肝がん・重度肝硬変治療研究促進事業
平成30年12月から、B型・C型肝炎ウイルスに起因する肝がん・重度肝硬変患者の特徴を踏まえ、患者の医療費の負担の軽減を図りつつ、患者からの臨床データを収集し、肝がん・重度肝硬変の予後の改善や生活の質の向上、肝がんの再発の抑制などを目指した、肝がん・重度肝硬変治療にかかるガイドラインの作成など、肝がん・重度肝硬変の治療研究を促進するための事業を開始しています。
医療費の助成に関する詳細な内容は、お住まいの都道府県の肝炎・肝疾患の担当課・係にお問い合わせください。
肝がん・重度肝硬変とは
肝がん及び重度肝硬変(非代償性肝硬変)は、慢性肝炎、肝硬変(代償性肝硬変)を経て進行していく一連の病態の最終段階とされ、その多くは肝炎ウイルス(B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス)が原因です。
肝がんは再発率が高く、長期的に治療を繰り返すことが多く、重度肝硬変では、肝性脳症、食道・胃静脈瘤、特発性細菌性腹膜炎等の合併症の治療を繰り返すことがあります。
肝がんは再発率が高く、長期的に治療を繰り返すことが多く、重度肝硬変では、肝性脳症、食道・胃静脈瘤、特発性細菌性腹膜炎等の合併症の治療を繰り返すことがあります。
事業の目的
B型肝炎ウイルスまたはC型肝炎ウイルスによる肝がん・重度肝硬変の患者の医療費の自己負担軽減を図りつつ、最適な治療を選択できるようにするための研究を促進する仕組みを構築することを目的としています。
事業の概要
事業の主体
都道府県
事業の構成
保健事業(医療費の助成)と研究事業
医療費の助成の概要
B型・C型肝炎ウイルスが原因の「肝がん」や「重度肝硬変」の治療を受けている場合、治療2月目から助成が受けられます。
助成対象となる主な要件
・B型・C型肝炎ウイルスが原因の肝がん・重度肝硬変と診断されていること。
・年収約370万円以下であること。
・肝がん・重度肝硬変の入院治療又は肝がんの通院治療(分子標的薬を用いた化学療法等※)を受けていること。
※詳細は「肝がん・重度肝硬変治療研究促進事業の実務上の取扱いについて」別添4を参照
・上記の治療に係る医療費について、高額療養費算定基準額を超えた月が助成月を含め過去2年間で2月以上あること。
高額療養費算定基準額を超える2月目以降の医療費について、患者さんの自己負担額が1万円となるよう助成します。
なお、2月目以降(助成が行われる月)については、都道府県が指定する指定医療機関で治療を受けている必要があります。
・年収約370万円以下であること。
・肝がん・重度肝硬変の入院治療又は肝がんの通院治療(分子標的薬を用いた化学療法等※)を受けていること。
※詳細は「肝がん・重度肝硬変治療研究促進事業の実務上の取扱いについて」別添4を参照
・上記の治療に係る医療費について、高額療養費算定基準額を超えた月が助成月を含め過去2年間で2月以上あること。
高額療養費算定基準額を超える2月目以降の医療費について、患者さんの自己負担額が1万円となるよう助成します。
なお、2月目以降(助成が行われる月)については、都道府県が指定する指定医療機関で治療を受けている必要があります。
参加者証の交付の要件
・B型肝炎ウイルス又はC型肝炎ウイルスによる肝がん又は重度肝硬変の患者
・医療保険各法に規定する被保険者又は被扶養者並びに高齢者の医療の確保に関する法律の規定による被保険者
・年収が約370万円以下
・研究班への臨床情報提供に同意(臨床調査個人票及び同意書を提出)
・医療の給付を受けようとする日の属する月以前の24月以内に、保険医療機関において肝がん・重度肝硬変の入院治療又は肝がんの通院治療(分子標的薬を用いた化学療法等※)を受けた月数が既に1月以上ある
※詳細は「肝がん・重度肝硬変治療研究促進事業の実務上の取扱いについて」別添4を参照
・医療保険各法に規定する被保険者又は被扶養者並びに高齢者の医療の確保に関する法律の規定による被保険者
・年収が約370万円以下
・研究班への臨床情報提供に同意(臨床調査個人票及び同意書を提出)
・医療の給付を受けようとする日の属する月以前の24月以内に、保険医療機関において肝がん・重度肝硬変の入院治療又は肝がんの通院治療(分子標的薬を用いた化学療法等※)を受けた月数が既に1月以上ある
※詳細は「肝がん・重度肝硬変治療研究促進事業の実務上の取扱いについて」別添4を参照
自己負担額
1万円
財源負担
国1/2 地方 1/2
FAQ
指定医療機関
リンク
研究の概要
厚生労働省 肝炎等克服政策研究事業
「肝がん・重度肝硬変の治療に係るガイドラインの作成等に資する研究」班(平成30-34年)
研究代表者:小池 和彦(東京大学医学部付属病院 名誉教授 病院診療医)
「肝がん・重度肝硬変の治療に係るガイドラインの作成等に資する研究」班(平成30-34年)
研究代表者:小池 和彦(東京大学医学部付属病院 名誉教授 病院診療医)
目的
平成30年度より開始した肝がん・重度肝硬変治療研究促進事業が各自治体において円滑に実施され、かつ対象者の適切な利用が促進されるための資材作成を行うとともに、肝がん・重度肝硬変患者のデータを収集し、解析を行うことで、予後の改善や生活の質の向上、肝がんの再発の抑制につながる、肝がん・重度肝硬変治療にかかる診療ガイドラインの改良。
主な研究内容
(1)肝がん・重度肝硬変治療研究促進事業の利用促進
各自治体において円滑に事業が実施され、かつ利用が促進されるよう、効果的なリーフレットやパンフレット等の資材の開発、指定医療機関向けの運用マニュアルの作成等を行い、拠点病院間連絡協議会や各種研修会、ホームページ等を活用した周知広報活動を行うことによる、事業の活用を推進。
(2)臨床データの収集促進
NCD(National clinical database)における既存のプラットフォームを基に、肝がんの再発に対する治療や非代償性肝硬変に対する治療に関しても臨床データを収集でき、かつ入力担当者の負担を軽減できるような症例登録システムを開発し、予後を含めた臨床データの収集の促進。
(3)肝癌治療ガイドラインの改良に資するエビデンスの構築
事業参加者の臨床調査個人票や症例登録により集積されたデータを解析することにより、新たな医療ニーズを明らかにしつつ、肝がんや肝硬変の診療ガイドラインの改良に資する論文等のエビデンスの構築。
各自治体において円滑に事業が実施され、かつ利用が促進されるよう、効果的なリーフレットやパンフレット等の資材の開発、指定医療機関向けの運用マニュアルの作成等を行い、拠点病院間連絡協議会や各種研修会、ホームページ等を活用した周知広報活動を行うことによる、事業の活用を推進。
(2)臨床データの収集促進
NCD(National clinical database)における既存のプラットフォームを基に、肝がんの再発に対する治療や非代償性肝硬変に対する治療に関しても臨床データを収集でき、かつ入力担当者の負担を軽減できるような症例登録システムを開発し、予後を含めた臨床データの収集の促進。
(3)肝癌治療ガイドラインの改良に資するエビデンスの構築
事業参加者の臨床調査個人票や症例登録により集積されたデータを解析することにより、新たな医療ニーズを明らかにしつつ、肝がんや肝硬変の診療ガイドラインの改良に資する論文等のエビデンスの構築。
事業の全体イメージ図(事務フロー)
事業の周知用ポスター・リーフレット
ポスター(令和6年4月更新)
リーフレット(令和6年4月更新)
参考資料
健康・生活衛生局 がん・疾病対策課 肝炎対策推進室