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Bウイルス病について


Bウイルス病は、実験動物を取り扱う施設でアカゲザルなどのマカク属に分類されるサルに咬まれたり、引っ掻かれたりすることでヒトへ感染し、神経症状を引き起こす感染症です。
実験サルの取扱施設においては、感染防護具の着用などサルからの感染予防に注意が必要です。

 

1 Bウイルス病について

1 病原体

ヘルペスウイルス科αヘルペスウイルス亜科に属するMacacine alphaherpesvirus 1
 [旧Cercopithecine herpesvirus 1 (CHV‐1)]

 

2 感染経路

マカク属サル(アカゲザル、ニホンザル、カニクイザルなど)

 

3 発生状況

米国CDCの報告によると、ヒトのBウイルス病患者はこれまで50例報告されています。
これまで報告されている患者は全て、研究者又はサル飼育施設の従業者です。

 

4 感染経路

ヒトはマカク属サルとの接触(咬傷、擦過傷)や、それらのサルの唾液、尿などの体液に直接触れることにより感染します。
マカク属サルとの直接的な接触がない場合は感染しません。また、症状のない患者からの感染や空気感染はしません。
実験室ではサルに使用した注射針の針刺し、培養ガラス器具による外傷によっても感染することがあります。

 

5 潜伏期

潜伏期間は2~5週間 (早い場合は2日) 
 

6 症状

・サルとの接触部位(外傷部)周囲の水疱性あるいは潰瘍性皮膚粘膜病変等
・発熱、接触部位の感覚異常、麻痺等
・抗ウイルス薬による治療を行いますが、回復したとしても重症化した場合は後遺症を残すことが多いです。
 

7 予防

 ・マカク属サルを扱う際は、ゴーグルを含めて防護具を着用します。
・傷口をできるだけ早く洗浄します。
・ワクチンはありません。

参考:文部科学省ホームページ
サルを使用した動物実験における人獣共通感染症(特にBウイルス)の防止に関する留意事項
 

8 治療

・アシクロビル、ガンシクロビルが有効です。
・マカク属サルを扱った後に、水疱性あるいは潰瘍性皮膚粘膜病変や、接触部位の感覚異常、麻痺等があった場合は、抗ウイルス薬投与を可能な限り早期に開始します。
 

9 感染症法上の整理

四類感染症に分類されています。
Bウイルス病患者と診断した医師は、届出を直ちに行わなければなりません。

 

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