健康・医療高齢者の肺炎球菌ワクチン

高齢者に対する肺炎球菌ワクチンによって、重症な肺炎などにかかることを予防できます。65歳の方と、60~64歳で一定の基礎疾患がある方は1回接種ができます。

疾病の性質

肺炎球菌感染症の概要

 肺炎球菌感染症とは、肺炎球菌という細菌によって引き起こされる病気です。この菌は、主に気道の分泌物に含まれ、咳やくしゃみなどを通じて飛沫感染します。日本人の約5~10%の高齢者では鼻や喉の奥に菌が常在しているとされます。これらの菌が増殖し、下気道や血流中へ侵入することで、気管支炎、肺炎、敗血症などの重い合併症を起こすことがあります。

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ワクチンの効果

• 肺炎球菌には、100種類以上の血清型があり、定期接種で使用される沈降20価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV20)は、そのうち20種類の血清型を対象としたワクチンであり、この20種類の血清型は、成人侵襲性肺炎球菌感染症(※)の原因の約5~6割を占めるという研究結果があります。

• 沈降20価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV20)は、血清型に依らない侵襲性肺炎球菌感染症全体の3~4割程度を予防する効果があるという研究結果があります。
※侵襲性感染症とは、本来は菌が存在しない血液、髄液、関節液などから菌が検出される感染症のことをいいます。

• また、定期接種で使用される「沈降20価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV20)」は、血清型に依らない侵襲性肺炎球菌感染症の3~4割程度を予防する効果があるという研究結果があります。

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定期接種の対象者とスケジュール

 以下に該当する方に、1回の接種を行います。

  • 65歳の方
  • 60~64歳で対象となる方(※)
    ※心臓、腎臓または呼吸器の機能に障害があり、身の回りの生活が極度に制限される方、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)による免疫の機能に障害があり、日常生活がほとんど不可能な方

  

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定期接種に使用するワクチン

 沈降20価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV20)を用いて、1回筋肉内に接種します。
 なお、令和8年度より、定期接種で用いるワクチンが23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン(PPSV23)から、沈降20価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV20)に変更になりました。

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ワクチンの安全性

 ワクチンを接種後に以下のような副反応がみられることがあります。また、頻度は不明ですが、ショック・アナフィラキシー、痙攣(熱性痙攣含む)、血小板減少性紫斑病がみられることがあります。
 接種後に気になる症状を認めた場合は、接種した医療機関へお問い合わせください。

                                     
報告頻度 10%以上 注) 1~10% 注) 1%未満 注)  頻度不明
皮膚     発疹、そう痒症、多汗症、脂肪腫 血管性浮腫、多形紅斑、蕁麻疹、蕁麻疹様発疹
呼吸器     咳嗽、鼻咽頭炎 呼吸困難、気管支痙攣
局所症状 
(注射部位) 
疼痛・圧痛
(59.6%)
紅斑、腫脹 そう痒感、血腫、熱感、蕁麻疹 皮膚炎、硬結、上腕の可動性の低下
胃腸障害     胃炎、下痢、腹部不快感 食欲減退、嘔吐、悪心
血管及びリンパ系障害       注射部位に限局したリンパ節症
筋・骨格系  筋肉痛 (38.2%)
関節痛 (11.6%)
  筋浮腫、筋骨格硬直 筋肉痛増悪、関節痛増悪
精神神経系 頭痛 (21.7%)   不安、味覚不全 中期不眠症、易刺激性、傾眠状態、睡眠増加、不安定睡眠、不眠
循環器     動悸  
過敏性反応        顔面浮腫、呼吸困難、気管支痙攣
その他 疲労 (30.3%)   悪寒、腫脹、発熱、異常感、疼痛  

注)発言頻度は国内又は海外で実施した臨床試験の結果を合算して集計している

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接種を受けられない方

 以下の方は、接種を受けることができません。

  • ジフテリアトキソイドによってアナフィラキシーを呈したことがあることが明らかな方
  • その他、予防接種を行うことが不適当な状態にあると医師が判断する方

 以下のような場合は接種を受けることができませんので、治ってから受けるようにしてください。​

  • 発熱している​
  • 重篤な急性疾患にかかっている

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接種に注意が必要な方

 以下の方は、接種にあたって注意が必要なので、あらかじめ医師に相談してください。

  • 免疫不全と診断されている方や、近親者に先天性免疫不全症の方がいる方
  • 心臓、腎臓、肝臓、血液の病気がある方
  • これまでに、予防接種を受けて2日以内に発熱や全身の発疹などのアレルギー症状があった方
  • けいれんを起こしたことがある方
  • 沈降20価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV20)の成分や、沈降20価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV20)にも含まれるジフテリアトキソイドに対してアレルギーを呈するおそれのある方
  • 血小板減少症や、凝固障害のある方
  • 抗凝固療法を受けている方

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Q&A

がついたタイトル部分を押下で回答が閲覧できます。

高齢者の肺炎球菌ワクチン

2026年2月20日版

感染症について

Q1 肺炎球菌感染症とはどんな病気ですか?

肺炎球菌感染症とは、肺炎球菌という細菌によって引き起こされる病気です。この菌は、主に気道の分泌物に含まれ、咳やくしゃみなどを通じて飛沫感染します。日本人の約5~10%の高齢者では鼻や喉の奥に菌が常在しているとされます。これらの菌が増殖し、下気道や血流中へ侵入することで、気管支炎、肺炎、敗血症などの重い合併症を起こすことがあります。

ワクチンについて

Q2 高齢者を対象とした肺炎球菌ワクチンの定期接種は何歳で受けられますか?

以下の1、2、または3の方が定期接種の対象です。
1:65歳の方
2:60~64歳で、心臓や腎臓、呼吸器の機能に障害があり、身の回りの生活を極度に制限される方
3:60~64歳で、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に障害があり、日常生活がほとんど不可能な方

Q3 2026年4月から定期接種で用いるワクチンが変わりましたが、定期接種の対象者や接種スケジュールに変更はありますか?

2026年4月から沈降20価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV20)が新たに定期接種で用いるワクチンになりましたが、高齢者の肺炎球菌ワクチンの定期接種の対象者に変更はありません。 
また、いずれも1回接種ですが、接種方法が異なっていますのでご注意ください。

Q4 過去に肺炎になったり、肺炎球菌感染症にかかったりしたことがあるのですが、定期接種の対象者になりますか?

肺炎の原因は様々な原因でおこり、また肺炎球菌には多くの血清型がありますので、過去に肺炎や肺炎球菌感染症にかかっていても、定期接種の対象になります。

ワクチンやその接種方法について

Q5 高齢者を対象とした肺炎球菌ワクチンの定期接種で使用できるワクチンとその接種方法は何ですか?

高齢者に対する肺炎球菌ワクチンは、沈降20価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV20)を用いて、1回筋肉内に接種します。
なお、2026年4月より、定期接種で用いるワクチンが23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン(PPSV23)から、沈降20価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV20)に変更になりました。

 

Q6 沈降20価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV20)にはどのような効果がありますか?

肺炎球菌には、100種類以上の血清型があり、定期接種で使用される沈降20価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV20)は、そのうち20種類の血清型を対象としたワクチンであり、この20種類の血清型は、成人侵襲性肺炎球菌感染症(※)の原因の約5~6割を占めるという研究結果があります。  
また、沈降20価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV20)は、血清型に依らない侵襲性肺炎球菌感染症全体の3~4割程度を予防する効果があるという研究結果があります。
※侵襲性感染症とは、本来は菌が存在しない血液、髄液、関節液などから菌が検出される感染症のことをいいます。

Q7 沈降20価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV20)を接種することにより、どのような副反応の発生が想定されますか?

ワクチンを接種後に以下のような副反応がみられることがあります。また、頻度は不明ですが、ショック・アナフィラキシー、痙攣(熱性痙攣含む)、血小板減少性紫斑病がみられることがあります。
接種後に気になる症状を認めた場合は、接種した医療機関へお問い合わせください。                                     

報告頻度 10%以上 注) 1~10% 注) 1%未満 注)  頻度不明
皮膚     発疹、そう痒症、多汗症、脂肪腫 血管性浮腫、多形紅斑、蕁麻疹、蕁麻疹様発疹
呼吸器     咳嗽、鼻咽頭炎 呼吸困難、気管支痙攣
局所症状 
(注射部位) 
疼痛・圧痛
(59.6%)
紅斑、腫脹 そう痒感、血腫、熱感、蕁麻疹 皮膚炎、硬結、上腕の可動性の低下
胃腸障害     胃炎、下痢、腹部不快感 食欲減退、嘔吐、悪心
血管及びリンパ系障害       注射部位に限局したリンパ節症
筋・骨格系  筋肉痛 (38.2%)
関節痛 (11.6%)
  筋浮腫、筋骨格硬直 筋肉痛増悪、関節痛増悪
精神神経系 頭痛 (21.7%)   不安、味覚不全 中期不眠症、易刺激性、傾眠状態、睡眠増加、不安定睡眠、不眠
循環器     動悸  
過敏性反応        顔面浮腫、呼吸困難、気管支痙攣
その他 疲労 (30.3%)   悪寒、腫脹、発熱、異常感、疼痛  

注)発言頻度は国内又は海外で実施した臨床試験の結果を合算して集計している

Q8 2026年4月1日からなぜ、定期接種で用いる23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン(PPSV23)から沈降20価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV20)に変更したのですか?

23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン(PPSV23)沈降20価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV20)はいずれも肺炎球菌に対するワクチンですが、ワクチン接種後の免疫を得る機序が異なっているため、ワクチンに含まれる血清型において、PCVの方がPPSVよりも高い有効性が期待でき、2024年時点で成人の侵襲性肺炎球菌感染症(※)の原因となる肺炎球菌の血清型のうち、各ワクチンに含まれる血清型の割合も概ね同等程度でした。
また、安全性についてはともに特段の懸念はありません。こうした科学的知見を踏まえた審議会の議論を経て、定期接種で用いるワクチンが変更となりました。
※侵襲性感染症とは、本来は菌が存在しない血液、髄液、関節液などから菌が検出される感染症のことをいいます。

Q9 23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン(PPSV23)や、沈降15価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV15)、21価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV21)は、定期接種として使用することができますか?

高齢者の肺炎球菌感染症に対する2026年4月以降の定期接種に用いるワクチンは沈降20価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV20))のみであり、その他のワクチンは定期接種としては使用できません。

定期接種の接種場所

Q10 高齢者の肺炎球菌の定期接種はどこで受けられますか?

定期接種の実施主体は市町村になります。お住まいの市町村にお問い合わせください。

長期療養特例

Q11 肺炎球菌ワクチンの接種対象年齢において、病気にかかって長く療養していたために、接種を受けられずに対象年齢が終わってしまった場合、どうすればいいですか?

接種対象年齢において、長期に渡り療養を必要とする病気にかかっていたために、定期接種を受けることができなかったと認められた場合、長期療養特例として定期接種を受けることができます(この場合、接種可能となった日から1年以内に接種を受ける必要があります)。特例に該当するか否かについては、医学的な判断が必要です。詳細についてはお住まいの市町村にお問い合わせください。

健康被害があった場合

Q12 もし肺炎球菌ワクチンの定期接種により、重い副反応が起きてしまった時はどうすればいいですか?

定期接種を受けたことにより、健康被害が発生した場合には、救済給付を行うための制度があります。詳細についてはお住まいの市町村にご相談ください。

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リーフレット

 高齢者の肺炎球菌ワクチンについてのリーフレットを作成しておりますので、ご活用ください。



リーフレット[1.2MB]

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その他の定期接種ワクチンを年齢別に見る

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相談窓口

厚生労働省は、インフルエンザをはじめとした感染症の一般的予防方法、流行状況や予防接種の意義、有効性、副反応等に関する国民の皆様の疑問に的確に対応するため、「感染症・予防接種相談窓口」を開設しています。

【感染症・予防接種相談窓口】
電話番号:0120-995-956(午前9時~午後5時 ※土日祝日、年末年始を除く)

※2025年4月1日から電話番号が変わりました。
※行政に関する御意見・御質問は受け付けておりません。
※本相談窓口は、厚生労働省が業務委託している外部の民間会社により運営されています。

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関連リンク

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