概要版
二枚貝:神経性貝毒
マガキ
有毒種および有毒部位 | 神経性貝毒による中毒は、ミドリイガイやマガキなど二枚貝類が問題になることが多い。神経性貝毒は渦鞭毛藻カレニア属によって産生されるので、他の貝毒同様二枚貝類などプランクトンを餌とする動物は毒化し、アメリカでは肉食性巻貝の摂食で中毒が発生した。 |
中毒発生状況 | 神経性貝毒による中毒は、アメリカやニュージーランドでときどき発生するが、他では問題になることは少ない。これまでのところ、わが国では中毒例はない。 |
中毒症状 | 中毒症状は、口内のしびれとひりひり感、運動失調、温度感覚異常などの神経障害を特徴とする。食後1〜3時間で症状があらわれる。吐気、腹痛、下痢、嘔吐などの胃腸障害を伴うこともある。死亡例はない。 |
毒成分 | ブレベトキシン |
備考 | 食中毒ではないが、有毒プランクトンの赤潮発生時には、エアゾールによる呼吸器障害や遊泳時に皮膚に刺激やかゆみを起こすことがある。 |