障害者の雇用

雇用する上でのルール

障害者の雇用については次のようなルールがあります。

1.障害者雇用率制度

従業員が一定数以上の規模の事業主は、従業員に占める身体障害者・知的障害者・精神障害者の割合を「法定雇用率」以上にする義務があります。(障害者雇用促進法43条第1項)

民間企業の法定雇用率は2.2%です。従業員を45.5人以上雇用している企業は、障害者を1人以上雇用しなければなりません。

障害者雇用率制度

雇用義務を履行しない事業主に対しては、ハローワークから行政指導[PDF形式:55.6KB]を行います。

《「障害者」の範囲》
障害者雇用率制度の上では、身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の所有者を実雇用率の算定対象としています(短時間労働者は原則0.5人カウント)。

ただし、障害者雇用に関する助成金については、手帳を持たない統合失調症、そううつ病(そう病、うつ病を含む)、てんかんの方も対象となり、またハローワークや地域障害者職業センターなどによる支援においては、「心身の障害があるために長期にわたり職業生活に相当の制限を受け、又は職業生活を営むことが著しく困難な方」が対象となります。

2.障害者雇用納付金制度

障害者を雇用するためには、作業施設や作業設備の改善、職場環境の整備、特別の雇用管理等が必要となるために、健常者の雇用に比べて一定の経済的負担を伴うことから、障害者を多く雇用している事業主の経済的負担を軽減し、事業主間の負担の公平を図りつつ、障害者雇用の水準を高めることを目的として 「障害者雇用納付金制度」が設けられています。

具体的には、

  • 法定雇用率を未達成の企業のうち、常用労働者100人超の企業から、障害者雇用納付金が徴収されます。
  • この納付金を元に、法定雇用率を達成している企業に対して、調整金、報奨金を支給します。
  • 障害者を雇い入れる企業が、作業施設・設備の設置等について一時に多額の費用の負担を余儀なくされる場合に、その費用に対し助成金を支給します。

《障害者雇用納付金制度の対象企業が拡大》
障害者雇用納付金制度の対象企業は、平成27年度から常用労働者100人超の企業が対象となりました。
なお、平成29年度分の申告期間は平成30年4月1日~5月15日です。
くわしくはこちら。

3.雇用の分野における障害者の差別禁止及び合理的配慮の提供義務

障害者に対する差別の禁止
事業主は、募集・採用において、障害者に対して障害者でない者と均等な機会を与えなければなりません。また、賃金・教育訓練・福利厚生その他の待遇について、障害者であることを理由に障害者でない者と不当な差別的取扱いをしてはなりません。(障害者雇用促進法第34~35条)

障害者に対する合理的配慮
事業主は、障害者と障害者でない者との均等な機会の確保の支障となっている事情を改善するため、募集・採用に当たり障害者からの申出により障害の特性に配慮した必要な措置を講じなければなりません。
また、障害者である労働者と障害者でない労働者との均等待遇の確保や、障害者である労働者の能力発揮の支障となっている事情を改善するため、障害の特性に配慮した、施設整備、援助者の配置などの必要な措置を講じなければなりません。ただし、事業主に対して「過重な負担」を及ぼすこととなる場合は、この限りではありません。(障害者雇用促進法第36条の2~36条の4)

4.障害者職業生活相談員の選任

障害者を5人以上雇用する事業所では、「障害者職業生活相談員」(※)を選任し、その者に障害のある従業員の職業生活に関する相談・指導を行わせなければなりません。(障害者雇用促進法79条)

5.障害者雇用に関する届出

(1)障害者雇用状況報告

従業員45.5人以上の事業主は、毎年6月1日現在の障害者の雇用に関する状況(障害者雇用状況報告)をハローワークに報告する義務があります。(障害者雇用促進法43条第7項)  毎年報告時期になりますと、従業員45.5人以上規模の事業所に報告用紙が送付されますので、必要事項を記載の上で7月15日までに報告してください。

電子申請によって報告することもできます。

(2)解雇届

障害者を解雇しようとする事業主は、その旨を速やかにハローワークに届け出なければなりません。(障害者雇用促進法81条第1項)

障害者解雇届[Excel形式:49.5KB]

6.障害者の虐待防止

障害者を雇用する事業主は、障害者虐待を防止するため、労働者に対する研修(※)の実施、障害者や家族からの苦情処理体制の整備などの措置を講ずることが必要です。(障害者虐待防止法第21条)

  • (※)具体的には、障害者の人権、障害者の特性に配慮した接し方や仕事の教え方などに関する、従業員に対する研修です。

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事業主に望まれること

各事業所においては、それぞれの事業所の実情に応じて、次のような措置を実施することが望まれています。これらの措置を実施するに当たっては、下記「利用できる支援策」にお示しするような各種支援策を活用できる場合があります。

1.障害者が能力や適性が発揮でき、生きがいを持って働けるような職場作り

「障害者雇用対策基本方針」(平成30年厚生労働省告示第178号)[PDF形式:240KB]

障害者のための職場づくりについて望まれること

  1. 障害者の種類や程度に応じた職域の開発。採用試験を行う場合には、応募者の希望を踏まえた点字や拡大文字の活用、手話通訳者等の派遣、試験時間の延長や休憩の付与等、応募者の能力を適切に評価できるような配慮。障害者の適性と能力に考慮した配置
  2. 十分な教育訓練期間を設けることや雇用継続が可能となるよう能力向上のための教育訓練の実施
  3. 障害者の適性や希望等も勘案した上で、その能力に応じ、キャリア形成にも配慮した適正な処遇
  4. 障害の種類や程度に応じた安全管理や健康管理の実施、安全確保のための施設等の整備、職場環境の改善
  5. 障害特性を踏まえた相談、指導及び援助(作業工程の見直し、勤務時間・休憩時間への配慮、援助者の配置等)
  6. 職場内の意識啓発を通じた、職場全体の障害及び障害者についての理解や認識を深めること

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事業主が利用できる支援策

1.障害者雇用に関する相談・支援

障害者雇用に関する各種相談・支援機関

(1) ハローワーク

ハローワークでは、障害者を対象とした求人の申込みを受け付けています。専門の職員・相談員が就職を希望する障害者にきめ細かな職業相談を行い、就職した後は業務に適応できるよう職場定着指導も行っています。
その他、障害者を雇用する事業主や雇用しようとしている事業主に、雇用管理上の配慮などについての助言や、必要に応じて地域障害者職業センターなどの専門機関の紹介、各種助成金の案内を行っています。また、求人者・求職者が一堂に会する就職面接会も開催しています。

(2) (独)高齢・障害・求職者雇用支援機構による支援

  1. [1]地域障害者職業センター等による支援
    お問い合わせ先 :同機構の 地域障害者職業センター
  2. [2]中央障害者雇用情報センターによる支援
  3. [3]障害者雇用の各種情報の提供

2.精神・発達障害者しごとサポーター養成講座の開催

一般の従業員を主な対象に、精神障害、発達障害に関して正しい理解を促し、職場での応援者(精神・発達障害者しごとサポーター)となる講座を全国で開催しています。

3.障害者の在宅就業支援

障害者の在宅就業支援に関する情報を提供しています。

障害者の在宅就業支援

4.障害者雇用に関する助成金

5.障害者雇用に係る税制の優遇措置

障害者を雇用する企業所に対しては、税制上の優遇措置が適用されます。

  1. 障害者を多数雇用する場合の機械等の割増償却制度
  2. 心身障害者を多数雇用する事業主に係る不動産取得税・固定資産税の課税の特例
  3. 心身障害者を多数雇用する事業所に係る事業所税の特例

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障害者雇用施策全般