第35回労働政策審議会勤労者生活分科会 議事録

雇用環境・均等局勤労者生活課

日時

令和8年3月26日(木)16:00~18:00

場所

会議会場及び傍聴会場 厚生労働省省議室
(千代田区霞が関1-2-2 中央合同庁舎5号館9階)

出席者

【公益代表委員】
山本(眞)分科会長、戎野委員、鹿住委員、中益委員、浪波委員、藤澤委員、松本委員、山本(陽)委員

【労働者代表委員】
佐保委員、杉山委員、仁平委員 、萩原委員、松田委員

【使用者代表委員】
阿久澤委員、石井委員、大橋委員、木村委員、合田委員、渡辺委員

【事務局】
田中雇用環境・均等局長、大隈大臣官房審議官(雇用環境、均等担当)、安達勤労者生活課長、池田労働者協同組合業務室長、佐藤勤労者生活課長補佐、折口勤労者生活課長補佐

議題

(1)分科会長の選任に係る報告及び分科会長代理の指名等
(2)勤労者財産形成促進法施行規則の一部を改正する省令案要綱について(諮問)
(3)財形制度をめぐる現状とこれまでの対応(報告)
(4)労働者協同組合の設立の状況等について(報告)

議事

議事内容
○安達勤労者生活課長 それでは、定刻となりましたので、ただいまから第35回「労働政策審議会勤労者生活分科会」を開催いたします。
 私、事務局の勤労者生活課長の安達でございます。よろしくお願いいたします。
 本日は、委員の皆様の改選後初めての分科会ですので、冒頭は事務局が議事進行役を務めさせていただきます。
 本日の分科会は、対面のほか、Zoomによるオンライン形式でも御出席いただいておりますので、開催に当たりまして、簡単に操作方法について御説明いたします。オンラインの方は、事前にお送りしております「会議の開催・参加方法について」も併せて御参照ください。
 分科会の進行中は皆様のマイクをオフにしていただくようお願いします。御発言される場合には、会場内の皆様におかれては挙手を、オンライン参加の方は「手を挙げる」ボタンを押していただき、分科会長から指名があった後に、マイクをオンにしていただき、御名前を名乗っていただいた上で御発言ください。御発言が終わりましたら、オフに戻してください。
 なお、会議進行中に音声が途切れる等の通信トラブルが生じた場合は、事前にお知らせしております電話番号まで御電話いただくか、Zoomのチャット機能を御利用いただき、事務局まで御連絡ください。
 また、本日は対面参加の方とオンライン参加の方と両方いらっしゃいます関係で、御指名の順番については前後することがあるかと思います。なるべく挙手の順番となるように配慮したいと思いますが、その点、御了承いただければ幸いです。
 それでは、本日はよろしくお願いいたします。
 今回ですが、委員の改選後初めての分科会になりますので、委員の方々全員を御紹介いたします。
 資料1として勤労者生活分科会の委員名簿をおつけしておりますので、こちらの名簿順に御紹介いたします。
 まず、公益代表委員として、立正大学経済学部教授、戎野淑子委員。
 専修大学商学部教授・専修大学大学院商学研究科長、鹿住倫世委員。
 亜細亜大学法学部法律学科教授、中益陽子委員。
 元・独立行政法人住宅金融支援機構副理事長、浪波哲史委員。
 早稲田大学大学院客員教授、藤澤陽介委員。
 一般社団法人全国銀行協会常務理事、松本康幸委員。
 アルク法律事務所弁護士、山本眞弓委員。
 名古屋市立大学大学院経済学研究科教授、山本陽子委員。
 なお、戎野委員、中益委員、藤澤委員、松本委員、山本陽子委員につきましては、オンラインで御出席いただいております。
 次に、労働者代表委員として、労働者福祉中央協議会事務局長、佐保昌一委員。
 一般社団法人全国労働金庫協会常務理事、杉山正治委員。
 日本労働組合総連合会総合政策推進局総合局長、仁平章委員。
 日本ゴム産業労働組合連合中央執行委員長、萩原一人委員。
 全国生命保険労働組合連合会中央書記長、松田惣佑委員。
 また、本日は御欠席ですが、日本基幹産業労働組合連合会中央執行委員、武重里咲委員がいらっしゃいます。
 萩原委員につきましては、オンラインで御出席いただいております。
 次に、使用者代表委員として、株式会社NTTドコモ総務人事部採用・育成採用担当課長、阿久澤まり委員。
社会保険労務士法人総合労務コンサルタント石井清香事務所代表、石井清香委員。
 一般社団法人日本経済団体連合会労働法制本部統括主幹、大橋泰弘委員。
 全国中小企業団体中央会労働政策部審議役、木村恵利子委員。
 日本電気株式会社ピープル&カルチャー部門人材組織開発統括部報酬&福利厚生グループディレクター、合田陽子委員。
 株式会社ベネッセコーポレーション校外学習カンパニー戦略推進部長、渡辺茂美委員。
 木村委員、合田委員、渡辺委員につきましては、オンラインで御出席いただいております。
 また、本日は、全委員の3分の2以上又は公労使委員の各3分の1以上の御出席を賜り、労働政策審議会令第9条の規定による開催に必要な定足数を満たしておりますことを御報告いたします。
 頭撮りはここまでとさせていただきますので、カメラをお持ちの方は撮影を終了してください。
 続いて、事務局の紹介を行います。
 雇用環境・均等局長の田中でございます。
 大臣官房審議官の大隈でございます。
 労働者協同組合業務室長の池田でございます。
 勤労者生活課長補佐の佐藤でございます。
 勤労者生活課長補佐の折口でございます。
 以上でございます。よろしくお願いいたします。
 続きまして、議題(1)「分科会長の選任に係る報告及び分科会長代理の指名等」に入ります。
 分科会長については、労働政策審議会令第6条第4項の規定によりまして、分科会に属する公益を代表する本審の委員から、当該分科会に所属する本審の委員が選挙することとされておりますが、当分科会において公益を代表する本審の委員でいらっしゃる方は山本眞弓委員お一人となりますことから、山本眞弓委員にお願いしたいと思いますので、御報告をさせていただきます。
 それでは、以降の議事進行につきましては、山本分科会長にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
○山本(眞)分科会長 山本でございます。よろしくお願いいたします。
 それでは、今の議題(1)の続きとして、分科会長代理の指名を行います。
 労働政策審議会令第6条第6項により、分科会長代理は分科会長が指名することとなっておりますので、こちらにつきましては戎野委員にお願いしたいと思います。
 戎野委員、よろしいでしょうか。
○戎野委員 よろしくお願いいたします。
○山本(眞)分科会長 ありがとうございます。それでは、戎野委員、よろしくお願いいたします。
 また、当分科会の下に設置されている中小企業退職金共済部会の委員の指名につきましては、労働政策審議会令第7条第2項の規定により、分科会長が指名することとなっています。配付しております資料2の中小企業退職金共済部会の委員の名簿のとおり、事前に指名させていただいておりますので、御確認ください。
 それでは、本日の議題(2)の「勤労者財産形成促進法施行規則の一部を改正する省令案要綱について(諮問)」に入ります。
 まず事務局から説明をお願いした上で、その後、委員の皆様から御意見などをいただければと思います。
 それでは、事務局から説明をお願いいたします。
○安達勤労者生活課長 事務局でございます。
 まず、お手元の資料3を御覧いただければと思います。
 先ほどお話があったとおり、勤労者財産形成促進法施行規則の一部を改正する省令案要綱について、諮問をさせていただくものでございます。
 1枚おめくりいただきますと、別紙ということで具体の内容が記載されておりますが、詳細な内容につきましては資料4の2ページ目で御説明をさせていただければと考えております。
 省令案の概要のところ、Ⅱの部分でございますけれども、現在、財形住宅貯蓄における住宅の取得または増改築等に係る床面積の要件でございますが、原則として床面積が50㎡である住宅を対象としているところ、当該床面積について40㎡以上の住宅についても適用できることとするものでございます。
 なお、この点については、Ⅰの改正の趣旨の2段落目に書いてあるとおり、令和8年度税制改正の大綱における取扱いを踏まえたものということになっているところでございます。
 施行期日でございます。Ⅲにありますとおり、租税特別措置法施行令の一部を改正する政令に合わせて公布・施行予定となっております。
 以上、御審議のほど、お願いいたします。
○山本(眞)分科会長 ただいま、事務局から議題(2)について説明がございました。
 この議題につきまして御質問や御意見がありましたら、会場の方は手を挙げていただき、オンライン参加の方は手を挙げるボタンを押していただければ、私から指名させていただきます。いかがでしょうか。
 鹿住委員、お願いいたします。
○鹿住委員 ありがとうございます。鹿住でございます。
 50㎡から40㎡に対象を広げることで、新たに住宅を取得される方が増えることが期待されるというのは重々承知しておりまして、趣旨に反対するものではございません。
 ただ、昨今、東京都内、特に23区内を中心に非常に狭小なワンルームマンション、しかも、自分が住むためではなくて、購入して誰かに貸して投資をするという目的でのワンルームマンションが非常に多く建設されておりまして、今回のこの制度は本人が居住されるような物件が対象ということですが、中にはそういった投資用という形で援用されるというか、そういう方もいらっしゃらないとは限りませんので、御本人の居住ということをしっかり御確認いただきたいということと、そういった狭小な投資用のワンルームマンションの建設が助長されることのないように御配慮いただきたいと思います。
 以上です。
○山本(眞)分科会長 他にどなたか御意見等ある方はいらっしゃいますか。よろしいですか。
 それでは、今の鹿住委員の意見について事務局よりコメントをお願いいたします。
○安達勤労者生活課長 今回の勤労者財産形成促進法施行規則の取扱いについては、あくまでも当該貯蓄をされた方の居住に係るものが対象となっているところでございますので、御懸念の点は当てはまることは基本的にはないものと考えておりますけれども、ただいまいただいた懸念点につきましては、必要に応じてそのようなお話があったということを関係省庁と共有するなど、取扱いについては留意してまいりたいと思います。ありがとうございます。
○山本(眞)分科会長 他に本件について御意見等はございますでしょうか。よろしいですか。
 それでは、当分科会としては、ただいま説明のありました省令案要綱について、厚生労働省案を妥当と認めて、労働政策審議会長宛てに報告することにしたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(委員首肯)
○山本(眞)分科会長 ありがとうございます。
 それでは、妥当と認めるということで、労働政策審議会長宛てに報告をすることにいたしますが、事務局から報告案の配付と、オンラインの参加の皆様には画面の共有をお願いいたします。
(報告案配付・画面共有)
○山本(眞)分科会長 ただいま事務局から配付、共有された資料のうち、2枚目のとおり、当分科会から労働政策審議会長宛てに報告することとなりますので、よろしくお願いいたします。
 また、労働政策審議会令第6条第7項により、分科会の議決をもって審議会の議決とすることができると規定されておりますので、配付資料1枚目のとおり、労働政策審議会長から厚生労働大臣宛てに答申されることになりますが、よろしいでしょうか。
(委員首肯)
○山本(眞)分科会長 ありがとうございます。それでは、そのように進めさせていただきます。
 それでは、議題(2)は以上といたしまして、次は議題(3)の「財形制度をめぐる現状とこれまでの対応」に進みます。
 それでは、この点について事務局から説明をお願いいたします。
○安達勤労者生活課長 事務局でございます。
 それでは、議題(3)「財形制度をめぐる現状とこれまでの対応」についてということで、資料5をもとに御説明をさせていただければと思います。
 まず、令和7年度における財形制度を利用しやすい制度とするための取組ということでございます。
 先ほど御説明させていただいた税制改正に伴うものということで、2ページでございますけれども、財形住宅貯蓄制度の適格払出しの対象となる床面積を拡充するというところをまず再掲しております。
 次のページを御覧いただければと思います。財形持家融資は独立行政法人勤労者退職金共済機構で実施いただいておりますけれども、この融資における金利措置等の取組として2点御紹介いたします。
 まず1点目でございますが、3ページでありますけれども、子育て勤労者・中小企業勤労者向けに、金利優遇措置ということで、当初5年間、通常金利よりも0.2%引下げということで、令和8年3月までの措置ということで実施いただいているところ、この期限を1年間延長するとともに、引下げ幅を0.3%に拡大するというものでございます。
 もう一点、東日本大震災の被災勤労者向けの金利優遇措置について、令和8年3月末までの措置であったところ、これを5年間延長するというものでございます。
 続きまして、今回新たに選任された委員もいらっしゃるということでございますので、制度の概要から順次御説明させていただければと思います。
 5ページを御覧いただければと思います。財形制度につきましては、大きく分けて貯蓄と融資に分かれるわけでございますけれども、まず貯蓄の方でございます。目的を問わない一般財形貯蓄と、いわゆる年金として支払いを受けることを目的とする財形年金貯蓄、持家取得又は持家の増改築等を目的とする財形住宅貯蓄の3種類に分かれておりまして、右の方になりますけれども勤労者は給与天引きということで事業主に払い、それを金融機関の方に預け入れ代行ということで財形貯蓄を行うというものでございます。
 続いて、6ページでございますけれども、要件をそれぞれ記載しております。特に、この財形年金、財形住宅については加入開始年齢が55歳未満になっていること、また、その他いくつかの要件があるというところでございます。
 次のページを御覧いただきまして、7ページでございます。財形貯蓄制度の対象者は勤労者であることに加え、勤務先が財形貯蓄制度を実施していること、また、財形年金貯蓄と財形住宅貯蓄は1人それぞれ1契約ということが法律で定められております。
 また、財形年金貯蓄と財形住宅貯蓄については、それぞれ利子の非課税措置が講じられているというところが掲げられております。
 8ページにはより詳細の比較表がついておりますので、適宜御参照いただければと思います。
 続きまして、9ページを御覧いただければと思います。もう一つの柱である財形融資制度の概要でございます。
 右の図にありますとおり、勤労者が貯蓄として行っている財形貯蓄を活用し、いわば還元融資として独立行政法人勤労者退職金共済機構等が融資を行っているというところでございます。
 融資に係る条件等は左下の方に記載されておりますが、例えば貸付金利については5年固定等の要件が定められているというところでございます。
 この融資制度について、次の10ページでございますが、先ほどの御説明と重なりますが、特例措置等がいくつかございます。
 まず上の方ですけれども、子育て勤労者・中小企業勤労者向けに当初5年間の優遇措置を行っているというところでございまして、この期限が1年間延長されるというのは先ほど申し上げたとおりでございます。
 続きまして、下の方に記載しておりますが、自然災害を受けた方について、被災割合に応じて返済期間の延長等を行う等の措置が講じられているというものでございます。
 さらに1ページめくっていただき、11ページでございます。先ほどの説明と重なりますけれども、東日本大震災の被災勤労者向けの措置ということで、これも被災割合に応じて金利の引下げ等を行っているというところでございます。
 12ページでございます。独立行政法人勤労者退職金共済機構において、融資業務に加え、利用促進に向けた周知業務等に取り組んでいただいているところでございます。下の方にありますけれども、中期目標達成に向けて様々な取組を行っていただいているというところでございます。
 次の13ページでございますけれども、この勤労者退職金共済機構の取組の中で、3点ほどいわゆる数値目標を掲げて財形関係で取り組んでいただいているものがございます。1点目は、融資に係る審査期間を5営業日以下とするというもの。2点目が、財形融資の新規借入申込件数について、令和6年度は370件以上とするもの。3点目ですけれども、説明会等を30回以上開催するというものでございます。
 このうち、新規借入申込件数以外の目標については達成しているという状況でございます。
 続いて、14ページでございます。こちらは厚生労働省の取組ということで1点御紹介をさせていただくものでございます。
 令和7年度の取組でございますけれども、金融庁等が従前から行っている資産形成セミナーの方で、従前NISA、iDeCo等は紹介されていたところ、本年度、新たに財形についてもこのセミナーの中で御紹介等をさせていただいたところでございます。参加者数等のデータについてはページ中ほどに掲載させていただいておりますので、適宜御参照いただければと思います。
 続きまして、財形貯蓄の最近の動向に関する状況を御説明させていただきます。
 16ページでございます。まずは、財形年金貯蓄・財形住宅貯蓄の加入開始年齢の見直しに関する動向でございます。
 財形年金貯蓄・財形住宅貯蓄でございますけれども、加入開始年齢は55歳未満と規定されているところ、経緯のところの3つ目のポツでございますが、ライフコースが多様化していること、また、就労機会確保の努力義務が70歳まで伸びていること等を踏まえて、財形年金貯蓄・財形住宅貯蓄の加入開始年齢については、近年の分科会でも繰り返し御発言等いただいていたところではありますけれども、実施に当たって様々な課題があるということで、いまだ実現できていないというところでございます。
 こうした状況の中で、昨年でございますけれども、金融機関ないし関係する業界団体等に厚生労働省においてヒアリングを行わせていただきましたので、その状況の御報告をさせていただきます。
 次のページを御覧いただければと思います。
 経緯のところに書いてありますけれども、主な金融機関等に対して昨年夏から冬にかけてヒアリングを行わせていただきました。
 主な意見ということで何項目かありますけれども、財形制度に関わる全般的な事項として、財形制度は金融機関への事務負担が重いという中で、事務の簡素化の検討をまずは行ってほしいといったお声や、金融機関におけるシステム改修を伴う制度の見直しについては極力避けてほしいといったお声をいただいております。
 また、現在問題になっている加入開始年齢の引上げでございますけれども、金融機関にとって事務負担の増加、システム改修の必要性に関する懸念があり、実施するのであれば金融機関の状況に配慮してほしいといったお声をいただいております。また、加入開始年齢の引上げについてのニーズがどの程度あるのか確認してほしいといったお声もいただいております。
 さらに、この加入開始年齢の引上げ以外の要望としてもいくつかいただいておりまして、まず預替えについてでございます。金融機関の業務廃止などで勤労者の意思とは関係なく非課税財形貯蓄を解約せざるを得ない事態が発生しているということで、そうした場合への対応を検討すべきではないかというお声をいただいております。
 また、iDeCo、NISA等の他制度が創設されているという状況の中で、財形制度の魅力を高めるためには非課税限度額の引上げといった抜本的な対応を図るべきではないかというお声をいただいております。
 また、提出様式の見直しも含め、事務の簡素化に取り組んでいただきたいというお声をいただいております。
 1ページ戻っていただいて、16ページの一番下でございますけれども、こうした金融機関のお声も踏まえながら、この加入開始年齢の見直しについては、課題を精査し、引き続き検討していきたいと考えているところでございます。
 続きまして、18ページ以降でございます。関連するデータ等についていくつか調査を行ったものがございますので、御紹介をさせていただくものでございます。
 まず、独立行政法人労働政策研究・研修機構にお願いをし、調査を行ったものでございます。非課税財形の加入開始年齢について調査したものでございます。財形年金、財形住宅ともでございますけれども、相対的に若い層で加入いただく方が多い状況ではございますが、50代にも一定の新規加入者が認められるといったデータでございます。
 続きまして、19ページでございます。同じ調査でございますけれども、財形貯蓄制度を利用する目的でございます。最も多いのが給与天引きですが、そのほか税制上の優遇措置があること、また、勤務先独自の支援制度があることなどが上位を占めているという結果になっております。
 20ページに移りまして、今度は財形貯蓄制度の見直しに関する要望を取りまとめたデータでございます。最も多い要望は、転職等をしたときに財形を続けたい等でございますけれども、その後に続くものが非課税限度額の拡大、また、加入開始年齢の引上げという部分についても28.7%の声が上がっているというところでございます。
 続きまして、21ページでございます。福利厚生費に関するデータとなっておりまして、法定福利費、法定外福利費、それぞれ約10年程度の推移をまとめているものでございますけれども、とりわけコロナ後の2022年以降、法定外福利費が増加に転じているというような結果になっているところでございます。
 続きまして、その他様々な関連データの紹介等でございます。
 まず、23ページを御覧いただければと思います。年齢階級別の就業率の推移でございます。60代に限って見たものでございますけれども、大きく伸びておりまして、60代後半で見ても、直近のデータでいうと5割を超えているといった状況になっております。
 24ページは、家計が保有する金融資産に関するデータでございますが、約5割が現預金という状況になっているものでございます。
 25ページは、世帯別の貯蓄をめぐる状況でございます。勤労者世帯の家計における所得額、勤労者世帯以外の世帯との差というのは引き続き存在しているというデータでございます。
 26ページでございます。今度は純貯蓄額、貯蓄から負債を除いたものの推移を見たものでございますが、傾向は同じでございまして、勤労者世帯と勤労者世帯以外の世帯で開きがあるというデータでございます。
 ページ右側のグラフは、勤労者世帯の家計における可処分所得額の推移等に関するデータでございますが、近年、概ね増加傾向にあるというグラフでございます。
 続きまして、27ページでございます。勤労者の持家をめぐる状況に関するデータでございます。20代で約2割、30代で約4割が持家を持っているという状況であり、右のグラフでございますが、持家でない世帯について見ると、20代でいくと約5割、30代でいくと約4割が今後10年以内の持家取得を予定しているというデータでございます。
 28ページでございます。住宅ローンの状況でございますけれども、新規貸出額でございますが、近年は緩やかに増加傾向になっているというデータでございます。
 続きまして、29ページでございます。今度は住宅価格の状況についてでございます。住宅の価格は近年上昇傾向にあり、とりわけマンションの価格が大きく伸びているという状況でございます。
 30ページでございますが、ここからは財形に関するデータでございます。
 まず財形貯蓄制度の実施状況についてということで、一般、年金、住宅それぞれについてのデータでございますけれども、近年、契約件数、貯蓄残高ともに減少傾向にあるというデータでございます。
 続きまして、31ページは、財形持家融資のデータとなってございます。近年、融資の件数についても減少傾向にあり、令和6年度の資金交付件数で見ますと208件という結果になっているというデータでございます。
 次の32ページでございますけれども、財形貯蓄制度の事業所の導入状況でございます。導入割合というのは減少傾向にあり、特に規模の小さいところで導入率が低いという結果になっているというデータでございます。
 続きまして、33ページでございます。今度は財形持家転貸融資を利用した方の住宅価格に関するデータでございます。このデータを御覧いただきますと、これも上昇傾向にあり、特に近年の上昇幅が大きいという結果になっているところでございます。
 以降は財形制度に関連する政府の動向等でございます。
 1点目、これは昨年度も御紹介させていただいておりましたが、「国民の安定的な資産形成の支援に関する総合的な推進に関する基本的な方針」というものでございまして、ページ上部の中ほどに掲載されておりますけれども、安定的な資産形成に資する制度の整備という中で財形年金貯蓄、財形住宅貯蓄が位置づけられており、これに関して必要な制度の整備や改善等に向けた検討を進めることが重要であるといった記載等が含まれているところでございます。
 もう一点、次の35ページでございますけれども、5年に一度見直しが行われる住生活基本計画でございます。これは国土交通省の関係審議会の中で議論が行われており、内容については本年3月に取りまとめられる予定と伺っているところでございます。
 この中で、具体にいいますと、36ページに掲載されている「住宅取得支援策の充実」という項目の中で、「現下の住宅取得環境を踏まえた住宅取得負担軽減策の充実や、住宅取得に向けた頭金等の積立への支援等の住宅取得を支援する新たな手法の検討」というものが項目で挙げられており、この中の施策例として、2つ目でございますけれども、「勤労者財産形成住宅貯蓄制度の活用など、関連制度も踏まえた住宅取得資金の頭金等の積立支援策の検討」ということで、財形住宅貯蓄がその施策例として挙げられているというところでございます。
 長くなりましたけれども、この議題(3)に係る事務局からの報告は以上でございます。よろしくお願いいたします。
○山本(眞)分科会長 それでは、今の御報告について御質問や御意見がありましたら、会場の方は挙手をお願いします。オンラインの方は「手を挙げる」ボタンを押してください。指名させていただきますので、マイクをオンにしていただき、御名前を名乗ってから御発言をお願いいたします。
 杉山委員、お願いいたします。
○杉山委員 労働金庫協会の杉山でございます。
 御説明ありがとうございました。
 私からは、財形制度の改善要望を含めて何点か発言をさせていただきたいと思います。
 御報告にございましたように、財形貯蓄の契約件数残高は減少傾向が続いているということでございます。事業所導入割合も右肩下がりの推移という状況を確認させていただきました。昨今では、事務負担の軽減の観点から財形制度を廃止するという事業主も発生してきておりますし、さらには金融機関でも財形業務を廃止するという動きもございます。貯蓄から投資としてNISA、iDeCoなどに関心が高まる中、ここ十数年の金利環境も相まって非課税のメリットも乏しく、これに伴って税制措置の魅力や財形制度に対する関心が薄れていると認識しているところでございます。
 しかしながら、2024年の日銀の金融政策の変更によって金利のある世界となったことで、財形貯蓄をはじめとする預金商品の様子もここ十数年の環境とは大きく変わりつつあります。勤労者にとって給与天引きである財形貯蓄は資産形成に非常に優れた商品、制度であると認識してございますし、金利がついてくる環境となれば、その重要性は今後さらに高まるということが期待されているところでございます。
 そうした中、2025年(令和7年)度の厚生労働省の税制改正要望で公表された非課税財形の加入開始年齢引上げが、結果的には非課税措置管理のための実務上の課題が要因として見送りとなったということで、当時は非常に落胆したということが記憶にございますけれども、一方で、労働金庫業態としては、課題が明らかになったというところについては前向きに捉えてきている経過でございます。
 この間、厚生労働省と課題解決に向けた意見交換等を通じて、制度改善の実現に向けて御協力させていただいているところでございます。厚生労働省では、この間も金融機関などに対して、本課題に限らず、財形制度全般に関して広くヒアリングいただくなど、iDeCoやNISAのような他の制度と比べ見劣りしないよう、よりよい財形制度の実現に向けて制度の見直しを検討いただいているところだと思います。道半ばである非課税財形の加入開始年齢の引上げに関しては、改めて強く要望したいと考えているところでございます。
 また、先ほど報告された資料にもございましたとおり、令和6年3月15日に閣議決定された「国民の安定的な資産形成の支援に関する施策の総合的な推進に関する基本的な方針」においては、財形年金貯蓄及び財形住宅貯蓄については、利子について税制上の優遇措置が講じられるなど、政府としても後押しし、資産形成を始める際の重要な選択肢になっており、多くの勤労者が利用できるようにすることが重要であると位置づけて、政府としては、こうした税制優遇を伴う資産形成支援制度の利用状況、高齢期の就労の拡大・長期化や今後の経済・社会情勢の変化等を踏まえつつ、引き続き必要な制度の整備や改善等に向けた検討を進めていくことが重要であると記されているところでございます。
 このように、財形貯蓄制度がより多くの勤労者の方々に御利用いただけるように、非課税財形の加入開始年齢引上げに加えまして、非課税限度額の引上げを切に要望するところでございます。これは先ほども説明がございましたように、昨今の物価高、コロナ禍で特に住宅価格というのは高騰してございます。老後や住宅資金に必要な額が増大している一方で、非課税財形の限度額は長年据え置かれている状況で、実態に即していないと認識しているところでございます。結果として、勤労者が財形貯蓄を利用して安定的に長期で資産形成するインセンティブを弱めていると感じておりますし、繰り返しになりますけれども、iDeCoとかNISAといった他の税制優遇制度が拡充されている中で、財形貯蓄も勤労者の資産形成インフラとして制度間のバランスを保つためにも、非課税財形の加入開始年齢引上げ及び非課税限度額の引上げというのは非常に重要であると考えているところでございます。
 また、冒頭でもお話ししたとおり、昨今、財形業務を廃止する金融機関が発生しているなどの財形貯蓄を取り巻く環境が変化する中、特に非課税財形においては、勤労者の意思によらず解約をせざるを得ない状況が生じています。そうすると非課税のメリットを受けられないということがあるわけですが、例えば事業主が事務負担軽減の観点から取扱金融機関の数を集約する場合など、勤労者の意思とは関係なく財形契約の継続が困難となる場合がございますので、ここはセーフティーネットの確保の観点から、他行に預替えすることで、これまで計画的に積み立ててきた財形貯蓄を継続できるなどの措置を講じる必要があると考えているところでございます。
 今後も財形制度は勤労者の資産形成インフラとして重要な役割を担う制度であると考えておりますので、厚生労働省として必要な制度の整備や改善等に向けた検討を進めていただくよう、重ねてお願いしたいと思います。
 私からの発言は以上でございます。
○山本(眞)分科会長 ありがとうございました。
 それでは、オンラインで御出席の山本陽子委員、よろしくお願いいたします。
○山本(陽)委員 ありがとうございます。
 既出の部分もあるとは思うのですけれども、2点伺わせていただければと思います。
 一つは、やはり30ページの資料の9-1ですとか、32ページの9-3などを見ますと、財形制度の加入者が年々減っているという状況が見てとれると思います。加入している事業者の割合も年々減っているということなのですけれども、その背景についてどのように分析をされていて、また、恐らく労働市場の変化というのもすごく大きいとは思うのですけれども、高年齢化している、あるいはiDeCoなどのほかの制度もあるとか、あるいは非正規雇用の方が増えているとかいろいろな労働市場の変化などもあると思うのですけれども、減少している背景に関する分析と、それに対して今後どのように見直し等をしていった方がいいのかといったところで、お考えをいま一度教えていただければと思います。
 もう一点は、資料の27ページの8-5の勤労者の持家をめぐる状況についてということなのですけれども、若干持家の割合が減っているような傾向があるかなと思います。また、持家のない世帯の住宅取得の割合も年齢層によって違う、増えているところもあれば、若い世代で減ってきているなというようなところが若干見てとれるようなところはあるのですけれども、年々住宅価格が上昇している中で、そもそも持家に対する需要といいますか、皆さん、特に若者の方は賃貸でいいのか、あるいは本当は持家で家を持ちたいのだけれども持てていないのか、ミスマッチがどれほどあるのかというのをどういうふうに把握されているのかということを教えていただければと思います。それに対して財形制度というのがどういうふうに応えていくのか、その辺り、お考えを教えていただければと思います。
○山本(眞)分科会長 ありがとうございました。
 それでは、事務局、今のお二人の委員の御意見についてコメントをいただければと思います。
○安達勤労者生活課長 まず、冒頭でお伺いいただいた部分について、様々な論点が入っておりますので、この部分についてはまた後ほどお答えさせていただくことになろうかと思いますけれども、今おっしゃっていただいた財形貯蓄の利用者が減っているということについては、様々な要因があるとは思ってございます。一つは、事業所で見ても特に中小企業などで導入率が減っているというようなデータもございますので、まずそのような現状も含めて、改めて財形貯蓄も含めた制度のPRという観点で勤労者退職金共済機構ともうまく連携していかなければならないと思ってございます。
 また、持家世帯の年代別の動向については、確かに緩やかに減っていると見える一方で、ただ、一定程度のニーズがあるというデータにもなっているということで、これでミスマッチが発生しているのかどうかというような詳細なデータは、恐縮ですけれども、現時点で事務方の方で持っているような状況ではありませんけれども、今後どういうような形で把握できるのかどうかということは研究をしていきたいと思ってございます。
○山本(陽)委員 ありがとうございました。
 減少している背景はいろいろな要因があると思いますし、これから制度設計を考えていく上で原因をきちんと把握しておくというのは重要だと思いますので、その辺りの詳細な分析や、情報を把握するといったところはよろしくお願いいたします。
○山本(眞)分科会長 どうもありがとうございました。
 杉山委員の御意見については、後ほどご回答いただくということでよろしいですか。
○安達勤労者生活課長 はい。そのようにお願いいたします。
○山本(眞)分科会長 それでは、ほかの委員の御意見も伺った後にご回答いただくことといたします。
 オンラインで御参加の木村委員、お願いいたします。
○木村委員 ありがとうございます。全国中央会の木村と申します。
 私も既に御発言された委員の方々と重なる部分はあるのですけれども、事業者という観点から述べさせていただきたいと思います。
 まず、御説明をいただきましたように、財形のそもそもの制度趣旨ですとか、あとは現状、社会制度ですとか、就労機会確保の制度が整えられている中で、23ページの表のように60歳以降の就業率がぐっと上がってきているといったところを踏まえて、年金貯蓄ですとか住宅貯蓄の加入開始可能年齢を引き上げていくべきではないかという議論がされていることは、当然の流れかと感じております。
 従業員サイドの御意見もございましたけれども、中小企業の事業主にとっても、現状、人手不足がどの業界においても非常に厳しい中で、人材を確保するという観点から、賃金などの労働条件の改善といったことにも必死で取り組んでいるところでありますので、こうした福利厚生を含めた財形の導入といったところは非常に活用できる余地はあるのではないかなと個人的には感じております。
 ただ、その中で、先ほども御意見がありましたように、導入割合はどんどん減ってきていて、なおかつ企業規模が小さいところほど導入の割合は低いということが資料にもございましたので、そこの部分の原因はしっかり見ていかなければいけないところだろうと感じております。
 この資料の中で御紹介いただいたところから推察すると、いろいろな周知とかPRの取組はされているのですけれども、iDeCoとかNISAといった制度の方にどうしても脚光が集まる中で、なかなか古くからの財形のメリット、非課税措置ですとかそういった部分があまり認知度として浸透していないのかなといったところもありますし、あとは、20ページの調査結果のところにも出ていますけれども、加入者にとっても転退職により継続できなくなっているというような問題、あるいはもう少し非課税限度額を上げていただきたいというような部分、それから、そもそも法令の55歳以上の方に関しては入りたいけれども入れないと、加入者と加入希望者のニーズにもなかなか応えきれていないという部分がやはりあると感じております。そういった課題をクリアしていくことを検討する時期に来ているのかなと御説明を聞きながら思った次第です。
 そのときに、既に山本委員がおっしゃったように、大体の傾向ですとかニーズといった表面的なところは見えている気がするのですけれども、具体的にもう少し深掘りをして、どういったところが根本的な大きな原因なのかをしっかりと把握した上で、課題はいくつか挙げられているのですが、どこからまず優先して取り組んでいくかを整理した上で具体的な検討に入っていく必要があるのかなと感じたところでございます。
 制度見直しのタイミングには来ているけれども、どこから着手していくかといったことを具体的に詰めていく上では、具体的な調査を、加入者への調査もそうですし、制度を変える上で影響がある金融機関、あるいは事業者サイドの手続の部分といったところも全て洗い出すことが必要ではないかなと感じました。
 以上です。
○山本(眞)分科会長 ありがとうございます。
 ほかに御意見のある方はいらっしゃいますか。
 大橋委員、お願いいたします。
○大橋委員 ありがとうございます。
 私も、いろいろな委員の方がおっしゃっているとおりだと思います。財形貯蓄制度の契約件数等が右肩下がりだということは拝見したとおりだと思います。他方、資料5の21ページの福利厚生費への支出に関する調査によれば、法定外福利費が増加傾向にあり、財形制度の導入を検討する事業主もいらっしゃると思います。既に行っていただいておりますが、財形制度についての広報活動をより充実させて、財形制度のメリットをしっかりとお伝えいただきたいと思っております。これが1つ目です。
 もう一つは財形年金貯蓄と財形住宅貯蓄の加入開始可能年齢の見直しについてです。55歳以上の加入を可能とする点につきましては、先ほど課長からの御説明でも引き続き検討を行っていきますとお話をいただいておりますので、ぜひ具体的な案を次回以降の分科会でお示しいただきたいと思っているところです。
 なお、加入年齢の引上げに伴って、財形制度への二重加入をどのように防いでいくかということも考えなければいけないと思っています。確認作業に関して、金融機関から事務負担増加への懸念の声も上がっていますので、そういったところにも配慮して検討をお願いしたいと思います。
 以上です。
○山本(眞)分科会長 ありがとうございます。
 石井委員、お願いします。
○石井委員 石井と申します。
 皆様の御意見と重複するところが多いですが、財形制度をめぐる状況について2点ほどお話ししたいと思います。
 財形制度については、政府からも、資産形成を始める際の重要な選択肢になっており、多くの勤労者が利用できるようにすることが重要だと言及されています。また、ライフコースが多様化していること、就労機会確保の努力義務が70歳まで延びていることを鑑み、やはり財形年金及び財形住宅の加入開始可能年齢の見直しの必要性についてぜひ前向きに検討していただきたいと思っております。しかし、見直しの検討に当たっては、労働者のニーズを十分に把握するとともに、金融機関が懸念している点についても十分検討していただきたいと考えます。
 もう一点は、先ほどから出ている件でありますが、財形貯蓄制度の実施状況について、令和6年度において一般、年金、住宅、いずれも契約件数が前年度比減少をしていることから、より魅力ある制度に改定しつつ、そして、メリットについても周知を図っていただきたいと思います。そして、こちらも先ほどから出ておりますが、小さい会社に届くよう、一番中小企業の身近な相談役というのは税理士や社労士であり、相談された際には、中退共などをすぐに候補に上げますが、この財形貯蓄というところまで周知しきれていないのが現状ではないかと思いますので、そこの部分を徹底していくことで効果がより上がる可能性があると思いました。
 以上です。
○山本(眞)分科会長 ありがとうございます。
 佐保委員、お願いします。
○佐保委員 ありがとうございます。労働者福祉中央協議会の佐保でございます。
 私からも、今までほかの委員の皆さん方がおっしゃったことと重複するとは思いますが、大きく2点、年齢制限の引上げについて、それから、限度額の引上げについて発言をさせていただければと思っております。
 まず、年齢制限の引上げにつきましては、改正高年齢者雇用安定法において、高年齢者が少なくとも年金受給開始年齢までは意欲と能力に応じて働き続けられる環境の整備を目指す目的としてということで法改正の理由を述べられております。法改正は、企業に対して定年制の廃止、65歳までの定年の引上げ、希望者全員の65歳までの継続雇用制度の導入を課し、現状では60~64歳の方についてはほぼ現役と言われるようになっていると私は理解しております。
 そうした中で、財形貯蓄だけが非課税制度導入時の55歳定年を前提とした制限設定のままになっているのではないかと考えております。本来は60歳定年となった際にも年齢制限の引上げをすべきであったと考えますが、65歳定年が当たり前となった昨今では、国が目指す働き方、働き続けられる環境の整備と整合性が取れなくなってきているのではないかなと考えております。
 2点目の限度額の引上げについてです。財形住宅貯蓄につきましては、今まで皆さん方が話していたように、住宅価格が高くなっていること、それから、金利がある社会ということから復活の兆しを見せている、金融機関各社の住宅ローン金利が軒並み上がり始めているといった現状であると認識しております。
 この先、都市部に住宅を持ちたい労働者は、購入額の増加、金利の増加という2つの大きな課題を背負うことになります。そうなれば、共働き世帯が増えているとはいえ、頭金をしっかり積み立てて住宅を購入しなければ、その後の返済に苦しみ、結果として家を手放さざるを得ない世帯が増えることになりかねないと考えます。そのためにも、住宅購入の頭金を積み立てる手段としても、財形住宅貯蓄は広く知られた制度であり、加えて、積み立てる側にとっても、金利が上がれば非課税積み立ての優位性も高まるものではないかと考えております。
 次に年金貯蓄でございますが、多くの労働者が高年齢まで働き続けることを意識する時代となっており、非課税制度年齢の引上げと併せて上限額を引き上げることにより、積立額の増加は65歳以降の年金受給の繰り下げにもつながる可能性もあるのではないかと考えます。国民にとっても老後の安定した生活に寄与するものになるのではないかと考えております。
 私からは以上です。
○山本(眞)分科会長 ありがとうございます。
 仁平委員、お願いします。
○仁平委員 私の方からも2点申し上げたい。
 1番目に、一番大事だと思っているのは加入開始年齢の引上げです。この間も、令和2年、3年、4年、5年、6年、こういった発言をずっと続けてきました。なおかつ、今日の資料では、55歳以降の方にも、ニーズはあることが確認できた。こういった点を考えると、早急に加入開始年齢の引上げをすべきです。
 2点目は、非課税限度額の引上げです。これについても何十年も据え置かれてきています。昨今の物価高、そして、住宅価格の高騰ということを踏まえると、現在の限度額は不十分だと思います。社会状況に合わせ、また、生活実態を踏まえて、この非課税限度額の引上げをぜひ検討していただきたいと思います。
 以上です。
○山本(眞)分科会長 ありがとうございます。
 それでは、オンラインの戎野委員、お願いします。
○戎野委員 1点だけ、財形の加入開始年齢についてです。先ほどの調査結果を見ても、50代になってから入っている方がそれなりにおり、就業年齢が延長したことが一つの理由であろうと思います。これは、多くの委員の方がおっしゃっていたことと同じです。加えて、この世代は氷河期世代で、必ずしも学校卒業後すぐ正社員になれた人ばかりでなく、そうでない人も多かったと思います。したがって、多様な働き方をしてきた人も、少し加入開始年齢を引き上げることによって拾い上げていけるのではないかと思いました。年齢の引き上げにより、多くの方に、安定した生活への道としてこの財形が役に立っていくのではないかと思いました。やはり、対応すべきだと思います。
 以上です。
○山本(眞)分科会長 ありがとうございます。
 それでは、会場の松田委員、お願いいたします。
○松田委員 御指名ありがとうございます。
 私も重複する点はあるのですけれども、生保労連の加盟組合においても、4分の3以上の会社において既に定年延長が進められておりまして、長く働く時代にはなってきているのかなというところでございます。そういった中、生保労連においても過去より加入開始年齢の引上げといった部分につきましては、税制改正要望の中でも要望として掲げさせていただいているという経緯がございます。そういったところも含めて、加入開始年齢の引上げというところは賛成の立場でございますので、よろしくお願いします。
 ただ、17ページに記載のとおり、アンケートを各社にしていただいているというところ、こちらは非常に重要な御意見かなというところでございます。特に我々の産業につきましては財形取扱金融機関というところでもございますので、こういったシステム改修というところにつきましても極力負担のない形というところ、難しいところもあると思いますが、こういった御意見も踏まえながら、ぜひこれからも前向きに御議論いただけたらなと思ってございますので、よろしくお願いいたします。
 私は以上です。
○山本(眞)分科会長 ありがとうございます。
 浪波委員、お願いいたします。
○浪波委員 皆様ほとんど大体のことはおっしゃっていると思うのですが、私の方から1つだけ、資料の最後の36ページの住生活基本計画の中でも、財形貯蓄制度の活用により頭金を積み立てるということの支援策が載っております。これに関して、私の方から住宅ローン利用者の実態を少し話しておきたいと思います。
 独立行政法人住宅金融支援機構が実施している調査がホームページで見られまして、こちらの公表資料に基づいた話なのですが、住宅ローン利用者の実態調査というのがありまして、これは全国の住宅ローン利用者の抽出調査を年に何回かやっております。これによりますと、例えば住宅ローン融資額の取得物件に対する割合、融資率ですね。こちらが8割以下の人、裏を返せば手持ち金が2割以上必要となる人の数字を取ってみたところ、直近の2026年1月の調査ですと約46.9%、約半分ぐらいの方、これが10年前の2017年4月調査ですと22.4%ですので10年で倍ぐらいになっているのです。頭金が要る人が大きく増えているという状況にあります。
 それから、別の調査なのですが、同じく住宅金融支援機構が実施していますフラット35利用者調査というのがあります。これは年度ごとのフラット35の全数調査をやっておりまして、こちらの数字を公表しておりますが、これによりますと、例えばマンションで見てみますと、10年前の2014年度調査ですと全国平均で手持ち金の金額が837万円。これが直近の2024年度調査ですと1,338万と10年間で約1.6倍になっています。首都圏においてはさらに顕著でありまして、10年前が916万円、2024年度調査では1,833万円と約2倍になっています。非常に手持ち金の金額も増えていますし、手持ち金を必要としている方も増えているということで、やはり財形貯蓄に期待されるところは大きいと思いますので、ぜひ御検討をよろしくお願いしたいと思っております。
 以上です。
○山本(眞)分科会長 ありがとうございます。
 皆様から本当にいろいろ制度の見直しについての御意見をたくさんいただいております。いろいろ高齢者の就業環境も変化していますし、世の中の変化も本当に激しい中で、制度をどういうふうに見直していくか、深掘りして検討する必要があるという御意見もありました。これらの意見を踏まえて、事務局の方ではどのようにお考えか、コメントをお願いいたします。
○安達勤労者生活課長 事務局でございます。
 今、山本分科会長におっしゃっていただいたように、本当に数多くの委員の皆様から高齢期の就業環境の変化も含めて、加入開始年齢の引上げでございますとか、住宅の動向も踏まえた非課税限度額の引上げ等、様々な制度の見直し等も含めた御意見をいただいたところでございます。
 事務局の方で、例えば加入開始年齢の引上げの部分については、まずは大橋委員がおっしゃっていただいたように二重加入、要は事務的に問題がないような取扱いをどのようにするのか、また、先ほど一部の委員からいただいたとおり、金融機関にとってあまりにも事務負担が過重ですと、実行可能性が低くなってきて様々な問題があるという中で、事務局としても課題を整理させていただいた上で、また、分科会での議論のあり方も含めて、今後の開催のあり方について皆様と御議論をさせていただければと思っております。
 財形制度のあり方の部分のほか、広報の部分についてもしっかり対応していただきたいというような御意見をいただいたところでございます。税理士や社労士との連携等、様々な具体的な御提案もいただいたところでもあり、そういった制度の見直し以外の広報という部分についても、何ができるかというところについては検討させていただきたいと思っております。ありがとうございます。
○山本(眞)分科会長 今、事務局が発言してくださいましたように今日御指摘いただいたいろいろな点について、検討の仕方も含めていろいろ調整をいただいて、今後、この分科会で取扱いをしていくということでよろしいですか。
(委員首肯)
○山本(眞)分科会長 よろしいですか。
 それでは、事務局の方で進め方等については検討していただいて、また皆様と御相談させていただくということにしたいと思います。
 オンラインの渡辺委員が手を挙げてくださっているようですので、御発言をお願いいたします。
○渡辺委員 渡辺です。
 今、事務局の方から御説明いただいた方針で異論はなく、今までの皆さんの発言にも全く異論はないのですけれども、一つ、やはり世の中の変化スピードを考えたときに、ある程度のスピード感を持って検討していくことも必要かなと思いまして、今日の段階でなくていいのですけれども、この後整理をされて議論していくというところの段取りについて、スケジュール感みたいなものを早めに御提示いただけるとありがたいなと思いました。
 以上です。
○山本(眞)分科会長 ありがとうございます。
 ごもっともな意見と思いますが、事務局の方でどうお考えでしょうか。
○安達勤労者生活課長 山本分科会長とも御相談をさせていただきながら、できるだけ早期にお示しできるように検討してまいりたいと思います。ありがとうございます。
○山本(眞)分科会長 それでは、議題(3)はこのようにスピード感を持って進めていただくということでお願いしたいと思います。
 それでは、議題(4)「労働者協同組合設立の状況等について」、御報告をいただくことにいたします。よろしくお願いいたします。
○池田労働者協同組合業務室長 労働者協同組合業務室長の池田です。よろしくお願いいたします。議題(4)について御説明させていただきます。
 それでは、資料6を御覧いただければと思います。
 労働者協同組合法の施行状況などについて御報告いたします。
 1ページ目を御覧ください。
 改めてですけれども、労働者協同組合、略して労協とも申しますが、これは労働者が組合員として出資し、それぞれの意見を反映して事業を行い、組合員自らがその事業に従事することを基本原理とする組織です。令和4年10月に施行されてから約3年半経過したところです。
 2ページ目を御覧ください。
 労働者協同組合の設立状況です。今年3月1日時点で、37都道府県で計180法人が設立されています。事業分野は多岐にわたりますが、地域の介護・福祉、小売・物流など、エッセンシャルサービスを主要な事業とする組合が全体の約7割を占めている状況です。
 左下、企業組合またはNPO法人から労働者協同組合への組織変更は時限的措置として認められていたものですが、令和7年9月末をもって終了しており、組織変更による設立は42件で確定値となっていると認識しております。
 3ページ目を御覧ください。
 経済産業省で昨年末に取りまとめられた地域生活維持政策小委員会の中間報告の概要です。これは、少子高齢化に伴う構造的な人手不足が我が国経済が直面する最大の構造的課題の一つであり、特に人々の生活に不可欠な物品及び役務を提供するエッセンシャルサービスの供給不足が全国的な問題になっているということを背景に開かれたものです。
 この報告では、労働者協同組合がエッセンシャルサービスの担い手の一つとして位置づけられまして、資金制約の緩和や事業承継の円滑化といった制度的措置が有効であるとされました。こうした内容を反映した産業競争力強化法改正案が3月、今国会に提出されたところです。
 4ページ目を御覧ください。
 労働者協同組合の2つの意義と具体例です。労働者協同組合は、下段に抜粋した法律の目的規定にもあるとおり、多様な就労機会の創出と多様な地域ニーズの充足という2つの意義を持っていると認識しています。表で示しているとおり、実際にテレワークや副業、シニアのセカンドキャリアなど、多様な働きの場としての取組に加え、地域の福祉、小売・物流、見守り支援、農業など、特色ある多様な法人や活動が全国的に広がってきています。
 5ページ目を御覧ください。
 厚生労働省における予算事業の概要です。左側の普及啓発事業に加え、右側のモデル事業では、公募で選定された神奈川、長野、福井、三重、徳島の5県で周知広報や設立支援など創意工夫のある取組が進められています。
 6ページ目を御覧ください。
 普及啓発事業の主な取組です。特設サイトにおいて、事例として20本以上の動画、30本以上の記事を掲載しております。メールマガジンも定期配信しております。
 昨年10月には、「労働者協同組合の運営に役立つ支援策リーフレット」を作成いたしました。助成金、補助金や融資施策を整理するとともに、全国47都道府県に整備され、無料で何度でも経営相談ができるというよろず支援拠点に、労働者協同組合も相談ができるということを明記しております。
 7ページ目を御覧ください。
 本年2月には、労働者協同組合の設立から運営までを一冊で体系的に整理した手引書として「ろうきょうガイドブック」を作成・公表したところでございます。現場の労働者協同組合の皆様からも、分かりやすい、実務に使いやすいといった御好評をいただいているところでございます。
 8ページ目を御覧ください。
 モデル事業の実施状況です。5県においてホームページやフォーラムなどの周知広報、相談窓口などの設立支援、面接会などの就労支援などが行われております。モデル事業を通じてこれまでに9つの労働者協同組合が設立され、さらに4法人が設立見込みとなっております。市町村や地域関係者、庁内関係部局との連携を通じた周知広報などの取組が効果を上げております。
 一方、認知・関心の不足、市町村ごとの温度差、経営支援のノウハウの不足といった課題も挙げられております。これらへの対応として、国の特設サイトの充実、協議会での好事例の横展開に加え、昨年10月に作成した支援策リーフレットの周知を進めてまいりたいと考えております。
 9ページ目を御覧ください。
 国や都道府県だけでなく、市町村でも独自の取組が見られます。
 例えば広島市では、任意団体や有償ボランティアも含む形で出資、意見反映、事業従事が三位一体となる協同労働団体の設立を支援されており、この取組から労働者協同組合へと発展するケースも生まれております。
 また、これらの中間支援を担う協同労働支援センターとシルバー人材センターが令和7年4月に組織統合され、シニアの多様な就業機会の確保に向けて、双方の強みを生かしたシナジーが発揮されつつあると承知しております。
 10ページ目を御覧ください。
 茨城県つくば市の取組です。つくば市では、労働者協同組合の活用促進のため、相談窓口の設置やセミナーに加え、年間60万円を上限とする運営費補助金の交付が行われております。
 続いて、11ページも御覧ください。
 こうしたつくば市の支援を受けて設立された、つくば労働者協同組合です。地域の農業の高齢化や耕作放棄地の増加という課題を前に、3名の兼業農家の方々が稲作を通じて耕作放棄地の再生に取り組むために設立されました。地域課題を自らの手で解決していく好事例の一つと言えると思ってございます。
 最後に、12ページを御覧ください。
 労働者協同組合法の附則には、施行後5年をめどに見直しを行う規定が設けられておりまして、令和9年10月に施行から5年を迎えることになります。これを見据え、制度の普及啓発や活用促進に加え、施行状況の把握を行い、その結果を関係者と共有するなど、制度の円滑な運用及び今後の検討に資する環境整備に取り組んでまいります。
 駆け足で恐縮ですが、御説明は以上です。ありがとうございました。
○山本(眞)分科会長 ありがとうございました。
 それでは、今の報告について御質問、御意見がございましたら、挙手をお願いいたします。
 鹿住委員、お願いいたします。
○鹿住委員 ありがとうございます。鹿住でございます。
 今の御説明の資料の3ページの経済産業省の産業構造審議会地域経済産業分科会地域生活維持政策小委員会での中間報告なのですけれども、これを拝見しますと、地域のエッセンシャルサービスを担う担い手の一つとして、労働者協同組合が重要な役割を果たしているという認識がされているかと思います。
 ただ、下の事業の採算性向上と書かれているところ、やはりこれはNPO法人もそうなのですが、最低限利益を上げないと事業が継続できません。ただ、さきほどの労働者協同組合のお仕事でも地域の困り事を解決するような事業が結構行われているということでしたので、そうすると、どうしてもその利益を上げにくい、収益を上げにくい事業だと思うのです。
 こちらに書いてありますように、採算性向上のために、例えば業務の効率化・省力化、DX導入とか、願わくばソーシャルイノベーションというか、新しいやり方を開発するといったことが必要となってくると思うのです。こちらでも今後の政策検討として今後の支援措置とか予算措置あるいは税制措置、必要な規制見直しなど議論を深めていくということが書いてあるのですが、中小企業政策の中で例えば経営革新支援などのDXへの支援とか、研究開発への支援とか、そういったものが労働者協同組合も使えるように対象となっていくということが必要かなと思っております。他省庁のことではありますが、そうした点について、労働者協同組合も非常に地域で重要なサービスを提供しているということで、より効率的、そして、採算性が向上できるような経営をしていくための支援というのが必要ではないかと思っております。
 以上です。
○山本(眞)分科会長 ありがとうございます。
 ほかに御意見、御質問はありますでしょうか。
 それでは、事務局からコメントをお願いいたします。
○池田労働者協同組合業務室長 御指摘ありがとうございます。
 事務局としても、御指摘のとおり、特にエッセンシャルサービスの分野は損益分岐点がぎりぎりの中で成り立つという性質がある中で、事業性の確保が重要だと考えております。特に労働者協同組合というのは、営利性と非営利性の両面の性格を持つものとして、しっかりと地域の社会経済の発展を担うものとして進めていくということに価値があると思ってございます。
 産業競争力強化法の改正案を読みますと、労働者協同組合が認定された場合に、事業性確保につながるようなプロの経営支援を受けたいというところに対して、中小企業基盤整備機構による助言を受けられるというような特例も設けていただいておりますので、そういうところにも資すると考えております。
 また、この法律とは別に、御指摘のとおり、中小企業の体系になかなか位置づけられていないという中で、補助金や助成金がNPOなどでも受けられるのに、労働者協同組合になると受けられないというような課題もよく聞き及んでおりますので、現在、まさに経済産業省・中小企業庁と相談をしながら、そういったところの支援策はどこまでできるかということを相談しておりますので、今後とも取組を進めてまいりたいと思います。
 以上です。
○山本(眞)分科会長 ありがとうございます。
それでは、オンラインで御参加の木村委員、お願いいたします。
○木村委員 ありがとうございます。全国中央会の木村です。
 今、労働者協同組合に対しても中小企業政策の中で位置づけていくべきという御意見がありましたが、私どもは少しスタンスが違いまして、労働者協同組合の制度ができる当初の議論の中で、私の前任の中央会の委員が、既存の中小企業の組合の中で、先ほど企業組合からの組織変更を一時的に認めていたとご説明がありましたけれども、既に同じような趣旨での企業組合が制度としてあるので、こちらを活用していただきたいということ。それから、創設以降は労働者協同組合は厚労省で、ほぼ類似の既存の組織としてある企業組合については中小企業庁、経済産業省といった所管が分かれている中でも、労働者協同組合に対する支援策に関しては企業組合の方にもぜひということを強く申し上げてきたところではあるのですけれども、そういったところは正直あまり反映されてこなかったと感じております。
 そうした私どもの主張はなかなか実現しない部分があったのですけれども、あえて労働者協同組合が創設された背景にはエッセンシャルワークといった役割を重視してということや、ニーズの違いといったものが恐らくあるのだろうなと思っております。今回、全く同じような位置づけで中小企業支援策に乗せていくということであれば、私ども中央会としては企業組合サイドからのお願いという形になるのですけれども、今後、厚労省の労働者協同組合に対する様々な支援策に関しては、企業組合に対しても同様に支援をいただきたいと感じたところでしたので、そこは類似の制度でありながら、新たにできた組織のニーズや違いといったことの整理をした上で、これからのそれぞれの組織の支援策も見ていただきたいなと思い、コメントさせていただきました。
 あとは、同じく資料の3ページの多様な主体の参画の促進という右下の箱の中で、赤字で労働者協同組合の資金制約の緩和・事業承継の円滑化の記載ですが、これは具体的にはどのようなことを今想定されているのか、把握されている部分で結構ですので、教えていただきたいと思いましたので、よろしくお願いいたします。
○山本(眞)分科会長 ありがとうございます。
 それでは、事務局より御回答とコメントをお願いいたします。
○池田労働者協同組合業務室長 労働者協同組合業務室長の池田です。
 大きく2点御指摘いただいたと思います。
 1点目について、御指摘のとおりと思います。企業組合には企業組合の意義がありますし、労働者協同組合は労働者協同組合の意義や特徴があるということで、労働者協同組合はあくまでも選択肢の一つとして進めているところです。実際にモデル事業を5都道府県で実施しておりますけれども、一部の地域では都道府県の中小企業団体中央会のサポートを受けながら、良好な関係の下で労働者協同組合も推進されていると聞き及んでおります。
 関係省庁へ御相談する際には、それぞれの法人類型の趣旨、あるいはそれぞれの補助金や助成金の趣旨と照らし合わせながら、丁寧に調整を進めてまいりたいと思いますし、この分科会でも丁寧に御説明をさしあげたいと考えております。
 2点目の資金制約の緩和、産業競争力強化の関係ですけれども、法案を読みますと、認定を受けた労働者協同組合は、事業適応の事業に必要な資金について、例えば中小企業信用保険法に基づく特例の信用補完や、中小企業基盤整備機構による債務保証の対象となるというものになっております。大事なポイントは、これらの措置は事業協同組合や企業組合などの中小企業団体も対象になっているというところであると認識しております。
 以上です。
○山本(眞)分科会長 木村委員、よろしいですか。
○木村委員 ありがとうございます。
 このあたりの状況については、また勤生分科会の場でもぜひ適宜情報提供いただければありがたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○山本(眞)分科会長 それは引き続きよろしくお願いいたします。
 あと、御意見、御質問等はございますか。よろしいでしょうか。
 それでは、本日の議題は以上となります。
 最後に、事務局から発言をお願いいたします。
○安達勤労者生活課長 事務局でございます。
 本日は、答申をいただくとともに、各議題に関する御審議をいただき、誠にありがとうございました。
 勤労者財産形成促進法施行規則の改正案につきましては、本日の答申を受けまして、省令の公布手続を進めさせていただきます。
 また、次回以降の分科会につきましては、先ほどいただいた御意見等も踏まえて調整させていただきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。
○山本(眞)分科会長 それでは、本日の分科会はこれで終了とさせていただきます。
 今日はどうもありがとうございました。