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- 2026年3月18日 健康・医療・介護情報利活用検討会 第30回医療等情報利活用WG、及び第10回介護情報利活用WG 議事録
2026年3月18日 健康・医療・介護情報利活用検討会 第30回医療等情報利活用WG、及び第10回介護情報利活用WG 議事録
日時
令和8年3月18日(水)14:00~15:00
場所
WEB会議
AP新橋 Bルーム(事務局、報道関係者のみ)
AP新橋 Bルーム(事務局、報道関係者のみ)
出席者
- 構成員(五十音順、敬称略)
-
- 秋山 祐治
- 荒井 秀典
- 江澤 和彦
- 小野寺 哲夫
- 小尾 高史
- 笠木 映里
- 加藤 馨
- 久留 善武
- 小出 顕生
- 近藤 則子
- 坂口 真由美
- 澤 智博(座長)
- 島田 裕之
- 高倉 弘喜
- 髙橋 肇
- 田中 千尋
- 田宮 菜奈子
- 長島 公之
- 野尻 晋一
- 野村 圭介
- 松島 紀由
- 松田 晋哉
- 元家 玲子
- 武田 理宏
- 橋本 美穂
- 渡邊 大記
- 山口 育子
- 山田 太郎
- 山田 哲史
- 山本 則子
- 渡邊 多永子
- オブザーバー(五十音順、敬称略)
-
- 安藤 公一
- 岩津 聖二
- 植松 賢
- 喜多 紘一
- 小泉 立志
- 瀬戸 裕司
- 高野 博明
- 高橋 肇
- 田河 慶太
- 松崎 俊久
- 山口 浩志
議題
(1) 医療介護連携について
(2) その他
(2) その他
議事内容
開会
【医政局 長嶺室長補佐】 定刻になりましたので、ただいまより「健康・医療・介護情報利活用検討会 第30回医療等情報利活用ワーキンググループ、及び第10回介護情報利活用ワーキンググループ」を開催いたします。皆様におかれましては、ご多用のところ、本ワーキンググループにご出席を賜り、誠にありがとうございます。本日は初めての合同開催ということで、ご参加の委員の方々が非常に多くなっていますが、どうぞよろしくお願いいたします。本日は、委員の皆様はオンラインによる開催とし、会場での傍聴は報道関係者のみとしております。その他の傍聴希望者は、傍聴用 Zoom ウェビナーから傍聴しています。また、議事録作成やいただいたご意見の整理を事務局で正確に行うため、録画させていただくことをご承知おきください。
次に資料の確認をさせていただきます。議事次第、資料1、参考資料1、参考資料2、参考資料3の計5点を事前に送付しております。Web 会議の画面上で見えにくい時は、お手元の当該資料をご覧ください。
次に本日の委員の出欠状況について申し上げます。本日は、医療等情報利活用ワーキンググループの構成員におかれましては、印南構成員、利光構成員から欠席のご連絡、秋山構成員から途中退席される旨のご連絡をいただいております。介護情報利活用ワーキンググループの構成員におかれましては、西村構成員の代理として元家日本栄養士会常任理事、長内構成員の代理として坂口豊中市福祉部次長がご出席されております。また、加藤構成員、柏本構成員、赤羽構成員、能本構成員、山本隆一構成員から欠席のご連絡、山本則子構成員から途中退席される旨のご連絡をいただいております。
会議中ご発言の際は「手を挙げる」ボタンをクリックし、澤主査の指名を受けてからマイクのミュートを解除し、ご発言ください。ご発言終了後は、再度マイクをミュートにしていただきますようお願いいたします。事務局からのご案内は以上となります。
それでは、澤主査、議事進行をよろしくお願いします。
議事
(1)医療介護連携について
【医療 澤主査】 本日の議題は2つです。(1)医療介護連携について
(2)その他
です。議題1は審議事項となっています。まず議題1「医療介護連携について」、資料1にて事務局から説明をお願いします。
【医政局 新畑室長】 資料1「「全国医療情報プラットフォーム」における医療介護連携の進め方について」をご覧ください。
資料2頁は本日の内容です。ワーキンググループの合同開催の進め方、これまでの各ワーキンググループにおける議論の振り返りをお示しし、最後に対応案をお示ししたいと思っています。
資料4頁は医療介護連携に関する検討の場についてのスライドです。上部の四角に目的を記載しています。介護情報基盤については令和8年度以降、準備が整った自治体から、電子カルテ情報共有サービスについては令和8年度冬頃を目途に順次運用を開始することを目指して、全国医療情報プラットフォームの構築を予定しています。他方、介護情報基盤において共有する情報は介護に関する情報に、電子カルテ情報共有サービスで共有する情報は医療に関する情報に限定されています。そのため、介護情報基盤や電子カルテ情報共有サービス等の開発状況を踏まえ、医療・介護間で連携する情報の内容等について検討を進めたいと考えています。中段に、主な議論と論点を記載しています。現状と課題について、医療機関と介護事業所等でやり取りされる文書には様々な種類がありますが、介護情報基盤経由で共有される情報には含まれていないのが現状です。そのため、医療から介護、また介護から医療へ、それぞれ共有する情報の範囲についてどのように考えるかが、今後の論点となります。構成としては、介護情報利活用ワーキンググループと医療等情報利活用ワーキンググループの合同開催の形をとることとしています。
資料5頁をご覧ください。合同開催に関する当面のスケジュール案をお示ししています。合同開催の第1回目となる本日は、これまでの議論の振り返りと、対応方針案についてお示しし、議論いただきたいと思っています。その後、必要に応じて適宜開催させていただき、令和8年夏頃を目途に方向性の取りまとめを考えています。
資料7頁をご覧ください。これまでの介護情報利活用ワーキンググループにおける議論の振り返りをお示しします。介護情報利活用ワーキンググループにおいては、介護情報基盤での共有を目指す情報について整理しました。情報共有は、太字下線の要介護認定情報等、請求・給付情報、LIFE で集めている情報、主治医意見書、ケアプランの共有から始めることとし、赤い太枠で囲まれた診療情報提供書や訪問看護指示書等については、情報の標準化等の進展も踏まえながら引き続き検討するべきとされています。
資料8頁をご覧ください。介護情報基盤による介護情報の共有範囲についてお示ししています。要介護認定情報、LIFE 情報、ケアプラン、住宅改修費利用等の情報が、介護サービスの利用者、市区町村、居宅介護支援事業所、介護事業所、医療機関の間で共有されます。
資料9頁をご覧ください。医療介護連携にかかる介護情報の標準化の状況についてです。令和4年に、訪問看護計画書・報告書、入退院時情報連携等について、老健局において標準仕様を定めています。標準仕様に準拠していれば、異なる介護ソフトであっても情報連携ができます。
資料10頁をご覧ください。介護情報基盤にかかる今後のスケジュールです。令和8年4月1日から介護情報基盤の稼働を開始し、準備が整った自治体から順次、介護情報基盤へのデータ送信を行い、利用を開始することとしています。各自治体の介護保険事務システム改修の期限、つまり介護情報基盤との連携を含めた標準化対応の適合基準日は令和9年1月1日とし、それまでに各自治体にシステム改修を行っていただくこととしています。そして、介護情報基盤の本格運用開始日は令和10年4月1日とし、令和10年度からは全ての自治体で介護情報基盤の利用が開始されるよう対応を求めているところです。
資料12頁をご覧ください。これまでの医療等情報利活用ワーキンググループにおける議論の振り返りとして、電子カルテ情報共有サービスの概要からご説明します。電子カルテ情報共有サービスは、上部の四角に制度の概要をお示ししているとおり、医療機関間で診療情報提供書や検査結果等を電子的に共有すること、医療機関から医療保険者に健診結果報告書の情報を提供すること、患者が自身のマイナポータルで健診結果報告書等の情報を閲覧すること、という3つの機能を実現しようとしています。このようなサービスを目指して、現在構築を進めているところです。
資料13頁をご覧ください。昨年12月の第27回医療等情報利活用ワーキンググループでお示しした、電子カルテ情報共有サービスにかかる今後のスケジュール(案)です。現在モデル事業を行っていますが、今後、電子カルテ情報共有サービスの改修や、技術作業班での検討を行った上で、令和8年度冬頃の全国的な運用開始に向けて準備を進めているところです。
資料14頁をご覧ください。こちらは令和6年12月の第23回医療等情報利活用ワーキンググループでお示しした、全国医療情報プラットフォームを用いて医療介護連携する情報の拡充の考え方についての資料です。一つ目の丸について、既に医療機関と介護事業所等で連携されている診療情報提供書、また、介護事業所から医療機関へ送られる文書についても、電子的に共有できる環境を整えるべきではないか、とされています。2つ目の丸について、介護事業所等への連携以外に、医療機関で発行し、自治体へ提出される主治医意見書についても、介護情報基盤を経由した提出方法について検討を進めており、電子カルテからの電子的連携についても取組を検討していくこととされました。3つ目の丸について、電子カルテ情報共有サービスで扱う情報の中で、臨床情報と呼んでいる検査結果等の情報があります。こちらはデータベースに保存して、マイナ保険証で同意を取りながら、様々な医療機関から閲覧できる情報です。救急診療時や災害時等に利活用するという観点で、臨床情報が選ばれています。今後、医療介護連携を進める上でも、データベースに保存して情報連携する項目については、救急診療時や災害時等のユースケースを想定しながら検討してはどうか、とされています。
資料15頁をご覧ください。同じく第23回医療等情報利活用ワーキンググループでお示しした「看護に関する情報連携について」という資料です。上部の現状の一つ目の丸について、厚生労働科学研究(令和6年度)で看護及び栄養管理等に関する情報や訪問看護指示書に含まれる情報を中心に、看護に関する情報の標準化の検討がされています。2つ目の丸、訪問看護指示書等の文書については、電子化により業務効率改善につながる可能性があります。また、3つ目の丸について、電子カルテ等のシステムや文書に同一の情報を複数回入力することが現場の負担となっている現状があります。こうした現状を踏まえ、下部の四角に対応案を記載しています。一つ目の丸、看護に関する情報について、情報の標準化によって二重入力の手間を極小化する等、効率的な運用方法等の方策を検討するべきではないか、その上で、どのような情報を標準化すべきか検討を行ってはどうか、とされました。2つ目の丸、訪問看護指示書等については、業務効率化の観点からも電子的な連携方法について検討を進めてはどうか、とされています。
資料16頁は、令和6年度に厚生労働科学特別研究事業「看護・栄養分野の医療情報標準化と FHIR 仕様策定研究」で検討された標準化の状況ですので、参考程度にご覧いただければと思います。
資料17頁をご覧ください。医療・介護における情報共有項目について、どのような検討の方向性を考えるかをお示ししたスライドです。一つ目の丸について、医療機関が取得・閲覧する介護情報としては、入院時情報提供書、退院・退所情報記録書、訪問看護計画書、訪問看護報告書、介護保険被保険者証等が挙げられます。介護保険被保険者証については、下に補足しているとおり、令和8年4月1日から稼働を目指している介護保険資格確認等 WEB サービスにおいて、現時点でも技術的には閲覧が可能となっています。今後そのまま閲覧できるようにするものではありませんが、医療機関が取得・閲覧することが有用であろうということで、記載しています。一方、介護保険資格確認等 WEB サービスで今後閲覧できるようになる方向性もある中で、介護保険被保険者証の情報をどのように取り入れていくか、医療介護連携の中でどのように検討していくかは、引き続き検討が必要と考えているところです。また、介護事業所が取得・閲覧する医療情報としては、診療情報提供書、退院時サマリー、訪問看護指示書が挙げられるのではないかということで、下部の表にまとめています。
資料19頁をご覧ください。これまでの介護、医療それぞれのワーキンググループでの議論を踏まえ、現状と課題、対応の方向性についてお示ししたものです。現状と課題の一つ目の丸について、健康・医療・介護情報利活用検討会介護情報利活用ワーキンググループ、医療等情報利活用ワーキンググループにおける議論では、介護情報及び医療情報の共有については、介護保険被保険者証情報(要介護認定情報含む)、診療情報提供書(退院時サマリー含む)・入退院情報、訪問看護指示書・計画書・報告書、提供したケアに関する記録等を念頭に、情報の標準化等の進展も踏まえながら、引き続き検討するべきである、とされました。2つ目の丸について、上記の内、介護保険被保険者証情報は介護情報基盤で、診療情報提供書(退院時サマリー含む)は電子カルテ情報共有サービスで、令和8年度以降に情報共有が可能になる予定です。3つ目の丸について、今後、全国医療情報プラットフォームにおいて医療・介護の間で共有すべき情報については、現場の実情、これまでの議論、医療情報基盤、介護情報基盤両者の進捗状況を踏まえ検討する必要があります。4つ目の丸、DX 推進における医療・介護間での情報連携について、訪問看護指示書・計画書・報告書、入退院時情報連携様式は、厚労科研、老健事業等で電子的な様式について検討がなされ、一定の様式が提案されています。最後に下部の四角で、このような現状と課題を踏まえ、どのような方向性で検討していくかをお示ししています。一つ目の丸について、情報を共有する文書は、一定の標準様式の検討がなされている、診療情報提供書、訪問看護指示書・計画書・報告書から開始する方向で検討を進めてはどうか、と考えています。注記の一つ目について、情報連携を実装するに当たっては、同意のあり方や情報共有の具体的な経路等の運用上の論点がありますが、こういった運用上の論点は、電子カルテ情報共有サービス及び介護情報基盤運用、それぞれのシステムの考え方を踏まえて検討することが妥当と考えています。注記の2つ目について、現在医療・介護間でやり取りされているリハビリテーション計画書についても、標準仕様の作成等、電子化に向けた検討を進めることが考えられます。2つ目の丸、入退院情報等、その他の文書の連携については、様式の標準化、今後の実装タイミングを含め、引き続き検討を進めることとしてはどうかと考えています。こうした方向性についてお示しているところです。資料の説明は以上になります。議論をお願いできればと思います。
【医療 澤主査】 それでは今のご説明について、ご意見、コメント等、ございますか。事務局からの回答については、ある程度まとめて回答いただくようにお願いします。小野寺構成員、お願いします。
《意見交換》
【医療 小野寺構成員】 日本歯科医師会の小野寺と申します。説明を伺い、介護と医療の情報共有は非常に重要かと思いますので、基本的にこの方針に賛成します。ただし、歯科の場合、事情が少し異なります。電子カルテ情報共有サービスについて現在検討中で、令和8年度中に方針が固まり、令和9年度におそらくそれがα版となり、令和10年度に本格運用が開始されるのではないかと言われていますので、医科に比べて2年程度遅れます。その2年間のブランクについては、我々も文書の共有にぜひ加わりたいとは思っていますが、何らかの方法で加わることができるのか、それとも電子カルテ情報共有サービスがある程度できるまでは全く加わることができないのか、ということを気にしています。その点について教えていただければと思っています。以上です。【医療 澤主査】 続きまして山本構成員、お願いします。
【介護 山本構成員】 日本看護協会の山本です。資料19頁の対応の方向性についてです。今回事務局より示された診療情報提供書、訪問看護指示書・計画書・報告書から検討を開始することについて、賛成です。その上で幾つか意見を申し上げます。
医療と介護両方のニーズを有する要介護者が多い中で、サービス提供において必要な情報は多岐にわたります。また、病院から施設、在宅などへの移行の場面のみならず、日常の療養支援の場面で複数の事業所が関わる機会も多く、利用者のニーズに適切に対応するための情報連携が重要であると考えます。訪問看護においては、利用者の状態の変化によって介護保険から医療保険への変更も生じます。全国医療情報プラットフォームにおける医療情報基盤と介護情報基盤の連動など、今後必要な検討を継続する必要があると考えます。安全で質の高いケアを提供する上で、情報が不足することがないよう、今後の情報連携強化を念頭に置いて、医療・看護・介護に関する情報を整理し、引き続き共有する範囲を具体的に検討する必要があると考えます。以上です。
【医療 澤主査】 続きまして長島構成員、お願いします。
【医療 長島構成員】 日本医師会の長島です。基本的な考え方として、医療と介護の間で共有される情報が多く、ニーズのある文書、なおかつ実現性が高いものから段階的に広げていく方針は、極めて合理的だと思います。その意味で、一定の標準様式の検討がなされている診療情報提供書、訪問看護指示書・計画書・報告書から開始することは、妥当な考えかと思います。さらに、リハビリテーション計画書が次の候補になっていることについても、よいのではないかと思います。
ただし実際に進める上では、情報を提供・閲覧するための仕組みとして、電子カルテも現在、標準型電子カルテや標準仕様の検討が進められていますが、その中で具体的にどのように対応するのか、あるいは電子カルテ情報共有サービスや介護情報基盤で実際にどうするか、モデル事業などを重ねて丁寧に検証していただきたいと思います。それ以外の文書については、ニーズ、必要性、実用性や、電子的な標準化の可能性を踏まえて丁寧に検討していただければと思います。私からは以上です。
【医療 澤主査】 続きまして渡邊構成員、お願いします。
【医療 渡邊構成員】 日本薬剤師会の渡邊です。私も医療・介護間の情報文書の電子的な連携は、大変必要で重要なことだと考えています。医療機関・薬局間においては、電子カルテ情報共有サービス等での文書情報の共有も検討されていますが、在宅においても、訪問薬剤管理指導計画書・報告書があり、医師だけでなくケアマネジャー等との共有・連携も必要です。また、ケアマネジャーからはケアプランやサービス担当者会議の情報も共有されます。ケアマネジャーあるいは薬局から発信される文書情報についても、電子的に共有できるよう、どのような基盤でどのようにつなげていくか、薬局との情報連携も含めた、広い視野で今後の協議をお願いしたいと思います。私からは以上です。
【医療 澤主査】 続きまして久留構成員、お願いします。
【介護 久留構成員】 対応の方向性については特に異論はありません。ただし、資料19頁の注記1に「情報連携を実装するに当たっては、同意のあり方や情報共有の具体的な経路等の運用上の論点がある」と書かれており、今後、介護情報基盤での共有を目指す情報の内容が定まった後に、取得・閲覧のルール化などが検討されるものと承知しています。民間事業者の立場から申し上げると、個人情報の取り扱いについては「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス」が示されています。利用者の同意取得に当たり、同意書や説明ぶりの標準的なフォーマットを示すことも検討いただけると、事業者間でばらつきがなくなるのではないかと考えていますので、こちらについてもお願いしたいと思います。以上です。
【医療 澤主査】 続きまして小尾構成員、お願いします。
【医療 小尾構成員】 東京科学大学の小尾です。私も方向性については特に異論はありません。一方で、対応の方向性として、一部の情報から段階的に共有を開始するということで、先送りになる情報があると思いますが、システムを開発する観点から考えると、段階的に整備する場合、それだけ費用がかかる可能性もあります。トータルのコストがどうなるのかを考えて、システム、また、どのような情報をその上に乗せていくかを検討いただければと思います。
もう一点は、現状、医療と介護の情報基盤に関するセキュリティポリシーが大きく異なっていると認識しています。これらが同じ情報を共有することに当たっては、それぞれのセキュリティポリシーをどのようにマッチングさせるかが非常に重要になってきます。安易にセキュリティを下げるのではなく、双方がこれであれば大丈夫というところで合意を取っていくことが非常に重要になると思います。その点に関しても十分配慮いただければと思います。よろしくお願いします。
【医療 澤主査】 続きまして江澤構成員、お願いします。
【介護 江澤構成員】 資料19頁の対応の方向性には、賛同したいと思います。また、令和6年度の診療報酬・介護報酬同時改定において、リハビリテーションの連携も盛り込まれました。すなわち、通所リハビリテーション、訪問リハビリテーションのサービス提供の開始に当たっては、例えば入院中のリハビリテーション実施計画書を入手しないと在宅リハビリテーションの開始ができないという仕組みも設けられていますので、リハビリテーションの分野においても、ぜひ連携を進めていただければと思っています。
一方、介護分野において、今後、介護保険資格確認等WEBサービスに統合予定のケアプランデータ連携システムについて国を挙げて進めていますが、現場ではなかなか導入が進まない実態、素地もあります。したがって、介護事業所の職員が利活用しやすい仕組みや工夫も併せて考えていかなければならないと思います。また、先ほど小尾構成員からご意見があったように、コスト面も十分検討していただきたいと思います。先ほどセキュリティの話も出ましたが、介護職員が理解しやすいセキュリティ対策のガイドラインも必要ではないかと思います。そうした点も含めて引き続きご検討をよろしくお願いします。私からは以上です。
【医療 澤主査】 続きまして高倉構成員、お願いいたします。
【医療 高倉構成員】 小尾構成員、江澤構成員のご意見と重複しますが、セキュリティ対策について、医療分野では既にガイドラインも示されており、それに合わせて標準的な構成なども整備が進んでいる状況です。先ほど小尾構成員から、医療と介護ですり合わせが必要、という趣旨のご発言がありましたが、医療のガイドラインに合わせないと、そもそも連携ができなくなってきています。その時に介護や歯科についてどうすればよいのか、モデルケースなり考え方なりを分かりやすく説明して、レベルを合わせていただく必要があると考えます。以上です。
【医療 澤主査】 では事務局より、回答をお願いします。
【医政局 新畑室長】 ご質問等もあったと思いますので、その点を中心に回答させていただければと思います。
小野寺構成員から歯科の状況について、現在、電子カルテ情報共有サービスで、歯科医療機関からの情報の登録は次の段階で進める想定となっており、そうしたご懸念をご質問としていただいたと認識しています。診療情報提供書は電子カルテ情報共有サービスで扱っている情報で、医科発信の情報については、基本的には電子カルテ情報共有サービスを経由することを念頭に置いていますので、歯科の電子カルテ情報共有サービスへの接続について引き続き検討しながら、医療介護連携を考えていくことになるかと思っています。
ただ、山本構成員からいただいたように、利用者にも役立つものにしていかなければいけませんので、利用者のニーズを踏まえながら、今後具体的に検討していきます。資料19頁にお示ししたように情報の標準化も踏まえ、引き続き検討させていただければと思います。
長島構成員からいただいた、情報共有のあり方について、どのように検証していくかについても、将来的には検討する必要があると思っています。
久留構成員からいただいた、同意取得の方法について、各システムや、医療、介護それぞれの現場の運用を加味しながら、具体的に現場でどのようにしていただくか、引き続き検討していく必要があると考えています。
小尾構成員、江澤構成員からいただいたコスト面についても、非常に重要ですので、具体化した時にどのようにコストがかかってくるかという側面からも検討を進めていく必要があると考えています。
セキュリティに関して、医療情報基盤においても、介護情報基盤においても、基本的には「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン 第6.0版」を参照し、それに準拠した形でシステムを構築しています。ただし、システム構成等が若干異なる部分もありますので、連携した時にガイドラインの基準を満たせるのかという部分は検討していきます。また、セキュリティを担保していくことは重要ですので、現場の運用の中で具体的にどのように行っていただくか、今後具体的にお示しできるようにしていきたいと考えています。回答は以上になります。
【老健局 渡邊室長】 老健局から一点追加させていただきます。渡邊構成員から訪問薬剤管理指導について言及いただいたので、少しだけ資料の補足をします。資料8頁に、介護情報基盤での情報共有をどうするかについてお示ししており、「介護事業所」とあっさり記載していますが、この中には居宅療養管理指導の事業所が含まれます。渡邊構成員におかれましてはご承知のとおりかと思いますが、特に薬剤について要介護認定を受けている方は居宅療養管理指導、それ以外の方は診療報酬上の訪問薬剤管理指導を算定するルールになっています。そういった意味では、資料8頁の表の中では、訪問して薬剤管理指導を行う方については、介護事業所として分類されます。したがって、居宅療養管理指導の事業所として、ケアプランなども介護情報基盤の中で共有できます。当然そうではない医療介護連携もあるかとは思いますが、少なくとも訪問薬剤管理指導については、そうした情報共有ができることを補足させていただきます。以上です。
【医療 澤主査】 それではご意見、コメントを続けていきます。田宮構成員、お願いします。
【医療 田宮構成員】 他の委員のご意見と重複しますが、とても大事だと思うことについて、2点コメントします。
まず全体として、これだけの情報を医療と介護の間で共有できる仕組みに向かって進めておられるのは、素晴らしいことだと思います。昔は完全に断絶していた状況でした。ただ、たくさんの情報が共有されると、誰がどのタイミングでどのように活用していくのかが少し不安になります。忙しい介護の現場でも簡単に活用できるようなインターフェイスの工夫は必要だと思います。医療事務のような仕組みが整っていない介護事業所においては、医療にも増して共有される情報を現場の方が直接見る可能性が高いので、ぜひインターフェイスについて、ご検討をよろしくお願いします。
もう一つは、同意取得についても議論が出ていました。医療も基本は同じですが、特に介護の場合、認知機能が低下している場合も多く、そうした場合の家族の位置付けや、どこまで代理で同意ができるかということについて、これから丁寧に議論を進めていただきたいと思います。以上です。
【医療 澤主査】 続きまして橋本構成員、お願いします。
【医療 橋本構成員】 日本看護協会の橋本です。患者が療養の場を移行しても、安心して質の高い医療看護ケアを継続的に受けることができるよう、医療・介護の情報連携は非常に重要であると考えますし、今回示された方向性には賛成です。診療情報提供書、訪問看護指示書・報告書・計画書の共有を、ぜひ進めていただければと思います。
一方、医療介護連携においては、多様な専門職が協働しながら一人の患者・利用者をチームで支えていますので、ぜひ診療情報だけでなく、看護や栄養、リハビリテーション等の情報を含めて患者の状態を多面的に捉えた情報が共有できるようになればと考えています。
今回、資料15頁と16頁で看護に関する情報連携を記載いただきました。現在、標準化に向けた検討を行っているということですが、資料16頁の別紙様式50(入院患者等が他の医療機関に転院する等で必要な看護サマリーや栄養サマリーに関する様式)についても、看護や栄養に関する情報を整理した標準様式として位置付けられていますので、こうした多職種の視点を含めた情報を、患者情報の一部としてぜひ連携できれば良いと考えています。引き続き検討をよろしくお願いします。以上です。
【医療 澤主査】 続きまして山口構成員、お願いします。
【医療 山口構成員】 私は患者の立場ですが、患者あるいは利用者の立場から見ても、医療と介護は密接に関係し合っていますので、情報共有していただけることは、とても大事なことだと思いますし、有益なことだと思っています。
ただ、例えば診療情報提供書一つをとっても、今までであれば患者や利用者が自分で持って各機関に行っていたので、「この情報を共有してもらえる」と実感を持って分かっていたと思います。今後いろいろなものが電子的に共有できるようになってきた時に、どのような情報がどこと共有されるのか、患者や利用者がきちんと理解しておくこと、また、その人自身ができなくても、家族が理解することが、とても大事になってくると思います。その辺りの国民への周知について事務局としてどのようにお考えになっているのか、ぜひお聞かせいただきたいと思います。以上です。
【医療 澤主査】 野尻構成員、お願いします。
【介護 野尻構成員】 全国デイ・ケア協会の野尻です。方向性に関しては、私も異論はありません。各構成員がおっしゃったように、介護の現場では LIFE やケアプランデータ連携システムなど、いろいろなシステムの導入が進められていますが、インターフェイスも含めて使いづらい面もたくさんあります。ケアプランデータ連携システムに至っては、やり取りしている事業所との確認に電話と FAX を使っているという、笑えない状況も起こっています。現場の皆様のリテラシーが上がって使い勝手が良くなるまでには時間がかかると思いますし、教育のツールも必要になるかと思いますが、設計の段階から現場の意見も取り入れていただけると、ありがたいと思います。以上です。
【医療 澤主査】 田中構成員、お願いします。
【介護 田中構成員】 日本薬剤師会の田中です。方向性に関して全く問題なく、できるところから段階的に進めていくことでよいのではないかと思います。一定の標準様式も検討されているということなので、こういった方針で進んでいけばよいと思っています。
薬局、調剤の場合は、医療保険で扱う在宅と、介護保険で扱う在宅と2通りあり、その境目もあります。報告書等の文書について医療と介護でばらつきがあると、薬局にとって二度手間になってしまうこともあります。システムを作る時には、医療と介護がしっかり連携しながら有用な文書を作ることができるように、進めていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。以上です。
【医療 澤主査】 続きまして荒井構成員、お願いします。
【介護 荒井構成員】 国立長寿医療研究センターの荒井です。方向性については、皆様と同じように賛同します。田宮構成員からもあったとおり、主に高齢者が対象になると思いますが、入退院を繰り返したり、療養の場所が変わったりすることで、非常に多くの情報がプラットフォームに入ってきて、多職種である現場は非常に混乱しやすいのではないかと考えています。そうした中で、当事者の全体像が一目で分かるプラットフォームといいますか、項目が非常に大事かと思います。全ての職種が見た時に、その患者・利用者のイメージが一気に分かるということです。
我々高齢者診療の領域では、5Ms と言っている、「Mind」認知、「Mobility」移動、「Medications」薬剤、「Multi-complexity」病態の複雑さ、「Matters Most」その方が最も大事にしていること、この5つの項目を重要視しています。それらがプラットフォームの一番上に表示されれば、その方の全体像が多職種で共有できるので、その上で必要な情報を取り出していく形になればと思っています。
薬剤については、まだ時間がかかると思いますし、歯科との連携についても時間がかかるかもしれませんが、ぜひとも素晴らしい仕組みを作っていただければと思います。よろしくお願いします。以上です。
【医療 澤主査】 続きまして元家構成員代理、お願いします。
【介護 元家様(西村構成員代理)】 日本栄養士会の元家です。本日は代理出席させていただいています。委員の皆様のご意見に賛同します。方向性について異議を申し上げるものではありませんが、栄養管理の分野において、医療と介護の領域では、現在、日本摂食嚥下リハビリテーション学会嚥下調整食分類に基づいて食事のコード化をしています。まだ全体に広がっているわけではありませんが、この機会にぜひこのコードでつなげていただく作業も取り入れていただけたらと思っています。どうぞよろしくお願いします。以上です。
【医療 澤主査】 野村構成員、お願いします。
【介護 野村構成員】 私も基本的には、このようなシステムが本当にできれば素晴らしいなと思っており、賛成です。先ほど小野寺構成員からお話があったように、歯科の現状と特殊性もありますので、そのような点も含めて、医療情報と介護情報の間での情報粒度の差異にもうまく対応できるような形でご検討いただければと思っています。よろしくお願いします。私からは以上です。
【医療 澤主査】 それでは事務局よりお願いします。
【医政局 新畑室長】 田宮構成員からいただいた、たくさんの情報を扱うようになると、現場が大変になり、活用するための工夫が必要だというご意見は、そのとおりです。ニーズを捉えながら、インターフェイスも含めて、どのような情報を扱っていくか、ユースケースも踏まえて引き続き検討していきたいと思います。
また、同意取得の観点で家族のあり方も非常に重要だと思いますので、同意の検討の中でそうした視点も取り入れながら進めていくことを考えています。
橋本構成員をはじめ、共有される情報の拡充についてもご意見をいただきました。先ほどのご説明と同様にはなりますが、ユースケース、ニーズを踏まえて、標準化の状況も踏まえて引き続き検討していきたいと思っています。
山口構成員からいただいた、情報がどのように活用されているか、患者・利用者ご本人がきちんと理解できるように進めていくべきであるというご指摘も、本当にそのとおりだと考えています。例えばマイナポータルの仕組みの中で、どの情報をどこで閲覧したか、ご自身でも確認ができる仕組みを整えているところです。インターフェイスについても、デジタル庁を含めて日々刷新しています。使いやすいものにしながら、自分に関するどのような情報が扱われているか分かりやすくする必要があるというのは、そのとおりだと思いますので、そうした仕組みも活用しながら検討を進めていきたいと考えています。
田中構成員からいただきました、医療介護連携で有用な文書を作るという点は、ある程度、診療報酬や介護報酬で様式等は定められており、標準化の進め方にも関連しますが、状況や現場の運用を踏まえながら検討を進めていく必要があると思っています。
荒井構成員からいただきました、患者や利用者の全体像が分かるプラットフォームについて、入退院時情報連携や診療情報提供書の共有でまず一つ早く進めたいと思っているのは、ある程度全体像が見える文書の共有ですので、そうした視点を持ちながら進めていきたいと思っています。医政局からは以上になります。
【老健局 渡邊室長】 老健局から少しだけ補足します。LIFE について言及いただきましたが、野尻構成員をはじめ、介護情報利活用ワーキンググループの構成員にも何名かご参画いただき、「科学的介護情報システム(LIFE)のあり方」検討会にて LIFE の検討をしているところです。医療介護連携というより、介護の中でケアの質をどう上げていくかという議論ですが、かなり通じる部分があると思っています。事業者が入力する際の負担や、情報が多すぎてもフィードバックをどうするかという観点も出てきます。そういう意味で、どのように情報を標準化していくかについては、いろいろな論点があるかと思います。コードをつなげていくという議論もありましたが、現場の負担と有用性、そして利用者にどのようにお示ししていくかを検討する必要があります。診療報酬や介護報酬でいろいろな議論がある中で、様式が標準化され、それが連携されて、広く用いられていることを踏まえ、今回、診療情報提供書、訪問看護指示書・計画書・報告書から共有を開始することをご提案しているところです。
こういう情報が有用だというご意見はたくさんあると思いますし、そのようなことも踏まえ事務局としても検討していきたいところですが、このワーキンググループだけではなく、直接関係があるわけではありませんが、報酬改定の議論なども踏まえて今後検討していくことかと思っています。以上です。
【医療 澤主査】 本件は審議事項となっています。こちらの施策を進めることにご承認をいただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。ご承認をいただけたものとします。
(2)その他
【医療 澤主査】 以上で本日の議題は終了となりますが、最後にその他、また全体を通して何かご意見はありますか。それでは議事を事務局にお返しします。閉会
【医政局 長嶺室長補佐】 本日も活発なご議論をいただき、誠にありがとうございました。本日の議事録については、作成次第、ご発言者の皆様方にご確認いただき、その後公開させていただきますので、どうぞよろしくお願いします。事務局からは以上となります。それでは、本日はこれで閉会とさせていただきたいと思います。年度末のお忙しい時期にお時間をいただき、誠にありがとうございました。活発なご議論をありがとうございました。
以上

