2026年5月25日 第68回医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議 議事録

日時

令和8年5月25日(月)15:00~17:00

場所

オンライン会議

(オンライン会議場)
AP虎ノ門 D会議室(11階)
東京都港区西新橋1-6-15 NS虎ノ門ビル(日本酒造虎ノ門ビル)

出席者

出席構成員
  • 五十嵐構成員
  • 伊藤構成員
  • 岩田構成員
  • 北風構成員
  • 康構成員
  • 崔構成員
  • 田村研治構成員
  • 田村直人構成員
  • 長崎構成員
  • 中村構成員
  • 松本構成員
  • 宮川構成員
  • 村島構成員
  • 山口構成員
  • 米盛構成員
出席参考人
  • 安河内参考人
  • 尾方参考人
  • 宮﨑参考人
  • 平瀨参考人

議題

  • ドラッグ・ロス解消に向けた取組について
  • 要望の医療上の必要性に係る検討状況等について
  • 開発要請を行った要望に係る検討状況等について
  • 要望品目の医療上の必要性について
  • 開発要請品目の公知申請への該当性について
  • 企業から提出された開発工程表等について
  • その他

議事

○平岡調整官 定刻になりましたので、ただいまより、第回「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」を開催いたします。
 本日もウェブ会議で実施いたします。また、本会議は公開の会議であることから、ウェブ会議の様子をYouTubeにてオンライン配信しておりますので、御了承お願いいたします。
 構成員の皆様方におかれましては、大変お忙しい中、御出席いただきまして、誠にありがとうございます。
 会議を開始するに当たりまして、注意事項を御説明いたします。
 オンラインで御参加の場合、発言される場合は挙手ボタンを押していただき、座長に御指名いただいた後にミュートを解除して御発言ください。御発言されないときは、マイクをミュートにしていただければと思います。
 また、会議中に接続トラブル等が発生いたしましたら、事前にお送りしたウェブ会議のマニュアルに記載の連絡先に御連絡いただければと思います。
 会議に先立ちまして、今年度より新たに本会議の構成員として御参画いただくメンバーについて御紹介させていただきます。
 まず初めに、長野県立こども病院内分泌代謝科部長兼生命科学研究センター長 長崎啓祐先生でございます。
○長崎構成員 長野県立こども病院の長崎と申します。
 このたび横谷進先生に御推薦いただきまして、本会に参加させていただくことになりました。私、小児内分泌学会で薬事委員長をしておりまして、その関係で御推薦いただいたものというふうに思っております。患者さんにとって適切な治療選択肢が広がるように、皆様方と議論していきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
○平岡調整官 ありがとうございます。
 続きまして、国立研究開発法人国立がん研究センター中央病院腫瘍内科科長 米盛勧先生でございます。
○米盛構成員 国立がん研究センター中央病院の米盛です。よろしくお願いします。
 参考人のほうで本会のほうに参加させていただいておりました。抗がんワーキンググループ長から、今回、こちらの親会議のほうの委員ということで御推薦していただいたと思っております。医薬品や医療機器の開発のほう、いろいろやっておりますので、いろいろな案件について意見を出せればと思っております。よろしくお願いします。
○平岡調整官 ありがとうございます。
 以上2名の先生方に新たに御参画いただいておりますので、よろしくお願いいたします。
 本日の出席状況でございますが、志賀構成員、戸高構成員、平林構成員、柳原構成員、渡邊構成員より御欠席との御連絡をいただいております。
 現在のところ14名の先生に御出席いただいております。
 本日の専門ワーキンググループの検討状況の報告に当たりまして、循環器ワーキンググループのメンバーから安河内参考人に、精神・神経ワーキンググループのメンバーから尾方参考人に、抗菌・抗炎症ワーキンググループのメンバーから宮﨑参考人に、抗がんワーキングループのメンバーから平瀨参考人に御参加いただきます。
 また、前回の会議以降に事務局に人事異動がありましたので、御紹介させていただきます。
 医政局研究開発政策課長に森が着任しております。なお、本日は公務のため、森研究開発政策課長は遅れての出席となりますので、御了承くださいますようよろしくお願いいたします。
 それでは、以降の進行は座長の康先生、よろしくお願いいたします。
○康座長 康です。どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、まず、本日の会議資料の確認及び各構成員から申し出いただいた学会執行部への所属状況について、事務局から説明をお願いします。
○平岡調整官 事務局です。
 事前に送付した資料を御用意ください。電子ファイルは1つにまとめて右下に通し番号を振っております。本日の資料の一覧を2ページにお示ししておりますので、御確認ください。
 資料1として、検討会議における検討の進め方について
 資料2シリーズとして、ドラッグ・ロス解消に向けた取組について
 資料3シリーズとして、専門作業班の検討状況の概要等について
 資料4シリーズとして、要望品目の医療上の必要性について
 資料5シリーズとして、開発要請品目の公知申請への該当性について
 資料6シリーズとして、企業から提出された開発工程表について
 資料7として、開発企業の募集を行った医薬品のリストについて
 その他、開催要綱、構成員名簿、ワーキンググループメンバーの名簿、評価基準等を参考資料とし、1つのPDFファイルとして配付しております。
 続きまして、各構成員からお申し出いただきました学会執行部への所属状況について御報告いたします。
 資料370ページ、参考資料7に構成員が執行部に所属している学会に関する資料がございます。
 本会議の公平性の観点から、構成員のうち、学会の執行部に在籍する方(理事長メンバー以上を想定)におかれましては、当該学会からの要望について、要望に係る背景事情等の説明は行えるものの、議決には御参加いただかないということにしております。
 本資料は本日時点の内容に更新しておりますが、誤り等がございましたら、この時点でお知らせいただければと思います。
 各構成員からのお申し出状況に基づき確認しまして、「一般社団法人日本腫瘍循環器学会」から要望のあった資料4-1デクスラゾキサンに関する議決には、当該学会の執行部に所属される田村研治構成員は参加できません。
 また、「一般社団法人日本感染症学会」及び「公益社団法人日本化学療法学会」から要望のあった資料4-2ニトロフラントインに関する議決には、各学会執行部に所属される松本構成員及び柳原構成員は参加できません。
 「一般社団法人日本感染症学会」から御要望のあった資料4-2スルファメトキサゾール・トリメトプリムに関する議決には、当該学会執行部に所属される松本構成員及び柳原構成員は参加できません。
 また、「日本核医学会」、「日本感染症学会」、「日本リウマチ学会」、「日本臨床検査医学会」から要望のあった資料5-1フルデオキシグルコースに関する議決には、各学会執行部に所属する田村直人構成員、松本構成員及び柳原構成員は参加できません。あらかじめ御了承ください。
 これらの資料に基づきまして、本日の審議を進めていきたいと思います。
 説明は以上です。
○康座長 ありがとうございました。
 それでは、議事に入ります。
 まず、議題1の「ドラッグ・ロス解消に向けた取組について」です。
 資料2-1について、事務局から説明をお願いします。
○荒木室長 事務局、医政局研究開発政策課でございます。
 5ページの資料2-1を御覧ください。ドラッグ・ロス解消に向けた取組の進め方についての御説明となります。
 ドラッグ・ロスが指摘されている86品目につきましては、令和6年度厚生労働科学特別研究事業において、学会からの医療ニーズや企業からの見解等を踏まえて、その開発の優先順位を評価し、これに基づいて対応を進めてまいりました。
 「開発の必要性が高い」とされた、こちらのBの41品目について、本日は8品目の医療上の必要性について御議論いただく予定となっておりますので、よろしくお願いいたします。
 また、新しい取組として、令和7年度には、引き続き、「未承認薬等迅速解消促進調査事業」というのを実施しておりまして、その結果を今年の4月6日にプレスリリースさせていただいたところでございます。当該事業においては、「2021年1月1日から2023年3月31日の間に欧米で承認された医薬品」のうち、「2025年3月31日時点で国内開発未着手の医薬品」について調査を行いました。
 その結果、28品目がドラッグ・ロスに該当し、これらの開発の優先順位について、学会からの医療ニーズや企業からの見解などを反映して整理させていただいたところでございます。
 この中で、「開発の必要性が特に高い」とされたものが5品目、また「開発の必要性が高い」とされた11品目のうち、必要なエビデンスの存在を確認している1品目の計6品目につきましては、今後、本検討会議にて御評価いただき、評価結果に基づいて開発要請等を実施することとさせていただきたいと、そのように考えております。そのほかの「必要性が高い」に残された10品目につきましては、引き続き情報収集を進めさせていただきます。
 当課からの説明は以上となります。
○康座長 説明ありがとうございました。
 何か委員の皆様から御質問があればお願いします。よろしいでしょうか。
 ありがとうございました。
 続きまして、資料2-2について、事務局から説明をお願いします。
○平岡調整官 事務局です。
 資料2-2について御説明させていただきます。ドラッグ・ロス解消に向けた取組につきまして、検討状況をおまとめしております。上から順に、検討会議に向けて情報整理中であるものが0品目となりました。また、情報整理が終わり、今回の検討会議で検討をお願いするのが、「今回検討品目」のグループBの8品目となります。
 前回までの検討会議で扱った品目につきましては、結果に応じて「検討済」、「対象外」にその数をお示ししております。
 説明は以上となります。
○康座長 ありがとうございました。着実に進んで、情報整理中がゼロになってよかったなと思います。
 何か御質問があればお願いします。よろしいでしょうか。
 それでは、ありがとうございました。
 続きまして、ドラッグ・ロス品目の「医療上の必要性に係る基準」への該当性に関する専門ワーキンググループの評価に移ります。ワーキンググループごとに担当する品目をまとめて説明いただき、その後質疑応答、評価と進めていきます。
 まず、資料2-3について、循環器ワーキンググループの安河内参考人から説明をお願いします。
○安河内参考人 今日は、お忙しいところ、どうもありがとうございます。では、早速始めたいと思います。
 まず、資料2-3、segesterone acetate and ethinyl estradiol vaginal systemの医療上の必要性の該当性に関する専門作業班の評価ということになります。
 通し番号15ページ目をよろしくお願いします。要望番号R8-1についてです。この医薬品は米国、カナダで承認されておりまして、避妊の効能・効果に関する要望が提出されています。
 適応疾病の重篤性について、避妊に失敗し、予期せぬ妊娠をすることで、女性の身体には、妊娠継続や人工妊娠中絶手術に伴うリスクが生じます。また、人工妊娠中絶は、生殖能力に影響を与える可能性もあります。以上より、望まない妊娠は身体的及び精神的に大きな影響を及ぼすと考えられることから、「ウ その他日常生活に著しい影響を及ぼす疾患」と判断しました。
 次に、医療上の有用性についてですけれども、本剤は黄体ホルモン様物質とエストロゲンからなる複合ホルモンを有する自己挿入型の膣内リング製剤であり、21日間装着、7日間休薬を1サイクルとして1年間使用可能な避妊薬であります。CDCが定めるガイドラインにおいて、本剤は複合ホルモン避妊薬の一つとして記載されています。本邦においては、低用量経口避妊薬、子宮内避妊具及びバリア法に分類される避妊法が利用可能ですけれども、長期間安定した避妊効果を有し、かつ患者自身で管理可能な可逆的長期避妊法の選択肢は限定的です。本邦では未承認の膣内リング製剤を開発することは、既存の避妊手段では十分に満たされない、医療ニーズに対応する新たな選択肢として導入意義があります。本剤は海外で承認され、広範な使用実績があることから、有効性と安全性についてのエビデンスの蓄積もあります。患者本人による自己着脱が可能で通院が不要であるため、服薬アドヒアランスもよいとされており、身体的な負担を望まない女性にも本剤が優先して推奨されることが考えられます。
 以上より、「ウ 欧米等において標準的療法に位置づけられており、国内外の医療環境の違い等を踏まえても、国内における有用性が期待できると考えられる」と判断しました。
 以上です。よろしく御審議のほどお願いします。
○康座長 御説明ありがとうございました。何か御質問がありましたらお願いします。よろしいでしょうか。必要な薬剤だと私も思います。
 それでは、本報告書案につきましては、御了解いただけるということでよろしいでしょうか。
 ありがとうございます。御了解いただけたものと認めます。
 続きまして、資料2-4について、精神・神経ワーキンググループの尾方参考人から説明をお願いします。
○尾方参考人 ドラッグ・ロス解消に向けた取組として、厚生労働省から要望されましたグループBのうち4品目の「医療上の必要性に係る基準」への該当性に係る検討結果を精神・神経ワーキンググループから説明いたします。
 資料2-4、まずは通し番号18ページを御覧ください。要望番号R8-2、solriamfetolについてです。この医薬品は、米国、英国、ドイツ、フランス、カナダで承認されており、ナルコレプシーに伴う日中の過度の眠気の効能・効果に関する要望が提出されております。
 適応疾病の重篤性につきまして、ナルコレプシー、特に情動脱力発作を有するナルコレプシーでは、治療を適切に行ったとしましても眠気水準を正常範囲にまで低減することは困難であり、眠気による社会生活への不利益を最低限にとどめることが治療の目標となりますことから、「ウ その他日常生活に著しい影響を及ぼす疾患」と判断いたしました。
 続きまして、医療上の有用性についてですが、solriamfetolは、米国睡眠学会が定めるガイドラインにおきまして、本邦既承認薬であるmodafinilや現在開発中のpitolisantと並び、成人のナルコレプシーに伴う日中の過度の眠気の治療薬として強く推奨されております。solriamfetolとmodafinilの有効性・安全性を直接比較した臨床試験に関する報告はございませんが、ネットワークメタ解析の結果、他の治療薬と比較してsolriamfetolが最も眠気に関する指標の改善度が大きいとも報告されております。
 加えまして、次の19ページにございますとおり、solriamfetolはmodafinilと作用機序が異なりますことから、solriamfetolはmodafinil不応患者に対する新たな選択肢になり得るものと考えられます。国内外の医療環境の違いを踏まえましても国内における有用性が期待できるものと判断いたしました。
 solriamfetolにつきましては以上でございます。
 続きまして、通し番号の20ページ、御参照ください。要望番号R8-3、pimavanserin tartrateについてです。
 この医薬品は、米国で承認されており、パーキンソン病に伴う幻覚及び妄想の効能・効果に関する要望が提出されてございます。
 適応疾病の重篤性につきまして、パーキンソン病に伴う幻覚や妄想は、パーキンソン病の病態そのものに関連する内因である中枢神経系の変性・脱落を背景に、薬物等の外因や環境要因等の促進因子とともに出現いたします。パーキンソン病の病態そのものに関連する中枢神経系の変性・脱落は、進行性・不可逆性でございます。それに伴う幻覚や妄想は日常生活に著しい影響を及ぼしますことから、「イ 病気の進行が不可逆的で、日常生活に著しい影響を及ぼす疾患」と判断いたしました。
 続きまして、医療上の有用性につきまして、主に21ページに記載してございますが、本邦におきまして、パーキンソン病に伴う幻覚および妄想の治療薬として承認されている医薬品はございませんが、日本神経学会が定めるガイドラインにおきまして、クロザピン及びクエチアピンの使用等に関する記載がございます。国際パーキンソン病・運動障害学会(MDS)のレビューにおきまして、クロザピンは「Clinically useful」と推奨されてございますが、無顆粒球症という重篤な合併症を生じる可能性があり、厳格なモニタリングが必要とされております。一方、本レビューにおいて、Pimavanserin tartrateは「Clinically useful」と推奨されております。また、安全性に関する懸念は認められておりません。以上を踏まえますと、本剤は医療上の有用性が期待できるものと判断いたしました。
 続きまして、通し番号22ページを御参照ください。要望番号R8-4、lumateperoneでございます。この医薬品は、米国で承認されており、成人における統合失調症の効能・効果に関する要望が提出されてございます。
 適応疾病の重篤性につきましてですが、統合失調症は思考、知覚、感情に広範な障害を呈し、社会生活や就労に深刻な影響を及ぼすことに加え、自殺リスクも一般人口の約12倍とされていることから、「ウ その他日常生活に著しい影響を及ぼす疾患」と判断いたしました。
 続きまして、医療上の有用性についてですが、本邦では、統合失調症治療の選択肢として、セロトニン・ドパミン拮抗薬やドパミン受容体部分作動薬等の医薬品が複数承認されております。提出された文献は本剤とプラセボ及びリスペリドンの比較試験に係る報告であり、統合失調症の急性症状の改善度は本剤とリスペリドンとで同程度であることから、有効性等が既存の療法と比べて明らかに優れているとは言えません。また、欧米の診療ガイドライン等において本剤に係る記載はなく、標準的療法に位置づけられているとは言えないということも踏まえますと、医療上の有用性についての基準には該当しないもの、「エ」と判断いたしました。
 以上がlumateperoneについての報告でございます。
 最後に、4品目め、通し番号23ページを御参照ください。要望番号R8-5、deutetrabenazineについてです。この医薬品は、米国で承認されております。ハンチントン病による舞踏運動及び遅発性ジスキネジアの効能・効果に関する要望が提出されてございます。
 適応疾病の重篤性につきましてですが、ハンチントン病は、遺伝性の神経変性疾患であり、疾患進行は緩徐であるものの、根治的治療法が存在しない疾患です。症状としては、手先が不規則に勝手に動く、首を動かす、顔をしかめる、舌打ち等、自分の意思とは無関係に顔面・四肢の動きが生じます。
 一方、遅発性ジスキネジアは、ドパミン受容体遮断薬によって引き起こされる、様々な症状を示す遅発性医原性運動障害の総称です。症状は、頸・顔の筋肉で起こる不随意運動が主体でございますが、四肢に症状が広がることがございます。原因となる薬剤を中止したとしても多くの患者で数年にわたって症状が継続すること、また、原因薬剤を中止したとしても必ずしも寛解するとは限らないということを踏まえて、「イ 病気の進行が不可逆的で、日常生活に著しい影響を及ぼす疾患」と判断いたしました。
 続きまして、医療上の有用性につきましては、24ページに記載してございます。本邦では、ハンチントン病に伴う舞踏運動の治療選択肢としてTetrabenazine、遅発性ジスキネジアの治療の選択肢としてはValbenazineが承認されております。提出された文献はいずれもDeutetrabenazineとプラセボとの比較試験に係る報告であり、Deutetrabenazineの有効性・安全性を既承認薬と直接比較した試験ではなく、有効性・安全性が既存の療法と比べて明らかに優れていることを示す知見は得られておりません。また、遅発性ジスキネジアについては、米国精神医学会(American Psychiatric Association)が定めるガイドラインにおきまして、小胞モノアミントランスポーター2阻害薬の一つであるDeutetrabenazineが記載されておりますが、他の小胞モノアミントランスポーター2阻害薬より優先される旨の記載はございません。以上を踏まえまして、医療上の有用性の基準には該当せず、「エ」と判断いたしました。
 精神・神経ワーキングからの報告は以上でございます。御審議のほどよろしくお願いいたします。
○康座長 御説明ありがとうございました。
 4品目について御報告いただきました。1品目めのナルコレプシーに対する薬剤、2品目めのパーキンソン病に対する薬剤に関しましては、いずれも医療上の有用性について、「ウ」というふうに判断されています。一方、3品目めの統合失調症に対する薬剤、4品目めのハンチントン病に対する薬剤に関しましては、いずれも医療上の有用性について、「エ」と報告されました。
 以上の報告につきまして、何か御質問があればお願いします。特によろしいでしょうか。
 それでは、本報告書案については御了解いただけるということでよろしいでしょうか。
 ありがとうございます。御了解いただけたものと認めます。
○尾方参考人 ありがとうございました。
○康座長 それでは、続きまして、資料2-5について、抗菌・抗炎症ワーキンググループの宮﨑参考人から説明をお願いします。
○宮﨑参考人 抗菌・抗炎症の宮﨑です。よろしくお願いいたします。
 ドラッグ・ロス解消に向けた取組として、厚労省から要望されました3要望の「医療上の必要性に係る基準」への該当性について検討しましたので、説明いたします。
 資料2-5の通し番号26ページを御覧ください。要望番号R8-6です。Sarecyclineについてですが、この医薬品は米国で承認されていまして、ざ瘡(化膿性炎症を伴うもの)の効能・効果に関する要望が出されております。
 適応疾病の重篤性については、尋常性ざ瘡は、生命に重大な影響を及ぼす疾患ではございませんけれども、軽症でも不可逆の瘢痕を残し得る疾患であり、生活の質が低下することから、「ウ その他日常生活に著しい影響を及ぼす疾患」と判断いたしました。
 次に、医療上の有用性についてですが、日本皮膚科学会が定めるガイドラインでは、ざ瘡の炎症に対して内服抗菌薬の使用が強く推奨されています。しかし、耐性菌の出現を防ぐために長期間の抗菌薬の使用は控えたほうがよいことも記載されています。また、本ガイドラインで推奨されている本邦で既承認されています内服抗菌薬はいずれも広域スペクトルを有しているため、耐性菌の誘導が懸念されます。一方、Sarecyclineは、その特徴として、狭域スペクトル、スペクトルを絞った抗菌薬であることから、耐性菌の誘導リスクが低いと認識されています。また、Sarecyclineは同様作用機序を有しておりますテトラサイクリン系のDoxycycline、Minocycline等と比較しても、副作用の発生率が低いことがシステマティック・レビュー等により示唆されている薬剤です。加えて、米国皮膚科学会が定めているガイドラインにおいて、推奨薬の1つとして記載がなされています。以上を踏まえまして、「ウ 欧米等において標準的療法に位置づけられており、国内外の医療環境の違い等を踏まえても国内における有用性が期待できると考えられる」に該当するものと判断いたしました。
 続いて、通し番号28ページを御覧ください。要望番号R8-7、lifitegrastについてです。この医薬品は、米国及びカナダで承認されていて、ドライアイの効能・効果に関する要望がなされております。
 適応疾病の重篤性について、ドライアイは、慢性的な眼の不快感を引き起こし、生活の質を長期にわたって損なう疾患です。ドライアイ患者には、人工涙液による治療では効果不十分な患者さんも存在しますし、シェーグレン症候群やスティーヴンス・ジョンソン症候群等の疾病により引き起こされる重篤なドライアイもあるとされています。このことから、「ウ その他、日常生活に著しい影響を及ぼす疾患」と判断いたしました。
 次に、医療上の有用性についてです。提出された文献は、いずれもlifitegrastとプラセボの比較試験に関する報告です。本邦既承認薬である副腎皮質ステロイド点眼と非ステロイド性抗炎症薬の点眼と比べて、lifitegrastの有効性・安全性が明らかに優れていることを示す知見は得られておりません。また、lifitegrastは米国のガイドラインにおいて、人工涙液で改善しない場合の次の治療選択肢、代替として推奨されておりますが、日本と米国ではドライアイの治療アルゴリズムが異なっております。抗炎症薬の臨床的位置づけが異なっていることに加えまして、日本で利用可能なムチン/水分分泌促進点眼剤やムチン産生促進剤が米国では承認されていないことから、国内外の医療環境の違い等を踏まえても国内における有用性が期待できるとは言えないと判断いたしました。以上を踏まえ、lifitegrastは医療上の有用性の基準に該当しないものと判断いたしております。
 続いて、通し番号30ページを御覧ください。要望番号R8-8、secnidazoleについてです。この医薬品は、米国及びフランスで承認されており、細菌性膣炎及びトリコモナス症の効能・効果に関する要望がなされております。
 適応疾病の重篤性についてですが、細菌性膣炎やトリコモナス症は、膣からの異常な分泌物の発生やかゆみ、排尿時に痛みを伴う疾患であり、再発を繰り返す難治例も少なくありません。また、治療介入しなければ著しく生活の質をおとす疾患であり、周産期も含めて適切な治療が必要であることから、ウのその他日常生活に著しい影響を及ぼす疾患と判断いたしました。
 次の医療上の有用性についてです。本邦では、細菌性膣炎治療の選択肢としてMetronidazole、トリコモナス症治療選択肢としてMetronidazoleとTinidazoleが承認されております。提出された文献はいずれもSecnidazoleとプラセボの比較試験に関する報告であり、本邦既承認薬と比較してSecnidazoleの有効性・安全性が明らかに優れていることを示すような知見は得られておりません。また、米国疾病予防管理センター(CDC)や世界保健機構(WHO)が定めるガイドラインがありますが、Secnidazoleは、MetronidazoleやTinidazoleを使用できない場合や服薬遵守が懸念される場合の代替レジメンとして推奨されておりますが、SecnidazoleがMetronidazoleやTinidazoleよりも優先されるという旨の記載はありません。以上を踏まえまして、Secnidazoleが医療上の有用性の基準には該当しないとワーキングとしては判断いたしました。
 以上となります。よろしく御審議のほどお願いいたします。
○康座長 御報告ありがとうございました。
 3品目について御報告いただきました。1品目めのざ瘡に対する薬剤につきましては、医療上の有用性について、「ウ」。一方、2品目めのドライアイに対する品目と、3品目めの細菌性膣炎及びトリコモナス症に対する品目につきましては、医療上の有用性について、「エ」とする御報告をいただいております。
 何か御質問があればお願いいたします。よろしいでしょうか。
 それでは、本報告書案については御了解いただけるということでよろしいでしょうか。
 ありがとうございます。それでは、御了解いただけたものと認めます。
○宮﨑参考人 ありがとうございました。
○康座長 ありがとうございました。議題1については以上となります。
 続きまして、資料3の「専門作業班(WG)の検討状況の概要等について」、前回会議(令和8年2月6日)以降の進捗状況について、事務局から説明をお願いします。
○平岡調整官 事務局です。資料3-1、資料3-2について御説明いたします。
 それでは、32ページ、資料3-1を御覧ください。学会や患者団体等から御提出いただきました要望のうち、医療上の必要性に係る検討状況をおまとめしたものとなります。
 上から順に説明いたしますと、学会・患者団体等からの要望総数について、第IV回要望として新規要望を11件受理いたしました。
 また、専門ワーキンググループでの検討状況について、新規要望を受け付けたものが11件、専門ワーキングで検討が終了したものが6件、開発中のものが3件、取下げされたものが3件ございます。専門ワーキングでの検討が終了したものは、循環器ワーキングと抗菌・抗炎症ワーキングの案件でございまして、本日の会議で御審議をお願いするものとなります。
 個々の品目の状況につきまして、33ページ以降、おまとめしておりまして、変更があった部分につきましては黄色のマーカーでお示ししております。
 続きまして、48ページ、資料3-2を御覧ください。医療上の必要性が高いと判断されたもののうち、企業に開発要請を行った要望に関する検討状況となります。
 専門ワーキンググループでの検討状況について、ワーキンググループで評価されたものが抗がんワーキンググループの案件で3件、循環器ワーキングの案件で1件ございまして、本日の会議で御審議をお願いするものとなります。また、検討中であったもののうち、1品目が通常審査予定となりました。
 49ページ目以降に個々の品目の状況につきまして一覧としてお示ししております。
 資料3の説明は以上となります。
○康座長 御説明ありがとうございました。
 御質問等ございましたら、よろしくお願いいたします。よろしいでしょうか。
 それでは、次に進みたいと思います。続きまして、議題4の「医療上の必要性に係る基準」に移ります。資料4-1について、循環器ワーキンググループの安河内参考人から説明をお願いします。
○安河内参考人 よろしくお願いします。循環器ワーキンググループの安河内です。
 資料4-1、通し番号54ページを御覧ください。日本腫瘍循環器学会から要望された小児の悪性腫瘍患者におけるアントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤の使用による心筋症発生抑制および重症化抑制に対するデクスラゾキサンの医療上の必要性に関する評価について説明します。本薬は、小児及び成人、それぞれに対して要望されておりますので、小児、成人の順番で御報告します。
 適応疾病の重篤性については、アントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤の投与による心筋障害は、心機能低下、心不全を引き起こし、致死的な転帰に至る場合があることから、「ア 生命に重大な影響がある疾患」に該当すると判断しました。
 続いて、医療上の有用性について説明します。本薬は、成人では、アントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤をドキソルビシン相当量として累積300mg/m2を超えて継続的に投与が必要な、遠隔転移を有する乳癌患者に対する心毒性の予防に係る効能・効果で、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス及びカナダで承認されています。小児の悪性腫瘍患者に対しては、欧米等6か国での要望効能・効果での承認はありませんが、海外の診療ガイドラインで、本薬の投与が推奨されています。本邦では、要望効果で承認された医薬品はないことから、「ア 既存の療法が国内にない」に該当すると判断しました。
○康座長 御報告ありがとうございました。
 以上の御報告につきまして、何か御質問があればお願いします。よろしいでしょうか。
 それでは、本報告書案につきましては御了解いただけるということでよろしいですか。
 ありがとうございます。御了解いただけたものと認めます。非常に長く待っておりました、私自身の専門領域でも非常に必要とされる薬剤だと思います。ありがとうございました。
 続きまして、資料4-2について、抗菌・抗炎症ワーキンググループの宮﨑参考人から説明をお願いします。
○宮﨑参考人 よろしくお願いいたします。
 61ページを御覧ください。要望番号IV-195になります。日本感染症学会及び日本化学療法学会から要望されているニトロフラントイン、大腸菌またはStaphylococcus saprophyticusの感受性株を原因とする合併症のない急性膀胱炎、すなわち単純性膀胱炎に対する要望です。
 適応疾病の重篤性については、単純性膀胱炎は、頻尿、残尿感、排尿時痛等の症状を呈し、患者さんの生活の質を損なう疾患であり、適切な抗菌薬治療が行われない場合には症状の遷延や再発を来し得る、また重症化すると腎盂腎炎や敗血症に進展することもあることから、「ウ その他日常生活に著しい影響を及ぼす疾患」に該当すると判断いたしました。
 医療上の有用性についてです。本邦では、単純性膀胱炎に対して、キノロン系抗菌薬あるいはセフェム系抗菌薬等が主に使用されておりますが、近年、これら抗菌薬に耐性を示す菌株等の増加が報告されており、新たな治療選択肢が求められているところです。ニトロフラントインは、尿を介した膀胱への移行性が高く、広い抗菌スペクトルを有する薬剤であります。欧米等において、単純性膀胱炎に対して経験的治療の第一選択薬群の一つとして推奨されています。本邦においても単純性膀胱炎に対する治療選択肢の一つとして、抗菌薬適正使用の観点から有用な薬剤であると考えました。そのことから、「ウ 欧米において標準的療法に位置づけられており、国内外の医療環境の違い等を踏まえても国内における有用性が期待できると考えられる」に該当すると判断いたしました。
 続いて、63ページを御覧ください。要望番号IV-206、日本小児リウマチ学会から要望されているサラゾスルファピリジンの腸溶剤の「多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎」に関する要望です。
 適応疾病の重篤性については、若年性特発性関節炎(以下、「JIA」)は、16歳未満に発症し6週間以上持続する原因不明の慢性関節炎であり、指定難病となっています。関節痛、関節腫脹等を主な症状とする関節型のJIAにおいては不可逆的な関節破壊が生じ、日常生活に著しい影響を及ぼすことから、「イ 病気の進行が不可逆的で、日常生活に著しい影響を及ぼす疾患」に該当すると判断いたしました。
 医療上の有用性についてです。サラゾスルファピリジンの腸溶剤は、米国、ドイツ及びフランスにおいて、関節型JIAに対して承認されています。メトトレキサートまたは非ステロイド系抗炎症薬、いわゆるNSAIDsで効果不十分な場合の治療選択肢や、付着部関連関節炎に対して、メトトレキサートと同列に使用可能な薬剤として位置づけられております。国内外におけるJIAの診断方法、並びにメトトレキサート及びNSAIDsを中心とする治療方針に相違はあまりないため、「ウ 欧米等において標準的療法に位置づけられており、国内外の医療環境の違い等を踏まえても国内における有用性が期待できると考えられる」に該当すると判断いたしました。
 最後に、65ページを御覧ください。要望番号IV-214、日本感染症学会から要望されているスルファメトキサゾール・トリメトプリムの膀胱炎に対する治療、すなわち単純性膀胱炎の効能・効果の追加に関する要望です。
 スルファメトキサゾール・トリメトプリムは、現在、膀胱炎のうち複雑性膀胱炎のみが適応症となっております。適応疾病の重篤性については、IV-195のニトロフラントインと同様の理由で、「ウ その他日常生活に著しい影響を及ぼす疾患」に該当すると判断いたしております。
 (2)医療上の有用性についてですが、スルファメトキサゾール・トリメトプリムは、米国、英国、ドイツ、フランス、カナダ及びオーストリア、いずれにおいても単純性膀胱炎の効能・効果に対して承認されております。欧米等において、単純性膀胱炎に対する標準治療薬の一つとして位置づけられています。本剤においても、単純性膀胱炎に対する治療選択肢の一つとして、抗菌薬適正使用の観点からも有用な薬剤であると考えられました。そこで、「ウ 欧米において標準的療法に位置づけられており、国内外の医療環境の違い等を踏まえても国内における有用性が期待できると考えられる」と判断いたしました。
 要望番号IV-195、IV-206、IV-214、以上の3つについての報告は以上となります。よろしく御審議のほどお願いいたします。
○康座長 御報告ありがとうございました。
 3品目について御報告いただきました。何か御質問があればお願いします。よろしいでしょうか。
 それでは、本報告書案については御了解いただけるということでよろしいでしょうか。
 ありがとうございます。御了解いただけたものと認めます。
 ここで、すみません、先ほどの資料4-1の循環器ワーキンググループについて、まだ品目が残っておりました。大変失礼いたしました。循環器ワーキンググループの安河内参考人、残りの品目について御説明をお願いできますか。
○安河内参考人 申し訳ありません。Tenecteplaseという虚血性脳血管障害急性期に伴う機能障害の改善の医療上の必要性に関するワーキングの評価です。58ページを御参照ください。日本脳卒中学会から要望されました発症4.5時間以内の虚血性脳血管障害急性期に伴う機能障害の改善に対するTenecteplaseの医療上の必要性に関する評価について説明します。
 適応疾病の重篤性については、虚血性脳血管障害は、約4割でmodified Rankin Scale 4以上の重度の後遺症が認められることから、「イ 病気の進行が不可逆的で、日常生活に著しい影響を及ぼす疾患」に該当すると判断しました。
 続いて、医療上の有用性について説明します。本薬は、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、カナダ及びオーストラリアにおいて、急性虚血性脳卒中に対する血栓溶解療法に係る効能・効果で承認されています。欧米の診療ガイドラインで、発症4.5時間以内の急性虚血性脳血管障害に対する薬剤としても推奨されています。また、本薬は、本邦の診療ガイドラインで推奨されているアルテプラーゼと同一作用機序であります。欧米では、本薬とアルテプラーゼは同様に推奨されています。加えて、アルテプラーゼは約1時間の静脈投与が必要であるのに対し、本薬は単回ボーラス投与が可能であり、極めて短時間に集約的治療を要する急性期脳卒中の診療現場における有用性が高いと考えられること、本邦で使用可能な薬剤はアルテプラーゼのみであり、本薬は代替薬としての意義も大きいと考えることから、本薬の医療上の有用性は高いと考えます。
 以上により、「ウ 欧米等において標準的療法に位置づけられており、国内外の医療環境の違い等を踏まえても国内における有用性が期待できると考えられる」に該当すると判断いたしました。
 御審議お願いします。
○康座長 御報告ありがとうございました。
 以上の御報告につきまして、御質問があればお願いします。よろしいでしょうか。
 それでは、本報告書案については御了解いただけるということでよろしいでしょうか。
 ありがとうございます。それでは、御了解いただけたものと認めます。
 中村構成員。
○中村構成員 すみません、1点、1つ前のスルファメトキサゾール・トリメトプリムについて、ちょっと確認といいますか。これはたしか小児感染症学会のほうが、小児でも適応が必要だということをおっしゃっていて、要望書を出しているのではないかと認識しているのですけれども、今回は成人だけで進めるということでよろしいですか。小児でも当然必要なものであろうと思います。ちょっと事務局への質問になるかと思います。すみません。
○康座長 いえ、小児でも必要な薬剤と思いますが、私、今回は成人、小児を含めてかと思いましたけれども、これは確かに見返すと成人についてとなっていますね。
○事務局 事務局でございます。
 本件に関しましては、今回は少なくとも成人のみでございまして、小児に対する要望につきましても、現時点で出されているかといったところについて、すぐにお示しすることができませんけれども、小児に関する御要望も提出されましたら、この検討会議で適切に進めてまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。
○中村構成員 ありがとうございます。
 最近、スルファメトキサゾール・トリメトプリム、ほかの疾患でも、新生児も含めて使われる状況だと思いますので、出てくるかと思いますので、よろしくお願いします。
○康座長 中村構成員、ありがとうございました。小児におきましても必要な薬剤だと思いますので、申請状況を確認して、今後評価を進めてまいりたいと思います。ありがとうございました。
 ほかはよろしいでしょうか。ありがとうございました。
 それでは、続きまして、議題5の「開発要請品目の公知申請への該当性について」に移ります。資料5-1について、循環器ワーキンググループの安河内参考人から説明をお願いします。
○安河内参考人 資料5-1、67ページを御覧ください。不明熱の原因部位の可視化に対するフルデオキシグルコース(以下、「本薬」)の公知申請の該当性について説明します。
 海外の状況において、本薬は、イギリス、ドイツ及びフランスで、要望効能・効果に関わる効能・効果で承認されています。
 公知申請の妥当性について、同じ67ページですけれども、本薬の有効性について、国内外の公表文献において、不明熱の原因疾患の診断における病変の可視化に対して、本薬が有効であることが報告されています。国内外の教科書及び診療ガイドラインでは、本薬は不明熱の原因疾患の診断における標準的な検査として位置づけられています。また、国内のアンケート調査結果報告により、不明熱患者に対する本薬の国内での使用実態が確認できます。
 本薬の安全性について、不明熱の原因疾患の診断における病変の可視化に関わる本薬の用法・用量は、既承認の用法・用量と同一であり、不明熱患者での使用において安全性の懸念は認められておりません。
 以上より、不明熱の原因疾患の診断における病変の可視化に対する本薬の臨床的有用性は、医学薬学上公知と判断しました。
 効能・効果については、68ページを御覧ください。欧州の承認効能・効果や国内診療ガイドラインにおいて、本薬は不明熱の原因疾患を診断する目的で使用する旨が記載されていることを踏まえ、不明熱の原因疾患の診断における病変の可視化と設定することが適切と判断しました。
 用法・用量については、国内における患者の想定体重を考慮すると、要望された用量である74~370MBqは、海外での承認用量または推奨用量と概ね同様の範囲であり、国内の臨床試験投与の使用実績が確認できること、及び不明熱の原因疾患の診断における本薬の使用目的は、腫瘍や炎症部位の局在を評価することにあることを踏まえ、既承認の悪性腫瘍や炎症性疾患の診断に係る効能・効果と同一の用法・用量を設定することは適切と判断しました。
 以上です。
○康座長 御報告ありがとうございました。
 何か御質問があればお願いいたします。よろしいでしょうか。
 それでは、本報告書案については御了解いただけるということでよろしいでしょうか。
 ありがとうございました。御了解いただけたものと認めます。
 続きまして、資料5-2について、抗がんワーキンググループの平瀨参考人から説明をお願いします。
○平瀨参考人 抗がんワーキング 近畿大学の平瀨でございます。今回から抗がんワーキングの座長を拝命いたしましたので、どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、説明を始めさせていただきます。資料5-2、133ページを御覧ください。小児のCD20陽性のB細胞性非ホジキンリンパ腫に対するリツキシマブ(遺伝子組換え)(以下、「本薬」)の公知申請の該当性に係る報告書について御説明いたします。
 要望内容についてです。小児のCD20陽性のB細胞性非ホジキンリンパ腫、こちらはバーキットリンパ腫、前駆Bリンパ球性リンパ腫を含みます。に対して、本薬が要望されています。
 海外の状況については、別紙の企業見解に記載されているとおり、18歳未満の高リスク成熟B細胞性非ホジキンリンパ腫患者等を対象に、多剤併用化学療法に対する本薬の上乗せ投与の有効性及び安全性を検討することを目的としました、海外第III相試験の成績に基づき、本薬は欧米において小児のB細胞性非ホジキンリンパ腫に対して承認されております。
 公表文献、成書等は、別紙の企業見解に記載されており、国内外において小児のB細胞性非ホジキンリンパ腫患者に対し、本薬が投与された臨床試験成績等の結果が報告されています。
 公知申請の該当性につきましては、報告書の1ページから記載しています。企業は、海外第III相試験、特定臨床研究、診療ガイドライン等の記載内容を踏まえ、小児のCD20陽性のB細胞性非ホジキンリンパ腫に対する本薬の有効性は期待でき、新たな安全性上の懸念は認められなかったと説明しています。
 以上より、抗がんワーキングは、小児のCD20陽性のB細胞性非ホジキンリンパ腫に対する本薬の臨床的有用性は、医学薬学上公知であると判断いたしました。
 効能・効果につきましては、報告書2ページに記載のとおり、既承認の内容から変更せず、CD20陽性のB細胞性非ホジキンリンパ腫とすることが適切と判断いたしました。
 また、用法・用量については、報告書2ページに記載のとおり、既承認の内容から「成人には」を削除することが適切と判断いたしました。
 説明は以上です。
○康座長 御説明ありがとうございました。
 何か御質問があればお願いいたします。よろしいでしょうか。
 それでは、本報告書案については御了解いただけるということでよろしいでしょうか。
 ありがとうございます。御了解いただけたものと認めます。
 続きまして、資料5-3について、抗がんワーキンググループの平瀨参考人から説明をお願いします。
○平瀨参考人 資料5-3、205ページを御覧ください。悪性下垂体腺腫に対するテモゾロミドの公知申請の該当性に係る報告書について説明いたします。
 要望内容についてです。悪性下垂体腺腫、こちらは下垂体癌と難治性の下垂体腺腫に対して、本薬が要望されています。
 海外の状況につきましては、別紙の企業見解に記載されており、本薬は欧米において下垂体癌及び難治性下垂体腺腫に対して承認されていないものの、診療ガイドラインにおいて下垂体癌及び難治性下垂体腺腫に対する治療選択肢の一つとされております。診療ガイドラインにおいて根拠とされた公表文献では、下垂体癌及び難治性下垂体腺腫に対して、既承認の効能・効果である悪性神経膠腫に対する用法・用量と同一の用法・用量で本薬が投与された旨が記載されています。
 公表文献・成書等については、別紙の企業見解に記載されており、国内外において下垂体癌患者または難治性下垂体腺腫患者に対し、本薬が投与されていた後方視的研究等の結果が報告されています。
 公知申請の該当性については、報告書の2ページから記載しています。企業は、国内外の複数の後方視的研究、教科書、診療ガイドライン等の記載内容を踏まえ、下垂体癌及び難治性下垂体腺腫に対する本薬の有効性は期待でき、新たな安全性上の懸念は認められなかったと説明しています。
 以上より、抗がんワーキングは、下垂体癌患者及び難治性下垂体腺腫患者に対する本薬の臨床的有用性は、医学薬学上公知であると判断いたしました。
 効能・効果につきましては、報告書の2ページに記載のとおり、効能・効果を下垂体癌及び難治性下垂体腺腫とすることが適切と判断いたしました。
 また、用法・用量については、報告書の3ページに記載のとおり、放射線治療を併用する場合は、放射線照射との併用にて、1日1回75mg/m2を42日間投与し、4週間休薬した後、本剤単独で1日1回150mg/m2を5日間投与、23日間休薬する用法・用量。そして、放射線治療を併用しない場合は、1日1回150mg/m2を5日間投与、23日間休薬する用法・用量となっております。こちらを設定することが適切と判断いたしました。
 説明は以上となります。
○康座長 ありがとうございました。5-3について御説明いただきました。何か質問があればよろしくお願いいたします。よろしいでしょうか。
 それでは、本報告書案については御了解いただけるということでよろしいでしょうか。
 ありがとうございます。御了解いただけたものと認めます。
 続きまして、資料5-4について、抗がんワーキンググループの平瀨参考人から説明をお願いします。
○平瀨参考人 資料231ページを御覧ください。乳癌に対するドセタキセル水和物の用量追加の公知申請への該当性に係る報告書について説明いたします。
 要望内容についてです。本薬は、乳癌に係る効能・効果で承認されており、今般、乳癌に対する本薬の1回最高用量を100mg/m2とすることが要望されています。
 海外の状況等につきましては、別紙の企業見解に記載されており、欧米において、乳癌に対する本薬の1回最高用量として100mg/m2が承認されています。
 公表文献、成書等については、別紙の企業見解に記載されており、国内外において、乳癌に対し、本薬100mg/m2が投与された臨床試験等の結果が報告されています。
 公知申請の該当性については、報告書の1ページから記載しています。企業は、国内外の臨床試験、教科書、診療ガイドライン等の記載内容を踏まえ、乳癌に対する本薬100mg/m2の有効性は期待でき、新たな安全性上の懸念は認められなかったと説明しています。
 以上より、抗がんワーキングは、乳癌に対する本薬100mg/m2の臨床的有用性は、医学薬学上公知であると判断いたしました。
 効能・効果につきましては、報告書の2ページに記載のとおり、既承認の内容から変更せず、「乳癌」とすることが適切と判断しました。
 また、用法・用量について、報告書の2ページに記載のとおり、既承認の用法・用量の1回最高用量を100mg/m2に変更することが適切と判断いたしました。
 説明は以上です。
○康座長 御説明ありがとうございました。何か御質問がありましたらよろしくお願いいたします。よろしいでしょうか。
 それでは、本報告書案については御了解いただけるということでよろしいでしょうか。
 ありがとうございます。御了解いただけたものと認めます。
○平岡調整官 事務局でございます。
 申し訳ございません。先ほど資料4-1で御説明いただきました循環器ワーキングの医療上の必要性に係る御報告ですけれども、安河内先生、恐れ入りますが、事務局のほうで先ほどデクスラゾキサン、要望番号IV-164、成人の効能に関する御説明のほう、こちらが聞き逃してしまっていたら申し訳ないのですけれども、改めて御説明いただいてもよろしいでしょうか。
○康座長 安河内参考人、すみません。私、小児も成人も両方御説明いただいたかというふうに思っていたのですけれども、確認が不十分ですので、大変恐縮ですが、成人の部分に関しまして、もう一度御説明いただけますでしょうか。
○安河内参考人 僕も両方したと思ったのですけれども、成人の分に関しては、デクスラゾキサンに関しては、小児と同様に、重篤性に関しては、「ア 生命に重大な影響がある疾患」に該当するということになります。
 医療上の有用性に関しては、成人の場合には乳癌に今回は限定されており、手術不能又は再発乳癌に限定して評価することとなっています。
 この有用性に関しては、本薬は、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス及びカナダにて承認されていますけれども、本邦では要望効能・効果で承認されている医薬品はないことから、「ア 既存の療法が国内にない」に該当すると判断しました。
 ということで、デクスラゾキサンに関しては、成人に関しては対象疾患が手術不能又は再発乳癌に限定して評価。有用性については、「ア 既存の療法が国内にない」に該当すると判断するということになります。
○康座長 安河内参考人、ありがとうございました。
 それでは、改めまして、以上の部分につきましても、報告書案について御了解いただけるということでよろしいでしょうか。
 ありがとうございます。御了解いただけたものと認めます。すみません、座長の不手際で。
○安河内参考人 どうも申し訳ありませんでした。
○康座長 ありがとうございました。
 それでは、続きまして、「企業から提出された開発工程表等について」、事務局から説明をお願いいたします。
○荒木室長 事務局でございます。
 まず、説明に先立ちまして、冒頭に御紹介いたしました、先日着任いたしました医政局研究開発政策課長が途中から出席しておりますので、一言御挨拶いただければと思います。
○森研究開発政策課長 所用により遅れまして申し訳ありません。研究開発政策課に着任しました森でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○荒木室長 ありがとうございます。
 それでは、資料のほうに戻りまして、282ページに進んでいただければと思います。資料6-1「企業から提出された開発工程表について」でございます。
 最初の丸に記載のとおり、現在開発を実施している開発要請先の企業から、2026年4月22日時点の状況を踏まえました最新の開発工程表が提出されております。これまで提出された件数としましては、第I回要望分183件、第II回が94件、第III回が48件、第IV回が112件、ドラッグ・ロス解消に向けた取組分として4件という状況になっております。詳細につきましては、次の資料で説明させていただきます。
 285ページ目に進んでいただければと思います。資料6-2です。こちらは各企業から提出された開発工程表の進捗をまとめたものになります。資料6-3から6-7で詳細な進捗等につきまして御確認いただける内容になっております。
 こちらの資料では、進捗状況に関する前回の会議からの主な変更点について御報告いたします。まず初めに、開発要請の件数でございますけれども、ドラッグ・ロス解消に向けた取組につきまして、2件の追加がございまして、開発要請の件数、現在4件という状況になっております。
 続いて、286ページでございますけれども、開発工程表における進捗についてです。要望回ごとに進捗を御紹介いたします。(1)から(3)の第I回から第III回要望につきましては、前回御報告時から変更はございません。
 第IV回要望につきましては、要望番号IV-59b 日本血液製剤機構の「乾燥人フィブリノゲン」、要望番号IVS-21、IV-117、IV-118 第一三共の「インドシアニングリーン」、要望番号IV-168、IV-169 全薬工業の「リツキシマブ(遺伝子組換え)」、要望番号IV-179 ノバルティスファーマの「トラメチニブ ジメチルスルホキシド付加物」が承認済みとなりました。
 また、要望番号IV-112、IV-140 ファイザーの「メトトレキサート」、要望番号IV-122 日本イーライリリーの「ゲムシタビン塩酸塩」、要望番号IV-144、IV-145 サノフィの「フルダラビンリン酸エステル」、要望番号IV-203 バイエルの「モキシフロキサシン塩酸塩」が承認申請済みとなっております。
 なお、(5)ドラッグ・ロス解消に向けた取組につきましては、今回から資料6-7「企業から提出された開発工程表の概要等」を追加しております。
 以上、開発要請品目の進捗の御報告でございました。
 続きまして、354ページに進んでいただければと思います。資料7でございます。こちらは開発企業の募集を行った医薬品の進捗状況となっております。第II回要望の「スルファジアジン」について、開発の意思を申し出ていただきましたノバルティスファーマから、申し出の取下げの御報告がございました。
 また、「ドラッグ・ロス解消に向けた取組」について、前回会議で医療上の必要性の基準に該当すると御評価いただきました「amisulpride(アミスルプリド)」、「telotristat etiprate(テロトリスタット エチプレート)」、「macimorelin acetate(マシモレリン酢酸塩)」、「elexacaftor/ivacaftor/tezacaftor(エレキサカフトール/イバカフトール/テザカフトール)」、「tezacaftor/ivacaftor(テザカフトール/イバカフトール)」、「eravacycline dihydrochloride(エラバサイクリン二塩酸塩)」、「plazomicin sulfate(プラゾマイツシン硫酸塩)」、「deflazacort(デフラザコート)」につきましては、開発企業の募集を開始させていただきました。
 当課からの説明は以上でございます。
○康座長 御説明ありがとうございました。
 何か質問があればお願いいたします。よろしいでしょうか。
 ありがとうございました。
 それでは、以上で議題を全て終了いたしましたが、そのほか、事務局から何かありますか。
○平岡調整官 事務局でございます。
 本日も長時間にわたりまして御議論いただき、誠にありがとうございました。
 次回の検討会議の日程、開催形式につきましては、決定次第御連絡いたします。御多用のところ恐縮ではございますが、引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
○康座長 それでは、これで第68回「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」を終了いたします。ありがとうございました。
( 了 )
 

照会先

厚生労働省

医政局 研究開発政策課
医薬局 医薬品審査管理課
03-5253-1111(内線4181、4228)