新型コロナウイルス最前線

第4回
新型コロナワクチンへの期待
正しい理解と判断を

世界中で大問題となっている新型コロナウイルス感染症。本連載では、その動向や対策などを紹介します。

第4回目は、「新型コロナワクチン」や「コロナに関する10の知識」などの情報と合わせて、「＃広がれありがとうの輪」プロジェクトの進捗をお伝えします。

――新型コロナワクチンに期待できることを教えて下さい。

予防接種室●新型コロナワクチンは、主に発症や重症化の予防が期待されています。

　さまざまなワクチンが、感染症に対する免疫をつけたり、免疫を強めるために接種されています。これにより、個人の発症・重症化予防や、社会全体での感染症の流行を防ぐことが期待されています。

　新型コロナワクチンについても、重症化を防いだり、発熱やせきなどの症状が出ること（発症）を防ぐことが海外では明らかになっており　※、英米などで緊急接種が行われています。

※数万人に、ワクチンと、ワクチンでないもの（生理食塩水又は他の既存ワクチン）のどちらかを2回投与し、発症者や重症者の発生頻度を比較。ワクチンを接種したグループでは、ワクチンでないものを接種したグループより約70～95％発症者が少なかったと報告されています。

――新型コロナワクチンの接種には、優先順位がありますか？

予防接種室●新型コロナワクチンの接種には、優先順位があります。

　ワクチンの量が限られているときには、まず、重症化リスクの高い方に接種することで、重症者や死亡者を減らすことが期待されます。また、医療提供体制を守ることも大切です。このため、（1）新型コロナウイルス感染症患者等に頻繁に接する医療従事者等、（2）高齢者、（3）基礎疾患を有する方や高齢者施設等において利用者に直接接する職員、の順で接種をしていく方針です。その後、一般の方に接種が行われます。妊婦を優先するかどうかや、子どもが接種の対象となるかどうかなどは、安全性や有効性の情報などをみながら検討されます。
 

――新型コロナワクチンの接種の費用負担について教えて下さい。

予防接種室●新型コロナワクチンは、誰もが全額公費（無料）で受けることができるようにします。全国民に提供できるワクチンの数量を確保することを目指しています。外国人も含め、接種の対象となるすべての住民に全額公費で接種を行う見込みです。接種の際に、国民の皆さんの費用のご負担はないようにいたします。
 

――ワクチンについて、正しい情報を得るにはどうしたらよいですか？

予防接種室●ワクチンには、発症や重症化の予防という効果と、副反応があります。どちらも重要です。国民の皆さまが納得して判断をしていただけるよう、国としても情報提供に努めてまいります。
 

厚生労働省のワクチンに関するページ（2021年1月時点）

新型コロナウイルス感染症のいまを伝える10の知識

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「＃広がれありがとうの輪」プロジェクト

声優・鬼頭明里さんからのMESSAGE!!

「ありがとうの輪」啓蒙CMでパーソナリティーを務める鬼頭明里さんに、プロジェクトへのメッセージをいただきました。



――＃広がれありがとうの輪プロジェクトへの印象を教えてください。

◆今回のお話を頂いてすごく素敵なプロジェクトだと思いました。今の状況下では色々とギスギスしていたり、気を使いすぎてしまったり。心が疲れてしまう状況のなかでこういった「ありがとうの輪」を広げていくのはすごく大事なことだと改めて思いました。
 そのお手伝いが出来るということで私もすごく嬉しいです。私も「ありがとうの輪」を声のお仕事を通じて広げていきたいと思います。


――今回の啓蒙CMで特に意識した点は何ですか？

◆今回は善意の投稿をお願いし、「ありがとうの輪」という暖かいプロジェクトを広げるというCMなので、聞いて頂く方々に伝わりやすいよう、丁寧に読むというのはもちろんですが、お願いすることがゴールではないので、これを聞いてくださった方が私も「ありがとうの輪」を広げていこうと共感して頂けるように心を込めて読みました。


――啓蒙CMを検討する企業や店舗に向けてメッセージをお願いします。

◆今回、CMをご検討いただけると私もとてもありがたいです。企業や店舗という大きな力をお借りすることで本当にたくさんの方々に聞いていただけると思いますし、本当に大きな輪が広がると思います。是非ご検討頂いて、一緒に「ありがとうの輪」を広げるお手伝いをお願いできたらと心から願っております。宜しくお願い致します。


――若者（同世代）に向けてもメッセージをお願いします。

◆報道などでは若者は重症化リスクが少ないと言われていますが、若者が感染しても無症状なだけで、高齢者や基礎疾患をお持ちの方にうつしてしまい、そうした方々が大変な思いをしてしまうというケースも少なくないと思います。
　元気に動ける私たち世代こそ色々と気を使って感染症対策をしっかりすることが大切だと感じています。私も声優のお仕事で色んな現場に伺いますが、スタジオの方々もすごく気を使って対策をしてくださっていますし、いろんなお店でも感染症対策をしてくださっているのを多く目にします。そういったものを当たり前と思わずに「ありがとう」と思って発信していけたらと思いました。
　若者の皆さんも引き続き感染症対策を取りつつ、「ありがとうの輪」を広げていくことを気にかけて頂けたら嬉しいです。



●株式会社 USEN（USEN-NEXT GROUP）
　USENでは、2020年5月から音楽配信（BGM）にさまざまなコメントをのせて感染予防を呼びかける取り組みをしています。
　今回の主旨に賛同し「ありがとうソング特集」や「＃広がれありがとうの輪」の啓蒙CMを作成し、企業へ無償提供の企画を進めています。
　多くの企業や店舗にて、活用頂くことで感染拡大防止につながることを期待します。


 

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賛同企業・自治体の取り組み


＜賛同　TikTok Japan＞
　TikTokでのプロジェクト開始から約1カ月で、「#広がれありがとうの輪」に関する動画の総投稿数1.8万本、総視聴回数5,300万回、総いいね数280万回、総シェア数9.2万回を超え、多くのユーザーの皆様にご参加・共感いただきました。
　投稿動画の中では、感染症対策のために働く方々への感謝はもちろん、感染予防に取り組む一人ひとりや家族・友人など身近な人に対する感謝やエールの言葉が多く生まれています。また、コメント欄にも医療従事者の方々への感謝や「みんなで乗り切ろう」など前向きな言葉が寄せられ、まさに温かい感謝の輪が広がる取り組みとなっています。

＜賛同　伊藤忠商事株式会社＞
　世界を翻弄している新型コロナウイルス感染症はその勢いが収まることなく現在も感染が拡大しております。そのような状況下、恐らく世界中の誰もが抱いているであろう「何とか新年は明るく、展望が開けますように」という思いを出来るだけ多くの人達と共有したいと願い、日常の生活を支える企業として、2021年に因んで21カ国語の言語で全世界へお届けしました。プロジェクションマッピング及びエッセンシャルワーカーに向けた動画配信も進めています。

＜賛同　広島県＞
　広島県公式TikTokアカウントでは、4月から新型コロナウイルス感染症に関するメッセージの発信を行ってきました。
　新型コロナウイルス感染症が拡大し続けている厳しい状況のなか、医療従事者の方々をはじめ、最前線で戦い続けているすべての皆さまに対し、県民一人ひとりが感謝の気持ちを抱き、さまざまな状況におかれたすべての県民が、お互いを思いやり、一丸となって重要な時期を乗り越えられるよう、このプロジェクトに賛同しました。

＜賛同　岩手県＞
　岩手県では、昨年10月末から県民に向けてLINEを活用して「医療従事者等へのエール」の募集をし、その発信等を行ってきました。
　医療従事者をはじめとした社会を支えてくださる方々から一人ひとりの県民まで、エールを送りあい、そして思いやりの気持ちを届けあうことで、独りではなくお互いが支えあい、感染症に立ち向かっていくことができると考えています。
　そのため、岩手県から少しでも「ありがとうの輪」を広げて行きたいと考え、このたびのプロジェクトに賛同いたしました。

 

出　　典　： 広報誌『厚生労働』2021年２月号  発行・発売： （株）日本医療企画（外部サイト） 編集協力　： 厚生労働省