人材育成事例103
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金融情報系システムの開発・提供
1997年創業以来、ミッションクリティカルな金融系システムに特化することで培った豊富な導入実績により、オンライントレードシステム、製品の提供、ECサイト構築における、コンサルティングおよびシステムエンジニアリングサービスを提供しております。 当社は、IT業務を通じて社会に貢献することを目的として設立されました。プロフェッショナルとしての必要な技術だけでなく、「もてなす気持ち」、「想いやりの心」を持つことによって、技術を真に人のために役立つものに開花・発展させてくれるものだと考えています。 また、当社は「挑戦」と「継続」という一見相反するテーマも大切にしています。常に、新しい技術を調査、研究する、未知の分野や業務に対し真摯に挑む。また、従来の技術に対しても、異なる視点や価値観で見つめ直してみる。つまり、偏見や既存の概念にとらわれず、科学的、論理的に検証し、別の方法論も模索する。こういった姿勢が、社員個人、会社、顧客との関係において、とても重要だと考えます。 さらに、「継続」というテーマは、単に企業の存続ということだけではありません。顧客企業へ導入した製品やシステムは、その企業にとって重要な資産となりますが、ソフトウェア資産は、OSなどの基本ソフトのバージョンアップ、あるいは他企業との競合状況の中で、直ぐに陳腐化するナマモノです。 ですから、顧客企業(ユーザ)と開発元とが協力し、維持、成長させていかなくてはなりません。従来のソフトハウスのように開発、導入したら業務完了ではなく、むしろ本番稼動からが大事なのだと考えています。当社を選択していただいた顧客のIT投資を長期間に渡り保護し、提供したシステムによって、ビジネスをより拡大していただくことを最大の目的としています。 (フラクタルシステムズ株式会社ウェブサイト) |
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金融業務系に特化し、豊富な実績と技術力をもっている当社は、日本で初めてオラクルのインメモリ・データグリッド製品「Oracle Coherence Cluster」を採用するなど、技術的なチャレンジも積極的に行なっています。そして、それを可能にするのは、確かな技術力と、大企業にはないチーム的なフットワークの良さです。 |
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当社では、効率良くスペシャリストに成長できる仕組みとして、下記を提供しております。 1.求める人材像の明文化 当社の人材育成は、社員の一人ひとりに当社の企業理念を理解・共感してもらうことを第一と考え、「クレド カード社員憲章」を各社員へ毎年配布、「職能毎の職務(ミッション)の明文化」を行なっています。 「クレド カード社員憲章」には、「FSI社是社訓」、「FSI社員憲章」「FSI会議5ヶ条」「当該年度のスローガン」が記載されております。カードの配布だけでなく、「FSI会議5ヶ条」は各会議室に掲示、「スローガン」は複合機の前など、常に目に付く場所に掲示しております。さらに社内会議の際は、会議開始前に唱和することなども行なっています。 ※別紙資料1 クレド カード社員憲章 参照
※別紙資料2 職責および基本給テーブル(L表) 参照 2.人事評価内容の明確化 2010年に人事考課制度を一新し、全社員に説明会を開催し、明確化された評価内容に基づき、人事考課を実施しております。 まず、目標設定は「双方向のコンセンサス型」とし、社員が所属長と共に目標達成に向けたプロセスまでを明確にさせます。 人事考課票は、「当社が求める人材像」を規範とし、当該期間の振り返りおよび今後の成長に向けた課題認識が行なえる内容となっています。 能力評価としては、ITSSなども参考にしましたが、「当社が求める知識および能力」を明確にしたものを、独自に作成しました。各社員が、どのような能力を身につければ良いのか明確に分かるように致しました。 評価については、役割責任・意識・能力・成果・生産性を重視し、査定方法は、まず直属上長と部門長による合同査定が行なわれ、その後、最終評価の場として、人事考課審議会による合議制で決定されます。人事考課審議会では、各部門による評価差などを是正し、より公正な評価が行なわれるよう配慮しております。 ※別紙資料3 人事制度の基本方針 参照
※別紙資料4 人事考課票 参照 ※別紙資料5-1 技術職者レベル診断票 5-2 営業職者レベル診断書 5-3 業務管理部 キャリアシート 参照
※別紙資料6-1 考課者記入欄 6-2 考課者事前評価表 6-3 人事考課審議会資料 参照
3.報酬体系の明確化 2010年の人事考課制度一新に合わせて、報酬体系も明確化し、全社員への説明を行ない、現在も体系に基づいた報酬の決定および通知を行なっています。 なお、当社では年俸制を採用しておりますので、毎年12月に人事考課審議会において翌年の年俸額が決定されます。各社員への通知は、事業部担当役員より各社員へ、フィードバック面談を兼ねて「給与通知書」が配布され、社員の同意を得ております。 4.キャリア形成支援 各自の中長期目標を支援し、顧客重視の高付加価値労働者を育成することを目標として、専門知識を伴うOJTの実施および、外部研修会および講習会への参加を促進しております。 【教育訓練カリキュラム】 各職種、各レベルに求める能力を「職業能力体系」として明確化しました。 ※別紙資料7 職業能力体系 参照
職業能力体系に示されている能力を身につけられるよう、各職種やレベルに応じた研修も行なっていますが、当社の研修は、特に「当社が求める人材」の育成に力を入れております。 詳細は、下記の通りです。 教育訓練は、全社員向けに行なわれるものと、各職種やレベルに応じたものがあります。 全社員向けに行なわれる研修は、下記の通りです。 (1)「当社が求める人材」を育成することを目的として行なわれる研修
1月 年始社長訓示 (当年度のスローガン発表) ※講師:社長
事業計画発表会 (当年度の事業計画を全社員が共有) ※講師:社長および役員 3月・6月・9月・12月(各四半期毎)
業績報告およびプロジェクト進捗状況報告会 ※講師:社長
(2)その他研修
随時/個人情報保護に関する教育 ※主催:情報システム室
各職種やレベルに応じた研修は、下記になります。 (1)社内研修
1月・4月・7月・10月(各四半期毎)/対象:技術社員全員 講師:技術本部取締役
技術本部 四半期業績報告およびプロジェクト進捗状況および今後の事業展開について 毎週1回/対象:技術社員全員 講師:技術本部取締役
「今週の意識改革」メール配信 毎週1回/対象:該当社員 講師:技術本部各部長
品質管理に関する講習 随時/対象:該当社員 講師:各部門長
業務上の技術および知識に関する教育 (2)社外研修
社外研修は、原則として部門長が3ヶ月前に受講スケジュールを決め、受講者へ通知を行なっています。
・対象:全社員
階層別研修を実施 (内容) 新入社員研修、マネジメントスキル研修、ビジネススキル研修、売上アップ研修、人事関連研修、業務管理研修(プロジェクト管理研修等)、経営課題解決セミナー等 ・対象:技術職社員
Javaプログラマ実践コース(3ヶ月) /未経験者および経験の浅い社員を対象 Javaプログラミング応用 (4日間) Javaサーブレット & JSP (4日間) ・対象:総務・経理・営業職社員
東京商工会議所などでの実務セミナー 【社員支援システム】 社員一人ひとりが働きやすいと感じられる環境づくりにも心がけ、下記の支援システムを取り入れております。 ・懇親会の開催
スポーツ系の行事やバーベキューなど、社員交流の機会を年に数回行なっています。 ・ライフワークバランスを考えた勤務体制
2013年は育児休業取得者が4名。職場復帰後は時短勤務など、ライフスタイルにあわせた勤務体系が選べます。 ・社長との面談
入社2ヶ月後に社長との面談を実施。社長が直接、新入社員の声を聴く機会を設けています。 ・メンタル診断の実施
心身ともに健全な状態で仕事ができるよう、メンタル診断を年2回実施。診断結果により、希望者には産業医との面談や専門医の紹介を行なっています。 ・健康診断、人間ドック
費用は全て会社で負担。毎年全社員が受診し、受診結果については、産業医の指導を受け適切な対応をとっております。 ・インフルエンザ予防接種の社内実施
希望者のみとなりますが、医療機関に依頼し、社内で実施しております。 ・勤怠管理
Web勤怠管理システムにより、常時勤務時間を確認しております。長時間の超過が見込まれる社員や休日出勤が多く振替休暇が取れていない社員については、管理部門から所属長へ通知を行ない、長時間労働の抑制を図っております。 ・リフレッシュ休暇の推進
夏期の休暇等を活用し、部門ごとに業務の調整をはかり、3日~1週間程度の連続したリフレッシュ休暇取得を推進しております。 ・その他の職場環境
喫煙室、浄水サーバ、オフィスコンビニを設置しております。 以上の取り組みにより、当社の平均年齢は38歳と高く、社員定着率は9割を超えています。長く働ける環境となっています。 |
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現在の社員数53名からさらなる増員を計画中。来年度は当社にとって初めての新卒を採用します。新入社員の研修だけでなく、新入社員教育に係る社員の育成も必須となっております。 また管理職者になると、通常業務の多忙さから研修受講の機会が少なくなっています。各個人のキャリア形成を支援できる仕組みも課題となっています。 2010年に一新した人事考課制度も3年経過しました。制度が形骸化することなく、常に見直しを図り、新鮮さを保てる制度作りを目指していきたいと考えております。 |
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