電子処方箋(電子処方せん) Q&A(国民の皆さま向け)

目次(Q.をクリックすると対応するA.が表示されます。)

Q1.電子処方箋のメリットは何ですか。

今までは、患者さんが服用している(していた)薬は、実際に処方・調剤した医療機関・薬局か、患者さん自身(お薬手帳)から情報を得ることでしかわかりませんでした。しかし、社会保険診療報酬支払基金と国民健康保険中央会が運営する電子処方箋管理サービスというシステムを介して、電子処方箋に対応した医療機関・薬局では、患者さんが他の医療機関・薬局で処方・調剤された薬も、直近~過去3年分(今後過去5年分となる予定)の情報を医療機関・薬局のシステム上で正確に確認でき(※)、より安心安全な医療につなげることができます。患者さんにとっても、口頭での伝え漏れの心配がなくなり、お薬手帳を忘れたり記入していない薬があった場合にも安心です。

実際に電子処方箋を利用したことがある患者さんからは以下のメリットが挙げられています。
・紙の処方箋の場合、あらかじめ薬局に処方箋の情報を伝えていても、薬局に紙の処方箋を提出してから20分程度要していたが、電子処方箋なら事前に引換番号を薬局に伝えることで、薬局での待ち時間が5~10分程度になった。体調が悪いときに助かった。
・処方箋をなくすリスクが減ってよかった。

(※)本人の同意がある場合に限ります。

 

Q2.電子処方箋は紙の処方箋と何が違いますか。

電子処方箋と紙の処方箋の違いを以下の図にまとめています。

 

Q3.電子処方箋を利用すると処方箋が自動的に医療機関から薬局に送られ、薬局を訪れたらすぐに薬を受け取れるようになっていますか。

電子処方箋が、受診した医療機関から、患者さんが調剤を受ける薬局に、自動的に送られることはありません。電子処方箋を発行されてから4日以内に、患者さんが、調剤を受ける薬局で、マイナンバーカードまたは健康保険証(健康保険証の場合は引換番号が必要)で調剤を受ける必要があります。マイナ受付または引換番号により、薬局が電子処方箋管理サービスから患者さんの電子処方箋を取り出して調剤を行うことができるようになります。
ただし、来局前に、引換番号、被保険者情報を、電話、FAX、アプリ等任意の方法で薬局に伝えることで、薬局が電子処方箋管理サービスから患者さんの電子処方箋(処方箋の原本)を取り出して調剤を開始できるため、薬局での待ち時間が短縮できることがあります。
 

Q4.電子処方箋にするとFAXしなくてもよくなりますか。

医療機関を受診後、患者さんが紙の処方箋を薬局にFAXしていたのは、あらかじめFAXで処方箋の情報を薬局に送信することで、薬局が患者さんの来局前に調剤準備行為を行うことができ、患者さんの薬局での待ち時間短縮にもつながったためです。この場合、薬局は、患者さんが紙の処方箋原本を持参して来局するまで調剤を行うことはできませんでした。
電子処方箋の場合は、処方内容(控え)に記載されている引換番号と被保険者情報を、来局前に任意の方法で薬局に伝えることで(処方内容(控え)をFAX、処方内容(控え)の画像をアプリで送信等)、薬局が電子処方箋管理サービスから患者さんの電子処方箋(処方箋の原本)を取り出し、調剤までできるようになります。そのため、さらに患者さんの薬局での待ち時間の短縮にもつながることが期待できます。

Q5.紙の処方箋の時と同様に、薬局に行く前に処方内容(控え)をFAXしてもよいですか。

医療機関を受診後、患者さんが紙の処方箋を薬局にFAXしていたのは、あらかじめFAXで処方箋の情報を薬局に送信することで、薬局が患者さんの来局前に調剤準備行為を行うことができ、患者さんの薬局での待ち時間短縮にもつながったためです。この場合、薬局は患者さんが紙の処方箋原本を持参して来局するまで調剤を行うことはできませんでした。
電子処方箋の場合は、処方内容(控え)に記載されている引換番号と被保険者情報を、来局前に任意の方法で薬局に伝えることで、薬局が電子処方箋管理サービスから患者さんの電子処方箋(処方箋の原本)を取り出し、調剤までできるようになります。そのため、さらに患者さんの薬局での待ち時間の短縮にもつながることが期待できます。
引換番号等を伝えるための方法として、処方内容(控え)をFAXすることは差し支えございません。

 

Q6.電子処方箋とは、二次元コードが付いた処方箋ですか。

医療機関で「処方箋」と記載された紙を交付された場合、紙の処方箋が発行されています。
処方箋と記載されたもので引換番号の記載があるものは、電子処方箋に対応した医療機関で発行された紙の処方箋です。
処方箋と記載されたもので二次元コードのみの記載があるものは、電子処方箋に対応していない医療機関で発行された紙の処方箋です。(※1)
電子処方箋を発行された場合、「処方内容(控え)」をお渡しします(※2)。
(※1)電子処方箋に対応した医療機関でも引換番号がない処方箋を発行する場合があります。
(※2)患者さんがマイナポータル上で処方情報等を確認できるため処方内容(控え)の交付を要しない場合、医療機関は処方内容(控え)を渡さない場合があります。

上 :処方内容(控え)イメージ
中央:電子処方箋対応の医療機関発行の紙の処方箋イメージ
下 :電子処方箋未対応の医療機関発行の紙の処方箋(二次元コード付)イメージ





 

Q7.医療機関で処方内容(控え)という紙を受け取りました。処方内容(控え)は処方箋ですか。

処方内容(控え)と書かれた紙は、処方箋ではありません。処方内容(控え)を受け取られた患者さんは、電子処方箋を発行されています。
処方内容(控え)は、電子処方箋を発行された患者さんが処方内容などを確認できるよう、マイナポータルでご自身の処方内容を閲覧することが一定程度定着するまでの過渡的な措置として、当面の間お渡ししているものです。(※)
(※)電子処方箋を発行された患者さんがマイナポータルから処方内容を確認できるため、処方内容(控え)が不要な場合、医療機関は処方内容(控え)を渡さない場合があります。

 

Q8.電子処方箋なのに、なぜ紙の処方内容(控え)が発行されるのですか。

処方内容(控え)は、電子処方箋を発行された患者さんが処方内容などを確認できるよう、マイナポータルでご自身の処方内容を閲覧することが一定程度定着するまでの過渡的な措置として、当面の間お渡ししているものです。
(※)電子処方箋を発行された患者さんがマイナポータルから処方内容を確認できるため、処方内容(控え)が不要な場合、医療機関は処方内容(控え)を渡さない場合があります。

 

Q9.引換番号とは何ですか。

処方箋ごとに発行される6桁の番号です。電子処方箋を発行された後、薬局で健康保険証で調剤を受ける場合は、薬局が電子処方箋管理サービスから患者さんの電子処方箋を取り出し調剤を行うために引換番号が必要になります。
また、来局前にあらかじめ薬局で調剤を開始しておいてほしい場合は、被保険者情報と一緒に引換番号を薬局に伝える必要があります。
引換番号は、処方内容(控え)やマイナポータルから確認できます。マイナポータルで引換番号を確認する方法はQ16をご参照ください。

 

Q10.引換番号は患者さんごとに決まっているものですか。それとも、処方箋を発行してもらう度、毎回新たな番号に変わりますか。

処方箋ごとに新たに発行されます。そのため、前回処方時の引換番号を次回処方時に使用することはできません。
ただし、リフィル処方箋の場合は、初回調剤時から最終調剤時まで同じ引換番号になります。

 

Q11.電子処方箋はどの医療機関・薬局でも使えますか。

電子処方箋に対応している医療機関を受診し発行してもらう必要があります。電子処方箋を発行された場合、電子処方箋に対応している薬局で調剤を受けてください。
また、リフィル処方箋を電子処方箋で発行された場合は、電子処方箋のリフィル処方箋を調剤可能な薬局で調剤を受ける必要があります。
 

Q12.電子処方箋に対応している医療機関・薬局はどこで調べられますか。

電子処方箋に対応している医療機関・薬局(電子処方箋でリフィル処方箋を発行・調剤可能な医療機関・薬局含)は、厚生労働省ウェブサイトの以下のページで公表しています。 その他、電子処方箋に対応した医療機関・薬局を検索できるウェブサイトや医療機関内で電子処方箋に対応している薬局名を掲示している場合もあります。
 

Q13.医療機関・薬局でそれぞれマイナンバーカードを利用しなければ、電子処方箋は利用できませんか。

電子処方箋に対応した医療機関・薬局では、健康保険証で受診した場合でも、電子処方箋を発行または電子処方箋による調剤を受けることができます。
ただし、マイナンバーカードで受診することにより、本人同意のもと、過去の薬剤情報を医師、歯科医師、薬剤師が確認でき、より安心安全な医療につながるため、マイナンバーカードの利用を推奨しています。

健康保険証の場合は、医療機関では、診察時に医師、歯科医師に電子処方箋を希望することをお伝えください。(受付窓口で確認している医療機関もあります。)
薬局では、医療機関で渡される処方内容(控え)に記載されている「引換番号」と健康保険証に記載されている情報が必要になります。

 

Q14.電子処方箋にはスマートフォンが必要ですか。

スマートフォンは必要ありません。
保険証として利用できるマイナンバーカード又は健康保険証が必要です。マイナンバーカードの保険証登録は医療機関・薬局の顔認証付きカードリーダーでも、その場で登録可能です。

画像をクリックすると登録方法詳細をご確認いただけます。

 

Q15.電子処方箋を選択すると、処方された薬を紙で確認できなくなりますか。

電子処方箋を選択した場合は、紙の処方箋ではなく、「処方内容(控え)」という紙をお渡しします(※)。処方内容(控え)により、処方内容を確認できます。
なお、処方・調剤情報はご自身のマイナポータルからも確認できます。マイナポータルで引換番号を確認する方法はQ16をご参照ください。

(※)患者さんがマイナポータルで処方内容を閲覧できるなどの理由により、患者さんが処方内容(控え)を不要とする場合は、医療機関は処方内容(控え)を渡さない場合があります。
 

Q16.処方・調剤情報、引換番号等は、どのような手順でマイナポータルから確認できますか。

以下の手順で確認できます。
1)マイナポータルにログインし、サービス一覧から「薬」を選択します。
2)「わたしの情報をひらく」を選択します。
3)「健康・医療」から、「診療・薬剤情報」を選択します。
4)「診療・薬剤情報」を選択します。
5)「処方情報」又は「調剤情報」を選択します。対象の期間を設定し、表示するを選択します。
※電子処方箋未対応の医療機関・薬局で処方・調剤された薬や、処方日から100日を超えた薬は5)で「診療・薬剤情報」から確認できます。


Q17.紙の処方箋は今後廃止されますか。

紙の処方箋も引き続きご利用いただけます。電子処方箋に対応した医療機関でも、患者さんの希望により電子処方箋か紙の処方箋かのいずれかを選択できます。
 

Q18.電子処方箋に対応している医療機関で紙の処方箋を選択してもいいですか。

患者さんの希望により、紙の処方箋も選択できます。電子処方箋に対応した医療機関で、紙の処方箋を選択した場合も、患者さんの処方情報は電子処方箋管理サービスに登録され蓄積されていきます。処方情報が蓄積されていくことで、電子処方箋に対応した他の医療機関・薬局を受診した際、他の医療機関・薬局でも医師、歯科医師、薬剤師がこれまで処方・調剤された薬の情報を確認でき、今回処方・調剤する予定の薬と重複投薬や併用禁忌の恐れがないかシステム上で確認できるため、より安心安全な医療に繋がります。

 

Q19.受診した医療機関で電子処方箋を勧められました。電子処方箋を選択しないと薬を処方してもらえませんか。

紙の処方箋で処方してもらうことができます。マイナ受付時に顔認証付きカードリーダーで処方箋の発行方法として「紙の処方箋」を選択するか、診察時に医師、歯科医師に紙処方箋を希望することをお伝えください。(受付窓口で確認している医療機関もあります。)
患者さんへより安心安全な医療を提供できるよう電子処方箋を推奨している医療機関もあること、ご理解のほどお願いいたします。

 

Q20.顔認証付きカードリーダーで紙の処方箋を選択しましたが、電子処方箋へ変更することはできますか。また、電子処方箋を選択しましたが、紙の処方箋へ変更することはできますか。

電子処方箋に対応した医療機関でマイナ受付時に顔認証付きカードリーダーで紙の処方箋を選択した後、電子処方箋へ変更したい場合は、診察時に医師、歯科医師へ電子処方箋へ変更したいことをお伝えください。
マイナ受付時に顔認証付きカードリーダーで電子処方箋を選択した後、紙の処方箋へ変更したい場合も、診察時に医師、歯科医師へ紙の処方箋へ変更したいことをお伝えください。
なお、電子処方箋に対応した医療機関で紙の処方箋を発行された後に電子処方箋を再発行された場合、紙の処方箋にも記載されている引換番号が変更されています。薬局で健康保険証で電子処方箋の調剤を受ける場合は引換番号を伝える必要がありますので、新しい引換番号を医療機関から確認しておくようご注意ください。
 

Q21.公費負担医療、自由診療の場合でも電子処方箋を選択できますか。

現在、医療保険適用外の診療には電子処方箋は対応していないため、紙の処方箋の選択をお願いいたします。労災、自賠責保険も同じです。
なお、公費負担医療(電子処方箋の対象となる医療保険(※)が併用されていないもの)のうち、医療扶助の患者さんへは、令和6年4月以降、システムの対応が済んだ医療機関から電子処方箋の発行が可能になっています。医療扶助の患者さんが電子処方箋を発行された場合、医療扶助の患者さんの電子処方箋を調剤できるようシステムの対応が済んだ薬局で調剤を受ける必要があります。

(※)全国健康保険協会、健康保険組合、国民健康保険組合、後期高齢者医療広域連合、国家公務員共済組合、地方公務員共済組合、日本私立学校振興・共済事業団、市区町村国民健康保険
 

Q22.医療機関で電子処方箋を選択しても、電子処方箋が発行されず、紙の処方箋が発行されることがあるのはなぜですか。

電子処方箋に対応した医療機関でも、以下の場合などに、紙の処方箋での処方をお願いしています。
・ 公費負担医療(電子処方箋の対象となる医療保険が併用されていないもの。医療扶助を除く。)や、労災、自由診療、混合診療、自賠責等の医療保険適用外の場合。
・ 各医療機関で、医療扶助の患者さんへ電子処方箋を発行するためのシステム改修が済んでいない場合。
・ 患者さんが調剤を受ける予定の薬局が電子処方箋に未対応の場合。
・ 処方する医薬品が医療保険対象外の場合。
・ 医師の指示により分割調剤(※)となる場合。
・ マイナンバーカードまたは健康保険証によるオンライン資格確認で有効な被保険者情報(記号、番号、枝番)が認識できない場合。

(※)分割調剤とは、長期処方されたがご家庭などでの保存が困難である場合、ジェネリック医薬品を初めて使用する際短期間試してみる場合、患者さんの服薬状況を考慮して薬剤師のサポートが必要と医師が判断した場合に、医師の指示により処方箋に書かれた日数分の調剤を最大3回まで分けることができるものです。リフィル処方箋とは異なります。
 

Q23.マイナンバーカードで受診した際、過去の薬剤情報の提供に不同意にしましたが、再度、医師や歯科医師や薬剤師から同意を問われました。同意しなくてもよいでしょうか。

マイナ受付時に患者さんが過去の薬剤情報の提供に不同意の場合、または健康保険証のため過去の薬剤情報の提供に未同意となる場合でも、電子処方箋を導入した医療機関・薬局は、今回処方・調剤する予定の薬と重複投薬や併用禁忌にあたる薬を他の医療機関・薬局で処方・調剤されていないかシステム上でチェックすることができます。ただし、重複投薬や併用禁忌の有無のチェックのみが可能であり、原因となる薬剤の情報はご本人の同意なしに確認することはできません。重複投薬や併用禁忌となる可能性がある場合に、患者さんから診察室等で口頭等で同意を求める場合があります。患者さんに同意いただくことで、医師、歯科医師、薬剤師が重複投薬や併用禁忌の原因となる薬剤に限り確認することができるようになるため、ご理解のほどお願いいたします。
なお、マイナ受付時に過去の薬剤情報の提供に同意いただくことで、医師、歯科医師、薬剤師は、患者さんが直近~過去3年間(今後過去5年間となる予定)に処方・調剤された薬剤の情報を網羅的に確認できるようになります。患者さんの状態をより正確に把握し、より良い医療を提供するためにとても役立ちますので、ご理解のほどお願いいたします。
 
診察室等での口頭での同意について、詳しくはこちら 
 

Q24.医療機関で電子処方箋を発行されました。薬局では電子処方箋を発行されたことをどのように伝えればよいのでしょうか。

◆マイナンバーカードで調剤を受ける場合

顔認証付きカードリーダーの操作中、「処方箋の種類を選択」の画面が表示されます。「電子処方箋」を選択してください。

画像をクリックすると詳細な手順をご確認いただけます。 


◆健康保険証で調剤を受ける場合

受付窓口で、引換番号(処方内容(控え)やマイナポータルから確認できます)を伝えてください。

 

Q25.薬局に行く際、処方内容(控え)を持参する必要はありますか。

薬局でマイナンバーカードで調剤を受ける場合は、処方内容(控え)を持参する必要はありません。薬局で健康保険証で調剤を受ける場合は、処方内容(控え)を持参し、受付窓口に提出してください。処方内容(控え)に記載された引換番号が必要になります。
 

Q26.処方内容(控え)を紛失してしまいました。どうすればよいですか。

薬局でマイナンバーカードで調剤を受ける場合は、処方内容(控え)や引換番号は不要です。顔認証付きカードリーダーの案内に沿って操作を行ってください。詳細な手順はQ24をご参照ください。
薬局で健康保険証で調剤を受ける場合は、処方内容(控え)ではなく、処方内容(控え)に記載された引換番号が必要になります。処方箋を発行した医療機関へ確認するか、マイナポータルから引換番号を確認してください。マイナポータルで引換番号を確認する方法はQ16をご参照ください。
 

Q27.薬局で調剤を受けた後、処方内容(控え)を返却されました。保管しておく必要がありますか。

保管いただく必要はありません。処方内容(控え)は処方箋でないため、薬局でも保管する必要はなく、患者さんに返却しています。調剤を受けた後、不要な場合は患者さんにて破棄いただいて差し支えございません。
 

Q28.引換番号などの情報をあらかじめ連絡していた薬局がお休みでした。別の薬局で調剤を受けることはできますか。

特にお急ぎの場合は、調剤を受ける薬局の営業時間や曜日をご確認の上、ご連絡をお願いいたします。

引換番号などの情報をあらかじめ連絡していた薬局(A薬局)と違う薬局(B薬局)を訪れた場合、B薬局からA薬局に連絡し、患者さんの電子処方箋を受付中の状態を解除してもらい、B薬局が患者さんの電子処方箋を受付できるようにする必要があります。そのため、患者さんから、あらかじめA薬局に連絡していたことを正確にB薬局をお伝えいただく必要があるとともに、薬局間での調整に時間を要する場合があること、ご理解のほどお願いいたします。
また、あらかじめ連絡をしていた薬局が既に必要な薬の調剤を開始していた場合、電子処方箋の受付解除ができない場合があります。その場合は、あらかじめ連絡をしていた薬局で調剤を受けてください。
 

Q29.家族等が代わりに薬を受け取りに行くこともありますが、電子処方箋にすると代わりに受け取ることはできなくなりますか。

看護にあたる家族等が代わりに調剤を受ける場合は、電子処方箋の場合、被保険者情報や処方内容(控え)に記載されている「引換番号」、患者さんとご家族であることがわかるものを薬局にお伝えください。引換番号は、患者さんとご家族の間で、処方内容(控え)の画像の送付や電話等でご確認ください。
なお、電子処方箋に対応した医療機関でも、紙の処方箋を選択することもできますので、患者さんが医療機関から紙の処方箋の発行を受け、看護にあたる家族等が紙の処方箋を持参して薬局で調剤を受けることも可能ですが、電子処方箋を利用すると、患者さんと家族の間で紙の処方箋の受け渡しにかかる時間をなくすことができます。
 

Q30.電子処方箋はセキュリティ面が不安です。

電子処方箋管理サービスと医療機関・薬局間の電子処方箋の送受信は、安全なネットワークを介して行われ、電子処方箋のデータは適切に管理されるため、安心してご利用いただけます。

 

Q31.お薬手帳は不要になりますか。

電子処方箋管理サービスに蓄積された情報は、患者さんがマイナポータルを通して確認することができますが、電子処方箋管理サービスは医療機関が処方する薬のみが登録されるため、要指導・一般用医薬品(OTC医薬品)の服用歴などは登録されません。
また、電子処方箋未対応の医療機関・薬局が処方・調剤した薬の情報はマイナポータルへの反映に1ヶ月程度時間を要するため、服用している薬を把握する観点から、引き続きお薬手帳も必要となります。
なお、電子版お薬手帳には患者さんに対する飲み忘れ防止のアラーム機能など、電子処方箋管理サービスにはない機能を搭載している場合もあります。電子処方箋の利便性を高めていく観点から、お薬手帳と電子処方箋を連携に関して引き続き検討を行ってまいります。
 

Q32.電子処方箋でもオンライン診療やオンライン服薬指導をこれまでどおり受けることができますか。

オンライン診療、オンライン服薬指導時にも、電子処方箋をご利用いただけます。

現在、患者さんが医療機関から紙の処方箋を受け取り薬局に持参するか、医療機関から患者さんの希望する薬局に処方箋をFAXで送付し、追って医療機関から薬局に紙の処方箋を郵送することでオンライン診療やオンライン服薬指導を実施しています。
しかし、患者さんがオンライン診療、オンライン服薬指導を受ける医療機関・薬局が電子処方箋に対応している場合、医療機関で電子処方箋を発行してもらい、患者さんが薬局に任意の方法で引換番号と被保険者情報を伝えることで、薬局が患者さんの電子処方箋(処方箋の原本)を電子処方箋管理サービスから取り出すことができます。紙の処方箋を患者さんや医療機関が薬局に郵送等を行う必要がなくなり、ご自宅で医療を受けやすくなります。