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2017年11月2日 薬事・食品衛生審議会 医薬品第一部会 議事録

○日時

平成29年11月2日(木)13:00~


○場所

新橋8E会議室


○出席者

出席委員(15名)五十音順

  赤 羽 悟 美、 今 井 輝 子、 大 賀 正 一、 岡    淳一郎、
○奥 田 晴 宏、 川 上 純 一、 神 田 敏 子、 佐 藤 雄一郎、 
  柴 田 大 朗、 杉      薫、 鈴 木 邦 彦、 増 井    徹、
◎松 井    陽、 森    保 道、 山 田 清 文
(注)◎部会長 ○部会長代理

欠席委員(6名)

石 川 欽 也、 磯 部 光 章、 大 森 哲 郎、 金 子 明 寛、
武 田 正 之、 平 石 秀 幸

行政機関出席者

森   和 彦 (大臣官房審議官)
山 本  史  (医薬品審査管理課長)
佐 藤 大 作 (医薬安全対策課長)
矢 守 隆 夫 (独立行政法人医薬品医療機器総合機構審査センター長)
林   憲 一 (独立行政法人医薬品医療機器総合機構審議役)
猿 田 克 年 (独立行政法人医薬品医療機器総合機構審議役)

○議事

○医薬品審査管理課長 定刻になりましたので、薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会を開催いたします。本日はお忙しい中、御参集いただきまして誠にありがとうございます。本日の委員の出席状況ですが、石川委員、磯部委員、大森委員、金子委員、武田委員、平石委員より、欠席との御連絡を頂いております。また、赤羽委員は少し到着が遅れているようですが、御出席との連絡を頂いております。現在のところ当部会委員数21名のうち、14名の委員の御出席を頂いておりますので、定足数に達しておりますことを御報告いたします。

 部会を開始する前に、事務局から1点御報告があります。当日配布資料9、「薬事分科会規程第11条への適合状況の確認について」という資料を御覧いただければと思います。薬事分科会規程第11条においては、「委員、臨時委員又は専門委員は、在任中、薬事に関する企業の役員、職員又は当該企業から定期的に報酬を得る顧問等に就任した場合には、辞任しなければならない」と規定しております。本年に入り、この規定に抵触していた委員の事案が判明しており、いずれも薬事分科会の委員を辞任いただいております。

 こうした事案があったことを踏まえ、去る9月に開催した薬事分科会において、今後の再発防止策として、薬事分科会の委員等の就任時及び会議開催時に、薬事分科会規程の適合状況を書面に御署名いただく形で御申告いただくことになりました。その際には恐縮ではございますが、御覧いただいているこの申告様式で申告いただくことについて、併せて御了解を頂きました。本件については、先日、委員の皆様方にあらかじめメールにて御連絡差し上げた上で、本部会においては、本日の開催分より、この運用を開始させていただいたところです。

 今回、全ての委員の皆様より、薬事分科会規程第11条に適合している旨を御申告いただいておりますので、併せて御報告させていただきます。今後も本運用に基づき、薬事分科会の運営を取り行い、個別事案には適切に対処させていただく所存でございます。なお、規定に抵触するか否かの判断に迷われる場合には、事務局まで是非、御遠慮なく御照会いただければと存じます。委員の皆様には会議開催の都度、書面を御提出いただくこととなり、御負担をお掛けしていることは重々承知しておりますが、何とぞ御理解を賜りますよう、改めてよろしくお願い申し上げます。

 事務局からの冒頭の説明は以上です。それでは松井部会長、以後の進行をよろしくお願い申し上げます。

○松井部会長 それでは早速、本日の審議に入りたいと思います。まず、事務局から配布資料の確認と、審議事項に関する「競合品目・競合企業リスト」について報告してください。

○事務局 本日、席上に議事次第、座席表、当部会委員の名簿を配布しております。議事次第に記載されている資料1から資料3-5を、あらかじめお送りしております。このほかに資料4の審議品目の薬事分科会における取扱い等の案、資料5の「専門委員リスト」、資料6の「競合品目・競合企業リスト」、資料7の「レクタブル2mg注腸フォーム14回に係る前回部会時の御質問について」、資料8-1、8-2の「医薬品の条件付き早期承認制度について」を配布しております。

 続いて、資料6の本日の審議事項に関する「競合品目・競合企業リスト」について、報告させていただきます。資料6の1ページを御覧ください。「ネキシウムカプセル10mg他3規格」です。本品目は「胃潰瘍、十二指腸潰瘍などの消化管酸関連疾患」を効能・効果としており、同様の効能・効果を有する薬剤として、資料に掲げる品目を競合品目として選定しております。2ページを御覧ください。「ノルディトロピンフレックスプロ注5mg他3規格です。本品目は、骨端線閉鎖を伴わないヌーナン症候群における低身長を予定効能・効果としており、同様の効能・効果を有する薬剤はないことから、競合品目はなしとしております。以上です。

○松井部会長 ただいまの事務局からの説明について、質疑等はありますか。よろしいでしょうか。ないようですので、本部会の審議事項に関する「競合品目・競合企業リスト」については、委員の皆様の御了解を得たものといたします。それでは委員からの申出状況について報告してください。

○事務局 各委員からの申出状況については、次のとおりです。議題1「ネキシウム」は、退室委員、議決には参加しない委員はともに、なし。議題2「ノルディトロピン」は退室委員、議決には参加しない委員はともに、なし。委員からの申出状況については以上です。

○松井部会長 ただいまの事務局からの説明について、御意見等はありませんか。よろしいですか。それでは、委員の皆さんの御確認を得たものといたします。

 議題に入る前に事務局から、前回の部会における委員の先生方からの御質問に対して説明したい事項があるとのことですので、これをお願いたします。

○事務局 9月1日に開催された、前回の医薬品第一部会で御審議いただいた「レクタブル2mg注腸フォーム14回」について、いただいた御質問に対する説明を事務局よりさせていただきます。本日お配りしている当日配布資料7を御準備ください。当日配布資料7については、部会委員の先生方には既にメールでお送りして御確認をいただいたものですので、簡潔に御説明いたします。前回の部会において、今回のレクタブル2mg注腸フォーム14回の国内第 III 相試験の投与期間が12週までであったことを添付文書に記載すべきではないかという御意見を頂きました。2ページですが、今回の御意見を踏まえ、今回の臨床試験で12週を超えた投与が実施されていないことを記載するという添付文書の案を、あらかじめ委員の先生方に御確認を頂き、こちらの品目については平成29年9月27日に承認しております。この度、短時間での御確認を頂きましたが、皆様に御協力を頂きまして、どうもありがとうございました。以上です。

○松井部会長 ただいまの報告について、委員の先生方はよろしいでしょうか。よろしければ、これも委員の皆様の御確認を頂いたものとして、議題に入ろうと思います。本日は、審議事項2議題、報告事項1議題となっています。それでは審議事項の議題1に移ります。議題1について、機構から概要を御説明ください。

○医薬品医療機器総合機構 それでは議題1、資料1、医薬品ネキシウムカプセル10mg、同カプセル20mgの製造販売承認事項一部変更承認の可否及び医薬品ネキシウム懸濁用顆粒分包10mg及び同懸濁用顆粒分包20mgの製造販売承認の可否等について、機構より御説明申し上げます。

 エソメプラゾール(以下「本薬」)は、プロトンポンプ阻害剤であり、本邦では2011年7月に胃潰瘍及び十二指腸潰瘍等を効能・効果として、成人に対する用法・用量が承認されています。申請者は、本邦において小児に対する用法・用量が承認されたプロトンポンプ阻害剤がないことから、胃酸関連疾患である胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、非びらん性胃食道逆流症、Zollinger-Ellison症候群の1歳以上の小児患者を対象として本薬の開発に至りました。なお、本薬は2017年8月現在、欧米を含む世界75か国以上で、小児に対する用法・用量が承認されています。本品目の専門協議では、本日の資料5に示す専門委員を指名しております。

 以下、本薬の有効性、安全性について、臨床試験成績を中心に説明させていただきます。主な臨床試験成績として、1歳以上の小児患者を対象に、本薬10mg又は20mgを1日1回、朝食後に8週間経口投与した国内小児試験成績が提出されています。

 有効性については、審査報告書の16ページの表12を御覧ください。投与前に上部消化管症状(胸やけ、呑酸、心窩部痛又は上腹部不快感)を有していた患者における、Kaplan-Meier法による投与8週時点の累積持続消失率(患者日誌による評価)について、各投与群において本薬投与により上部消化管症状の消失傾向が確認されました。また、審査報告書の14ページの表8を御覧ください。本薬の臨床効果は胃酸分泌抑制効果に基づくものと考えられますが、小児患者における本薬の薬理学的効果である投与後12時間における胃内pHが4より大きくなる時間の占める割合は、健康成人と比較して臨床的に特段問題となるような差異は認められませんでした。以上より、機構は、本薬の有効性は期待できると考えました。

 安全性については、審査報告書の17ページの表13を御覧ください。国内小児試験における有害事象の発現状況を示しております。また、審査報告書18ページの下から4行目、7.R.2の項を御覧ください。国内成人患者対象の臨床試験と比較して、有害事象の発現割合は高い傾向が認められましたが、副作用の発現割合は特段高い傾向が認められず、また、成人患者に比べて小児患者に特有の有害事象は認められませんでした。以上より、1歳以上の小児患者においても、本薬の安全性は許容可能と考えました。なお、国内小児試験に組み入れられた患者数が限られていたことから、製造販売後調査において、小児の安全性等について情報収集する必要があると考えました。

 以上の審査の結果、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、非びらん性胃食道逆流症、Zollinger-Ellison症候群の1歳以上の小児患者に対する有効性は期待でき、認められたベネフィットを踏まえると、安全性は許容可能と考えられたことから、承認して差し支えないと判断し、本部会で御審議いただくことが適当と判断しました。本申請は新用量医薬品としての申請であることから、再審査期間は4年とすることが適当と判断しました。また、ネキシウム懸濁用顆粒分包10mg、同懸濁用顆粒分包20mgは、毒薬及び劇薬のいずれにも該当せず、生物由来製品及び特定生物由来製品のいずれにも該当しないと判断しました。薬事分科会では報告を予定しております。御審議のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。

○松井部会長 確認ですけれども、審査報告書の最初のページの効能・効果のうち、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、非びらん性胃食道逆流症、Zollinger-Ellison症候群の6疾患についてのことと考えてよろしいのですね。

○医薬品医療機器総合機構 はい、そのとおりです。

○松井部会長 それでは、委員の先生方から御質疑をお願いいたします。そうすると、ここに書かれてあるうちの残りの疾患については、今検討しているということですね。

○医薬品医療機器総合機構 はい。残りの効能・効果の小児用量については、8週間以上の投与を必要とするなど異なる点がありますので、別途検討しているところです。

○松井部会長 いかがでしょうか。

○山田委員 効果については、代謝酵素の多型別に解析されているようですけれども、有害事象のところで多かった点に関して、代謝酵素の多型別の解析のデータはあるのでしょうか。

○医薬品医療機器総合機構 安全性について、小児患者の検討例数は50例と限られていますが、その中でCYP2C19遺伝子型別に安全性解析をしたところ、CYP2C19遺伝子別で特段問題となる差異はありませんでした。

○松井部会長 よろしいですか。ほかにいかがでしょうか。特に御指摘はないでしょうか。

○岡委員 小児の副作用について、一つ伺いたいのです。表14の海外の例では、嘔吐がかなりあるように見えるのですけれども、国内では、それが生じていないというのは、遺伝的なものとか人種とか、何かあるのでしょうか。

○医薬品医療機器総合機構 国内外の嘔吐の発現状況における差異について、どのように考えるかという御質問かと存じます。海外試験でこのような結果が得られた理由について推測になりますが、全体としてサンプル数が非常に少ない試験ですので、1例のデータによって有害事象発現率が大きく左右されてしまうため、実際の有害事象発現率よりも高い値となった可能性があります。また、臨床試験に入ってくる患者・被験者は、何らかの消化器系のトラブルを有している可能性があります。その患者背景が影響している可能性も考えられます。

○神田委員 確認というか、教えていただきたいのです。用量のところで、20kg未満の方は1回10mgで、20kg以上は症状に応じて1回1020mgという書き方がしてあるのです。この1020mgの間で、少しずつ増量するという意味ではなく、10mg又は20mgということですよね。そうすると倍量になるのですよね。20kgというと多分5、6歳の体重だと思うのですが、そういった小さな子に対して倍量使ってもいいということなので、この「症状に応じて」というところが問題になるかと思うのです。この「症状に応じて」というのは、当然、専門家が見れば倍量が必要だということがきちんとできる、間違いなく判断できると思っていてよろしいのでしょうか。

○医薬品医療機器総合機構 小児領域で胃酸分泌の過剰が生じている疾患というのは、診断体系的にも、診療マネージメントとしても、必ずしも確立した定型的なパターンがあるわけではありません。実臨床の先生方は、ケース・バイ・ケースで、個々の患者ごとに対応していただいていると考えます。ただし、一般には、比較的、消化器領域の専門性を有する医師や、長期療養施設等の専門家が処方すると考えます。

○松井部会長 大賀先生、何かコメントはありますか。

○大賀委員 実際の現場から言いますと、これは10mg20mgではなくて、1020mgとなっているので、恐らく連続量で使うのかなと思ったのです。

○松井部会長 私もそのように思いますが、神田委員はいかがですか。

○神田委員 今御指摘いただきましたように、基本的には10mg又は20mgが投与されると考えています。

○医薬品医療機器総合機構 市販する製剤は、10mg製剤と20mg製剤の2規格になっています。基本的には医療現場で10mg20mgのどちらかになると考えています。委員の先生方からコメントいただきましたように、医療現場において、例えば、顆粒分包製剤を用い、10mg 20mgの間の用量で調節して使用していただくことは差し支えないと考えています。したがって、用法・用量は「10mg又は20mg」ではなく、「1020mg」と記載しています。

○神田委員 分かりました。ただ「カプセル」と書いてあったので、そういうように分けられないのかなと思って、10mg20mgかと思いました。これは粉もありますよね。しかしカプセルのほうにも「1020mg」と書いてあるので、そう思った次第です。では、顆粒のほうでそういう場合には使ってやり繰りしましょうということですから、12mgもあるかもしれないし、15mgもあるかもしれないという使い方でよろしいですね。

○医薬品医療機器総合機構 コメントいただきましたように、10mg 20mgの間の用量で調節して使用していただくことは差し支えないと考えています。

○松井部会長 ほかにいかがでしょうか。御質疑がこれ以上ないようでしたら、議決に入ろうと思いますが、よろしいでしょうか。本議題について、承認を「可」としてよろしいでしょうか。

 ありがとうございます。御異議がないようですので、承認を「可」として薬事分科会に報告いたします。それでは議題2に移ります。議題2について、機構から概要を御説明ください。

○医薬品医療機器総合機構 それでは議題2、資料2、医薬品ノルディトロピンフレックスプロ注5mg他の製造販売承認事項一部変更承認の可否等について、機構より御説明申し上げます。

 本剤の適応対象であるヌーナン症候群は、常染色体異常により典型的な顔貌、例えば額が広く高い、両眼の位置関係が横に離れている眼間開離、眼瞼下垂といった特徴的な顔貌を示すことや、先天性の心疾患、低身長、鳩胸や漏斗胸などの胸部奇形、発達遅滞等を伴う疾患であり、本邦における出生頻度は1万人に1人程度と推定されております。ヌーナン症候群では、患者の5割から8割で低身長が見られます。日本人ヌーナン症候群における小児期及び成人身長到達時の平均身長は、男女ともに日本人の同性・同年齢の平均身長と、その標準偏差から算出した身長標準偏差スコアで、-2を下回ることが報告されています。

 本剤は、ソマトロピン(遺伝子組換え)を有効成分とするヒト成長ホルモン製剤であり、本邦では198811月に、「骨端線閉鎖を伴わない成長ホルモン分泌不全性低身長症」を効能・効果として承認され、その後ターナー症候群における低身長などの効能・効果も承認されております。本邦において、ヌーナン症候群における低身長の適応を有するヒト成長ホルモン製剤はないことから、今般、開発が行われました。なお、本剤は2017年7月現在、米国を含む5か国で、「骨端線閉鎖を伴わないヌーナン症候群における低身長に対する適応があります。本品目の専門協議では、本日の配布資料5に示す先生方を専門委員として指名しております。

 以下、本剤の有効性及び安全性について、臨床試験成績を中心に説明させていただきます。主な臨床試験成績として、3歳以上11歳未満の男児、又は3歳以上10歳未満の女児でヒト成長ホルモン製剤による治療歴のないヌーナン症候群低身長患者を対象に、本剤0.033mg/kg、又は0.066mg/kgを1日1回、104週間皮下投与した国内第 III 相試験成績が提出されております。有効性について、審査報告書の6ページの表2を御覧ください。日本人の標準身長曲線から算出した身長標準偏差スコア、ここでは「身長SDS(日本人標準)」と書かれておりますが、こちらのベースラインから投与後104週までの変化量について、本剤0.066mg/kg/日群の0.033mg/kg/日群に対する優越性が示されました。

 また、同じページの表3を御覧ください。国内第III相試験では、無治療群は設定されませんでしたが、ヒト成長ホルモン無治療の日本人ヌーナン症候群患者の標準身長曲線から算出した身長標準偏差スコア、ここでは「身長SDS(日本人ヌーナン標準)」と書かれておりますが、こちらを用いて本剤の有効性が評価された結果を示しております。また、本剤0.033mg/kg/日群では、全ての被験者で身長SDS(日本人ヌーナン標準)に増加が認められ、ベースラインから投与後104週までの変化量の最小二乗平均値は0.75(95%信頼区間は0.58及び0.92)と、95%信頼区間の下限値が0を超えていました。0.033mg/kg/日群の多くの被験者において、臨床的意義のある身長SDS及び成長速度SDSの改善が認められ、non-responderと考えられる被験者はおりませんでしたので、0.033mg/kg/日群においても有効性が認められたと考えました。以上より、機構は、本剤の有効性は期待できると考えました。

 安全性について、審査報告書の7ページの表5を御覧ください。国内第III相試験における有害事象の発現状況を示しております。また、審査報告書の9~11ページの「7.R.2の安全性について」の項を御覧ください。国内第 III 相試験における有害事象及び副作用の発現状況、海外臨床試験における有害事象及び副作用の発現状況、並びに海外の市販後の安全性情報等を検討した結果、本剤の投与により、ヌーナン症候群低身長患者に対して臨床上問題となる新たな安全性上の懸念は認められませんでした。以上より、日本人ヌーナン症候群低身長患者においても、本剤の安全性は許容可能と考えました。

 以上の審査の結果、骨端線閉鎖を伴わないヌーナン症候群における低身長の患者に対する有効性は期待でき、認められたベネフィットを踏まえると安全性は許容可能と考えられたことから、承認して差し仕えないと判断し、本部会で御審議いただくことが適当と判断いたしました。本申請は新効能医薬品としての申請であることから、再審査期間は4年とすることが適切と判断しました。薬事分科会では報告を予定しております。御審議のほど、よろしくお願いいたします。

○松井部会長 ありがとうございます。それでは、委員の先生方から御質疑をお願いします。

○奥田部会長代理 投与期間は、この臨床試験は2年ですけれども、実際にはもっと長いこと、骨端線閉鎖が認められるまで、使われるということでしょうか。何か途中でやめるとか、そういう基準があるわけでもないのでしょうか。つまり、それだけ長期、5年など投与したときについての安全性などは、これからどのように確認されるのか。

○松井部会長 いかがでしょうか。

○医薬品医療機器総合機構 御質問ありがとうございます。配布資料の1.8の添付文書()を御覧ください。

○松井部会長 何ページですか。

○医薬品医療機器総合機構 「ノルディトロピン フレックスプロ注5mg10mg15mg」の2ページ目にあるのですけれども、効能・効果に関連する使用上の注意の2ページ目の一番右のパラグラフに下線が引いてあり、「ヌーナン症候群における低身長」という項目があると思うのですけれども、ヌーナン症候群における治療の開始条件と、治療継続基準、また、治療・投与を中止する基準について記載されております。

 御質問いただきました治療の継続基準につきましては、まず3歳以上の患者さんから投与を開始でき、骨端線が閉鎖するまでですので、骨年齢が、男児は17歳、女児が15歳以上に達したときは、投与を中止するということになっております。また、骨端線閉鎖までの年齢においては、1年間の身長の伸びを観察し、ここに示してあるとおり、成長速度が1年に4cm以上ある場合や、治療中の1年間の成長速度を、その前年の成長速度と比べて差が1.0cm以上の場合、あとは治療2年目以降では、増量後の治療中1年間の成長速度が、2年目では2.0cm以上、3年目以降では1.0cm以上などの基準に達するかどうかというものを観察しながら、翌年に治療を継続するのか、若しくは増量するのかということを判断して、投与していくことになります。

○松井部会長 よろしいですか。

○奥田部会長代理 ターナー症と大体、近いような基準でやっておられるのですね。ありがとうございます。

○松井部会長 ほかにはいかがでしょうか。

○大賀委員 最初の審査報告書の20ページ、上から二つ目のパラグラフの、「機構は」のところですけれども、この3行目のところに「悪性腫瘍の発生しやすい他の基礎疾患を有する患者と同様に」と書いてあるのですが、ヌーナン症候群の、最近、半分以上でRas/MAPKなどの発がんに関する遺伝子異常が、胚細胞レベルで見付かってきていますけれども、そうすると、ターナーや、ほかの基礎疾患と比べると、リスクについては長期的なことが気になるわけです。これを見ると、「同様」という表現が本当にいいのかどうか分からないと思うのと、もう一つは、2007年に既に米国で承認されているということですが、これまでの症例の中で、そういう長期の悪性疾患に関するリスクについては、何か情報がありますか。

○医薬品医療機器総合機構 御指摘ありがとうございます。まず、御指摘いただきましたように、ヌーナン症候群の患者さんの6割から7割で、遺伝子変異があることが分かっております。その変異の種類も多様ですし、変異の種類によっては悪性腫瘍の発生リスクが高いものがあるということも、最近になって分かってきております。特に御指摘いただいたヌーナン症候群の中でも多い変異を有する患者さんの中では、一般集団と比較して、造血系の腫瘍や、そういった悪性腫瘍の発生頻度が少し高いという報告もあります。海外での安全性情報ですけれども。

○大賀委員 実際にこれを使って、白血病になった方や、がんになった方というのはいらっしゃいますか。

○医薬品医療機器総合機構 審査報告書の13ページを御覧ください。国内の臨床試験では、2年間の投与で、悪性腫瘍が発生した患者さんはいらっしゃいません。海外の臨床試験でも、こちらは最長で11年ぐらい投与された患者さんがいるのですが、ここでも悪性腫瘍の発生は認められていません。一方で、海外の製造販売後の安全性情報データベースというものがありまして、その中で、ヌーナン症候群の低身長患者さんが48例登録されているのですが、48例中6例で新生物に該当する有害事象が認められているということです。ただ本剤の投与による副作用だと判断された事例はないという状況です。

○大賀委員 今から長期観察になると思うので、そのリスクについて十分に配慮した文言を使ったほうが、ほかの基礎疾患と「同様」かどうかは、これからわかることになるのではないかと思うので、それが気になったことです。専門家に聞いてみないと、なかなかわからないかもしれませんけれども、例えば、海外のリスクがそのまま日本に当てはまるかどうかは、遺伝子変異がかなりヘテロだと思うので難しいと思います。遺伝的背景が日本のヌーナン、これは臨床診断のヌーナンに対して使うと思うのですが、そうすると、海外と日本の同じ臨床診断の集団にがんの発生のリスクが同じかどうかはわからないので、その点で使用のときに十分な配慮が必要なのかなと思いました。

○医薬品医療機器総合機構 御指摘ありがとうございます。日本人でどのような遺伝子背景があるかということにつきましては、国内臨床試験で51例の被験者が登録されまして、そのうち22例で遺伝子型が報告されております。その22例中の17例でPTPN11という、ヌーナン症候群で最も多いとされていて、少し腫瘍の発生リスクが高くなると言われている変異があることは調べられています。ですから、日本人でも同じようなリスクがあるのだろうということを考えまして、製造販売後に特定使用成績調査の中で、その悪性腫瘍の発生リスクについても調べていくことになっております。

 また、ヌーナン症候群特有のリスクについては、日本小児内分泌学会からGH治療のガイダンスが本剤の承認に合わせて公表される予定になっておりますが、その中で情報提供されることになっております。

○松井部会長 ただいまの点につきまして、増井委員、何か御発言ありますか。ありませんか。

○医薬品医療機器総合機構 少しだけ、先ほどの議論を補足させていただきます。大賀委員から御指摘いただいていた、「同様に」というところの解釈ですが、これに関しては、その後ろに「定期的に血液検査を行う」と書いてあり、その検査に関しての体制としてしっかりとやりましょうという意味で、リスクの意味での同様とは捉えていないというところです。

 あとは、御指摘のとおりで、本当に悪性腫瘍などの懸念は、この剤を本対象患者に使うに際して、やはり気にすべきところだと考えています。ですので、先ほどもこちらから申し上げたとおり、基本的には長期に使用したときの安全性情報の収集というのは必要だと思っています。今回、試験成績では2年の投与期間でしかなかったのですけれども、その症例について、その後、臨床試験は継続していまして、合計4年間見るような継続試験も組まれています。更にその4年間見た症例に対して、今度組む製造販売後調査のほうにも入るような形を考えていますので、トータルで一番長い症例ですと8年間見られるような形で、骨端線閉鎖の方の17歳とか15歳とか、その辺りまでに到達するような患者さんもいらっしゃるかと思います。その長期のフォローについては、申請者のほうにも指示して、対応していきたいと考えているところです。

○松井部会長 いかがでしょうか。

○大賀委員 言葉にこだわっても仕様がないのですが、同様に定期的な検査を行うという、「同様に」というのは、やはり私は同様かどうか分からないので、それは今から分かってくることなので、余り言葉にこだわっても仕様がないのですけれども、意味はよく分かるのですが、そのことだけです。

○医薬品医療機器総合機構 すみません、ありがとうございました。

○松井部会長 「同様に」と言いませんけれども、糖代謝に対する影響については、いかがですか。

○医薬品医療機器総合機構 1点、確認ですけれども、先生の御質問はヌーナンにおけるということでしょうか。それとも一般的な意味のGH治療におけると。

○松井部会長 ヌーナンにおけるという意味です。

○医薬品医療機器総合機構 ヌーナン症候群の患者さんにおいて、特段に糖代謝の異常が、特に膵臓の機能の異常が多いという報告は必ずしもないのですけれども、多彩な症状を示している場合があり、膵臓を含めた内臓障害も一緒に出てきているという患者さんの報告もあります。

 ただし、それをもって、今回の承認と、特にGH治療の継続における安全性の課題があるとは、今の時点では私どもは考えていません。それは例えば、既存のほかのGH治療においても、糖代謝に対する影響に関する注意は必要ですが、既にGH療法の承認を有する特定の疾患、特定の病態でのGHの治療が、糖代謝に関する大きなトラブルの引き金になるという考え方ではないと考えます。むしろ、GH治療を加えることの課題というよりも、糖代謝に関する原疾患側での評価、原疾患側で、必要な治療の継続ということに尽きると考えています。

○松井部会長 ありがとうございます。ほかに御質疑はありませんでしょうか。

○岡委員 ちょっと確認させてください。先ほどの添付文書案のところで。

○松井部会長 何番ですか。

○岡委員 1.8ですか。「禁忌」で、悪性腫瘍のある患者は禁忌になっているのですが、「使用上の注意」では、脳腫瘍は慎重投与になっています。これは、この形でよろしいのでしょうか。

○医薬品医療機器総合機構 おっしゃられたとおりの扱いで、これはこれまでも同じように、本剤においては、あるいは類薬のGHにおいても同じような形で、書き分けというと恐縮ですけれども、書き分けていて、悪性腫瘍は禁忌、脳腫瘍は慎重投与ということになっています。

○岡委員 脳腫瘍は悪性腫瘍ではないということですか。

○医薬品医療機器総合機構 悪性の用語の定義の問題になってきます。脳腫瘍の中には病態的に悪性の振る舞いをするものはありますが、一般には頭蓋内の病変ということで考えた場合には、それは転移を生ずるような悪性病変とはなり得ず脳腫瘍と扱われ、体(からだ)の側の悪性腫瘍とは別の扱いと考えます。大賀先生、何か御追加があればお願いいたします。

○大賀委員 脳腫瘍の場合は悪性というのは、臨床的悪性と考えるので、悪性がいろいろな意味に取られるとは思いますが、ここの文言が正しいかどうか、もう少し見ないと分かりません。

○松井部会長 もう少し見ないと分からないというのは。

○大賀委員 確認をします。病理学的悪性と臨床的悪性があります。例えば頭蓋咽頭腫や下垂体腺腫は脳腫瘍ではありますけれども、それを悪性腫瘍と言うかというと、一般的には言いません。

○松井部会長 この場所では、不要なディスカッションではないかと思いますけれども。

○大賀委員 そうですね。

○松井部会長 ほかによろしいですか。ほかに特に御質疑、コメントはありますか。それでは、この点に関しては、言葉の問題の引っ掛かりは残りますけれども、安全性及び有効性につきまして、この議決に入ってよろしいでしょうか。それでは、本議題につきまして、承認を可としてよろしいでしょうか。

 ありがとうございます。御異議がないようですので、承認を「可」として、薬事分科会に報告いたします。それでは、報告事項に移ります。説明をお願いします。

○事務局 それでは事務局より報告事項、議題1、医療用医薬品の再審査結果について御報告いたします。資料番号は3-1~3-5で、これらは各製剤の医薬品再審査確認等結果通知書となっておりますので、まとめて御報告をいたします。資料3-1は、一般的名称は「ロピニロール塩酸塩」、販売名は「レキップCR錠2mg及び同錠8mg」のもの。続いて、資料3-2は、一般的名称は「炭酸ランタン水和物」、販売名は「ホスレノールチュアブル錠250mg、同チュアブル錠500mg、同顆粒分包250mg及び同顆粒分包500mg」のもの。資料3-3は、一般的名称は「インスリン デテミル(遺伝子組換え)」、販売名は「レベミル注ペンフィル、同注フレックスペン及び同注イノレット」のもの。資料3-4は、一般的名称は「アガルシダーゼ アルファ(遺伝子組換え)」、販売名は「リプレガル点滴静注用3.5mg」のもの。資料3-5は、一般的名称は「ラロニダーゼ(遺伝子組換え)」、販売名は「アウドラザイム点滴静注液2.9mg」のものです。

 これらの品目につきまして、製造販売後の特定使用成績調査、製造販売後臨床試験に基づいて、再審査申請が行われ、審査の結果、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第14条第2項第3号に掲げられる承認拒否事由のいずれにも該当しないこと。すなわち効能・効果、用法・用量等の承認事項について変更の必要はない「カテゴリー1」と判定したものです。報告事項に関する御説明は以上です。

○松井部会長 何か御質疑はありますか。よろしいですか。それでは、報告事項につきましては、御確認を頂いたものといたします。本日の議題は以上なのですけれども、事務局から何か報告はありますか。

○事務局 この場をお借りしまして、新たに開始することとなりました条件付き早期承認制度につきまして、事務局より御紹介をさせていただきます。資料8-1、資料8-2を御覧ください。平成29年1月30日、革新的医療へのアクセス向上への取組として、薬事に関するハイレベル、局長級、官民政策対話の場において、医薬品の条件付き早期承認制度を策定する旨、厚生労働省と製薬業界とで意見を共有いたしました。

 その後、検討を進め、先月1020日に、その施行に関する通知を発出いたしましたので、御報告をいたします。発出した通知本文は資料8-2として配布しておりますが、本日は資料8-1のスライドを用いて御説明したいと思います。資料8-1の1枚目のスライドを御覧ください。一般的に医薬品の承認申請に当たっては、探索的臨床試験の後に、検証的臨床試験を行った上で、そのデータに基づいて製薬企業は承認申請を行い、承認後には、製造販売後調査や副作用報告を行っているところです。

 その一方で、患者数が少ない等の理由で、検証的臨床試験を含む治験の実施が困難な医薬品や、長期間を要する医薬品も存在します。この制度では、そのような医薬品の承認申請において、申請時には検証的臨床試験以外の臨床試験等で、一定程度の有効性及び安全性を確認した上で、製造販売後に有効性・安全性の再確認に必要な調査を実施すること等を承認条件として付与する取扱いを整理、明確化するものです。この制度の対象医薬品については、優先審査として、審査期間を短縮して、審議を行うこととしており、この制度を通じて重篤な疾患に対する医療上の有用性が高い医薬品を、早期に実用化できることを想定しております。

 下の2枚目のスライドを御覧ください。制度案の対象となる医薬品については、スライドの1.~4.の条件を、いずれも満たすものを想定しております。そのうち1.及び2.(赤い点線の囲み部分)につきましては、既存の「優先的に審査を行う医薬品の条件を示す通知」「優先審査等の取扱い等について」で既に記述されております要件であり、条件付き早期承認制度の対象医薬品を優先審査品目として、期間を短縮して審査を行うこととする根拠となっております。

 さらに今回の条件付き早期承認制度におきましては、3.及び4.を追加しまして、1枚目のスライドで申し上げました検証的臨床試験の実施が困難であるもの、検証的臨床試験以外の臨床試験等の成績により、一定の有効性・安全性が示されると判断するものが、対象となる旨を示しております。

 裏側に移り、3枚目のスライドを御覧ください。条件付き早期承認制度でいう、「条件」のイメージにつきまして御説明いたします。1枚目のスライドで、当該制度の対象医薬品については、製造販売後に有効性・安全性の再確認等のために必要な調査の実施等を承認条件として付与すると申し上げましたが、この調査につきましては、従来から行っておりました使用成績調査や、製造販売後臨床試験のほかにも、MID-NETを含む医療情報データベースや、レジストリの活用といったリアルワールド・データの利活用についても検討することとなります。

 また、調査以外の承認条件としては、対象の疾患や医薬品の特徴に基づき、使用する施設等の要件を定め、適正使用を推進することも考えております。このような承認条件については、個別の医薬品ごとに、条件付き早期承認制度の該当性を整理する際に、併せて検討するよう考えております。

 下の4枚目のスライドを御覧ください。制度への該当性に関する判断の流れです。厚生労働省では、医薬品及び対象疾患を踏まえた、本制度への該当性、承認申請時までに確認を行う有効性及び安全性と、さらに製造販売後に再確認すべき有効性及び安全性については、それぞれ併せて検討する必要があると考えております。そのため、条件付き早期承認制度の適用を希望する製薬企業には、これらの情報を事前に機構の相談業務を活用して、当局と合意していただくこととしております。

 医薬品の承認申請に関しては、製薬企業には、その合意を反映した機構の評価報告書を承認申請書に付していただくこととしております。そのような承認申請があった際には、直近の医薬品部会、本部会に報告しまして、本制度への該当性の判断について御了承いただいた上で、条件付き早期承認制度に該当する医薬品として、審査を実施することとしております。すみません、駆け足での御説明になってしまいましたが、条件付き早期承認制度に関する御説明は以上です。

○松井部会長 ただいまの説明につきまして、何か、御質疑はありますでしょうか。いかがですか。

○奥田部会長代理 一つだけ教えてください。この条件を外すには、何か時間が決まっているのですか。それとも何か必要な症例が集まるまでというような形で運用するのか、何年後にするかとか、何かその辺の運用は。

○松井部会長 いかがでしょうか。

○事務局 この条件付き早期承認制度で付する条件につきましては、通常の品目はこれまでに付している承認条件と同様に、特段に年限等を一律に設けるということは考えておりません。個別の医薬品ごとに、その後の情報の収集の状況を踏まえて、判断することになると考えております。

○奥田部会長代理 分かりました。

○松井部会長 ほかにありますか。

○佐藤委員 この制度と、希少疾病用医薬品との関係を知りたいのですが、この制度は患者数が何万人という要件は特に付けていないので、別制度として動かしていくという理解でよろしいですか。

○松井部会長 いかがでしょうか。

○事務局 御指摘のとおり、希少疾病用医薬品制度と、本条件付き早期承認制度は別の制度として、独立した制度として動かすことを想定しております。今回の制度につきましては、患者数が少ないなどの理由で、臨床試験の実施が困難な医薬品等が対象になりますので、結果として重複するような品目も出てくる可能性はありますが、制度としては別々に動かすことを予定しております。

○松井部会長 よろしいですか。

○鈴木委員 申請期間を短縮とありますけれども、どのぐらい短縮することを想定されているのか、教えていただけますか。

○事務局 審査期間につきましては、優先審査の取扱いとなりますので、通常12か月を目標に実施しているところを、9か月を目標に実施することとなります。

○審議官 この制度をこういう形で作らせていただいたのは、審査を早くするというのは、基本的に優先審査の既存の枠組みのレベルでやるのですけれども、開発の段階から、このような形でのデータの収集、それからその後の市販後に、このような条件でフォローが必要になるということを、早い段階で見通しをして、それに沿ってつつがなく準備をして、現場にお届けするということがスムーズにできるようにする。そういう効果がかなり期待できるというところです。

 本日、御議論いただきました希少な疾患の適用の開発などの見通しを早めに持っていただいて、きちんと取るべきデータは取って、速やかに現場にお届けできるようにするということに役に立つだろうと。特に企業側の開発に不確実性がいろいろあると、なかなか手を出さないとか、どれぐらいのリソースを用意したらいいか分からないとか、そういう不確定な部分がありますと、なかなか開発がうまくいかないとか、開発をするときにヘジテイトするといったこともあります。

 このような形で見通しをはっきり持って、早いうちに機構とも相談をして、準備をして送り出すという形を整えることは一定の意味があるのではないかということで、整備をさせていただいたという背景があります。ちょっと補足させていただきました。

○松井部会長 いかがですか。

○山田委員 開発の難しい医薬品開発を促進するという意味で、非常に有効な方法の一つだと思いますけれども、一方で、検証的な試験が行われていない段階で、臨床で使用するということで、通常審査で承認された医薬品と、使用上の注意ですとか、何か安全性が十分に担保されていないことに関して、何か注意がなされる予定なのでしょうか。例えば、同意を取ってから使用するとか、そういったことがあり得るのでしょうか。

○松井部会長 いかがでしょうか。

○審議官 実は、これは今もオーファン・ドラッグとか、オーファンの指定は受けていないにしても、比較的希少な疾患、難病のお薬、こうした薬で検証的試験が実際上はできていない。こういうものを個別に審査をし、個別に全症例調査をやってくださいとか、条件を付けて承認をしてきているわけなのですが、それと本質的に変わらないと考えております。

 先生がおっしゃいましたように、同意を取って使ってくださいとか、あるいは一定の制約がある中での納得尽くで使ってくださいというのは、個別の品目によっては、そのような手当が必要なものも恐らくあると思います。恐らく、この部分については、個別判断として、必要性に応じてやっていくことになるのは変わらないと思います。

 ただ、全体的な仕組みとして、こういう開発が行うことができて、こういう審査がきちんとできますよということが、あらかじめ分かっているというところに、実は一番大きな意味があるということです。

○松井部会長 よろしいですか。ほかにはありますか。それでは、ただいまの御説明については御確認を頂いたものといたします。事務局から、ほかに何か報告はありますか。

○事務局 次回の部会は、12月4日月曜日午後5時から開催させていただく予定ですので、よろしくお願いいたします。

○松井部会長 それでは、本日はこれで終了といたします。どうもありがとうございました。


(了)

備  考
本部会は、企業の知的財産保護の観点等から非公開で開催された。

連絡先:医薬・生活衛生局 医薬品審査管理課 課長補佐 荒木(内線2746)

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