健康・医療インフルエンザワクチン(季節性)

「予防接種情報」ウェブサイトに関するアンケートへのご協力のお願い

高齢者に対するインフルエンザワクチンによって、重症な肺炎などにかかることを予防できます。65歳以上の方と、60~64歳で一定の基礎疾患がある方は毎年1回接種ができます。

疾病の性質

インフルエンザの概要

 インフルエンザは、インフルエンザウイルスに感染することによって起こる病気です。38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、全身倦怠感等の症状が比較的急速に現れるのが特徴です。併せて普通の風邪と同じように、のどの痛み、鼻汁、咳等の症状もみられます。お子様ではまれに急性脳症を、ご高齢の方や免疫力の低下している方では二次性の肺炎を伴う等、重症になることがあります。

 季節性インフルエンザは流行性があり、いったん流行が始まると、短期間に多くの人へ感染が拡がります。日本では、例年12月~3月が流行シーズンです。

※より詳しい情報については下記リンクをご参照ください。
インフルエンザ(NIID)

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ワクチンの効果

 国内の研究によれば、65歳以上の高齢者福祉施設に入所している高齢者については34~55%の発病を阻止し、82%の死亡を阻止する効果があったとされています※1。
 6歳未満の小児を対象とした2015/16シーズンの研究では、発病防止に対するインフルエンザワクチンの有効率は60%と報告されています※2
 現行のインフルエンザワクチンは、接種すればインフルエンザに絶対にかからない、というものではありません。しかし、インフルエンザの発病を予防することや、発病後の重症化や死亡を予防することに関しては、一定の効果があるとされています。

※1 平成11年度 厚生労働科学研究費補助金 新興・再興感染症研究事業「インフルエンザワクチンの効果に関する研究(主任研究者:神谷齊(国立療養所三重病院))」

※2 平成28年度 厚生労働行政推進調査事業費補助金(新興・再興感染症及び予防接種政策推進研究事業「ワクチンの有効性・安全性評価とVPD(vaccine preventable diseases)対策への適用に関する分析疫学研究(研究代表者:廣田良夫(保健医療経営大学))」

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接種の対象者とスケジュール

<対象>

  • 65歳以上の方
  • 60~64歳で対象となる方(※)
    ※心臓、腎臓または呼吸器の機能に障害があり、身の回りの生活が極度に制限される方、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)による免疫の機能に障害があり、日常生活がほとんど不可能な方。

<スケジュール>
 毎年度、秋冬に1回の接種を行います。

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使用するワクチン

 インフルエンザHAワクチンを使用します。

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ワクチンの安全性

 季節性インフルエンザワクチンで比較的多くみられる副反応には、接種した場所(局所)の赤み(発赤)、はれ(腫脹)、痛み(疼痛)等が挙げられます。接種を受けられた方の10~20%に起こりますが、通常2~3日で消失します。

 全身性の反応としては、発熱、頭痛、寒気(悪寒)、だるさ(倦怠感)などがみられます。接種を受けられた方の5~10%に起こり、こちらも通常2~3日で消失します。

 また、まれではありますが、ショック、アナフィラキシー様症状(発疹、じんましん、赤み(発赤)、掻痒感(かゆみ)、呼吸困難等)がみられることもあります。

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接種を受けられない方

 以下の方は、接種を受けることができません。

  • この予防接種の接種液の成分によってアナフィラキシーを呈したことがある方
  • その他、予防接種を行うことが不適当な状態にあると医師が判断する方

 また、以下のような場合は接種を受けることができませんので、治ってから受けるようにしてください。​

  • 発熱している。​
  • 重篤な急性疾患にかかっている。

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接種に注意が必要な方

 以下の方は、接種にあたって注意が必要なので、あらかじめ医師に相談してください。

  • 心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害等の基礎疾患を有する方
  • 予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた方および全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある方
  • 過去にけいれんの既往のある方
  • 過去に免疫不全の診断がなされている方および近親者に先天性免疫不全症の方がいる方
  • 間質性肺炎、気管支喘息等の呼吸器系疾患を有する方
  • 本剤の成分または鶏卵、鶏肉、その他鶏由来のものに対してアレルギーを呈するおそれのある方

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Q&A

がついたタイトル部分を押下で回答が閲覧できます。

季節性インフルエンザ

2024年9月30日版

ワクチンについて

Q1 ワクチンの効果、有効性について教えてください。

インフルエンザにかかる時は、インフルエンザウイルスが口や鼻あるいは眼の粘膜から体の中に入ってくることから始まります。体の中に入ったウイルスは次に細胞に侵入して増殖します。この状態を「感染」といいますが、現行のワクチンはこれを完全に抑える働きはありません。
ウイルスが増えると、数日の潜伏期間を経て、発熱やのどの痛み等のインフルエンザの症状が出現します。この状態を「発病」といいます。インフルエンザワクチンには、この「発病」を抑える効果が一定程度認められていますが、麻しんや風しんワクチンで認められているような高い発病予防効果を期待することはできません。発病後、多くの方は1週間程度で回復しますが、中には肺炎や脳症等の重い合併症が現れ、入院治療を必要とする方や死亡される方もいます。これをインフルエンザの「重症化」といいます。特に基礎疾患のある方や高齢の方では重症化する可能性が高いと考えられています。インフルエンザワクチンの最も大きな効果は、「重症化」を予防することです。
国内の研究によれば、65歳以上の高齢者福祉施設に入所している高齢者については34~55%の発病を阻止し、82%の死亡を阻止する効果があったとされています※1。

「インフルエンザワクチンの有効性」は、ヒトを対象とした研究において、「ワクチンを接種しなかった人が病気にかかるリスクを基準とした場合、接種した人が病気にかかるリスクが、『相対的に』どれだけ減少したか」という指標で示されます。6歳未満の小児を対象とした2015/16シーズンの研究では、発病防止に対するインフルエンザワクチンの有効率は60%と報告されています※2。「インフルエンザ発病防止に対するワクチン有効率が60%」とは、下記の状況が相当します。

  • ワクチンを接種しなかった方100人のうち30人がインフルエンザを発病(発病率30%)
  • ワクチンを接種した方200人のうち24人がインフルエンザを発病(発病率12%)

→ ワクチン有効率={(30-12)/30}×100=(1-0.4)×100=60%

ワクチンを接種しなかった人の発病率(リスク)を基準とした場合、接種した人の発病率(リスク)が、「相対的に」60%減少しています。すなわち、ワクチンを接種せず発病した方のうち60%(上記の例では30人のうち18人)は、ワクチンを接種していれば発病を防ぐことができた、ということになります。
現行のインフルエンザワクチンは、接種すればインフルエンザに絶対にかからない、というものではありません。しかし、インフルエンザの発病を予防することや、発病後の重症化や死亡を予防することに関しては、一定の効果があるとされています。

※1 平成11年度 厚生労働科学研究費補助金 新興・再興感染症研究事業「インフルエンザワクチンの効果に関する研究(主任研究者:神谷齊(国立療養所三重病院))」
※2 平成28年度 厚生労働行政推進調査事業費補助金(新興・再興感染症及び予防接種政策推進研究事業「ワクチンの有効性・安全性評価とVPD(vaccine preventable diseases)対策への適用に関する分析疫学研究(研究代表者:廣田良夫(保健医療経営大学))」

Q2 乳幼児におけるインフルエンザワクチンの有効性について教えてください。

現在国内で用いられている不活化のインフルエンザワクチンは、感染を完全に阻止する効果はありませんが、インフルエンザの発病を一定程度予防することや、発病後の重症化や死亡を予防することに関しては、一定の効果があるとされています。

乳幼児のインフルエンザワクチンの有効性に関しては、報告によって多少幅がありますが、概ね20~60%の発病防止効果があったと報告されています※1※2。また、乳幼児の重症化予防に関する有効性を示唆する報告も散見されます。(参考:Katayose et al. Vaccine. 2011 Feb 17;29(9):1844-9)

しかし、乳幼児をインフルエンザウイルスの感染から守るためには、ワクチン接種に加え、ご家族や周囲の大人たちが手洗いや咳エチケットを徹底することや、流行時期は人が多く集まる場所に行かないようにすることなどで、乳幼児がインフルエンザウイルスへ曝露される機会をできるだけ減らす工夫も重要です。

※1平成14年度 厚生労働科学研究費補助金 新興・再興感染症研究事業「乳幼児に対するインフルエンザワクチンの効果に関する研究(研究代表者:神谷 齊(国立病院機構三重病院)・加地正郎(久留米大学))」
※2平成28年度 厚生労働科学研究費補助金 新興・再興感染症及び予防接種政策推進研究事業「ワクチンの有効性・安全性評価とVPD (vaccine preventable diseases)対策への適用に関する分析疫学研究(研究代表者:廣田良夫(保健医療経営大学))

Q3 インフルエンザワクチンの有効性が、製造の過程で低下することはあるのでしょうか?

インフルエンザワクチンは発育鶏卵を用いて製造されますが、ウイルスを発育鶏卵の中で増えやすくするためには馴化(じゅんか)させなければなりません。馴化とは、ウイルスを発育鶏卵で複数回増やし、発育鶏卵での増殖に適応させることです。このような馴化の過程で、ウイルスの遺伝子に変異が起きる場合があります。

遺伝子に変異が起きた場合、実際に流行しているインフルエンザウイルス(流行株)と、ワクチンのもとになっているインフルエンザウイルス(ワクチン株)とで、免疫への作用の程度に違い(抗原性の乖離)が認められる場合があります。しかしながら、そのような場合であっても、ヒトでは一定程度の有効性が保たれることが、疫学的な研究により明らかとなっています。この理由として、ヒトは、インフルエンザウイルスの抗原性の乖離の程度を調べるために用いられている実験動物とは異なり、毎年の流行に曝露されることで一定の交差反応性のある抗体を有しているためと考えられています。

Q4 「4価ワクチン」とはどのようなものですか?

現在国内で広く用いられているインフルエンザワクチンは、インフルエンザウイルスA型株(H1N1株とH3N2株の2種類)およびB型株(山形系統株とビクトリア系統株の2種類)のそれぞれを培養して製造されているため、「4価ワクチン」と呼ばれています。

Q5 インフルエンザワクチンの接種によって引き起こされる症状(副反応)には、どのようなものがありますか?

免疫をつけるためにワクチンを接種したとき、免疫がつく以外の反応がみられることがあります。これを副反応といいます。季節性インフルエンザワクチンで比較的多くみられる副反応には、接種した場所(局所)の赤み(発赤)、はれ(腫脹)、痛み(疼痛)等が挙げられます。接種を受けられた方の10~20%に起こりますが、通常2~3日で消失します。

全身性の反応としては、発熱、頭痛、寒気(悪寒)、だるさ(倦怠感)などがみられます。接種を受けられた方の5~10%に起こり、こちらも通常2~3日で消失します。

また、まれではありますが、ショック、アナフィラキシー様症状(発疹、じんましん、赤み(発赤)、掻痒感(かゆみ)、呼吸困難等)がみられることもあります。ショック、アナフィラキシー様症状は、ワクチンに対するアレルギー反応で接種後、比較的すぐに起こることが多いことから、接種後30分間は接種した医療機関内で安静にしてください。また、帰宅後に異常が認められた場合には、速やかに医師に連絡してください。

そのほか、重い副反応(注1)の報告がまれにあります。ただし、報告された副反応の原因がワクチン接種によるものかどうかは、必ずしも明らかではありません。インフルエンザワクチンの接種後に報告された副反応が疑われる症状等については、順次評価を行い、公表しています。

表 インフルエンザワクチン接種後の副反応疑い報告として医師に報告が義務付けられている症状と接種から症状発生までの期間

 インフルエンザ   1. アナフィラキシー 
 2. 急性散在性脳脊髄炎(ADEM) 
 3. 脳炎・脳症 
 4. けいれん 
 5. 脊髄炎 
 6. ギラン・バレ症候群 
 7. 視神経炎 
 8. 血小板減少性紫斑病 
 9. 血管炎 
 10. 肝機能障害
 11. ネフローゼ症候群
 12. 喘息発作
 13. 間質性肺炎
 14. 皮膚粘膜眼症候群
 15. 急性汎発性発疹性膿疱症
 16. その他の反応
 4時間  
 28日 
 28日 
 7日 
 28日 
 28日 
 28日 
 28日 
 28日 
 28日 
 28日 
 24時間  
 28日 
 28日 
 28日 
 ― 

(予防接種後副反応疑い報告書より抜粋)

(注1)重い副反応として、ギラン・バレ症候群、急性脳症、急性散在性脳脊髄炎、けいれん、肝機能障害、喘息発作、血小板減少性紫斑病等が報告されています。

Q6 インフルエンザワクチンの接種後の死亡例はありますか?

インフルエンザワクチンの接種後の副反応疑い報告において、報告医師から予防接種を受けたことによるものと疑われるとして報告された死亡例は以下のとおりです。

種別 期間 症例
新型 平成21(2009)年10月~平成22(2010)年9月 3例
平成22(2010)年10月~平成23(2011)年3月 4例
季節性 平成23(2011)年10月~平成24(2012)年5月21日 0例
平成24(2012)年10月~平成25(2013)年5月14日 1例
平成25(2013)年10月~平成26(2014)年7月まで 1例
平成26(2014)年10月~平成27(2015)年6月まで 3例
平成27(2015)年10月~平成28(2016)年4月まで 1例
平成28(2016)年10月~平成29(2017)年4月まで 2例
平成29(2017)年10月~平成30(2018)年4月まで 3例
平成30(2018)年10月~平成31(2019)年4月まで 0例
令和元(2019)年10月~令和2(2020)年4月まで 1例
令和2(2020)年10月~令和3(2021)年3月まで 0例
令和3(2021)年10月~令和4(2022)年3月まで 1例
令和4(2022)年10月~令和5(2023)年3月まで 1例

これらの副反応疑い報告について、副反応検討部会において専門家による評価を行ったところ、死亡とワクチン接種の直接の明確な因果関係があるとされた症例は認められませんでした。また、死亡例のほとんどが、基礎疾患等があるご高齢の方でした。
資料は、厚生労働省のウェブページの下記アドレスに掲載しています。

○平成21年10月~平成22年9月分報告事例
 平成22年度第2回新型インフルエンザ予防接種後副反応検討会(平成22年12月6日)
○平成22年10月~平成23年3月分報告事例
 平成23年度第1回新型インフルエンザ予防接種後副反応検討会(平成23年7月13日)
○平成23年10月~平成24年3月分報告事例
 平成24年度第1回インフルエンザ予防接種後副反応検討会(平成24年5月25日)
○平成24年10月~平成25年3月分報告事例
 平成25年度第2回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会(平成25年6月14日)
○平成25年10月~平成26年7月分報告事例
 第11回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会(平成26年10月29日)
○平成26年10月~平成27年6月分報告事例
 第16回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会(平成27年11月27日)
○平成27年10月~平成28年4月分報告事例
 第20回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会(平成28年7月8日)
○平成28年10月~平成29年4月分報告事例
 第29回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会(平成29年8月28日)
○平成29年10月~平成30年4月分報告事例
 第36回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会(平成30年7月23日)
○平成30年10月~平成31年4月分報告事例
 第42回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会(令和元年8月30日)
○令和元年10月~令和2年4月分報告事例
 第48回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会(令和2年7月17日)
○令和2年10月~令和3年3月分報告事例
 第66回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会(令和3年8月4日)
○令和3年10月~令和4年3月分報告事例
 第81回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会(令和4年7月8日)
○令和4年10月~令和5年3月分報告事例
 第94回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会(令和5年7月28日)
○令和5年10月~令和6年3月分報告事例
 第102回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会(令和6年7月29日)

 基礎疾患がある方は、いろいろな外的要因により、病気の状態が悪化する可能性もありますので、必要に応じて、主治医および専門性の高い医療機関の医師に対し、接種の適否について意見を求め、接種の適否を慎重に判断してください。

Q7 インフルエンザワクチンの接種によって、インフルエンザを発症することはありますか?

不活化ワクチンの場合は、インフルエンザを発症することはありません。不活化ワクチンは、インフルエンザウイルスの感染性を失わせ、免疫をつくるのに必要な成分を取り出して作ったものです。したがって、ウイルスとしての働きはないので、ワクチン接種によってインフルエンザを発症することはありません。
弱毒生ワクチンの場合は、インフルエンザを発症することはあり得ます。

Q8 インフルエンザワクチンの接種によって、著しい健康被害が発生した場合は、どのような対応がなされるのですか?

Q13の回答で示した対象者の方への接種については、予防接種法に基づく定期の予防接種を受けたことによる健康被害であると厚生労働大臣が認定した場合に、予防接種法に基づく健康被害救済制度の対象となります。

救済制度の内容については、下記アドレスをご参照ください。
 予防接種健康被害救済制度

また、予防接種法の定期接種によらない任意の接種については、ワクチンを適正に使用したにもかかわらず発生した副反応により、健康被害が生じた場合は、独立行政法人医薬品医療機器総合機構法(平成14年法律第192号)による医薬品副作用被害救済制度または生物由来製品感染等被害救済制度の対象となります。

救済制度の内容については、下記を参照するか、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(TEL:0120-149-931)にご照会ください。
 医薬品副作用被害救済制度
 生物由来製品感染等被害救済制度

接種スケジュールや接種方法

Q9 ワクチンは1回接種でよいでしょうか?

1) 13歳以上の方は、1回接種を原則としています(注1)。ワクチンの添付文書には「13歳以上のものは1回または2回注射」と記載されていますが、健康な成人の方や基礎疾患(慢性疾患)のある方を対象に行われた研究から、インフルエンザワクチン0.5mLの1回接種で、2回接種と同等の抗体価(注2)の上昇が得られるとの報告があります※1※2。ただし、医学的な理由により(注1)、医師が2回接種を必要と判断した場合は、その限りではありません。なお、定期の予防接種(注3)は1回接種としています。

2) 13歳未満の方は、2回接種です。1回接種後よりも2回接種後の方がより高い抗体価の上昇が得られることから、日本ではインフルエンザワクチンの接種量および接種回数は次のとおりとなっています。なお、1回目の接種時に12歳で2回目の接種時に13歳になっていた場合でも、12歳として考えて2回目の接種を行っていただいて差し支えありません。
(1)6か月以上3歳未満の方 1回0.25mL 2回接種
(2)3歳以上13歳未満の方 1回0.5mL 2回接種
 

3) 諸外国の状況について、世界保健機関(WHO)は、ワクチン(不活化ワクチンに限る)の用法において、9歳以上の小児および健康成人に対しては「1回注射」が適切である旨、見解を示しています。また、米国予防接種諮問委員会(ACIP)も、9歳以上(「月齢6か月から8歳の小児」以外)の者は「1回注射」とする旨を示しています。

(注1)13歳以上の基礎疾患(慢性疾患)のある方で、著しく免疫が抑制されている状態にあると考えられる方等は、医師の判断で2回接種となる場合があります。
(注2)抗体価とは、抗原と反応できる抗体の量であり、ウイルス感染やワクチン接種により体内で産生された抗体の量を測定することで得られる値のことです。
(注3)インフルエンザワクチンの定期接種の対象者については、Q13をご参照ください。

※1平成23年度 厚生労働科学研究費補助金 新興インフルエンザ等新興・再興感染症研究事業「予防接種に関するワクチンの有効性・安全性等についての分析疫学研究(研究代表者:廣田良夫(大阪市立大学))」
※2平成28年度 厚生労働行政推進調査事業費補助金(新興・再興感染症及び予防接種政策推進研究事業「ワクチンの有効性・安全性評価とVPD(vaccine preventable diseases)対策への適用に関する分析疫学研究(研究代表者:廣田良夫(保健医療経営大学))」

Q10 昨年ワクチンの接種を受けましたが今年も受けた方がよいでしょうか?

インフルエンザワクチンは、そのシーズンに流行することが予測されると判断されたウイルスを用いて製造されています。このため、昨年インフルエンザワクチンの接種を受けた方であっても、今年のインフルエンザワクチンの接種を検討して頂く方が良い、と考えられます。

Q11 インフルエンザワクチンの接種はいつ頃受けるのがよいですか?

日本では、インフルエンザは例年12月~4月頃に流行し、例年1月末~3月上旬に流行のピークを迎えますので、12月中旬までにワクチン接種を終えることが望ましいと考えられます。

Q12 インフルエンザワクチンを接種するにはいくらかかりますか?

インフルエンザワクチンの接種は病気に対する治療ではないため、健康保険が適用されません。原則的に全額自己負担となり、費用は医療機関によって異なります。

しかし、予防接種法(昭和23年法律第68号)に基づく定期接種の対象者等については、接種費用が市区町村によって公費負担されているところもありますので、お住まいの市区町村(保健所・保健センター)、医師会、医療機関、かかりつけ医等に問い合わせていただくようお願いします(定期接種の対象でない方であっても、市区町村によっては、独自の助成事業を行っている場合があります)。

Q13 予防接種法に基づく定期のインフルエンザ予防接種の対象はどのような人ですか?

以下の方々は、インフルエンザにかかると重症化しやすく、インフルエンザワクチン接種による重症化の予防効果による便益が大きいと考えられるため、定期の予防接種の対象となっています。予防接種を希望する方は、かかりつけの医師とよく相談の上、接種を受けるか否か判断してください。

(1) 65歳以上の方
(2) 60~64歳で、心臓、腎臓若しくは呼吸器の機能に障害があり、身の回りの生活を極度に制限される方(概ね、身体障害者障害程度等級1級に相当します)
(3) 60~64歳で、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)による免疫の機能に障害があり、日常生活がほとんど不可能な方(概ね、身体障害者障害程度等級1級に相当します)

Q14 予防接種法に基づく定期のインフルエンザ予防接種は、どこでうけられますか?いくらかかりますか?

地域の医療機関、かかりつけ医等でインフルエンザワクチンの接種を受けることができますが、自治体によって実施期間や費用は異なります。インフルエンザワクチン接種可能な医療機関や地域での取組については、お住まいの市町村(保健所・保健センター)、医師会、医療機関、かかりつけ医等に問い合わせていただくようお願いします。

Q15 予防接種法に基づく定期のインフルエンザ予防接種は、対象者が希望すれば必ず受けられますか?

定期のインフルエンザ予防接種であっても、希望すれば必ず受けられるわけではありません。以下に該当する方は予防接種を受けることが適当でないまたは予防接種を行うに際して注意を要するとされています。

予防接種を受けることが適当でない者(予防接種実施規則:昭和33年9月17日厚生省令第27号)

  • 明らかな発熱を呈している者
  • 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者
  • インフルエンザ予防接種の接種液の成分によってアナフィラキシーを呈したことがあることが明らかな者
  • インフルエンザの定期接種で接種後2日以内に発熱のみられた者および全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある者
  • そのほか、予防接種を行うことが不適当な状態にある者

予防接種の判断を行うに際して注意を要する者については「定期接種実施要領[511KB]」をご覧ください。

製剤情報やワクチン供給

Q16 ワクチンの供給量は確保されていますか?

今冬のインフルエンザシーズンのワクチンの供給予定量(注1)は、通常年の使用量を超える供給量を確保できる見込みです。

なお、ワクチンの効率的な使用と安定供給を推進するため、今後の対応として、必要量に見合う量のワクチンを購入すること等を徹底する(必要以上に早期の、または多量の納入を求める注文を行わない等)こととしています。
 

(注1)今シーズンの供給予定量(2024年9月現在)は、約2,734万本となります。

Q17 同一バイアルから複数回の使用が可能な製品は、いつまで使用できますか?

インフルエンザワクチンは、製品によっては、同一バイアルで複数回投与できるようにバイアル内に十分な薬液量が充填されており、複数回の使用が可能とされています。このような製品に関しては、バイアルに一度針を刺したものは、当日中に使用するよう添付文書に記載されており、製品の使用期限やワクチン取扱い上の注意等に留意した上で、最初の吸引日時から24時間以内には使用するようにしてください。

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その他の定期接種ワクチンを年齢別に見る

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相談窓口

厚生労働省は、インフルエンザをはじめとした感染症の一般的予防方法、流行状況や予防接種の意義、有効性、副反応等に関する国民の皆様の疑問に的確に対応するため、「感染症・予防接種相談窓口」を開設しています。

【感染症・予防接種相談窓口】
電話番号:0120-469-283(午前9時~午後5時 ※土日祝日、年末年始を除く)

※行政に関する御意見・御質問は受け付けておりません。
※本相談窓口は、厚生労働省が業務委託している外部の民間会社により運営されています。

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関連リンク​

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