渡航移植に関する注意喚起

渡航移植について

 臓器移植の国際的な原則である「臓器取引と移植ツーリズムに関するイスタンブール宣言(以下、イスタンブール宣言という。)」において、各国は自国における移植医療について、国内の提供者からの臓器提供により実施することに努めるべき旨が示されています。
 国際社会では、臓器売買や移植ツーリズムの防止を目的として、イスタンブール宣言に多くの国が賛同しています。
 我が国においても、イスタンブール宣言の趣旨に賛同し、臓器移植法の運用に関する指針において、その趣旨を明記するとともに、国内の臓器移植体制の整備に取り組んでいます。

【関連指針等】
臓器取引と移植ツーリズムに関するイスタンブール宣言2018年版(日本語訳20180806)[284KB]
「臓器の移植に関する法律」の運用に関する指針(ガイドライン)
日本移植学会倫理指針

【臓器移植体制の整備に関する取組】
臓器提供施設連携体制構築事業

渡航移植の懸念点

 臓器移植法では、渡航移植であっても臓器売買や無許可の臓器あっせんを行うことは禁じられています。また、法律上の観点のみでなく、医療や倫理上の観点についても様々な懸念があります。
 国際的なルールに加え、ご自身の健康を守る観点からも、渡航移植はおすすめできない場合がほとんどです。渡航移植を検討される場合は、必ず国内の移植実施施設に十分な相談を行うようお願いいたします。
 なお、国内の複数の医療機関においては、臓器売買への加担を防ぐ観点から、違法性があると判断される渡航移植後のフォローアップ診療を原則として断る方針が示されております。

医療上の懸念点

  • 治療内容の情報や移植実施後の経過が、国内の医療機関に十分に共有されない場合があります。
  • 帰国後の継続治療が難しくなることがあります。
  • 術後感染症への罹患など、医療上のリスクがあります。
  • 移植をうける国や機関によっては、十分な衛生管理が行われない、医師の技術が十分でないといったリスクがあります。

倫理上の懸念点

  • 臓器売買や法令に違反する臓器のあっせんについては、臓器移植法で禁じられており、違反した場合には刑罰が科せられます。
  • 提供者の人権が十分に守られていない可能性があります。
  • 現地で移植を待つ患者の機会に影響を与えることがあります。

国内相談窓口

あっせん機関

 臓器移植法第12条に基づき、厚生労働大臣より許可を受けた者のみが臓器のあっせん業を行うことが可能です。
 あっせん業許可を受けている団体については、以下のリンク先から確認することができます。

公益社団法人 日本臓器移植ネットワーク
一般社団法人 中部日本臓器提供支援協会

移植実施施設

 学会等が、移植を行う体制などについて評価をし、質の高い移植医療を行える施設を認定しています。また、移植に関して十分な経験と知識を有する意思を移植認定医として認定しています。
 移植に関することは、必ず移植実施施設の専門医に相談しましょう。

移植実施施設一覧 ※日本臓器移植ネットワークのホームページにつながります。

参考資料