雇用・労働フリーランス・事業者間取引適正化等法に基づく就業環境整備のポイント
フリーランス・事業者間取引適正化等法に基づく就業環境整備に対応できていますか?
実際の事例も参考にしながら、法に沿った対応のポイントを確認してみましょう!
ハラスメント対策に係る体制整備義務(法第14条)
1. ハラスメント対策の体制整備はできていますか?
(1)ハラスメントを行ってはならない旨の方針の明確化、方針の周知・啓発
(2)相談(苦情を含む)に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備
(3)業務委託におけるハラスメントへの、事後の迅速かつ適切な対応
(4)(1)~(3)と併せて、相談者・行為者などのプライバシーを保護するために必要な措置を講じ、従業員およびフリーランスに対し周知すること、フリーランスが相談したこと等を理由に契約の解除などの不利益な取扱いをされない旨を定め、フリーランスに対し周知することが必要になります。

2. ハラスメント対策の体制整備のポイント ~都道府県労働局における指導等の事例から~
☑従業員に対するハラスメント対策の体制整備はできていても、フリーランスに対する体制整備を忘れていませんか?
| リモートワーク環境での業務請負事業を営む特定業務委託事業者Aは、経理業務を特定受託事業者に委託しているが、従業員に対するハラスメント対策に係る規定や相談窓口は整備していたものの、業務委託におけるハラスメント対策に係る規定や相談窓口を整備していなかった。そのため、業務委託におけるハラスメント対策に係る規定及び相談窓口を整備し、周知するよう助言した。 |
※非営利団体でも、事業活動を行う場合には、法の適用対象となり、法第14条に基づく対応が必要です。
| 非営利団体である特定業務委託事業者Bは、フリーランスに対するハラスメントを禁止する旨の規定の整備や周知、ハラスメントに係る相談窓口の整備等、ハラスメント対策に係る体制整備を行っていなかった。そのため、ハラスメント対策に係る体制を整備し、周知するよう助言した。 |
☑ハラスメント対策の体制整備にあたって、ハラスメントの相談者・行為者などのプライバシーを保護するために必要な措置を講じていますか?
☑フリーランスがハラスメントに関する相談を行ったこと等を理由とする不利益な取扱いをしてはならない旨の規定を定めていますか?
| 運送業を営む特定業務委託事業者Cは、親会社から依頼された家電の配送、設置、修理を特定受託事業者に委託しているが、業務委託におけるハラスメント対策に係る体制整備に関し、相談者・行為者等のプライバシーを保護するために必要な措置及び特定受託業務従事者がハラスメントに関する相談を行ったこと等を理由として不利益な取扱いをしてはならない旨を定めていなかった。そのため、これらの措置を講ずるよう助言した。 |
☑フリーランスからハラスメントの相談を受けて必要な対応をしたあと、ハラスメントの再発防止に向けた措置を講じていますか?
| 娯楽業を営む特定業務委託事業者Dは、カメラマンやスタイリスト等の業務を特定受託事業者に委託しているところ、特定受託業務従事者からパワーハラスメントについて相談を受け、事実関係を調査するなどの必要な対応をしていたが、ハラスメントの再発防止に向けた措置を講じていなかった。そのため、ハラスメントの再発防止に向けた措置を講じるよう助言した。 |
3. ハラスメント対策の体制整備に当たっての参考資料
社内規定等の対応例
発注事業者の皆様がハラスメント対策の体制整備を進めていく上で参考にしていただける社内規定等の対応例を紹介しています。
検討の際にご活用ください。
| あらまし(就業環境の整備)[10.7MB] (※令和8年8月6日更新) |
|
![]() |
![]() |
※以下の資料もご活用ください。
○フリーランス・事業者間取引適正化等法について
ハラスメント対策の研修動画等
厚生労働省では、フリーランスの方が安心して働くことができる環境整備を推進するため、委託事業「フリーランス就業環境整備事業」を実施し、その一環としてハラスメント対策の研修動画等を作成しました。
動画では、発注事業者はどのような対応をとらなければならないのか、また、実際にフリーランスの方からハラスメントに関する相談があった場合の対応の流れや留意点などについて、学ぶことができます。
ぜひ、社内での研修などにご活用下さい!
詳細はこちらのページをご覧ください。
フリーランスに対するハラスメント対策の研修動画ができました! |厚生労働省
| 1.発注事業者向け (31分20秒) |
2.ハラスメント相談窓口対応者向け (49分7秒) |
3.広告業界向け (38分33秒) |
![]() |
![]() |
![]() |
中途解除等の予告・理由開示義務(法第16条)
1.フリーランスとの契約を解除するときに、30日前までに予告していますか?また、フリーランスから解除の理由の請求があった場合に、開示していますか?
発注事業者は、フリーランスとの業務委託契約が以下に該当するときは、例外事由に該当する場合を除いて、契約の解除日または契約満了日から30日前までにその旨を予告しなければなりません。

※予告の例外事由
(1)災害などのやむを得ない事由により予告が困難な場合
(2)フリーランスに再委託している場合で、上流の事業者の契約解除などにより直ちに解除せざるを得ない場合
(3)業務委託の期間が30日以下など短期間である場合
(4)フリーランスの責めに帰すべき事由がある場合
(5)基本契約がある場合で、フリーランスの事情で相当な期間、個別契約が締結されていない場合

2.中途解除等の予告・理由開示のポイント ~都道府県労働局における指導等の事例から~
☑フリーランスとの契約を解除または不更新とするとき、30日前までに、書面等で予告できていますか?
☑フリーランスに対し、契約解除の理由を説明するとき、口頭だけで説明していませんか?
| 運送業を営む特定業務委託事業者Eは、軽貨物の運送業務を特定受託事業者に委託しているが、契約を解除する際に30日前までに予告をしたものの、口頭で行っていた。そのため、契約解除の予告は書面や電子メール等で行うよう助言した。 |
| ウェブ予約サービス等の事業を営む特定業務委託事業者Fは、ソフトウェアの開発・運用・提供を特定受託事業者に委託しているが、契約を解除する際に30日前までに予告せず、また、特定受託事業者からの解除理由の開示請求に対して口頭で説明していた。そのため、契約解除日の30日前までに予告するとともに、解除理由の説明は書面や電子メール等で行うよう助言した。 |
※予告が不要になる例外事由に該当する契約と、該当しない契約とが混在する場合、注意が必要です。
| システムエンジニアリングサービスを提供している特定業務委託事業者Gは、元委託事業者から受託したシステムのプログラミング業務を特定受託事業者に再委託しているが、元委託事業者の契約解除を受けて個別契約及び基本契約を解除した。その際、当該再委託業務に係る個別契約については、予告が不要となる例外事由に該当する事情があったが、例外事由に該当する事情がない基本契約について、解除日から30日前までに予告していなかった。そのため、例外事由に該当しない契約解除については、30日前までに予告するよう助言した。 |
募集情報の的確表示義務(法第12条)
1.その募集情報の表示は大丈夫ですか?
発注事業者は、広告等(※1)によりフリーランスを募集する際は、その情報(※2)について、虚偽の表示または誤解を生じさせる表示をしてはならず、正確かつ最新の内容に保たなければなりません。
※1:広告等とは、(1)新聞、雑誌に掲載する広告、(2)文書の掲出・頒布、(3)書面、(4)ファックス、(5)電子メール・メッセージアプリ等(メッセージ機能があるSNSを含む。)、(6)放送、有線放送等(テレビ、ラジオ、オンデマンド放送、ホームページ、クラウドソーシングサービスのプラットフォーム等)をいいます。
※2:業務の内容、業務に従事する場所・期間・時間に関する事項、報酬に関する事項、契約の解除・不更新に関する事項、フリーランスの募集を行う者に関する事項
- 上記(※2)の情報を広告等に表示している場合、虚偽の表示・誤解を生じさせる表示となっていませんか?正確かつ最新の内容となっていますか?
- また、募集を行う者の氏名又は名称等の6事項((1)氏名又は名称等、(2)住所(所在地)、(3)連絡先、(4)業務の内容、(5)業務に従事する場所、(6)報酬)が記載されていますか。記載がない場合は誤解を生じさせる表示に該当します。
詳細は以下をご覧下さい。
【通達】
・特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律第12条第1項で求めている内容について[102KB]
【リーフレット】
・フリーランスに業務委託をする企業の皆さまへ[412KB]
【的確表示義務の対象となる募集情報の事項】


2.募集情報の的確表示のポイント ~都道府県労働局における指導等の事例から~
☑ウェブサイト等に掲載する募集情報は、募集情報を変更する度に更新していますか?
| 美容室を営む特定業務委託事業者Hは、美容師としての業務を委託するため、クラウドソーシングサービス事業者が提供するプラットフォーム等の複数の媒体に募集情報を掲載していたところ、報酬額を変更したにもかかわらず上記募集情報の一部に当該変更が反映されていなかった。そのため、募集内容に変更があった場合は募集情報を最新のものに更新するよう助言した。 |
☑フリーランスの募集と、労働者の募集が混同されるような表示となっていませんか?
| ウェブ予約サービス等の事業を営む特定業務委託事業者Iは、IT開発のテスト作業等の業務を委託するため、クラウドソーシングサービス事業者が提供するプラットフォームに募集情報を掲載していたところ、フリーランスの募集と労働者の募集のどちらであるか判然としない内容となっていた。そのため、フリーランスの募集と労働者の募集が混同されることのないように表示を改めるよう助言した。 |
☑誤解を生じさせる表示とならないために必要な6事項に関する情報(※)をすべて記載していますか?
| ISO認証審査サービス等の事業を営む特定業務委託事業者Jは、認証審査業務の一部を委託するためにフリーランスを募集していたところ、誤解を生じさせる表示とならないために必要な6事項に関する情報のうち報酬について、募集段階で確定的に報酬額を明示することは難しいとして記載していなかった。そのため、目安となる金額等を記載するよう助言した。 |
※誤解を生じさせる表示とならないために必要な6事項に関する情報とは、募集を行う者の氏名又は名称等((1)氏名又は名称、(2)住所(所在地)、(3)連絡先、(4)業務の内容、(5)業務に従事する場所、(6)報酬)です。
その他、契約期間6ヵ月以上(更新含む)契約については、法第13条(育児介護等配慮)に基づき、フリーランスからの申出に応じて、フリーランスが育児介護等と業務を両立できるよう、必要な配慮をしなければなりません。
フリーランス・事業者間取引適正化等法に関する相談先
※取引適正化部分については、公正取引委員会・中小企業庁にご相談ください。

- フリーランス・トラブル110番の詳細はこちらをご覧ください。(フリーランスの方からの相談のみが対象です。)
- 都道府県労働局雇用環境・均等部(室)の連絡先はこちらをご覧ください。
- 労災保険の「特別加入」についてはこちらをご参照ください。
- フリーランスであっても、働き方によっては「労働者」に当たる可能性があります。労働者に該当するかどうかの判断基準、また、労働者性に疑義がある方の労働基準法等違反相談窓口についてはこちらをご参照ください。
- 法に基づく申出はこちらをご参照ください。
フリーランス・事業者間取引適正化等法を詳しく知りたい方へ
フリーランスとして業務を行う方・フリーランスの方に業務を委託する事業者の方等へ |厚生労働省






