自然毒のリスクプロファイル:二枚貝:アザスピロ酸
概要版

アサリ
有毒種および有毒部位 | アザスピロ酸による食中毒はムラサキイガイの摂食が多いが、アサリ、ホタテガイ、マガキでも毒化が報告されている。アザスピロ酸を産生する原因藻類としてプロトペリディニウム属が推定されている。 |
中毒発生状況 | アザスピロ酸による中毒は、1995年オランダでムラサキイガイの摂食による食中毒が最初である。原因食品のムラサキイガイはアイルランドから輸入されたもので、その後、アイルランド、イギリス、イタリア、フランスなどヨーロッパで発生した。これまでのところ、わが国では中毒例はない。 |
中毒症状 | 中毒症状は下痢性貝類によく似る。吐気、嘔吐、腹痛、激しい下痢を起こす。症状は3~18時間続くが、通常数日以内に回復する。死亡例はない。 |
毒成分 | アザスピロ酸 |
備考 | わが国では、アザスピロ酸に対する監視体制や規制値は定められていないが、輸出する場合には外国の規制値(可食部1 kg当たり160 μg)を準用する。 |
厚生労働省健康・生活衛生局食品監視安全課
水産安全係
電話 03-5253-1111(内線4244)