第18回ASEAN・日本社会保障ハイレベル会合結果概要
令和2年10月30 日(金)、第18回ASEAN・日本社会保障ハイレベル会合をオンラインにて開催致しました。今回の会合は、「子どもの未来を支える包摂的社会の構築~自閉症スペクトラム障害をはじめとする発達障害のある子どもとその保護者への支援に焦点を当てて~」をテーマとして、ASEAN10ヶ国の保健、社会福祉、労働政策の各分野の担当行政官及び協力機関からの参加を得て活発な議論を行いました。
本会合の概要は、以下のとおりです。
【開催概要】
●開催日程・場所:
日程:令和2年10月30日(金)
会場:オンライン(Zoomウェビナー)
●参加者 計 144名
・ASEAN10ヶ国及び中国の保健、社会福祉及び労働政策担当行政官
・協力機関:ASEAN 事務局、世界保健機関(WHO)、 国際労働機関(ILO)駐日事務所、
独立行政法人国際協力機構(JICA)
・有識者:
-神尾 陽子 一般社団法人発達障害専門センター 代表理事
-Sita Sumrit ASEAN事務局人間開発部貧困根絶ジェンダー課長
-Martin Vandendyck WHO西太平洋事務局疾病管理局精神保健薬物乱用プログラム 技術主任
-髙﨑 真一 ILO駐日代表
-久野 研二 国際協力機構(JICA) 国際協力専門員
-田中 尚樹 厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課障害児・発達障害者支援室
発達障害施策調整官
-佐野 竜平 法政大学現代福祉学部 准教授
-本田 秀夫 信州大学医学部子どものこころの発達医学教室 教授
-梅永 雄二 早稲田大学教育学部大学院教育学研究科教育心理学教室 教授
-井口 修一 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構障害者職業総合センター障害者支援部門
主任研究員
-井上 雅彦 鳥取大学大学院医学系研究科臨床心理学講座 教授
・一般傍聴者
【プログラム】
10月30 日(金)
◯開会挨拶
- 田村 憲久 厚生労働大臣
- クン・ポアック ASEAN事務局社会・文化共同体事務局次長
○基調講演
「自閉症スペクトラム障害の子どもと家族のためのエビデンスに基づくマネジメントの社会実装に向けて」
(PDF:2,631KB)
- 神尾 陽子(一般社団法人発達障害専門センター 代表理事)
○協力機関講演
・「障害者のエンパワメントと自閉症への取り組み:ASEANの進捗と今後の方向性」 (PDF:947KB)
- Sita Sumrit(ASEAN事務局人間開発部貧困根絶ジェンダー課長)
・「WHO西太平洋事務局における発達障害のある子どもと保護者への取組」 (PDF:1,864KB)
- Martin Vandendyck(WHO西太平洋事務局疾病管理局精神保健薬物乱用プログラム 技術主任)
・「発達障害のある方への就労支援に関するILOの取組」 (PDF:267KB)
- 髙﨑 真一(ILO駐日代表)
・「発達障害を含む障害者の就労支援等のJICAの取組」 (PDF:2,491KB)
(参考資料1:JICA Thematic Guidelines : Disability and Development) (PDF:1,813KB)
(参考資料2:JICA’s activities on Disability and Development) (PDF:2,781KB)
- 久野 研二(国際協力機構(JICA) 国際協力専門員)
○パネルセッション1 「発達障害のある子どもと保護者を支える切れ目のない地域支援体制の構築」
*新型コロナウイルスを踏まえた新しい生活様式における支援の工夫を含む
モデレーター:
- 田口 一穂(厚生労働省大臣官房国際課国際保健・協力室長)
話題提供:
「発達障害のある子どもと保護者を支える切れ目のない地域支援体制の構築」 (PDF:3,447KB)
- 田中 尚樹(厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課障害児・発達障害者支援室
発達障害施策調整官)
報告:
- 「東南アジアにおける発達障害者に対する保健医療政策の実態把握と改善に関する研究」 (PDF:276KB)
- 佐野 竜平(法政大学現代福祉学部 准教授)
○パネルセッション2 「早期発見・早期支援に向けた医療と福祉サービスの整備・連携」
*新型コロナウイルスを踏まえた新しい生活様式における支援の工夫を含む
モデレーター:
- 田口 一穂(厚生労働省大臣官房国際課国際保健・協力室長)
話題提供:
「発達障害に係る医療と福祉サービスの整備・連携~早期発見・早期支援~」 (PDF:3,448KB)
- 本田 秀夫(信州大学医学部子どものこころの発達医学教室 教授)
報告:
- タイ (PDF:5,594KB)
○パネルセッション3 「発達障害のある人の就労・社会生活支援」
*新型コロナウイルスを踏まえた新しい生活様式における支援の工夫を含む
モデレーター:
-田口 一穂(厚生労働省大臣官房国際課国際保健・協力室長)
話題提供:
「発達障害のある人の就労・社会生活支援における課題」 (PDF:80KB)
-梅永 雄二(早稲田大学教育学部大学院教育学研究科教育心理学教室 教授)
「地域障害者職業センターにおける就労支援について」 (PDF:2,048KB)
-井口 修一(独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構 障害者職業総合センター障害者支援部門
主任研究員)
報告:
- マレーシア (PDF:2,205KB)
○パネルセッション4 「発達障害のある子どもを持つ保護者への支援」
*新型コロナウイルスを踏まえた新しい生活様式における支援の工夫を含む
モデレーター:
- 田口 一穂(厚生労働省大臣官房国際課国際保健・協力室長)
話題提供:
「発達障害のある子どもを持つ保護者への支援」 (PDF:1,205KB)
- 井上 雅彦(鳥取大学大学院医学系研究科臨床心理学講座 教授)
報告:
- ベトナム(PDF:2,398KB)
- インドネシア(PDF:522KB)
○取組紹介
- 大阪府発達障害支援センター アクトおおさか
- 地域障害者職業センター
- 社会福祉法人佛子園
○提言(リコメンテーション)採択
・英語(原文)(PDF:50KB)
・日本語(仮訳)(PDF:124KB)
◯閉会挨拶 平岩 勝(厚生労働省大臣官房国際課長)
【会合概要】
【参考】ASEAN・日本社会保障ハイレベル会合開催の趣旨・経緯
厚生労働省では、2003年より、ASEAN地域における社会福祉及び保健医療の各分野の人材育成を強化し、日本とASEAN諸国の協力関係を強化するため、ASEAN・日本社会保障ハイレベル会合を開催してきました。
本会合は、ASEAN+3(日中韓)保健大臣会合及び社会福祉開発大臣会合を支える重要な基盤と認識されており、会合の結果は各ASEAN+3大臣会合に報告しています。
2011年からは、保健及び福祉分野に労働分野を加えた関係3分野間の協力促進を視野に入れて、労働政策を担当する行政官も招聘しています。
第1回~第17回会合のテーマ
第 1 回 |
2003 年 11 月 |
社会福祉・保健サービスにおける人づくり |
第 2 回 |
2004 年 8 月 |
高齢化社会と福祉・医療の人づくり |
第 3 回 |
2005 年 8 月 |
社会福祉・保健におけるパートナーシップと人作り ~母子保健福祉と障害者福祉を中心として~ |
第 4 回 |
2006 年 8 月 |
社会福祉・保健医療サービスの連携と人材育成 ~社会的弱者(児童・女性)支援と福祉・医療サービス~ |
第 5 回 |
2007 年 8 月 |
社会福祉・保健サービスの連携と人材育成・地域開発 -地域における高齢者サービス- |
第 6 回 |
2008 年 9 月 |
次世代健全育成(健やかな次世代の育成を目指して) ─保健と福祉の緊密な連携の下で─ |
第 7 回 |
2009 年 8 月 |
「共生社会」の構築(障害者の自立、自己実現と社会参加)~福祉と保健、医療システムの連携を通じて~ |
第 8 回 |
2010 年 8 月 |
社会的弱者の貧困軽減 ~保健と福祉の連携強化を通じて~ |
第 9 回 |
2011 年 10 月 |
福祉及び保健分野における人材育成 ─サービス提供者の能力向上と社会的弱者の就業能力育成に焦点をあてて─ |
第10 回 |
2012 年 10 月 |
自然災害における社会的弱者への対応 |
第11 回 |
2013 年 12 月 |
Active Aging |
第12回 | 2014年11月 | 高齢化する社会に対応するしなやかなコミュニティを育む |
第13回 | 2015年10月 | 災害から人、くらし、みらいを守る |
第14回 | 2016年11月 | 社会的支援が必要な人々の社会参画の促進とアクセシビリティの改善 |
第15回 | 2017年10月 | 未来を担う子どもたちの健全な育成 |
第16回 | 2018年12月 | 貧困の削減と子ども・若者のエンパワメントを通じた包摂的社会の促進 |
第17回 | 2019年12月 | 健康長寿を実現する社会の構築に向けて |