ぐために受ける予防接種
Q3:予防接種はいつ受ければよいの?
予防接種は、赤ちゃんがお母さんから受け継いだ免疫が薄れてくる時期、病気にかかりやすい年齢や重症化しやすい年齢などに応じて接種する必要があります。
予防接種法に基づく定期接種は、病気ごとに定められた接種期間がありますので、適切な期間内に忘れないように接種することが大切です。詳しいスケジュールはこちらで見ることができます。
Q4:ワクチンを接種することができないのはどのような人ですか?
明らかな発熱のある方や重い急性疾患にかかっている方などはワクチンを接種することができません。
詳細は、予防接種を受けることが適当ではない状態の方[253KB]をご確認ください。
予防接種を受けることが適当ではない状態に当てはまるか少しでも不安な方は予診の際にご相談ください。
Q5:今、流行していない病気のワクチン接種は要らないのではないですか?
定期接種(A類疾病)の対象となっている病気は、皆さんが予防接種を受け免疫を持っているからこそ、感染者が少なく、感染が起こったとしても流行しない状態になっています。
しかし海外には、日本では流行していない病気が流行している国があります。そのため、海外で病気に感染してしまったり、海外からの来訪者から病気をもらってしまうこともあります。
もし、予防接種を受けないと、重い感染症が日本国内で再び流行してしまいます。身近にその病気がないとしても、予防接種によりひとりひとりが病気に対する免疫を持つことが必要です。
Q6:予防接種を受ける前や受けた後には何に気をつければよいの?
■予防接種を受ける前
ご自身やお子さんが受けるべきワクチンの種類や時期を確認してください。接種するワクチンのメリットや副反応(副作用)について接種医などと相談し、よく理解し接種を検討してください。
また、当日の体調や過去の罹患歴などによって予防接種を受けることが適当ではない方もいらっしゃいますので、予防接種を受けることが適当ではない状態に該当しないかについてもご確認ください。(詳細は Q4をご確認ください。)
予防接種は体調が良いときに受けるのが原則です。いつもと様子が異なる、何となく調子が悪いという時は、受けることができるかどうかを、必ず接種医に相談しましょう。
採血の時に気分が悪くなったことがある人は、ベッドに横になって接種することで、気分が悪くなることを防ぐことができます。
■予防接種を受けた後
予防接種後はしばらくの間、接種した医療機関にいて、何も体調に変わりがないことを確認してから帰宅しましょう。まれに接種直後に副反応が起きることがあり、医療機関内にいればすぐに対応できるからです。
※例えば、
- アレルギー反応(アナフィラキシ-):
医療機関内にいればすぐに治療を受けられます。 - 顔色が悪くなり、脈が遅くなって、血圧が下がり、時に気を失って倒れる(血管迷走神経反射):
横になって寝ていると回復します。特に、極度に緊張していたり、疲れている時など、痛みや不安などによって起こりやすいので、注意しましょう。
ワクチンを接種した後に、なにか気になる症状があった場合は、まずは接種した医療機関の医師にご相談ください。
Q7:ワクチンにはどのくらい効果があるの?
ワクチンを接種することにより、多くの方は免疫を獲得できます。ただし、ワクチンの種類によって効果(免疫がつく)が得られる割合は異なります。またワクチンの種類によって、獲得した免疫が薄れていくまでの期間は異なります。
※例えば、
- 麻しん・風しんワクチン:
1歳以上で2回接種することにより、ほとんどの方に免疫がつき、麻しんや風しんの感染から守られます。 - インフルエンザワクチン:
個人ごとにみると、ワクチンを接種してもインフルエンザにかかることはありますが、社会全体で見ると、ワクチンの接種によって発病や重症化の確率が抑えられ、ワクチンの接種にはメリットがあることが知られています。
Q8:ワクチンによる副反応(副作用)の心配はないの?
ワクチンの接種により、副反応(副作用)が起きることがありますが、多くは、発熱したり、注射した部分が腫れるといった、比較的軽く、短期間で治るものです。ごくまれに、重いアレルギーなど、重症の副反応が起きることがあります。
日本では、ワクチンの安全性を確認するため、ワクチン接種後に生じた症状について継続的に情報収集を行っています(副反応疑い報告制度)。また、収集した情報について、国の審議会(副反応検討部会)で報告し、定期接種として広く皆さまに接種していただく上で安全性に問題がないかを専門家が評価しています。
なお、万が一、定期接種のワクチンにより健康被害が生じた場合に備え、健康被害救済制度を設けています。