ポリオ

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ポリオとは

ポリオ(急性灰白髄炎きゅうせいかいはくずいえん)は脊髄性小児麻痺とも呼ばれ、ポリオウイルスによって引き起こされる疾病であり、子ども(特に5歳以下)にかかりやすく、主に感染者の便等を介して経口感染します。運動ニューロンの障害を介して、手足の筋肉や呼吸に使う筋肉等に作用して麻痺を生じることがあります。

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主な症状

ポリオウイルスに感染した場合、大部分(90~95%)が症状のない不顕性感染となり、4~8%の方に発熱、頭痛、咽頭痛、悪心、嘔吐等の風邪のような症状がおきます(不全型)。感染者のうち1~2%は、風邪様の症状が現れてから数日後にさらに進行し、首や背部の硬直と頭痛といった無菌性髄膜炎になる場合もあります(非麻痺型)。また、感染者のうち0.1~2%では、四肢の非対称性の弛緩性麻痺を特徴とする麻痺型ポリオを発症します。麻痺性の急性灰白髄炎を発症した場合には、一般に、小児の場合は2~5%、成人の場合は15~30%の方が亡くなってしまうといわれています。

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感染経路

主に経口感染します。個人差はありますが感染者の便には3~6週間ウイルスが排出され、手指等を介して糞口感染します。症状出現後1~2週間程度は咽頭にもウイルスが検出されるため飛沫・接触感染を起こすこともあります。 潜伏期間については、ウイルスに感染から発症までは通常 7~10 日ですが、4~35 日の範囲にあるとされています。

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治療方法

特異的な治療法はなく、対症療法が中心となります。

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予防と対策

ポリオの予防には、ワクチンの接種が有効です。

定期予防接種のワクチン及び海外渡航者向けのワクチンについては、下記のページで詳しくご紹介しています。


5種混合ワクチン
予防接種スケジュール| 国立健康危機管理研究機構 感染症情報提供サイト
海外渡航のためのワクチン|厚生労働省FORTH

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発生状況

国内の発生状況

1980年の1例を最後に、国内でのポリオ(急性灰白髄炎)の新たな患者は発生しておりません。


 

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医療機関・自治体の皆さまへ

感染症法に基づく医師の届出のお願い

ポリオは全数報告対象(2類感染症)であり、全ての医師の方は、対象の感染症の診断を行った際に、届出様式により最寄りの保健所に届け出てください。
医師の届出に関してはこちらをご参照ください。


感染症法に基づく医師の届出のお願い 

ポリオに関する届出基準についてはこちらをご参照ください。


届出基準・届出様式(ポリオ)

都道府県により届出様式が異なる場合がありますので、最寄りの保健所にご確認ください。

WHOは、ポリオ対策の観点から、各国でAFP を発症した15歳未満の患者を把握し、当該患者に対してポリオにり患しているか否かの検査(以下「ポリオウイルス検査」という。)を実施し、ポリオが発生していないことを確認するよう求めています。

急性弛緩性麻痺きゅうせいしかんせいまひ(Acute Flaccid Paralysis。以下「AFP」という。)とは、脊髄・末梢神経・神経筋接合部・筋肉のいずれか、又はそのいくつかに病変を有し、急性的に弛緩性の運動麻痺を呈する疾患の総称です。AFPの原因としてはギラン・バレー症候群、重症筋無力症、急性横断性脊髄炎、急性弛緩性脊髄炎、急性脳脊髄炎、急性脊髄炎、Hopkins 症候群などがありますが、感染症においてAFPの原因として考えられるのは、ポリオ、エンテロウイルスA71感染症、エンテロウイルスD68感染症、コクサッキーB群ウイルス感染症、エコーウイルス感染症、ボツリヌス症、狂犬病、ヘルペスウイルス感染症、日本脳炎、ウエストナイルウイルス感染症、アデノウイルス感染症、ライム病、ジフテリア等があります。

AFP を発症した15 歳未満の患者に対してポリオウイルス検査が確実に実施されることを担保するため、AFP(ポリオを除く。)を感染症法上の五類感染症に位置付けるとともに、医師がAFP を発症した15 歳未満の患者を診断したときは、最寄りの保健所長を経由して都道府県知事等に届け出ることとされています。

急性弛緩性麻痺を認める疾患のサーベイランス・診断・検査・治療に関する手引き(第3版)[5.3MB]
急性弛緩性麻痺の情報提供について(依頼)[135KB]
別紙:急性弛緩性麻痺症例60日後追跡報告書 [41KB]

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関連通知

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関連リンク

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