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自然毒のリスクプロファイル:高等植物:チョウセンアサガオ類2(キダチチョウセンアサガオ)

高等植物:チョウセンアサガオ類2(キダチチョウセンアサガオ)

チョウセンアサガオ類2(キダチチョウセンアサガオ)

 

一般名 キダチチョウセンアサガオ、エンジェルストランペット(園芸植物名)
分類

ナス目 Solanales )、ナス科( Solanaceae )、ブルグマンシア属 Brugmansia

(ダツラ属( Datura )から独立して、現在は別属として扱われる。)

学名 Brugmansia spp.
英名 Angel's Trumpet
生育地

中南米原産。

日本には明治時代に渡来し、園芸品として広く植えられている。

花色の違う品種が多く栽培されている。

形態

低木または高木の多年草で、春から秋にかけて、下向きに垂れ下がったロート状の花をつける。花色は一般に淡黄色から淡紅色と変化するが、白色や黄色などの園芸種も広く栽培されている。耐寒性がありもっぱら観賞用として栽培される。エンジェルストランペットのほか、属名であるブルグマンシアとも呼ばれる。以前は上向きの花をつけるチョウセンアサガオと同じ Datura 属に分類されたこともある。アサガオと呼ばれるが、ヒルガオ科のアサガオとは別物である。
 

 

                          キダチチョウセンアサガオの花(写真提供:酒井英二)  

             

                  キダチチョウセンアサガオの蕾と果実と種子(写真提供:磯田進)

毒性成分

アトロピン atropine, スコポラミン scopolamine, ヒヨスチアミン l - hyoscyamine などの トロパン アルカロイド。(アトロピンは、ヒヨスチアミンのラセミ体)


トロパンアルカロイドは一般に副交感神経抑制作用,中枢神経興奮作用を示す.アトロピンは副交感神経を遮断し,中枢神経を初め亢進,次いで麻痺させ,また血圧の上昇,脈拍の亢進,分泌機能の抑制,瞳孔の散大を起こす.スコポラミンはアトロピンに類似の作用を示すが,アトロピンよりも散瞳作用が強く,分泌抑制作用が弱い。

中毒症状 おう吐、瞳孔散大、呼吸の乱れ、けいれん、呼吸困難など。
発生事例 (症例1)
2013 9 月、大阪府 。石垣市で購入した野草茶(マスイー茶)を飲んだ 2 名が食中毒症状を呈した。大阪市が当該野草茶の植物性自然毒について検査したところ、スコポラミン 10 mg / g、アトロピン 0.07 mg/ g が検出された。八重山保健所管内の施設で製造販売したキダチチョウセンアサガオを使用した石垣島産野草茶(マスイー茶)による食中毒が発生したとの報告から、当該品を含む野草茶の自主回収

症例

2009 年、岡山県倉敷市内の医療機関から倉敷市保健所へ「自分でチョウセンアサガオの花を調理して食べた後に、四肢弛緩などの神経症状を呈した者を診察した」との通報があった。事件の概要岡山県備中保健所が調査したところ、患者は 9 10 日(木)昼に、自分でコダチチョウセンアサガオの花を調理して食べた後、めまい、四肢弛緩等の神経症状を訴えていることが確認された。

患者数

(過去 間)

2013年~2009年 発生なし
厚生労働省発表  https://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/04.html  
キダチチョウセンアサガオやコダチチョウセンアサガオが、チョウセンアサガオとして報告される場合や、植物自然毒として報告されており、最近の統計資料には中毒発生の記載はない。しかし、キダチチョウセンアサガオが 混入した野草茶が販売された 事例などの報告がある。

(2013年12月31日現在)
 
直近10年間の有毒植物による食中毒発生状況は、こちら
 
中毒予防対策 園芸品種が観賞用として身近に栽培されることが多い 果実や蕾がオクラと誤認される場合もあり 間違やすい野菜などの近くでの栽培を避ける

毒性成分の分析法

 

HPLC によるスコポラミン、アトロピンの定量

カラム Cosmosil ODS AR-II(4.6×150

カラム温度 40℃

移動層 水 (640 ml) /メタノール (360ml) /リン酸 (1 ml) /オクタンスルホン酸 Na(1 g) の混液

流速  1.0mL/min

測定波長  210nm

東京健安研セ年報 Ann. Rep. Tokyo Metr. Inst. P.H., 55, 2004

http://www.tokyo-eiken.go.jp/issue/journal/2004/pdf/55-9.pdf

植物系ドラッグダツラシードの鑑定に関する研究

その他の参考になる情報

 

東京都福祉保健局 「食品衛生の窓」

http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/dokusou/index.html

「エンゼルトランペット種子によりベラドンナアルカロイド中毒症状を呈した乳児例」(小児科臨床 58 2 273-276

岡山県環境保険センター年報 (2007)31:127-132

http://www.pref.okayama.jp/seikatsu/kanpo/download/nenpo_H18_22.pdf#search='スコポラミンの分析法'

LC/MS/MS による食品中のアトロピン,スコポラミンの迅速定量

  作成: 酒井英二( 岐阜薬科大学薬草園

 

 

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