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- 第225回労働政策審議会職業安定分科会 議事録
第225回労働政策審議会職業安定分科会 議事録
日時
令和8年6月19日(金)10:00~12:00
場所
- 会場
- 厚生労働省 講堂及びオンライン
(東京都千代田区霞が関1丁目2番2号 中央合同庁舎2階)
- 傍聴会場
- 厚生労働省 講堂
(東京都千代田区霞が関1丁目2番2号 中央合同庁舎2階)
議事
2026-6-19 労働政策審議会職業安定分科会(第225回)
○阿部分科会長 おはようございます。定刻になりましたので、ただいまから、第225回「労働政策審議会職業安定分科会」を開催いたします。
皆様方におかれましては、大変お忙しい中、御出席をいただきまして誠にありがとうございます。
議事に先立ちまして、新たに就任された委員を御紹介させていただきたいと思います。一言御挨拶をお願いいたします。
使用者代表委員として、三井化学株式会社常務執行役・CHROの右田健委員が就任されております。
○右田委員 三井化学の右田でございます。これからお世話になります。よろしくお願いいたします。
○阿部分科会長 よろしくお願いします。
本日の委員の出欠状況ですが、公益代表の橋本委員、堀委員、労働者代表の石橋委員、西委員、使用者代表の久保委員、進藤委員が御欠席と伺っております。
なお、進藤委員の代理として、日本商工会議所産業政策第二部課長の佐藤様が代理出席をされております。
本日の分科会は、Zoomによるオンラインと会場での開催となります。オンラインでの発言方法等につきましては、事前に事務局より送付しております「職業安定分科会の開催・参加方法について」に沿って操作いただきますようよろしくお願いいたします。
当会議においては、原則ペーパーレスとしております。また、オンラインで御参加いただいている委員の皆様におかれましては、原則として画面をオンにしていただくようお願いいたします。
それでは、議事に入ります。
議題(1)は「2025年度の評価及び2026年度の目標の設定について」です。
それでは、事務局より説明をお願いいたします。
○菱谷雇用政策課長 議題1につきまして、雇用政策課長の菱谷から御説明いたします。
最初に、資料1-1に基づきまして、2025年度職業安定局の施策に係る年度評価を行った上で、次いで資料1-2に基づいて2026年度の目標設定について御説明いたします。
資料1-1でございます。評価指標は3つの柱がございますけれども、全体で13の項目がございます。1ページ目は、1つ目の柱であるハローワークにおける職業紹介・人材確保等についてです。こちらは7つの項目がございまして、表の中ほどの列に2025年度の目標を、一番右の列に2025年度の実績を記載しております。2025年度実績の各項目欄に達成率の記載がございまして、項目1、2、4、5につきましては目標未達成という結果となっております。
3ページ目を御覧ください。以下、各項目について詳細を御説明いたします。
項目1の「ハローワーク求職者の就職率」は、2025年度の実績が24.7%と、目標の26.5%を下回る結果となっております。これは分子に当たる就職件数が前年度比マイナス4.3%であったことによるものであり、その要因といたしましては、就職件数が多い事務的職業等の新規求人が減少していることや、求人数の多い福祉・介護業種の希望者が少ないといったミスマッチが見られたこと、65歳以上の新規求職者が増えているものの、紹介率が全体平均よりも低いことなどであると考えています。このため、今年度の事業実施に当たりましては、マイページを通じたプッシュ型の求人情報提供と提供後のフォローアップ、「シニア歓迎求人」を活用した高齢求職者に対する積極的な支援等に取り組むことで円滑なマッチングを図ってまいります。
続きまして、4ページ目でございます。項目2の「ハローワークにおける人材不足分野の就職件数」につきましては、2025年度の実績が約29万5000件と、目標の約30万4000件を下回りました。その要因といたしましては、新規求職者件数、相談件数はそれぞれ前年度比増であったものの、紹介件数が微減となっていたことが考えられ、求人を吟味する傾向にあったこと、求人、求職者の双方の条件相違によるミスマッチがあったことが考えられます。
一方で、人材確保対策コーナーを中心に医療・介護・保育分野の事業所へのアウトリーチによる求人充足支援やイベントの強化に取り組んだ結果、介護分野と警備分野における就職件数は増加となりました。今年度はこれらの取組を全ハローワークの最重点事項として位置づけ、医療・福祉ささえる求人充足プロジェクトを進めるとともに、ナースセンターなどの公的な無料職業紹介機関との連携強化等を行ってまいります。
5ページ目でございます。項目3のマザーズハローワーク事業における重点支援対象者の就職率は、目標を1.0%上回りました。参考指標である重点支援対象者の就職件数も前年度を若干上回る件数を確保しております。引き続き担当者制によるきめ細かな職業相談、職業紹介、広報動画やSNSの活用等による周知を行ってまいります。
続いて、項目4の雇用保険受給者の早期再就職の割合につきましては、2025年度実績が31.4%と目標を2.9ポイント下回る結果となりました。主たる要因といたしましては、初回受給者数は対前年度比プラス12.3%増となったことが挙げられますが、これは昨年4月からの雇用保険法改正により自己都合離職の場合の給付制限期間が原則1か月に短縮されたことで、早期再就職と認定される期間が短くなったことが影響したものと考えております。引き続き早期再就職を促す観点から、雇用保険受給者に対しましても再就職手当等の周知を行うとともに、オンラインの求職者マイページも活用しながら、安定した支援への誘導や早期再就職への意欲喚起を行ってまいります。
続いて6ページ、項目5の中高年層(ミドルシニア)専門窓口における支援対象者の正社員就職率につきましては、2025年度実績が60.2%と、目標の63.8%を下回る結果となりました。これは分母となる専門窓口の対象年齢の拡大(56歳以下から59歳以下)による新たな支援対象者の増加、この増加幅がプラス8.1%増であったのですけれども、分子となる正社員就職件数の増加幅プラス2.0%増を上回ったことが要因です。引き続き、中高年層限定関係求人の確保等を通じた正社員就職率の向上に取り組んでまいります。
項目6の求職者支援制度による職業訓練受講者の就職率は、基礎コース、実践コース、いずれも目標を上回る結果となりました。一貫した担当者制によるきめ細かな個別・伴走型の就職支援によるものと考えております。今年度につきましても、各労働局・ハローワークの効果的な取組、好事例の横展開や訓練修了者の採用を視野に入れた求人確保を行い、支援につなげていきたいと考えております。
続いて、7ページ目の項目7の生活保護受給者等就労自立支援促進事業の支援対象者の就職率につきましては、目標を上回る結果となっております。これは福祉事務所等との連携によりきめ細かな就労支援を実施してきたことによるものですが、引き続き丁寧な就労支援に取り組んでまいりたいと考えております。
続いて、8ページ目でございます。2つ目の柱「成長分野等への人材移動」につきましては、項目8につきましては目標未達成、項目9については達成となっております。
まず、項目8の早期再就職支援等助成金による再就職者に係る早期再就職割合につきましては、2025年度実績が53.8%と、目標の85.8%を下回る結果となりました。より条件の良い雇用形態を希望し、再就職までより長い期間を要した支援対象者が多かったこと等が要因と考えております。
また、こちらは助成金の対象者が3か月以内に就職することを目標とする項目でしたが、御本人の希望に合った再就職を目指すに当たっては必ずしも3か月以内に再就職をすることが望ましいとは限らないことなど、以前から目標設定そのものについての御意見もいただいておりました。このため、この後で御説明いたしますが、今年度は目標そのものを変更させていただきたいと考えております。
9ページ目、項目9の産業雇用安定センターによる出向・移籍の成立率につきましては、成立件数がプラス7.6%となったこともあり、目標を上回る結果となっております。引き続き丁寧なキャリアコンサルティングを通じ、送出者のニーズを把握した上で受入れ企業への事業所訪問を積極的に実施してまいります。
10ページ目に移ります。3本目の柱である高齢者・外国人の就労促進につきましては、項目10につきましては2026年6月1日時点の実績につきましては取りまとまるのが半年後となるため、まだ調査中ということでバーとしております。項目11、13につきましては目標を達成しておりますが、項目12につきましては目標未達成となっております。
まず、11ページ目でございます。項目10の70歳までの高年齢者就業確保措置の実施率につきましては、2024年度の実施率は34.8%と、2023年度の実施率31.9%から2.9ポイントの上昇であり、同様の上昇幅であれば、2025年の目標の35.5%を上回る見込みとなっております。引き続き労働局・ハローワークを通じた助言指導等、目標達成に向けて取り組んでまいります。
12ページ目でございます。項目11の生涯現役支援窓口でのチーム支援による就職率につきましては、60歳から64歳、65歳以上ともに目標を上回る結果となっております。要因といたしましては、チーム支援による就労支援等を総合的に実施したことや、高年齢求職者の就労ニーズに合った求人の確保を行ったためと考えております。引き続ききめ細かな職業相談・職業紹介や就労ニーズに合致した求人の確保等に取り組んでまいります。
項目12のうち、シルバー人材センターにおける会員数につきましては目標を下回ったものの、6年ぶりに前年度比1,910人増と増加に転じるなど、明るい兆しが出ております。会員数の増加の要因については、2025年度より開始した全国シルバー人材センター事業協会の6か年計画において、各センターによる周知広報の強化や会員勧誘運動の展開等が行われたことで、足元で女性会員数が増加しているところです。
一方で、シルバー人材センターにおける会員の就業数につきましては、目標の6200万人日の94.4%にとどまりました。こちらは70歳までの就業確保措置の進展や会員の平均年齢が高齢化したことに伴いまして、就業日数の減少が続いていることによるものと考えております。
今後とも、会員の多様な就業ニーズを踏まえた独自事業の創設に係る支援等を通じまして、会員数、会員の就業数の増加を図ってまいります。
続いて13ページ目、項目13の外国人雇用サービスセンターを経由した就職件数及び留学生コーナーの就職件数につきましては、ともに目標を上回っております。外国人雇用サービスセンターにつきましては就職支援に係る取組事例の横展開等を行ったことが、それから留学生コーナーにつきましては各ハローワーク等において積極的に就職支援を行ったことがともに功を奏したものと考えております。今年度も引き続きマッチング機能の向上等の取組や大学等との連携強化等を通じまして、就職につながる機会を一層提供できるよう取り組んでまいります。
以上が資料1-1の2025年度の評価でございます。
続きまして、資料1-2を御覧ください。こうした実績も踏まえまして、2026年度の目標について御説明いたします。
資料の1ページ目、左から2番目の列でございますけれども、赤で囲った列に2026年度の目標を記載しております。2026年度に目標等の変更を行った項目がございますので、そちらからまず御説明させていただきます。
まず柱立てにつきまして、これまで2つ目の柱を「成長分野等への労働移動」としておりましたが、必ずしも成長分野への労働移動を促す取組に限られるものでもないことや、それから先般の労働市場改革分科会の取りまとめも踏まえまして、その柱立ての参考としつつ、「労働者の希望に応じた円滑な労働移動の促進」に変更させていただきたいと考えております。
それから、項目8につきましては、昨年度までの項目について先ほども御説明したように御意見をいただいていたことなども踏まえまして、今年度から予算規模が拡大された早期再就職支援等助成金の中途採用拡大コースに変更するとともに、拡大後の初年度であること、分かりやすい目標であることも意識いたしまして、中途採用計画の届出数としております。目標数値の設定につきましては、予算額も考慮した設定としております。
それからまた、これまでも雇用の質に関する指標の追加について御意見をいただいていたことも踏まえまして、今年度から新たな参考指標という形でございますけれども、項目3のマザーズハローワークに重点支援対象者の正社員就職件数を、それから項目11の生涯現役支援窓口に就職件数をそれぞれ追加しております。
続いて、目標設定の水準の話になります。目標を達成した項目につきましては、原則として昨年度の目標設定を上回る数値設定として目標を掲げさせていただいております。具体的には、項目3のマザーズハローワークにおける重点支援対象者の就職率、それから項目6の求職者支援訓練受講者の就職率、それから項目9の産業雇用安定センターによる出向・移籍の成立率、それから項目10の70歳までの高年齢者就業確保措置の実施率、それから項目11の生涯現役支援窓口でのチーム支援による就職率、それから項目13の外国人サービスセンター等を経由した外国人求職者の就職件数については、それぞれ原則として目標を引き上げさせていただいております。
ただし、項目6のうち実践コースと基礎コースがございますが、実践コースにつきましては2023年度、2024年度の実績を見ますと、63.0%は引き続き難しい数値目標であると考えておりますので、こちらは据置きとさせていただいておりまして、それ以外の目標を達成したものは全て目標設定を引き上げているところでございます。
続いて、2025年度に目標が未達成となりました項目につきまして、今年度の数値目標を御説明いたします。
まず、項目1のハローワーク求職者の就職率につきましては、過去2年間の実績を踏まえますと、昨年度と同水準の26.5%という目標設定は難しいものと考えておりますが、昨年度実績よりは努力を促す水準といたしまして、過去2か年度の平均値である25.3%で目標設定させていただければと考えております。
それから、項目2のハローワークにおける人材不足分野の就職件数につきましては、ハローワークに対する社会の期待や全ハローワークの最重点事項として医療・福祉ささえる求人プロジェクトに取り組んでいくことも踏まえまして、数値目標としては昨年度未達成でした数値目標を据置きという形で30万4244件として、今年度こそ目標達成に向けて取り組んでまいります。
それから、項目4の雇用保険受給者の早期再就職割合につきましては、雇用保険制度改正による影響は否定できないことも踏まえまして、前年度実績よりは上回る32.0%とさせていただければと考えております。
それから、項目5の中高年齢層専門窓口における支援対象者の就職率の目標についても、専門窓口の対象年齢の拡大による支援対象者の拡大が見られることなども踏まえまして、2025年度目標の63.8%よりは目標を引き下げるものの、前年度実績である60.2%よりは高い、3か年度平均で62.0%という形で目標設定をしております。
それから、項目12のシルバー人材センターにおける会員数につきましては、昨年度は目標を達成できなかったものの、数値が反転増加したことも踏まえまして、据置きである67万8000人としております。一方で、就業数につきましてはこれまでと同水準の目標設定はやや難しいかと考えておりまして、3か年度の実績を切り上げた数値である6000万人日として設定しております。
説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。
○阿部分科会長 ありがとうございました。
それでは、本件について御質問、御意見がございましたら、挙手または「手を挙げる」ボタンをクリックし、私が指名した後にお名前を名乗ってから御発言いただきますようお願いいたします。いかがでしょうか。
それでは、オンラインの馬渡委員、お願いいたします。
○馬渡委員 全国中央会の馬渡でございます。
ハローワークにおきまして目標をしっかり設定していただきまして、取り組んで結果を検証するというサイクルがしっかり回されているということは、非常に良いことだなと思っています。我々は中小企業なのですけれども、人材不足で大変苦しんでおりまして、こうした取組で重点分野に置いていただけて、ありがたいなと思っています。
気づいたことを2点ほど言いたいと思います。人材不足分野における就職件数、もしくは就職率というのは、分母と分子の取り方によっても、それから件数によっても変わってくると思われます。後ほどの議題にもありますように、AIなどのいろいろなテクノロジーが入ってくるということになると、データをそろえていくという事を、しっかり今からでも考えていっていただきたいと思っているところです。
就職件数のみならず、充足率などといった細かいデータが何とか取れないものだろうかと思ったりもします。ハローワークを通じてだけではなくほかのルートがたくさんありますので、そういったところも含めて、何とか数字を把握できるような考えを持っていただけたらと思います。
もう一つは、人材不足分野における就職の促進です。私自身は運送業を経営しておりますけれども、人材不足というのが物すごく、ブルーカラーのほうがいいよと世界中で言っていただいている割には、なかなか日本では就職率が高くならない。その理由の一つは、仕事内容や処遇に対する、求職者それぞれの認識とのミスマッチがあると、実際に来ていただいたときに感じております。いろいろなマッチングでやっていただいていると思いますけれども、その際に、仕事内容、キャリア、処遇の実態等について丁寧に情報提供を行って、先程お話がありましたようにスカウト型やプッシュ型の取組ができたら良いと思います。人数に限りがあるのでなかなかそこまで手が回らないかもしれませんけれども、人材不足分野では喫緊の課題でございますので、ぜひよろしくお願いしたいと思っております。
以上でございます。
○阿部分科会長 ありがとうございました。
御意見いただきましたが、事務局、いかがでしょうか。
○菱谷雇用政策課長 まず1点目でございます。充足率などといった細かなデータをちゃんと取っていくべきだということで、それにつきましてはもともと取っておりますけれども、就職率は一般的に景気が良いときに高まる傾向があり、充足率は景気が良いときには下がってしまうという傾向があったりもしますので、目標にはなじみにくかったりするところがございます。一方で、評価に当たって、そういった細かなデータを見ながら、どういった分野で充足が進んでいるか、私の雇用政策課長のポストとしてもしっかりと担当課室と連携してまいりたいと思います。
それから、人材不足分野のところで実際になかなか人が来てくれないとか、来てくれてもなかなかミスマッチが生じるということにつきましては、まず1点目の情報提供というところにつきましては、我々も労働市場の見える化政策という形でjob tagなどといった賃金情報の開示に努めているところでございます。
それから、ハローワークにおいて企業ごとに応じたプッシュ型の支援をというところにつきましても、特に人材不足分野を中心にしっかり対応してまいりたいと考えております。
以上でございます。
○阿部分科会長 ありがとうございます。
馬渡委員、よろしいですか。
○馬渡委員 はい、ありがとうございます。
○阿部分科会長 それでは、進藤委員の代理でいらっしゃいます佐藤様、お願いいたします。
○佐藤代理 ありがとうございます。日本商工会議所の佐藤でございます。本日は代理出席でございますが、恐縮ながら発言をさせていただきます。
私からは資料1-2、2026年度目標案のうち、早期再就職支援等助成金、中途採用拡大コースについて申し上げます。御案内のとおり、中小企業は人材確保に大変苦慮をしており、募集賃金を引き上げざるを得ないという状況もございます。本支援ですが、一時的にはありがたい支援となる一方で、既に労働分配率を見ても大企業と中小企業、あるいは小規模事業者には明らかに差があり、中小企業の多くは防衛的な賃上げを余儀なくされている状況下にあって、本支援がどこまで中小企業にとって効果を発揮するのか不透明な部分もあると思います。
また、本助成金は大企業、あるいは規模の大きな中堅企業等も活用できることから、賃金水準の高い規模の大きい企業へ人材移動が促進されることで、人材不足かつ賃上げに苦慮する中小企業の人材がむしろ流出してしまうことを懸念しております。
スキルアップや非正規労働者の正社員化などの雇用形態の変更を通じて待遇が改善することは望ましいことと考えます。他方、単に賃金上昇のみを目的に安易に労働移動を進めることは、企業の人材育成、また、労働者にとってもキャリア形成の視点から懸念があり、助成金を用いてまで政策を進めることには慎重であるべきとの声も上がってございます。
本分科会として当助成金の目標を設定するのであれば、中小企業にとっての効果、あるいは及ぼし得る影響について丁寧に確認していただきながら進めていただきたいと存じます。
私からは以上でございます。
○阿部分科会長 ありがとうございました。
事務局、お願いします。
○菱谷雇用政策課長 中途採用拡大コースにつきまして、御意見ありがとうございます。今年度制度改正を実施するに当たりまして、事業主にヒアリングを行って要件の見直しなどもやってきたところでございます。こちらの助成金につきましては中小企業における活用のしやすさを意図した見直しもしているところですけれども、ぜひ人材不足にお悩みのある中小企業においても活用いただきたいと思っておるところでございます。
その上で、いただいた御意見、目標設定するのであれば中小企業に及ぼし得る影響についてもしっかりと確認していくべきだという点につきましては、そのとおり御指摘を踏まえまして中小企業にどのような影響があるか丁寧に確認してまいりたいと考えております。
以上です。
○阿部分科会長 佐藤様、よろしいですか。
○佐藤代理 ありがとうございます。
ぜひPDCAをしっかり回していただければと思います。ありがとうございました。
○阿部分科会長 ありがとうございます。
そのほかはいかがでしょうか。
それでは、会場の菅村委員、お願いいたします。
○菅村委員 ありがとうございます。連合の菅村です。
2025年度の実績について、一部未達のものもありますが、一定の項目で目標が達成されたことはハローワークの職員の方々や関係者の取組の成果だと受け止めております。その上で、ハローワークは求職者や就職困難者にとってのセーフティーネットとしての役割が期待されていると認識をしております。高い目標を掲げ、数字を求めるあまり本来のセーフティーネットとしての役割がおろそかにならないよう、今後もバランスの取れた目標を設定することが必要であると考えております。
資料1-1、3ページのハローワーク求職者の就職率の評価において、就職件数が減少した要因としてハローワークにおける新規求人数が減少したことが一因と記載がございます。求職者が求人を吟味し納得して就職ができるようにするためにも、求人数は重要ですので、ぜひ求人開拓に注力いただきたく、そのための体制強化をお願いします。
あわせて、今後、AIの台頭によって事務的職業の求人が減っていくことが想定されます。そういった観点も踏まえた求職者へのアドバイスや提案が今後必要になっていくと思っておりますので、その点も併せてお願いしたいと思います。
また、増加している65歳以上の新規求職者については、本人のこれまでの職務経験や、体力も含めた加齢に伴う身体機能の低下の度合いが個々人によって大きく異なることから、紹介率が全体平均より低いと資料に記載がございます。しかし、高齢の求職者は個々人によってかなり異なるということを踏まえれば、時間をかけた丁寧な相談対応や職業紹介の取組が必要となることから、その点、ぜひお願いしたいと思います。
以上です。
○阿部分科会長 ありがとうございました。
御意見いただきましたが、事務局から何かありますか。
○菱谷雇用政策課長 まず1点目はセーフティーネットとしてバランスの取れた目標設定をということで、ご指摘のとおりだと思います。年度目標の設定評価につきましては、労働施策の運営実績を点検評価して施策のPDCAサイクルを実施するという趣旨で実施しているものですので、無理のない目標設定であるということももちろん重要ですし、一方でいろいろな方もいらっしゃる中で、バランスの取れた目標設定である必要があると考えております。
それから続いて、新規求人減少について、積極的な求人開拓をということにつきましては、職業安定局内でもそういった御意見を踏まえましてその対応をしっかり考えてまいりたいと考えております。
それから、AIによって事務的な求人が減っていく中で求職者に対する適切なアドバイスをということでございます。こういった点につきましても、キャリコンであるとか、それからもう一つは例えばjob tagみたいなことも活用しながら、どういう適職選択があるか、あるいはどういったリスキリングが必要か、丁寧なハローワークにおけるマッチングをできればと考えております。65歳以上の方に対する丁寧な相談支援をという点についてもそのとおりしっかり対応してまいりたいと考えております。
○阿部分科会長 ありがとうございます。
菅村さん、よろしいですか。
ほかにいかがでしょうか。
では、新田委員、お願いします。
○新田委員 まず、丁寧なご説明をありがとうございました。様々な事業に取り組んでおられるということが改めて理解できました。関係者の皆様に敬意を表したいと思います。
その上で、私からは2点申し上げたいと思います。
1点目は、②のハローワークにおける人材不足分野の就職件数についてであります。皆さん御承知のとおり、現在、我が国では人口減少が進行していて、地方を中心に人材不足、労働力不足が深まっている状況にあります。とりわけエッセンシャルワーカーと言われる、医療や介護、保育、建設、警備、あるいは運輸等の分野はより深刻で、これはまさに社会インフラの維持の観点から、非常に重要な課題であると考えています。
一方で、これらは、求人者と求職者の間でマッチングに課題を抱えている分野であることも実態として承知しています。こうした中にあっても、今回御提示いただいた資料の中で、例えば介護、あるいは警備といった、前年度比でプラスになっているという明るい分野も出てきていることは、非常に喜ばしいと思っております。ぜひともしっかりと要因の分析をより具体的にしていただいた上で、その結果を広く共有しながら他の人材不足分野において活用することも御検討いただきたいと思います。
続きまして、2点目は、④の雇用保険受給者の早期再就職割合についてです。今回、目標達成率は91.5%で、この理由として自己都合離職における給付制限期間の短縮という制度の見直しがあったことが目標の未達の一因となった可能性があることが指摘されています。この点については一定の理解をしているところでございます。
制度改正が自己都合離職者の行動変容につながっているのかといった点も含めて、今後、より深く分析する必要があるのではないかと思っています。なぜこうしたことを申し上げるかというと、今、円滑な労働移動の推進が政府も含めて言われている中で、早期再就職を促進することが非常に大事になってくると思っています。こうした観点から、雇用保険における基本手当の所定日数や再就職手当の見直しを含めた雇用保険制度の改正が必要であると、従前から申し上げているところです。そういった観点からも、先ほど申し上げた分析をぜひともお願いしたいと思います。
私からは以上です。
○阿部分科会長 ありがとうございました。
それでは、事務局、お願いいたします。
○菱谷雇用政策課長 1点目の人材不足分野で、介護、警備で明るい兆しが出た点について、そうした兆しもよく分析してよく共有をという点につきましてはそのとおりしっかり対応してまいりたいと考えております。
それから2点目の早期再就職割合の見直しについてのしっかりとした検証ということにつきましては、御指摘の給付制限期間の見直しも含めまして、制度改正がどのように雇用保険受給者の行動に影響しているかについては丁寧に分析していくことが重要だと考えております。雇用保険制度につきましては労働市場改革分科会の取りまとめにおきましても、労働力がより希少になる中での雇用保険制度における対応の在り方につきまして、令和8年度末を目途に結論が得られるよう引き続き労働政策審議会において検討するということとされているところでございます。これまでの改正の影響の分析も含めまして、まずは本分科会の下に設置されました雇用保険部会におきまして公労使の皆様の御意見を丁寧に伺いながら、検証・検討を進めてまいりたいと考えております。
○阿部分科会長 よろしいですか。
それでは、ほかに御意見、御質問はございませんでしょうか。
では、黒澤委員、お願いいたします。
○黒澤委員 ありがとうございます。
最後に1点だけ。評価、PDCAサイクルを本当にすばらしくやっていただいて大変ありがたいと思います。それで、これは評価という観点からではないのですけれども、先ほどもお話に挙がりましたとおり、ハローワークへの新規求人数を見ますと、2022年11月からずっと減り続けている状況にございますね。その点についてどのようにお考えなのかをお伺いしたい。この人手不足が続く中でハローワークに求人を出す企業が少なくなっているということはあり得るのか。
また、求職者も人手不足になるほど就職困難者が増えてくるというのと同じように、充足の難しい求人がここに来て増えているといった状況があるのでしょうか。事務職や生産現場の仕事についての求人が減ったということのみならず、その辺りについてのより深い分析というのもしていただけると大変ありがたいなと思いました。
○阿部分科会長 ありがとうございます。
それでは、事務局、お願いします。
○菱谷雇用政策課長 黒澤先生からの御指摘でございますが、結構複合的な問題がある話だと思っております。足元の動向で見ますと、ハローワークの求人も減っているのですけれども、民間のHRogという会社でやっているような統計を見ましても、求人状況については民間も若干減っているところがございます。そうした足元の減少については求人疲れみたいなことであるとか、あるいは最低賃金の引上げみたいなこともあって、例えばパートの求人が若干減っているところも気になっております。
ただ、そういった話とともに、ハローワークと民間との関係においてハローワークが負けているみたいなところもないのかと言われたら、それは恐らくあるとは思っており、それは自覚しているところでございます。特に求人マイページというのを使うようになっているのですけれども、それが非常に求人者にとって負担になっているのではないかという御指摘もありますので、こういった点について、内部的な話ですけれども見直しに向けた検討も進めているところでございます。
いろいろな検討を進めながら求人の確保や、求人者にとって使い勝手の良いハローワークであるということについて、しっかりと取組を進めてまいりたいと考えております。
○阿部分科会長 よろしいでしょうか。
○黒澤委員 ありがとうございます。
○阿部分科会長 ほかによろしいですか。
それでは、この議題は以上にさせていただきたいと思います。各委員におかれましては、本日以降、追加で御意見がございましたら、事務局より後ほどお送りします意見記入用紙にて6月30日までに事務局へ御提出いただければと思います。
当分科会としての2025年度の評価及び2026年度の目標については、本日の御議論に加え、欠席の委員の方々を含め追加で御提出のあった御意見を踏まえ、私と事務局で相談して取りまとめていきたいと考えておりますが、そのような形でよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○阿部分科会長 ありがとうございます。それでは、そのようにさせていただきたいと思います。
続きまして、議題(2)に移りたいと思います。議題(2)は「ハローワークにおけるデジタル技術の活用について(報告)」です。
それでは、事務局より説明をお願いいたします。
○井上首席職業指導官 続きまして、議題(2)の「ハローワークにおけるデジタル技術の活用について」を御説明いたします。
1ページを御覧ください。ハローワークインターネットサービスにつきましては、令和2年1月からオンライン上での求人・求職申込みを可能とするなど、順次オンラインサービスの拡充に努めてきたところでございます。現在、求人申込みの約85%がオンラインに移行し、求職者の約45%がオンラインでのマイページサービスを御利用いただいているところであります。また、本年3月にリニューアルを行いまして、スマートフォンに対応しました画面の視認性の向上、求人の簡単検索など、機能の追加を行っております。今後とも利便性の向上に取り組んでまいりたいと考えております。
続きまして、昨年5月に職業安定分科会に御報告した、ハローワークにおけるAI活用の実証事業の状況を御説明いたします。次のページを御覧いただきたいと思います。令和7年度におきましては、ハローワーク職員向けとハローワークインターネットサービスの利用者向けの2種類のAIの実証事業を行っております。
左側、1の職員向けの実証事業につきましては、職員が求職者の方におすすめ求人を提案する業務、そして職員が求人者に求人条件の見直しを提案する業務に、過去3年の求人・求職データを学習したAIを活用いたしまして、全国10か所のハローワークで実証事業を行っているところでございます。
右側の2のハローワークインターネットサービスの利用者向けの実証事業につきましては、求職者・求人者からの問合せに対して生成AIを活用したチャットボットが回答するものであり、実証事業に協力いただいたモニターの方を対象に行ったものであります。
これらの実証の結果につきましては、次の3ページを御覧いただきたいと思います。
マル1、職員向けの実証事業になります。こちらにつきましては、求職者へのおすすめの求人の提案に関しまして、期待以上である、期待どおり、妥当ではないという3段階で評価を行いまして、今回の実証におきましては職員の評価は約7割が妥当ではないという評価になっております。その理由といたしましては、記載をしていますとおり、職種・仕事のミスマッチが37%、次いで年齢のミスマッチが13%となっております。今回のAIの推論におきましては、職業分類コードや就業地コードといったコード化された求人・求職のデータに基づいて行ったところでございます。
一方、最も妥当ではないと挙げられていた理由である職種・仕事のミスマッチに関しましては、例えば、職業分類の小分類で飲食料品販売員というものがございますが、これをもう少し詳しく見てみると、食品販売であったり、パンの販売であったり、コーヒーショップの店員であったり、様々なものの職種が含まれており、今回の実証におきましては少し職業分類だけではデータが不足していたのではないかと考えております。
このため、求人票、そしてまた、求職票にいろいろ具体的に書いていただいております仕事の内容、また、希望職種という内容を自然言語として学習データに追加するとともに、次いで理由の多いものとして挙がっていた年齢のミスマッチにつきましては、あらかじめ推論対象となる求職者が応募可能な求人に絞り込むといったことを通じまして精度を向上させる可能性があるのではないかと考えております。
続きまして、マル2の求人者への条件緩和の提案につきましては、おすすめ求人と同様に3段階で評価を行っております。結果として、職員の評価は約8割が妥当ではないという評価になっております。
こちらの理由につきましては、内容の妥当性・数値不足が53%、変更困難な項目が30%となっております。今回の実証事業におきましては、求人条件緩和をした結果として充足したかどうかというデータを保有していないために、実際に充足した求人のデータを学習し、そこから推論を行ったところでございます。例えば、賃金が高いほど求人が充足しやすく応募者も増えるという傾向が見受けられます。今回の推論の結果としては、賃金を1割アップすれば応募倍率が上がるという緩和案が示されるのですけれども、実際のところ、提案内容が職種や地域の実情に応じ求人者の方が納得できる実現可能なものに至っていないという点がこの評価につながったものではないかと考えております。
このため、AIの活用のほかに、資料の4ページにイメージとしておつけしておりますが、例えば地域・職種に応じた勤務時間などの求人条件の相場や賃金の条件緩和、このぐらい上げたら求職者がこのぐらい増えますというデータをお示しし、労働市場のデータの可視化ということを通じて求人者のサポートができるのではないかと考えております。
3ページに戻りまして、令和8年度におきましては、これらの実証結果を踏まえまして必要な見直しを進めていくこととしております。
右側の利用者向けの実証事業について御説明します。こちらにつきましては、主な指標であるAIチャットボットの利用者の問合せの解決率は7割を超えております。また、再利用の希望の度合いにつきましても平均3.04点となるなど、一定数の利用も見込まれているところでございます。
その一方で、入力後のレスポンスの速度につきましてはやや低い平均2.79点にとどまっているところでございます。また、今回の利用者からの問合せ内容につきまして、5ページに資料をおつけしております。主に各種制度の問合せやマイページの利用方法といったものの相談が多いのですけれども、それ以外に、今回の実証事業の回答の範囲外といたしました求人情報検索への問合せ、ニーズも多く見られたところでございます。
3ページに戻ります。令和8年度におきましては、昨年度の実証事業を踏まえまして、先ほどのニーズとしてあった求人情報検索への対応、また、音声認識の機能を追加いたしまして、継続的な実証を行っていくこととしております。
今回、実証事業は少し課題もあったところでございますが、引き続きAIを含むデジタル技術を活用いたしまして、ハローワークの利用者の方の利便性の向上に取り組んでまいりたいと考えております。
本議題の報告は以上となります。
○阿部分科会長 ありがとうございました。
本件について御質問、御意見がございましたら、挙手または「手を挙げる」ボタンをクリックし、私が指名した後にお名前を名乗ってから御発言いただきますようお願いいたします。いかがでしょうか。
では、オンラインで馬渡委員が手を挙げておりますので、馬渡委員、お願いいたします。
○馬渡委員 全国中央会の馬渡でございます。
ハローワークにおけるデジタル技術が進んでいることや、AIも活用しようということになっていることが、よく分かりました。いろいろな民間の職業紹介では物すごくサービス提供やマッチングの高度化というものが進んでいますので、ぜひとも負けないように、ハローワークのいろいろな膨大なデータを生かして、AIも活用できるような形になると良いと思っております。
その上で、我々も現場でAIを使うことがあるわけですけれども、全部が全部正しく答えてもらえるということはないと痛切に感じております。入れるデータが少ないとそれなりにぼやっとした答えしか返ってこないということがあります。求職する方もそうなのでしょう。今は、自分が何に向いているかとか、マッチングはどちらが良いかというよりも、AIに聞いたりする。いろいろな身の周りのこともAIに聞いて決めるという方も増えてきております。ぜひ、職員の皆さんがいろいろな支援サービスの助言をされる際に、正確なAIでデータを精査したら、こういう条件の方がこういう職種に就いたら皆さん幸せになっておられますよ、と言えるようなAIの活用をしていただくと良いと思っています。
先ほども申し上げましたけれども、細かい部分で実際にどれがいいかというのは職員の皆さんもなかなか判断に困る場合があるかもしれませんから、せっかくAIが発展してきている状況ですので、その元になるデータを今からきちんと本省でも集めていただいて、ぜひいろいろな面で活用していただければなと思った次第です。
以上です。
○阿部分科会長 ありがとうございました。
よろしいですか、事務局から何かあれば。
○井上首席職業指導官 御意見ありがとうございます。
おっしゃっているようにAI自体の精度の向上のためにはどういったデータを学習させていくのかという点が非常に重要になってまいりますので、今回の実証事業でなかなか足りなかった点を含め、また今、馬渡委員から御意見いただいたいろいろなデータを分析するという観点を持って引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
○阿部分科会長 ほかに御質問、御意見はございますでしょうか。
では、伊藤委員、お願いします。
○伊藤委員 労働側委員の私鉄総連・伊藤でございます。説明ありがとうございました。
議題1で、ハローワークについては社会のセーフティーネットとしての役割や、社会からの期待もあると発言がありました。一方で、ハローワークの職員は、多様化する求職者のニーズに沿った対応や目標達成が求められており、その負担も増加していると聞き及んでおります。デジタル技術の活用がハローワークで働く職員の皆さんの負担の軽減、あるいは生産性向上につながり、捻出された時間によってさらなる求人の開拓や、マッチングの質の向上などの取組が行われるよう期待をしています。
そういった観点から、資料の中で利用者向けのAIのチャットボットについては一定の成果が出ていると受け止めております。とはいえ、職員向けの取組については課題が多いという説明があり、見直す予定ということですが、現場の職員の皆さんの声も参考にしつつ、AI等の活用の在り方などについて精度を高めていくようにお願いします。
以上です。
○阿部分科会長 ありがとうございました。
事務局から何かあれば。
○井上首席職業指導官 今の御意見、ありがとうございます。
おっしゃるようにハローワークのサービスを向上させていくため、いわゆる事務の効率化という観点も非常に重要だと思っておりますので、そういった点はしっかりと意識していきたいと思います。なかなか職員がこういった制度を十分理解できないようなケースもございますので、職員に対してもAIの使い方、または必要性というところは丁寧に説明してまいりたいと考えております。
○阿部分科会長 よろしいですか。
ほかにいかがでしょうか。
それでは、新田委員、お願いします。
○新田委員 改めて、御説明ありがとうございました。
ハローワークでAIを活用するということが非常に重要だということは従前から申し上げているとおりで、まさにそれは、先ほどの発言とも重なる部分がありますけれども、人口減少下において労働供給制約が非常に強まってきているといった中で日本全体の生産性を向上していくためには、雇用のセーフティーネットを労働移動推進型に移行するということと併せて雇用のマッチング機能を強化するということは非常に大事だと考えております。
特に都市部以外の地域においてはハローワークが果たしている役割というのは非常に大きいものがあると理解をしておりまして、この点、先ほどの資料の2ページに記載されているマッチング機能の強化ということに加えて、AI活用によってその高度化を図るということが不可欠と考えているところでございます。
そうした中で、今回の資料を見るとややハローワークの職員の方々の評価はなかなか厳しいものがあるという実態も明らかになってきています。ただ、この結果だけを捉まえてハローワークでAIを活用するということはあまり適切ではないということにはならないと考えております。むしろこれを、既に分析されておりますが、その結果を踏まえてどのようにしたらより活用できるのかという観点から今後検討していただきたいということを強くお願いしておきたいと思います。
特に先ほど議題1にもありましたけれども、ハローワークの方々は様々な業務をやっていると承知をしております。そうした中でAIを活用することによって業務の負担が軽減されて、その結果、様々なほかの部分での活躍のフィールドもぜひ広げていかれることが望ましいと思っておりますので、こうした観点から今年度も引き続き、試行錯誤の中でということになると思いますけれども、ぜひ進めていただきたいということを重ねてお願いしておきたいと思います。
私からは以上です。
○阿部分科会長 ありがとうございます。
では、何かあれば、事務局からお願いします。
○井上首席職業指導官 今、新田委員から御意見いただきましたように、ハローワークのマッチング機能強化のためにはAIの活用が非常に重要だと認識しておりますので、昨年度の実証で少し課題があった点を踏まえて改善を図りながら、少しでも利用者サービスの向上につながるように取り組んでまいりたいと考えております。
○阿部分科会長 では、オンラインで黒澤委員が手を挙げておりますので、黒澤委員、お願いします。
○黒澤委員 ありがとうございます。
御説明どうもありがとうございます。今、新田委員がおっしゃったことと同じような観点からなのですけれども、今回職員の方々から大変厳しいという御回答があったことは、当然ではないかと思うのですね。御自身のなさっている仕事の意義や存在意義を強調されたいと思いますので、妥当ではないと答えられるのは至極当たり前だと思います。しかし、だからといってAIは駄目、で終わりにするのではなくて、いかにAIをうまく活用しつつ、利用者にとってより質の高いサービスを提供すべきかを考えてほしいという点を、ぜひハローワーク職員の一人一人に理解していただかなくてはいけないのではないかなと思います。そのために、トップの方々からのそういったマインドセットの普及をより一層お願いしたいなと思いました。
それからもう一点、求職者へのおすすめ求人の提案で、年齢のミスマッチがかなり見られたということなのですけれども、これを機に求人企業に対する求人条件の緩和のご提案、つまり年齢を限定する合理性はあるのかということを改めて確認してはどうかと感じました。求人条件をどう変更すれば求職者がどれだけ増えるかというデータを提示する御予定とのことで、それもすばらしいことなのですが、例えばそれに加えて、若い人を求めていたのだけれどもそうでない人を採用した場合にこういう成功事例があったとか、その場合の給与水準の算定方法はこのようにしたといった事例を併せて共有するというように、データだけではなく、より包括的に、これまでハローワークで培われてきたすばらしいノウハウを集約させた形で御対応をいただけるとより一層効果的なのではないかと考えました。
以上です。どうもありがとうございます。
○阿部分科会長 ありがとうございます。
事務局から何かあれば。
○井上首席職業指導官 黒澤委員からいただきました1点目の御意見につきましては、まさにそのとおりだと考えております。職員に対して今回の実証に当たってはかなり丁寧に説明してきたつもりではありますが、継続的に実証するに当たっては職員に対してもその点をしっかりと説明して、AIの活用の方向性の理解を促してまいりたいと考えております。
2点目の年齢制限のお話につきましては、御指摘いただいたように現在も若年者に限定するなど例外事由に当たる場合に一部年齢制限が行われているところでございます。この必要性は十分に企業側で検討いただいた上で判断いただいているとは考えておりますけれども、ハローワークにおきましても、個人の能力、そして適性で判断していただけるよう、これまでのノウハウを活用しながら年齢を不問としていただけるような働きかけは引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
○阿部分科会長 よろしいですか。
ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
そうしたら、最後に私から御質問というか、御意見というか、3ページ目の2の利用者向けサービスのほうで、利用者へのアンケートで求人検索・提案、職業相談・紹介がかなり高くて、3ページの水色の囲いの部分の下のほうですけれども、求人検索などの追加機能により、より幅広い利用者が活用する可能性ありとなっております。ということは、求人検索をチャットボットに追加していくということなのかと思ったのですが、一方で、1番の職員向けではなかなかこの求人提案というのが難しいということは現状そのとおりだと理解しておりまして、この辺りをどう理解すればいいのかということです。つまり、チャットボットで求人検索を追加機能として提供した場合に、むしろ妥当ではない求人を提案してしまうおそれはないのかということがまだあるのではないか。
そこで、むしろ求人検索で職業相談や紹介、あるいはどういう求人がいいのだろうかといったときには、これは私の個人的な見解ですけれども、ジョブタグに誘導していただいて、もしかしたらジョブタグの中にある幾つかの検査をやっていただくとか、そのように誘導するというのもある。むしろダイレクトに求人検索に行くのではなくて、検査をやっていただいて自分の適性がどこにあるのかとか、どういう仕事がどういうところにあるのかというのをジョブタグを見ていただいた上で求人を自身で検索するなり、あるいはハローワークの職員に相談するなりという誘導のほうが現実的なのではないかと思いました。
私もジョブタグの検査を幾つかやりましたけれども、かなり面白かったですので、委員の皆さんも一度、もし御興味があればやっていただければと思いますが、そのような形のほうがいいのではないかと個人的には思った次第です。
以上です。
○井上首席職業指導官 今、分科会長から御意見いただいた1点目について御説明させていただきます。まず今回の求人検索への対応という部分につきましては、現在もハローワークインターネットサービスで求人検索は提供しているのですが、例えば介護、東京23区内、賃金30万円という形で、今は一つ一つ選んで求人検索をしているものをチャットボットに入力いただくことによって、チャットボットが代わりに求人検索をし、いわゆるフィルターとして機能するものであります。そこの検索にAIを使うのですけれども、検索結果そのものは従来のシステムの枠組みを使うものであります。最初の職員向けの機械学習をしたAIとは直接結びつかないという整理になっておりますので、精度というところでの問題はないと考えております。
そして2点目のジョブタグにつきましては、チャットボットそのものが打ち込んだものに対する回答をするという機能になっておりますので、どういう形で誘導できるのかというところは、御提案いただいた内容について担当課室ともよく相談しながら検討を進めてまいりたいと考えております。
○阿部分科会長 非常によく分かりました。ありがとうございました。
ほかに御質問、御意見はございませんでしょうか。
では。
○村山職業安定局長 職員安定局長でございます。本日は大変熱心な御議論をいただきましてありがとうございます。
本日は目標設定と、そしてハローワークの業務に関するAI活用について、ハローワークに関する根本的な御議論をいただき、大変ありがたく思っております。
とりわけ労使双方からお話をいただきました人材不足の状況の中で、特に使用者側の皆様からは地方も含めた中小企業、また、エッセンシャルワーカーの部門においてきめ細かな一層の対応を求めるという話もいただきましたし、また、労働側の皆様からはセーフティーネット機能ということを十分に発揮するために求人開拓に一層努める必要があるという貴重な御意見もいただきました。また、労使双方から、ハローワークの体制的なことに関する御言及もいただいたと理解をしております。
全体を通じまして、まず体制の関係でございますが、長年にわたる財政的な制約、国全体として対応するための定員管理施策の中で、ハローワークの定員はネットで常勤職員が減少するという時期が長く続きました。しかし、近年になりましてまさに人への投資が重要だと、あるいはまた、非正規雇用をはじめとする雇用対策が重要だということで、このまま減らし続けるのもどうかということも我々も政府部内では主張し、この3年間、6年度、7年度、8年度でございますが、長くずっと減少してきた常勤職員の定員が100名以上、それぞれ増員を認められているという状況で、これは逆に言うと期待いただくとともにきちんと仕事を一層しないと国民の皆様に申し訳ない状況になっているという緊張感を持ってやっているところでございます。
そうした中で、増員した定員の配分の仕方ですけれども、実際のハローワークでどうやってその増員いただいた点を生かすかということで、広く薄巻きにするという考え方もあるかもしれませんが、現在、かなり重点的な取組を行っております。地域の課題に対応するための支援事業、課題解決型の支援事業と言っておりますが、具体的には一定程度の規模のハローワークを中心に、特に地場の企業の求人内容について分かりやすくビジュアルに、また、直接の説明機会を丁寧に設けて提供をするような取組でありますとか、あるいはまた、先ほどもあったような職種間のミスマッチ、あるいは求職者の方にも、意外と地域の、特に中小企業で働きがいがあり、処遇も充実しているような企業の情報が必ずしも行き届いていないという状況もある中でそういったものを行き届かせる、また、労働条件面で課題のあるような求人については、むしろその充足に向けて求職者のニーズや希望も踏まえて現実的な改善提案もしていくということでありますとか、さらに、ある程度求職活動をしているけれども困難な方に関しましては、きめ細かい一対一のマンツーマンの対応をさらに強化していくという伴走型の支援といった取組を重点的に進めているところであります。
実は今、各側の委員の皆様方に、大変御多忙の中ですけれどもハローワークを視察していただくという日時の調整について御相談をさしあげているところでございますが、この視察先というのはまさに令和6年度からそうした取組を先駆的に行って相当の就職率等の実績を上げているハローワークでございまして、ある意味そこから少し先へ行っているところからほかのハローワークへ横展開をしようという一つの拠点になっているハローワークを御視察いただく方向で現在調整をさせていただいているところでございます。ぜひまた見ていただきまして、まだまだ足らない部分は幅広く御指導いただければと思いますし、また、積極的な政策面での改善提案がございましたら、この分科会での御議論にも反映していただくことができれば大変ありがたいと思っております。
今日は大変各側から積極的な御意見をいただきましたので、一言添えさせていただきました。恐縮です。
以上です。
○阿部分科会長 ありがとうございます。
それでは、本議題は以上とさせていただきます。
本日予定されている議題は以上で終了いたしましたが、この際、委員から御発言はございますでしょうか。よろしいですか。
それでは、予定されている議題は以上で終了いたしましたので、本日の分科会はこれで終了させていただきます。どうもありがとうございました。
○阿部分科会長 おはようございます。定刻になりましたので、ただいまから、第225回「労働政策審議会職業安定分科会」を開催いたします。
皆様方におかれましては、大変お忙しい中、御出席をいただきまして誠にありがとうございます。
議事に先立ちまして、新たに就任された委員を御紹介させていただきたいと思います。一言御挨拶をお願いいたします。
使用者代表委員として、三井化学株式会社常務執行役・CHROの右田健委員が就任されております。
○右田委員 三井化学の右田でございます。これからお世話になります。よろしくお願いいたします。
○阿部分科会長 よろしくお願いします。
本日の委員の出欠状況ですが、公益代表の橋本委員、堀委員、労働者代表の石橋委員、西委員、使用者代表の久保委員、進藤委員が御欠席と伺っております。
なお、進藤委員の代理として、日本商工会議所産業政策第二部課長の佐藤様が代理出席をされております。
本日の分科会は、Zoomによるオンラインと会場での開催となります。オンラインでの発言方法等につきましては、事前に事務局より送付しております「職業安定分科会の開催・参加方法について」に沿って操作いただきますようよろしくお願いいたします。
当会議においては、原則ペーパーレスとしております。また、オンラインで御参加いただいている委員の皆様におかれましては、原則として画面をオンにしていただくようお願いいたします。
それでは、議事に入ります。
議題(1)は「2025年度の評価及び2026年度の目標の設定について」です。
それでは、事務局より説明をお願いいたします。
○菱谷雇用政策課長 議題1につきまして、雇用政策課長の菱谷から御説明いたします。
最初に、資料1-1に基づきまして、2025年度職業安定局の施策に係る年度評価を行った上で、次いで資料1-2に基づいて2026年度の目標設定について御説明いたします。
資料1-1でございます。評価指標は3つの柱がございますけれども、全体で13の項目がございます。1ページ目は、1つ目の柱であるハローワークにおける職業紹介・人材確保等についてです。こちらは7つの項目がございまして、表の中ほどの列に2025年度の目標を、一番右の列に2025年度の実績を記載しております。2025年度実績の各項目欄に達成率の記載がございまして、項目1、2、4、5につきましては目標未達成という結果となっております。
3ページ目を御覧ください。以下、各項目について詳細を御説明いたします。
項目1の「ハローワーク求職者の就職率」は、2025年度の実績が24.7%と、目標の26.5%を下回る結果となっております。これは分子に当たる就職件数が前年度比マイナス4.3%であったことによるものであり、その要因といたしましては、就職件数が多い事務的職業等の新規求人が減少していることや、求人数の多い福祉・介護業種の希望者が少ないといったミスマッチが見られたこと、65歳以上の新規求職者が増えているものの、紹介率が全体平均よりも低いことなどであると考えています。このため、今年度の事業実施に当たりましては、マイページを通じたプッシュ型の求人情報提供と提供後のフォローアップ、「シニア歓迎求人」を活用した高齢求職者に対する積極的な支援等に取り組むことで円滑なマッチングを図ってまいります。
続きまして、4ページ目でございます。項目2の「ハローワークにおける人材不足分野の就職件数」につきましては、2025年度の実績が約29万5000件と、目標の約30万4000件を下回りました。その要因といたしましては、新規求職者件数、相談件数はそれぞれ前年度比増であったものの、紹介件数が微減となっていたことが考えられ、求人を吟味する傾向にあったこと、求人、求職者の双方の条件相違によるミスマッチがあったことが考えられます。
一方で、人材確保対策コーナーを中心に医療・介護・保育分野の事業所へのアウトリーチによる求人充足支援やイベントの強化に取り組んだ結果、介護分野と警備分野における就職件数は増加となりました。今年度はこれらの取組を全ハローワークの最重点事項として位置づけ、医療・福祉ささえる求人充足プロジェクトを進めるとともに、ナースセンターなどの公的な無料職業紹介機関との連携強化等を行ってまいります。
5ページ目でございます。項目3のマザーズハローワーク事業における重点支援対象者の就職率は、目標を1.0%上回りました。参考指標である重点支援対象者の就職件数も前年度を若干上回る件数を確保しております。引き続き担当者制によるきめ細かな職業相談、職業紹介、広報動画やSNSの活用等による周知を行ってまいります。
続いて、項目4の雇用保険受給者の早期再就職の割合につきましては、2025年度実績が31.4%と目標を2.9ポイント下回る結果となりました。主たる要因といたしましては、初回受給者数は対前年度比プラス12.3%増となったことが挙げられますが、これは昨年4月からの雇用保険法改正により自己都合離職の場合の給付制限期間が原則1か月に短縮されたことで、早期再就職と認定される期間が短くなったことが影響したものと考えております。引き続き早期再就職を促す観点から、雇用保険受給者に対しましても再就職手当等の周知を行うとともに、オンラインの求職者マイページも活用しながら、安定した支援への誘導や早期再就職への意欲喚起を行ってまいります。
続いて6ページ、項目5の中高年層(ミドルシニア)専門窓口における支援対象者の正社員就職率につきましては、2025年度実績が60.2%と、目標の63.8%を下回る結果となりました。これは分母となる専門窓口の対象年齢の拡大(56歳以下から59歳以下)による新たな支援対象者の増加、この増加幅がプラス8.1%増であったのですけれども、分子となる正社員就職件数の増加幅プラス2.0%増を上回ったことが要因です。引き続き、中高年層限定関係求人の確保等を通じた正社員就職率の向上に取り組んでまいります。
項目6の求職者支援制度による職業訓練受講者の就職率は、基礎コース、実践コース、いずれも目標を上回る結果となりました。一貫した担当者制によるきめ細かな個別・伴走型の就職支援によるものと考えております。今年度につきましても、各労働局・ハローワークの効果的な取組、好事例の横展開や訓練修了者の採用を視野に入れた求人確保を行い、支援につなげていきたいと考えております。
続いて、7ページ目の項目7の生活保護受給者等就労自立支援促進事業の支援対象者の就職率につきましては、目標を上回る結果となっております。これは福祉事務所等との連携によりきめ細かな就労支援を実施してきたことによるものですが、引き続き丁寧な就労支援に取り組んでまいりたいと考えております。
続いて、8ページ目でございます。2つ目の柱「成長分野等への人材移動」につきましては、項目8につきましては目標未達成、項目9については達成となっております。
まず、項目8の早期再就職支援等助成金による再就職者に係る早期再就職割合につきましては、2025年度実績が53.8%と、目標の85.8%を下回る結果となりました。より条件の良い雇用形態を希望し、再就職までより長い期間を要した支援対象者が多かったこと等が要因と考えております。
また、こちらは助成金の対象者が3か月以内に就職することを目標とする項目でしたが、御本人の希望に合った再就職を目指すに当たっては必ずしも3か月以内に再就職をすることが望ましいとは限らないことなど、以前から目標設定そのものについての御意見もいただいておりました。このため、この後で御説明いたしますが、今年度は目標そのものを変更させていただきたいと考えております。
9ページ目、項目9の産業雇用安定センターによる出向・移籍の成立率につきましては、成立件数がプラス7.6%となったこともあり、目標を上回る結果となっております。引き続き丁寧なキャリアコンサルティングを通じ、送出者のニーズを把握した上で受入れ企業への事業所訪問を積極的に実施してまいります。
10ページ目に移ります。3本目の柱である高齢者・外国人の就労促進につきましては、項目10につきましては2026年6月1日時点の実績につきましては取りまとまるのが半年後となるため、まだ調査中ということでバーとしております。項目11、13につきましては目標を達成しておりますが、項目12につきましては目標未達成となっております。
まず、11ページ目でございます。項目10の70歳までの高年齢者就業確保措置の実施率につきましては、2024年度の実施率は34.8%と、2023年度の実施率31.9%から2.9ポイントの上昇であり、同様の上昇幅であれば、2025年の目標の35.5%を上回る見込みとなっております。引き続き労働局・ハローワークを通じた助言指導等、目標達成に向けて取り組んでまいります。
12ページ目でございます。項目11の生涯現役支援窓口でのチーム支援による就職率につきましては、60歳から64歳、65歳以上ともに目標を上回る結果となっております。要因といたしましては、チーム支援による就労支援等を総合的に実施したことや、高年齢求職者の就労ニーズに合った求人の確保を行ったためと考えております。引き続ききめ細かな職業相談・職業紹介や就労ニーズに合致した求人の確保等に取り組んでまいります。
項目12のうち、シルバー人材センターにおける会員数につきましては目標を下回ったものの、6年ぶりに前年度比1,910人増と増加に転じるなど、明るい兆しが出ております。会員数の増加の要因については、2025年度より開始した全国シルバー人材センター事業協会の6か年計画において、各センターによる周知広報の強化や会員勧誘運動の展開等が行われたことで、足元で女性会員数が増加しているところです。
一方で、シルバー人材センターにおける会員の就業数につきましては、目標の6200万人日の94.4%にとどまりました。こちらは70歳までの就業確保措置の進展や会員の平均年齢が高齢化したことに伴いまして、就業日数の減少が続いていることによるものと考えております。
今後とも、会員の多様な就業ニーズを踏まえた独自事業の創設に係る支援等を通じまして、会員数、会員の就業数の増加を図ってまいります。
続いて13ページ目、項目13の外国人雇用サービスセンターを経由した就職件数及び留学生コーナーの就職件数につきましては、ともに目標を上回っております。外国人雇用サービスセンターにつきましては就職支援に係る取組事例の横展開等を行ったことが、それから留学生コーナーにつきましては各ハローワーク等において積極的に就職支援を行ったことがともに功を奏したものと考えております。今年度も引き続きマッチング機能の向上等の取組や大学等との連携強化等を通じまして、就職につながる機会を一層提供できるよう取り組んでまいります。
以上が資料1-1の2025年度の評価でございます。
続きまして、資料1-2を御覧ください。こうした実績も踏まえまして、2026年度の目標について御説明いたします。
資料の1ページ目、左から2番目の列でございますけれども、赤で囲った列に2026年度の目標を記載しております。2026年度に目標等の変更を行った項目がございますので、そちらからまず御説明させていただきます。
まず柱立てにつきまして、これまで2つ目の柱を「成長分野等への労働移動」としておりましたが、必ずしも成長分野への労働移動を促す取組に限られるものでもないことや、それから先般の労働市場改革分科会の取りまとめも踏まえまして、その柱立ての参考としつつ、「労働者の希望に応じた円滑な労働移動の促進」に変更させていただきたいと考えております。
それから、項目8につきましては、昨年度までの項目について先ほども御説明したように御意見をいただいていたことなども踏まえまして、今年度から予算規模が拡大された早期再就職支援等助成金の中途採用拡大コースに変更するとともに、拡大後の初年度であること、分かりやすい目標であることも意識いたしまして、中途採用計画の届出数としております。目標数値の設定につきましては、予算額も考慮した設定としております。
それからまた、これまでも雇用の質に関する指標の追加について御意見をいただいていたことも踏まえまして、今年度から新たな参考指標という形でございますけれども、項目3のマザーズハローワークに重点支援対象者の正社員就職件数を、それから項目11の生涯現役支援窓口に就職件数をそれぞれ追加しております。
続いて、目標設定の水準の話になります。目標を達成した項目につきましては、原則として昨年度の目標設定を上回る数値設定として目標を掲げさせていただいております。具体的には、項目3のマザーズハローワークにおける重点支援対象者の就職率、それから項目6の求職者支援訓練受講者の就職率、それから項目9の産業雇用安定センターによる出向・移籍の成立率、それから項目10の70歳までの高年齢者就業確保措置の実施率、それから項目11の生涯現役支援窓口でのチーム支援による就職率、それから項目13の外国人サービスセンター等を経由した外国人求職者の就職件数については、それぞれ原則として目標を引き上げさせていただいております。
ただし、項目6のうち実践コースと基礎コースがございますが、実践コースにつきましては2023年度、2024年度の実績を見ますと、63.0%は引き続き難しい数値目標であると考えておりますので、こちらは据置きとさせていただいておりまして、それ以外の目標を達成したものは全て目標設定を引き上げているところでございます。
続いて、2025年度に目標が未達成となりました項目につきまして、今年度の数値目標を御説明いたします。
まず、項目1のハローワーク求職者の就職率につきましては、過去2年間の実績を踏まえますと、昨年度と同水準の26.5%という目標設定は難しいものと考えておりますが、昨年度実績よりは努力を促す水準といたしまして、過去2か年度の平均値である25.3%で目標設定させていただければと考えております。
それから、項目2のハローワークにおける人材不足分野の就職件数につきましては、ハローワークに対する社会の期待や全ハローワークの最重点事項として医療・福祉ささえる求人プロジェクトに取り組んでいくことも踏まえまして、数値目標としては昨年度未達成でした数値目標を据置きという形で30万4244件として、今年度こそ目標達成に向けて取り組んでまいります。
それから、項目4の雇用保険受給者の早期再就職割合につきましては、雇用保険制度改正による影響は否定できないことも踏まえまして、前年度実績よりは上回る32.0%とさせていただければと考えております。
それから、項目5の中高年齢層専門窓口における支援対象者の就職率の目標についても、専門窓口の対象年齢の拡大による支援対象者の拡大が見られることなども踏まえまして、2025年度目標の63.8%よりは目標を引き下げるものの、前年度実績である60.2%よりは高い、3か年度平均で62.0%という形で目標設定をしております。
それから、項目12のシルバー人材センターにおける会員数につきましては、昨年度は目標を達成できなかったものの、数値が反転増加したことも踏まえまして、据置きである67万8000人としております。一方で、就業数につきましてはこれまでと同水準の目標設定はやや難しいかと考えておりまして、3か年度の実績を切り上げた数値である6000万人日として設定しております。
説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。
○阿部分科会長 ありがとうございました。
それでは、本件について御質問、御意見がございましたら、挙手または「手を挙げる」ボタンをクリックし、私が指名した後にお名前を名乗ってから御発言いただきますようお願いいたします。いかがでしょうか。
それでは、オンラインの馬渡委員、お願いいたします。
○馬渡委員 全国中央会の馬渡でございます。
ハローワークにおきまして目標をしっかり設定していただきまして、取り組んで結果を検証するというサイクルがしっかり回されているということは、非常に良いことだなと思っています。我々は中小企業なのですけれども、人材不足で大変苦しんでおりまして、こうした取組で重点分野に置いていただけて、ありがたいなと思っています。
気づいたことを2点ほど言いたいと思います。人材不足分野における就職件数、もしくは就職率というのは、分母と分子の取り方によっても、それから件数によっても変わってくると思われます。後ほどの議題にもありますように、AIなどのいろいろなテクノロジーが入ってくるということになると、データをそろえていくという事を、しっかり今からでも考えていっていただきたいと思っているところです。
就職件数のみならず、充足率などといった細かいデータが何とか取れないものだろうかと思ったりもします。ハローワークを通じてだけではなくほかのルートがたくさんありますので、そういったところも含めて、何とか数字を把握できるような考えを持っていただけたらと思います。
もう一つは、人材不足分野における就職の促進です。私自身は運送業を経営しておりますけれども、人材不足というのが物すごく、ブルーカラーのほうがいいよと世界中で言っていただいている割には、なかなか日本では就職率が高くならない。その理由の一つは、仕事内容や処遇に対する、求職者それぞれの認識とのミスマッチがあると、実際に来ていただいたときに感じております。いろいろなマッチングでやっていただいていると思いますけれども、その際に、仕事内容、キャリア、処遇の実態等について丁寧に情報提供を行って、先程お話がありましたようにスカウト型やプッシュ型の取組ができたら良いと思います。人数に限りがあるのでなかなかそこまで手が回らないかもしれませんけれども、人材不足分野では喫緊の課題でございますので、ぜひよろしくお願いしたいと思っております。
以上でございます。
○阿部分科会長 ありがとうございました。
御意見いただきましたが、事務局、いかがでしょうか。
○菱谷雇用政策課長 まず1点目でございます。充足率などといった細かなデータをちゃんと取っていくべきだということで、それにつきましてはもともと取っておりますけれども、就職率は一般的に景気が良いときに高まる傾向があり、充足率は景気が良いときには下がってしまうという傾向があったりもしますので、目標にはなじみにくかったりするところがございます。一方で、評価に当たって、そういった細かなデータを見ながら、どういった分野で充足が進んでいるか、私の雇用政策課長のポストとしてもしっかりと担当課室と連携してまいりたいと思います。
それから、人材不足分野のところで実際になかなか人が来てくれないとか、来てくれてもなかなかミスマッチが生じるということにつきましては、まず1点目の情報提供というところにつきましては、我々も労働市場の見える化政策という形でjob tagなどといった賃金情報の開示に努めているところでございます。
それから、ハローワークにおいて企業ごとに応じたプッシュ型の支援をというところにつきましても、特に人材不足分野を中心にしっかり対応してまいりたいと考えております。
以上でございます。
○阿部分科会長 ありがとうございます。
馬渡委員、よろしいですか。
○馬渡委員 はい、ありがとうございます。
○阿部分科会長 それでは、進藤委員の代理でいらっしゃいます佐藤様、お願いいたします。
○佐藤代理 ありがとうございます。日本商工会議所の佐藤でございます。本日は代理出席でございますが、恐縮ながら発言をさせていただきます。
私からは資料1-2、2026年度目標案のうち、早期再就職支援等助成金、中途採用拡大コースについて申し上げます。御案内のとおり、中小企業は人材確保に大変苦慮をしており、募集賃金を引き上げざるを得ないという状況もございます。本支援ですが、一時的にはありがたい支援となる一方で、既に労働分配率を見ても大企業と中小企業、あるいは小規模事業者には明らかに差があり、中小企業の多くは防衛的な賃上げを余儀なくされている状況下にあって、本支援がどこまで中小企業にとって効果を発揮するのか不透明な部分もあると思います。
また、本助成金は大企業、あるいは規模の大きな中堅企業等も活用できることから、賃金水準の高い規模の大きい企業へ人材移動が促進されることで、人材不足かつ賃上げに苦慮する中小企業の人材がむしろ流出してしまうことを懸念しております。
スキルアップや非正規労働者の正社員化などの雇用形態の変更を通じて待遇が改善することは望ましいことと考えます。他方、単に賃金上昇のみを目的に安易に労働移動を進めることは、企業の人材育成、また、労働者にとってもキャリア形成の視点から懸念があり、助成金を用いてまで政策を進めることには慎重であるべきとの声も上がってございます。
本分科会として当助成金の目標を設定するのであれば、中小企業にとっての効果、あるいは及ぼし得る影響について丁寧に確認していただきながら進めていただきたいと存じます。
私からは以上でございます。
○阿部分科会長 ありがとうございました。
事務局、お願いします。
○菱谷雇用政策課長 中途採用拡大コースにつきまして、御意見ありがとうございます。今年度制度改正を実施するに当たりまして、事業主にヒアリングを行って要件の見直しなどもやってきたところでございます。こちらの助成金につきましては中小企業における活用のしやすさを意図した見直しもしているところですけれども、ぜひ人材不足にお悩みのある中小企業においても活用いただきたいと思っておるところでございます。
その上で、いただいた御意見、目標設定するのであれば中小企業に及ぼし得る影響についてもしっかりと確認していくべきだという点につきましては、そのとおり御指摘を踏まえまして中小企業にどのような影響があるか丁寧に確認してまいりたいと考えております。
以上です。
○阿部分科会長 佐藤様、よろしいですか。
○佐藤代理 ありがとうございます。
ぜひPDCAをしっかり回していただければと思います。ありがとうございました。
○阿部分科会長 ありがとうございます。
そのほかはいかがでしょうか。
それでは、会場の菅村委員、お願いいたします。
○菅村委員 ありがとうございます。連合の菅村です。
2025年度の実績について、一部未達のものもありますが、一定の項目で目標が達成されたことはハローワークの職員の方々や関係者の取組の成果だと受け止めております。その上で、ハローワークは求職者や就職困難者にとってのセーフティーネットとしての役割が期待されていると認識をしております。高い目標を掲げ、数字を求めるあまり本来のセーフティーネットとしての役割がおろそかにならないよう、今後もバランスの取れた目標を設定することが必要であると考えております。
資料1-1、3ページのハローワーク求職者の就職率の評価において、就職件数が減少した要因としてハローワークにおける新規求人数が減少したことが一因と記載がございます。求職者が求人を吟味し納得して就職ができるようにするためにも、求人数は重要ですので、ぜひ求人開拓に注力いただきたく、そのための体制強化をお願いします。
あわせて、今後、AIの台頭によって事務的職業の求人が減っていくことが想定されます。そういった観点も踏まえた求職者へのアドバイスや提案が今後必要になっていくと思っておりますので、その点も併せてお願いしたいと思います。
また、増加している65歳以上の新規求職者については、本人のこれまでの職務経験や、体力も含めた加齢に伴う身体機能の低下の度合いが個々人によって大きく異なることから、紹介率が全体平均より低いと資料に記載がございます。しかし、高齢の求職者は個々人によってかなり異なるということを踏まえれば、時間をかけた丁寧な相談対応や職業紹介の取組が必要となることから、その点、ぜひお願いしたいと思います。
以上です。
○阿部分科会長 ありがとうございました。
御意見いただきましたが、事務局から何かありますか。
○菱谷雇用政策課長 まず1点目はセーフティーネットとしてバランスの取れた目標設定をということで、ご指摘のとおりだと思います。年度目標の設定評価につきましては、労働施策の運営実績を点検評価して施策のPDCAサイクルを実施するという趣旨で実施しているものですので、無理のない目標設定であるということももちろん重要ですし、一方でいろいろな方もいらっしゃる中で、バランスの取れた目標設定である必要があると考えております。
それから続いて、新規求人減少について、積極的な求人開拓をということにつきましては、職業安定局内でもそういった御意見を踏まえましてその対応をしっかり考えてまいりたいと考えております。
それから、AIによって事務的な求人が減っていく中で求職者に対する適切なアドバイスをということでございます。こういった点につきましても、キャリコンであるとか、それからもう一つは例えばjob tagみたいなことも活用しながら、どういう適職選択があるか、あるいはどういったリスキリングが必要か、丁寧なハローワークにおけるマッチングをできればと考えております。65歳以上の方に対する丁寧な相談支援をという点についてもそのとおりしっかり対応してまいりたいと考えております。
○阿部分科会長 ありがとうございます。
菅村さん、よろしいですか。
ほかにいかがでしょうか。
では、新田委員、お願いします。
○新田委員 まず、丁寧なご説明をありがとうございました。様々な事業に取り組んでおられるということが改めて理解できました。関係者の皆様に敬意を表したいと思います。
その上で、私からは2点申し上げたいと思います。
1点目は、②のハローワークにおける人材不足分野の就職件数についてであります。皆さん御承知のとおり、現在、我が国では人口減少が進行していて、地方を中心に人材不足、労働力不足が深まっている状況にあります。とりわけエッセンシャルワーカーと言われる、医療や介護、保育、建設、警備、あるいは運輸等の分野はより深刻で、これはまさに社会インフラの維持の観点から、非常に重要な課題であると考えています。
一方で、これらは、求人者と求職者の間でマッチングに課題を抱えている分野であることも実態として承知しています。こうした中にあっても、今回御提示いただいた資料の中で、例えば介護、あるいは警備といった、前年度比でプラスになっているという明るい分野も出てきていることは、非常に喜ばしいと思っております。ぜひともしっかりと要因の分析をより具体的にしていただいた上で、その結果を広く共有しながら他の人材不足分野において活用することも御検討いただきたいと思います。
続きまして、2点目は、④の雇用保険受給者の早期再就職割合についてです。今回、目標達成率は91.5%で、この理由として自己都合離職における給付制限期間の短縮という制度の見直しがあったことが目標の未達の一因となった可能性があることが指摘されています。この点については一定の理解をしているところでございます。
制度改正が自己都合離職者の行動変容につながっているのかといった点も含めて、今後、より深く分析する必要があるのではないかと思っています。なぜこうしたことを申し上げるかというと、今、円滑な労働移動の推進が政府も含めて言われている中で、早期再就職を促進することが非常に大事になってくると思っています。こうした観点から、雇用保険における基本手当の所定日数や再就職手当の見直しを含めた雇用保険制度の改正が必要であると、従前から申し上げているところです。そういった観点からも、先ほど申し上げた分析をぜひともお願いしたいと思います。
私からは以上です。
○阿部分科会長 ありがとうございました。
それでは、事務局、お願いいたします。
○菱谷雇用政策課長 1点目の人材不足分野で、介護、警備で明るい兆しが出た点について、そうした兆しもよく分析してよく共有をという点につきましてはそのとおりしっかり対応してまいりたいと考えております。
それから2点目の早期再就職割合の見直しについてのしっかりとした検証ということにつきましては、御指摘の給付制限期間の見直しも含めまして、制度改正がどのように雇用保険受給者の行動に影響しているかについては丁寧に分析していくことが重要だと考えております。雇用保険制度につきましては労働市場改革分科会の取りまとめにおきましても、労働力がより希少になる中での雇用保険制度における対応の在り方につきまして、令和8年度末を目途に結論が得られるよう引き続き労働政策審議会において検討するということとされているところでございます。これまでの改正の影響の分析も含めまして、まずは本分科会の下に設置されました雇用保険部会におきまして公労使の皆様の御意見を丁寧に伺いながら、検証・検討を進めてまいりたいと考えております。
○阿部分科会長 よろしいですか。
それでは、ほかに御意見、御質問はございませんでしょうか。
では、黒澤委員、お願いいたします。
○黒澤委員 ありがとうございます。
最後に1点だけ。評価、PDCAサイクルを本当にすばらしくやっていただいて大変ありがたいと思います。それで、これは評価という観点からではないのですけれども、先ほどもお話に挙がりましたとおり、ハローワークへの新規求人数を見ますと、2022年11月からずっと減り続けている状況にございますね。その点についてどのようにお考えなのかをお伺いしたい。この人手不足が続く中でハローワークに求人を出す企業が少なくなっているということはあり得るのか。
また、求職者も人手不足になるほど就職困難者が増えてくるというのと同じように、充足の難しい求人がここに来て増えているといった状況があるのでしょうか。事務職や生産現場の仕事についての求人が減ったということのみならず、その辺りについてのより深い分析というのもしていただけると大変ありがたいなと思いました。
○阿部分科会長 ありがとうございます。
それでは、事務局、お願いします。
○菱谷雇用政策課長 黒澤先生からの御指摘でございますが、結構複合的な問題がある話だと思っております。足元の動向で見ますと、ハローワークの求人も減っているのですけれども、民間のHRogという会社でやっているような統計を見ましても、求人状況については民間も若干減っているところがございます。そうした足元の減少については求人疲れみたいなことであるとか、あるいは最低賃金の引上げみたいなこともあって、例えばパートの求人が若干減っているところも気になっております。
ただ、そういった話とともに、ハローワークと民間との関係においてハローワークが負けているみたいなところもないのかと言われたら、それは恐らくあるとは思っており、それは自覚しているところでございます。特に求人マイページというのを使うようになっているのですけれども、それが非常に求人者にとって負担になっているのではないかという御指摘もありますので、こういった点について、内部的な話ですけれども見直しに向けた検討も進めているところでございます。
いろいろな検討を進めながら求人の確保や、求人者にとって使い勝手の良いハローワークであるということについて、しっかりと取組を進めてまいりたいと考えております。
○阿部分科会長 よろしいでしょうか。
○黒澤委員 ありがとうございます。
○阿部分科会長 ほかによろしいですか。
それでは、この議題は以上にさせていただきたいと思います。各委員におかれましては、本日以降、追加で御意見がございましたら、事務局より後ほどお送りします意見記入用紙にて6月30日までに事務局へ御提出いただければと思います。
当分科会としての2025年度の評価及び2026年度の目標については、本日の御議論に加え、欠席の委員の方々を含め追加で御提出のあった御意見を踏まえ、私と事務局で相談して取りまとめていきたいと考えておりますが、そのような形でよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○阿部分科会長 ありがとうございます。それでは、そのようにさせていただきたいと思います。
続きまして、議題(2)に移りたいと思います。議題(2)は「ハローワークにおけるデジタル技術の活用について(報告)」です。
それでは、事務局より説明をお願いいたします。
○井上首席職業指導官 続きまして、議題(2)の「ハローワークにおけるデジタル技術の活用について」を御説明いたします。
1ページを御覧ください。ハローワークインターネットサービスにつきましては、令和2年1月からオンライン上での求人・求職申込みを可能とするなど、順次オンラインサービスの拡充に努めてきたところでございます。現在、求人申込みの約85%がオンラインに移行し、求職者の約45%がオンラインでのマイページサービスを御利用いただいているところであります。また、本年3月にリニューアルを行いまして、スマートフォンに対応しました画面の視認性の向上、求人の簡単検索など、機能の追加を行っております。今後とも利便性の向上に取り組んでまいりたいと考えております。
続きまして、昨年5月に職業安定分科会に御報告した、ハローワークにおけるAI活用の実証事業の状況を御説明いたします。次のページを御覧いただきたいと思います。令和7年度におきましては、ハローワーク職員向けとハローワークインターネットサービスの利用者向けの2種類のAIの実証事業を行っております。
左側、1の職員向けの実証事業につきましては、職員が求職者の方におすすめ求人を提案する業務、そして職員が求人者に求人条件の見直しを提案する業務に、過去3年の求人・求職データを学習したAIを活用いたしまして、全国10か所のハローワークで実証事業を行っているところでございます。
右側の2のハローワークインターネットサービスの利用者向けの実証事業につきましては、求職者・求人者からの問合せに対して生成AIを活用したチャットボットが回答するものであり、実証事業に協力いただいたモニターの方を対象に行ったものであります。
これらの実証の結果につきましては、次の3ページを御覧いただきたいと思います。
マル1、職員向けの実証事業になります。こちらにつきましては、求職者へのおすすめの求人の提案に関しまして、期待以上である、期待どおり、妥当ではないという3段階で評価を行いまして、今回の実証におきましては職員の評価は約7割が妥当ではないという評価になっております。その理由といたしましては、記載をしていますとおり、職種・仕事のミスマッチが37%、次いで年齢のミスマッチが13%となっております。今回のAIの推論におきましては、職業分類コードや就業地コードといったコード化された求人・求職のデータに基づいて行ったところでございます。
一方、最も妥当ではないと挙げられていた理由である職種・仕事のミスマッチに関しましては、例えば、職業分類の小分類で飲食料品販売員というものがございますが、これをもう少し詳しく見てみると、食品販売であったり、パンの販売であったり、コーヒーショップの店員であったり、様々なものの職種が含まれており、今回の実証におきましては少し職業分類だけではデータが不足していたのではないかと考えております。
このため、求人票、そしてまた、求職票にいろいろ具体的に書いていただいております仕事の内容、また、希望職種という内容を自然言語として学習データに追加するとともに、次いで理由の多いものとして挙がっていた年齢のミスマッチにつきましては、あらかじめ推論対象となる求職者が応募可能な求人に絞り込むといったことを通じまして精度を向上させる可能性があるのではないかと考えております。
続きまして、マル2の求人者への条件緩和の提案につきましては、おすすめ求人と同様に3段階で評価を行っております。結果として、職員の評価は約8割が妥当ではないという評価になっております。
こちらの理由につきましては、内容の妥当性・数値不足が53%、変更困難な項目が30%となっております。今回の実証事業におきましては、求人条件緩和をした結果として充足したかどうかというデータを保有していないために、実際に充足した求人のデータを学習し、そこから推論を行ったところでございます。例えば、賃金が高いほど求人が充足しやすく応募者も増えるという傾向が見受けられます。今回の推論の結果としては、賃金を1割アップすれば応募倍率が上がるという緩和案が示されるのですけれども、実際のところ、提案内容が職種や地域の実情に応じ求人者の方が納得できる実現可能なものに至っていないという点がこの評価につながったものではないかと考えております。
このため、AIの活用のほかに、資料の4ページにイメージとしておつけしておりますが、例えば地域・職種に応じた勤務時間などの求人条件の相場や賃金の条件緩和、このぐらい上げたら求職者がこのぐらい増えますというデータをお示しし、労働市場のデータの可視化ということを通じて求人者のサポートができるのではないかと考えております。
3ページに戻りまして、令和8年度におきましては、これらの実証結果を踏まえまして必要な見直しを進めていくこととしております。
右側の利用者向けの実証事業について御説明します。こちらにつきましては、主な指標であるAIチャットボットの利用者の問合せの解決率は7割を超えております。また、再利用の希望の度合いにつきましても平均3.04点となるなど、一定数の利用も見込まれているところでございます。
その一方で、入力後のレスポンスの速度につきましてはやや低い平均2.79点にとどまっているところでございます。また、今回の利用者からの問合せ内容につきまして、5ページに資料をおつけしております。主に各種制度の問合せやマイページの利用方法といったものの相談が多いのですけれども、それ以外に、今回の実証事業の回答の範囲外といたしました求人情報検索への問合せ、ニーズも多く見られたところでございます。
3ページに戻ります。令和8年度におきましては、昨年度の実証事業を踏まえまして、先ほどのニーズとしてあった求人情報検索への対応、また、音声認識の機能を追加いたしまして、継続的な実証を行っていくこととしております。
今回、実証事業は少し課題もあったところでございますが、引き続きAIを含むデジタル技術を活用いたしまして、ハローワークの利用者の方の利便性の向上に取り組んでまいりたいと考えております。
本議題の報告は以上となります。
○阿部分科会長 ありがとうございました。
本件について御質問、御意見がございましたら、挙手または「手を挙げる」ボタンをクリックし、私が指名した後にお名前を名乗ってから御発言いただきますようお願いいたします。いかがでしょうか。
では、オンラインで馬渡委員が手を挙げておりますので、馬渡委員、お願いいたします。
○馬渡委員 全国中央会の馬渡でございます。
ハローワークにおけるデジタル技術が進んでいることや、AIも活用しようということになっていることが、よく分かりました。いろいろな民間の職業紹介では物すごくサービス提供やマッチングの高度化というものが進んでいますので、ぜひとも負けないように、ハローワークのいろいろな膨大なデータを生かして、AIも活用できるような形になると良いと思っております。
その上で、我々も現場でAIを使うことがあるわけですけれども、全部が全部正しく答えてもらえるということはないと痛切に感じております。入れるデータが少ないとそれなりにぼやっとした答えしか返ってこないということがあります。求職する方もそうなのでしょう。今は、自分が何に向いているかとか、マッチングはどちらが良いかというよりも、AIに聞いたりする。いろいろな身の周りのこともAIに聞いて決めるという方も増えてきております。ぜひ、職員の皆さんがいろいろな支援サービスの助言をされる際に、正確なAIでデータを精査したら、こういう条件の方がこういう職種に就いたら皆さん幸せになっておられますよ、と言えるようなAIの活用をしていただくと良いと思っています。
先ほども申し上げましたけれども、細かい部分で実際にどれがいいかというのは職員の皆さんもなかなか判断に困る場合があるかもしれませんから、せっかくAIが発展してきている状況ですので、その元になるデータを今からきちんと本省でも集めていただいて、ぜひいろいろな面で活用していただければなと思った次第です。
以上です。
○阿部分科会長 ありがとうございました。
よろしいですか、事務局から何かあれば。
○井上首席職業指導官 御意見ありがとうございます。
おっしゃっているようにAI自体の精度の向上のためにはどういったデータを学習させていくのかという点が非常に重要になってまいりますので、今回の実証事業でなかなか足りなかった点を含め、また今、馬渡委員から御意見いただいたいろいろなデータを分析するという観点を持って引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
○阿部分科会長 ほかに御質問、御意見はございますでしょうか。
では、伊藤委員、お願いします。
○伊藤委員 労働側委員の私鉄総連・伊藤でございます。説明ありがとうございました。
議題1で、ハローワークについては社会のセーフティーネットとしての役割や、社会からの期待もあると発言がありました。一方で、ハローワークの職員は、多様化する求職者のニーズに沿った対応や目標達成が求められており、その負担も増加していると聞き及んでおります。デジタル技術の活用がハローワークで働く職員の皆さんの負担の軽減、あるいは生産性向上につながり、捻出された時間によってさらなる求人の開拓や、マッチングの質の向上などの取組が行われるよう期待をしています。
そういった観点から、資料の中で利用者向けのAIのチャットボットについては一定の成果が出ていると受け止めております。とはいえ、職員向けの取組については課題が多いという説明があり、見直す予定ということですが、現場の職員の皆さんの声も参考にしつつ、AI等の活用の在り方などについて精度を高めていくようにお願いします。
以上です。
○阿部分科会長 ありがとうございました。
事務局から何かあれば。
○井上首席職業指導官 今の御意見、ありがとうございます。
おっしゃるようにハローワークのサービスを向上させていくため、いわゆる事務の効率化という観点も非常に重要だと思っておりますので、そういった点はしっかりと意識していきたいと思います。なかなか職員がこういった制度を十分理解できないようなケースもございますので、職員に対してもAIの使い方、または必要性というところは丁寧に説明してまいりたいと考えております。
○阿部分科会長 よろしいですか。
ほかにいかがでしょうか。
それでは、新田委員、お願いします。
○新田委員 改めて、御説明ありがとうございました。
ハローワークでAIを活用するということが非常に重要だということは従前から申し上げているとおりで、まさにそれは、先ほどの発言とも重なる部分がありますけれども、人口減少下において労働供給制約が非常に強まってきているといった中で日本全体の生産性を向上していくためには、雇用のセーフティーネットを労働移動推進型に移行するということと併せて雇用のマッチング機能を強化するということは非常に大事だと考えております。
特に都市部以外の地域においてはハローワークが果たしている役割というのは非常に大きいものがあると理解をしておりまして、この点、先ほどの資料の2ページに記載されているマッチング機能の強化ということに加えて、AI活用によってその高度化を図るということが不可欠と考えているところでございます。
そうした中で、今回の資料を見るとややハローワークの職員の方々の評価はなかなか厳しいものがあるという実態も明らかになってきています。ただ、この結果だけを捉まえてハローワークでAIを活用するということはあまり適切ではないということにはならないと考えております。むしろこれを、既に分析されておりますが、その結果を踏まえてどのようにしたらより活用できるのかという観点から今後検討していただきたいということを強くお願いしておきたいと思います。
特に先ほど議題1にもありましたけれども、ハローワークの方々は様々な業務をやっていると承知をしております。そうした中でAIを活用することによって業務の負担が軽減されて、その結果、様々なほかの部分での活躍のフィールドもぜひ広げていかれることが望ましいと思っておりますので、こうした観点から今年度も引き続き、試行錯誤の中でということになると思いますけれども、ぜひ進めていただきたいということを重ねてお願いしておきたいと思います。
私からは以上です。
○阿部分科会長 ありがとうございます。
では、何かあれば、事務局からお願いします。
○井上首席職業指導官 今、新田委員から御意見いただきましたように、ハローワークのマッチング機能強化のためにはAIの活用が非常に重要だと認識しておりますので、昨年度の実証で少し課題があった点を踏まえて改善を図りながら、少しでも利用者サービスの向上につながるように取り組んでまいりたいと考えております。
○阿部分科会長 では、オンラインで黒澤委員が手を挙げておりますので、黒澤委員、お願いします。
○黒澤委員 ありがとうございます。
御説明どうもありがとうございます。今、新田委員がおっしゃったことと同じような観点からなのですけれども、今回職員の方々から大変厳しいという御回答があったことは、当然ではないかと思うのですね。御自身のなさっている仕事の意義や存在意義を強調されたいと思いますので、妥当ではないと答えられるのは至極当たり前だと思います。しかし、だからといってAIは駄目、で終わりにするのではなくて、いかにAIをうまく活用しつつ、利用者にとってより質の高いサービスを提供すべきかを考えてほしいという点を、ぜひハローワーク職員の一人一人に理解していただかなくてはいけないのではないかなと思います。そのために、トップの方々からのそういったマインドセットの普及をより一層お願いしたいなと思いました。
それからもう一点、求職者へのおすすめ求人の提案で、年齢のミスマッチがかなり見られたということなのですけれども、これを機に求人企業に対する求人条件の緩和のご提案、つまり年齢を限定する合理性はあるのかということを改めて確認してはどうかと感じました。求人条件をどう変更すれば求職者がどれだけ増えるかというデータを提示する御予定とのことで、それもすばらしいことなのですが、例えばそれに加えて、若い人を求めていたのだけれどもそうでない人を採用した場合にこういう成功事例があったとか、その場合の給与水準の算定方法はこのようにしたといった事例を併せて共有するというように、データだけではなく、より包括的に、これまでハローワークで培われてきたすばらしいノウハウを集約させた形で御対応をいただけるとより一層効果的なのではないかと考えました。
以上です。どうもありがとうございます。
○阿部分科会長 ありがとうございます。
事務局から何かあれば。
○井上首席職業指導官 黒澤委員からいただきました1点目の御意見につきましては、まさにそのとおりだと考えております。職員に対して今回の実証に当たってはかなり丁寧に説明してきたつもりではありますが、継続的に実証するに当たっては職員に対してもその点をしっかりと説明して、AIの活用の方向性の理解を促してまいりたいと考えております。
2点目の年齢制限のお話につきましては、御指摘いただいたように現在も若年者に限定するなど例外事由に当たる場合に一部年齢制限が行われているところでございます。この必要性は十分に企業側で検討いただいた上で判断いただいているとは考えておりますけれども、ハローワークにおきましても、個人の能力、そして適性で判断していただけるよう、これまでのノウハウを活用しながら年齢を不問としていただけるような働きかけは引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
○阿部分科会長 よろしいですか。
ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
そうしたら、最後に私から御質問というか、御意見というか、3ページ目の2の利用者向けサービスのほうで、利用者へのアンケートで求人検索・提案、職業相談・紹介がかなり高くて、3ページの水色の囲いの部分の下のほうですけれども、求人検索などの追加機能により、より幅広い利用者が活用する可能性ありとなっております。ということは、求人検索をチャットボットに追加していくということなのかと思ったのですが、一方で、1番の職員向けではなかなかこの求人提案というのが難しいということは現状そのとおりだと理解しておりまして、この辺りをどう理解すればいいのかということです。つまり、チャットボットで求人検索を追加機能として提供した場合に、むしろ妥当ではない求人を提案してしまうおそれはないのかということがまだあるのではないか。
そこで、むしろ求人検索で職業相談や紹介、あるいはどういう求人がいいのだろうかといったときには、これは私の個人的な見解ですけれども、ジョブタグに誘導していただいて、もしかしたらジョブタグの中にある幾つかの検査をやっていただくとか、そのように誘導するというのもある。むしろダイレクトに求人検索に行くのではなくて、検査をやっていただいて自分の適性がどこにあるのかとか、どういう仕事がどういうところにあるのかというのをジョブタグを見ていただいた上で求人を自身で検索するなり、あるいはハローワークの職員に相談するなりという誘導のほうが現実的なのではないかと思いました。
私もジョブタグの検査を幾つかやりましたけれども、かなり面白かったですので、委員の皆さんも一度、もし御興味があればやっていただければと思いますが、そのような形のほうがいいのではないかと個人的には思った次第です。
以上です。
○井上首席職業指導官 今、分科会長から御意見いただいた1点目について御説明させていただきます。まず今回の求人検索への対応という部分につきましては、現在もハローワークインターネットサービスで求人検索は提供しているのですが、例えば介護、東京23区内、賃金30万円という形で、今は一つ一つ選んで求人検索をしているものをチャットボットに入力いただくことによって、チャットボットが代わりに求人検索をし、いわゆるフィルターとして機能するものであります。そこの検索にAIを使うのですけれども、検索結果そのものは従来のシステムの枠組みを使うものであります。最初の職員向けの機械学習をしたAIとは直接結びつかないという整理になっておりますので、精度というところでの問題はないと考えております。
そして2点目のジョブタグにつきましては、チャットボットそのものが打ち込んだものに対する回答をするという機能になっておりますので、どういう形で誘導できるのかというところは、御提案いただいた内容について担当課室ともよく相談しながら検討を進めてまいりたいと考えております。
○阿部分科会長 非常によく分かりました。ありがとうございました。
ほかに御質問、御意見はございませんでしょうか。
では。
○村山職業安定局長 職員安定局長でございます。本日は大変熱心な御議論をいただきましてありがとうございます。
本日は目標設定と、そしてハローワークの業務に関するAI活用について、ハローワークに関する根本的な御議論をいただき、大変ありがたく思っております。
とりわけ労使双方からお話をいただきました人材不足の状況の中で、特に使用者側の皆様からは地方も含めた中小企業、また、エッセンシャルワーカーの部門においてきめ細かな一層の対応を求めるという話もいただきましたし、また、労働側の皆様からはセーフティーネット機能ということを十分に発揮するために求人開拓に一層努める必要があるという貴重な御意見もいただきました。また、労使双方から、ハローワークの体制的なことに関する御言及もいただいたと理解をしております。
全体を通じまして、まず体制の関係でございますが、長年にわたる財政的な制約、国全体として対応するための定員管理施策の中で、ハローワークの定員はネットで常勤職員が減少するという時期が長く続きました。しかし、近年になりましてまさに人への投資が重要だと、あるいはまた、非正規雇用をはじめとする雇用対策が重要だということで、このまま減らし続けるのもどうかということも我々も政府部内では主張し、この3年間、6年度、7年度、8年度でございますが、長くずっと減少してきた常勤職員の定員が100名以上、それぞれ増員を認められているという状況で、これは逆に言うと期待いただくとともにきちんと仕事を一層しないと国民の皆様に申し訳ない状況になっているという緊張感を持ってやっているところでございます。
そうした中で、増員した定員の配分の仕方ですけれども、実際のハローワークでどうやってその増員いただいた点を生かすかということで、広く薄巻きにするという考え方もあるかもしれませんが、現在、かなり重点的な取組を行っております。地域の課題に対応するための支援事業、課題解決型の支援事業と言っておりますが、具体的には一定程度の規模のハローワークを中心に、特に地場の企業の求人内容について分かりやすくビジュアルに、また、直接の説明機会を丁寧に設けて提供をするような取組でありますとか、あるいはまた、先ほどもあったような職種間のミスマッチ、あるいは求職者の方にも、意外と地域の、特に中小企業で働きがいがあり、処遇も充実しているような企業の情報が必ずしも行き届いていないという状況もある中でそういったものを行き届かせる、また、労働条件面で課題のあるような求人については、むしろその充足に向けて求職者のニーズや希望も踏まえて現実的な改善提案もしていくということでありますとか、さらに、ある程度求職活動をしているけれども困難な方に関しましては、きめ細かい一対一のマンツーマンの対応をさらに強化していくという伴走型の支援といった取組を重点的に進めているところであります。
実は今、各側の委員の皆様方に、大変御多忙の中ですけれどもハローワークを視察していただくという日時の調整について御相談をさしあげているところでございますが、この視察先というのはまさに令和6年度からそうした取組を先駆的に行って相当の就職率等の実績を上げているハローワークでございまして、ある意味そこから少し先へ行っているところからほかのハローワークへ横展開をしようという一つの拠点になっているハローワークを御視察いただく方向で現在調整をさせていただいているところでございます。ぜひまた見ていただきまして、まだまだ足らない部分は幅広く御指導いただければと思いますし、また、積極的な政策面での改善提案がございましたら、この分科会での御議論にも反映していただくことができれば大変ありがたいと思っております。
今日は大変各側から積極的な御意見をいただきましたので、一言添えさせていただきました。恐縮です。
以上です。
○阿部分科会長 ありがとうございます。
それでは、本議題は以上とさせていただきます。
本日予定されている議題は以上で終了いたしましたが、この際、委員から御発言はございますでしょうか。よろしいですか。
それでは、予定されている議題は以上で終了いたしましたので、本日の分科会はこれで終了させていただきます。どうもありがとうございました。

