雇用・労働労働組合 / 労働委員会

 労働組合は「労働者が主体となって自主的に労働条件の維持・改善や経済的地位の向上を目的として組織する団体」、すなわち、労働者が団結して、賃金や労働時間などの労働条件の改善を図るためにつくる団体です。

 日本国憲法第28条では、
   1. 労働者が労働組合を結成する権利(団結権)
   2. 労働者が使用者(会社)と団体交渉する権利(団体交渉権)
   3. 労働者が要求実現のために団体で行動する権利(団体行動権(争議権))
の労働三権を保障しています。

 この労働三権を具体的に保障するため、「労働組合法」が定められています。労働組合法は、労働組合に対し、使用者との間で「労働協約」(注1)を締結する権能を認めるとともに、使用者が労働組合及び労働組合員に対して不利益な取扱いをすることなどを「不当労働行為」として禁止しています。

 労働組合は、労働者が複数人集えば自由に結成することが可能です。行政機関の認可や届出なども必要ありません。労働組合の結成についての相談は、各都道府県の労政主管部局でお受けしているほか、相談に応じている労働組合の連合団体もあります。

 日本では、個別の企業ごとにつくられる企業別労働組合が中心です。それらの企業別組合が集まり産業別労働組合を、また、産業別組合が集まって日本労働組合総連合会(連合)のような全国的中央組織をつくり、毎年の春闘を主導するとともに、政策制度実現のための国民運動、政府への要請活動など、個別の企業別組合の枠を越えた課題に取り組んでいます。

  • 注1)労働組合と会社との間の約束のことをいい、双方の記名押印等がある書面で作成された場合にその効力が発生します。ここに定める労働条件等に違反する労働契約や就業規則は、その部分が法的に無効とされます。

労働組合数と労働組合員数は?

 令和元年6月末における日本の労働組合数は約2万4千組合、組合員数は約1,000万人です。このうち、パートタイム労働者の組合員数は約133万人で、これはパートタイム労働者を調査事項に加えた平成2年以降、過去最高を更新しています。
 なお、組合員数を全国レベルの主要団体別にみると、連合が約686万人、全労連が約52万人、全労協は約9万人となっています。

(出典)厚生労働省政策統括官付参事官付雇用・賃金福祉統計室「労働組合基礎調査」

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労働組合法の「不当労働行為」とは?

 労働組合法では、使用者が以下の行為を行うことは禁止されています。

〔1〕 労働組合への加入や正当な労働組合活動などを理由に、解雇、降格、給料の引下げ、嫌がらせ等の不利益取扱いをすること。(ただし、一定の場合に、いわゆるユニオン・ショップ協定またはクローズド・ショップ協定を締結することは妨げられません。)

〔2〕 団体交渉を正当な理由無く拒否すること。

〔3〕 労働組合の結成や運営に対して支配・介入したり、組合運営の経費について経理上の援助をすること。(ただし、労働者が労働時間中に、時間や賃金を失わず使用者と協議・交渉することや、使用者が福利その他の基金に対する寄付をすること、使用者が労働組合に最小限の広さの事務所を供与することは除きます。)

〔4〕 労働者が労働委員会に救済を申し立てたり、労働委員会に関する手続において行った発言や証拠提出を理由に、不利益取扱いをすること。

 使用者から不当労働行為を受けたときは、労働組合または労働者は労働委員会に救済を申し立てることができます。

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労働委員会とは?

 労使紛争は、労使当事者がお互いに誠意を持って話し合い、自主的に解決することが望ましいのですが、実際には労使当事者だけでは解決しないことがあります。そこで、労使紛争の解決に当たる公平な第三者機関として、労働委員会が設けられています。

 労働委員会は公益・労働者・使用者のそれぞれを代表する委員から成る、三者構成の委員会です。

 各都道府県の機関として「都道府県労働委員会」が、国の機関として「中央労働委員会」が設けられています。いずれの労働委員会も、労働組合法及び労働関係調整法に定められた権限を、国や都道府県から独立して行うものとされています。


 労働委員会の主な職務は以下のとおりです。

〔1〕 不当労働行為がなされたか否か審査すること(必要に応じて救済命令等を発する)

〔2〕 労働争議(注2)の解決のため、「あっせん」、「調停」または「仲裁」を行うこと

 また、労働者個人と使用者との間の労働紛争を解決するため、「個別労働紛争のあっせん」(注3)も行っています。

  
  • 注2) 労働関係調整法における労働争議とは、「労働関係の当事者間において、労働関係に関する主張が一致しないで、そのために争議行為が発生してゐる状態又は発生する虞がある状態」をいうとされています。
  •  
  • 注3) 個別労働紛争のあっせんについては、東京都、兵庫県、福岡県を除く各都道府県労働委員会で取り扱っています。(東京都、福岡県については、都県の労政事務所等で個別労働紛争のあっせんを取り扱っています。)

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