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- 2026年6月26日 第33回健康・医療・介護情報利活用検討会 医療等情報利活用WG 議事録
2026年6月26日 第33回健康・医療・介護情報利活用検討会 医療等情報利活用WG 議事録
日時
令和8年6月26日(金)13:00~15:00
場所
WEB会議
AP赤坂グリーンクロス Eルーム(事務局、報道関係者のみ)
AP赤坂グリーンクロス Eルーム(事務局、報道関係者のみ)
出席者
- 構成員(五十音順、敬称略)
-
- 秋山 祐治
- 印南 一路
- 小野寺 哲夫
- 笠木 映里
- 近藤 則子
- 澤 智博(座長)
- 武田 理宏
- 長坂 雄太(代理)
- 長島 公之
- 山田 哲史
- 渡邊 大記
- オブザーバー(五十音順、敬称略)
-
- 安藤 公一
- 喜多 紘一
- 佐藤 慶彦
- 高野 博明
- 高橋 肇
- 田河 慶太
- 松崎 俊久
- 山口 浩志
議題
(1) 医療等情報の利活用について患者等の当事者からヒアリング
(2) 電子カルテ情報共有サービスに関する検討事項について
(3) 電子カルテの普及について
(4) その他
(2) 電子カルテ情報共有サービスに関する検討事項について
(3) 電子カルテの普及について
(4) その他
議事内容
開会
【長嶺室長】 定刻になりましたので、ただいまより「第33回 健康・医療・介護情報利活用検討会 医療等情報利活用ワーキンググループ」を開催いたします。皆様におかれましては、ご多用のところ本ワーキンググループにご出席を賜り、誠にありがとうございます。本日は、構成員の皆様はオンラインによる開催としております。その他の傍聴希望者は、傍聴用 Zoom ウェビナーから傍聴をお願いしています。また、正確な議事録作成や、いただいたご意見等の整理を事務局で正確に行うために録画をさせていただきますことを、ご承知おきください。
次に資料の確認をさせていただきます。議事次第、資料1~3、参考資料1、2の計6点を事前に送付しております。Web 会議の画面上で見えにくい時は、お手元の当該資料をご覧ください。
次に本日の委員の出欠状況について申し上げます。本日は、小尾構成員、高倉構成員、田宮構成員、山口構成員からご欠席の旨、ご連絡をいただいております。橋本構成員については、代理で長坂様がご出席される旨、ご連絡をいただいております。また本日は議題1「医療等情報の利活用について患者等の当事者からヒアリング」をお話しいただくにあたり、全国がん患者団体連合会の天野様にご参加いただいております。よろしくお願いいたします。
会議中ご発言の際は「手を挙げる」ボタンをクリックし、澤主査の指名を受けてからマイクのミュートを解除し、ご発言ください。ご発言終了後は、再度マイクをミュートにしていただきますようお願いします。事務局からは以上です。
それでは、澤主査、議事進行をよろしくお願いいたします。
議事
(1)医療等情報の利活用について患者等の当事者からヒアリング
【澤主査】 本日の議題は4つです。(1)医療等情報の利活用について患者等の当事者からヒアリング
(2)電子カルテ情報共有サービスに関する検討事項について
(3)電子カルテの普及について
(4)その他
です。(2)は審議事項、(3)は報告事項となっています。
まず議題(1)「医療等情報の利活用について患者等の当事者からヒアリング」として、資料1について、全国がん患者団体連合会の天野様よりご説明をお願いします。
【全国がん患者団体連合会 天野様】 全国がん患者団体連合会理事長の天野慎介と申します。本日は貴重な機会をいただきありがとうございます。
私個人は、2000年に27歳の時に血液がんの悪性リンパ腫を発症したがん患者で、自身の経験をもとにがん患者支援団体の活動に関わってきました。また、治療を経てから長期間が経過した、いわゆるがんサバイバーの立場になると思います。本日は、がん患者団体の立場と、長期のがんサバイバーという個人の立場から、経験も踏まえてお話しさせていただきたいと考えています。よろしくお願いします。
資料2頁をご覧ください。一般社団法人全国がん患者団体連合会は、全国のがん患者団体の連合体組織で、現在51の加盟団体、加盟団体の会員総数およそ2万人を有する連合体組織です。
資料3~4頁をご覧ください。まずお話ししたいのは、小児がんの患者についてです。現在小児がんは、以前と比較して治療成績が大きく向上し、8割以上の患児に治癒や長期生存が期待できる時代となっています。一方、罹患後に長い期間、様々なライフステージやライフイベントを経験することになり、長期的なフォローアップが求められています。この中で、いわゆる晩期合併症が問題となります。小児がんは、治癒や長期生存が期待できるようになった一方で、治癒を目指した強力な治療を行う場合があり、治療から数年あるいは場合によっては数十年を経てから合併症が現れることがあります。晩期合併症の例としては、成長・発達への影響、生殖機能への影響、臓器機能への影響、そしてこれが非常に深刻ですが、いわゆる二次がんの可能性もあります。小児がんを経験した患児が、成長に伴って小児科から成人診療科へと診療の主体を移す移行期医療は、トランジションと言いますが、この中で患者が自分の治療歴を把握して健康管理を行えることが重要となります。成人のがんにおいても治療成績の向上により長期生存のがんサバイバーが存在するため、同様の課題が存在しています。
資料5頁は厚生労働省のがん対策推進協議会において、日本小児血液・がん学会の大賀理事長が発表された資料です。具体的に小児がんの長期フォローアップにどのような課題があるのかについて、またフォローアップが喫緊の課題であると指摘されています。小児がん経験者の40%に晩期合併症の症状があり、そのうち37%の方は複数の症状があります。また14%は、生活・社会活動の制限を経験しています。米国など、海外の研究においても、小児がん経験者は何らかの症状を慢性的に抱えていることが分かっています。したがって、小児がん経験者をフォローアップする上で、過去の治療情報はやはり重要となります。
資料6頁をご覧ください。成人のがん患者についても重要なことですが、放射線治療には晩期障害があります。これは治療から相当な期間が経過してから現れるもので、照射部位によって、例えば頭頸部や胸部、腹部・骨盤、その他の部分に様々な症状が起こり得ます。放射線治療においては、臓器や部位によって生涯の耐容線量が決まっているため、過去の治療でどれだけの線量を照射したかの記録が重要です。万が一、相当年数が経過してから別の病院で再治療が必要となる場合に、過去の線量が分からなければ、安全な照射ができないことになります。私個人も、別の医療機関で過去の放射線治療の線量についての情報が必要となった経験があります。私は胸部の、縦隔に対して40グレイの放射線治療を受けています。この情報は、ないよりはよいのですが、これだけではあまり役に立ちません。万が一、再発等によりさらなる放射線治療などが必要となった場合は、より正確なカルテ情報が必要となります。私は医療の素人なので、素人の私が「40グレイを当てた」と言っても、それは本当なのか。また具体的にどの部位にどのような方法で当てたのかも正直分かりません。ですから、このような場合にも過去の治療記録が重要となります。私は数年前に、二次がんあるいは晩期再発の可能性があると診断を受けたことがあり、結果としてそうではなかったのですが、その際にもやはり過去の治療歴が必要となりました。私は何度か病院を変わっているため、最初に治療を受けた病院の記録やカルテ情報が残っていないものもあり、かなり困ったという経験があります。
資料7頁をご覧ください。放射線治療の他にも、がん治療では、いわゆる心毒性というものがあります。有名なものは、アントラサイクリン系の抗がん剤です。これも放射線治療と同様に毒性が蓄積されるため、生涯における投与量が重要となります。私は再発を2回経験しており、かなりの量のアントラサイクリン系の薬を使っています。アントラサイクリン系の薬は、一定量を超えると心毒性のリスクが高まりますが、過去に治療を受けた時に主治医から「限界量を超えて投与せざるを得ない」と聞いていました。ですから、私は一般的な限界量を超えて投与されていることについては知っていましたが、具体的な投与量は分かりません。今後私がさらにアントラサイクリン系の薬を使うことは難しいとはいえ、万が一使わなければいけない時に、そのような情報が分からなければ、投与が難しくなることがあると思います。
資料8頁をご覧ください。患者に対して薬物療法の名称だけではなく、具体的な投与量や回数等を伝える取組があります。こうした取組は海外では既に広がっていますが、日本ではまだ一般的ではありません。
資料9頁をご覧ください。各種情報のデータ保存期限について、多くは5年間、あるいはそれより短い場合もあります。これまでの話を聞いていただき、ご理解いただけると思いますが、5年以上たってから生じる晩期障害、あるいはその他の疾病になった時に、過去のカルテ記録を参照できなければ、不利益を被る可能性が高いと言えると思います。
資料10頁をご覧ください。これも既に十分議論されているかと思いますが、救急医療や災害医療においても、過去の記録は非常に重要です。特に大規模災害等では、記録が失われる場合もあります。私が所属する患者団体の会員の中には、東北地方の方もいらっしゃいますが、東日本大震災が発生した時に、東北地方の沿岸部の医療機関を受診していた方も何人かいらっしゃいました。例えば私が存じ上げている方は、治療を受けていた病院ごと津波で流されてしまったので、宮城県でがん治療を継続することができず、ご自身の実家がある別の県に避難されて、そちらで治療を継続することになりました。カルテも失われてしまったので、過去の治療歴が分からず、治療は継続できたのですが、かなり困ったと聞いています。また、私は晩期合併症の影響で何度か救急搬送されたことがありますが、出先のためにお薬手帳を携行しておらず、救急外来で「過去にかなり濃厚ながん治療を受けている」とお話ししたところ、「過去の治療歴や現在飲んでいる薬が分からないと、治療は難しい」「お薬手帳を取ってきてください」と言われたことがあります。もちろん私は救急搬送されて動けない状態だったので、家族に持ってきてもらいましたが、このように過去の治療歴等が分からないと不利益を被ることが、今もまだあると思います。
資料11頁をご覧ください。血液がんに限らず、がん患者は長期生存が期待できる時代になりました。これは喜ばしいことですが、治療を行った診療科でフォローアップしている患者があふれ返る状況が生じています。日本血液学会では、医師会や製薬企業と協力する形で、血液がんの治療を受けた患者のフォローアップを行う際に、地域の医療機関やクリニック等と連携する取組「HEMA-Bridge 事業」を開始しています。やはりここでも過去の治療歴が重要になることが分かると思います。
資料12頁をご覧ください。最後にまとめになります。繰り返し申し上げたとおり、小児がんに限らず、晩期合併症がある場合、患者が過去の自分の治療歴を把握し、健康管理を行えるようにすることは重要であり、これは医療機関にとっても重要となります。過去の治療歴が正しく把握できなければ、再治療や晩期障害の治療に支障が生じる場合もあります。この際に重要となるのは、患者自身が治療や投薬に関する情報を持っているだけではなく、医療的な正確さを持ったデータが必要だということを重ねて申し上げたいと思います。
私からは以上です。ありがとうございました。
【澤主査】 それでは今のご説明について、ご意見、コメント等、ございますか。天野様や事務局からの回答については、ある程度まとめてご回答いただくようにお願いします。喜多オブザーバー、お願いします。
《意見交換》
【喜多オブザーバー】 PHR についてはご存じだと思いますが、これは患者が自分の生涯の治療歴としてデータを保存しており、PHR関連団体も生涯のデータを長期間保存する方法を検討しているので、医療データを個人に渡すPHRがうまく連携できるようなことを考えていくとよいのではないかと思います。また、患者が子供等で自分では入力できない場合は、誰かが前もってPHRに入れておく、Prepopulation という概念がありますので、これも併せて一緒に進められるとよいと思います。以上です。
【澤主査】 印南構成員、お願いします。
【印南構成員】 非常に基本的な質問です。ただいまのプレゼンの中で、基本的に保存期間は長くても5年ほどとなっていました。他の分野においても、5年という保存期間が定められていることが多いと思いますが、今のお話を聞くと、5年にする合理的な根拠は一体どこにあったのだろうかと思います。理想を言えば、全期間について残せばよいわけです。がんに限らず、他の疾病に関しても過去のデータが有用になることがあると思います。5年という期間がどのような根拠で定められたのか、教えていただきたいと思います。以上です。
【澤主査】 事務局よりお願いします。
【高橋室長補佐】 事務局よりお答えします。5年という保存期間については、医師法で診療録の保存期間は5年とされており、医療機関側が保有する診療録と整合性を保つという考え方があります。もちろん理想的に考えれば、様々なデータをずっと保持できればよいとは思いますが、ランニングコスト等の関係もあり、一定の仕切りが必要だったということです。その上で電子カルテ情報共有サービスにおいては、医師が必要と判断した場合には、長期保存フラグを活用できるようにしています。仕組み全体としてはそのような形にしている状況です。以上です。
【印南構成員】 5年以上保存することについて、医師任せになっているということでしょうか。私はある医師から「一応5年と決まっているが20年は持っている」と聞いたことがあります。今、電子カルテの情報を共有する議論をしている時に、法体系がそうなっているからというのは、あまり理由にならないので、見直す余地があるのではないかというのが私の意見です。
【長嶺室長】 ご意見をありがとうございました。私たちも何らかの検討が必要と考えるので、本日、天野様にご意見をいただきました。
【澤主査】 その他、ご意見、コメント等、ございますか。
【長嶺室長】 よろしいですか。それでは、ご意見をありがとうございました。天野様には、ここでご退出いただきます。ご多用のところ、本日は誠にありがとうございました。
【全国がん患者団体連合会 天野様】 貴重な機会をありがとうございました。
【長嶺室長】 それでは、座長にお戻しします。
(2)電子カルテ情報共有サービスに関する検討事項について
【澤主査】 続いて審議事項の議題(2)「電子カルテ情報共有サービスに関する検討事項について」として、資料2について事務局より説明をお願いします。【高橋室長補佐】 事務局より説明させていただきます。
資料5頁をご覧ください。1つ目は、検証用の技術解説書の更新についてです。主な更新箇所のうち、「傷病名の登録範囲」から「検査単位の拡充」については、これまで当ワーキンググループで論点等を提示しご議論いただいた、モデル事業で判明した課題と、その対応方針について更新しています。主な更新箇所のうち、「診療情報提供書における同意区分」と「健診文書登録にあたっての患者同意」については、本日スライドをお持ちしていますので、この後ご説明します。モデル事業においてご協力いただいている医療機関やベンダーに、検証用に更新した技術解説書にご対応いただき、検証を進めていきたいと考えています。
資料7頁をご覧ください。2つ目は、健診種別の設定についてです。電子カルテ情報共有サービスでは、健診実施医療機関で作成した健診結果報告書を、資料7頁下部に記載した6つの健診種別に設定した上で登録いただくこととしていました。しかしながらモデル医療機関へのヒアリング等を通して、健診実施医療機関で実施する健診の1つのコースで複数の健診種別を実施している場合があること、また、健診実施医療機関の契約先が多岐にわたり、健診受診者が、どの法令、どの実施主体に基づいた健診を受診しているかの判断が難しい場合があることなどから、医療保険者等への提供の同意が適切になされない可能性が危惧されました。
資料8頁をご覧ください。このため、目の前の全国的な運用開始に向けては、全ての健診について、保険者への提供に係る同意を取得した上で登録いただき、健診種別が明確に分かる場合は従来どおり各健診種別を設定していただき、健診種別が明確に分からない場合には「保険者以外が行う特定健診等に相当する健診」に設定していただくこととしてはどうか、と考えています。なお、健診種別に関する課題の対応案については、医療保険者等における健診結果報告書の取り扱いや現場負担等も考慮し、関係者にご協力いただきながら、引き続き検討を進めていきたいと考えています。
資料9頁は、健診種別の設定についてのイメージ図となります。
資料11頁をご覧ください。宛先医療機関が定まらない場合の診療情報提供書の対応についてです。転居等で紹介先の医療機関が変更となる可能性がある場合など、宛先の医療機関が空欄で診療情報提供書を発行する場合が存在します。このような場合に、仮の宛先を設定し、「閲覧保留」のステータスにした上で診療情報提供書を発行し、仮の宛先が変わらない場合は、顔認証付きカードリーダー又はマイナポータルで患者が紹介先医療機関による閲覧を同意し、仮の宛先が変更になる場合には、発行元の医療機関において宛先を変更した上で患者による同意プロセスを進めることとしていました。一方、この仕組みが複雑であり、運用が難しいことが、モデル事業から分かってきています。対応案として、複雑な仕組みであるため、全国的な運用開始の段階では、診療情報提供書の閲覧保留の仕組みは使用せず、診療情報提供書を宛先なしにして交付する必要がある場合は、紙の診療情報提供書を使用することとし、改めてユースケースなども踏まえつつ、宛先を指定しない状態での診療情報提供書の送付のあり方を検討できればと考えています。
資料13頁をご覧ください。モデル事業の実施状況について、アップデートしたものを参考としてお示ししています。説明は以上です。
【澤主査】 それでは今のご説明について、ご意見、コメント等、ございますか。事務局からの回答については、ある程度まとめて回答いただくようにお願いします。長島構成員、お願いします。
《意見交換》
【長島構成員】 長島です。2番目の健診種別の設定と、3番目の宛先医療機関が定まらない場合の対応について、いずれも、問題点が全て解決された上で、システム上対応していくことが望ましいですが、おそらくそのためには結構な時間がかかります。一方、実際の運用開始は令和8年度冬頃としていることから、問題点の解決を待っていると実際に始められなくなるため、まずは現状を踏まえ、できるだけ混乱が起こらないような仕組みで始め、実際に始めた上で、様々な課題をしっかりと整理しながら進めていくということで、現実的な対応だと思います。医療現場に余計な負担や混乱を起こさないことが最も重要なので、そのような観点でしっかりと進めていただきたいと思います。私からは以上です。
【澤主査】 松﨑オブザーバー、お願いします。
【松﨑オブザーバー】 協会けんぽの松﨑です。2番目の健診種別の設定に関して意見します。全体として、正確に健診種別が設定された健診結果報告書は、協会が加入者の皆様に対して特定保健指導や、重症化予防の保健事業につなげていくために、非常に重要な情報と考えており、検討の全体の方向性には賛成します。
しかし、今年度開始される当面の運用では、実際には健診種別が正確に分からない場合が大半と考えており、この状況では特定保健指導等にはほとんど活用できないと考えています。
今般、健診種別に関する課題の対応について引き続き検討とされていますが、協会としては、取組をするとして、健診実施機関の現場レベルで正確に健診種別が管理できるようにすることが重要と考えています。このため、今後検討を進めるにあたり、例えば判別ルールの明確化や、登録時の取り扱い等を示したマニュアルやガイドラインの策定、Q&A の整備も念頭に検討を進めていただければと考えています。いずれにしても現場の状況も考慮しながら、丁寧な検討を進めていただければと思います。私からは以上です。
【澤主査】 田河オブザーバー、お願いします。
【田河オブザーバー】 健康保険組合連合会の田河です。資料2の技術解説書について、コメントを申し上げます。参考資料2の技術解説書の内容については、見直しをいただきありがとうございます。ただ、さらに申し上げるならば、モデル事業では傷病名について患者への情報共有の登録率が低い状況があり、医師が患者に傷病名を説明した後に、しばらくたっても情報の患者共有のボタンを押し忘れたままになっていることもあるかと思います。そうした場合には、情報共有を促すシステム的な対応が必要ではないかと考えています。今回の技術解説書には間に合わないかもしれませんが、今後ご検討いただければと思っています。またシステム的な対応だけでなく、運用面での患者への情報共有の重要性の周知等にも工夫していただきたいと思います。要望です。
【澤主査】 続いて渡邊構成員、お願いします。
【渡邊構成員】 渡邊です。1つ目の検証用の技術解説書について、一点だけお願いです。現在のモデル事業における検証に対する技術解説書だと思いますので、十分な検証後に今後全ての医療機関に出していただくよう、お願いしておきたいと思います。以上です。
【高橋室長補佐】 ご質問、コメントいただいた部分について回答させていただきます。
長島構成員からは、理想的な対応がなかなか難しい状況の中で、きちんと振り返りながら混乱を生まないように進めるように、ご指摘をいただいたと承知しています。こちらについては、ご指摘のとおりと思います。今般お出ししたものが全て最終解とも思っていませんので、きちんと改善を検討していきたいと思っています。
松﨑オブザーバーからコメントいただいた点についても同様と思っており、健診種別がきちんと分かる、また現場でうまく運用が回るように、様々な工夫を検討していきたいと考えています。
田河オブザーバーからご指摘いただいた傷病名の登録について、こちらも同様かと思いますが、モデル事業や全国運用の開始とともに、もし改善が必要なことが分かれば、どのような形で改善できるか、しっかりと考えていきたいと思います。
最後に渡邊構成員からご指摘いただいた、モデル事業で検証した上で技術解説書をしっかり出していくことについては、承知しましたので、引き続き検討を進めさせていただきます。以上です。
【澤主査】 続いて長坂構成員代理、お願いします。
【長坂様(橋本構成員代理)】 日本看護協会の長坂です。健診種別の設定についてです。保険者以外が実施する特定健診等に相当する健診について、健診種別が判別できない場合は、ご提案のとおりの運用が現実的な対応と考えています。一方、全ての健診について、電子カルテ情報共有サービスから保険者等へ健診情報提供に係る同意を取得した上で、健診結果報告書を登録することを前提とする場合、保険者へのデータ提供が法律上義務付けられている健診結果であっても、受診者が同意しない場合には、電子カルテ情報共有サービスへの登録対象外となる運用と理解しています。その結果、本来共有されるべき健診結果が電子カルテ情報共有サービス上で欠落するおそれがあるため、可能な限り漏れが生じないような運用・システム上の工夫をお願いしたいと思っています。以上です。
【澤主査】 続いて武田構成員、お願いします。
【武田構成員】 先ほどの意見と若干重複しますが、全ての健診に対して同意を取得する時に、本来は保険者が受診者に対して同意を取らなければいけないところを、健診機関が代理で同意を取ることになると思うので、その仕組みをしっかり検討いただいて、健診実施医療機関の負担も考慮いただきたいと思います。
もう一点は、同意が取れなかった時に、逆に保険者に同意が取れないことによって医療機関等でのデータ共有にも支障が出てくると認識しています。そうすると、電子カルテ情報共有サービスの良さが半減してしまうと思いますので、この点については、今すぐは難しいとしても、早い段階で解決する方法を考えていただきたいと考えています。
また、宛先医療機関がない紹介状について、これを後回しにして進めることは現実的に一番正しいのではないかと思うので、ぜひ、できるところから始めていただきたいと思います。宛先がないものに関しては、患者の同意があれば、全ての医療機関に共有できるような形も考えていただきたいと思うので、ぜひ今後も議論を進めていただきたいと思います。以上です。
【澤主査】 続いて小野寺構成員、お願いします。
【小野寺構成員】 日本歯科医師会の小野寺です。3番目の宛先医療機関が定まらない場合の診療情報提供書の対応について、質問させていただきます。このようなケースは、歯科の業界でもよくあることなので、今回、紙で対応するということはよく分かりますが、逆に言うと、この問題を解決するのに何か特効薬があるかというと、非常に解決が困難かと思われます。歯科の場合は、電子カルテ情報共有サービスについては、やっと工程表が出て、今年どのような情報を共有するか。来年はシステムの開発ということで、医科よりも遅れて進むわけですが、この問題についてもどうなるか、非常に興味を持っています。解決のめどといいますか、どのように考えているのかを少し教えていただければと考えています。以上です。
【澤主査】 事務局よりお願いします。
【長嶺室長】 様々なご意見をありがとうございました。引き続き検討させていただく内容については、そのまま検討を進めさせていただきたいと思います。
最後にいただいた、診療情報提供書の宛先がない場合についても、今、事務局で案を考えているところです。タイミングとしては、次の技術解説書、あるいは次の次になるかもしれませんが、まずは全国運用の開始を行い、その後に検討を進めることになろうかと思っています。
【高橋室長補佐】 事務局から一点だけ補足させていただきます。長坂構成員代理からいただいた部分について、健診の報告書について、電子カルテ情報共有サービスが始まる前から報告するスキームがあり、こちらがうまく回ると速やかに共有できると思っています。そういった仕組みが既に存在することは、念のため補足させていただければと思います。以上です。
【澤主査】 続いて喜多オブザーバー、お願いします。
【喜多オブザーバー】 健診の区分として、自治体検診と学童検診については、別なのかを確認したいと思って質問しました。以上です。
【高橋室長補佐】 事務局から回答させていただきます。おそらく漢字が違う「検診」かと思いますが、そちらも自治体検診関係で別途、別の部局が検討している部分もあります。厚生労働省全体としては検討していますが、今回の話とは少し別ということになります。
【喜多オブザーバー】 電子カルテ情報共有サービスの中では扱わないということで、理解しました。
【澤主査】 他にご意見コメント等はありますか。こちらは審議事項となっています。それでは、こちらの施策を進めることにご承認をいただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。ご承認をいただけたものとします。
(3)電子カルテの普及について
【澤主査】 続いて報告事項の議題(3)「電子カルテの普及について」、資料3について事務局より説明をお願いします。【田中推進官】 事務局です。厚生労働省医政局医療情報推進官の田中です。それでは資料3の説明に入らせていただきます。まず前段で、これまでの電子カルテの普及について、政府の取組を確認し、その後、今般の資料でお示しするのは、これからクラウドの電子カルテについて認証制度を設けて普及支援を行っていきたいと申し上げていましたが、認証制度の概要について今回議論のたたき台としてお示ししたいと考えています。
資料3頁をご覧ください。まず政府の電子カルテの目標として、こちらは従前から申し上げているとおり、2030年をめどに100%を目指していきます。
資料4頁をご覧ください。こちらは中央部分のみのご説明になります。こちらも従前から申し上げているとおり、2030年の目標に向けて、オンプレ型の現在のシステムから、クラウドネイティブに移行していく方針を示しています。
資料5頁をご覧ください。今申し上げた方針のとおり、診療所については、昨今、クラウドの製品が普及してきているところです。診療所の電子カルテについて、標準仕様を策定した上で普及を図っていく方針です。病院についても、中小規模の病院を念頭に置いた上で標準仕様を策定し普及を図っていく方針を掲げています。
資料6頁をご覧ください。医科診療所向けの電子カルテについては、現在デジタル庁と連携し、標準型電子カルテ(導入版)の開発を進めているところです。今年度中の完成を目指し、来年度以降に普及させたいと考えています。
資料9頁をご覧ください。今申し上げたとおり、医科診療所/中小病院向け電子カルテの標準仕様は、昨年度末にお示ししています。こちらは医療等情報利活用ワーキンググループでも一度お示ししていますが、機能要件、非機能要件、アーキテクチャについて、クラウド型であることを盛り込み、ホームページで詳細を公表しています。
資料10頁をご覧ください。このような内容を含めて、従前から申し上げているとおり、今年の夏をめどに今後の電子カルテの普及計画を策定したいと考えています。
資料12頁と13頁は、昨今の動きをご報告として入れています。現在、高市政権の下で日本成長戦略会議は戦略17分野を規定し、新たな製品や技術に対して積極的な投資を行っていく方針を示しています。戦略17分野の中にデジタル・サイバーセキュリティという分野が立ち上げられ、この中で医療DXを取り扱っています。6月24日の第5回日本成長戦略会議の中で、デジタル・サイバーセキュリティの一つとして医療 DX のロードマップをお示しさせていただきました。資料12頁は全体の概要です。
資料13頁をご覧ください。右側の(2)講じるべき政策パッケージの部分で、①クラウドネイティブ型の情報システムへの転換として、標準仕様の策定と認証制度の構築、認証された電子カルテ製品に対する普及支援、さらには現状、大病院向けにはクラウドネイティブの製品がない状況ですので、そうしたところは開発支援を含めて行っていく、といった内容となっています。戦略17分野の一つに設けていただきましたので、今後こういった方針に沿って、我々も必要な予算を要求し、今後の政策の推進につなげたいと思っています。
このような全体の動きがあることを前提とした上で、資料15頁をご覧ください。電子カルテの認証制度についてです。3月のワーキンググループにおいて認証制度の概要は簡単に説明しましたので、振り返りになりますが、認証制度の運営機関は厚生労働省が行わせていただきます。右側にあるとおり、我々が標準仕様の策定と公表を行い、それを受けて民間の電子カルテベンダーから申請を受け付けたいと考えています。こちらは必要な審査を行った上で認証し、認証製品の普及につなげていきたいと考えています。
資料16頁をご覧ください。少し細かいですが、こちらは前回お示しさせていただいた長期的な認証制度の運用イメージとなります。認証製品については、できれば今年度中に申請を受け付けて認証したいと考えています。今後、医療 DX サービスについては、様々な拡充が図られていくため、その内容については随時、標準仕様の中に取り込み、標準仕様ver1.0、ver2.0、ver3.0という形でアップデートすることを考えています。ただ、このような開発全般がベンダーにとって大きな負担とならないよう、まず取り込む段階では推奨事項として、その後、順守事項にするなど、随時工夫していきたいと考えています。
資料17頁をご覧ください。認証要件についても少しお示ししていましたが、Ⅰに書いてある「標準仕様に準拠した電子カルテであること」が基本要件となります。詳細については、この後のスライドでご説明します。
資料18頁をご覧ください。ここから先が、標準仕様の認証制度の具体的な内容です。最終的には認証制度の要綱として定めた上で、具体的なプロセスについて公表していきたいと思っていますが、現状我々が考えている検討のたたき台となります。まず対象について、申請者として想定しているのは、医科診療所および中小病院向けの電子カルテ製品の提供事業者です。認証の単位は、それぞれ申請をいただいた上で電子カルテ製品ごとに認証を行っていきたいと考えています。また、評価の枠組みも規定しています。この評価の枠組みは、標準仕様の各項目に基づいたものとなっています。具体的にどのような観点で評価するか、右側に記載しています。機能要件は、ある意味一番重要なところで、当然ながら医療 DX サービス群との連携機能について評価します。オンライン資格確認への接続可否、電子処方箋サービスとの接続可否、電子カルテ情報共有サービスとの接続可否、また共通算定モジュールを想定してクラウド型レセプトコンピュータとの接続可否を評価します。非機能要件の可用性について、前回も様々なご意見をいただきました。まずは直近1年間の稼働率99.9%以上を満たすこととした上で、未達の場合は、障害分析の提出を求め、個別に評価したいと考えています。また、データ保管、バックアップ、セキュリティについても詳細に規定しています。
資料19頁をご覧ください。標準仕様にはセキュリティの一環としてペネトレーションテストと脆弱性診断を入れています。具体的な実施頻度や、システムの変更が行われた場合にどのような変更であればペネトレーションテストや脆弱性診断を求めていくかなど、詳細は要綱の中で明らかにしていきたいと思っています。具体的には実施頻度として「年1回以上の実施を原則とする。やむを得ない場合や、リスク評価の結果、テストの必要性が著しく低いと判断される場合は、その理由が提示できること」といった内容を記載しています。
資料20頁をご覧ください。冒頭にペネトレーションテストと脆弱性診断の実施頻度とテスト内容等を規定しています。その下のガイドライン準拠において、ある意味当然ですが、医療情報システム安全管理ガイドライン等への準拠を求めています。その下のアーキテクチャの項目では、従前からクラウドネイティブ型と申し上げているところですが、具体的にSaaS型やマルチテナント構成として、どのような点を評価するかを記載しています。一番下のマルチテナント構成では、「全ての医療機関に対して単一コードベース、単一バージョンにより提供されている」という内容を規定しています。
資料21頁をご覧ください。マルチテナント構成として、単一のコードベース、単一のバージョンで提供した上で「2)全ての医療機関に提供するシステムのバージョンを一斉にアップデート、リリースの自動化ができること」を要件として規定しています。その下には、その他モダン化の具体的なシステム構成やアーキテクチャ等の内容を規定しています。情報提供・公開については、こちらもよくご意見をいただくところですが、「自社 Web サイト上に、電子カルテの価格を公開していること」等の内容を規定しています。
資料22頁をご覧ください。評価の枠組みについては、ガバメントクラウド利用に関する事前相談を受けていることを事前相談として規定しています。また、稼働実績については、こちらもよくご意見をいただきますが、我々として一定程度しっかりと稼働できることを確認するために「認証の申請時点で、直近1年間で一定数以上の医療機関での稼働実績があること」を確認したいと思っています。具体的にどの程度の数で見ていくかは、引き続き意見交換しながら確定していきたいと思っています。そのほか、認証プロセスとして、申請の形式や審査の形式、技術審査をどのような観点で行うかという内容を、この要綱の中で明らかにしていきたいと考えています。こうした認証制度の要綱を今後お示ししていくことにしています。
資料23頁をご覧ください。今後のスケジュールについてです。下の矢羽根のとおり、本日の医療等情報利活用ワーキンググループでの議論の結果を踏まえ、夏にかけてベンダーの方々を含めて意見交換をさせていただいた上で、2026年9月頃には認証制度の要綱を公開したいと思っています。その後、Ver.1.0の標準仕様準拠についてベンダーから申請を受け付け、審査を行い、できれば今年度中に認証制度の認証を行った上で、来年度から認証製品が提供される環境を整備していきたいと思っています。以上が、現在我々が検討している認証制度の概要です。
続いて、資料25頁をご覧ください。クラウド間連携についてのご説明です。今後システムのクラウド化を進めていく上でクラウド間連携が必要ではないかという話は、これまでこちらのワーキンググループでもご議論いただいてきたところです。資料上段に文章でも説明を記載していますが、資料下段のイメージ図をご覧ください。現状は、院内ネットワークを活用した形で、クラウド型電子カルテだとしても現場の端末でファイル交換を行った上で、クラウド上に医療 DX サービスのデータを上げる形になっています。ただ、こうした方式では、クラウド型製品であったとしても、現場でシステム間の接続が必要となるため、各ベンダーの設定作業の負荷が大きくなります。今後システムのクラウド化を目指していくため、医療 DX サービス群とクラウド型電子カルテのクラウド間連携を実現させたいと考えています。今後どのようなシステム間連携の形式を取っていくか、具体的なところは引き続き議論させていただければと思っています。また、文章の最後に記載しているとおり、クラウド間連携を推進するにあたり、医療機関が適切に電子カルテ製品を選定できるよう、医療機関向けの情報提供はしっかり行っていきたいと考えています。
資料26頁をご覧ください。今後のクラウド間連携のスケジュールについてです。クラウド間連携は、2026年度中の構築を目指して対応中で、2027年度以降に事業者との接続テストを実施し、医科の電子カルテより利用開始を予定しています。
駆け足で恐縮ですが、私から説明は以上です。ありがとうございます。
【澤主査】 それでは今のご説明について、ご意見、コメント等、ございますか。事務局からの回答については、ある程度まとめてご回答いただくようにお願いします。長島構成員、お願いします。
《意見交換》
【長島構成員】 認証制度について質問します。資料22頁の評価の仕組みの稼働実績の部分で「直近1年間で一定数以上の稼働実績があること」とあります。一方、資料23頁のスケジュールを踏まえると、申請受付が今年度の12月から1月にかけて予定されていますが、それより前の1年間で一定数の稼働実績が必要になるということは、極めて難しいのではないかと思います。一方、ガバメントクラウド事前相談を受ける場合は、直近1年間の縛りがないとのことです。直近1年間の縛りがあると、例えば1年間待たないと申請ができない可能性もあると思いますが、どのようにお考えかを教えてください。
もう一点は、クラウド型電子カルテと医療 DX サービスの連携についての要望です。ここで重要なのは、サイバーセキュリティ対策がしっかりできること、また医療機関の負担が少ないことなので、ぜひ、そのような連携の仕方を考えていただきたいと思います。私からは以上です。
【澤主査】 続いて小野寺構成員、お願いします。
【小野寺構成員】 資料5頁の「電子カルテシステムの普及に向けた取組の全体像」の上の四角囲みの2ポツ目に「カスタマイズされたオンプレ型電子カルテから、クラウドネイティブ・廉価なものに移行を図る方針」とあります。確かにクラウドネイティブのほうが廉価になるかと期待しています。ただ、実際に診療報酬改定 DX の状況を見ていると、期間を2か月後ろ倒しにして共通算定モジュールで実施すると言っても、当初は「それによって負担が減るので、価格にも反映できるのではないか」との話でしたが、実際終わった後のアンケートでは「思ったよりも負担が軽減されていない」というベンダーの声も結構ありました。結局価格に反映されないのはどうなのかと、我々は思っています。諸事情があるとは思いますが、クラウドネイティブなものになるということは、きちんと価格にも反映されるような取組や支援など検討いただきたいというのが一点です。
もう一点は、資料6頁で「紙カルテや現行の電子カルテの業務はそのままに、国の医療 DX に対応できるようになる」とあります。歯科の場合はこれから標準型電子カルテの議論が進んでいきますが、歯科においても同様の方針なのか、確認したいと思います。よろしくお願いします。
【澤主査】 続いて渡邊構成員、お願いします。
【渡邊構成員】 渡邊です。数点教えていただきたいと思います。1点目は、小野寺構成員もモジュールの部分に言及されましたが、先ほど認定制度の要綱の機能要件でも、説明の中でモジュールの部分との連動への言及がありました。そちらではクラウドネイティブだけでなく、オンプレへの対応もあがっていると思います。資料5頁の記載に関して、オンプレへの対応は今後どうされるのか教えていただきたいと思います。
もう一点は、資料8頁の、今までの協議会が対応されていた部分について、システムベンダー事業者にて協議がされてきたと思います。部門システム等においてユーザー等が入った実務的な協議や検討は、今後どのように予定されているかを教えていただきたいと思います。
また、資料16頁に認証制度の工程のイメージが示されていますが、かなり複数の工程が重ねられており、ベンダーがこれらに対応していくことになると思うので、ベンダーの対応が現場の負担としてはね返らないようにお願いしておきたいと思います。よろしくお願いします。
【澤主査】 それでは事務局よりお願いします。
【田中推進官】 回答させていただきます。長島構成員からは、認証制度のところで直近1年間の稼働実績をどう見るのか、これで申請ができるのかとご質問をいただきました。ご指摘のとおり、この辺りは丁寧に制度設計していく必要があると思っています。現状クラウドネイティブの製品を出しているところに関しては、稼働実績を確認しながら、稼働要件を満たすかどうかを確認できると思っています。一方、新規に製品を作られるところについては、一定のテスト等で医療機関の実績を見ることになると思いますが、一定数をどう設定するかにも大きく関わってくると思います。具体的にこの部分をどう設定していくかは、現場のベンダーの皆様のご意見も伺いながら、今後考えていきたいと思っています。また、サイバーセキュリティ対策など、医療機関の負担が適切になるよう、ご指摘をいただきました。クラウド間連携において、接続する電子カルテに適切なサイバーセキュリティ対策が実施されていることは、重要な点であると考えています。どのような要件を設けるかは今後制度設計の中で具体的に検討し、制度化していきたいと考えています。ご指摘を踏まえて対応していきます。
小野寺構成員からは、クラウドになった場合に廉価になるのか、きちんと廉価になるようにしてほしいとのご意見をいただきました。現状クラウドの製品は比較的廉価で提供されるところはあり、クラウドネイティブだから安くなるよう効率的な形にしていければと思います。例えば、システム間のインターフェースを極力合わせて現場の設定作業を減らしていく等が考えられます。また、クラウド間連携でも申し上げましたが、新たに医療 DX と接続するたびに現場に行って何らか設定作業が発生することになれば、それはベンダーの負荷となって価格に影響することもあるかと思います。今後クラウドネイティブの開発等を支援していくにあたり、例えば部門システムの間で標準インターフェースを整えるなど、システム全体を効率化する取組も含めて、クラウドへの切り替えが価格にもきちんと反映されるよう、我々としても努力したいと思っています。また、標準型電子カルテ導入版について、この内容は歯科でも同様なのかというご質問をいただきました。現段階では今年度中に標準型電子カルテ導入版の開発を行うことを目標に取り組んでおり、歯科の DX のあり方として今後具体的にどのような対策を組んでいくのかについては、歯科保健課とも相談し、現場のニーズも伺いながら検討していきたいと思っています。
渡邊構成員からいただいたご意見についてです。今、クラウドで電子カルテ情報共有サービスとの接続等についてお話ししていますが、オンプレについて今後どのように対応していくのかというご質問と受け止めています。既にオンプレの電子カルテを入れており、電子カルテ情報共有サービスに接続するのであれば、現状でも医療情報化支援基金(ICT 基金)から一定の補助を行っています。電子カルテの更改のタイミングもあるため、例えば、今オンプレの電子カルテを入れており、電子カルテの更改がしばらく先である場合は、電子カルテ情報共有サービスの接続を支援する必要があります。そのようなところは引き続き ICT 基金を活用しながら、オンプレであったとしても電子カルテ情報共有サービスとの接続を支援していきます。また、分科会 A・B について、現場のユーザーが入った議論はどのように行われるのか、そういった議論を行う必要があるのではないかとのご指摘と受け止めています。今後、医療機関の情報システムを考えていく上で、先ほど申し上げたとおり、それぞれの部門システムと電子カルテの標準インターフェースを構築する取組を進めているところです。この取組を進めるにあたり、当然ベンダーの方々のみならず、実際に医療機関で具体的なコードを使っていくため、現場の先生方や学会の方々にも入っていただき、今後検討を進めていく形にしたいと考えています。最後にもう一点、資料16頁の工程についてです。ベンダーの過度な負担にならないようにとのご指摘は、まさにベンダーの皆様からも強くいただいているところです。先ほど申し上げたとおり、新たなサービスを含める際には、まずは推奨要件として入れて、次のバージョンから順守にする等の工夫は、当然講じていきたいと考えています。また、ベンダーの方々から強くいただくご意見として、様々なサービス改修が五月雨式に入ると、対応がきつくなるとお聞きしています。今後、省内で議論していきますが、きちんと将来的なスケジュールで、どのようにベンダーに開発をお願いするのが適切かも見極めた上で、例えば、改修をある程度まとめることができるか、今後検討していきたいと思います。ご指摘を踏まえて、その辺りの制度設計はしっかりしていきたいと思っています。ありがとうございます。
【澤主査】 その他ご意見、コメント等、ございますか。ないようでしたら、以上で本日の議題は終了となります。
(4)その他
【澤主査】 最後にその他、また全体を通して、何かご意見、コメント等、ございますか。喜多オブザーバー、お願いします。【喜多オブザーバー】 前回話題になった、安全管理に関するガイドライン7.0版のリリースのスケジュールがどうなっているかをお聞きしたいと思います。また、今日は小尾構成員が参加されていませんが、小尾構成員が前回指摘された「ネットワークに関して、表13.1については誤解を生むので、修正してほしい」とのコメントに対して、全体の記載ぶりを再度検討するということでした。その点も検討されているのか、確認したいと思います。よろしくお願いします。
【長嶺室長】 医療情報室長の長嶺です。安全管理に関するガイドライン7.0版については、近日中に公開予定となっています。いただいたご意見については、反映できるところを反映させていただいた上で公開する予定です。今いただいた小尾構成員のご指摘については、反映させていただいています。
【喜多オブザーバー】 どうもありがとうございます。
【澤主査】 その他、ご意見、コメント等、ございますか。それでは議事進行を事務局にお返しします。
閉会
【長嶺室長】 本日もご活発なご議論をいただき、ありがとうございました。本日の議事録につきましては、作成次第、ご発言いただいた皆様にご確認の上で公開させていただきますので、よろしくお願いいたします。事務局からは以上となります。それでは、本日はこれで閉会といたします。ありがとうございました。
以上

