第107回 厚生科学審議会感染症部会 議事録

日時

令和8年9月30日(水)10:00~12:00

場所

航空会館ビジネスフォーラム(5階)

議題

(1)MCM戦略を踏まえた必要な支援・法制度等の在り方に係る主な検討事項(案)について
 

議事

○小谷エイズ対策推進室長 ただいまから第107回「厚生科学審議会感染症部会」を開催いたします。
 構成員の皆様方におかれましては、御多忙にもかかわらず、御出席いただき誠にありがとうございます。
 私、本日、議事進行を務めさせていただきます感染症対策部感染症対策課の小谷と申します。よろしくお願いいたします。
 本日の議事は公開となります。また、これまでと同様、議事の様子をYouTubeで配信いたしますので、あらかじめ御了承ください。なお、事務局で用意しておりますYouTube撮影用以外のカメラ撮りは議事に入るまでとさせていただきますので、プレス関係者の方々におかれましては御理解と御協力をお願いいたします。
 また、傍聴の方は傍聴に関しての留意事項の遵守をお願いいたします。
 本日はウェブと対面のハイブリッドで開催することとしております。ウェブ・対面参加者ともに、御発言される場合は挙手機能を用いて挙手していただくか、チャットに発言される旨のコメントを記載していただき、部会長から御指名されてからの御発言をお願いいたします。タイムラグが生じますが御了承願います。
 また、対面参加者におかれましては、お手元のマイクを使用し御発言いただきますよう、お願いいたします。会議の途中で長時間音声が聞こえないなどのトラブルが生じた場合は、インスタントメッセージ、またはあらかじめお知らせしている番号までお電話をお願いいたします。
 次に、委員の出欠状況について御報告いたします。
 御出席の委員につきましては、通信の確認も含め、委員のお名前をこちらから申し上げますので、一言お返事をいただければと思います。
 五十音順に、越田委員。
 越田委員、聞こえておりますでしょうか。
○越田委員 越田です。よろしくお願いいたします。
○小谷エイズ対策推進室長 よろしくお願いいたします。
 小竹委員。
○小竹委員 よろしくお願いいたします。
○小谷エイズ対策推進室長 よろしくお願いいたします。
 坂本委員。
○坂本委員 どうぞよろしくお願いいたします。
○小谷エイズ対策推進室長 よろしくお願いいたします。
 笹本委員。
○笹本委員 笹本です。よろしくお願いします。
○小谷エイズ対策推進室長 よろしくお願いいたします。
 鈴木委員。
 鈴木委員、音声は大丈夫でしょうか。
 詫摩委員。
○詫摩委員 詫摩です。よろしくお願いいたします。
○小谷エイズ対策推進室長 よろしくお願いいたします。
 藤田委員。
○藤田委員 藤田です。よろしくお願いします。
○小谷エイズ対策推進室長 よろしくお願いいたします。
 松本委員。
○松本委員 松本です。よろしくお願いします。
○小谷エイズ対策推進室長 よろしくお願いいたします。
 三﨑委員。
○三﨑委員 三﨑です。よろしくお願いいたします。
○小谷エイズ対策推進室長 よろしくお願いいたします。
 宮﨑委員。
○宮﨑委員 宮﨑です。よろしくお願いいたします。
○小谷エイズ対策推進室長 よろしくお願いいたします。
 森川委員。
○森川委員 森川です。よろしくお願いします。
○小谷エイズ対策推進室長 よろしくお願いいたします。
 森田委員。
○森田委員 森田です。よろしくお願いします。
○小谷エイズ対策推進室長 よろしくお願いいたします。
 脇田委員。
○脇田部会長 脇田です。よろしくお願いします。
○小谷エイズ対策推進室長 よろしくお願いいたします。
 なお、小西委員、島田委員、土井委員、原委員、四柳委員から御欠席の連絡をいただいております。大曲委員におきましては、途中参加及び中座する可能性があるとの御連絡をいただいております。
 以上、現在、感染症部会委員19名のうち13名に御出席いただいておりますので、厚生科学審議会令に基づき、本日の会議は成立したことを御報告いたします。
 申し訳ございませんが、冒頭のカメラ撮りにつきましては、ここまでとさせていただきますので、御協力をお願いいたします。
 まず、事務局に異動がございましたので、御紹介いたします。
 本日欠席となっておりますが、8月7日付で企画・検疫課長に、樋口の後任として簑原、また、8月1日付で感染症対策戦略官に、渡邊の後任として平岡が着任しております。どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、議事に入る前に、資料の確認をさせていただきます。
 議事次第、委員名簿、座席図、資料1~2及び参考資料となります。
 不備等がございましたら、事務局にお申し出ください。
 それでは、ここからの進行は、脇田部会長にお願いいたします。
○脇田部会長 それでは、皆様、おはようございます。
 本日も感染症部会をよろしくお願いいたします。
 早速、議事に入ってまいりたいと思います。議事次第を御覧ください。
 議題は1点で「MCM戦略を踏まえた必要な支援・法制度等の在り方に係る主な検討事項(案)について」ということになっています。
 資料が提出されております。資料1~2について、事務局から御説明をお願いいたします。
○平岡感染症対策戦略官 事務局でございます。
 まず、資料1を御覧いただければと思います。本日は、本年3月24日に閣議決定されました、MCM戦略を踏まえた支援・法制度等の在り方について、今後の議論を深めていくための主な検討事項(案)をお示ししております。本日は議論のキックオフといたしまして、後ほど御説明します資料3~4ページの主な検討事項(案)に関し、今後の議論を深めるに当たり重要と考えられる論点や着眼点等につきまして、委員の皆様から御意見、御示唆を賜ればと考えております。
 1枚おめくりいただきまして、2ページを御覧ください。今回の議論の背景について御説明したいと思います。
 コロナ対応では、MCMへの需要は有事に短期間で急増する一方で、平時は市場規模や収益性の予見が難しく、民間投資だけでは研究開発や生産能力の確保が困難となるなど、感染症分野の市場メカニズムが抱える構造的課題があること、また、海外依存による有事における供給リスクがあることが明らかとなりました。
 こうした課題を踏まえ、MCM戦略では、感染症有事に自立的に国民の健康を守る能力を維持するためには、危機管理投資といたしまして、政府主導の下、平時から研究開発、治験・臨床試験、薬事承認、生産、流通、備蓄までを一体的に進めるエコシステムを構築していくことが必要とされているところでございます。
 こうした点を踏まえまして、3~4ページ目になりますけれども、MCM戦略を踏まえた支援・法制度等の在り方に係る主な検討事項(案)といたしまして6つの項目を掲げてございます。
 まず、項目1、コロナ対応で顕在化したMCM確保上の課題についてになります。
 新型コロナ対応において明らかとなったMCMの研究開発、生産及び供給に関する成果や課題をどのように整理・評価するか。
 続きまして、項目2、平時からの研究開発・実用化・生産基盤の維持・確保についてです。
 MCM戦略では、感染症危機時に必要な医薬品等を迅速に確保するため、平時から研究開発・実用化・生産・備蓄に至る一連のエコシステムを構築することが必要とされています。本項目はその中核となる論点になりますので、本部会において中心的に御議論いただきたい項目の一つになります。
 1点目、平時は、市場メカニズムのみでは感染症危機時に必要な研究開発・生産能力等の維持が難しいという課題に対応し、感染症の蔓延や薬剤耐性の拡大等の公衆衛生上の危機に備え、必要なMCMを迅速に確保することが求められます。そうした観点から、平時において、技術進歩に対応しつつ、研究開発基盤、治験・臨床試験基盤、薬事承認制度、生産基盤・供給体制、備蓄までのMCMの確保方策をどのように講じていくべきか。アメリカ・イギリス・欧州をはじめとする諸外国では、どのような体系・規模・モダリティでMCM施策が講じられているか。
 2点目、そのような観点から、関係省庁間の連携やAMED SCARDA、PMDA等の関係機関との協力体制について、開発早期段階から実用化までを見据えた相談・支援体制や各省庁の各種既存施策の相互関係の在り方も含め、どのように考えるか。
 3点目、平時から予防接種に使用されるワクチンについても、感染症の発生・蔓延防止につながる公衆衛生上重要な役割を果たしており、その安定供給確保のために生産体制をどのように維持・強化すべきかとなっております。
 1枚おめくりいただければと思います。項目3、国際共同治験を含む治験・臨床研究体制の強化についてです。
 有事に迅速なエビデンス創出を行うため、国際共同治験への参画や海外の研究機関・規制当局との連携を含め、どのような治験・臨床研究体制を構築すべきか。
 項目4、感染症有事を見据えた自立的な供給確保体制の構築についてです。
 有事には各国が自国優先となることが想定されます。国際市場やサプライチェーンが十分機能しないおそれがあることを踏まえ、国民の生命・健康を自立的に確保するために不可欠なMCMについて、原材料を含む供給・生産能力の維持に向けた対応をどのように考えるか。
 項目5、制度的枠組みについてです。感染症有事に備え、研究開発から生産、供給等に係る国の支援について、複数年度にわたる計画的な取組や企業の事業予見性の確保の観点も踏まえつつ、どのように考えるか。
 最後に、項目6、官民の役割分担・連携の在り方についてです。
 MCM戦略に基づく取組を持続的に推進するため、国、研究機関、医療機関及び民間企業の役割分担や連携の在り方をどのように考えるか。
 本日は、以上の6項目について、冒頭申し上げましたが、議論のキックオフといたしまして、今後の議論を深めるに当たり重要と考えられる論点や着眼点等につきまして、委員の皆様から御意見、御示唆を賜れればと考えております。
 5~6ページにかけて、MCM戦略の概要の資料をお示ししております。先ほど項目2、平時からの研究開発・実用化・生産基盤の維持・確保として御説明した内容を赤で囲んでおります。
 6ページ目を御覧いただければと思いますけれども「5 製造拠点の設備」で、感染症有事に即応できるよう、持続可能な生産体制を構築できるようにするための必要な法制度等の在り方を検討。その際、治療薬、診断薬等を含め、危機への対応に必要な支援の在り方についても検討。
 また「7 開発・製造産業の育成・振興」で、プッシュ型研究開発支援の拡充や、買上げ・備蓄等の継続的に製造環境等を維持するためのプル型研究開発支援の充実を検討・導入といった点がMCM戦略のほうに記載されております。
 以下、参考の資料になりますけれども、8ページ目、MCMの利用可能性確保に向けたこれまでの本部会における議論をまとめております。
 左側ですけれども、これまで小委員会において、重点感染症の見直し、MCM研究開発の基本的考え方、研究開発環境等の整備、感染症対策上の必要性の高い医薬品の承認申請について議論を行い、その右側、昨年3月、10月、本年4月に本部会でその成果を御報告してまいりました。
 報告の具体的内容については、9ページ以下の資料となっておりますので、必要に応じ御参照いただければと思います。
 続きまして、参考2のほうになりますけれども、19ページを御覧いただければと思います。MCM確保支援に関する厚生労働省の令和9年度概算要求について御説明いたします。
 MCMについてですけれども、点線枠囲みの中、開発支援が上市後の動機づけと連動していないこと、原材料の海外依存や国内製造体制の老朽化等により、供給の脆弱性が高まっていること、mRNAワクチン等の国内生産体制維持支援が本年度で終了することといった課題がございます。
 このため、令和9年度概算要求ですけれども、健康医療安全保障上の自立性の確保や、危機管理投資の観点から、公的支援を通じ民間投資のリスクを低減するため、投資枠を活用して、研究開発から製造、調達・備蓄など、各フェーズにおける支援の強化・制度化を目指すこととしております。
 要求額といたしましては、研究開発支援31億円、製造支援1720億円プラス事項要求、備蓄155億円を計上しておりまして、総額2129億円プラス事項要求となっております。また、国が示す製品像であるTPPを提示し、実用化後のプル型インセンティブを含めた支援を行うことで、企業の予見可能性を高め、研究開発、MCM確保を促進することを目指しております。
 20ページ目以降になりますけれども、これらの概算要求につきましては、本年3月閣議決定のMCM戦略や、7月閣議決定の骨太方針2026、日本成長戦略を踏まえまして、感染症危機に備えたMCMエコシステムの構築を進めるための取組として要求しているものでございます。
 26ページ以降が各事業の概要の資料になります。26ページ以降が研究開発関連、それから、30ページ以降がTPP関連、33ページ以降が製造関連、37ページ以降が調達・備蓄関連の資料となっております。
 補足になりますけれども、本日御紹介させていただく内容は令和9年度概算要求に盛り込んでいる事項でございまして、今後、年末の予算編成に向けて政府内調整を進めていくものとなってございます。
 続きまして、資料2を御覧いただければと思います。MCM戦略を踏まえた支援・法制度等の在り方に係る今後のスケジュール(案)になります。
 本日のキックオフの後、10月から11月にかけて月1回程度、本部会に設置されております小委員会で議論を深掘りの上、冬頃をめどに一定の取りまとめを目指す予定でございます。また、関係部会とも連携していく予定でございます。
 説明のほうは以上になります。
 委員の皆様におかれましては、資料1の3~4ページ目のMCM戦略を踏まえた支援・法制度等の在り方に係る主な検討事項(案)について、幅広い観点から、今後の議論を深めるに当たって重要と考えられる点を御示唆いただければと思います。
 どうぞよろしくお願いいたします。
○脇田部会長 御説明ありがとうございました。
 ただいま、MCM戦略を踏まえた必要な支援・法制度等については、今日の議論をキックオフとしまして、今後、小委員会において議論を深めて、冬頃の取りまとめを目指していくということで、資料2で御紹介されました。
 今日は、今後の小委員会での議論を見据えまして、資料1の、先ほども繰り返し述べられましたが、3ページ、4ページに示された主な検討事項(案)について、委員の皆様から御意見を伺いたいと思います。
 今後、議論を深めるに当たって重要と考える視点や、追加的に検討するべき論点、関係者からヒアリングすべき事項などがありましたら御意見をいただければと思います。
 本日はキックオフということですので、幅広く御意見をいただければ、今後の小委員会において、具体的な制度、支援の在り方について議論を深めていくということにしたいと思いますので、御意見をお願いしたいと思います。
 まず、今日御欠席の四柳委員からは御意見をいただいていますので、事務局から代読していただければと思います。よろしくお願いします。
○小谷エイズ対策推進室長 事務局でございます。四柳委員からいただいております御意見を代読させていただきます。
 資料3ページ、4ページにございます論点について、それぞれ御意見をいただいておりますので、読み上げさせていただきます。
 1の論点につきましては、MCMの全てを国内で開発・製造することは現実的ではない。一方で、感染者有事における海外依存リスクは明らかとなり、国として確保すべきMCMについて、国内で研究開発から製造まで維持するもの、国際共同開発を行うもの、備蓄・調達で対応するものに整理すべきである。ワクチンについてはプロトタイプワクチンまでを平時に整備し、有事に迅速展開できる体制を構築することが重要である。AMRやOne Healthの視点がMCM戦略に十分に組み込まれていないように感じるので議論が必要である。
 2の論点については、それぞれポツごとに御説明します。
 1つ目のポツについては、感染症領域では市場予測が難しく、優れたシーズが実用化に至らないことが少なくない。特に非臨床試験から臨床試験への移行支援が重要である。病原体ごとのワクチン、治療薬、診断薬の候補やプロトタイプワクチン等を「研究開発資産」として維持する仕組みが必要である。これはインフルエンザやコロナウイルスのみならず、AMR病原体や真菌感染症にも応用可能であると思われる。またはOne Healthの観点からヒト・動物・環境の情報を研究開発の優先順位づけに活用すべきである。
 2ポツ目、希少感染症、輸入感染症、AMR関連感染症ではベンチャー企業の役割が大きい、AMED、SCARDA、PMDA、JIHSが開発初期から伴走し、さらに関係省庁が連携して海外展開まで見据えた一貫した支援体制を整備すべきである。
 3ポツ目、定期接種ワクチンは公衆衛生基盤として安定供給を維持すべきである。一方、国内発生が極めて少ない感染症については、海外製造拠点との連携や国際共同備蓄も活用すべきである。ただし、パンデミックを起こし得る感染症のワクチンについては国内製造能力を維持することが望ましい。
 ページをおめくりいただきまして、3の項目についてのコメントです。iCROWNやJ-GRID+は日本の重要な基盤であり、海外展開を望めるアジア地域を中心に拡大することが望ましい。流行地での臨床研究や国際共同治験を平時から推進するとともに、日本発の診断薬・治療薬・ワクチンの海外展開を支援する仕組みを整備すべきである。
 4、パンデミックワクチン、広域抗ウイルス薬、AMR対応抗菌薬、診断薬については、健康安全保障上の戦略物資として位置づけ、設備投資だけでなく維持運営費も含めた継続支援が必要である。また、人材育成は設備整備と同等以上に重要であり、スーパーサイエンスハイスクール、高等専門学校、大学院教育などを活用して、製造・品質管理・臨床開発等の専門人材を長期的に育成する体制が求められる。
 5、感染症対策は10年単位で取り組むべき課題であり、長期計画の下で定期的な評価と柔軟な見直しを行う仕組みが必要である。また、研究開発を円滑に進めるため、AMED、SCARDA、PMDA等と連携したワンストップ相談体制を整備すべきである。
 最後、6です。国、研究機関、医療機関、企業、ベンチャー、自治体が継続的に情報共有・意見交換を行う場を維持することが重要である。また、有事を想定した訓練やシミュレーションを平時から実施し、実効性のある連携体制を構築すべきであるといった意見をいただいております。
 代読させていただきました。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 それでは、委員の皆様からの御発言をお願いしたいと思います。挙手をしていただいて、順次、お願いをしていきます。
 まず、森川委員、お願いします。
 森川先生、マイクがミュートです。
○森川委員 すみません。大丈夫ですか。
 今、代読していただいた意見に全く賛成なのですけれども、もう少し細かいところでいくと、例えばCOVID-19が流行したときに日本でもワクチン開発は行われたのですけれども、日本には動物のBSL-3で霊長類の試験をする機関がなくて、アメリカに3か所ぐらいしかないところに世界中が殺到したので、なかなか、そこの順番待ちになって、非臨床POCが取れないという時間的な問題がありました。今、SCARDAの支援等でABSL-3の霊長類までできるという機関ができてきましたが、これが確立した後、それを維持するのにもやはりかなり予算が必要なので、そういう確立したところの維持に対しても支援があるといいなと思います。
 あと、これから新しく、例えば新興ウイルス感染症でパンデミック、あるいは大きな流行が起きたときというのは、恐らく病原体がBSL-3以上になりますので、多分、mRNAワクチンの開発というものが重要になってきます。診断薬や、あるいはその他でも遺伝子組換えの技術が必要になったので、アメリカではカルタヘナに参加していないので独自に組換えが行えるのですけれども、日本の場合は多分、大臣確認になるので、そこの時間がかなりかかるというところで、ここを少し何らかの緊急時の承認体制が必要だと思います。
 もう一つ、病原体が恐らく感染症法で特定病原体等々になると、病原体の移動にも非常に許可等々に時間がかかるというところも緊急時には何らかの対応が必要かなと考えております。
 以上です。よろしくお願いします。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 続いて、松本委員、お願いします。
○松本委員 ありがとうございます。まずは、このような感染症の有事に対して積極的に、具体的にこのような取組を行っていただけるということに関して非常に感謝しております。やはり今後、感染症有事に対して平時から備えておくという考え方は大事ですし、今回取り上げられている項目というものはいずれも大事なことだと思っております。
 私から1つ重要なポイントだと思っているのは、中にはもちろん、複数年度という言葉までは出てくるのですけれども、少なくとも今回、予算要求をして、これが単年度で終わってしまうととても今後の実現性というものは限られてしまいます。複数年度でも実際のところ、それでできるかどうかというのは危うい内容も入っておりますので、やはり継続的にこれが続けられるような内容にしていただかないと、結局のところは実現するのは難しいのかなと思っておりますので、そういう意味では法制化というところもあるかと思いますので、長期を見据えた取組にしていただきたいと考えております。
 もう一点は、AMED SCARDAなども確かに頑張って、開発、その他の研究に取り組んでおられますけれども、厚労省以外でも経産省とか文科省とか、いろいろ関わっておられますし、官民といった、その官が厚労省だけなのかというところもありますので、やはり省庁間の連携も大事だと思っておりますので、そういう意味ではほかの関連省庁も巻き込んで、ぜひ広い、拡大した形で取り組んでいただければと思っております。
 私からは以上です。
○脇田部会長 松本先生、どうもありがとうございました。
 次に、詫摩委員、お願いします。
○詫摩委員 慶應義塾大学の詫摩です。非常に重要な論点だと思います。
 一方で、この戦略を考えていく上でやはり一番難しいのが、政府と製薬会社とか研究機関とか、異なる利害関係を持ったアクターを一つの目標に向けてどう調整させていくのかというところが多分、一番難しいポイントだと思います。特に研究機関などに関しますと、iCROWNの言及も資料の中であったかと思うのですけれども、例えば臨床情報ですとか検体情報というものを全ての研究者が快く共有するわけではないというような壁もありますので、そこにどう対処していくのかというところも一つ、今後の課題としてあると思います。
 あと、企業に対するプル型インセンティブということで、19ページのところで、今までの支援とはまた違った形での支援を展開するというような御説明もありましたけれども、どれだけこの施策というものが持続可能性があって、今までのものよりもより有効的なのかというところももう一つ論点になるのかなと感じました。
 以上です。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 それでは、次に、宮﨑委員、お願いします。
○宮﨑委員 ありがとうございます。まず、既に研究基盤ですとか臨床研究体制等に関して、AMED等を通じて研究体制の強化が図られていると認識していて、ありがたいことだと思っています。
 その中で、少し小さいことかもしれないのですけれども、私、さっき森川先生のほうから病原体の組換え等の話題が出たところになりますけれども、検査と研究開発等をやっていく現場目線から、病原体の輸送とか患者さんが発生したときの輸送といいますか、移動等についても何らかの法的な整備をしていただければと思っています。実際に新型インフルエンザ等の政府行動計画等には迅速な病原体等の輸送についての記述があると思うのですけれども、ある程度、法的に実際にどうするか、どうすべきかということが分かるような枠組みにしておいていただくと、高病原性のものが発生したときに、例えばJIHSから企業等に病原体を送るとか、地方衛生研究所等からJIHSのほうに病原体を送っていただくというようなときにも迅速にできると思いますので、パンデミックが発生したときの最初の数か月間の期間に研究が遅れるということを予防できるのではないかと思っています。
 もう一点は、各種必要なものは国産で、ある程度、国で対応できるようにするという方針を説明いただいたところなのですけれども、恐らく実際にパンデミックが起こってくると、ふだんはあまり考えていないような、ちょっとした試薬ですとか非常に簡単な試薬ですとか、あるいは医療現場で使うPPEですとか、そういったものも不足することが考えられますので、幅広く一定期間、国の中で供給できる体制というものをつくっていただくように、ある程度、改めてお願いしたいと思います。
 以上です。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 続きまして、坂本委員、お願いします。
○坂本委員 ありがとうございます。MCM戦略の下流のほうで、実際に薬剤や検査試薬の供給、あるいはそれらに関する情報を受け取る医療機関の立場から御質問、あと、要望を述べさせていただければと思います。
 3月に閣議決定されたMCM戦略では、10番目の柱に有事対応の実効性を上げるための施策が新しく加えられています。今回の検討事項2に、研究開発から承認、生産、供給、備蓄までを平時から切れ目なく進めるための関係機関との協力体制とありますけれども、この10番目の施策にある訓練による検証や情報発信もそこで扱うという理解で合っているかをお尋ねしたいのと、それで合っている場合なのですが、2つお尋ねといいますか、要望をお伝えしたいのです。
 まず、10番目の施策には、訓練やシミュレーションで、有事の際に迅速に対応できることを確認して、関係機関と連携し、改善を検討するとあります。この迅速に対応できることには恐らく、薬剤や検査試薬の医療機関への供給とか、実際に検査を行うことができる体制なども含まれると思うのですけれども、それを具体的にどう確認して、その結果をどうやって共有していくか、検証していくかということについても今後の議論の中で検討していただければと思います。
 あと、同じく10番目の施策に情報発信のことが書いてあります。有事にワクチンや治療薬の承認を迅速に進めると、一般市民からも急いで承認して安全性は問題ないのかといった不安の声が出てくることも予想されますので、また、戦略にも緊急承認などで使われる医薬品は患者への説明が必要と書かれていますけれども、今回の検討の範囲からは外れるかもしれませんが、有事の対応を円滑に進める上で、平時から継続的なリスクコミュニケーションを図っていただければと思います。また、その際に発信が一方通行にならないように、国民の不安ですとか質問を把握できるような双方向の仕組みが整えられるように、ぜひリスクコミュニケーションの専門家も交えて、体制について御検討いただければと思います。
 以上です。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 次に、森田委員、お願いします。
○森田委員 ありがとうございます。
 MCMにつきましては、今年、AMEDなど、いろいろな予算も大分ついていまして、研究開発については粛々と進んでいくのだろうと思うのですけれども、これを実用化する場合に、最後の部分の治験が非常に重要だと思っています。特に新型コロナのときもそうでしたけれども、国内で流行がないときの治験というものを海外でするしかなくて、今回の書類の3番目にもありますけれども、海外での治験、国際共同治験を強化するということを書かれて、私もJIHSができる前からNCGM等でiCROWNという事業が動いていて努力されていることを存じているのですけれども、やはりここに十分な予算規模をつけていただいて、そして、しっかり進めていただきたいと思います。
 これに関して、いわゆる研究者が治験の書類を作成したり、それをPMDAの承認を得るとかという作業をするのはなかなか難しいところがあって、やはりここに民間機関の関与というものは必須だと思うので、この国際共同治験、海外での治験ということに関して、それを担えるだけの民間機関を育成するという視点が必要なのではないかと考えております。
 もう一つは、MCMができてきて、平時にはこれは必要なかったり、希少な疾患であるわけで、そういうものを民間企業の厚意といいますか、努力である程度実用化あるいは認可されても、それを作って、当然、企業は赤字になっていくわけで、ここを何か買い上げて、7番目に書かれていますけれども、買上げのシステムをつくるというところはやはりしっかりとサステーナブルにやっていかないと、このせっかくつくったパイプラインが維持できないということになるかなと思います。
 以上です。
○脇田部会長 ありがとうございます。
 事務局に確認しますけれども、このまま委員の皆様の御意見を伺っていっていいですか。今回、あまり質問とかということではなくて御意見が多いというところですけれども。
○平岡感染症対策戦略官 まず、全ての委員の方から御意見をいただいた上で、質問について回答したいと思います。
○脇田部会長 分かりました。では、このまま続けさせていただきます。
 次に、大曲委員、お願いいたします。
○大曲委員 ありがとうございます。数点申し上げたいと思います。
 まず、全体として、この戦略は非常に重要だと思っています。特に、研究開発の土台自体を民間任せにしなくて、国が責任を持って管理・維持するという考えが非常に重要だと思っています。というのも、既にお話があったように、市場の仕組みに任せていますと、要は企業ですとか、今、スタートアップが重要だと言われていますが、彼らが撤退することもあるわけですが、そうすると、研究基盤全体がなくなるということもあります。研究する場もなくなるとか、人がいなくなる。それで、ほかの産業に逃げていくということもあるので、そうならないために、このような戦略で基盤を維持・発展させるという発想がまず重要だと思いました。
 2点目は、これは既に森川先生がお触れになったことですけれども、やはり病原体にまつわる様々な問題が研究開発上は課題となるので、解決が必要と思います。入手の方法と、また、運搬、あとは研究を行う際の様々な規制的な障壁は改善が必要と思います。AMEDのJ-GRIDの会議でもこの議論が出てきて、特定の病原体ですと、不活化したものでも非常に厳格な扱いが求められるので、それで研究が進んでいないのだということを何人も基礎研究の先生方がおっしゃっていて、非常に印象に残っています。
 あとは、MCM戦略は重点感染症を定めて対応していきますし、これは非常に方針としては大事なことなのだと思うのですが、これはMCM戦略と外れる話かもしれないのですけれども、一方で国全体の感染症研究としては、重点感染症以外のものもちゃんと幅を広くして対応していく必要があると思いました。というのも、これはアンデスウイルス感染症の対応で本当に身にしみて分かったのですけれども、重点感染症以外のところから問題が生じて大ごとになるというのが実感としてよく分かりましたので、そういう基盤を持っておくということが資産であり、大事だと思いますので、これはほかの場でもしっかりやっていく必要があると思いました。
 薬事承認等々に関してなのですけれども、やはり新規のモダリティを早く使えるようにしていくということは非常に重要だと思いました。これはmRNAワクチンを見て、そう思います。ただ一方で、新しい技術、治療とか、新しい治療手段等を日本に導入しようとして薬事的な整理をするですとか出口戦略を考えていくとなると、実はすごく困ります。どこに相談していいか分からないとかというところがあります。研究者だけだととても太刀打ちできないし、企業さんもなかなか苦労されているのだなというのが分かってきましたので、こういったものは解決する場をつくっていくということが重要ではないかと思います。そして、新規技術をなるたけ早く日本の現場でも使えるようにしておけば、いざというときに有事にそれを一気に広げていくことも可能だろうと思います。
 あとは、国際共同治験に関しても既に御意見が出ていると思いますけれども、一つあるのは、日本がいわゆるPI、中心となって国際共同治験を展開するというのが理想的な姿で、これはぜひ目指したいと思って頑張っているわけなのですが、一方でリスク管理という観点からは、ほかの国際共同治験の主体があって、そこに参加するということで、結果的にはそちらのほうが早くといいますか、利が得られるということも現実にはあるのだと思うのです。だから、そういう分散的なリスク管理は要るのだと思います。ただ現状ですと、日本の医療機関が、あるいは研究機関が国際共同治験に参加するということはやるのだということは言われているのですが、具体的にこうするのだとか、目標はどうかとか、評価ということはされていないと思うので、こちらを今後はしっかりと評価していく必要があると思います。
 海外との連携なのですけれども、よく言われるのは、海外のいわゆる臨床研究のネットワークとの連携です。ここは非常に重要だと思います。ただ一方で、最近思ったのは、最近はどの国もいわゆるリポジトリーです。病原体ですとか臨床情報を保管・管理するリポジトリーに非常に力を入れているので、そことのネットワーキングということも非常に重要だと思います。これは特に病原体等々を早く入手するという観点で、いろいろ議論する中で重要ではないかと思うようになりました。
 あと、もう2点ほどすみません。お願いします。
 一つは、海外での活動という観点では、日本の既にあるネットワーク、AMEDのJ-GRID+があります。これは非常に重要だと思っています。ただ、それに関して議論をする中で多くの、特にアフリカ等で活躍されている先生方のお話を聞くと結局、ほかの国、例えばUSがやっている状況と比べると、日本の国として、同じ国とか地域で活動している様々な団体ですとか事業、これは公的なところ、民間、いろいろあるのですけれども、やはりなかなかつながりがなくて、固まりになって力になっていないのが残念だという声を非常に聞いていますので、意識的にプレーヤーの間、JICAさんとか、大使館、領事館、大学の研究者、企業さんが意識的に協力するという場の座組といいますか、必要だと思っています。それは政策にできるのかもしれませんし、あるいは細かい話にすれば研究事業の公募などでそうした活動を要件に入れるといったこともあると思います。
 最後に、臨床試験の制度とか場の話なのですけれども、日本の現在の医師主導治験は研究機関の負担がすごく大きいと思います。恐らく、これはこれまでの歴史の中で企業治験を中心に治験システムが出来上がってきたからではないかと思います。安全性確保のためというのはもちろんそうなのですが、やはり工数等がこんなに要るのかとかという疑問が湧くところもありますし、非常にコストがかかるというのは、本当に要るかどうか分からないものに対してもお金をかけてしまっているのではないかというところも正直、本音ではありますので、こうしたところの効率化、あと、迅速化をして、いざというときには早く動けるようにしたいというのが一点。
 あとは、MCM戦略はよく考えれば、有事には研究開発、例えば治験等も有事体制でやるのだという話なのですけれども、今、これを何とかつくろうということで、iCROWNで取り組んでおるのですが、iCROWNに入ってくださる研究者の先生方はすごく熱心にやってくださっているのです。本当に感謝したいのですけれども、一方でほぼ、各研究機関等のARO等に話を持っていくと、やはり今は平時だからとなってしまいますし、人手もないしということで、ここがすごく大事な柱なのだということはなかなか理解されない現状があります。ただ、AROにも一般的な意味で有事管理というものに対して何か仕組みをつくっていただく必要が私はあったほうがいいのではないかと思います。制度としてつくるということもありますし、具体例でいくと、例えばAROにもBCPをつくっていただいて、有事にはこういうことをするのだといったことを定めていただくことも大事ではないかと思いました。
 すみません。長くなりました。以上でございます。
○脇田部会長 大曲先生、貴重な御意見ありがとうございました。
 次に、宮城県の鈴木委員、お願いします。
○鈴木委員 聞こえますでしょうか。私からは、日本国としては健康危機管理において薬品を自立的に確保するこの戦略は非常に必要なことだと思っております。私としては、地域住民にこれらから出る薬剤を提供する、かつ推奨する地域行政から発言させていただきたいかと思います。
 せっかく我々が考えたこの戦略から新しい薬剤が出たとしても、これをいかに住民の方々に使っていただくか、要するに行動変容につなげるかということは非常に重要かと思います。その観点から、先ほど坂本委員からありました情報提供の在り方ということもやはり検討しなくてはいけないかと思います。これは平時のリスクコミュニケーションというよりも、これは起こった場合ですので、クライシスコミュニケーションという観点から適切な情報提供をしなくてはいけないかと思います。
 それとその中では、先ほどありました6つ目の官民の役割分担の中に、公正な立場で、科学的なエビデンスに基づいて、国としてどう考えるか、情報提供した上でこのようなものを提供しない限り、なかなか住民の行動にはつながらないかと思いますので、最後のほうになりますが、そこら辺にぜひとも入れていただきたいかなと思います。
 私から以上です。
○脇田部会長 どうもありがとうございました。
 続きまして、越田委員、お願いします。
○越田委員 私も、今の鈴木委員と先ほどの坂本委員と同様の趣旨でございます。自治体で住民に対応してコロナ禍の感染対策に当たっていた当時のことを振り返りますと、物も人も情報もない。そんな中で、不安ながらも市民対応を続けてきました。現在は、平時から有事を見据えた、地域における感染症危機管理体制の強化の検討のために、県庁とタッグを組みながら協議を進めているところであります。特に一自治体ではかなわない、MCS戦略を踏まえた国家的・戦略的な医薬品開発支援については、本日御提示の検討項目に全く異存はございません。ぜひ進めていただきたいと思っております。
 ただ、これらの実効性を高める上での主要な課題の一つとして、平時からこの戦略の概要を分かりやすい言葉で、医療関係者も含めた全ての国民に周知しておくことが必要かと思います。「MCM戦略」という言葉の意味をきちんと答えられる方は日本国にそんな多くないと思います。戦略の内容はかなり専門的でありますが、いざパンデミックが勃発したときには、国はMCM戦略として積み上げてきた医薬品の開発と生産体制によって動じない姿勢を示しておくということができますし、国民の過剰な不安がある程度回避できるのではないかと考えます。特に今般のコロナ禍の際、ワクチン接種が始まり、自治体にワクチンの供給が始まった直後の混乱、すなわち、一刻でも早く接種したいという住民の要望と、新しいワクチンへの非常に懐疑的な忌避等々の自治体の混乱は記憶に新しいことではないかと思います。これらを踏まえて、プレパンデミックワクチンの備蓄も安心材料の一つになるのではないかと思います。自治体におけるリスクコミュニケーションの視点から、きちんとした分かりやすいメッセージで国民に発信していただきたいというのが1点目の意見でございます。
 2点目は、6の官民の役割分担・連携の在り方に関してのことです。地方では、感染症対策に対する拠点として、保健所とか地衛研はありますが、必ずどの都道府県にも1つは医科系の大学がございます。それらの、大学からのアカデミアとしての情報発信、あるいは我々がアカデミアを頼りにできるような状況があるといいと思いまして、この官民の役割分担・連携の中に、各県に1つある医科大学(総合大学の医学部)を入れていただけるとよろしいのではないかと思います。地域の基幹大学の医学部が中心となれば、特に初期の検査体制の確立等々の求心力が深まってくるのではないかとも思います。
 以上です。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 次に、森川先生、お願いします。
○森川委員 先ほど言い忘れたのですけれども、幾つかあって、例えばCOVID-19のワクチンは今あるわけですけれども、SARS-CoV-2が含まれるサルベコウイルスに対してユニバーサルなワクチン開発というものは日本に限らず世界的に開発されているのですけれども、SARS-CoV-2に対しては有効性試験ができるのですが、ユニバーサルになると、これから発生するかもしれないサルベコウイルスに対してどうやってワクチンを承認するのか。そこが問題になっている点がありまして、だから、ユニバーサルワクチンに関しては既存の、例えばコロナの場合だったらコロナに対して承認しておいて、新たなサルベコウイルスによるパンデミックが起きたときに追加承認の形を取るのかというような体制をどうするのかというものを考えておくといいのかなと思いました。
 あと、エボラとかニパとかは重点感染症に入っていますけれども、これの開発も日本で行っている先生方がいるのですけれども、治験をやはり海外で行って、承認もアメリカのFDAとかEUで承認を得ようとする動きになると思うのですけれども、治療薬に関して、EUやアメリカで承認されている、例えばエボラの治療薬等は迅速に日本で承認するシステムをつくるというものが感染症部会でも出ましたけれども、ワクチンに関してもそういう体制あるいは考え方が必要かなと思いました。
 もう一つは、エボラとかに対するワクチン開発、アメリカFDAではアニマルルールといって、安全性等々に関してはヒト臨床試験をやりますけれども、有効性がヒトではできないような非常に病原性の高いウイルスに関してはNon-human Primateでの有効性をもってFDAが承認するというシステムがあるのですけれども、日本にはワクチンあるいは治療薬に関してもそういうシステムがないので、BSL-4に分類されるような病原体に対する有効性のところをどう評価するかという考え方も考えておくといいのかなと思います。
 以上です。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 続いて、笹本委員、お願いします。
○笹本委員 笹本でございます。MCM戦略を踏まえた今回の検討事項の案について賛成でございます。その上で3点ほど申し上げます。
 現在、内閣官房の新型インフルエンザ等対策推進会議のほうでは、この政府行動計画に対するフォローアップの報告が来ております。その中でも、ワクチンや治療薬・治療法のところで、MCM戦略について報告がありますので、このようなほかの計画との情報共有が大事だと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 もう一点、今日のところでは4ページの6、平時からの対応に含めまして、医療機関を含めて新しいモダリティにどう対応するかということも非常に重要なことでございますので、このことについてもよく検討していただきたいと思います。
 最後に、非常にこれは予算のかかる大きな政策でございますので、もし現在も既に進んでいる点、あるいは成果等がもしありましたら教えていただければと思います。
 以上でございます。
○脇田部会長 ありがとうございます。
 今のところ、手が挙がっている最後に、三﨑委員、よろしくお願いします。
○三﨑委員 よろしくお願いいたします。非常に重要な議論だと思って、皆様の御意見を拝聴しておりました。
 私は衛生研究所におりますので、どちらかというと、現場に近いところにおりますが、やはりすごく感じていることは、2にも記載がありますように、平時からいかにきちんとできているかということではないかと思います。ワクチンもそうなのですが、平時より安定供給がいかにきちんとできているかということが求められるのではないかと思います。そういった意味では、平時の課題をいま一度見直して、どこに問題があったか、あるいはどこに問題が出てくるかといったことを明確にしておくことが重要なのでないかと思いました。
 検討事項の中でも触れられたように、一つはやはり起こり得る感染症の情報そのものをいち早く入手する必要があると思っておりまして、そのためのモニタリング体制ですとか、あるいは情報をすぐに共有していただくような体制整備がないとなかなか前に進めないのではないかと考えているところです。
 それと、ここには記載がないのですが、人材育成といいますか、研究とか検査もそうなのですけれども、技術の継承というものは本当に一朝一夕ではできませんので、そういったことができるような人材を育成する体制もできたらいいなと感じながらお話を聞いていました。
 私からは以上です。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 一応、手が挙がった委員の方には御発言いただいたと思いますけれども、さらにございますか。大丈夫ですか。
 そうしましたら、私のほうからも意見を言わせていただきたいと思っています。
 感染症協議会等で様々、議論が行われて、MCM戦略ということで、診断薬・治療薬・ワクチンの開発という、それまでワクチン戦略だったわけですけれども、感染症対策として総合的にMCMをつくっていく戦略になったということで、これは非常にいい考え方だと思っています。
 一方で、論点から外れてしまうかもしれないのですけれども、感染症の対策ということは、このMCMができるまでに、コロナのときも非常に地方の先生方も苦労して対策を行ってきたところがあって、そういった感染症の制御に関する研究ということもしっかりやっていかなければいけない。例えば、この感染症にはこういったPPEが適しているとか、マスクのエビデンスであったり、施設管理ですね。空調の管理とか、それから、行動変容というお話もありましたけれども、行動変容をいかに促していくかみたいな感染症対策全般の研究もしっかりやっていかなければいけないというのは感じているところです。
 それで、こういったMCM開発を進めていくためには人材育成が非常に重要で、開発研究だけを促進しようと思ってもなかなか、人材の裾野がなければ、この領域の感染症研究を行っている研究者がいなければ進まないというところはありますから、そういったこともしっかりと若手研究者の育成であったりポスドクの支援といったこともやっていかなければいけないと思います。
 それから、今、AMEDの感染症研究、厚労関係では新興・再興感染症研究事業というものが中心になっているわけですけれども、これはいわゆる重点感染症だけではなくて、MCM開発研究がどうしても中心になっているという、それに偏っているわけで、基盤的な研究に関しては文科省の新興・再興感染症研究基盤創生事業といったものがあります。また、厚労科研のほうの感染症研究事業もあるというところですけれども、これが十分に連携できているかというと、そうではないと思っています。感染症研究の戦略をしっかりと打ち出すということをどこかで考えられるような話し合いの場を持って感染症の研究を進めていくというところの場が必要ではないか。現在、SCARDAであったりAMEDで話し合う場所はあるのですけれども、かなり限られているというところですから、もう少し感染症の専門家が集まってそういった方向性を考える場が必要ではないかと思います。
 臨床研究も非常に重要で、iCROWNがつくられたわけです。コロナのときも非常に苦労したのは、やはり臨床の先生方が一番忙しいときに臨床のデータをしっかり取っていくのが開発につながるわけですけれども、それがなかなかできなかったということですので、その臨床研究をサポートしていくiCROWNの取組というものが本当に機能するように、しっかりとサポートしていくということが非常に重要だと思っています。
 それから、開発においては、やはり動物施設の維持というものは非常に重要なので、先ほどもありましたABSL-3の施設をしっかりと維持していくというところをお願いしたいと思っています。
 開発研究においては、新型コロナのときの反省ということで、コロナの前にも基盤研がやっていたモックアップワクチンの開発というものがあったわけですけれども、これは実際には機能しなかったという反省がありますので、現在、SCARDAのほうでプログラムが動いていますけれども、PhaseⅠまではしっかりと様々な病原体、そして、モダリティについて開発を進めるという取組が行われていますので、これをしっかりと進めていくことが非常に重要だと思います。
 開発研究というものは、先ほどもお話がありましたように、短い期間ではなかなかうまくいきませんから、今、最長3年単位で動いていますけれども、これをもう少し長くして、しっかりと途中で目標を達成しているかどうかというところを評価して、継続するかどうかということを考えていくような仕組みも必要だと思いますし、それから、どうしても補正予算による研究は単年度研究になってしまっていて、そういうものをなるべくなくしていただきたいと思っています。来年度の予算要求では、今、研究予算も増額を一応されているようですけれども、そういうところもしっかりとお願いしていきたいと思います。
 開発において、アカデミアと企業の連携というものがありましたけれども、アカデミアからの起業を促す仕組みもしっかりとつくっていって、アカデミアから起業する。ベンチャーをつくっていって、ベンチャーでよいものが生まれてくれば、それを大きな企業が取り込んでいくといった流れをつくっていくことが重要だと思っています。
 それから、これまでの議論でもあったのですけれども、やはり開発をしていくときにメディシナルケミストリーが非常に重要で、今、これはアカデミアでも非常に足りなくて、それから、製薬企業でも足りていないというところがあります。幾ら我々がよいシーズを見つけてきても、それをオプティマイゼーションしていくために様々な化合物を作っていくようなケミストの先生方がいないとなかなか難しいですから、そういったところもしっかりと対応していっていただきたいと思いました。
 リポジトリーの話もありました。これはまさにアンデスウイルスのとき、つまり、海外で発生して、国内にはない。それで、病原体をどうやって入手するかという問題が発生しますから、日本にも病原体のリポジトリーをしっかりとつくっていって、国際的なリポジトリーのネットワークで、病原体の交換といいますか、入手が容易になるような取組をつくっていく必要があると考えています。
 それから、治験薬のGMPで小規模に生産していく。これは臨床試験で非常に重要ですから、そういった生産体制。これは既にSCARDAのほうで取り組まれていますけれども、これがなるべく高額ではなくて生産ができる、アカデミアにとっても高額ではなくて生産ができるような仕組みをつくっていただきたいと思います。
 臨床試験のほうですけれども、国際臨床ネットワーク。これはARISEがありますけれども、アジアを中心に国際臨床研究ネットワークの活用というものも必要ですし、国内でのファースト・イン・ヒューマン施設の拡充、それから、CHIMです。CHIMはどうしても感染症の研究において、大規模な臨床試験を回避するというためには必要な仕組みに今後なってくるのではないかと思います。先日も学会で、デングワクチンのCHIMを実施したという話を聞いてきました。やはりこういった仕組みを、日本でできるかどうかはまた十分に議論する必要があるのですけれども、少なくとも国際的なものが始まっているので、そういった情報をしっかりと取り入れていくということが必要だと感じています。
 すみません。長くなりましたが、私のほうからは以上です。
 そういうところで、そのほか、委員の先生方、追加で御発言ありますか。
 大丈夫でしたら、事務局のほうに、今まで委員の先生方から出てきた御質問あるいは御意見に何らかレスポンスをもしいただければお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
○平岡感染症対策戦略官 大変ありがとうございました。
 MCM戦略は、コロナの反省を踏まえて、やはり平時から有事を見据えて研究開発、薬事承認から生産・製造、それから、調達・備蓄、さらには実際の医療機関への配給といったところまで、非常に多岐にわたるので、各委員の先生から非常に幅広い御意見をいただきました。今後、どういった形で議論できるかというのは事務局、部会長とも相談しながら整理していきたいと思いますけれども、幾つか委員の先生からいただいた点について回答させていただきたいと思います。
 まず、予算の関係について、笹本委員、松本委員からお尋ねをいただきました。予算については、現在、予算編成過程で検討中といったステータスでございますので、年末に向けて厚生労働省としてしっかり取り組んでいくということにはなりますが、やはりMCMの研究開発、それから、確保といったものは感染症危機のための危機管理投資といった形で、民間企業の事業予見性の向上といった観点から大変重要なものと認識しておりますので、厚生労働省としてしっかり取り組んでまいりたいと考えております。
 それから、情報発信、広報を含めたものについて、坂本委員、鈴木委員、越田委員から御指摘をいただいたかと思います。まず、坂本委員からは、MCM戦略の最後に追加で記載された有事対応の実効性に関する取扱いについて御質問いただきました。こちらについては、MCM戦略全体が健康・医療戦略室、政府全体で取りまとめているものでございますので、本部会でどこまで議論できるかというのはよく整理はしたいと思いますが、いずれにしても、感染症危機管理対応というものは政府だけでは完結するものではないと思っております。国民の皆様、医療現場で活動に当たられる皆様方、事業者の方を含めて、社会全体で対応するものだと認識しておりますので、そういった情報発信の在り方についてしっかり検討していくことは大事だと認識しています。
 それから、病原体の取扱いについて、森川委員、宮﨑委員、大曲委員から御指摘をいただいたかと思います。こういった病原体の取扱いの在り方というものは、有事に迅速な研究開発につなげるための観点から大変重要な指摘だと受け止めているところでございます。他方で安全性等の観点から一方で検討する必要があるかと思いますので、本部会でどこまで議論できるのかについては引き続き整理していきたいと思っています。
 その他、国際共同治験の扱い等の研究開発、薬事承認にわたる諸論点について御示唆いただきましたので、本部会で議論できること、政策として短期・長期、様々なスパンを含めて検討していくことがあるかと思いますので、そういった観点から事務局のほうで今後、どういった形で議論できるのかといったことをしっかり整理していきたいと思っております。
 以上になります。
○脇田部会長 ありがとうございました。ただいま事務局から、主に質問事項的なところはお答えいただいたと思います。
 委員の先生方から、さらに追加で御発言あればお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。大丈夫ですか。
 ありがとうございました。
 さらに御発言がないようでしたら、今日は資料1で主な検討事項というところをお示しいただきました。これが1~6というところだったと思います。委員の先生方からは大変様々な御意見をいただいて参考になったと思います。
 事務局におかれましては、今日の御意見を踏まえまして、今後の小委員会でより具体的に検討を進められるように、論点整理、資料の準備をお願いしたいと思います。
 主には小委員会で議論を進めると理解していますけれども、それでよろしいですか。
○平岡感染症対策戦略官 はい。お願いできればと思います。
○脇田部会長 ありがとうございます。
 それで、10月から11月について論点の議論を進めていただいて、冬には取りまとめと、資料2には冬頃とあるのですけれども、大体いつ頃を考えておけばよろしいですか。
○平岡感染症対策戦略官 具体的にいつということは申し上げられないところではあるのですが、感染症危機への備えというものは待ったなしの課題だと認識しております。この部会でしっかり精力的に議論いただき、その成果を冬にしっかり取りまとめられるように進めていきたいと考えております。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 今日は、委員の先生方からも大変多くの御意見をいただいたというところで、委員の先生方も非常に関心の高い事項だと認識していますので、小委員会での議論を進めていただくということはもちろんなのですけれども、また感染症部会のほうでも、小委員会での議論を踏まえて、こちらでも議論できる機会を十分取っていただければと思いました。
 それでは、さらなる御意見等なければ、よろしいですか。そのほか、何か御発言等、委員の先生方、ございますか。
 今日の議題以外でも結構ですけれども、いいですか。
 それでは、事務局にお返ししたいと思います。
○小谷エイズ対策推進室長 ありがとうございました。
 本日の委員の皆様の御意見を踏まえ、小委員会において議論を進めていくことができるよう準備したいと考えております。
 この後、当方で記者ブリーフィングとして、議事の概要を御説明させていただく予定としております。
 次回につきましては、事務局より改めて御連絡させていただきます。
 本日はお忙しい中、御出席いただき、ありがとうございました。
○脇田部会長 どうもありがとうございました。