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お薬は記憶より記録です
― 選べるなら電子処方せんを(連載①)
医療機関を受診したあと、「処方せん」を受け取って薬局に行く――この流れは、私たちにとって当たり前の一場面です。そんな日常の医療に、いま大きな変化が訪れています。それが、「電子処方せん(でんししょほうせん)」です。
「電子処方せんってなに?」「紙の処方せんと何が違うの?」と思われる方も多いかもしれません。
そこで今回は、電子処方せんとは何か、どんなメリットがあるのか、どうすれば使えるのかを、わかりやすくご紹介します。
電子処方せんってなに?
「電子処方せん」は、処方せんが電子処方箋管理サービスというシステムに登録されるので、患者さんは、受診した医療機関から処方せんを受け取ることなく、薬局に行ってお薬を受け取ることができます。
電子処方せんを選ぶとどんなメリットがあるの?
1.処方せんをなくしたり忘れてしまう心配がなくなる!
医療機関で処方せんをもらってから薬局に行くまでに、うっかりなくしてしまった経験はありませんか?電子処方せんなら、処方せんはシステム上にあるので、原本を持ち込む必要がなくなり、薬局で「マイナンバーカード」または「資格確認書/健康保険証と引換番号」で受け付けをすると薬を受け取れます。
また、引換番号をアプリなどで薬局へ事前に伝えておくと、薬局はあらかじめ調剤を開始できるため、患者さんの薬局での待ち時間が短くなることがあります。
※引換番号は、処方内容(控え)に記載されている番号です。マイナポータルからも確認できます。
2.薬のもらいすぎや飲み合わせのチェックをしてもらえる!
でも、電子処方せんに対応した医療機関・薬局では、医師等がシステム上で患者さんが飲んでいる直近のお薬を確認することができます。飲み合わせの悪い薬やお薬のもらいすぎをチェックしてもらえるため、患者さんはより安心してお薬を受け取ることができます。(お薬情報は、患者さんが過去の情報の提供に同意した場合にのみ共有されます)
3.お薬情報をリアルタイムに自分で確認できる!
また、マイナポータルと連携した電子版お薬手帳も登場し、電子処方せんの処方・調剤情報をリアルタイムで閲覧でき、お薬情報からご自身の健康管理にも活用できます。

電子処方せんを使ってみよう!
STEP1.電子処方せんに対応の施設を選ぶ/確認する
電子処方せん対応の医療機関・薬局についてのお知らせ(厚生労働省ウェブサイト)
STEP2.電子処方せんを利用する

※資格確認書/健康保険証でも電子処方せんを利用することができますが、お薬情報をデータで共有することができません。マイナンバーカードを利用することで、よりスムーズに安心安全な医療を受けられます。
※医療機関によっては、顔認証付きカードリーダーではなく、診察室や受付で電子処方せんの選択確認をしている等あります。
POINT
・電子処方せん対応の医療機関でも、紙の処方せんを選択できます。紙の処方せんを選択した場合も、患者さんの処方情報は電子処方せん管理サービスに登録され蓄積されていきます。電子処方せんに対応した他の医療機関・薬局でも医師等が直近お薬の情報を確認できるため、より安心安全な医療につながります。
・医療機関が電子処方せんに対応しておらず、薬局のみが電子処方せんに対応している場合でも、薬局の電子処方箋システムの機能のおかげで、その後に訪れた電子処方せん対応の医療機関・薬局でリアルタイムのお薬情報をもとに医療を受けられます。
お薬の記録が未来の安心に
電子処方せんは、ただ紙をなくすための仕組みではありません。蓄積される過去の薬の記録が、未来のあなたの健康を守ります。
ぜひこの機会に電子処方せんについて知り、安心安全な医療を体験してみてください!