ジビエ(野生鳥獣の肉)の衛生管理

重要なお知らせ


生または加熱不十分な野生のシカ肉やイノシシ肉を食べると、E型肝炎ウイルス、腸管出血性大腸菌や寄生虫による食中毒のリスクがあります。

 
<ジビエとは>
 シカ、イノシシなど狩猟の対象となり食用とする野生鳥獣、又はその肉のことです。

【事業者の皆さまへ】ジビエの安全確保について

 業として食用とする野生鳥獣の食肉加工を行う場合には、食品衛生法の規制対象となります。具体的には、基準に適合する食肉処理施設を設けること、処理加工を行うために必要な営業許可を受けること、基準にしたがって衛生的に処理加工を行うことが必要となります。
 また、野生鳥獣の利活用の盛んな一部の自治体では、処理加工において守るべき衛生管理の方法などを示したガイドラインやマニュアルを作成しています。野生鳥獣肉の処理加工を始める際には、各自治体にご相談ください。
 現在、厚生労働省では適正なリスク管理措置を導入するために関係都道府県等とも連携して野生鳥獣の病原微生物による汚染実態調査等を実施しており、その結果はまとまった段階で公表することとしています。

野生鳥獣肉の衛生管理に関するガイドライン

 狩猟から消費に至るまでの各工程における、安全性確保のための取組について、野生鳥獣の衛生管理に関する検討会を行い、この結果を踏まえて「野生鳥獣肉の衛生管理に関する指針(ガイドライン)」を作成しました。

◆ 野生鳥獣肉の衛生管理に関するガイドライン[PDF形式:1.39MB]
◆ 別紙カラーアトラス[PDF形式:3,718KB]

汚染実態調査等

 厚生労働省では、シカ、イノシシ等の野生鳥獣が保有する病原体の実態調査を実施しており、E型肝炎ウイルス(HEV)のほか、病原性大腸菌、サルモネラ属菌、カンピロバクター属菌、旋毛虫(トリヒナ)、肺吸虫等の病原体を保有していることが明らかになっています。

◆ 野生鳥獣肉のE型肝炎ウイルス等の保有状況について
◆ 野生鳥獣肉の病原体保有状況の調査の結果について

検討会

◆  野生鳥獣肉の衛生管理に関する検討会
 野生鳥獣の食利用に係る流通実態等に関して幅広く把握するとともに、それを踏まえて事業者による衛生管理の参考となるガイドラインの作成など衛生管理の徹底等による安全性確保のための取組について検討し、報告書をとりまとめました。

  ▶ 野生鳥獣肉の衛生管理に関する検討会報告書(平成26年10月31日)[PDF形式:575KB]

関連情報

Q&A

ジビエによる食中毒の原因となるウイルス、細菌、寄生虫

 野生鳥獣は、牛や豚等の家畜と異なり、飼料や健康状態等の管理が行われていないことから、人に対する病原体(ウイルス、細菌、寄生虫など)を保有している可能性が高く、食品として一定のリスクが存在します。
 シカ、イノシシ等の肉を食べる際には、中心部まで火が通るよう十分に加熱することが重要です。

◆ E型肝炎ウイルス
 E型肝炎ウイルス(HEV)は、急性肝炎(まれに劇症肝炎)をひきおこすウイルスです。
 臨床症状はA型肝炎と類似しており、発熱、悪心、腹痛等の消化器症状、肝腫大、肝機能の悪化(ALT 上昇、黄疸)が主症状です。
 大半の症例では、安静により治癒し、通常は慢性化することはありませんが、妊婦に感染すると劇症化しやすく、致死率も高く20%に達することもあります。特異的な治療法はなく、対症療法が中心です。
 調理の際に加熱を徹底することが重要ですが、食べる前の調理の段階でも、血液を介して感染するおそれがあるため、皮膚の傷からウイルスが体内へ入ることのないよう注意してください。

 E型肝炎ウイルスの概要(食品安全委員会ホームページ)


◆ 腸管出血性大腸菌
 腸管出血性大腸菌は、家畜や人の腸内にも存在し、野生鳥獣肉からも検出されています。代表的なものは「腸管出血性大腸菌O157」で、そのほかに「O26」や「O111」等が知られており、毒素を産生し、出血を伴う腸炎や溶血性尿毒症症候群(HUS)を起こします。
 食中毒の予防には、十分な加熱のほか、手洗い等の一般衛生管理の徹底が重要です。

 腸管出血性大腸菌の詳細はこちら


◆ 旋毛虫(トリヒナ)
 旋毛虫(トリヒナ)とは、旋毛虫症(トリヒナ症)の原因となる線虫(寄生虫)です。
 トリヒナ症の症状は、筋肉痛、発熱、悪寒、浮腫、好酸球増多が特徴的ですが、これら症状の程度を決める最大の要因は、肉とともに摂食した虫体にあります。少数感染の場合は無症状で経過することもありますが、多数感染で最悪の場合には、感染4~6週後、呼吸麻痺を引き起こすことにより死に至ります。
 野生鳥獣の肉は十分加熱して喫食すること、まな板や包丁など使用する器具を使い分け、処理終了ごとに洗浄、消毒し、衛生管理の徹底が重要です。

 トリヒナの概要(食品安全委員会ホームページ)

関連通知

リーフレット

 そのジビエ、流通させて大丈夫?
 飲食店や販売店でジビエを調理・販売する場合、食品衛生法に基づく食肉処理業の営業許可を取得した施設で解体された肉を仕入れなければなりません。
 仕入れ先が食肉処理業の許可を取得しているか、今一度ご確認ください。

リーフレット[PDF形式:147KB]

参考:食肉販売の流れ [PDF形式:67KB]

 

リンク

◆ ジビエってなに? (食品安全委員会ホームページ)
◆ ジビエ利用拡大コーナー(農林水産省ホームページ)
◆ 鳥獣被害対策コーナー(農林水産省ホームページ)
◆ ジビエを介した人獣共通感染症(食品安全委員会ホームページ)
◆ E型肝炎ウイルス(農林水産省ホームページ)