人材育成事例370
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創業大正13年、当時は船舶用焼玉エンジンを製造。 現在は、鉄工事業部と産業ガス事業部の2事業で構成。 鉄工事業部は、建設機械向け油圧ポンプ、発電用ガスタービン部品等の加工。明石市と神戸市西区の2工場では、主に中型~大型のプログラム切削加工およびTIG溶接、油圧性能試験を実施。 産業ガス事業部は、酸素・窒素・アルゴンガス・ヘリウムガス等のガスの販売、および溶接機、高圧ガス用機器、計器類等機材販売。 (山名總鉄酸素株式会社ウェブサイト) |
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経営理念である、「つねに新たな可能性への挑戦」のもと、創業以来それぞれの時代に応える先進の技術力を駆使し、経営して参りました。 当社には、製造部門と商社部門があります。更に製造部門の中にも、量産機械加工および油圧機器組み立て(日々生産・内示生産)部門と、非量産である大型金属機械加工品や精密溶接加工品(受注生産・製番管理生産)部門があります。職場の性質が違うため、また多種にわたる工程を少人数のグループ毎に行うため、統一した評価の基準が設けにくい現状がありました。 そこで、適正な評価による人材育成を行うことを方針に掲げ、人事評価システムの構築を目指すこととしました。最初に、課題である技能評価基準の作成を全社挙げて取り組みました。 |
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1)5CおよびSWOT分析を行い、会社の立ち位置を確認。
2)社員行動規範策定委員会を設置して、部下を指導しやすい「社員行動規範の指標」を作成。
3)社員の技能評価基準を以下の3種類のスキルマトリクスを用いて作成。
➀一般スキルマトリクス
新卒新入社員が、約2年間を目途に習得すべき内容を列挙。
各グループ長が分担して、「スキルアップ教育資料」を作成し、新卒新入社員を指導。 【資料1:スキル評価表、資料1-2:スキルアップ教育資料】
➁基本スキルマトリクス
新規製造工程配属者が、「標準作業書」を読めるよう「スキルアップ教育資料」を作成。
朝礼の時間を利用して、各グループ長が基本スキルの1項目ずつを説明。 不具合の発生、個人能力に問題がある場合、追加して個人的にOFF-JTを実施。 【資料2:グループ基本スキル、資料2-2:スキルアップ教育資料】
➂応用(標準作業書)スキルマトリクス
加工するワークの「標準作業書」毎に、各グループの担当者の技能レベルを5段階に評価。加工実績や加工する技量があるかどうかを記録。
【資料3:スキルマトリクス標準作業書、資料3-2:標準作業書】
4)「社員行動規範」および「スキルマトリクス」を用い、毎月、各グループ長は指導した内容を個人毎に指導日誌に記録。
半期に一度、部門長である工場長が各個人毎の技能評価を実施。 工場長は、各個人のレベル状況を把握し、次期のスキルアップ課題を設定。 |
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スキルマトリクスによる技能評価基準により、社員の技能評価及び指導に着手することができました。当初の目的である人事評価システムの構築、並びに目標管理への指標作成の一歩が踏み出せました。 今後の課題として、品質マネージメントシステムISO9001-2015年版およびJISQ9100-2016年版の更新では、品質だけでなく、経営方針や経営目標を掲げることが要求されています。 これまでの実績を生かし、これら新たな課題に挑戦し、目標管理も取り入れた人事評価システムを構築し、経営の刷新を図ります。 |
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