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- 2025年7月4日 第64回医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議 議事録
2025年7月4日 第64回医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議 議事録
日時
場所
- オンライン会議場
- 厚生労働省 共用第6会議室
東京都千代田区霞ヶ関1-2-2
出席者
- 出席構成員
-
- 五十嵐構成員
- 伊藤(美)構成員
- 岩田構成員
- 大江構成員
- 北風構成員
- 康構成員
- 崔構成員
- 田村(研)構成員
- 中村構成員
- 松本構成員
- 村島構成員
- 山口構成員
- 横谷構成員
- 渡邉構成員
- 出席参考人
-
- 花岡参考人
- 安河内参考人
- 米盛参考人
議題
- 要望の医療上の必要性に係る検討状況等について
- 開発要請を行った要望に係る検討状況等について
- 開発要請品目の公知申請への該当性について
- 企業から提出された開発工程表等について
- その他
議事
○三宅調整官 それでは、定刻になりましたので、ただいまより第64回「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」を開催いたします。
本日もウェブ会議で実施いたします。また、本会議は公開の会議であることから、ウェブ会議の様子をYouTubeにてオンライン配信しておりますので、御了承をお願いいたします。
構成員の皆様方におかれましては、大変お忙しい中、御出席いただきまして、誠にありがとうございます。
会議を開始するに当たって、注意事項を御説明いたします。
オンラインで御参加の場合は、発言の場合は挙手ボタンを押していただき、座長に指名された後にミュートを解除して御発言ください。
発言されないときは、マイクをミュートにしておいてください。
また、会議中に接続トラブルなどが発生しましたら、事前にお送りしたウェブ会議のマニュアルに記載の連絡先に御連絡ください。
本日は、田村直人構成員、戸高構成員、平林構成員、宮川構成員、柳原構成員より御欠席との御連絡をいただいております。
現在のところ、15名の先生方に出席いただいております。
本日の専門ワーキンググループの検討状況の報告に当たりまして、代謝・その他ワーキンググループのメンバーから花岡参考人に、循環器ワーキンググループのメンバーから安河内参考人に、抗がんワーキンググループのメンバーから米盛参考人に御参加いただいております。
また、事務局に人事異動があり、小川が着任しております。
会議に先立ちまして、座長の大江先生より御報告事項がございます。
大江先生、よろしくお願いいたします。
○大江座長 ありがとうございます。大江です。
私、この会議の座長を3年前の6月の第51回の会議から担当させていただいておりますが、3月末で国立がん研究センター中央病院を定年退職しておりまして、第一線を退かせていただいているような状況になっております。つきましては、この会議の座長もしかるべき方にぜひ交代していただければというふうに考えている次第であります。
私の後任としては、ぜひ康先生にお願いできればと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
○三宅調整官 大江先生より、座長後任として康先生の御推薦がございました。事務局としても康先生にお願いできればと考えておりますが、構成員の先生方、いかがでしょうか。
特に御異議ないようですので、康先生に座長をお願いしたいと存じます。
それでは、大江先生と康先生より一言ずつ御挨拶を頂戴できればと存じます。
○大江構成員 私は、今、お話ししましたように、3年間、この会議の座長を前任の堀田先生に引き続き務めさせていただきましたが、堀田先生が長年やられていた会議でうまくまとめられていたのですが、私は力不足で、あまり思うようにはできなかったかもしれませんけれども、先生方の御協力をいただいて、どうにか任務を全うすることができたのではないかなというふうに思っております。
3年間、どうもありがとうございました。
○康座長 私は康です。皆さん、こんにちは。本日は、座長ということで御指名を賜りまして本当にありがとうございます。
私自身は、小児科領域と抗がん剤以外は本当にほとんど知識がなくて、かなり荷が重くて、力不足かなという気もいたしますけれども、構成員の皆様のお力を借りまして、何とか日本のドラッグ・ラグ/ドラッグ・ロスを解消していくべく微力を尽くしたいと思っております。
皆様、どうぞよろしくお願いいたします。
○三宅調整官 ありがとうございました。
これまで3年間にわたり座長をお務めいただきました大江先生に心より感謝申し上げます。大江先生には引き続き構成員として御参画いただけることとなっておりますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
また、康先生におかれましては座長をお引き受けいただきありがとうございます。何とぞよろしくお願い申し上げます。
それでは、以降の進行は座長の康先生、よろしくお願いいたします。
○康座長 よろしくお願いいたします。
それでは、まず、本日の会議資料の確認及び各構成員から申し出いただいた学会執行部への所属状況について、事務局から説明をお願いします。
○三宅調整官 事前に送付した資料を御用意ください。電子ファイルは一つにまとめて右下に通し番号を振っています。
本日の資料一覧を2ページにお示ししておりますので、御確認ください。
資料1として、検討会議における検討の進め方について。
資料2シリーズとして、要望の医療上の必要性に係る検討状況並びに開発要請を行った要望に係る検討状況について。
資料3シリーズとして、開発要請品目の公知申請への該当性について。
資料4シリーズとして、企業から提出された開発工程表について。
資料5として、開発企業の募集を行った医薬品のリストについて。
その他、開催要綱、構成員名簿、ワーキンググループメンバーの名簿、評価基準等を参考資料とし、1つのPDFファイルとして配付しております。
続きまして、各構成員からお申し出いただいた学会執行部への所属状況について御報告いたします。
資料359ページ、参考資料7に、構成員が執行部に所属している学会に関する資料がございます。
本会議の公平性の観点から、構成員のうち、学会の執行部に在籍する方(理事会メンバー以上を想定)は、当該学会からの要望については、要望に係る背景事情等の説明は行えるものの、議決には参加しないこととしております。
本資料は本日時点の内容に更新しておりますが、誤り等がございましたら、この時点でお知らせいただければと思います。
各構成員からのお申出状況に基づき確認しまして、日本臨床腫瘍学会から要望のあった資料3-4、トラメチニブ ジメチルスルホキシド付加物に関する議決には、当該学会の執行部に所属する田村研治構成員は参加できませんので、あらかじめ御了承ください。
これらの資料に基づいて本日の審議を進めていただきたいと思います。
説明は以上です。
○康座長 ありがとうございました。
それでは、議事に入ります。
資料2の専門作業班(WG)の検討状況の概要等について、前々回会議以降の進捗状況について、事務局から説明をお願いします。
○三宅調整官 資料2-1をお願いいたします。5ページでございます。学会や患者団体などから提出された要望のうち、医療上の必要性に係る検討状況についておまとめしたものです。
前回検討会議からの増減につきまして、上から順に説明いたしますと、学会・患者団体などからの要望総数について、第IV回要望として新規要望を5件受理し、1件取下げがございました。
本会議の検討状況につきましては、前回の会議で5件評価いただきました。
個々の品目の状況につきましては、次の6ページ以降におまとめしておりまして、進捗状況に変更があった部分について、黄色のマーカーでお示ししております。
続きまして、19ページ、資料2-2です。医療上の必要性が高いと判断されたもののうち、企業に開発要請を行った要望に関する検討状況です。
前回の会議で5件、必要性が高いと御判断いただきましたので、企業に開発要請を行っております。専門ワーキンググループで検討が終了したものが6件ございます。いずれも第IV回の要望で、代謝・その他ワーキンググループのメンバーが2件、循環器ワーキンググループが3件、抗がんワーキンググループが1件です。本日の会議で御審議をお願いいたします。
同様に、20ページ以降、個々の品目の状況について、一覧としてお示ししております。
資料2の説明は以上です。
○康座長 ありがとうございました。
何か御質問があればよろしくお願いいたします。
よろしいでしょうか。
それでは、続きまして、議題3の「開発要請品目の公知申請への該当性について」に参ります。
まずは、資料3-1について、花岡参考人から説明をお願いします。
○花岡参考人 それでは、御説明させていただきます。
音声のほうは聞こえているでしょうか。
○康座長 聞こえております。
○花岡参考人 それでは、資料3-1を御覧ください。代謝・その他ワーキンググループから、リツキシマブ(遺伝子組換え)の公知申請への妥当性に係る御報告をいたします。
本要望は、日本血液学会から提出された広義の、すなわち温式及び冷式のいずれも含む自己免疫性溶血性貧血、以下、AIHAと略しますが、成人及び小児におけるAIHAに対する効能追加の要望です。
要望内容に関する医療上の必要性については、通し番号26ページを御覧ください。第58回の本検討会議で、適応疾患の重篤性に関する妥当性については、医療上の有用性に関する妥当性については「ウ」に該当すると判断され、本要望について開発要請が行われております。
次に、公知該当性について御説明いたします。26~27ページの「3.公知申請の妥当性について」を御覧ください。企業より、海外の臨床試験成績、国内外の教科書、診療ガイドライン及び症例報告等から、成人及び小児におけるAIHAに対する本薬の有効性は期待できること。AIHAの治療に本薬を用いた際の安全性は、AIHAの治療に十分精通している医師の下で、既承認の効能・効果と同様の適切な安全体制を取った上であれば、本薬の既存の安全性情報の範囲内と推定できることが説明されています。
以上の説明及び別紙の企業見解に示された本薬の有効性及び安全性を踏まえると、成人及び小児におけるAIHAに対する本薬の有用性は医学薬学上公知であると判断いたしました。
次に、効能・効果について、27ページの「(1)効能・効果について」の項を御覧ください。国内外の診療ガイドラインでAIHAの治療薬として本剤が推奨されていることを踏まえ、自己免疫性溶血性貧血を効能・効果とし、効能・効果に関する注意において、診療ガイドライン等の最新の情報を参考に、本薬の投与が適切と判断されるAIHA患者に使用する旨を規定することが妥当と判断いたしました。
用法・用量については、28ページの「(2)用法・用量について」の項を御覧ください。海外の臨床試験、国内外の症例報告及び診療ガイドラインを踏まえ、1日1回量375mg/m2を1週間間隔で4回点滴静注と設定することが妥当と判断いたしました。なお、当該用法・用量は、本薬の多くの既承認の効能・効果における用法・用量と同一です。
説明は以上でございます。
○康座長 御説明ありがとうございました。
以上の報告、御説明に対しまして、何か御質問、御意見等、構成員の皆様からございますでしょうか。
こんな薬がまだ、この疾患に対して適応外だったのかと私自身も驚いているようなところですけれども、特に御質問、御意見等ございませんでしょうか。
それでは、本報告書案については御了解いただけるということでよろしいでしょうか。
ありがとうございます。それでは、本件につきましては御了解いただけたものと認めます。
それでは、続きまして、循環器ワーキンググループの安河内参考人より、資料3-2及び資料3-3について御説明をお願いいたします。
質疑は、2つの資料について説明が終わった後、まとめて受け付けたいと思います。
安河内参考人、お願いします。
○安河内参考人 すみません。参加が遅れまして申し訳ありませんでした。相澤病院の安河内です。それでは、循環器ワーキンググループからの報告ですが、資料3-2と3-3で、どちらもインドシアニングリーンの公知申請の適応拡大についての公知申請の該当性に関わる報告書であります。
まず、資料3-2ですが、インドシアニングリーンの子宮体がん及び子宮頸がんのセンチネルリンパ節の同定の公知申請の該当性について説明させていただきます。
有効性については、187ページを御覧ください。本薬については、米国、カナダ及びオーストラリアで、子宮頸がん及び子宮体がんのリンパマッピングにおけるリンパ節の蛍光イメージング及びリンパ管の描出に係る効能・効果で承認され、国内外の公表文献において、本薬により子宮体がん及び子宮頸がんの手術中にセンチネルリンパ節を同定可能であること並びにセンチネルリンパ節の同定率が本既往承認のテクネチウムを用いた放射線同位元素法と同等かそれ以上であることが既に報告されています。
また、国内外の教科書及び診療ガイドラインにおいても、本薬が子宮体がん及び子宮頸がんのセンチネルリンパ節の同定において有用である旨が規定されており、国内の文献報告から、子宮体がん及び子宮頸がんのセンチネルリンパ節の同定に係る本薬の臨床使用実態が確認できます。
以上より、日本人において、本薬を用いた子宮体がん及び子宮頸がんのセンチネルリンパ節の同定に係る有効性は医学薬学上公知と判断しました。
安全性については、国内外の公表文献において、本薬及びイソスルファンブルーとの因果関係が否定されない顔面の腫脹及び全身の発疹が1例で認められましたが、転帰は回復であり、その他の本薬に起因することが明らかな有害事象の報告はありませんでした。また、本邦での本薬の市販後の安全性情報において、要望効能・効果及び用法・用量で本薬を使用したときの副作用は報告されていません。
以上より、日本人において、本薬を用いた子宮体がん及び子宮頸がんのセンチネルリンパ節の同定に係る安全性は許容可能と判断しました。
効能・効果については、この有効性・安全性の検討結果を踏まえ、次の疾患におけるセンチネルリンパ節の同定、子宮体がん、子宮頸がんと設定することは妥当と判断しました。
用法・用量については、189ページを御覧ください。投与部位については、海外の承認用法・用量、診療ガイドラインにおける投与部位は、子宮体がん、子宮頸がん、ともに子宮頸部とされており、本薬を子宮体部に投与した際の有効性に係るエビデンスは限られていることから、子宮体がん、子宮頸がん、ともに子宮頸部とすることが妥当と判断しました。
本薬の濃度についても、国内のアンケート調査の結果から使用実態が確認できましたが、海外の承認用法・用量と同等の1.25mg/mLと設定することは妥当と判断しました。総投与量については、国内のアンケート調査の結果から使用実態の範囲内と考えられました。海外の承認用法・用量と同等の4mL(5mg)と設定することが妥当と判断しました。
以上より、本要望内容は医学薬学上公知と判断いたしました。
続けて、資料3-3、同じインドシアニングリーンのリンパ管、リンパ節のリンパ流状態観察の公知申請の該当性に係る報告書であります。資料3-3、193ページを御覧ください。インドシアニングリーン(以下、「本薬」)のリンパ管、リンパ節のリンパ流状態観察の公知申請の該当性について説明します。
有効性については、202ページを御覧ください。公的な研究事業として実施された国内第III相試験の結果、本薬について、リンパ管静脈吻合術に係るリンパ管の同定に関する有効性が検証され、吻合部の開存確認においても有用性が示されました。また、国内外の教科書、診療ガイドライン等においても、リンパ管静脈吻合術の施行に際して、本薬を皮下または皮内に投与することでリンパ管の同定及び吻合部の開存確認が可能となることが記載されており、国内の文献報告から、当該目的に係る本薬の使用実態がここに確認できます。
以上より、日本人において、本薬を用いたリンパ管造影に係る有効性は医学薬学上公知と判断しました。
安全性については、202ページを御覧ください。国内第III相試験において認められた本薬に関連する有害事象は、注射部位発赤のみであり、国内の臨床使用実態に係る文献報告では有害事象は報告されていません。
また、本邦での本薬の市販後の安全性情報について、要望効能・効果及び用法・用量で本薬を使用したときの副作用は報告されておりません。
以上より、日本人において、本薬を用いたリンパ管造影に係る安全性は許容可能と判断しました。
効能・効果については、203ページを御覧ください。効能・効果は、国内第III相試験の結果を踏まえ、リンパ管静脈吻合術に係るリンパ流の評価と設定することが適切と判断しました。
用法・用量については、国内第III相試験の結果並びに国内外の教科書、診療ガイドライン等及び国内の臨床使用実態に係る文献報告を踏まえ、インドシアニングリーンとして25mgを10mLの注射用水で溶解し、通常1mLをリンパ管静脈吻合術を行う肢の皮下または皮内に適宜分割して投与するとすることが適切と判断しました。
以上より、本要望内容は医学薬学上公知と判断いたしました。
循環器ワーキンググループからの説明は以上です。
○康座長 御説明ありがとうございました。同一薬剤の異なる2つの疾患の効能・効果についてまとめて御説明いただきました。
以上の御説明に関しまして、何か御質問、御意見等ございますでしょうか。
特にありませんでしょうか。
それでは、本報告書案については御了解いただけるということでよろしいでしょうか。
ありがとうございました。それでは、御了解いただけたものと認めます。
○安河内参考人 ありがとうございました。
○康座長 それでは、続きまして、抗がんワーキンググループの米盛参考人より、資料3-4について御説明をお願いいたします。
○米盛参考人 抗がんワーキンググループの米盛です。よろしくお願いします。がん化学療法後に増悪した低異型度漿液性卵巣がんに対するトラメチニブ ジメチルスルホキシド付加物(以下、「本薬」)の公知申請への該当性に係る報告書でございます。206ページ、資料3-4を御覧ください。
本報告書は、第62回検討会議の資料7、公知該当性報告書様式変更において提示された様式に基づいて作成されており、本報告書作成に当たり評価された公表文献は別紙の企業見解に記載されております。
要望内容についてです。再発した低異型度漿液性卵巣がんまたは腹膜がんに対して本薬が要望されております。海外の状況及び公表文献・成書などの記載内容については別紙の企業見解に記載されております。
海外の状況について、本薬は、欧米において、がん化学療法後に増悪した低異型度漿液性卵巣がんに対して承認されていないものの、診療ガイドラインにおいて、化学療法後に増悪した低異型度漿液性卵巣がんに対する治療選択肢の一つとされ、診療ガイドラインにおいて根拠とされた公表文献では、低異型度漿液性卵巣がんに対して本薬2mgを1日1回投与された旨が記載されております。
公表文献・成書などについては、低異型度漿液性卵巣がん患者を対象とした本薬の臨床試験などの結果が報告されており、また、国内では患者申出療養において低異型度漿液性卵巣がん患者に対する本薬の投与経験があります。
公知申請の該当性については、報告書1ページに記載しております。
企業は、国内外の臨床試験、国内外の教科書、診療ガイドラインなどの記載内容を踏まえ、低異型度漿液性卵巣がんに対する本薬の有効性が期待され、安全性に新たな懸念が認められなかったことを説明しております。
また、本邦において、本薬は2016年に承認されており、低異型度漿液性卵巣がん患者を対象とした国内外の臨床試験などで認められた有害事象は、おおむね本邦の添付文書で既に注意喚起されております。加えて、本薬は米国及び欧州において2013年及び2014年に承認され、相当の使用実績が蓄積しております。
したがって、本邦において本薬は再審査期間中であり、本薬については引き続き、日本人における安全性の情報収集などを継続する必要はあるものの、追加の臨床試験を実施することなく、本検討会議の公知申請の枠組みで対応可能と判断しました。
効能・効果について、報告書2ページに記載のとおり、効能・効果をがん化学療法後に増悪した低異型度漿液性卵巣がんとすることが適切と判断しました。
また、用法・用量について、報告書3ページに記載のとおり、1回2mgを空腹時に1日1回、経口投与の用法・用量を設定することが適切と判断しました。
最後に、製販後における留意点において、報告書3ページに記載のとおり、本要望に係る効能・効果の追加に際し、現在公表されている医薬品リスク管理計画における安全性検討事項及び有効性に関する検討事項を変更する必要はないと考え、判断しております。また、がん化学療法後に増悪した低異型度漿液性卵巣がん患者に対して既承認の効能・効果と同様の追加リスク最小化活動を実施することが適切と判断しました。
説明は以上です。
○康座長 御説明ありがとうございました。
それでは、以上の御説明に対しまして、何か御意見、御質問等ございましたらよろしくお願いいたします。
特にございませんでしょうか。
それでは、本報告書案については御了解いただけるということでよろしいでしょうか。
ありがとうございました。それでは、御了解いただけたものと認めます。
それでは、続きまして、企業から提出された開発工程表等について、事務局から説明をお願いいたします。
○飯村室長 それでは、228ページを御覧ください。資料4-1「企業から提出された開発工程表について」でございます。
最初の○に記載のとおり、現在開発を実施している開発要請先の企業から2025年6月4日時点の状況を踏まえた最新の開発工程表が提出されております。これまで認定された件数としましては、第I回要望分として183件、第II回要望分として94件、第III回要望分として48件、第IV回要望分として111件となっております。
詳細については、次の資料で説明させていただきます。
続きまして、231ページの資料4-2を御覧ください。こちらは各企業から提出された開発工程表の進捗をまとめたものになります。詳細な進捗等につきましては資料4-3から4-6で御確認いただければと存じますが、こちらの資料を用いて進捗状況に関する前回会議からの主な変更点について御報告させていただきます。
まず初めに「1.開発要請の件数」についてでございます。第IV回要望分につきましては7件の追加がございまして、開発要請の件数としては111件となっております。
次の232ページを御覧ください。「2.開発工程表における進捗」について、要請回ごとに進捗を御紹介します。
「(1)第I回開発要請」については、前回御報告時からの変更はございません。
「(2)第II回開発要請」について、要望番号II-5、PDRファーマの「3-ヨードベンジルグアニジン(131I)」に関しましては承認申請済みとなりました。
「(3)第III回開発要請」につきましては、要望番号III-④-12、ファイザーの「メトロニダゾール」が承認申請済みとなっております。
「(4)第IV回開発要請」については、要望番号IV-5、丸石製薬の「ミダゾラム」、要望番号IVS-27、中外製薬の「ミコフェノール酸モフェチル」が承認申請済みとなりました。また、要望番号IV-144、IV-145、サノフィの「フルダラビンリン酸エステル」が、開発要請発出に伴いまして、公知申請予定の追加となりまして、要望番号IV-72、フレゼニウスカービジャパンの「魚油由来静脈注射用脂肪乳剤(精製魚油エマルジョン)」と、要望番号IV-189、高田製薬の「コルヒチン」、要望番号IV-197、アルフレッサファーマの「イリノテカン塩酸塩水和物」、要望番号IV-202、ヴィアトリス製薬合同会社の「プレトマニド」、要望番号IV-203、バイエル薬品の「モキシフロキサシン塩酸塩」が、開発要請発出に伴いまして、その他の項目に追加となっております。
以上で、開発要請品の進捗の御報告を終わらせていただきます。
引き続きまして、342ページの資料5を御覧ください。こちらは開発の募集を行った医薬品の進捗状況になります。
次の343ページでございますけれども、第IV回要望分について、先ほどの開発要請を行った医薬品でも御説明申し上げましたが、丸石製薬の「ミダゾラム」が承認申請済みとなっております。
次の344ページを御覧ください。第63回未承認薬検討会議で御議論いただきましたドラッグ・ロス解消に向けた取組に係る品目について、新たに項目を設けております。「artesunate」「lefamulin acetate」「omadacycline tosylate」「obiltoxaximab」「avapritinib」の5品目について、開発企業の募集を開始しております。「artesunate」と「obiltoxaximab」は、J-ENTRY Consortiumから開発の意思の申出がありまして、企業の名前を記載しております。
最後に、開発に向けた検討依頼品目について「イソトレチノイン」の開発に向けた検討を武田テバファーマに対して依頼しておりましたが、同社から、株式の譲渡に伴いまして、この「イソトレチノイン」のライセンスを保有するテバファーマシューティカルズの関連会社ではなくなったという御報告があったため、本資料のリストからは削除しております。
研究開発政策課からの説明は以上になります。
○康座長 御説明ありがとうございました。
以上の御説明に関しまして、何か御意見、御質問等ございますでしょうか。
よろしいでしょうか。
ありがとうございました。それでは、この議題に関しては以上といたします。
以上で、予定された議題は全て終了いたしました。
そのほかに、何か事務局からございますか。
○三宅調整官 議題は以上でございます。
本日も御議論いただき、ありがとうございました。
次回の検討会議の日程、開催形式につきましては、決定次第御連絡いたします。御多用のところ恐縮でございますが、どうぞよろしくお願いいたします。
○康座長 それでは、以上をもちまして、第64回「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」を終了いたします。御参加いただきまして、どうもありがとうございました。
照会先
厚生労働省
医政局 研究開発政策課
医薬局 医薬品審査管理課
03-5253-1111(内線4229)