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第45回厚生科学審議会臨床研究部会 議事録
日時
令和8年3月26日(木) 10:00~12:00
場所
AP虎ノ門
(オンラインとのハイブリッド開催)
(オンラインとのハイブリッド開催)
議題
- 1.臨床研究中核病院の承認要件見直しについて
- 2.治験・臨床試験の推進に関する今後の方向性について
- 3.臨床研究中核病院に係る取扱い等に関する意見に関する社会保障審議会医療分科会への報告結果について
- 4.本邦におけるCRCを取り巻く状況について
- 5.治験の認知度に関するアンケート調査結果について
- 6.臨床研究法に定める疾病等報告について
- 7.その他
資料
議事
○医政局研究開発政策課課長補佐 それでは、定刻になりましたので、ただいまから第45回厚生科学審議会臨床研究部会を開催いたします。
本日は、前回に引き続きウェブで開催いたします。会議全体でのお願いとなりますが、ウェブで参加されております委員の皆様におかれましては、御発言される前に、画面下部の「挙手ボタン」をクリックしてください。部会長の指名を受けてから、マイクのミュートを解除して御発言いただくようお願いいたします。また、御発言終了後は、再度マイクをミュートにするとともに「手を下げる」をクリックし、手を下げた状態にしてくださいますようお願いいたします。
会議中に接続トラブル等が発生しましたら、事務局まで御連絡ください。注意事項は以上となります。
本日は、上野委員、新谷委員、山口委員の3名より御欠席の連絡を受けております。また、花井委員より遅れて参加される旨、御連絡を受けております。部会の定数14名に対しまして、11名の委員に御出席いただいておりますので、定足数に達していることを御報告申し上げます。また、本日は、国立病院機構名誉理事長の楠岡英雄参考人にお越しいただいております。よろしくお願いいたします。
続いて、本日の会議資料について事務局より説明いたします。会場参加の委員の皆様におかれましては、お手元の資料を御覧いただきますようお願いいたします。ウェブで参加されている委員の皆様におかれましては、事前に送付しております資料あるいはウェブ上で資料を投映いたしますので、御覧ください。資料は1から7、参考資料は1から3となっております。お手元で不足等ございましたら、事務局宛てにお申しつけください。
それでは、円滑な議事進行のため、撮影はここまでとさせていただきますので、御協力をお願いいたします。
以降の進行につきましては、渡邉部会長にお願いいたします。
○渡邉部会長 渡邉です。それでは、本日もよろしくお願いいたします。まず、議題1「臨床研究中核病院の承認要件見直しについて」に入ります。初めに、資料1-1について楠岡参考人から御発表をいただきます。その後、資料1-2について事務局から説明いただきます。その後に取りまとめて質疑応答の時間を設けますので、よろしくお願いいたします。
それでは、楠岡参考人から御説明をお願いいたします。
○楠岡参考人 楠岡です。私が班長となって実施しました厚生科研の結果がほぼまとまりつつありますので、それに基づいて今日は御報告申し上げます。
次のスライドをお願いいたします。この研究では「日本における臨床試験に係る制度の検討のための研究」と題しまして、2つのことを行っております。1つは臨床試験の規制の課題の抽出ということ、もう一つは臨床研究中核病院が有すべき要件の検討の2つでございます。前者に関しましては本日の内容と異なりますので、省略させていただきます。
本日は主にこの2番目のところでありまして、その方法としましては、厚生科学審議会臨床研究部会で昨年の6月にまとめました「治験・臨床試験の推進に関する今後の方向性について2025年版とりまとめ」において、臨床研究中核病院にどのようなことを今後期待するかということが書かれておりますが、それを中心としまして、臨床研究中核病院16医療機関並びに国立高度専門医療研究センター、これは4となっていますが、実際は5でございます。5医療機関へのアンケートでの調査を実施いたしました。
次のスライドをお願いいたします。研究班員はこのメンバーのとおりであります。下のほうの色を変えている3名の方、渡邉先生、佐々木先生、滝沢先生、この3人の方に臨中病院に関することを担当いただいております。上の方々は主に規制の関係のことを担当いただきました。
次のスライドをお願いいたします。臨床研究中核病院に行いましたアンケートの項目であります。1番目の「イノベーションにつながる研究の実施」から下の13番目「企業治験における各ステップの日数」という項目に関してアンケート調査を実施いたしました。このうち1から12までのところが、先ほどの今後のとりまとめの中で課題として提案されているものに関係したものであります。最後、13番はそこには含まれていないのですけれども、今後の課題として調査に加えたものでございます。
次のスライドをお願いいたします。結果のほとんどに関しましては、このような箱ひげ図で示しておりますので、参考いただければと思います。
次のスライドをお願いいたします。アンケートの対象としました臨床研究16病院のリストでございます。御承知のとおり、文部科学省で橋渡し研究支援機関として12機関が選ばれておりまして、かなりのところが重複しております。今回、臨床研究中核病院に対して行ったアンケートの一部は、実は橋渡し研究支援機関のKPIに含まれているような項目がありましたので、一部の機関にとっては初めてではなかったのですけれども、臨中のみの病院にとっては今回の調査が初めてということになるかと思います。
次のスライドをお願いいたします。最初に「イノベーションにつながる研究の実施」ということであります。これは先ほどの橋渡し研究のKPIに含まれているものであります。ただ、臨中病院に対しましては、これまで臨床試験の実施の状況や他の機関への支援の状況、あるいは論文の数などを調べておりましたけれども、そのアウトプットに関しての調査がなかったので、今回臨中にもう一度お願いした次第であります。1番目は臨床試験の届出件数でありまして、これに関しては基本特許があるシーズに関する臨床試験、それから周辺特許があるようなもの、そして特許なしで行っているようなものということで、右側下のところに分布の概況としてまとめておりますけれども、基本特許のありでは多くの施設で安定した実施が認められ、特許なしのところは結構ばらつきがあったというところであります。
次のスライドをお願いいたします。それが企業へ導出されているかどうかという点であります。これも橋渡しのほうのKPIですが、臨中では今まで調べていなかった項目であります。右下にありますように、分布の概況としては、基本特許ありの区分では中央値6.5として、他区分に比して業績が集中しておりますけれども、それ以外のところはかなりばらつきがあるということ、特に3の特許なしのところでは、非常にたくさん導出しているところとほとんど導出していないところの差がかなり激しかった状況があります。
次のスライドをお願いいたします。製造販売承認・認証の申請件数で、これが最終的に市場にどのように出ているかという実態になるかと思います。これで見ていただきますと、多くの施設では0または1件というところで、あまり市場まではつながっていない状況があるのに対して、特許なしのところでは7件出しているところもあれば0件というところで、かなりばらつきがある状況でございます。
次のスライドをお願いいたします。もう一つ、臨床研究の推進においてイノベーション以外に学会等の診療ガイドラインの作成・改定に至ったような診療の質を改善するような業績に関して調べたところであります。これに関しまして、診療ガイドラインの改定に至ったようなもので、臨床試験の数としても0のところもあれば67もあります。ガイドライン作成・改定に至った論文の数に関しましても0から150とかなり大きな差がございます。いずれもかなりばらつきがあって、この辺りは少し考える必要があるのではないかと思われます。
次のスライドをお願いいたします。次に、実際に薬事申請や承認の根拠になった特定臨床研究あるいはその論文の数ということでありますけれども、これもかなりばらつきがあって、最小値0というところもあれば20件以上というところもあるかと思います。特定の臨床研究中核病院では、このようなアウトプットへつながるものを多く出している傾向が見られました。
次のスライドをお願いいたします。これが1つの課題になっているファースト・イン・ヒューマン試験、FIH試験の実績であります。令和4年、5年、6年の実施数を見たのでありますが、これも最小値0、平均値3、中央値で見ると1から2ぐらいの間であります。一方、20件以上やっているところもあります。この20件以上というのは、実はがん中央及びがん東、それに大規模大学病院で一定の傾向が見られるような形になっております。
次のスライドをお願いいたします。国際共同治験あるいは臨床試験の実績であります。これもかなりばらつきがありまして、最小値が0、中央値も0に近いような状況でありますが、一方、60件、100件というところもあって、これもかなり傾向が特定されていると見られます。
次、お願いいたします。国際共同治験・臨床試験の実績で、先ほどは共同治験だったのですが、国際共同臨床試験のほうを見ますと、あまり治験ほどには数は行われていないような状況が見られました。
次のスライドをお願いいたします。次は、国際共同治験や臨床試験を主導できる人材の育成状況について聞いたものでございます。右下にありますように、主導的人材育成は9施設で実施しておりますが、残り約半数ではまだ実施していない状況です。具体的な内容に関しては、外部や海外派遣の形があれば、内部のOJTで行っているところもあるという形になっております。
次のスライドをお願いいたします。DCTについて聞きました。これに関しましては、右下にありますように、ほとんどの施設で実施の経験があるのですが、初めから終わりまで全部をDCTで行ったというところはあまりなくて、左にありますように、訪問看護・検査を使ったとか、あるいはリモートSDVを行ったというような、DCTの要素の一部だけを使ったというものが多いような形になっております。
次のスライドをお願いいたします。今、課題になっております研究従事者や研究支援人材のキャリアパスの構築に関してであります。これに関しましても、右下にありますように、4分の3の施設ではキャリアパス構築がありますけれども、まだないところも4施設あるというところであります。具体的内容としては、左にありますように、人事・評価制度のもの、あるいは教育・ジョブ回転によるもの、あるいは外部機関に派遣するという形でキャリアパス構成をしているところでございます。
次のスライドをお願いいたします。これからの課題としてAI関連のところでございますけれども、これも半数のところでは既に取り組んでいて、その内容に関しましては、左にあるように、業務補助などに使われているような状況であります。
次のスライドをお願いいたします。治験に関するSingle IRBの状況でありますけれども、11施設ですから、約半数以上では体制はあるのですけれども、実際に使われている状況はほとんどなくて、20件が最高で1施設のみという状況で、Single IRBに関しましてもこれから進める必要があると思われます。
次のスライドをお願いいたします。治験のコスト関係に関しましては、現在フェア・マーケット・バリューという方法が注目されて、今後これに移行していくかと思います。これに関しましては、右下にありますように、経験があるところはまだ6施設しかなく、今年度AMEDの事業においてこれを進めるような方向で考えている状況でございます。
次のスライドをお願いいたします。治験等のDXに関してでありますが、これはほとんどの施設で何らかの取り組みがあります。内容については、文書管理、いろいろなデータ化、あるいは患者体験のデジタル化にDXを使っているところが多いようであります。
次のスライドをお願いいたします。リアルワールドデータを用いた臨床研究の実績でありますけれども、これもなかなか実施件数がないのですが、ただリアルワールドデータといっても新たに構築するのではなくて、電子カルテのデータベースを用いて観察研究に関する論文化ということが結構ありまして、これに関しては最大で500件と相当な数を書いているところもある状況であります。
次のスライドをお願いいたします。これはちょっと違う形で見たものでありますけれども、企業治験に関しまして、施設に最初に企業からのコンタクトがあってから契約までの期間、契約してから最初の同意取得までの期間、最後は契約からファースト・ペーシェント・インまでの期間を調査いたしたものであります。これで見ますと、最大値だと180から190で、実際にファーストコンタクトから6か月かかっているところもあります。一方、非常に短いところでは、例えば真ん中の契約から同意取得の場合、もう準備万端に整えて、契約が済み次第すぐ同意を取るところもあるということで、結構短いところもあるということであります。このコンタクトからファースト・ペーシェント・インまでのところは、約10年前に治験の進みが遅いということで話題になりまして、R&D Clubなどで調査をしたこともあるのですが、最近はあまり調査がなかったところですが、今回これを見まして、ばらつきに関しては従来どおりという感じかと思っております。
膨大な量を簡単に取りまとめて、早口で申し上げて申し訳ございませんが、以上でございます。ありがとうございました。
○渡邉部会長 楠岡先生、どうもありがとうございました。続いて、事務局より資料1-2の説明をお願いいたします。
○医政局研究開発政策課治験推進室長 続きまして、資料1-2「臨床研究中核病院の承認要件見直しについて」を御説明させていただきます。
2ページ目を御覧ください。こちらは本部会で取りまとめていただきました「治験・臨床試験の推進に関する今後の方向性について2025年版とりまとめ」になります。本とりまとめでは、今後対応が必要な7つの事項及び臨床研究中核病院の今後の在り方についてまとめております。
3ページ目にお進みください。臨床研究部会で行われた議論や「治験・臨床試験の推進に関する今後の方向性について2025年版とりまとめ」の内容を踏まえた上で、臨床研究中核病院の新しい承認要件について、事務局案をまとめさせていただいたものでございます。
本日は、主に下にお示ししました3つの議論のポイントについて御議論いただければと思っています。1つ目は、臨床研究中核病院の要件・項目及び評価方法についての検討並びに特定領域型の見直しについて、2つ目は、承認の取消し基準などの明確化について、3つ目は、国際拠点型臨床研究中核病院について、国際拠点型臨床研究中核病院として望ましい姿・想定される能力についてでございます。これらの議論のポイントについて、それぞれ事務局案を作成したものでございます。
次に、4ページ目を御覧ください。事務局で臨床研究中核病院の要件・項目及び評価方法についての考え方の案について整理をいたしました。評価方法の考え方についてですが、大きく3つに分類させていただいております。1つ目は、達成できなければ取消しもあり得る「必須要件」、2つ目は、全ての臨中が満たすべき「取り組むべき事項」、3つ目が、拠点ごとの特徴を反映する「特徴的項目」でございます。さらに、2の評価方法、特に必須要件については、ポイント制を用い、弾力的な評価方法を導入することを考えております。また、その際に、何を特徴的項目等とし、どのようなポイントを割り振るかについては、引き続き臨床研究部会の意見を聞きながら検討をさせていただくといった内容になっております。
5ページ目にお進みください。こちらは臨床研究中核病院要件におけるポイント制についての考え方の事務局案を御提示するものでございます。ポイントによる評価例としては、現行要件では自ら行う特定臨床研究の実施件数「医師主導治験8件」または「医師主導治験4件、かつ臨床研究40件」という形になっておりますが、過去に医師主導治験において1件足りず要件未達といった医療機関が生じております。研究を実施しているにもかかわらず未達になる、また要件達成のために研究を実施するというのは、臨床研究中核病院制度の本質と離れているものではないかと考えております。
そのため、ポイント制を用いた新しい評価方法では、拠点の負担がより大きい医師主導治験のポイントを高くし、臨床研究のポイントと合わせて評価する方法を検討しております。また、論文も同様に、医師主導治験由来の結果論文と他の論文とでポイント数による傾斜をつけることを検討しております。これにより、例えば医師主導治験を8件行った場合、要件として求められる十分な数の論文を記載できないという問題の是正を試みるものでございます。
以上がポイント制についての事務局案となります。
次に、6ページ目を御覧ください。「治験・臨床試験の推進に関する今後の方向性について2025年版とりまとめ」の各項目に沿って、臨床研究中核病院の在り方や役割について、要件について事務局案を作成しております。
まず、Iの「国際競争力のある治験・臨床試験体制の強化」ということでございますが、研究、論文、支援、体制については必須要件に分類しておりますが、要件としてはこれまでと大きく変えるところではございません。1点、※のところ、研究実績に再生医療等製品等を用いた研究も実績に加えることができるようにしてはどうかと検討課題に挙げさせていただいております。また、想定される特徴的項目の中には薬事承認、ガイドライン策定に活用された論文、医工連携の推進、FIHの件数等を評価する項目として検討しております。
以上がIの「国際競争力のある治験・臨床試験体制の強化」に対応する臨中要件についての事務局案となります。
7ページ目にお進みください。IIの「症例集積力の向上」についてでございます。治験ネットワークの設立・運用を特徴的な項目として位置づけ、地方行政機関との連携や大学病院の持つ関連病院、診療科を背景とした「治験ネットワーク」や、ネットワークを活用した「患者リクルートメント数・組み入れ目標達成率」について評価する、また国立高度専門医療研究センター、ナショナルセンターの持つ疾患ネットワークと連携した研究実績を評価対象として検討しております。
また、右側ですが、来院によらない治験、すなわち分散化治験(DCTs)が症例集積力に効果があるとの指摘がございますので、各拠点にはDCTsの体制整備に取り組んでいただき、治験依頼が生じた際に速やかに試験が体制できるよう、DCTsでパートナー医療機関に業務を委受託できるための体制整備、例えばSOPの作成や契約等の文書整備など、そういったことを求めることを検討しております。
以上がIIの「症例集積力の向上」に対応する臨中要件についての事務局案となります。
8ページ目にお進みください。IIIの「治験・臨床試験手続きの効率化」、IVの「治験コストの透明化の向上」に対応する事項について、フェア・マーケット・バリューによる治験費用算定の導入推進、Single IRBや単一の倫理審査委員会の推進、ICH-E6 GCPの改定を踏まえたリスク・ベースト・アプローチやクオリティー・バイ・デザイン、クリティカル・ツー・クオリティーファクターといった考え方に基づく治験や臨床研究への取組、さらに、速やかな企業治験の開始や医療情報の利活用のための取組である「臨中ネット」等に病院全体で取り組むこと、生成AIを用いた治験・臨床研究の効率化などを本項目で想定される取り組むべき事項案として挙げさせていただいております。
9ページ目にお進みください。こちらはVの「研究従事者や研究支援人材の育成・インセンティブ」とVIの「治験・臨床試験に対する国民・患者の理解・参画促進」においてでございます。こちらは従前と大きく変更はございませんが、1点、左下の四角の項目「研究支援人材」のところにおいて、現在、PMDAをはじめとする薬事審査機関での業務経験者の配置を求めておりますが、臨床研究中核病院は国の施策上極めて重要な位置づけであることを鑑みまして「行政機関の医学系研究振興系部門出向歴があり、政策・施策に精通した人間」等の配置を求めることを追加の要件として想定しております。
次に、10ページ目を御覧ください。こちらはこれまで提示いたしました要件をまとめた全体の概要となります。必須要件部分の従前との違いにつきましては、研究実績部分をポイント制で評価することと、人員要件において「行政機関の医学系研究振興系部門出向歴があり、政策・施策に精通した者」を求める点でございます。さらに、取り組むべき事項や特徴的項目につきましては、これまで資料でお示ししたものを取りまとめて書かせていただいております。
11ページ目にお進みください。続きまして、承認要件取消しの考え方についての事務局案でございます。こちらの①の研究実績の部分につきましては、先ほど申し上げましたポイントでの評価を行いまして、5年中で2回のケースは承認取消しの扱いとしてはどうかと。また、②の人員要件の未達に関しても同様に、5年中で2回のケースは承認取消しの扱いとしてはどうかと考えております。また、③の実施体制の不備でございますが、組織的な研究不正、研究における重大な医療事故に対する不適切な対応、例えば隠蔽や放置、虚偽の説明などといったもの、また組織的な研究関連での不正請求や悪質な虚偽の実績報告、組織的に行われました不適切なCOI管理例なども、これらと同様の取扱いと考えております。また、一度承認取消しになった場合には、再申請までの欠格期間を設けることを想定しております。
12ページ目にお進みください。続きまして、国際拠点型臨床研究中核病院についてですが、望ましい姿・想定される能力をこちらに取りまとめさせていただきました。事務局として重要と考えているポイントとしては、例えば1つ目として、拠点の特徴やKOLが海外から見て明確にされており、各拠点の特徴を生かして、国際的な医師主導治験や臨床試験ができる体制があること。2つ目としては、国際共同治験に積極的に参画できるような体制、例えば海外企業と英語の交渉ができるといったことや、海外規制当局の査察にも対応できる能力、また十分な医療機関の治験実施能力の情報開示ができているという、事務局及びPI両方の観点からの国際対応能力が求められるようなことを考えております。すなわち、創薬エコシステムの中で海外から選ばれる拠点であることが重要ではないかと考えております。
13ページ目にお進みください。今後のスケジュールについてでございますが、2026年度前半において、項目ごとに議論を行ったり、関係者のヒアリングを行ったりするということを考えておりまして、2026年度の後半におきまして省令改正、2027年度中に新要件の施行を予定しております。
資料2-2の説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。
○渡邉部会長 ありがとうございます。ただいまの楠岡参考人及び事務局からの御説明に関して、御意見があればいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。いかがでしょうか。佐藤暁洋先生、お願いします。
○佐藤(暁)委員 ありがとうございます。
9ページのところで「行政機関の医学系研究振興系部門出向歴があり、政策・施策に精通した者」といったところで教えていただきたいのですけれども、趣旨としては行政との連携は大事だということはよく理解できるのですけれども、これは例えば具体的にどこの部門を想定されているのかと、こういった方にどういったことを具体的に期待されているのかと、我々のところだと例えば厚生労働省からこういったところに配置されている方が逆に出向してきている場合が多いのですけれども、そういったものも考えられるのか。もしこれも例えば全臨中に求めるとなると、1年後、2年後までにこれをそろえなくてはならなくなると、結構これから出向させてみたいな話になってくると、それなりに時間は厳しいのだろうと思っているので、例えば移行措置とか、そういったところが設けられるものなのか、そこら辺はもう少し詳しい説明を教えていただけたらと思っています。
○医政局研究開発政策課治験推進室長 御質問ありがとうございます。
どの部門を想定しているかという話と、期待している役割と、臨中のほうに厚生労働省からの人間を受け入れている場合はどのように考えるかということの3点かと考えております。
どのような部門と申しますのは、いろいろなケースが考えられると思いますが、もちろん当課のような治験の推進を行っているところはそのとおりでございますが、それ以外にも例えば内閣府であったりとか、あるいは厚生労働省内でも厚生科学課であったりとか、いろいろ研究を振興する部門があるので、そういった研究の推進に関することを行っている部門を考えております。まだこの辺りの具体的なところは今後各臨中などともお話をしながら決めていくことかと思っています。
また、現在、臨中へ厚生労働省の人が出向で行っているようなケースに関しては、こちらの記載では書いておりませんけれども、そういったものの取扱いも含めまして、必須要件とすると、なかなか人事をすぐに動かすことはできないというのは御指摘のとおりだと思いますので、実態として現在どの程度人が交流されているのかも踏まえまして、併せて検討していきたいと思っております。ありがとうございます。
○渡邉部会長 ありがとうございました。佐藤暁洋先生、それでよろしいですか。
○佐藤(暁)委員 今後の議論でまた詳しいところ、役割も含めてディスカッションされると理解しました。了解しました。
○渡邉部会長 ありがとうございました。続いて、日本医師会の佐原先生、お願いします。
○佐原委員 日本医師会の佐原でございます。
私から2点お伺いします。10ページ目のポイント制を導入した場合、過去の実績に照らすと、より厳しくなるのか、より緩やかになるのか、どのようになるのでしょうか。過去、医師主導試験が1件足りずに未達となった例がありましたけれども、そういった例は救われることになるのか、より厳しくなるのかというところが1点目です。
2点目ですけれども、他の医療機関が行う特定臨床研究に対する支援件数が必須要件に入っていますけれども、これはポイントとはなっていないですね。これは臨床研究中核病院の非常に重要な役割だと思うので、件数要件を足切りだけに使うということではなく、内容がよければ評価されて、支援の推進のモチベーションになるのがいいように思うのですが、いかがなものでしょうか。以上でございます。
○渡邉部会長 それでは、事務局、お願いします。
○医政局研究開発政策課治験推進室長 御質問ありがとうございました。
ポイント制につきまして、より厳しくなるのか緩くなるのかという観点からいえば、より柔軟になるということを考えております。つまり、どちらかというと緩和的な措置になるのかと思っております。その一方で、取り組むべき事項などにいろいろな今後目指していくべきことを書いておりますので、そういったものにも力を注いでほしいといった趣旨で考えております。
また、臨中の支援件数に関してポイント制になっていないことの御指摘につきましては、例えばよりよい支援の在り方をポイントに換算して計算できるようなものがあるのであれば、そういったものは取り入れていきたいと考えております。ただ、現状において、この臨中の支援において、例えば支援の件数が足りなくて必須要件を満たしていなかったという話はこれまで起きていないので、その辺り、どういった形でポイント設定をするかは、よくまた御相談させていただければと思っております。ありがとうございます。
○渡邉部会長 ありがとうございました。よろしいですか。
○佐原委員 すぐにポイント制にすべきという話ではなくて、この支援を行った件数もその内容もそうだと思うのですが、そういったところをもう少し適切に評価されて、このような支援に注力すると、この臨床研究中核病院の継続に有利に働くような、そういうモチベーションがあがるようにできればいいかと思いまして、意見をさせていただきました。以上でございます。
○医政局研究開発政策課治験推進室長 ありがとうございます。
よりよい支援の在り方について、引き続き各臨中病院とも御相談して、どういったいい取組があって、どういった形で評価をするべきかを意見交換してまいりたいと思います。
○渡邉部会長 ありがとうございました。続いて、藤原先生、お願いします。
○藤原委員 私も承認要件、資料1-2について3つほど意見があります。
1つ目は、ポイント制のところですね。5ページのところですけれども、ポイント制導入そのものには賛成でございます。ただし、ポイントのつけ方について今後の議論をお願いしたいのですけれども、3つほどあります。
まずは、医師主導治験などに関してだと、参加するのと主導して行うのでは全然重みが違うので、参加するのは簡単な話なので、主導的にやったものは高いポイントをつけるべきかと思います。
それから、左下のほうにある臨床研究と企業治験由来の論文の重みづけのところですけれども、企業治験はちゃんと実績があるところに依頼が行くので、そういうところはしっかりと評価してあげないといけないですし、企業治験の論文に名前を載せてもらうというのは物すごく特に国際共同治験などでは大変なことなので、普通の臨床研究よりも企業治験に関しては重みづけを増やすようにしたほうがいいと思いますし、論文もジャンクジャーナルからいいジャーナルまでいろいろあるので、インパクトファクターがついているものとついていないとか、私は3点以上とかは本当は更に重みづけしたほうがいいと思うけれども、1点以上だとちゃんと重みづけするなどにしておかないと、何でも論文を出します、オープンアクセスジャーナルに出しますというものが頻発するのではないかと思います。
もう一つ、プロトコール論文ですけれども、これが1ポイントは大き過ぎて、プロトコール論文を頻発する施設があるので、0.5ポイントとか、0.2ポイントとかでもいいのではないかと思います。
次は、7ページの特定領域の臨中の廃止の記載のところですけれども、ここは以前からいろいろな議論があって、やむを得ないかとは思っているのですけれども、その際にナショナルセンターですね。これは厚労省の政策医療の実現のために設置されているようなものでありますから、ナショセンへの予算配分などをしっかり考えておかないと、あるいはNHOもそうですね。NHOもそういうところがありますから、文科省の大学病院には機能強化事業で一時的でありますけれども金が入ったりはしていますけれども、厚労省傘下で政策医療を実現する組織に関しての配慮が少な過ぎるのではないかと思います。
3つ目、最後ですけれども、ページ9ですね。人材育成とインセンティブのところであります。これは私もいろいろな内閣府の会議とか、官邸での会議とかでも何度も申し上げていますけれども、20年来ずっと言われ続けているのですけれども、全然病院側の理解が得られずに実現できていないところなので、特に頑張ってほしいと思うところです。
あと、9ページの右下です。「ARO部門長が、病院の他部門から独立したポジションとして、理事あるいはそれに類する立場で病院の経営に参画できることが望ましい」と書いてありますけれども、これは私は反対で、病院収入の例えば10%を超えるような収益を上げている部門ならば、それは病院経営に参画させるべきですけれども、2~3億の売上げのところから300億とか400億売り上げている病院の経営に口を出されても大きなお世話という気がしますので、ちゃんと収益部門になっているところだったら、そういう理事に入れるとか、経営に参画させるというのは正しいかと思います。
それから、ポイント制のところにもいろいろ書いてありましたけれども、人員のポイントというよりも、その人たちのキャリアプランをどのようにするかを病院がちゃんと設定していることを臨床研究中核病院に求めるべきで、相変わらず大きな病院でも治験関連や臨床研究関連の方々の分限付の就職ですね。2年とか3年とかで切ってぶつ切りで人を集めたりとか、俸給表も事務職に関して見ると、治験などのクオリティーをちゃんとやろうとする人と普通の事務職の人たちとの給与を全然変えていなかったりとか、専門人材を育てようという配慮が全然ないので、それをやっていないところは中核には入れないとか、キャリアディベロップメントプランなどをちゃんとしているところに多めにお金をつけるというように、人数の要件だけでやるのは私は反対であります。以上です。
○渡邉部会長 ありがとうございました。これについても事務局、コメントはありますか。
○医政局研究開発政策課治験推進室長 いろいろと御指摘を頂戴いたしまして、ありがとうございます。
ポイントの点数の配分につきましては、現在あくまでもこれは事務局の案としてまだ完成した形ではないと考えておりますので、いろいろなどこに重みづけをしてポイントをつけるかにつきましては、今後とも先生方の御意見を賜って決めていきたいと考えております。
また、ナショセンやNHOに対する資金の配分につきましては、引き続き厚生労働省としても努力を続けてまいりたいと考えております。
また、人員に関することについて、現在人数の要件がありますけれども、御指摘のとおり、例えばそれがパーマネントかそれとも時限的なものなのかというところは判断の対象にはなっていないので、そういったものを特徴的な項目として取り上げることはもちろん想定され得ることかと思っております。
また、御指摘いただきましたARO及びそういった研究支援部門が経営に参画する話につきましては、まさに先生の御指摘のとおりで、きちんと稼げる体制になってほしいということがそもそも前提となったコメントになっておりますので、そういった意味ではしっかりと受託研究においても信頼されるような機関になっていただきたいと。逆に経営に関心がないような研究機関でも困りますので、しっかりと経営にコミットしていただきたいという方向性について書かせていただいた趣旨でございます。表現につきましては、改めまして調整させていただきます。ありがとうございます。
○渡邉部会長 ありがとうございました。続いて、佐藤典宏委員、お願いします。
○佐藤(典)委員 佐藤です。よろしくお願いします。ありがとうございます。3点、感想も含めてですけれども、述べさせていただきます。
1点目ですけれども、楠岡先生の調査、大変膨大な調査をコンパクトに取りまとめていただきまして、本当にありがとうございました。改めて中核病院の実態が分かったかと思います。一番感じたことは、前半に多かったと思うのですけれども、アウトカムといいますか、薬事だったりとか、保険だったりとか、シーズによっては企業導出、ガイドラインということになるのだと思うのですけれども、ここが残念ながら非常に少ないと改めて感じたところでございます。自分のところの反省も含めてになるかもしれませんけれども、国として医療に貢献していくことが中核病院の目標でございますので、この辺、しっかり成果が出るような体制を今後考えていくのが大事ではないかと拝見いたしましたので、承認要件もそういったところも含めて一緒に考えていければと感じました。これが1点目です。
2点目は、今の点に関係するのですけれども、承認要件のところ、必須要件があって、それからそのほかに様々な分野で取り組むべき事項と特徴的項目というものがあります。特に、取り組むべき事項と特徴的項目をどのように今後取り扱っていくのかは、今後の議論ではないかと思います。これを取り上げて必須要件に近い形にすると、またそれはそれで中核病院として大変なことになりますし、何でもかんでも必須になってくると大変なので、加点されるような感じの取扱いになっていただくと中核病院の立場としてはありがたいと思っておりますけれども、この辺をどのように必須要件との絡みでしていくかを、今後の議論だと思いますけれども、そこをしっかり議論していただければと思います。
特に、1点目に申し上げましたアウトカムのところですね。なかなか薬事承認を取る、保険に行くというのは、2年、3年で2つも3つもできますというものではありませんので、少し長い目で見ていただかないといけないところではありますけれども、ここのところは最終的な目標になりますので、少し長い目で見ることも含めて、そういったところを達成した機関には大きな評価が与えられるような仕組みも考えていただきたいと考えています。これが2点目です。
3点目、取消し要件のところですかね。5年で2回未達のところは取消し、取消しの要件をしっかり決めて2回駄目だったら取消しというのは、それは理屈としては非常によいかと、当然だろうとは思っています。一方、要件そのものとは違うかもしれませんけれども、報告の在り方ですね。我々中核病院は毎年かなり膨大な報告をさせられていますという言い方はよろしくないのかもしれませんが、かなりの負担になっています。特に医師主導治験や論文数等は3年単位でセットになって評価する形になっています。ですから、負担軽減という意味も考えますと、毎年同じような膨大な報告をするのではなくて、例えば1年目、2年目は必須になるようなそれほど大きな負担にならないような数値的な報告のみにして、3年目でしっかりとした報告を上げて評価するとか、そこで駄目な場合は3と3で6という考え方もあるかもしれませんし、それを5とどうつなげるか。3年で評価して5年というのは若干数字的に難しいところはあるかもしれませんけれども、その報告の在り方とリンクしていただいて、たくさん報告するときと少し軽くてもいいときという形で分けて考えていただくとありがたいと思っています。取消しのルールがあることはもちろん賛成ですけれども、報告の在り方と少しリンクして評価方法を考えていただければいいかと感じました。私からは以上です。
○渡邉部会長 ありがとうございます。これについても事務局、コメントをお願いします。
○医政局研究開発政策課治験推進室長 どうも御指摘ありがとうございます。
アウトカムに関することについてでございますけれども、先ほどの楠岡先生からの御報告もありましたとおり、研究の領域によってもかなり数字的にはばらつきますし、当たった外れたというわけではございませんけれども、そのときの研究の方向性や趨勢によっても結構影響を受けてしまうところでもありますので、長い目で見た評価であるべきだということは、事務局としてもそのとおりと考えております。そういった考え方につきましては、特徴的な項目の中で臨中ごとの特徴をきちんと評価できるようにしていきたいと考えております。
また、膨大な報告をいただいているというところにつきましては、事務局としましても大変申し訳ないと日々思っているところではございます。いろいろなことを評価するということの裏返しでもありますので、効率的かつよりよく評価できるバランスがどの辺りにあるかは引き続き考えさせていただければと思っております。
また、取り組むべき事項と特徴的な項目の位置づけにつきましては、冒頭に説明させていただきましたとおり、取り組むべき事項につきましては、今後、臨中の中でこういったことをやっていただきたいというものを全て満たせるようになってほしいといったことを考えて書いておりますが、例えばSingle IRBの話も含めまして、現時点で全ての臨中ができているものではございませんので、そういったところを今後どれぐらいの期間をかけて対応をお願いしていくかにつきましては、厚生労働省の事業の中でも引き続き考えてまいりたいと考えております。ありがとうございます。
○渡邉部会長 では、楠岡先生、お願いします。
○楠岡参考人 先ほどの導出の問題ですけれども、橋渡しとのダブル拠点の場合はKPIに挙がっているので、企業導出をした後もずっと追いかけておられるのですけれども、臨中単独だと支援が終わって企業導出されてしまうとそこで終わってしまっていて、その後にフォローするという体制が必ずしもできていない可能性があるので、臨中単独のところは今後その辺もしっかり気をつけていただければと思います。
○渡邉部会長 ありがとうございました。佐藤先生、よろしいでしょうか。
○佐藤(典)委員 ありがとうございます。また今後ともよろしくお願いします。
○渡邉部会長 ありがとうございます。それでは、近藤先生、よろしくお願いします。
○近藤委員 ありがとうございます。近藤でございます。私から少しコメントさせていただければと思います。
1点目ですけれども、今もちょっと議論に上がっていたかと思うのですけれども、橋渡し研究拠点と臨床研究中核病院に関しましては、両方の連携は非常に重要になってくるかと思いますので、文科省と厚労省でできるだけ調整して、いいような形で連携して、すみ分けができるような形で公表していっていただければと思います。また、この情報は要件を満たしているか満たしていないかということだけではなくて、いかに活用されるかが重要になってくるかと思いますので、最新の情報が公表されて、それを活用できるような環境にしておいていただければと考えております。
細かい点も含めましてコメントなのですけれども、7枚目のスライドでございますけれども、中核病院自体で患者集積を求めるということは、非常に厳しい部分もあるかと思います。8枚目のスライドでありますように、ネットワークなどの機能を充実させて集積力を高めるという考え方もあってくるかと思いますので、これらの内容については、当然ながら企業治験がかなり大きく関与してくるかと思いますので、そういうところを意識していただければと考えます。
8枚目のスライドですけれども、こちらの「速やかな企業治験の開始」の箇所に「IRB審査日数」と記載されているかと思うのですけれども、現在議論が進んでおりますSingle IRB、これを推進していかれれば、全ての臨床研究中核病院がSingle IRBを有する必要性はなくなってくるかと存じます。ですから、中核病院の要件というよりもSingle IRBとしての要件と考えたほうがもしかしたらいいかと思います。ただ、短期的な取組としては、例えば他施設のIRBの受入れですとか、IRBに依存しないような病院の治験実施ガバナンス体制の構築といったような、Single IRBに対応できるような体制整備は重要になってきますので、その点については考慮していただければと思います。また、海外の医療機関と比較して競争力のあるようなスピードとしていただくために、最初のコンタクトから契約の期間だけではなくて、契約から同意取得可能、エンロールメント・レディーまでの日数などについて、目標値ですとか、そういうものを設定して、それに対して実績がどうだったかという形で評価していくようなスタイルが構築できればいいのではないかと考えております。
また、スライド12枚目、細かいところになるのですけれども、ePRO、eConsentというところからの英語でのデータ抽出が可能と。また、下のほうには、英語記載のICFの審査が可能とございますけれども、これは国際共同治験であっても日本で実施することを考慮しますと、患者が見るePROやeConsent、それからICFとなりますので、患者が分かる言語で作成されている必要がありますので、当然ながら日本語になってくるかと思います。また、データ抽出につきましては、病院側の問題というよりもデバイスの問題ということもあるかと思いますので、その点を考慮していただければと感じました。以上です。
○渡邉部会長 ありがとうございました。事務局、お願いします。
○医政局研究開発政策課治験推進室長 ありがとうございました。
橋渡し拠点との連携の重要性につきましては、どのように表現できるか引き続き検討させていただければと思います。
Single IRB化した際のIRBの審査日数が全ての治験において出てくるわけではないのではないかという御指摘かと思いますけれども、それはそのとおりだと思いますので、表現の在り方につきましては検討させていただければと思います。いずれにせよ、こちらにつきましては、企業治験がどれぐらいのスピードでできるかを見える化するという趣旨で書かせていただいたものでございます。
ePROやeConsentに関する話、英語でデータ抽出可能というのは、いろいろな要素があるというのはよく承知はしております。そもそもICFが日本語でなければ患者さんは見られませんので、当然のことながらそういったものを英語にしようという趣旨ではありません。いずれにせよ、非日本言語使用者においてもそういった治験に関する状況が医療機関と治験依頼者の間で共有できるような形をどのように表現するかという視点で書かせていただいたので、また表現の仕方につきましては御相談させていただければと思います。ありがとうございます。
○渡邉部会長 ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。花井先生。
○花井委員 花井です。
意見を2つほど、あと質問が1つあるのですけれども、7ページの左下にNCと連携した研究実績の評価を行うため、特定領域は廃止ということが言われています。これは藤原委員が先ほど指摘したことなのですけれども、6NCにせよ、CINにせよ、極めて体制が脆弱であるというところがありまして、NHOとNCあるいはJIHS等々に関しましては、中期計画、中期目標において運営されているわけですね。そうすると、そこにちゃんと反映して、逆に予算づけについてもそういった中期目標、中期計画に整合的に予算をつけるということから考えれば、先ほど藤原委員が指摘したようなちゃんと人材を育成してキャリアを確保する体制は、ある種、そういう目標を書かれて、かつ書かれているから予算が要るねとか、そういう文脈で明確にしておいたほうがよいのではないかと思います。今、非常にAROも6NCはかなり厳しいと。国がん基準だと全然ほかはどうしようもないというところがありますので、そこはぜひお願いしたいということが1つです。
もう一つ、10ページなのですけれども、全体としてちょっと気になるのは、特徴的項目(案)の右側の下から2行目に「PPIに対する特徴的な取り組み」と書いてあるのですけれども、PPIを特徴的項目に落とすのでしょうかと。今の世界の流れからすれば、これは基本的なことではないかと思われるので、PPIの扱いが弱いのではないかという気がします。もちろん具体的に例えば臨床研究のプロトコル計画段階で患者が本当に参画しているかを要件にするのは大変かもしれないのですけれども、特徴的項目に落とすというのは時代的にもどうかと。
関連して、その左上の実施体制の下に「国民への普及」と書いていますけれども、ここでまだ「研究対象者」と書いていますね。これはヘルシンキ宣言では「研究参加者」に変わっているということで、研究に対して患者・国民は対等に参加者になるということが世界のトレンドであることから、臨中の基準にもそういったものを反映していただきたいということが意見の2つ目です。
もう一つは質問なのですけれども、これも気になってはいたのですが、再生医療等製品を加えるというところがありましたね。医師主導治験の再生医療という話は、再生医療安確法でやるのか、医師主導治験でやるのかというのは、1つ現場では論点になるわけですね。安確法上はいわゆるCPCの要件とか、そういうものもありますし、認定倫理委員会のことはここに書いていますけれども、再生医療になると特定認定と認定再生医療等委員会という別の委員会が動くことになって、だから「再生医療等製品等」と書けば、これは薬機統制上の製品上だから、CPCというか、それはもうメーカーがつくってくるものをやるのかという話なのですが、医師主導でやるとなると病院のラボのCPCということもあるわけですね。そうすると、再生医療関連のレギュレーションが反映してくるので、6ページですね。単純に「再生医療等製品等」と書いてしまったときに、安確法上の認定再生医療等委員会との関係をどうするのかとか、CPCを基準として入れるのかというのは論点になってしまうのではないかと思うのですけれども、その辺、どういう整理になっているかを教えてください。以上です。
○医政局研究開発政策課治験推進室長 御質問ありがとうございます。
ナショセン等の体制の脆弱さにつきましては、引き続き様々な事業を通じて多く支援を続けてまいりたいと考えております。
また、PPIを特徴的な項目とするかどうかということにつきましては、PPIそのものはそもそもやらなければならないということは御指摘のとおりだと考えております。PPIのどういったことをやるかについて、様々なアプローチがあるので決め切れなくてこちらに書きましたが、必ずやらなければならないような部分をうまく抽出して、例えば取り組むべき事項のほうに書くとか、そういったことは引き続き考えてまいりたいと考えております。
再生医療等製品につきましては、「等」と書いておりますが、再生医療等製品に関して研究を行ったものをまずは対象として含むという視点でございますけれども、そのほか、いわゆる安確法の中での再生医療を行っているかどうかにつきましても、そういったものも現時点で論文の本数としてはカウントはしているのですけれども、そういったものを明確化するという趣旨でありまして、安確法上の様々な取組と現時点で何か齟齬が発生するようなものではないのかと思っています。
○花井委員 安確法上のものもカウントするということですね。医師主導治験と同様にカウントしているという理解で。
○医政局研究開発政策課治験推進室長 現時点で実務上はカウントしていると承知しています。
○花井委員 安確法を厳しくやると、今度は逆に医師主導治験に逃げたりとか、そういう実態もあって、結局同じようなもの、領域になっていると理解しているので、同様に扱われるべきという気はします。
PPIに関しては、例えば具体的にはちゃんとレイサマリーが提供されていますかみたいな、細かい話だったらそういういろいろなことをまた考えていただいて、全体に反映するように考えていただけたらと思いました。以上です。
○医政局研究開発政策課治験推進室長 ありがとうございました。
PPIについてはレイサマリーの話もありますし、例えば研究がきちんと終わった後に報告をしているとか、いろいろなコミュニケーションが最初の一歩になると思いますので、そういったところから何か考えていければと考えております。ありがとうございます。
○渡邉部会長 ありがとうございました。谷岡委員、お願いします。
○谷岡委員 ありがとうございます。私からは、楠岡先生に御報告いただいた件について1件ございます。
分かりやすく御説明いただいて、ありがとうございました。企業としては、治験をスタートするぞと決めてからはできるだけ早く進めたいと考えますので、その観点からなのですが、23ページですね。先ほども少し出ていましたが、効率化指標、企業治験におけるスピードのところなのですけれども、その中の特に上の契約までのところです。以前、医機連で調査の結果も報告させていただいたのですけれども、国際治験と比べるとこの契約のところにも時間がかかっている、もしくは支援が非常に回数が多いとか、そういうことも出ていました。
ですから、これを拝見しますと、すごく差があるのだということが分かりましたし、要因はいろいろあるのだと思うのですけれども、こういう形で見える化をしていただけると、それぞれの医療機関さんも自分たちの立ち位置がとてもよく分かるのだろうと思いますし、先ほど近藤委員からも少し出ましたが、いろいろな観点を踏まえて、大変だと思うのですけれども、こういう調査をこういう形で公表していっていただけると、非常に効率化の進む1つの糧になるのではないかと思いました。以上です。ありがとうございます。
○渡邉部会長 ありがとうございました。本日のこのテーマについては議論が多くあると思いますけれども、今後もこの議論を深めていただくということにして。藤原先生、もう一件ございますか。
○藤原委員 手短に。
○渡邉部会長 お願いします。
○藤原委員 近藤委員の発言を踏まえて、これも今後の課題なのですけれども、治験ネットワークに関しては、かつて何度も失敗していますから、従来型の治験ネットワークではなくて、私はこの前の日本成長戦略のワーキングでも申し上げましたけれども、サイト・ネットワーク・オーガニゼーションですね。そういう新しいタイプの従来型のSMOさんに依存しない、クリニックから病院にどんどん治験患者を紹介してもらって多施設共同研究を進めていくとか、新しいタイプのものにしないと、従来型の治験ネットワークの振興では駄目だと思っています。
もう一つ、Single IRBも成長戦略のワーキングでこの前3月16日に申し上げましたけれども、Single IRBを導入してもシステムの統一、すなわち依頼企業ごとのシステムの違い、あるいは病院ごとのシステムの違いを一元化する掛け声と資金が必要だと思います。それから、先ほど申し上げた院内での治験事務職員や治験支援人材のキャリアトラックの悪さから、絵に描いた餅に終わらせないためにしっかり国費を入れて、限定された医療機関にSingle IRBをちゃんとやってもらい、そこの人たちはいい人材で業務を回すということをやらないと、必ず失敗すると思うので、そこを考慮していただきたいと。
最後、3点目は、中核病院、昔、楠岡先生たちといろいろな要件を最初に決めた頃に、あるいはその前の治験中核病院の要件を考えていたころ、もう20年ぐらい前の話ですけれども、PhRMAさんとか、EFPIAさんとか、JPMAさんとかも含めて、企業が求めるスピード感があり、質の高い治験の実施水準を明示してもらって、それを目指さないと駄目ですよという要件設定を議論していました。依頼者側の観点から、例えば国際共同治験をやるときにはグローバルあるいはベンチャーキャピタルは速いところにちゃんと治験の依頼をしてくるので、日本のようにだらだらやっているのではダメです。多施設共同試験で最初の契約医療機関と最後に入ってくる契約医療機関のタイミングがばらばらで、何か月も契約と登録患者完遂に時間を要しているようなところには絶対に依頼は来ないので、業界側からちゃんとどこが目標値ですよということは明示してもらった上でベンチマーキングしたほうがいいと思います。以上です。
○渡邉部会長 藤原先生、どうもありがとうございました。まだまだ御意見はたくさんあるかもしれませんが、今回いただいた意見も含めて事務局でさらに検討を進めていただき、次回の部会で改めて要件を提示していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
続いて、議題2に移らせていただきます。議題2の「治験・臨床試験の推進に関する今後の方向性について」、事務局より説明をお願いします。
○医政局研究開発政策課治験推進室長 ありがとうございます。
それでは、資料2「治験・臨床試験の推進に関する今後の方向性について」の御説明をさせていただきます。
資料の2ページ目を御覧ください。昨年6月に公表した「治験・臨床試験の推進に関する今後の方向性について2025年版とりまとめ」の議論において、前回のとりまとめである2019年版のフォローアップが不十分であると御意見をいただいたところでございます。
それを踏まえまして、3ページ目を御覧ください。今回のとりまとめにつきましては、こちらに示しているとおり、年に1回程度、進捗状況の報告をさせていただくことでフォローアップさせていただきたいと考えております。また、次期とりまとめにつきましては、2029年度から開始することを想定しております。
最後、4ページ目を御覧ください。フォローアップについては、このようなフォーマットで御報告させていただく予定でございます。また、この形式ではフォローアップしづらいような取組につきましては、別途資料を提示するなど、適切な報告が行えるように取り計らいたいと考えております。説明は以上でございます。
○渡邉部会長 ありがとうございました。ただいまの御報告に関して、御質問等はございますでしょうか。特にないようでしたら、この「治験・臨床試験の推進に関する今後の方向性について」に対する今後の対応に関して、臨床研究部会で報告を受けたということで御了解いただきたいと思います。よろしいでしょうか。ありがとうございます。事務局においては、来年度からのフォローアップに備え、準備を進めるようにしていただきたいと思います。よろしくお願いします。
続きまして、議題3「臨床研究中核病院に係る取扱い等に関する意見に関する社会保障審議会医療分科会への報告結果について」、事務局より説明をお願いいたします。
○医政局研究開発政策課治験推進室長 それでは、資料3「臨床研究中核病院に係る取扱い等に関する意見に関する社会保障審議会医療分科会への報告結果について」を御説明させていただきます。資料3を御覧ください。
こちらは令和5年度業務報告書で特定臨床研究を主導的に実施した実績の要件が未達であった長崎大学病院及び神戸大学医学部附属病院の取扱いについての御報告です。
令和7年8月に開催されました第44回厚生科学審議会臨床研究部会において、当該病院の取扱いについて先生方に御議論いただき、別添1、別添2のとおり意見書を作成し、先生方に御確認いただいた意見書を、12月に持ち回り開催の形で社会保障審議会医療分科会で御報告させていただきました。結果として、当該病院の取扱いについては特段御指摘はございませんでした。以上でございます。
○渡邉部会長 ありがとうございました。ただいまの報告に関しまして、御質問等はございますか。特にないようです。この「臨床研究中核病院に係る取扱い等に関する意見に関する社会保障審議会医療分科会への報告結果について」に関しましては、臨床研究部会で報告を受けたということで御了解いただきたいと思います。ありがとうございました。
続きまして、議題4「本邦におけるCRCを取り巻く状況について」、こちらは渡部歌織委員より御報告をいただけるということで、渡部委員、よろしいでしょうか。
○渡部委員 臨中のCRCの立場で本委員会に参加させていただいております。このたびは、CRCの状況について御報告する貴重な機会をいただきまして、大変ありがとうございます。では、スライドの最初からで、昨年実施いたしました日本臨床薬理学会による実態調査の結果を基に御報告をさせていただきますが、一部、私の私見も含まれておりますことを御了承いただければと思います。
初めに、海外の昨今の状況について御紹介いたします。こちらは米国での報告ですが、コロナ禍を経て研究支援人材の離職率が高まりまして、新薬開発に影響を及ぼしているという内容です。後ろに参考資料としてお示ししているのですけれども、ACRPという米国の臨床試験専門職の職能団体からは、職業的アイデンティティーやキャリアパスなどの問題に対するホワイトペーパーなどが公表されています。
こちらは阪大の山本先生が昨年の治験エコシステム成果報告会で提示されたスライドです。本邦においてもCRC不足が危機的状況にあることがこちらのスライドで指摘されています。
そこで、当学会では、本邦におけるCRCの実態及び職務満足度ですとか、定着率に影響を及ぼす要因を明らかにするために、後ろの参考資料にもある2018年に一度調査を行っているのですが、その調査項目を踏襲しまして、実態調査を今回実施いたしました。
かつての日本医師会治験促進センターさんによる大規模治験ネットワークのような一括して情報を届ける仕組みが今は存在しませんので、今回多くの回答を得るためには、これらの複数の関連団体に御協力をお願いする必要がございました。
ここからが結果になります。3,129名から回答を得ることができました。根拠を添えておりますけれども、推定では全体の50%程度の回答を得られたと考えております。回答者は東京に一極集中しておりまして、臨中が設置されていない地域ではCRCが人口比で少ないだけではなくて、情報が地方では届きにくい構造になっている可能性が示唆されました。
また、公的な職業情報提供サイト「job tag」というページがあるのですけれども、こちらには治験コーディネーターのページが存在しています。本調査で得られた結果とは大きく乖離した数字になっておりまして、本邦ではCRC数が正確に把握されていない実態が明らかとなりました。
こちらはCRCの背景情報となります。CRCは女性が圧倒的に多く、子育てなどのライフイベントの影響を受けやすい年代が多いことが分かりました。
こちらは所属情報になります。本邦では医療機関所属のCRCよりもSMO所属のCRCが多い可能性が示唆されました。今回は時間の関係で詳細は割愛いたしますが、両者では抱える課題が異なりまして、それぞれに応じた対策が必要と考えられます。
こちらは昨年の臨床研究部会でSMO協会が提示されたスライドです。国立大学や国立病院における支援割合が増加しておりまして、医療機関側のCRCのリソース不足が示唆されております。
こちらは医療機関の所属別データですが、国立大学病院及び国立病院機構からの回答が多かったものの、私立大学病院におきましては、過去の実態調査と比較して回答比率が大きく低下しておりました。
こちらは医療資格別になりますけれども、医療資格を有さないCRCが約15%を占めておりました。右側は資格の内訳を示していますけれども、SMOが青、医療機関をオレンジで分けて示しております。SMOにおける薬剤師CRCの減少などの傾向が見られました。また、その他の職種に関して見られますように、こちらにその他の職種の内訳を提示しておりますけれども、特にSMOでは医療資格を有さない方だけではなく、多様化も進んでいることが分かりました。そのため、初級者CRC養成シラバスに相当するような標準的な教育をCRCが受けるといった重要性が高いと考えられます。
また、医療機関では、同一施設のCRCであっても保有する医療資格の種類に基づく給与体系が残っておりまして、CRCとしての専門性が十分に評価されていないという課題もあります。
次が、こちらはキャリアパスではなくキャリアラダーについて確認したデータになります。SMOと比較しまして、医療機関では制度の有無ということで「ある」が今回15%ということで、整備されていない可能性が高い結果でございました。医療機関ではAROなどの専門部署所属が最近は多くなっておりまして、看護部、薬剤部のような体系的ラダーが存在していない可能性が示唆されます。
また、当学会では認定CRC制度を早期から運用しておりますけれども、残念なことに近年は更新者が減少傾向にございます。認定を取得して、個々のコーディネーターが努力してそういったものを取得しましても「昇進や役職任命があった」が実に1%という結果に今回なっておりまして、キャリアに全く反映されないといった実情が、更新者が減少傾向にある背景にはあると考えられます。以上を踏まえまして、今後このとりまとめにもあります5番目の議論をぜひ進めていただければと考えております。
まとめます。本邦のCRCが抱える現状の問題点としましては、研究と臨床現場をつなぐ医療従事者と我々は考えているのですけれども、高度な能力や臨床研究を実施するに当たっての知識や経験が求められているにもかかわらず、専門職として確立されていないこと。それから、職能の定義も不明確であるので、職業的アイデンティティーが低い傾向にあります。同時に、体系的な教育体制やキャリアパスが十分に整備されておりませんので、特に医療資格を有するCRCは、御自身の医療職の継続に重点を置いて離職するといったケースが少なくありません。実際にCRCが確保できずに治験開始が遅れるですとか、あるいは治験責任医師が治験参加を断念するといった事例も発生しております。
さらに、医療機関では認定取得などで専門性を高めても評価につながりにくい。それから、本人の意思にかかわらず継続が困難であったり、そもそも有期雇用であるなど、雇用の不安定さも継続の障壁になっています。
これらの課題を解決するためには、まずCRCは研究と臨床現場をつなぐ医療従事者であるという認知を、特にほかの医療従事者に高めていただくことが重要です。アンケートのフリーコメント欄にはお困り事として書いていただいたのですが、臨床現場の方の治験への理解や協力を求める声が多数つづられておりました。それから、研究専門職としての確立されたキャリアを整備しまして専門職としてのアイデンティティーを確立することが、臨床研究の底上げにつながるのではないかと考えております。
また、過去にもございました日本の信頼を失うようなCRCによる不適合案件の再発防止の観点からも、最低限の教育体制の整備と必要な情報が全国に均等に届くような仕組みが求められます。さらに、専門性に基づく公平な評価や待遇の整備も重要かと思われます。CRCに限らず医療関係者の人材不足は大変深刻ですので、そのために多様なCRC人材の育成と定着を推進することが、ドラッグラグロス対策にも寄与すると考えております。
また、今回の調査によりまして、日本のCRCは研究参加者と日々向き合うことに最もやりがいを感じていることも明らかとなりました。今後、治験業務のDX化やエコ化を推進することで、研究を臨床現場で安全かつ円滑に実施するための調整業務にCRCがより注力できる環境整備が期待されます。以上でございます。お時間をいただき、誠にありがとうございました。
○渡邉部会長 渡部先生、どうもありがとうございました。非常に貴重なデータをお示しいただきました。これについて何か御質問等があったらよろしくお願いいたします。いかがでしょうか。
私からコメントというかお願いですけれども、キャリアラダーが準備されている機関と準備されていない機関があるとのことでした。大学ですとCRCの方々が準雇用という立場で雇用されていることが少なからずあると思います。そういう状況ですと、例えば主任CRCというポストを設けたいといっても、準雇用の方に主任ですかということを事務側から言われる、そういうことも多いと思うのです。そういうことを乗り越えてキャリアラダーをつくっている機関の事例をぜひ紹介していただいて、どのような工夫をしてそれを可能としているか。また認定資格等に対して給与等でインセンティブがついている事例があると紹介いただきましたので、そういうことと併せてモデル事例を御紹介いただければありがたいと思いました。ありがとうございます。
○渡部委員 ありがとうございます。ARO協議会などの一部のCRCの団体ではキャリアラダーというものを作成しておりますので、そういったものを公開はされていますけれども、より広めていくことが重要ではないかと考えております。
○渡邉部会長 ありがとうございます。藤原先生、よろしくお願いします。
○藤原委員 渡部さん、すばらしいプレゼンをありがとうございます。こういうものを定点的に見せていただくとみんなが現実感を持って見られるので、本当に助かります。
それに関して、私もいろいろなところでずっと言ってきていますけれども、例えば去年の官邸であった創薬力向上のための官民協議会でもCRCの国家資格化とか、あるいはリサーチナースを看護協会の看護認定の中にちゃんと入れてくださいなど申し上げているところです。それから、ほかのところでも同じような話、この前の3月16日の成長戦略のワーキングでも同じようなことを申し上げました。
あまりにもリテラシーが低過ぎることが日本の課題でして、これは健康・医療戦略の中でも、なぜ臨床試験や治験や開発をやらないといけないのかと。これは医療を変えるため、進歩させるためにやっていて、医療機関の人たちは自分たちがやっている医療はどういうエビデンス、結果に基づいて構築されてきたのかを理解せずに、CRCさんとか治験とか面倒くさいと考えているので、そこのリテラシーを抜本的に変えるようにすべきだと思います。そのことは第3期健康・医療戦略にも書き込まれていますし、今週月曜日3月24日に閣議決定された感染症協議会からの提言にも、同じようなことが書いてあります。
なぜ治験や臨床試験が大事かということをもっと認知させていかないと、看護師、薬剤師、臨床検査技師、診療放射線技師、様々な職種の人たちにそれを理解してもらわないといけないということを改めて申し上げたいのと、それをどんどん厚労省は言っていただきたいと思いますし、キャリアラダーは最低限の話ですので、それもちゃんとやっていただければと思います。本当に渡部さん、ありがとうございました。
○渡邉部会長 どうもありがとうございます。ほかに御意見、コメント等はございますか。よろしいでしょうか。
渡部委員、本当に貴重なデータを示していただいて、ありがとうございました。この「本邦におけるCRCを取り巻く状況について」に関しまして、この臨床研究部会で報告を受けたということで御了解いただきたいと思います。よろしいでしょうか。ありがとうございました。
続きまして、議題5の「治験の認知度に関するアンケート調査結果について」、事務局より御説明をお願いいたします。
○医政局研究開発政策課治験推進室長 事務局でございます。議題5、治験の認知度に関するアンケート調査結果につきまして御報告いたします。
まず、資料の2ページ目を御覧いただければと思います。「治験・臨床試験の推進に関する今後の方向性について2025年版とりまとめ」におきましては、現状の治験・臨床試験に対する国民・患者の理解度について必要な調査を検討することとなっており、このたび、次のページで御紹介する既存の枠組みを活用して、高校生から大学生、20代までの社会人を対象に、治験に対する認知状況やイメージ、参加意向などのアンケート調査を行いました。
3ページ目を御覧ください。こども家庭庁において実施されている「こども若者★いけんぷらす」という事業がございまして、こちらでは小学校1年生から20代までならば誰でも登録できる「ぷらすメンバー」という方々に対して、アンケートや対面での意見交換会等で直接意見聴取を行うことができるといったような事業となっております。今回、本事業を活用いたしまして、高校生年代から20代を対象としたアンケートを実施することといたしました。
4ページ目を御覧ください。今回のアンケートにつきましては、治験そのものに関する意識調査を行いました。そもそも治験というものを知っているかどうか、プラセボ対照試験についてどう思うか、治験に参加したいと思うかなどをアンケート項目といたしました。回答数は59件となりました。質問や結果の詳細につきましては、参考資料1を御覧いただければと思います。
5ページ目を御覧ください。結果のとりまとめでございます。本アンケートをまとめたところ、大きく2つのポイントが重要ではないかと考えております。
1点目は、治験参加へのハードルを感じているということです。本アンケートの母集団は若者の中でも全体的に社会参画への意欲の高い集団であると想定されますが、治験自体の認知度は高い一方で、回答者の4割が本人の治験参加に否定的であり、身近な人の治験参加に関してはさらに否定的な意見を持っていたという結果が得られました。その理由としましては、安全性への不安であったりとか、効果の不確実性などが挙げられておりまして、社会的貢献だけでは動機づけが不十分であることが分かりました。
2点目でございます。正確で信頼のできる情報発信が必要ということでございます。治験に関する情報が届いていないという回答が8割であることからも分かるとおり、治験に関する情報発信は現時点では不十分と考えられます。若年層へのリーチ方法として、SNSやインターネット広告などを活用する必要があるとともに、治験に関する不安や誤解が先行しないよう、正しい情報を分かりやすく発信することが期待されます。
厚生労働省としましては、これらの結果を踏まえて、治験に関する情報提供についてさらなる検討を進めてまいりたいと考えております。説明は以上でございます。
○渡邉部会長 ありがとうございました。ただいまの報告に関しまして、御質問等はございますでしょうか。神里委員、よろしくお願いします。
○神里委員 ありがとうございます。若者に対するアンケートをしていただきまして、ありがとうございます。1点コメントなのですけれども、こども家庭庁さんがやられている「こども若者★いけんぷらす」というのは、このように子供さんや若者の意見を聞いていく取組としてとてもすばらしい取組であります。私も別のテーマで関わらせていただいたのですけれども、1点留意しなければならないのが、ここへの登録者という方が、年齢とお名前を証明する身分証明書を提示して、それで登録をするという仕組みになっています。ですから、そんな簡単に意見を言えるということではなくて、すごく政策に対して意見を言いたいという子供たち、若者たちがこれに登録をしているという制度になります。
ですから、今回、結果として「意味を理解している」だけでも7割に上り、認知度が高いことが分かったという結果を示していて、それはこの調査においては確かなことだとは思うのですけれども、ただ一方で、私どもがやった2020年の臨床薬理で発表させていただいたアンケート調査においては、子供ではなく成人を対象とした本当に一般の成人でアンケートを取ってみると「意味を理解している」という人たちは35.6%でありました。「聞いたことがある」までは85.4%だったのですけれどもということで、ここで聞いている人たちはすごく意識が高い方たちである点には留意して、ただこのアンケートの使い方としては、リテラシーが上がったときに皆さんがどのように考えるのかということのすごく大きな参考材料にはなると思います。
特徴として、自由記述欄にとにかくたくさんのことを書いてくださっているというのがこの「こども若者★いけんぷらす」の特徴なので、そこから懸念事項や不安に思っていること、期待していることを抽出していって、それを今後の情報発信に役立てるという使い方がよいかと思います。以上です。
○渡邉部会長 ありがとうございました。続いて、近藤委員、お願いします。
○近藤委員 ありがとうございます。今、神里委員がおっしゃっていたこととほとんど同じなのですけれども、今回のアンケートは意識が高い系の方にアンケートを取られているかと思いますので、ぜひ非常によい取組だと思いますので、広い母集団でこういう調査を継続してやっていただくことに意味が出てくるかと思いますので、その点はコメントさせていただきました。以上です。
○渡邉部会長 ありがとうございました。続いて、藤原委員、お願いします。
○藤原委員 ありがとうございます。この調査は非常に大事なのですけれども、59名でどのぐらい代表性があるのかというのはなかなか難しいところですけれども、私も昔、がん教育に関して初等教育、小中学校でどのようにがんをイメージしていくかということの教育などにも関わったことがありますけれども、校長さんの裁量が非常に高くて、今でもがん教育が初等教育の中でちゃんとやれているかは微妙なところで、こういうリテラシーの調査は文科省の初等教育局や高等教育局などと組んで調査しないと意味がないと思います。
いい例は、薬害被害者さんのいろいろな健康被害救済に関する教育について、文部科学省の医学教育課が全国の大学の医学部、看護学部、薬学部に関して定点調査を時々やっているのです。そうすると、いかに薬害被害に関する教育が薬学部ではしっかりしているけれども、医学部、それから看護学部ではあまり浸透していないかなどが如実にあらわれますので、ぜひ初等教育局などと組んでやっていただきたいと思います。実際に第3期の健康・医療戦略の29ページのところでも、こういうリテラシーのちゃんと調査をしましょうと書いていますので、ぜひ厚労省だけではなくてほかの省庁との連携をお願いしたいと思います。以上です。
○渡邉部会長 ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。
意識の高い方々を対象としたこのアンケート結果でも回答者の4割が治験参加に否定的で、さらに身近な人の治験参加にはより否定的だったという実態を深く考えるべきだと思いました。特に、その理由として効果の不確実性が挙げられているのですけれども、効果が不確実だからこそ試験をやるので、そういうことも含めて基本的なこと、治験の意義や治験の仕組みを分かりやすく伝える必要があると思いました。
ほかに御意見はいかがでしょうか。よろしいですか。ありがとうございました。それでは、この「治験の認知度に関するアンケート調査結果について」に関しまして、臨床研究部会で報告を受けたということで御了解いただきたいと思います。ありがとうございました。
続きまして、議題5の「臨床研究法に定める疾病等報告について」、事務局より説明をお願いいたします。
○医政局研究開発政策課室長補佐 事務局でございます。1ページ目を御覧ください。臨床研究法第15条1項の規定によりまして、令和7年4月から令和7年9月末までの疾病等報告の状況について、別紙のとおり報告を受けております。
なお、当該報告内容に関しまして、認定臨床研究審査委員会から、臨床研究の対象者の安全性に大きな影響を及ぼす疾病等や不適合への措置として、臨床研究を中止すべき等の特記すべき意見を述べたものとして厚労大臣に報告が行われたものはございません。
次のページを御覧ください。令和7年度上半期に未承認の医薬品等を用いる特定臨床研究の実施によると疑われるものとして、2件報告を受けております。2件とも医薬品に係るものでございます。適応外の医薬品等を用いる特定臨床研究の実施によると疑われるものは、5件報告を受けております。うち4件が医薬品、1件が医療機器に係るものでございます。詳細は次ページ以降の別添にお示ししているとおりです。以上でございます。
○渡邉部会長 ありがとうございました。ただいまの報告に関しまして、御質問等はございますでしょうか。特にないということです。この疾病等報告に関しましても、臨床研究部会で報告を受けたということで御了解いただきたいと思います。よろしくお願いします。
続きまして、議題7「その他」ですが、事務局より御説明をお願いいたします。
○医薬局監視指導・麻薬対策課課長補佐 医薬局監視指導・麻薬対策課の岩瀬と申します。医薬局で薬機法に基づく広告規制等の監視指導を担当してございます。
資料7「治験等に係る情報提供の取扱いについて」ということで、薬機法の関係ではございますけれども、治験・臨床研究に関する取組ということでやらせていただこうと予定してございますので、御報告、御説明させていただければと思いまして、今回機会をいただきました。お時間をいただきまして、ありがとうございます。
2枚目ですけれども、上の箱、背景・課題のところでございます。薬機法の第68条という条文でございますけれども、未承認医薬品等の広告、これは何人もしてはならないという禁止の規定がございます。治験薬につきましても承認される前の医薬品ということになりますので、情報を発信する場合に、それが治験薬についての広告に該当する場合、これは該当性の3要件があるのですけれども、この全てを満たす場合には未承認医薬品の広告に当たってしまうということになります。この該当性の3要件は小さく書いておりますけれども、顧客誘引性があること、治験薬の特定性があること、そして一般認知性があることとさせていただいております。
ただ、一方で、治験に係る情報は一般の方から見ましてアクセスの機会が限定されている状況もある中で、参加者募集が重要であるとか、治験や臨床研究に対する患者・市民参画の観点から情報提供の重要性というのは皆様から御指摘いただいているところかと思っておりまして、治験情報の特性を踏まえた薬機法上の広告の取扱いについて整理が必要であると考えてございます。
しかも、治験については一般の患者の皆様に必ずしも正しい理解があるとは限らず、新薬への期待を生みやすいとか、過度な期待をあおることになりやすいということも考えられますので、単に規制緩和すればいいという話ではなくて、丁寧な対応を考えなければいけないという問題意識を持ってございます。
こちらの論点につきまして、昨年7月の厚生科学審議会医薬品医療機器制度部会で大きな方向性について御議論いただきまして、それに基づきまして秋、冬とステークホルダーの皆様といろいろと議論してまいりまして、今般、年度内、この3月末に通知を発出させていただこうと思っておりますので、その内容につきまして方向性を説明させていただくものでございます。
下の箱、対応の方向性ですけれども、今回は大きく2つの取組を考えております。
1つが、参加者募集のための情報提供についてです。治験の参加者募集のための情報提供、これはいわゆる狭い意味での「治験広告」などと言ったりしますけれども、こういったものにつきまして、参加者募集の目的に必要な限度での情報提供であれば、これは広告の該当性に入っている顧客誘引の目的とは言えず、治験薬の名称等を記載したとしても薬機法上の広告には該当しないものと新たに整理しようと考えてございます。それでございますので、参加者募集のための情報提供については、各種媒体、例えば製薬企業のホームページであるとか、SNSであるとか、新聞等の広告であるとか、動画配信であるとか、そういったものについて情報提供を可能とするという方向性でございます。今、資料上、治験と申し上げましたけれども、未承認適応外薬を用いる特定臨床研究につきましても同様の取扱いということで考えてございます。
対応の②で、参加者募集以外の治験情報の提供でございます。こちらは例えば治験の結果などを含む情報を発信する場合については、有効性・安全性のアピールといいますか、効果がございますので、3要件を満たしている場合には広告に該当する場合も想定されるものでございます。ただ、限定された範囲の情報ということで、国内の臨床試験であれば「jRCT」、海外のものであれば「ClinicalTrials.gov」等に掲載された情報の範囲内、もしくは結果のレイサマリーとしてつくられたもの、そういったものにつきまして、個別の治験情報のページに直接アクセスさせないで、表紙ページのようなものを経由して、見たい方がちゃんと見られる環境を整備するという前提の下で、ほかの情報と切り分けられているときには、広告に該当しない情報提供とできるということを、具体的な条件を定めまして、そういったことを明確化していきたいと考えております。
下の※に書かせていただいていますが、治験情報の提供では、先ほど申し上げましたとおり、過度な期待をあおるとか、誤解を招くということは防がなければなりませんので、治験とは何かとか、有効性が確認途中であるといったことなど、情報の正しい理解のための留意事項については分かりやすく明確に記載を求めるということを考えてございます。
もう一点、次のページを御覧ください。これに関連する動きとして、患者団体の皆様などによる治験等の情報提供についても今回整理を予定しております。
背景・課題の部分ですが、製薬企業による情報提供とは別に、患者団体等の製薬企業から独立した中立的第三者が、患者や一般市民の方に対して情報発信する場合なども想定されます。企業さんから入手した情報を基に、患者団体等のホームページ、会報誌、セミナー等で情報を共有する場合などがあると思っております。
通常、患者団体の皆様が行う情報提供は、広告該当性の3要件にある顧客誘引性はないので、広告に該当しないと言える場合が多いとは考えております。しかし、薬機法上の運用解釈でございます顧客誘引性やそれを否定するために必要な情報を求める者の考え方は非常に分かりづらくて、現実的には患者団体の皆様が情報提供可能かを自ら判断するのは難しい状況でございました。実際、患者団体の皆様から問合せを当課で受けまして、広告に該当する可能性がありますと申し上げたりした事例もございまして、それが患者団体の皆様に混乱を広げてしまったみたいな現状もございました。
対応の方向性といたしまして、今回、先ほども御説明した製薬企業等による情報提供を主に想定した通知に加えまして、患者団体の皆様が治験等の情報を提供する場合の考え方のQ&Aも併せて整理をする予定でございます。実務におきまして患者団体の皆様が迷うことがないように、情報提供の方法や内容、それから中立性を担保するための利益相反の管理の観点から、個別判断によらずに広告に該当しないと外形的に判断できる一定の要件を示したいと思います。これを守っていただければ少なくも広告には該当しませんよというようなルールを定めるイメージでございます。
細かいことは今日は省略させていただきますけれども、広告に該当しないと考える場合のポイントといたしまして、利益相反の適切な管理がなされていること。これは今回の整理が患者団体等の皆様が製薬企業から独立した中立的関係にあることを前提に整理させていただいていることに基づくものでございます。それから、情報提供先を限定・把握していること。あくまで患者団体の皆様の活動の中の情報提供であって、不特定多数への情報発信ではないと。それから、企業から提供された情報を改変していないこと。これは広告的な表現が入ってきたりとか、不正確な記述をしないようにしていただくための配慮でございます。そういったことをもうちょっと具体的に要件として定めまして、Q&Aをつくらせていただく予定としております。
Q&Aの取扱い以外による患者団体の皆様の情報提供が薬機法上の広告に該当するかは、3要件を踏まえて個別に評価する必要があるということで、このルールから一歩でも外れてしまったら広告に当たると申し上げるものではないのですけれども、なかなか判断は難しいと思いますので、この一定のルールの中でやっていただければ、御安心してやっていただければという趣旨で書かせていただいております。
こ ちらの治験の情報提供の取扱いにつきましては、政府の規制改革実施計画の中で年度内に措置検討ということになってもございまして、年度内はあと数日しかございませんけれども、今、通知等の発出に向けて内部手続の途中でございますので、近日中の通知の発出を予定しているところでございます。
また、かなり難しいといいますか、理解がなかなか簡単ではない通知になってしまいましたので、業界の皆様、患者団体の皆様も含めまして、丁寧な御説明を今度ともやっていきたいと考えてございます。御報告は以上でございます。
○渡邉部会長 ありがとうございました。ただいまの報告に関しまして、御質問等はございますでしょうか。花井委員、お願いします。
○花井委員 御説明ありがとうございます。これはずっとテーマでいろいろ難しい部分があったということなのですけれども、企業というのは基本的に保守的にしないといつ怒られるか分からないというところで、非常にそういうところがあったと思うのですけれども、今回はこれを整理した形で、先ほどの議論、つまり治験に対する一般の国民の認知度の話も、日頃は目にすることはないわけですね。今回ホームページ、SNS、新聞等広告、動画配信等でこの整理だったらできますよということになれば、これで目に触れる機会は増える感じになるのですか。今までそういうものを見たことがないですね。新聞広告で治験募集はあるのですかね。あまり記憶がないのですが、SNSでもほとんど目にすることはないと思うのですけれども、目にすることが増えるような改善なのですかね。
○医薬局監視指導・麻薬対策課課長補佐 まずはルールをつくった後の未来はなかなか予想できないというところが正直なところではありますけれども、参加者募集のための情報提供なので、本当に新聞などに載せて一般市民の方全員にお知らせする必要性があるシチュエーションがどのぐらいあるのかは、製薬協さんと私、担当課で議論していて感じている所感といいますか、感想ではあります。ただ、ルールとして緩和される部分はありますので、今までよりも治験の参加者募集が行われていることを目にする機会が増えることは増えるのだろうと想定はしてございます。
○花井委員 正直に申しますと、例えば新聞等で本当にそれを見て参加者を募集するという広告であっても、実際の効果はある企業がこういう方面の治験をやっているという情報であり、それはある種、株主や企業価値に影響がないということにはならないから、一定程度本当にそこで募集して集めようという趣旨ではなくても、企業のイメージアップという意味では使えるかと思うのですね。それがいいかどうかは別として、このルールだとそれは可能になってくるし、動画等でも例えばアンメットな治験であれば、そのような患者さんの困っているところに弊社はこんなに頑張っていますという宣伝ではあるわけですね。
だから、それがいいか悪いかというよりも、そういうものが増えればそういうことがあるのだということで、確かに僕ら薬害被害者から言うと厳しくという方面もあるのですけれども、逆に言えば覆い隠されていて、医療全体が不完全なものであり、まだまだ医療が不完全だからいろいろ研究しなくては無理なのだというところが感覚的になくて、病院に行ったら治してもらえるみたいな感じになっているかもしれないし、そういったことも含めて、医療や医薬品の不完全なものをどんどん完全なものにするためにはこのような実験が必要だということがみんなに共有された上でリスクを回避するとなればいいと期待しています。以上です。
○医薬局監視指導・麻薬対策課課長補佐 ありがとうございます。御指摘も踏まえて監視指導の取組をやっていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○渡邉部会長 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。近藤先生、お願いします。
○近藤委員 どうもありがとうございます。御検討いただき、誠にありがとうございました。最後のところでも触れていただいたかとは思うのですけれども、非常にこの内容は関心が高い内容になってくるかと思います。適正に運用しなければいけないというところもございますので、ぜひ関係者に丁寧に説明していただくような機会を設けていただければと存じます。
○渡邉部会長 ありがとうございます。ほかに。藤原委員、お願いします。
○藤原委員 非常にいい取組だと思うのですけれども、2ページ目の今、出ているこのスライドの参加者募集以外の治験情報の提供のところにもぜひお願いしたいところがありまして、1つ申し上げます。
レイサマリーということを企業さんはよくおっしゃるのですけれども、失敗した事例もちゃんと公表してくださいよということをお願いしておきたいと思います。どうも日本の企業さんなどを見てみると、成功した事例はしっかり言うのですけれども、失敗したことをちゃんと広げない。でも、アメリカの株主向けの資料などを見ると、外資の企業はちゃんと失敗事例も出していたりとか、EMAは失敗あるいは取下げ、承認取消しになったものの審査報告書も公開したりとか、透明性がまだ日本は遅れているところがあるので、レイサマリーとおっしゃるのであれば、治験中止になったとか、開発中止になったとか、そういうものもリアルタイムに参加者あるいは一般の人たちの目に見える形での情報公開を意識していただきたいと思います。
○渡邉部会長 重要な御指摘をありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。
Q&Aを出すということで、そこに記載されると思うのですが、例えば参加者募集のための情報提供では治験薬の有効性とともに安全性も未知であるというような基本情報がしっかり書き込まれるということですね。
○医薬局監視指導・麻薬対策課課長補佐 ありがとうございます。この資料はかなり抜粋してといいますか、考え方だけをお示ししておりまして、通知ではかなり細かくいろいろと書かせていただく予定としております。留意事項の中でも有効性、それから安全性について研究中の内容であるみたいなことを書きましょうということを書いているのと、そもそも参加者募集の情報提供としては、同意説明文書に書いてある情報の範囲内であって、かつ治験、IRBの審査を通さなければいけないであるとか、有効性と安全性のバランスについて一般の方に分かるようにちゃんと整えて出さなければいけないなどのことも通知で書かせていただく予定としております。
○渡邉部会長 ありがとうございます。そうだとすれば、花井委員の御懸念はもっともなのですけれども、そういうことを通じて治験に対してのリテラシーが少し上がるということは期待できるかもしれない。ありがとうございました。
それでは、こちらも臨床研究部会で報告を受けたということで御了解いただきたいと思います。ありがとうございます。その他、事務局から何かございますか。
○医政局研究開発政策課室長補佐 事務局でございます。
参考資料2、CRBの設置状況を1ページ、2ページに、「jRCT」に登録されております特定臨床研究などの状況につきましても3ページに御紹介しておりますので、適宜御覧いただければと存じます。
また、本部会の委員でございますが、来月4月20日をもちまして近藤充弘委員が任期満了につき御退任されます。近藤委員におかれましては、令和2年の第18回臨床研究部会から御参画いただき、多くの貴重な意見をいただきましたこと、この場を借りて厚く御礼申し上げます。
よろしければ、近藤委員から一言御挨拶を頂戴したいと思います。
○近藤委員 ありがとうございます。近藤でございます。御紹介いただきましたように、2020年から本部会でお世話になっておりましたけれども、最後に「治験・臨床試験の推進に関する今後の方向性について」のとりまとめにも関与させていただき、ありがとうございました。
今後も業界担当者として日本の治験・臨床試験環境をよくするために協力させていただきたいと思いますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。今までどうもありがとうございました。以上です。
○渡邉部会長 近藤委員、本当にありがとうございました。事務局、お願いします。
○医政局研究開発政策課室長補佐 近藤委員、どうもありがとうございました。
事務連絡です。年度が替わるに当たりまして、御所属や職名に変更がございましたら、事務局まで御連絡いただくようお願いいたします。
また、次回の開催につきましては、委員の皆様に事務局より追って連絡をさしあげます。事務局からは以上です。
○渡邉部会長 ありがとうございました。先ほども申し上げましたが、近藤委員、長い間の御尽力、深く感謝申し上げます。ありがとうございました。
それでは、本日予定した議題は以上となります。これで閉会といたしますが、よろしいでしょうか。それでは、本日は大変ありがとうございました。閉会といたします。

