健康・医療B型肝炎ワクチン

「予防接種情報」ウェブサイトに関するアンケートへのご協力のお願い

B型肝炎ウイルスワクチンによって、肝炎などの重篤な疾患の予防ができます。生後2か月から接種を行います。

疾病の性質

B型肝炎の概要

 B型肝炎は、B型肝炎ウイルス感染によっておこる肝臓の病気です。B型肝炎ウイルスへの感染は、B型肝炎ウイルスに感染した血液等に接触した場合に、感染を起こすことがあり、一過性の感染で終わる場合と、そのまま感染している状態が続いてしまう場合(この状態をキャリアといいます)があります。また、経過の違いから、急性肝炎と慢性肝炎があり、急性肝炎は稀に劇症化する場合もあることから注意が必要です。キャリアになると慢性肝炎になることがあり、そのうち一部の人では肝硬変や肝がんなど命に関わる病気を引き起こすこともあります。

※より詳しい情報については下記リンクをご参照ください。
B型肝炎(NIID)

ページの先頭へ戻る

ワクチンの効果

 ワクチン接種による抗体獲得率は40歳までの接種では95%と報告されています。一方、予防接種を受けても、お子さんの体質や体調によって免疫ができないことがあります。
 また、ワクチン3回接種後の感染防御効果は20年以上続くと考えられています。

ページの先頭へ戻る

接種の対象者とスケジュール

 B型肝炎ワクチンの標準的な接種時期は、1回目生後2か月、2回目生後3か月、3回目生後7~8か月です。
 1回目の接種から3回目の接種を終えるまでには、おおよそ半年間かかります。

ページの先頭へ戻る

使用するワクチン

 組み替え沈降B型肝炎ワクチン(酵母由来)を使用します。

ページの先頭へ戻る

ワクチンの安全性

 長く世界中で使用されていますが、安全性の高いワクチンとして知られています。
 一方、予防接種後には、B型肝炎ワクチンに限らず、以下のような体の変化があることがあります。
 

  • 接種箇所が赤くなったり、腫れたり、しこりができたり、痛みを感じたりすることがあります。
  • 注射したところだけでなく、熱がでたり、刺激に反応しやすくなったりすることがあります。
  • いつもより機嫌が悪かったり、ぐずったり、眠そうにしたりすることがあります。
  • 極めてまれに、アナフィラキシー(※1)、急性散在性脳脊髄炎(※2)などの重い病気にかかることがあるといわれています。
    予防接種を受けた後、気になる症状や体調の変化があらわれたら、すぐ医師に相談してください。
    ※1 アナフィラキシー・・・急激なアレルギー反応により、じんましんがでたり呼吸が苦しくなったりすることがあります。
    ※2 急性散在性脳脊髄炎・・・自己免疫(免疫力が強すぎて自分自身の体を攻撃してしまう)という現象で起こる脳や脊髄の病気です。発熱、嘔吐(おうと)、意識がはっきりしない、手足が動きにくいなどの症状がみられます。

ページの先頭へ戻る

接種を受けられない方

 以下の方は、接種を受けることができません。

  • B型肝炎ワクチンおよびその成分であるチメロサール(水銀化合物)含有製剤等でアナフィラキシーを起こしたことがある方

 また、以下のような場合は接種を受けることができませんので、治ってから受けるようにしてください。​

  • 発熱している。
  • 重篤な急性疾患にかかっている。

ページの先頭へ戻る

接種に注意が必要な方

 以下の方は、接種にあたって注意が必要なので、あらかじめ医師に相談してください。

  • 心臓、腎臓、肝臓、血液の病気や発育障害がある方
  • これまでに、予防接種を受けて2日以内に発熱や全身の発疹などのアレルギー症状があった方
  • けいれんを起こしたことがある方
  • 免疫不全と診断されている方や、近親者に先天性免疫不全症の方がいる方
  • B型肝炎ワクチンの成分でアレルギーを起こすおそれのある方
  • 血小板減少症、凝固障害がある方や、抗凝固療法を施行している方

ページの先頭へ戻る

Q&A

 がついたタイトル部分を押下で回答が閲覧できます。

B型肝炎

2024年9月30日版

感染症について

Q1 B型肝炎はどんな病気ですか?

B型肝炎は、B型肝炎ウイルス感染によっておこる肝臓の病気です。B型肝炎ウイルスへの感染は、B型肝炎ウイルスに感染した血液等に接触した場合に、感染を起こすことがあり、一過性の感染で終わる場合と、そのまま感染している状態が続いてしまう場合(この状態をキャリアといいます)があります。また、経過の違いから、急性肝炎と慢性肝炎があり、急性肝炎は稀に劇症化する場合もあることから注意が必要です。キャリアになると慢性肝炎になることがあり、そのうち一部の人では肝硬変や肝がんなど命に関わる病気を引き起こすこともあります。

ワクチンについて

Q2 B型肝炎ワクチンを接種すれば、B型肝炎ウイルスの感染を防げますか?

ワクチン接種による抗体獲得率は40歳までの接種では95%と報告されています。一方、予防接種を受けても、お子さんの体質や体調によって免疫ができないことがあります。
また、ワクチン3回接種後の感染防御効果は20年以上続くと考えられています。

Q3 B型肝炎ワクチンの接種により、体にどのような変化や影響がありますか?

長く世界中で使用されていますが、安全性の高いワクチンとして知られています。
一方、予防接種後には、B型肝炎ワクチンに限らず、以下のような体の変化があることがあります。
○接種箇所が赤くなったり、腫れたり、しこりができたり、痛みを感じたりすることがあります。
○注射したところだけでなく、熱がでたり、刺激に反応しやすくなったりすることがあります。
○いつもより機嫌が悪かったり、ぐずったり、眠そうにしたりすることがあります。
○極めてまれに、アナフィラキシー(※1)、急性散在性脳脊髄炎(※2)などの重い病気にかかることがあるといわれています。
予防接種を受けた後、気になる症状や体調の変化があらわれたら、すぐ医師に相談してください。
※1アナフィラキシー・・・急激なアレルギー反応により、じんましんがでたり呼吸が苦しくなったりすることがあります。
※2急性散在性脳脊髄炎・・・自己免疫(免疫力が強すぎて自分自身の体を攻撃してしまう)という現象で起こる脳や脊髄の病気です。発熱、嘔吐(おうと)、意識がはっきりしない、手足が動きにくいなどの症状がみられます。

接種スケジュールや接種方法

Q4 対象となるのは、どんな人ですか?

2016年10月1日から、B型肝炎ワクチンが定期接種となっています。対象となるのは0歳児です。

Q5 接種方法はどうするのですか?

標準的な接種時期は、1回目生後2か月、2回目生後3か月、3回目生後7~8か月です。1回あたり0.25mLを皮下に接種します。1回目の接種から3回目の接種を終えるまでには、おおよそ半年間かかります。

Q6 定期接種の対象とならない場合はありますか?あるとすれば、どのような場合ですか?具体的に教えてください。

母子感染予防のためのB型肝炎ワクチン接種を含む治療を受けた方については、健康保険給付の対象となっていることから、定期接種の対象者となりません。

Q7 標準的な接種期間は生後2か月からとなっていますが、(家族内キャリアがいるなど)必要に応じて出生直後から定期接種を開始することは可能ですか?

家族内感染等の感染リスクが高い方等に対する予防接種については、医学的な観点から、出生後早期に行われることがあります。定期接種の対象となる場合がありますので、医師から出生直後にB型肝炎ワクチンの接種が必要との話がある場合には、早めに各自治体にご相談ください。

製剤情報やワクチン供給

Q8 B型肝炎ワクチンにはどんな種類があるのですか?

KMバイオロジクス株式会社とMSD株式会社の2社が製造しており、いずれも組換え沈降B型肝炎ワクチン(酵母由来)です。

Q9 第1回目はKMB社製のB型肝炎ワクチン、第2回目はMSD社製といったように、ワクチンの種類を変えて接種することは可能ですか?また、その場合の安全性や有効性はどうなっていますか?

基本的には、3回の接種を同一の製剤で行うことが望ましいと考えられますが、切り替えて使用する場合であっても、定期の予防接種としての実施は可能です。なお、切り替えて使用した場合の有効性および安全性については厚生科学審議会の中で厚生労働科学研究の研究結果として報告されており、有用性が確認されています。(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10601000-Daijinkanboukouseikagakuka-Kouseikagakuka/0000137138.pdf

Q10 定期接種開始にあたり、ワクチン不足の懸念が指摘されています。ワクチンの供給は大丈夫でしょうか?

定期接種開始に必要なワクチンの供給は十分に確保されています。

接種に注意が必要な場合

Q11 B型肝炎ワクチン接種にあたり注意することを教えてください。

薬や食品で皮膚に発疹やじんましんが出たり、体の具合が悪くなったことがある場合には、予め医師に相談してください。
添付文書では【接種不適当者】として「本剤の成分によってアナフィラキシーを呈したことがあることが明らかな者」と記載があり、また【接種上の注意】において「本剤の成分に対してアレルギーを呈するおそれのある者」への注意喚起がなされています。B型肝炎ワクチンは酵母由来であることから、酵母に対するアレルギーにも注意が必要であると考えられます。
また、MSD社が製造するB型肝炎ワクチンについては、バイアルのゴム栓に天然ゴムが含まれており、ラテックス過敏症(※)のある方が接種を受けるとアレルギー反応があらわれる可能性がありますので、予め医師に相談してください。
※ラテックス過敏症・・・天然ゴムの製品に対する即時型の過敏症です。ラテックス製の手袋を使用時にアレルギー反応がみられた場合に疑います。また、ラテックスと交叉反応のある果物等(バナナ、栗、キウイフルーツ、アボガド、メロン等)にアレルギーがある場合には医師に相談してください。

ページの先頭へ戻る

関連通知

ページの先頭へ戻る

その他の定期接種ワクチンを年齢別に見る

ページの先頭へ戻る

相談窓口

厚生労働省は、インフルエンザをはじめとした感染症の一般的予防方法、流行状況や予防接種の意義、有効性、副反応等に関する国民の皆様の疑問に的確に対応するため、「感染症・予防接種相談窓口」を開設しています。

【感染症・予防接種相談窓口】
電話番号:0120-469-283(午前9時~午後5時 ※土日祝日、年末年始を除く)

※行政に関する御意見・御質問は受け付けておりません。
※本相談窓口は、厚生労働省が業務委託している外部の民間会社により運営されています。

ページの先頭へ戻る

関連リンク

ページの先頭へ戻る