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- 第129回労働政策審議会労働条件分科会労災保険部会議事録
第129回労働政策審議会労働条件分科会労災保険部会議事録
1.日時
令和8年3月19日(木) 10時00分~11時50分
2.場所
厚生労働省専用第15会議室(※一部オンライン)
(東京都千代田区霞ヶ関1-2-2 中央合同庁舎第5号館 12階)
(東京都千代田区霞ヶ関1-2-2 中央合同庁舎第5号館 12階)
3.出席委員
- 公益代表委員
-
- 京都大学大学院人間・環境学研究科教授 小畑 史子
- 明治大学法学部教授 小西 康之
- 名古屋大学大学院法学研究科教授 中野 妙子
- 大阪大学大学院高等司法研究科教授 水島 郁子
- 読売新聞マリクレールデジタル編集長 宮智 泉
- 労働者代表委員
-
- 日本基幹産業労働組合連合会中央執行委員 岩﨑 優弥
- 日本化学エネルギー産業労働組合連合会副事務局長 金井 一久
- 全日本海員組合中央執行委員政策局長 立川 博行
- 日本労働組合総連合会副事務局長 冨髙 裕子
- 全国建設労働組合総連合書記次長 松尾 慎一郎
- 使用者代表委員
-
- 三菱マテリアル株式会社イノベーションセンター長 足立 美紀
- 一般社団法人日本経済団体連合会労働法制本部統括主幹 笠井 清美
- 東京海上ホールディングス株式会社人事部シニアマイスター 砂原 和仁
- 日本通運株式会社人財戦略部次長 武知 紘子
- 日本製鉄株式会社人事労政部部長 福田 寛
- 西松建設株式会社安全環境本部安全部担当部長 最川 隆由
4.議題
(1)特定フリーランス事業の特別加入団体に関するヒアリング
(2)労働者災害補償保険法施行規則等の一部を改正する省令案要綱について(諮問)
(3)社会保険審査官及び社会保険審査会法施行規則等の一部を改正する省令案要綱(労働者災害補償保険法施行規則、労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則及び厚生労働省関係石綿による健康被害の救済に関する法律施行規則の一部改正関係)について(諮問)
(2)労働者災害補償保険法施行規則等の一部を改正する省令案要綱について(諮問)
(3)社会保険審査官及び社会保険審査会法施行規則等の一部を改正する省令案要綱(労働者災害補償保険法施行規則、労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則及び厚生労働省関係石綿による健康被害の救済に関する法律施行規則の一部改正関係)について(諮問)
5.議事
○小畑部会長 定刻となりましたので、ただいまから「第129回労働政策審議会労働条件分科会労災保険部会」を開催いたします。本日の部会は、会場及びオンラインの両方で実施をいたします。本日の委員の出欠状況ですが、武林委員、白山委員が御欠席と伺っております。出席者は現在16名ですが、公益代表、労働者代表、使用者代表それぞれ3分の1以上の出席がありますので、定足数を満たしていることを御報告します。カメラ撮影等はここまでとしますので、御協力をお願いいたします。
それでは、議題に入ります。本日の1つ目の議題は、「特定フリーランス事業の特別加入団体に関するヒアリング」です。本日は、JRC事業主労災センター、フリーランス安心ネット労災保険の2団体からのヒアリングを予定しております。まずは、JRC事業主労災センターによる御説明と質疑応答の実施、その後に、フリーランス安心ネット労災保険による御説明と質議応答の実施という進行といたします。それでは、JRC事業主労災センターの並木様、御説明をお願いいたします。
○JRC事業主労災センター 御紹介ありがとうございます。ただいま御紹介いただきました、JRC事業主労災センター副理事長の並木と申します。どうぞよろしくお願いいたします。本日は、まずこのような貴重な機会を頂き、ありがとうございます。弊センターの取組について説明をいたします。手元のレジュメを御確認ください。
3ページを御覧ください。まず、弊団体の名称、所在地、事業内容等は記載のとおりです。さいたま新都心駅からほど近い場所にあり、アクセスも良く、行政機関との連携も取りやすい環境下にあります。役員には、事業の適正運営のため、経験豊富な方々をお迎えしております。理事に、私を含め特定社会保険労務士が2名おり、労働保険制度などの知見も問題ありません。また、母体団体のTMC埼玉労災組合は、平成26年から活動しており、特別加入団体の運営に十分な経験があります。
続いて、4ページを御覧ください。弊団体のグループについて御説明します。記載のとおり、労働保険事務組合、特別加入団体が多数存在しております。最も古い事務組合は、1994年に認可を受けております。長い歴史と豊富な経験がありますので、弊団体の運営も適正に実施できる体制にあります。
5ページを御覧ください。弊グループは、「企業は人なり人は財なり」を基本理念として活動してまいりました。「経営の安定」と「雇用の安定」、労働福祉の向上を通じて社会貢献したいと考えており、労働保険制度の周知活動にも継続的に取り組んでまいりました。
弊グループは、行政機関などから事業を委託することが多数あります。事業によっては、企業へのアドバイザー派遣、セミナーの実施など、フリーランスの社会保険労務士、中小企業診断士などの方々と連携して業務を行うことがあります。そのような方々が活動する中で、国の労災保険が適用にならない状況について、憂慮しておりました。また、グループの顧問先企業様においても、労災保険が適用とならないフリーランスの方の存在を聞くことがあり、時代の変化とともにフリーランスの増加も考えられることから、労災への補償問題は重要課題と捉えておりました。
先般、特定フリーランスの労災保険特別加入制度が整備され、大変喜ばしい状況になったと感じております。フリーランスの方々が安心して仕事に励み、いざというときは国からの手厚い補償を受けられるよう、引き続き広く周知してまいりたいと考えております。
続いて6ページを御覧ください。弊団体の相談体制ですが、ウェブサイト上での説明や問合せフォーム、フリーダイヤルの設置、対面相談、団体を通じての説明会の開催などを実施しております。ウェブサイトを御覧になった方からの問合せも、現状まだ時々ではありますが来ており、そちらに対しても丁寧な対応を心掛けております。時には、特定フリーランスに該当するかどうか判断に迷う事案もありますので、そのようなときは、もちろん社内での相談や労働局への相談を行い、間違いのない回答をするように心掛けております。
7ページを御覧ください。47都道府県の対面相談体制は、記載のとおりです。弊団体のグループ会社では、社会保険労務士事務所へのRPAの導入支援サービスを行っており、全国各地に取引関係にある社労士事務所が存在しております。大変有り難いことに、この度の特定フリーランス労災保険特別加入団体の活動に御賛同を頂き、事務所としての御協力を多数、頂くことができました。
引き続き8ページを御覧ください。昨年12月の申請時点では、加入者が10名でしたが、順調に加入者数が増加しております。資料の作成時点では45名でしたが、現在は74名まで増加しており、そのほかに、今、80名ほどの加入申請を頂いております。近いうちに加入者数が150名まで拡大する予定となっております。エリアとしては、弊グループの拠点がある東日本エリアの加入者が多くなっております。これは、地道な草の根活動で、従来からのお取引先様、知人等に声掛けをした賜物だと思っております。職種別で言えば、やはり士業が多くなっております。こちらも、従来からのお取引先様の関係が影響しております。ただし、加入の見込みが従来のつながりだけというわけではなく、弊団体設立後、様々な方面からのお問合せも増えておりますし、従来の取引範囲以外にも広がりが見られる状況にあります。会員の地域や業種を拡大し、多くのフリーランスの方々の労働福祉向上に寄与してまいりたいと考えております。
続いて9ページを御覧ください。支援体制について御説明いたします。加入手続はウェブサイト上で完結できる仕組みとなっております。現代においては、スマホで手続できる環境を望む方は多いと思いますので、そのようなニーズにも、もちろん対応できる体制となっております。弊団体のスタッフにとっても、手書きの申込書を受ける方法よりも、間違いのない円滑な対応がしやすいとは考えております。ただし、ウェブサイト上での申込みに不安がある方については、もちろん紙面での対応も受付をしております。事前の相談も、フリーダイヤルから随時受け付けている状況です。
10ページです。万が一、会員の方が労災に遭われた場合の対応も大変重要です。弊団体では、まだ労災の御連絡を受けたことはありませんが、いつでも迅速かつ的確な対応ができるよう、体制を整えております。仕事ができない状態になると収入が絶たれてしまうので、休業補償手続などは迅速な対応をすることが非常に大切な事案です。「労働災害報告書」に必要事項を記載していただき、病院や労働基準監督署への提出書類の準備を御支援いたします。労災の発生はそこまで多くないと推察しますので、現状は無償対応で考えております。
続いて11ページです。事務手数料関係ですが、会費は月額500円(年額6,000円)としております。ほかに入会金や手数料などは頂戴しておりません。労災発生時の給付手続の支援についても、原則は無償対応をしたいと考えております。ただ、万が一、死亡や後遺障害などの重大労災が発生し、支援に相当な工数を要するような場合には、事前にお見積りを示した上で対応したいと考えております。
12ページです。続いて、過去の活動実績を御説明いたします。まずはWEBセミナーです。フリーランス新法ができた当時、法令の内容解説と災害防止研修をセットで実施いたしました。また、今年2月にも災害防止研修を実施しております。中央労働災害防止協会が発行している「フリーランスの業務災害防止」などを参考にして、幅広い業種に対応した内容で解説をいたしました。
次に、セミナーや説明会について御説明いたします。弊グループは、定期的に取引先様にお集まりいただき、研修会を開催しております。その際にも、特定フリーランス労災保険の周知をしております。ほかにも、フリーランスが関係する業界団体から御依頼を頂き、労災保険の説明会を複数回開催しております。その中でアンケートを取りましたが、大変御好評を頂き、「今まで知らなかったが、大切な補償問題を知ることができて非常に有意義であった」などのお声を頂いております。実際、説明会参加者からの加入申込みも頂戴している現状です。こちらの活動については非常に意義を感じましたので、今後も様々な場面で引き続き説明を継続してまいりたいと存じます。
続いて13ページです。弊団体は、取引先様へ毎月1回ニュースレターをメール配信しております。主に労働関係の法改正情報を掲載しておりますが、フリーランスの方に関係する記事もあります。フリーランス新法、労働者性の判断基準、公益通報者保護法などの情報を発信してきている実績もあります。また、大変有り難いことに、取引先のシステム会社に御協力を頂き、ソフトウェアを使用している社会保険労務士の方などへ、特定フリーランス労災保険の制度と弊団体について、メール配信により周知をさせていただきました。その配信からの加入のお問合せも頂戴しております。
14ページ、今後の活動予定です。今後の加入者拡大は記載の内容で考えております。どれか1つということではなく、様々な方法を組み合わせて広く周知してまいりたいと思います。会員の方へ適切な支援をすることで、信頼関係を構築し、会員の方から水平展開で加入希望者の紹介を得られる好循環を作っていきたいと考えております。
15ページです。災害防止教育について、受講者の確保、受講者の満足度向上のため、今後は工夫をしていく必要があると考えております。例えば、季節に応じて熱中症対策や冬季の転倒災害防止対策、昨今、非常に増えているメンタルヘルスに対する研修といった、各業種に特化した内容の研修などを、今後レパートリーとして増やしていきたいと考えております。ほかにも、フリーランスの方々の労働災害事例というものを確認しながら、実態に沿った研修を企画できればと考えております。
最後になりますが、その他として情報セキュリティについて少し触れさせていただきます。情報セキュリティについては、ISO27001規格に準拠した情報管理体制を整備しております。入社時の教育、定期的な情報管理教育、誓約書の提出、誤送信防止、マルウェア対策、データのバックアップ、施錠管理など、様々な角度から情報漏えい防止措置を講じております。
次に、会員へのサービス面で言えば、会員の幅広いニーズに対応できる関係団体の存在も非常に大きいと思います。加入希望者が特定フリーランスに該当しない場合、建設一人親方、農業従事者、介護従事者、柔道整復師などであれば、弊グループの既存団体で対応が可能です。会員が他人労働者を雇用し始めた場合、労働保険事務組合への移行を円滑に実施することもできます。もちろん、経営者の特別加入も御案内いたします。財務会計、法人設立、許認可申請などの相談があった場合には、グループ企業の税理士法人、司法書士事務所・行政書士事務所を御案内することも可能です。
最後になりますが、弊団体は、労働福祉の面からフリーランスの方々を支援し、社会に貢献してまいりたいと存じます。私からの説明は以上です。御清聴ありがとうございました。
○小畑部会長 どうもありがとうございました。ただいまの御説明につきまして御意見、御質問等がありましたら、会場の委員におかれましては挙手を、オンラインで御参加の委員におかれましては、チャットのメッセージから発言希望と入力いただくか、挙手ボタンで御連絡をお願いいたします。それでは御意見、御質問などお願いいたします。冨髙委員、お願いいたします。
○冨髙委員 御説明ありがとうございました。2点ほど質問いたします。1点目は、相談体制についてです。JRC事業主労災センターでは、7ページにありますが、全国47都道府県の固定の事務所で相談を受け付けているということですが、母団体は埼玉に拠点があります。この点、例えば埼玉から遠い地方で相談があった場合などは、母団体のTMC埼玉労災組合の担当者の方だけではなく、資料の4ページにあるTMCグループ内の企業や団体の担当者の方が相談対応をされているという理解でよいのでしょうか。そうであるならば、例えばグループ企業の方でも、適切に相談を受けたり、加入者へ支援を図ることができるための、いわゆる相談の質を担保するための教育や研修体制を整備されているのかをお聞きしたいと思います。
2点目は、加入者の増加見込みについてです。現在の加入者は45名ということで、これから増えていくというお話を先ほどされていましたが、特定フリーランス事業単独の特別加入団体であるJRC事業主労災センターとして安定的な運営を図っていくためには、当然のことながら加入者の増加が欠かせないと思います。この点、どのように加入拡大を図っていく戦略なのか、教えていただける範囲で結構ですので、より具体的に教えていただきたいと思います。以上です。
○小畑部会長 並木様、お願いいたします。
○JRC事業主労災センター 御質問ありがとうございます。まず1つ目の相談体制です。御指摘いただきましたように、47都道府県に固定的な事務所を構えて、連携協定を図らせていただいておりますが、相談に対しましては、事前の予約を大前提とし、御来所いただいた場合には、ZoomでJRCの職員がまず担当することを第一としております。ただ、万が一、人員体制でどうしてもその日にということであれば、日程の調整はもちろんいたします。弊グループの社労士事務所で労災関係に精通した者が対応するということで、十分能力担保は図れているかなと、実務に携わっている者が御対応の窓口をさせていただくということで、実施させていただこうと思っています。
2つ目の今後の加入者数の増加についてですが、私どもの組合の特性から申しますと、やはり士業の方との関係が非常に密です。社労士、行政書士、診断士さんを含め、そういったところからの団体先に御紹介を募ることを、まずは優先的に考えております。ほかの団体様で、まとめて加入の予定を御希望いただいている所もありますが、実名は避けますが、引き続きある程度会員さんが多い団体様向けに働き掛けをさせていただき、加入者数の増加を図っていきたいと考えております。
○小畑部会長 冨髙委員、いかがですか。
○冨髙委員 ありがとうございました。理解しました。加入相談について、JRCさんで当日難しい場合には、まず社労士の方が一時的に対応するというお話でしたが、社労士の方が御相談を受けるのは、あくまでも一般的な労災保険の特別加入制度内容などで、具体的なサービス内容は後でJRC事業主労災センターの方と共有する形ということでしょうか。
○JRC事業主労災センター はい。その御理解で頂ければと思います。
○冨髙委員 ありがとうございました。
○小畑部会長 ありがとうございます。ほかに、いかがですか。笠井委員、お願いいたします。
○笠井委員 御説明ありがとうございました。15ページの災害防止教育の関連で御質問します。メンタルヘルス研修を今後実施する理由として、士業やコンサルタントが多いという会員の特性を踏まえ、肉体的な災害リスクよりもストレスによる健康障害があると思われるためと記載されており、非常に有効な取組だと認識しています。これまでまだ労災の事例がないという御説明でしたが、特別加入団体として、今後、加入者の被災情報をどのように収集・分析し、災害防止教育につなげていくのか。具体的にお考えになっている取組などがありましたら教えていただきたいと思います。以上です。
○小畑部会長 並木様、お願いいたします。
○JRC事業主労災センター 御質問ありがとうございます。JRC事業主労災センターとしましては、まだ幸い、労災の受付というケースを行っておりませんが、先ほど御紹介しました弊グループにおきましては、正直なところ、特別加入団体や埼玉事務組合といった所での労災の案件を多数受け付けておりますので、もちろん企業名や個人特有のものは伏せておりますが、事例の共有といったところ、同業種、同様の職種等々で多く発生しているような労働災害について、情報共有をグループの中で水平展開して行っております。その知見を、この特別加入フリーランスの方々にも啓発として研修等々に織り込んでいきたいと考えております。
○小畑部会長 笠井委員、いかがですか。
○笠井委員 ありがとうございます。是非、具体的に取組を進めていただきたいと思います。まずは幅広い業種に対応した教育をされているとのご説明でしたが、御説明のように、特有の災害が御知見としてたまっていると伺いましたので、今後是非いかしていただければと思います。よろしくお願いします。
○小畑部会長 ありがとうございます。ほかは、いかがですか。松尾委員、お願いいたします。
○松尾委員 私も同様に災害防止教育についてお尋ねしたいと思います。大きい団体の関係では、グループ企業、母体の関係で、そのノウハウが蓄積されていると理解をしております。その中で、災害保険の現行ある特別の加入団体で建設業の一人親方というのがありましたので、具体的に災害防止教育としてやっている中身について教えていただきたいのですが。
○JRC事業主労災センター かしこまりました。御質問ありがとうございます。やはり、高所からの落下防止や熱中症対策、建設業の一人親方ですと、事故関係です。
○松尾委員 ありがとうございます。あと聞きたいのは、実際に具体的に何回やって、どういうふうなことを、どの拠点でやったのか、Webでやったのか、それとも対面講習でやったのか、そういったことを教えていただきたいのですが。
○JRC事業主労災センター JRCのサトウと申します。過去のそういった災害防止に関する研修ですが、その年によって回数はやはり変わってきます。コロナ禍のときは、回数が少なめになったりしていました。建設関係で言いますと、やはりゼネコンの方とのお付き合いがありますので、そういった所の下請協力会に対して、年数回のときもあれば10回ぐらいやったこともあります。先ほど申し上げましたとおり、転落の災害や自動車事故、熱中症、冬であれば冬の転倒災害に注意をしましょうというところを、ポイントを挙げて御説明してきた経緯があります。
○松尾委員 今ので聞いたところでよると、ゼネコンのということは、どちらかというと、それはお願いされて講習したと理解してよろしいですか。
○JRC事業主災害センター はい。建設に関しては、そういう形が多いです。
○松尾委員 フリーランスの関係では、建設関係の狭間の職種の方がたくさんいらっしゃると思います。今度のその他というところで、実際に制度も変わって、いわゆる災害防止教育を義務化、やらなければいけないということですので、今お聞きした範囲ですと、すぐに出てこなかったということは、それだけ件数の関係ではそんなに多くなかったのかなと、申し訳ありませんが理解したのですが、いずれにしましても、そういうフリーランスの団体では、様々な業種があると思います。いろいろと経験されている、蓄積されているノウハウを是非いかしていただき、災害防止教育をお願いしたいということと、是非期待したいと思いますので、よろしくお願いいたします。以上です。
○JRC事業主災害センター ありがとうございます。そうですね、幅広い業種、幅広い事例に対応して、年1回やるのは当然として、多数開催して、広く災害防止の周知に努めていきたいと思います。ありがとうございます。
○小畑部会長 ありがとうございます。ほかにいかがですか。立川委員、お願いいたします。
○立川委員 御説明ありがとうございました。災害防止教育に関して2点ほどお伺いしたいと思っております。
1点目は、貴団体では、これまで中央労働災害防止協会のテキストをベースとした、ある意味でのベーシックな災害防止研修を実施されてきたということをお伺いしました。そのような中で、先ほどの御説明で今後はメンタルヘルスの関係の研修を実施する予定というお話をされていましたが、これは事業体として計画をしている方向性なのか、それとも研修やセミナーを受けた方々からの要望があってということなのかという点についてお伺いしたいと思います。事業の方向性や加入者の方々の要望との関係はどうなのかということです。
それから、過去に実施した研修やセミナーについて、どの程度の参加者数だったのか、また、タイミングについて改めてお伺いできればと思っております。
最後に、加入者の災害防止研修への参加意識の向上のために工夫されていることがあればお伺いしたいと思います。
○JRC事業主労災センター ありがとうございます。メンタルヘルス研修につきましては、現在依頼がされているというよりは、社会的なニーズが強いと思っておりますので、こちらで主体的に企画して実行していきたいと思っております。
過去の実績としましては、フリーランスに限らず、例えば一般企業や病院、社会福祉施設などからの依頼で、過去にメンタルヘルス研修を年間で複数回実施してきた経緯があります。社内に産業カウンセラーなどもおりますので、そういった者が内容を考えて、ストレスが掛かったときのセルフコントロールや、認知行動療法に基づいた自分自身のケアあるいは部下のケアといったものをテーマに、研修をしてきまして、非常にストレスとの向き合い方で参考になったというお声も頂いておりますので、フリーランスの方々にも、たくさん、そういった研修をやっていけたらと考えております。フリーランスへのそういったメンタルヘルスの研修は、まだ実績が少ないところですが、今までは企業様向けが多かったのですが、今後会員が増えていく中で、できれば毎年実施していきたいと思っております。
3つ目の加入者の参加意識の向上については、まず、災害防止研修を当団体が行っていることの認識を広めていくことが重要だと思っております。そのためには、実施回数や案内の回数を増やし、そういった研修をやっていることをまずは広く認識していただく。過去の反省点としましては、平日の日中に開催してきたところもありましたので、お仕事の関係で受けられないという御都合もあったかと思います。ですので、今後は、例えばアーカイブ配信をし、御自身の好きな時間帯に見れるようにする、あるいは、双方向性でやる場合には、土曜日の開催をする、夕方の開催をする、そういった実施の方法は工夫していきたいと思っております。以上になります。
○立川委員 ありがとうございました。今後も、積極的な活動をよろしくお願いしたいと思います。
○小畑部会長 ありがとうございます。ほかにございますか。よろしいですか。ありがとうございます。JRC事業主労災センターの並木様、サトウ様、御対応いただきまして誠にありがとうございました。お席にお戻りください。
続きまして、フリーランス安心ネット労災保険の森崎様、御説明をお願いいたします。
○フリーランス安心ネット労災保険 フリーランス安心ネット労災保険、理事長の森崎と申します。当団体の母体法人は、一般社団法人日本芸能従事者協会です。当協会は、令和3年の特別加入労災保険制度の対象拡大により芸能従事者が対象になったことを受け、特別加入団体「全国芸能従事者労災保険センター」を新設したことを契機に設立いたしました。
今回、更に特定受託事業者の特別加入団体を新設した理由は2点ございます。第1に、芸能従事者の多くが、講師やインストラクターなど、特定フリーランス事業に該当する兼業・副業を行っていること、第2に、同じクリエイターである美術家や作家などの個人事業者が芸能従事者の労災保険に入れなかったためです。いずれも、労災保険の保護を得られない状況を非常に心苦しく思っておりました。
お手元の資料の2ページ目を御覧ください。左側の団体概要にありますとおり、私たちの協会では、セーフティネット、健全な心身、適正な取引、安全な環境作りを活動方針としております。母体法人には、団体会員、個人会員、未成年学生会員、家族会員、準会員、支援会員、そして特別加入の労災保険会員が約1,000名おり、有料会員の総数は約5万2,000名となっております。
労災保険会員の内訳は、現時点で芸能従事者が980名、この資料を作成いたしました3月3日時点で、特定フリーランス事業者は22名です。フリーランス加入者の数が少ない理由は、団体が承認されて労働保険番号が割り当てられた1月が年度更新の時期と重なったため、会員の混乱を未然に防ぐことと、事務作業を優先する目的から、周知を控えているためです。
フリーランス安心ネット労災保険の加入者の内訳を見ますと、全国に万遍なく広がっております。加入時に、職種が芸能関係作業に該当しないかを慎重に確認したところ、教育・研究、通訳、文筆業、ライター、編集、校正、ブライダル演奏・聖歌隊、人形作家、イラストレーター、イベントやワークショップの企画運営、地方自治体や学校などが主催するイベントの技術スタッフ、劇場やスタジオなどの設備管理など、あるいは、それらを兼業・副業されている芸能従事者の多くが加入されております。
組織運営は、この2つの特別加入団体を一般社団法人がまとめる形となっております。
組織体制は、特別加入している各業種の代表者が代議員となって、総会の議決権を有し、併せて安全衛生委員を兼任することで、各地方ブロックに1名以上配置し、全体の会員の構成性を担保しております。代議員の役割は、労災が起きた際の状況確認、相談対応、勉強会などを通じた安全衛生上の助言などです。
次のページを御覧ください。御質問いただいておりますフリーランス全般への支援のための活動実績について御説明いたします。当団体は、設立当初の約5年前より継続的に活動してまいりました。これは、会員かどうかにかかわらず、広く周知啓発していくことで、フリーランス全体のセーフティネットの意識やヘルスリテラシーの向上につながると考えているためです。
そのため、安全衛生や取引適正化など、フリーランスに必要な勉強会を、行政専門家、実務経験者の方々に御協力いただき、対面あるいは双方向のオンラインで実施してまいりました。また、相談は日頃から数多く寄せられており、電話、メール、目安箱などで受付をしております。勉強会においても、毎回、20分から30分を質疑応答に当て、双方向で対応しております。相談窓口には、産業医、安全衛生コンサルタント、ハラスメント防止コンサルタント、産業カウンセラー、社会保険労務士などが安全衛生委員会と連携して対応しております。一方で、年に数回アンケート調査も実施しております。労災と安全衛生をはじめ、ハラスメント、AIリテラシー、運転者労働時間規制、経費の適正性などについてです。
次のページを御覧ください。災害防止教育については、会員の就業状況や被災状況、継続的に実施してきた相談、調査、研修での質問、産業医や心理士との面談を踏まえて、改善を重ねてまいりました。その目的は、安全衛生、健康管理、相談体制の整備の3点です。主な内容は、高所と暗所の作業、墜落・落下・転倒の注意喚起、安衛則改正を踏まえました熱中症防止対策、過労死防止やメンタルケア、そして、最も相談が多いハラスメント対策のためのプログラムや研修を行っております。また、フリーランス法の就業環境整備に対応した受託者団体の取組として、相談窓口「ハラスメント110番」を設置しております。重大な事故が想定される事項や、厚労省などからの通知については、文書、ホームページ、SNSで周知をしております。
災害防止教育の目的、概要、頻度、周知方法については、次のページを御覧ください。全国の会員と加入検討者に向けて、主に双方向のオンラインで、原則1回、定期的に勉強会を開催しております。内容は、労災や安全衛生に加えて、近年増加しているLEDパネルによる美術装飾などの電気作業への注意喚起です。併せて、グリーフケアの会も定期開催をしております。年度末には、会員に限定して、その年のアンケートや労災給付申請の状況を反映した安全対策研修をしております。継続的に実施しているものは、健康診断の受診率が35.5%と低かったため、受診促進のためのクリニックとの提携、産業医面談や臨床心理士による電話相談、ハラスメント110番の常設、そして、ニュースレターやLINEメッセージなどで日頃の呼び掛けをしております。今後も同様の安全衛生活動を予定しております。なお、ニュースレターやLINEの開封率は9割程度あり、情報が届いている実感はございます。
次のページを御覧ください。当団体での対面の相談が可能な47都道府県のシェアオフィスは、全国で約1,300か所です。本拠地の東京から遠い地域で緊急の相談があった場合に備え、各都道府県には対応可能な安全衛生委員を配置しております。多くの相談は、メールやLINE、電話などで、ほぼ解決できていますが、重篤な事故や過労死が疑われるもの、自殺など緊急性の高い事案の一部は、現在も対面で対応しているため、今後もいつでも対面でできる体制を整えております。
次のページを御覧ください。支援については、相談と予防は車の両輪と考えております。実際の加入者を想定した流れに沿って、左上の図から矢印の順に御説明いたします。まず、予防・安全衛生支援として、定期的な安全衛生教育の実施、熱中症や健康管理などのガイドラインの策定と周知、事故状況を踏まえたリスク評価と安全行動の啓発を行っております。季節に応じて花粉症、熱中症、コロナやインフルエンザなどの対応策についてや、健康診断やストレスチェック、疲労蓄積度セルフチェックなど、個人事業者が利用できる内容にアレンジしたものを情報提供しております。
相談は、制度に関する質問も多く、必要に応じてメンタルケアや法律相談の専門家につないでおります。
事故・疾病発生時の初期対応は、まず丁寧に聞き取り、必要な制度の説明や給付申請書類などの作成支援を無料でしております。特に現認者の確認や兼業・副業による保険料合算制度を知らない方が多いため、注意して説明をしております。また、健康保険を使って受診した方、交通事故が絡む事案などの特殊な手続については、より丁寧にお伝えをしております。
次に、体が資本の業務が多いため、リハビリと復帰支援は非常に重要であり、保護具の活用など、復帰に向けた継続的なフォローをしております。
さらに、メンタルヘルスや総合的なウェルネスサポートとして、加入者の会費を用いて、産業医や各種心理士を常設して相談対応をしております。また、独自のガイドラインやセルフチェックなど、産業医、労働安全衛生コンサルタント、併設する研究会の専門家の御協力を頂きながら、個人事業者の働き方に合ったものを策定しております。
費用については、会費(月額)600円、入会金3,000円、更新料2,000円としております。フリーランスと芸能の両方の保険に加入した方は、会費は重複するため無料とし、そのほかの手数料も割引をしております。
組織運営に当たっては、ガバナンスに留意し、代議員を各分野から選出し、職種、地域、人数のバランスを考慮して、加入者全体の構成性を担保しております。代議員は安全衛生委員を兼任し、事務局は各フリーランス分野に知見を有する社会保険労務士の資格保有者が複数で担当しております。また、弁護士や元労働基準監督署職員などから、日常的に助言を頂いております。決算は顧問税理士に委託し、監査は、弁護士及び企業の労務経験者が複数で担当しております。
次のページを御覧ください。当団体は、令和3年以降に対象拡大された特別加入団体の中でも一定規模の加入者がおります。そのため、残念ながら起きてしまった労災から学ぶことも多くございました。その学びを踏まえた災害防止の知見について御説明いたします。事故傾向を整理し、フリーランス事業者の災害防止措置や周知・教育・危険予知に活用しております。
まず、事故傾向を整理して、フリーランス事業者の災害防止措置、周知・教育・危険予知に活用をしております。このデータは、資料作成時の全国芸能従事者労災保険センターの加入者966名を母数としております。特徴として、まず10代以下が1.2%加入していることです。一般産業に比べ、就業年齢の下限が低いと考えられます。また、60代以上が13.6%加入しております。定年制度がないため、60代以上も継続して就業することができます。したがって、8歳から76歳までの非常に幅広い年齢層に応じた安全対策が必要と考えております。
次のページを御覧ください。被災状況については、今年度の4月から1月までの労働基準監督署に労災申請を行った48の事案を整理したものです。まず、左側の職種分布は、多い順に実演家、創作・表現系、映像・舞台演出系、技術系、美術・装飾・衣装系、制作・進行管理系、特殊技能・アクション系、支援・周辺専門職、支援職とは、インティマシー・コーディネーターや劇場での手話通訳士などです。全体で350種以上の職種を8類型に整理しております。大きな特徴は、複数の職種の作業をする方が非常に多いことです。1種類だけの就業の方が少なく、おおむね4種類から10種類程度の作業をしています。
右側の職種別労災危険度表を御覧ください。最も危険度が高いのは、体に負荷の掛かるダンサー、アクション、舞台進行などで、身体運動や反復動作に伴う転倒や肉離れが多く見られます。次に、高所での作業や重量のある機材を扱う照明、音響、大道具などの技術スタッフには、墜落や腰部負傷が多く見られます。また、長時間拘束型である制作、助監督、プロデューサーなどの中層の下請では、過重労働や精神障害が多く見られます。反復・精密作業の多い編集や楽器関係の技術者には、同様の反復作業を短時間に集中して行うことによる腱鞘炎が多く見られます。視聴者や観客に対して表現する俳優、司会、タレントなどの実演家は、常に緊張や評価にさらされることによる強いストレスが特徴です。また、移動や屋外での作業が多いロケ撮影、車両運転などでは、熱中症や交通事故が多く報告されています。
次のページを御覧ください。左側の表は、事故・疾病の類型についてです。多い順に申し上げますと、まず転倒・落下です。暗い舞台裏や暗転時の高所、段差での事故が多く見られます。次に、演技・走行・舞踊、重量物の取扱い、過密日程などによる身体負荷・筋骨格系障害が25%です。また、照明・音響などの重量のある機材や装置による事故が15%、移動中の交通事故が7%、熱中症などの環境要因が5%、精神障害が3%見られます。
右の図を御覧ください。傷病類型として、転倒や舞台構造などによる捻挫・打撲が30%、骨折が15%、筋・腱損傷が15%で、これに腰部障害、頭部・顔面外傷、眼・感覚器障害、熱中症や蕁麻疹などの環境・アレルギー、そしてハラスメントや過重労働による精神障害などが続いております。
なお、これほど労災が多くても、ほとんどの会員は休業補償給付を申請していません。芸名そのものが屋号である芸能従事者には代替性がなく、休業が就業機会の喪失につながるためです。この点は、専門的な技能で働く特定受託事業者にも共通していると考えられます。だからこそ、事故防止対策は、フリーランスとして働き続けるための死活問題であると考えております。
次のページを御覧ください。このような実態を踏まえて、本団体が目指すことは、安全対策と労災保険の活用を通して、フリーランスに包括的なセーフティネットを構築することです。第1に、地域に応じた全国対応体制です。各地方ブロックごとに安全衛生委員を置き、人数や職種、地域の労災の特殊性に応じた対応をしてまいります。第2に、個別の契約事情に応じた判断と柔軟な支援です。契約形態や受託方法が多様で複雑な実態を踏まえ、契約書が存在しない場合も含めて適切に判断してまいりたいと考えております。第3に、伝統的慣習への配慮と安全意識の醸成です。芸能、芸術分野は、徒弟制度などにより、「怪我と弁当は手前持ち」と語り継がれていたため、労災保険が馴染みにくい慣習が残っています。こうした実態に配慮しつつ、段階的な理解促進と危機意識の醸成を図ってまいりたいと思っております。特に雇用経験のないフリーランスは、そもそも労災保険そのものや何が労災なのかが分からない方が一般的です。当団体では、この5年間、労災を言いやすい空気作り、申請しやすい環境作りに努めてまいりました。この経験をフリーランス加入者にも活かしてまいりたいと考えております。第4に、保健活動・災害防止について、これまで芸能従事者に実施してきた取組みを、フリーランス加入者にも横断的に展開してまいりたいと考えております。
右側が、これまでの勉強会の実施風景や相談窓口の周知のために作成したバナーです。相談窓口やガイドラインは、現場の誰もが同時に同じものを手にできるように、台本に印刷して共有するなどの工夫をしております。
最後に3点だけ現場の立場から申し上げます。第1に、保険料負担についてです。当団体では、文化庁の契約ガイドラインに沿って、保険料について発注者と協議することを推奨しております。その結果、当団体の会員については、実際に発注者が保険料を負担しているケースが一定数あります。しかし、一方で保険料は自己負担しなければならないと誤解している当事者も少なくありません。そこで、加入者が発注者に保険料負担について相談した場合に、発注者が協議に応じる義務を示していただけると幸いです。
第2に、特別加入団体の運営費用についてです。特別加入団体には、事務手続だけではなく、当事者の事故実態や就業実態を踏まえた災害防止措置や継続的な支援が必須とされており、それは事務組合の役割とは異なるものと承知しております。しかし、現状では、その役割に見合った運営基盤の確保は容易ではありません。当団体でも、健康診断やストレスチェックは案内にとどめ、費用は会員の自己負担としております。また、本来であればシェアオフィスではなく全国に事務所を持つのが理想ですが、体制強化のための会費引上げは、後続の特別加入団体でより低い会費設定が続いているため、容易ではありません。特別加入団体が持続可能に活動できる環境作りを御検討いただけましたら、有り難く存じます。
第3に、現場の声を1つ紹介させてください。当団体の勉強会では、実際に被災された会員が御自身の経験を共有してくださることがあります。先週、出演中に墜落して大腿骨を骨折し、6か月仕事ができなかった大道芸人の会員が復帰されました。このような重大事故は、長期の休業が避けられません。その方は、「本来であれば、責任問題になったり、その後の仕事が続けられるのか不安になるような状況だったが、特別加入していたことで、発注者と揉めることなく復帰することができた」と話してくださいました。この制度が現場の安心につながっていることを実感した出来事でした。このように、特別加入制度は、団体の継続的な支援と併せて、事故発生時に当事者の生活と就業の継続を支える仕組みと実感をしております。
最後になりましたが、芸能従事者及びフリーランスに特別加入制度を適用していただいたことに、改めて心より感謝申し上げます。今後も適切に運営し、フリーランスの方々にセーフティネットを提供できるよう尽力してまいりたいと思います。以上でございます。本日は、貴重な機会を誠にありがとうございました。
○小畑部会長 ありがとうございました。それでは、ただいまの御説明について、御意見、御質問などがありましたらお願いしたいと存じます。いかがでしょうか。金井委員、お願いいたします。
○金井委員 御説明ありがとうございます。私からは事務処理体制についてお伺いしたいと思います。
1点目は、資料7ページで図を用いて御説明を頂いた、加入相談から実際の加入事務、さらには事故があったときの労災申請も含めた支援フローについてです。これらの事務処理体制については、一番右下にもありますように、社労士をはじめとする外部の専門家の方も含めて対応しているということでした。この事故処理体制としては、全体として具体的に何名程度が常勤若しくは非常勤で対応されているのかをお伺いしたいと思います。
2点目は、現在フリーランス安心ネット労災保険加入者は22名ということでしたが、芸能従事者労災と合わせると1,000名を超える加入者となると認識しています。こうした1,000名を超える加入者がいる中で、現在の事務処理体制の中で対応可能という理解でいいのかをお伺いできればと思います。
○フリーランス安心ネット労災保険 御質問ありがとうございます。人数に関しては、常勤が1名と、ここに書いています様々なアドバイザー的な方々、元労基署職員が1名と、社労士が3名、それからホームページでの基本的にオンラインの申請ですので、ホームページの担当者が2名います。
それから、もう1つが、すみません。
○金井委員 今回の特定フリーランスの22名の加入者と、芸能事務所労災の加入者1,000名を合わせて、御説明いただいた事務処理体制で対応できるのかをお伺いしたいと思います。
○フリーランス安心ネット労災保険 とにかく事故が多いため、そういった書類の作成などは多いですが、今のところはメインに担当しています事務担当が担えております。現状は会員から連絡があったときに、当日から2日ぐらいまでの間に返事などを返せている状況です。
○金井委員 分かりました。ありがとうございます。
○小畑部会長 ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。笠井委員、お願いいたします。
○笠井委員 御説明ありがとうございました。2点、御質問させていただきます。1点目です。2ページに御記載のように、フリーランス安心ネット労災保険における特定フリーランス事業者は、3月3日時点で22人とのことです。団体として、特別加入者の拡大に今後どのように取り組んでいくのか教えていただきたいと思います。
2点目です。10ページに全国芸能従事者労災保険センターにおける芸能従事者の事故・疾病の類型が参考で示されています。事故傾向を把握することで、フリーランス事業者の災害防止措置に活用する基礎資料としている旨が記載されてお、非常に重要な取組だと受け止めたところで。
他方、2ページに御記載のように、職種別の内訳をみると、特定フリーランス事業の特別加入者の仕事の中身は多種多様であるため、特定フリーランス事業者の事故や疾病も様々ではないかと想像しています。多様な事故や疾病の実態を把握し、加入者の災害防止教育に反映させていくことも重要だと感じており、このような観点での具体的なお取組や、今後のお取組について、教えていただきたいと思います。以上です。
○フリーランス安心ネット労災保険 ありがとうございます。まず1つ目に関しては、今いる会員の中で特定フリーランス事業の兼業をしている者が相当数いると思いますので、この後、4月以降に更新手続きが終わりましたら、まずは会員向けに積極的に説明をしていきたいと思っています。
それから、2点目に関しては、今のところフリーランスの方からの労災給付申請はないですが、私どもの会員はクリエイター系の方が多く、その作業の内容が芸能従事者と非常に類似していると感じています。そのため、芸能に多い疾病や障害はほぼ共通することが多いのではないかと想定していまして、まずは共通するものから既に注意喚起を始めています。
○小畑部会長 笠井委員、いかがでしょうか。
○笠井委員 御回答ありがとうございました。具体的な災害事例などが出てきたら、それも含めて今後の教育に反映していただきたいと思います。
追加で1点、確認させていただきたいことがあるのですが、よろしいでしょうか。ご説明の中で、特別加入者の保険料について御意見を頂戴したと理解しています。事務局に確認させていただきたいのですが、特別加入に伴う保険料を負担するのは、特別加入者自身であるという理解でよろしいでしょうか。
○小畑部会長 事務局からお願いいたします。
○労災管理課長 お答えします。特別加入者の保険料の負担は、特別加入される事業主ということで、そういう理解で結構です。
○笠井委員 御回答ありがとうございました。
○小畑部会長 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。岩﨑委員、お願いいたします。
○岩﨑委員 御説明ありがとうございました。私からは、資料6ページ目にある相談体制について質問させていただきます。貴団体では対面相談をシェアオフィスで対応するとのことですが、6ページ目の下の※に「このほか、全国に約1,300か所の相談可能なオフィスがあります」とあります。上段の全国47都道府県のシェアオフィスのリストと、※の1,300か所のオフィスの違いがあれば教えていただきたいのが1点です。
また、※の部分の下に、東京から遠い場所での相談は「安全衛生委員と連携して対応」とあります。「安全衛生委員」は次のページにも記載があり、組織運営の所にも代議員が「安全衛生委員を兼任」と書いてあります。この「安全衛生委員」の方々については、例えば安全衛生に関する研修などを受けた人が任命されているのかという点をお伺いしたいと思います。
もう一点は、11ページ目の「今後の展望」にも書かれていますが、各地方ブロックにも「安全衛生委員」を置きたいとあります。この点、現時点では何名ほどの「安全衛生委員」がおられるのか。7ページ目の13名がそれに当たるものなのかも含め、お聞かせ願います。
○フリーランス安心ネット労災保険 ありがとうございます。まず、シェアオフィスに関して誤解を生んでしまったかもしれませんが、その1,300箇所のうち各都道府県の代表的なところをこのリストに挙げております。
それから、安全衛生委員に関しては、おっしゃるとおり代議員が兼任していますが、それぞれ研修は受けています。各地方ブロックの各地域にまたがって行けるという人もいますし、そういう方が出向いて行くような体制で各都道府県を網羅できるのではないかと考えています。
○岩﨑委員 人数についてはいかがでしょうか。
○フリーランス安心ネット労災保険 おっしゃっていたとおり、全部で13名です。
○岩﨑委員 7ページ目の資料です。
○フリーランス安心ネット労災保険 7ページの資料のとおりの人数がおります。
○小畑部会長 岩﨑委員、よろしいでしょうか。
○岩﨑委員 ありがとうございました。今後も、是非、きめ細かな相談体制を築いていただくようお願いをいたします。以上です。
○小畑部会長 ありがとうございました。オンラインから水島委員が手を挙げてらっしゃるでしょうか。お願いいたします。
○水島委員 ありがとうございます。森崎様、御説明いただきありがとうございました。1つコメントと1つ質問があります。特別加入者の保険料については、先ほど笠井委員から事務局への確認がありましたが、制度上は加入者本人の負担であることは私も理解しています。もっとも、建設業で見られますように、発注者が自主的に委託費用に保険料相当分を上乗せされることが望ましいと考えています。本日、森崎様からお話を伺い、貴センターが発注者との協議を推奨され、また、負担してくださる発注者がおられることを、心強く思いました。この方向を推進するために、保険料に関する協議を発注者の義務とするとの御意見には、私も共感します。これはコメントです。
質問ですが、森崎様から、冒頭、設立の目的としてお話いただいた点について、改めて確認させていただければと思います。スライド2の職種別内訳を拝見しますと、芸能関係作業従事者に該当しそうに思うのですが、芸能関係作業従事者ではカバーされないという点について、もう少し状況を御説明いただきたいのと、課題として考えておられることがありましたらお話いただければと思います。よろしくお願いいたします。
○フリーランス安心ネット労災保険 ありがとうございます。芸能かどうかというのは、この全国芸能従事者労災保険センターを設立してから、新規加入のある度に、非常に慎重に確認しています。微妙なケースで多いのが、例えば音楽の楽器を演奏する方であり、なおかつ教える方です。この場合は、教えることに関しては講師・インストラクター業ということでフリーランス安心ネット労災保険にお入りいただいています。御自身が演奏したり、演者としてコンサートやライブなどで演奏するものに関しては、芸能従事者という整理になっています。特にフリーランス労災を始めてから、かなり確認に時間を要するのですが、その都度、補償課、管理課の方や労働局の方と御相談しながら進めています。基本的には成果物が芸能なのかどうかということが判断軸になるかと考えています。
○小畑部会長 水島委員、いかがでしょうか。
○水島委員 ありがとうございます。大変な御苦労があることを理解しました。また、教えるといっても、ピアノを個人に教えるのもあれば、舞台上の合唱指導もあり、後者は、教えるのか、舞台制作か、グレーゾーンになると思います。一つ一つ御確認いただいているということで運用の点では安心しましたが、将来的には、もう少し分かりやすい、使いやすいものになればよいなと思いました。ありがとうございました。
○小畑部会長 ありがとうございました。ほかはいかがでしょうか。立川委員、お願いいたします。
○立川委員 御説明ありがとうございました。前の団体のヒアリングでも私から災害防止教育の関係をお伺いしたのですが、同様の観点からお伺いしたいと思います。貴団体では、災害防止教育を積極的に行っているということはうかがえます。そのような中で、過去に実施した研修について、各回の受講者数がどのくらいであったのかということや、加入者の方々の研修参加の意識を高めるために工夫をされていることがあれば、改めてお伺いしたいと思います。
それから、10ページで、芸能従事者の災害や事故の傾向を把握して、その傾向をフリーランス向けの災害防止措置にいかしていくという御説明がありましたが、より具体的にどういう形でフリーランス向けの講習内容に反映させているのかを伺いたいと思います。そう言いますのは、身体的な災害については、ある程度具体的にお話ができるかと想像しますが、ストレスなどという問題が出てきます。先ほどからメンタルヘルスという関係も出てきますが、より具体的に、芸能従事者の災害傾向をどういう形で特定フリーランスの災害防止教育に生かしているかということをお伺いできればと思います。身体的なことも含めまして、お願いします。
○フリーランス安心ネット労災保険 ありがとうございます。まず、けがをした人自身が特に積極的に勉強会に参加してくるという印象がとてもあります。この労災保険を全く使ったことのない方が、初めて使って、給付されたことを話したいという方が多いです。そういう方のコメントを頂きながら、実はその事故だけではなくて、別の怪我も労災でしたなどというやり取りをしながら、労災保険の在り方ということではないのですが、私たちフリーランスにとっての労災保険の在り方のようなものを求めつつ、勉強してまいりますと、一般的な落下、転倒などの足回りの事故や腰痛、腱鞘炎が普通に多いと感じております。それは恐らく雇用労働者も特定受託事業者も変わらないのではないかと思います。一方で、例えばアクションの方では、ワイヤーアクションで宙吊りにされるなどによる専門性のある事故もあります。それから、児童と高齢者が多いことからも、けがをしやすい傾向があるので、無意識に危険が潜む業務をする方々に分かりやすい言葉で説明するように工夫をしております。
実は私が88回の労政審のヒアリングに出席したときは、21万人の芸能従事者がいると申しまして、そのうち当団体に1,000名しか入ってないということは少ないのですが、ただ、安全の意識がある方や事故を怖れている方が集まっているように思います。会員の方で勉強会に何度も参加する方もいらして、関心の高い方は高いことを踏まえて、安全意識を伸ばすように考えています。人数としては、今まで23回開催して、通算で500名ぐらい参加しています。年度末研修はほとんどの方が時間が合わないので、数十人ということもあります。
メンタルに関しても、特定受託事業者と芸能従事者はとても似ていると感じています。やはり契約書がないなど、何らかの徒弟制度的なところが見え隠れしていまして、人間関係のストレスなどが見受けられます。アンケートを取りますと、芸能従事者は自殺願望が30%から50%ぐらい出てきてしまいます。私も含めてですが、身の回りに自殺をした方がいる経験をした方が多いので、何らかのケアをしないと、これが負のスパイラルになってしまう懸念から、グリーフケアをしています。継続的で定期的なグループワークによるメンテナンスをすることで、個人事業者は横のつながりがないことが浮き彫りになります。同じ痛みや悩みを抱えていると共感をするだけでも、とてもほっとされていらっしゃるように見受けられます。
○立川委員 ありがとうございました。災害防止教育については、メンタルヘルス対策も含めて、今後、充実していかなければいけないと思いますので、よろしくお願いしたいと存じます。
○小畑部会長 ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。金井委員、お願いいたします。
○金井委員 先ほど御説明いただいた事務処理体制について再度御質問をしたいのですが、常勤と非常勤の方の人数割合について、それぞれ何名ずついるのかをお伺いできればと思います。
○フリーランス安心ネット労災保険 はい、常勤が1名で、そのほかは全て非常勤です。
○金井委員 分かりました。今後より様々な加入者属性が増える中で、そうした方が守られる体制が必要になってくると思いますので、引き続きの体制整備をお願いいたします。
○小畑部会長 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。笠井委員、お願いいたします。
○笠井委員 先ほど水島委員からコメントがありました特別加入者の保険料負担に関連して一言申し上げます。特別加入において、仕事の発注者と受注者である特別加入者との間には、使用者と労働者のような指揮監督下での労務提供という関係性はありません。働き方の自由度が高く、業務災害のリスクを自らコントロールし得るフリーランスには、使用者の費用負担で損害填補が図られるという労災保険制度の基礎付けは共有されていません。
契約自由の原則に基づき、特別加入に係る保険料の相当額を発注者が自主的に経費に上乗せすることはあり得ると思っています。他方、特別加入者の保険料負担を発注者に求めるべきとすることは合理的でないと考えています。特別加入の対象は、業務の実態や災害の発生状況に照らして、労働者に準じて保護することがふさわしいと整理される者であると理解しています。こうした特別加入制度の趣旨に照らし、保険料負担に関する協議を発注者に義務付けることについては、極めて慎重に考えるべきだということを付け加えさせていただきます。以上です。
○小畑部会長 ありがとうございます。何かありますか。
○フリーランス安心ネット労災保険 ありがとうございます。私どもの会員で、事業者側が支払う、若しくは事業者側に加入してほしいといわれて加入してくる方も少なからずいらっしゃいます。そういうケースの多くは、これまで大きな事故があったり、補償をした経験がある所が、特別加入制度ができたのであれば、是非加入してほしいと言われたと聞いています。例えば会費は自分で払ってもらって、保険料に関しては発注者が払うなどと聞いています。
○小畑部会長 ありがとうございます。ほかにはありませんか。よろしいでしょうか。フリーランス安心ネット労災保険の森崎様、御対応いただきまして誠にありがとうございました。お席にお戻りください。
改めまして、並木様、森崎様、本日はお忙しいところ御説明を賜りまして、誠にありがとうございました。この後は御退室いただいて差し支えありません。ありがとうございました。また、委員の皆様におかれましては、本日お聞きした内容について、今後の議論の参考にしていただければと存じます。よろしくお願いいたします。
それでは、続いて議題(2)に移りたいと思います。議題(2)は、「労働者災害補償保険法施行規則等の一部を改正する省令案要綱について」です。こちらは諮問案件となっています。事務局から御説明をお願いいたします。
○労災管理課長 資料3を御覧ください。1ページが、厚生労働大臣から労働政策審議会会長に対する諮問文、2、3ページの別紙が、労働者災害補償保険法施行規則等の一部を改正する省令案要綱となります。
具体的な改正内容ですが、4ページを御覧いただければと思います。まず、葬祭料、複数事業労働者葬祭給付及び葬祭給付の額の改正についてです。葬祭料等は、業務上の事由などにより死亡した労働者の葬祭を行う方に対し、労災保険法の規定に基づき、霊柩車、霊前供物費、僧侶の謝礼など、通常葬祭に要する費用を考慮しまして、厚生労働大臣が定める金額を葬祭料等として支給しております。
その額は、労働者災害補償保険法施行規則第17条において、定額部分である31万5,000円に給付基礎日額の30日分を加えた額と規定しております。この通常葬祭に要する費用については、その時々の物価により上下するものであることから、定額部分について、現行31万5,000円ですけれども、総務省統計局が発表しています消費者物価指数を基に、毎年度見直しを行っているところです。令和6年度の平均の消費者物価指数中、サービスの変化率が1.5%であったことを踏まえ、今回の改正では、改正の概要に記載していますが、1万5,000円を増額し、33万円とする改正です。なお、葬祭料等の引上げについては、平成12年4月1日から現行の31万5,000円となっていますが、それ以降初めての引上げになります。
続きまして、5ページを御覧ください。介護(補償)等給付及び介護料の最低保障額の改正です。業務上の事由等により一定の障害を負って、常時又は随時介護を要する状態となった労働者に対して、労災保険法の規定に基づき、常時又は随時介護を受ける場合に通常要する費用を考慮して、厚生労働大臣が定める額を介護(補償)等給付として支給しております。また、炭鉱災害により一酸化炭素中毒症にかかり、労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律、平成7年の法律ですが、その施行の日(平成8年4月1日)の前日において介護料を受ける権利を有していた被災労働者に対しても、炭鉱災害による一酸化炭素中毒症に関する特別措置法の規定に基づき、介護に要する費用を考慮して、厚生労働大臣が定める金額を介護料として支給しております。
これらの給付額には最高限度額と最低保障額を設けており、最高限度額については、厚生労働省老健局が行います最新の介護従事者処遇状況等調査の結果に基づく介護職員の平均基本給を、また、最低保障額については、最低賃金の全国加重平均を参考に毎年度見直しを行っております。今回は、最低賃金の全国加重平均が1,055円から1,121円へと66円の引上げとなったことを踏まえ、改正の概要の左下の表のとおり、常時介護を要する者の最低保障額について、5,300円引き上げて9万790円とし、随時介護を要する者の最低保障額は、この半分の水準にするという考え方から、2,700円引き上げて4万5,400円とするものです。なお、改正の趣旨の3つ目の○に記載していますが、最高限度額については、最新の介護従事者処遇状況等調査の結果が出ていないため、今回は改定を行わず、公表され次第、速やかに改定の要否等を検討し、改定する場合には改めて当部会に諮問させていただければと考えております。
また、炭鉱災害による一酸化炭素中毒症に関する特別措置法の規定に基づく介護料の最低保障額についても、改正の概要の右下の表のとおり、見直しを行います。こちらは3区分ありますが、一番上の常時監視及び介助を要する者については、労災保険法の介護補償給付の常時介護を要する者と同額、常時監視を要するが通常は介助を要しない者については、随時介護を要する者と同額として、真ん中の区分である常時監視を要し随時介助を要する者については、常時監視及び介助を要する者の4分の3の水準とするという考え方から、最低保障額について、4,000円の引上げとし、6万8,090円と改正するものです。
6ページを御覧ください。労災就学援護費の額等の改正についてです。労災就学援護費は、業務上の災害又は通勤災害によりお亡くなりになり、あるいは重度障害を受け、又は長期療養を要する労働者の子弟について、学資等の支弁が困難であると認められる方の学資等の一部を支給するものです。支給額については、文部科学省が発表しています直近の子供の学習費調査及び消費者物価指数を基に、毎年度見直しを行っております。今回は、学習費の伸びを推計した結果を踏まえ、改正の概要の表にありますけれども、高等学校等について、各区分に応じてそれぞれ1,000円を引き上げる改正となります。
また、今回は学校教育法の一部を改正する法律、こちらは、人生100年時代デジタル社会の進展の中で、職業に結び付く実践的な知識、技能、技術や資格の取得に向けて、リスキリング、リカレント教育を含めた職業教育の重要性が高まっていることなどを踏まえ、専修学校における教育の充実を図ることを目的とした改正ですが、こちらの法律が令和8年4月1日に施行されるということを踏まえた改正も併せて行いたいと考えております。
具体的には、改正の趣旨の3つ目の○に記載していますが、同法の施行により、就学年限が2年以上など、一定の要件を満たす専門課程、法律上、特定専門課程と呼びますが、この課程を置きます専修学校には、専攻科を置くことができるようになります。この専修学校の専攻科に在学する方に対しても、改正の概要の2つ目の○に記載のとおり、現在、専修学校の専門課程に在学する方と同額の月額3万9,000円、通信制の場合は月額3万円を支給するという改正になります。なお、専攻科の具体例として、3年課程の特定専門課程で看護師の資格を取得して、1年課程の専攻科で助産師の資格を修得するであったり、2年課程の特定専門課程で2級自動車整備士の資格を取得し、2年課程の専攻科で1級自動車整備士の資格を修得するといった例が考えられます。
以上を踏まえ、資料2ページまでお戻りいただければと思います。第1、労働者災害補償保険法施行規則の一部改正として、1に労災保険給付の葬祭料等の改正、2に介護補償給付等の最低保障額の改正、3に労災就学援護費の額等の改正を記載しています。また、第2として、炭鉱災害による一酸化炭素中毒症に関する特別措置法施行規則の一部改正として、介護料の最低保障額の改正を記載をしています。なお、第1の4、その他所要の改正を行うという所ですが、こちらは、労働者災害補償保険法施行規則に傷病等級表がありますが、ここの腕関節を手関節に改正するという、用語の改正になります。これは、平成16年の第7回労災保険部会において、障害補償給付に係る身体障害の障害等級の見直しについて議論がされましたが、医学用語にそろえるという観点で、労災則の障害等級表上、腕関節を手関節に変更することが妥当とされましたが、改正されないままとなっていたため、今回、改正を行うものです。第3の労働基準法施行規則の一部改正についても同趣旨の改正です。第4の施行期日等ですが、いずれも令和8年4月1日からの施行として、施行に関しては必要な経過措置を定めることとしております。事務局からの説明は以上です。
○小畑部会長 ありがとうございました。ただいまの事務局からの御説明のあった報告案について、御意見、御質問等を伺いたいと思います。岩﨑委員、お願いいたします。
○岩﨑委員 私からは、省令案要綱の1つ目の葬祭料の改正について意見を述べさせていただきます。今回の定額部分の引上げにつきましては、昨今の物価上昇を考えると当然であると受止めています。ただ、先ほど御説明があったとおり、定額部分が現在の31万5,000円となったのは、2000年です。それから四半世紀以上が経過をしている中、昨今は急激かつ継続的に物価が上がっています。こうしたことを考えますと、定額部分の引上げ額が1万5,000円で十分なのかという点について、先ほど消費者物価の部分でのサービス等も御説明を頂いたものの、やや疑問が残ります。
4ページ目にも記載があるとおり、是非、次年度以降も物価動向を踏まえて、適時適切に見直しを行っていただくようお願いを申し上げます。以上です。
○労災管理課長 御意見ありがとうございます。引き続き消費者物価指数などをよく把握しまして、適切な額に引き上げる際には引き上げるということで進めたいと思います。
○小畑部会長 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。砂原委員、お願いいたします。
○砂原委員 御説明ありがとうございました。これに反対するものでは全然ないのですけれど、ちょっと頭が整理できなくて、お聞きしたいのは、一番最後の就学援護費の所です。今、私立高校も含めて、高校の授業料の無償化というのが出てきております。統計の数値を参照しているということであれば、それが導入された後どうなるかによって、この金額もまたそこに反映していくということなのかなと思いながら、そこら辺のところはどのようになっていくのかをお聞きしたく、手を挙げました。よろしくお願いします。
○労災管理課長 学習費調査ですので、ここの額の改定につきまして使用しているのは学習費の総額ということで、子供に学校教育を受けさせるために支出した経費である学校教育費、あるいは学校外の活動費、そうしたものの合計となります。また、学校教育費の中には、入学金、入園料、授業料、通学費、こうした計19項目が含まれており、学校外活動費には、補助学習費とその他の学校外活動費、例えば家庭内の学習費、通信教育・家庭教師費、学習塾費、そうしたものが含まれています。したがいまして、授業料なども含まれており、高等学校無償化ということですので、この調査の中に反映されているのではないかと思いますが、その辺も含めて、次年度以降、よく確認して、額の改定につなげていきたいと考えております。
○砂原委員 ありがとうございました。
○小畑部会長 ありがとうございます。ほかにいかがですか。よろしいでしょうか。金井委員、お願いいたします。
○金井委員 省令案要綱の2つ目、5ページの介護補償給付の最低保障額の改正についての意見を述べたいと思います。今回諮問されている最低保障額については、最低賃金の引上げと連動して毎年この時期に見直しを行っていることからして、引上げの改正については異論はございません。
一方で、2年前までは、最低保障額とともに最高限度額の改正も、この時期に審議をしていたかと思います。この点、5ページの3つ目の○にも記載されていますが、昨年は特別養護老人ホームの介護職員の平均給与額の調査が間に合わなかったということで、最高限度額については、時期が後ろ倒しとなって、5月に改正審議を行ったというように記憶しております。そして、今年も昨年に引き続いて調査が間に合わないという理由で、最高限度額の見直しが後ろ倒しとなっています。最高限度額の改正についても、遅くなれば遅くなるほど、介護補償給付の受給者には機会損失が生じているということであり、望ましいことではないと考えております。この点については事務局としても重く受け止めていただき、次年度以降については、最高限度額と最低保障額の双方の引上げについて、新年度スタートの4月1日に間に合う形で審議できる環境を整えていただくよう、関係部局の老健局と調整を図っていただきたいと思います。
○労災管理課長 御指摘を頂いたところについては、昨年度も同様の過程になっておりますので、速やかに調査を実施していただいて、調査結果を公表できるよう、我々としても、本日頂いた意見も改めて老健局に伝えた上で、調査の実施など早めにやっていただくよう努力したいと思います。
○金井委員 よろしくお願いします。
○小畑部会長 ありがとうございました。ほかにいかがですか。よろしいでしょうか。特段御意見がないということでしたら、諮問がありました件について、当部会としては「おおむね妥当」と認めまして、労働条件分科会長宛てに報告することとしたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(異議なし)
○小畑部会長 ありがとうございます。それではそのように進めたいと存じます。
労働政策審議会令の規定等に基づき、本部会の議決をもって、分科会ないし審議会の議決とすることができるとされております。事務局から答申案を読み上げていただきますよう、お願いいたします。
○労災管理課長 読み上げさせていただきます。お手元にお配りしました報告案の3枚目を御覧ください。労災保険部会から労働条件分科会への報告になります。読み上げます。「労働者災害補償保険法施行規則等の一部を改正する省令案要綱」について。令和8年3月19日付け厚生労働省発基0319第1号をもって労働政策審議会に諮問のあった標記については、本部会は、下記のとおり報告する。記、厚生労働省案は、おおむね妥当と認める。
2枚目ですが、労働条件分科会から労働政策審議会への報告になります。「労働者災害補償保険法施行規則等の一部を改正する省令案要綱」について。令和8年3月19日付け厚生労働省発基0319第1号をもって労働政策審議会に諮問のあった標記については、本分科会は、下記のとおり報告する。記、別紙「記」のとおりとなりまして、先ほどの3枚目の記のとおりです。
1枚目に戻っていただいて、労働政策審議会会長から厚生労働大臣への答申になります。令和8年3月19日付け厚生労働省発基0319第1号をもって諮問のあった「労働者災害補償保険法施行規則等の一部を改正する省令案要綱」については、本審議会は、下記のとおり答申する。記、別紙「記」のとおりとなりまして、先ほどの3枚目の記のとおりです。以上です。
○小畑部会長 ありがとうございました。ただいま読み上げられた内容で、部会長から分科会長宛て、分科会長から労働政策審議会会長宛てに報告し、この報告のとおり厚生労働大臣宛てに答申を行うことといたします。なお、オンラインで御参加の委員におかれましては、答申案を後ほど送付いたしますので、よろしくお願いいたします。
続いて、議題(3)に移ります。議題(3)は、「社会保険審査官及び社会保険審査会法施行規則等の一部を改正する省令案要綱(労働者災害補償保険法施行規則、労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則及び厚生労働省関係石綿による健康被害の救済に関する法律施行規則の一部改正関係)について」です。こちらも諮問案件となっております。事務局から御説明をお願いいたします。
○労働保険徴収課長 労働保険徴収課長から御説明をさせていただきます。資料4を御覧ください。資料4、1枚目は厚生労働大臣から労働政策審議会会長への諮問文です。資料2ページが省令案要綱になりますが、このうち、第2の労働者災害補償保険法施行規則の一部改正、第5の労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則の一部改正、第7の厚生労働省関係石綿による健康被害の救済に関する法律施行規則の一部改正、その他施行期日が関係する部分となります。
改正の趣旨は同一でございますので、一括して御説明いたします。4ページに改正の趣旨、概要を記載した資料を用意しておりますので、これに従って御説明いたします。労働保険料等を徴収する手続の中で公示送達を行う場合がありますが、今回の改正は公示送達の方法についてデジタル化を図るものです。
まず、労働保険料等を徴収する手続における公示送達の意義について御説明いたします。
労働保険徴収法に基づく労働保険料等の徴収、労働者災害補償保険法に基づく事業主等からの費用徴収、石綿健康被害救済法に基づく一般拠出金等の徴収は、国税の徴収に係る手続の例により行うこととされています。その「例によること」とされる国税の徴収に係る手続は、国税通則法や国税徴収法に規定されています。
これらのうち、今回の改正に関係する部分について簡単に御説明いたします。国税通則法や国税徴収法に基づく処分は、多くの場合、税務署長等の行政機関の長が納税者等に書類を送達することにより行うこととされています。送達は、通常、送達を受けるべき者の住所又は居所に書類を郵便等により送付して交付する方法により行うこととされています。しかし、送達を受けるべき者の住所又は居所が明らかでない場合等があり、このような場合は公示送達をすることができることとされています。
公示送達は、送達すべき書類の名称、送達を受けるべき者の氏名及び税務署長等がその書類をいつでも送達を受けるべき者に交付する旨を、税務署等の掲示板に掲示して行うこととされています。掲示を始めた日から起算して7日を経過したときは、書類の送達があったものとみなされます。このように、公示送達は、公示送達を行うことにより、送達を受けるべき者が送達書類を了知する機会を与えられたとみなすことによって、送達の効力を発生させ、手続を進めるための仕組みです。
こうした国税徴収の例に倣い、労働保険料等の徴収においても、事業主が申告書を提出しないために労働保険料等の認定決定を行った場合、法定納期限までに納付しない事業主に対して督促状を発する場合、労働保険料等を滞納している事業主に対して差押えの通知を行う場合など、都道府県労働局長が書類の送達を行う必要がある場合で、事業主の所在が不明な場合などに、公示送達の方法により書類の送達を行う場合があります。公示送達の具体的な手続は、労働者災害補償保険法施行規則、労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則又は厚生労働省関係石綿による健康被害の救済に関する法律施行規則に定められています。
前置きが長くなり恐縮ですが、今般の労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則等の改正の趣旨について御説明いたします。3月4日の労災保険部会において、労働保険審査官及び労働保険審査会に関する法律等の一部改正について御報告いたしましたが、背景事情は今般の改正も同じです。令和4年6月にデジタル臨時行政調査会におきまして、「デジタル原則に照らした規則の一括見直しプラン」が公表され、書面の掲示等の7項目のアナログ規制について、デジタル化に向けて見直しを行うこととされました。
これを踏まえ、令和5年3月に、所得税法等の一部を改正する法律により、国税通則法が改正され、国税の徴収に係る手続において、インターネットを利用する公示送達の方法が導入されました。今般の改正は、「例によること」とされる国税通則法及び同法の委任に基づき制定された国税通則法施行規則において、国税の徴収に係る手続にインターネットを利用する公示送達の方法が導入されることを受けて、労働保険料等を徴収する手続においても同様に、インターネットを利用する公示送達を導入することとするものです。そのための具体的な方法を定めるべく、労働者災害補償保険法施行規則、労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則及び厚生労働省関係石綿による健康被害の救済に関する法律施行規則について、所要の改正を行うものです。
改正の概要を具体的に御説明いたします。労働者災害補償保険法施行規則、労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則及び厚生労働省関係石綿による健康被害の救済に関する法律施行規則において、公示送達は公示事項をインターネットを利用して公示する。すなわち、不特定多数の者が閲覧することができる状態に置く措置をとるとともに、公示事項が記載された書面を都道府県労働局の掲示場に掲示し、又は公示事項を都道府県労働局に設置したパソコンの画面に表示することによって行うこととするものです。施行期日は、国税の徴収手続に係る改正法の施行と同日の施行を予定しています。デジタル規制改革推進の一括法と同じく、令和8年5月の施行が想定されています。
私からの御説明は以上です。御審議をよろしくお願いいたします。
○小畑部会長 ありがとうございました。ただいまの御説明につきまして、御意見、御質問等を伺いたいと思います。いかがでしょうか。笠井委員、お願いいたします。
○笠井委員 諮問事項に異論はありません。4ページ「改正の趣旨」に記載のとおり、今般の省令改正は、政府全体で取り組むアナログ規制の見直しに対応したものと認識しています。デジタル技術の進展を踏まえて規制・制度を見直すことは重要だと考えます。
本件に関連して1点御質問をせていただきます。労災則や徴収則における公示送達の前段階である、偽りその他不正の手段により保険給付を受けた者等に対する徴収金、また、督促状の発出や労働保険料の認定決定処分の通知について、年間でどの程度存在するのか、大まかな件数を教えていただけますでしょうか。よろしくお願いいたします。
○労働保険徴収課長 では、労働保険徴収課長から一括して御回答申し上げます。まず、労働者災害補償保険法第31条第1項の規定に基づき新たに費用徴収の対象になった事故により保険給付を受けるようになった件数(人数)は、令和6年度で161件です。労働者災害補償保険法第12条の3の規定に基づく不正受給者から新たに費用徴収を行った件数は、令和6年度で7件となっております。
労働保険の保険料の徴収等に関する法律に関しましては、労働保険の保険料の徴収等に関する法律第15条第3項、第19条第4項等の規定に基づく認定決定通知書については、令和6年度で約10万件です。この中には、事業主が申告書の提出を行わない場合や申告書の記載に誤りがある場合などが含まれております。また、労働保険の保険料の徴収等に関する法律第27条第2項の規定に基づく督促状につきましては、令和6年度で約35万件発出しております。ただし、この中には、例えば労働保険料を分割して納付している事業については、同一事業に複数回督促状が送付されている場合もあるということに御留意いただければと思います。件数については以上です。
○笠井委員 御回答ありがとうございました。書面の郵送に伴うコストは相当な金額に上るという印象を受けたところです。前回の当部会における砂原委員の御発言とも重なりますが、行政から国民・企業に対する手続についても、コスト削減の推進や行政事務の効率性、国民・企業の利便性向上の観点から、デジタル技術の活用に向けた御検討をお願いしたいと思います。
また、保険給付の請求や保険料の申告・納付の適性化を確保していく観点からも、厚生労働省におかれましては、電子申請の活用促進も含めて、現行制度の周知広報に努めていただきますよう、よろしくお願い申し上げます。その際には、実効性を高める観点から、督促状の発出を多く受けている事業場の業種規模等を分析することも、検討に値するのではないかと思います。以上です。
○小畑部会長 ありがとうございました。ほかにございますか。御意見、御質問等はございますか。もし特段御意見がないようでしたら、諮問のありました件につきまして、当部会としては「妥当」と認め、労働条件分科会長宛てに報告したいと思いますが、よろしいでしょうか。
(異議なし)
○小畑部会長 ありがとうございます。それでは、そのように進めたいと存じます。
労働政策審議会令の規定等に基づき、本部会の議決をもって分科会ないし審議会の議決とすることができるとされております。それでは、事務局から答申案を読み上げていただきますよう、お願いいたします。
○労働保険徴収課長 それでは、読み上げさせていただきます。御手元にお配りしました報告案の3枚目を御覧ください。労災保険部会から労働条件分科会への報告です。読み上げます。
「社会保険審査官及び社会保険審査会法施行規則等の一部を改正する省令案要綱(労働者災害補償保険法施行規則、労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則及び厚生労働省関係石綿による健康被害の救済に関する法律施行規則の一部改正関係)」について。令和8年3月19日付け厚生労働省発基0319第2号をもって労働政策審議会に諮問のあった標記については、本部会は、下記のとおり報告する。記、厚生労働省案は、当部会所管関係については、妥当と認める。
2枚目ですが、労働条件分科会から労働政策審議会への報告です。「社会保険審査官及び社会保険審査会法施行規則等の一部を改正する省令案要綱(労働者災害補償保険法施行規則、労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則及び厚生労働省関係石綿による健康被害の救済に関する法律施行規則の一部改正関係)」について。令和8年3月19日付け厚生労働省発基0319第2号をもって労働政策審議会に諮問のあった標記については、本分科会は、下記のとおり報告する。記、別紙「記」のとおりとなり、先ほどの3枚目の記のとおりです。
1枚目ですが、労働政策審議会から厚生労働大臣への答申です。令和8年3月19日付け厚生労働省発基0319第2号をもって諮問のあった「社会保険審査官及び社会保険審査会法施行規則等の一部を改正する省令案要綱(労働者災害補償保険法施行規則、労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則及び厚生労働省関係石綿による健康被害の救済に関する法律施行規則の一部改正関係)」については、本審議会は、下記のとおり答申する。記、別紙「記」のとおりとなり、先ほどの3枚目の記のとおりです。以上でございます。
○小畑部会長 ただいま読み上げられた内容で、部会長から分科会長宛て、分科会長から労働政策審議会長宛てに報告し、この報告のとおり厚生労働大臣宛てに答申を行うことといたします。なお、オンラインで御参加の委員におきましては、答申案を後ほど送付いたしますので、よろしくお願いいたします。
それでは、本日予定した議題は以上ですので、部会は終了といたします。事務局より次回日程についてお知らせをお願いいたします。
○労災管理課長 次回の日程につきましては、事務局から追って連絡させていただきます。
○小畑部会長 本日は以上といたします。皆様、お忙しい中、誠にありがとうございました。
それでは、議題に入ります。本日の1つ目の議題は、「特定フリーランス事業の特別加入団体に関するヒアリング」です。本日は、JRC事業主労災センター、フリーランス安心ネット労災保険の2団体からのヒアリングを予定しております。まずは、JRC事業主労災センターによる御説明と質疑応答の実施、その後に、フリーランス安心ネット労災保険による御説明と質議応答の実施という進行といたします。それでは、JRC事業主労災センターの並木様、御説明をお願いいたします。
○JRC事業主労災センター 御紹介ありがとうございます。ただいま御紹介いただきました、JRC事業主労災センター副理事長の並木と申します。どうぞよろしくお願いいたします。本日は、まずこのような貴重な機会を頂き、ありがとうございます。弊センターの取組について説明をいたします。手元のレジュメを御確認ください。
3ページを御覧ください。まず、弊団体の名称、所在地、事業内容等は記載のとおりです。さいたま新都心駅からほど近い場所にあり、アクセスも良く、行政機関との連携も取りやすい環境下にあります。役員には、事業の適正運営のため、経験豊富な方々をお迎えしております。理事に、私を含め特定社会保険労務士が2名おり、労働保険制度などの知見も問題ありません。また、母体団体のTMC埼玉労災組合は、平成26年から活動しており、特別加入団体の運営に十分な経験があります。
続いて、4ページを御覧ください。弊団体のグループについて御説明します。記載のとおり、労働保険事務組合、特別加入団体が多数存在しております。最も古い事務組合は、1994年に認可を受けております。長い歴史と豊富な経験がありますので、弊団体の運営も適正に実施できる体制にあります。
5ページを御覧ください。弊グループは、「企業は人なり人は財なり」を基本理念として活動してまいりました。「経営の安定」と「雇用の安定」、労働福祉の向上を通じて社会貢献したいと考えており、労働保険制度の周知活動にも継続的に取り組んでまいりました。
弊グループは、行政機関などから事業を委託することが多数あります。事業によっては、企業へのアドバイザー派遣、セミナーの実施など、フリーランスの社会保険労務士、中小企業診断士などの方々と連携して業務を行うことがあります。そのような方々が活動する中で、国の労災保険が適用にならない状況について、憂慮しておりました。また、グループの顧問先企業様においても、労災保険が適用とならないフリーランスの方の存在を聞くことがあり、時代の変化とともにフリーランスの増加も考えられることから、労災への補償問題は重要課題と捉えておりました。
先般、特定フリーランスの労災保険特別加入制度が整備され、大変喜ばしい状況になったと感じております。フリーランスの方々が安心して仕事に励み、いざというときは国からの手厚い補償を受けられるよう、引き続き広く周知してまいりたいと考えております。
続いて6ページを御覧ください。弊団体の相談体制ですが、ウェブサイト上での説明や問合せフォーム、フリーダイヤルの設置、対面相談、団体を通じての説明会の開催などを実施しております。ウェブサイトを御覧になった方からの問合せも、現状まだ時々ではありますが来ており、そちらに対しても丁寧な対応を心掛けております。時には、特定フリーランスに該当するかどうか判断に迷う事案もありますので、そのようなときは、もちろん社内での相談や労働局への相談を行い、間違いのない回答をするように心掛けております。
7ページを御覧ください。47都道府県の対面相談体制は、記載のとおりです。弊団体のグループ会社では、社会保険労務士事務所へのRPAの導入支援サービスを行っており、全国各地に取引関係にある社労士事務所が存在しております。大変有り難いことに、この度の特定フリーランス労災保険特別加入団体の活動に御賛同を頂き、事務所としての御協力を多数、頂くことができました。
引き続き8ページを御覧ください。昨年12月の申請時点では、加入者が10名でしたが、順調に加入者数が増加しております。資料の作成時点では45名でしたが、現在は74名まで増加しており、そのほかに、今、80名ほどの加入申請を頂いております。近いうちに加入者数が150名まで拡大する予定となっております。エリアとしては、弊グループの拠点がある東日本エリアの加入者が多くなっております。これは、地道な草の根活動で、従来からのお取引先様、知人等に声掛けをした賜物だと思っております。職種別で言えば、やはり士業が多くなっております。こちらも、従来からのお取引先様の関係が影響しております。ただし、加入の見込みが従来のつながりだけというわけではなく、弊団体設立後、様々な方面からのお問合せも増えておりますし、従来の取引範囲以外にも広がりが見られる状況にあります。会員の地域や業種を拡大し、多くのフリーランスの方々の労働福祉向上に寄与してまいりたいと考えております。
続いて9ページを御覧ください。支援体制について御説明いたします。加入手続はウェブサイト上で完結できる仕組みとなっております。現代においては、スマホで手続できる環境を望む方は多いと思いますので、そのようなニーズにも、もちろん対応できる体制となっております。弊団体のスタッフにとっても、手書きの申込書を受ける方法よりも、間違いのない円滑な対応がしやすいとは考えております。ただし、ウェブサイト上での申込みに不安がある方については、もちろん紙面での対応も受付をしております。事前の相談も、フリーダイヤルから随時受け付けている状況です。
10ページです。万が一、会員の方が労災に遭われた場合の対応も大変重要です。弊団体では、まだ労災の御連絡を受けたことはありませんが、いつでも迅速かつ的確な対応ができるよう、体制を整えております。仕事ができない状態になると収入が絶たれてしまうので、休業補償手続などは迅速な対応をすることが非常に大切な事案です。「労働災害報告書」に必要事項を記載していただき、病院や労働基準監督署への提出書類の準備を御支援いたします。労災の発生はそこまで多くないと推察しますので、現状は無償対応で考えております。
続いて11ページです。事務手数料関係ですが、会費は月額500円(年額6,000円)としております。ほかに入会金や手数料などは頂戴しておりません。労災発生時の給付手続の支援についても、原則は無償対応をしたいと考えております。ただ、万が一、死亡や後遺障害などの重大労災が発生し、支援に相当な工数を要するような場合には、事前にお見積りを示した上で対応したいと考えております。
12ページです。続いて、過去の活動実績を御説明いたします。まずはWEBセミナーです。フリーランス新法ができた当時、法令の内容解説と災害防止研修をセットで実施いたしました。また、今年2月にも災害防止研修を実施しております。中央労働災害防止協会が発行している「フリーランスの業務災害防止」などを参考にして、幅広い業種に対応した内容で解説をいたしました。
次に、セミナーや説明会について御説明いたします。弊グループは、定期的に取引先様にお集まりいただき、研修会を開催しております。その際にも、特定フリーランス労災保険の周知をしております。ほかにも、フリーランスが関係する業界団体から御依頼を頂き、労災保険の説明会を複数回開催しております。その中でアンケートを取りましたが、大変御好評を頂き、「今まで知らなかったが、大切な補償問題を知ることができて非常に有意義であった」などのお声を頂いております。実際、説明会参加者からの加入申込みも頂戴している現状です。こちらの活動については非常に意義を感じましたので、今後も様々な場面で引き続き説明を継続してまいりたいと存じます。
続いて13ページです。弊団体は、取引先様へ毎月1回ニュースレターをメール配信しております。主に労働関係の法改正情報を掲載しておりますが、フリーランスの方に関係する記事もあります。フリーランス新法、労働者性の判断基準、公益通報者保護法などの情報を発信してきている実績もあります。また、大変有り難いことに、取引先のシステム会社に御協力を頂き、ソフトウェアを使用している社会保険労務士の方などへ、特定フリーランス労災保険の制度と弊団体について、メール配信により周知をさせていただきました。その配信からの加入のお問合せも頂戴しております。
14ページ、今後の活動予定です。今後の加入者拡大は記載の内容で考えております。どれか1つということではなく、様々な方法を組み合わせて広く周知してまいりたいと思います。会員の方へ適切な支援をすることで、信頼関係を構築し、会員の方から水平展開で加入希望者の紹介を得られる好循環を作っていきたいと考えております。
15ページです。災害防止教育について、受講者の確保、受講者の満足度向上のため、今後は工夫をしていく必要があると考えております。例えば、季節に応じて熱中症対策や冬季の転倒災害防止対策、昨今、非常に増えているメンタルヘルスに対する研修といった、各業種に特化した内容の研修などを、今後レパートリーとして増やしていきたいと考えております。ほかにも、フリーランスの方々の労働災害事例というものを確認しながら、実態に沿った研修を企画できればと考えております。
最後になりますが、その他として情報セキュリティについて少し触れさせていただきます。情報セキュリティについては、ISO27001規格に準拠した情報管理体制を整備しております。入社時の教育、定期的な情報管理教育、誓約書の提出、誤送信防止、マルウェア対策、データのバックアップ、施錠管理など、様々な角度から情報漏えい防止措置を講じております。
次に、会員へのサービス面で言えば、会員の幅広いニーズに対応できる関係団体の存在も非常に大きいと思います。加入希望者が特定フリーランスに該当しない場合、建設一人親方、農業従事者、介護従事者、柔道整復師などであれば、弊グループの既存団体で対応が可能です。会員が他人労働者を雇用し始めた場合、労働保険事務組合への移行を円滑に実施することもできます。もちろん、経営者の特別加入も御案内いたします。財務会計、法人設立、許認可申請などの相談があった場合には、グループ企業の税理士法人、司法書士事務所・行政書士事務所を御案内することも可能です。
最後になりますが、弊団体は、労働福祉の面からフリーランスの方々を支援し、社会に貢献してまいりたいと存じます。私からの説明は以上です。御清聴ありがとうございました。
○小畑部会長 どうもありがとうございました。ただいまの御説明につきまして御意見、御質問等がありましたら、会場の委員におかれましては挙手を、オンラインで御参加の委員におかれましては、チャットのメッセージから発言希望と入力いただくか、挙手ボタンで御連絡をお願いいたします。それでは御意見、御質問などお願いいたします。冨髙委員、お願いいたします。
○冨髙委員 御説明ありがとうございました。2点ほど質問いたします。1点目は、相談体制についてです。JRC事業主労災センターでは、7ページにありますが、全国47都道府県の固定の事務所で相談を受け付けているということですが、母団体は埼玉に拠点があります。この点、例えば埼玉から遠い地方で相談があった場合などは、母団体のTMC埼玉労災組合の担当者の方だけではなく、資料の4ページにあるTMCグループ内の企業や団体の担当者の方が相談対応をされているという理解でよいのでしょうか。そうであるならば、例えばグループ企業の方でも、適切に相談を受けたり、加入者へ支援を図ることができるための、いわゆる相談の質を担保するための教育や研修体制を整備されているのかをお聞きしたいと思います。
2点目は、加入者の増加見込みについてです。現在の加入者は45名ということで、これから増えていくというお話を先ほどされていましたが、特定フリーランス事業単独の特別加入団体であるJRC事業主労災センターとして安定的な運営を図っていくためには、当然のことながら加入者の増加が欠かせないと思います。この点、どのように加入拡大を図っていく戦略なのか、教えていただける範囲で結構ですので、より具体的に教えていただきたいと思います。以上です。
○小畑部会長 並木様、お願いいたします。
○JRC事業主労災センター 御質問ありがとうございます。まず1つ目の相談体制です。御指摘いただきましたように、47都道府県に固定的な事務所を構えて、連携協定を図らせていただいておりますが、相談に対しましては、事前の予約を大前提とし、御来所いただいた場合には、ZoomでJRCの職員がまず担当することを第一としております。ただ、万が一、人員体制でどうしてもその日にということであれば、日程の調整はもちろんいたします。弊グループの社労士事務所で労災関係に精通した者が対応するということで、十分能力担保は図れているかなと、実務に携わっている者が御対応の窓口をさせていただくということで、実施させていただこうと思っています。
2つ目の今後の加入者数の増加についてですが、私どもの組合の特性から申しますと、やはり士業の方との関係が非常に密です。社労士、行政書士、診断士さんを含め、そういったところからの団体先に御紹介を募ることを、まずは優先的に考えております。ほかの団体様で、まとめて加入の予定を御希望いただいている所もありますが、実名は避けますが、引き続きある程度会員さんが多い団体様向けに働き掛けをさせていただき、加入者数の増加を図っていきたいと考えております。
○小畑部会長 冨髙委員、いかがですか。
○冨髙委員 ありがとうございました。理解しました。加入相談について、JRCさんで当日難しい場合には、まず社労士の方が一時的に対応するというお話でしたが、社労士の方が御相談を受けるのは、あくまでも一般的な労災保険の特別加入制度内容などで、具体的なサービス内容は後でJRC事業主労災センターの方と共有する形ということでしょうか。
○JRC事業主労災センター はい。その御理解で頂ければと思います。
○冨髙委員 ありがとうございました。
○小畑部会長 ありがとうございます。ほかに、いかがですか。笠井委員、お願いいたします。
○笠井委員 御説明ありがとうございました。15ページの災害防止教育の関連で御質問します。メンタルヘルス研修を今後実施する理由として、士業やコンサルタントが多いという会員の特性を踏まえ、肉体的な災害リスクよりもストレスによる健康障害があると思われるためと記載されており、非常に有効な取組だと認識しています。これまでまだ労災の事例がないという御説明でしたが、特別加入団体として、今後、加入者の被災情報をどのように収集・分析し、災害防止教育につなげていくのか。具体的にお考えになっている取組などがありましたら教えていただきたいと思います。以上です。
○小畑部会長 並木様、お願いいたします。
○JRC事業主労災センター 御質問ありがとうございます。JRC事業主労災センターとしましては、まだ幸い、労災の受付というケースを行っておりませんが、先ほど御紹介しました弊グループにおきましては、正直なところ、特別加入団体や埼玉事務組合といった所での労災の案件を多数受け付けておりますので、もちろん企業名や個人特有のものは伏せておりますが、事例の共有といったところ、同業種、同様の職種等々で多く発生しているような労働災害について、情報共有をグループの中で水平展開して行っております。その知見を、この特別加入フリーランスの方々にも啓発として研修等々に織り込んでいきたいと考えております。
○小畑部会長 笠井委員、いかがですか。
○笠井委員 ありがとうございます。是非、具体的に取組を進めていただきたいと思います。まずは幅広い業種に対応した教育をされているとのご説明でしたが、御説明のように、特有の災害が御知見としてたまっていると伺いましたので、今後是非いかしていただければと思います。よろしくお願いします。
○小畑部会長 ありがとうございます。ほかは、いかがですか。松尾委員、お願いいたします。
○松尾委員 私も同様に災害防止教育についてお尋ねしたいと思います。大きい団体の関係では、グループ企業、母体の関係で、そのノウハウが蓄積されていると理解をしております。その中で、災害保険の現行ある特別の加入団体で建設業の一人親方というのがありましたので、具体的に災害防止教育としてやっている中身について教えていただきたいのですが。
○JRC事業主労災センター かしこまりました。御質問ありがとうございます。やはり、高所からの落下防止や熱中症対策、建設業の一人親方ですと、事故関係です。
○松尾委員 ありがとうございます。あと聞きたいのは、実際に具体的に何回やって、どういうふうなことを、どの拠点でやったのか、Webでやったのか、それとも対面講習でやったのか、そういったことを教えていただきたいのですが。
○JRC事業主労災センター JRCのサトウと申します。過去のそういった災害防止に関する研修ですが、その年によって回数はやはり変わってきます。コロナ禍のときは、回数が少なめになったりしていました。建設関係で言いますと、やはりゼネコンの方とのお付き合いがありますので、そういった所の下請協力会に対して、年数回のときもあれば10回ぐらいやったこともあります。先ほど申し上げましたとおり、転落の災害や自動車事故、熱中症、冬であれば冬の転倒災害に注意をしましょうというところを、ポイントを挙げて御説明してきた経緯があります。
○松尾委員 今ので聞いたところでよると、ゼネコンのということは、どちらかというと、それはお願いされて講習したと理解してよろしいですか。
○JRC事業主災害センター はい。建設に関しては、そういう形が多いです。
○松尾委員 フリーランスの関係では、建設関係の狭間の職種の方がたくさんいらっしゃると思います。今度のその他というところで、実際に制度も変わって、いわゆる災害防止教育を義務化、やらなければいけないということですので、今お聞きした範囲ですと、すぐに出てこなかったということは、それだけ件数の関係ではそんなに多くなかったのかなと、申し訳ありませんが理解したのですが、いずれにしましても、そういうフリーランスの団体では、様々な業種があると思います。いろいろと経験されている、蓄積されているノウハウを是非いかしていただき、災害防止教育をお願いしたいということと、是非期待したいと思いますので、よろしくお願いいたします。以上です。
○JRC事業主災害センター ありがとうございます。そうですね、幅広い業種、幅広い事例に対応して、年1回やるのは当然として、多数開催して、広く災害防止の周知に努めていきたいと思います。ありがとうございます。
○小畑部会長 ありがとうございます。ほかにいかがですか。立川委員、お願いいたします。
○立川委員 御説明ありがとうございました。災害防止教育に関して2点ほどお伺いしたいと思っております。
1点目は、貴団体では、これまで中央労働災害防止協会のテキストをベースとした、ある意味でのベーシックな災害防止研修を実施されてきたということをお伺いしました。そのような中で、先ほどの御説明で今後はメンタルヘルスの関係の研修を実施する予定というお話をされていましたが、これは事業体として計画をしている方向性なのか、それとも研修やセミナーを受けた方々からの要望があってということなのかという点についてお伺いしたいと思います。事業の方向性や加入者の方々の要望との関係はどうなのかということです。
それから、過去に実施した研修やセミナーについて、どの程度の参加者数だったのか、また、タイミングについて改めてお伺いできればと思っております。
最後に、加入者の災害防止研修への参加意識の向上のために工夫されていることがあればお伺いしたいと思います。
○JRC事業主労災センター ありがとうございます。メンタルヘルス研修につきましては、現在依頼がされているというよりは、社会的なニーズが強いと思っておりますので、こちらで主体的に企画して実行していきたいと思っております。
過去の実績としましては、フリーランスに限らず、例えば一般企業や病院、社会福祉施設などからの依頼で、過去にメンタルヘルス研修を年間で複数回実施してきた経緯があります。社内に産業カウンセラーなどもおりますので、そういった者が内容を考えて、ストレスが掛かったときのセルフコントロールや、認知行動療法に基づいた自分自身のケアあるいは部下のケアといったものをテーマに、研修をしてきまして、非常にストレスとの向き合い方で参考になったというお声も頂いておりますので、フリーランスの方々にも、たくさん、そういった研修をやっていけたらと考えております。フリーランスへのそういったメンタルヘルスの研修は、まだ実績が少ないところですが、今までは企業様向けが多かったのですが、今後会員が増えていく中で、できれば毎年実施していきたいと思っております。
3つ目の加入者の参加意識の向上については、まず、災害防止研修を当団体が行っていることの認識を広めていくことが重要だと思っております。そのためには、実施回数や案内の回数を増やし、そういった研修をやっていることをまずは広く認識していただく。過去の反省点としましては、平日の日中に開催してきたところもありましたので、お仕事の関係で受けられないという御都合もあったかと思います。ですので、今後は、例えばアーカイブ配信をし、御自身の好きな時間帯に見れるようにする、あるいは、双方向性でやる場合には、土曜日の開催をする、夕方の開催をする、そういった実施の方法は工夫していきたいと思っております。以上になります。
○立川委員 ありがとうございました。今後も、積極的な活動をよろしくお願いしたいと思います。
○小畑部会長 ありがとうございます。ほかにございますか。よろしいですか。ありがとうございます。JRC事業主労災センターの並木様、サトウ様、御対応いただきまして誠にありがとうございました。お席にお戻りください。
続きまして、フリーランス安心ネット労災保険の森崎様、御説明をお願いいたします。
○フリーランス安心ネット労災保険 フリーランス安心ネット労災保険、理事長の森崎と申します。当団体の母体法人は、一般社団法人日本芸能従事者協会です。当協会は、令和3年の特別加入労災保険制度の対象拡大により芸能従事者が対象になったことを受け、特別加入団体「全国芸能従事者労災保険センター」を新設したことを契機に設立いたしました。
今回、更に特定受託事業者の特別加入団体を新設した理由は2点ございます。第1に、芸能従事者の多くが、講師やインストラクターなど、特定フリーランス事業に該当する兼業・副業を行っていること、第2に、同じクリエイターである美術家や作家などの個人事業者が芸能従事者の労災保険に入れなかったためです。いずれも、労災保険の保護を得られない状況を非常に心苦しく思っておりました。
お手元の資料の2ページ目を御覧ください。左側の団体概要にありますとおり、私たちの協会では、セーフティネット、健全な心身、適正な取引、安全な環境作りを活動方針としております。母体法人には、団体会員、個人会員、未成年学生会員、家族会員、準会員、支援会員、そして特別加入の労災保険会員が約1,000名おり、有料会員の総数は約5万2,000名となっております。
労災保険会員の内訳は、現時点で芸能従事者が980名、この資料を作成いたしました3月3日時点で、特定フリーランス事業者は22名です。フリーランス加入者の数が少ない理由は、団体が承認されて労働保険番号が割り当てられた1月が年度更新の時期と重なったため、会員の混乱を未然に防ぐことと、事務作業を優先する目的から、周知を控えているためです。
フリーランス安心ネット労災保険の加入者の内訳を見ますと、全国に万遍なく広がっております。加入時に、職種が芸能関係作業に該当しないかを慎重に確認したところ、教育・研究、通訳、文筆業、ライター、編集、校正、ブライダル演奏・聖歌隊、人形作家、イラストレーター、イベントやワークショップの企画運営、地方自治体や学校などが主催するイベントの技術スタッフ、劇場やスタジオなどの設備管理など、あるいは、それらを兼業・副業されている芸能従事者の多くが加入されております。
組織運営は、この2つの特別加入団体を一般社団法人がまとめる形となっております。
組織体制は、特別加入している各業種の代表者が代議員となって、総会の議決権を有し、併せて安全衛生委員を兼任することで、各地方ブロックに1名以上配置し、全体の会員の構成性を担保しております。代議員の役割は、労災が起きた際の状況確認、相談対応、勉強会などを通じた安全衛生上の助言などです。
次のページを御覧ください。御質問いただいておりますフリーランス全般への支援のための活動実績について御説明いたします。当団体は、設立当初の約5年前より継続的に活動してまいりました。これは、会員かどうかにかかわらず、広く周知啓発していくことで、フリーランス全体のセーフティネットの意識やヘルスリテラシーの向上につながると考えているためです。
そのため、安全衛生や取引適正化など、フリーランスに必要な勉強会を、行政専門家、実務経験者の方々に御協力いただき、対面あるいは双方向のオンラインで実施してまいりました。また、相談は日頃から数多く寄せられており、電話、メール、目安箱などで受付をしております。勉強会においても、毎回、20分から30分を質疑応答に当て、双方向で対応しております。相談窓口には、産業医、安全衛生コンサルタント、ハラスメント防止コンサルタント、産業カウンセラー、社会保険労務士などが安全衛生委員会と連携して対応しております。一方で、年に数回アンケート調査も実施しております。労災と安全衛生をはじめ、ハラスメント、AIリテラシー、運転者労働時間規制、経費の適正性などについてです。
次のページを御覧ください。災害防止教育については、会員の就業状況や被災状況、継続的に実施してきた相談、調査、研修での質問、産業医や心理士との面談を踏まえて、改善を重ねてまいりました。その目的は、安全衛生、健康管理、相談体制の整備の3点です。主な内容は、高所と暗所の作業、墜落・落下・転倒の注意喚起、安衛則改正を踏まえました熱中症防止対策、過労死防止やメンタルケア、そして、最も相談が多いハラスメント対策のためのプログラムや研修を行っております。また、フリーランス法の就業環境整備に対応した受託者団体の取組として、相談窓口「ハラスメント110番」を設置しております。重大な事故が想定される事項や、厚労省などからの通知については、文書、ホームページ、SNSで周知をしております。
災害防止教育の目的、概要、頻度、周知方法については、次のページを御覧ください。全国の会員と加入検討者に向けて、主に双方向のオンラインで、原則1回、定期的に勉強会を開催しております。内容は、労災や安全衛生に加えて、近年増加しているLEDパネルによる美術装飾などの電気作業への注意喚起です。併せて、グリーフケアの会も定期開催をしております。年度末には、会員に限定して、その年のアンケートや労災給付申請の状況を反映した安全対策研修をしております。継続的に実施しているものは、健康診断の受診率が35.5%と低かったため、受診促進のためのクリニックとの提携、産業医面談や臨床心理士による電話相談、ハラスメント110番の常設、そして、ニュースレターやLINEメッセージなどで日頃の呼び掛けをしております。今後も同様の安全衛生活動を予定しております。なお、ニュースレターやLINEの開封率は9割程度あり、情報が届いている実感はございます。
次のページを御覧ください。当団体での対面の相談が可能な47都道府県のシェアオフィスは、全国で約1,300か所です。本拠地の東京から遠い地域で緊急の相談があった場合に備え、各都道府県には対応可能な安全衛生委員を配置しております。多くの相談は、メールやLINE、電話などで、ほぼ解決できていますが、重篤な事故や過労死が疑われるもの、自殺など緊急性の高い事案の一部は、現在も対面で対応しているため、今後もいつでも対面でできる体制を整えております。
次のページを御覧ください。支援については、相談と予防は車の両輪と考えております。実際の加入者を想定した流れに沿って、左上の図から矢印の順に御説明いたします。まず、予防・安全衛生支援として、定期的な安全衛生教育の実施、熱中症や健康管理などのガイドラインの策定と周知、事故状況を踏まえたリスク評価と安全行動の啓発を行っております。季節に応じて花粉症、熱中症、コロナやインフルエンザなどの対応策についてや、健康診断やストレスチェック、疲労蓄積度セルフチェックなど、個人事業者が利用できる内容にアレンジしたものを情報提供しております。
相談は、制度に関する質問も多く、必要に応じてメンタルケアや法律相談の専門家につないでおります。
事故・疾病発生時の初期対応は、まず丁寧に聞き取り、必要な制度の説明や給付申請書類などの作成支援を無料でしております。特に現認者の確認や兼業・副業による保険料合算制度を知らない方が多いため、注意して説明をしております。また、健康保険を使って受診した方、交通事故が絡む事案などの特殊な手続については、より丁寧にお伝えをしております。
次に、体が資本の業務が多いため、リハビリと復帰支援は非常に重要であり、保護具の活用など、復帰に向けた継続的なフォローをしております。
さらに、メンタルヘルスや総合的なウェルネスサポートとして、加入者の会費を用いて、産業医や各種心理士を常設して相談対応をしております。また、独自のガイドラインやセルフチェックなど、産業医、労働安全衛生コンサルタント、併設する研究会の専門家の御協力を頂きながら、個人事業者の働き方に合ったものを策定しております。
費用については、会費(月額)600円、入会金3,000円、更新料2,000円としております。フリーランスと芸能の両方の保険に加入した方は、会費は重複するため無料とし、そのほかの手数料も割引をしております。
組織運営に当たっては、ガバナンスに留意し、代議員を各分野から選出し、職種、地域、人数のバランスを考慮して、加入者全体の構成性を担保しております。代議員は安全衛生委員を兼任し、事務局は各フリーランス分野に知見を有する社会保険労務士の資格保有者が複数で担当しております。また、弁護士や元労働基準監督署職員などから、日常的に助言を頂いております。決算は顧問税理士に委託し、監査は、弁護士及び企業の労務経験者が複数で担当しております。
次のページを御覧ください。当団体は、令和3年以降に対象拡大された特別加入団体の中でも一定規模の加入者がおります。そのため、残念ながら起きてしまった労災から学ぶことも多くございました。その学びを踏まえた災害防止の知見について御説明いたします。事故傾向を整理し、フリーランス事業者の災害防止措置や周知・教育・危険予知に活用しております。
まず、事故傾向を整理して、フリーランス事業者の災害防止措置、周知・教育・危険予知に活用をしております。このデータは、資料作成時の全国芸能従事者労災保険センターの加入者966名を母数としております。特徴として、まず10代以下が1.2%加入していることです。一般産業に比べ、就業年齢の下限が低いと考えられます。また、60代以上が13.6%加入しております。定年制度がないため、60代以上も継続して就業することができます。したがって、8歳から76歳までの非常に幅広い年齢層に応じた安全対策が必要と考えております。
次のページを御覧ください。被災状況については、今年度の4月から1月までの労働基準監督署に労災申請を行った48の事案を整理したものです。まず、左側の職種分布は、多い順に実演家、創作・表現系、映像・舞台演出系、技術系、美術・装飾・衣装系、制作・進行管理系、特殊技能・アクション系、支援・周辺専門職、支援職とは、インティマシー・コーディネーターや劇場での手話通訳士などです。全体で350種以上の職種を8類型に整理しております。大きな特徴は、複数の職種の作業をする方が非常に多いことです。1種類だけの就業の方が少なく、おおむね4種類から10種類程度の作業をしています。
右側の職種別労災危険度表を御覧ください。最も危険度が高いのは、体に負荷の掛かるダンサー、アクション、舞台進行などで、身体運動や反復動作に伴う転倒や肉離れが多く見られます。次に、高所での作業や重量のある機材を扱う照明、音響、大道具などの技術スタッフには、墜落や腰部負傷が多く見られます。また、長時間拘束型である制作、助監督、プロデューサーなどの中層の下請では、過重労働や精神障害が多く見られます。反復・精密作業の多い編集や楽器関係の技術者には、同様の反復作業を短時間に集中して行うことによる腱鞘炎が多く見られます。視聴者や観客に対して表現する俳優、司会、タレントなどの実演家は、常に緊張や評価にさらされることによる強いストレスが特徴です。また、移動や屋外での作業が多いロケ撮影、車両運転などでは、熱中症や交通事故が多く報告されています。
次のページを御覧ください。左側の表は、事故・疾病の類型についてです。多い順に申し上げますと、まず転倒・落下です。暗い舞台裏や暗転時の高所、段差での事故が多く見られます。次に、演技・走行・舞踊、重量物の取扱い、過密日程などによる身体負荷・筋骨格系障害が25%です。また、照明・音響などの重量のある機材や装置による事故が15%、移動中の交通事故が7%、熱中症などの環境要因が5%、精神障害が3%見られます。
右の図を御覧ください。傷病類型として、転倒や舞台構造などによる捻挫・打撲が30%、骨折が15%、筋・腱損傷が15%で、これに腰部障害、頭部・顔面外傷、眼・感覚器障害、熱中症や蕁麻疹などの環境・アレルギー、そしてハラスメントや過重労働による精神障害などが続いております。
なお、これほど労災が多くても、ほとんどの会員は休業補償給付を申請していません。芸名そのものが屋号である芸能従事者には代替性がなく、休業が就業機会の喪失につながるためです。この点は、専門的な技能で働く特定受託事業者にも共通していると考えられます。だからこそ、事故防止対策は、フリーランスとして働き続けるための死活問題であると考えております。
次のページを御覧ください。このような実態を踏まえて、本団体が目指すことは、安全対策と労災保険の活用を通して、フリーランスに包括的なセーフティネットを構築することです。第1に、地域に応じた全国対応体制です。各地方ブロックごとに安全衛生委員を置き、人数や職種、地域の労災の特殊性に応じた対応をしてまいります。第2に、個別の契約事情に応じた判断と柔軟な支援です。契約形態や受託方法が多様で複雑な実態を踏まえ、契約書が存在しない場合も含めて適切に判断してまいりたいと考えております。第3に、伝統的慣習への配慮と安全意識の醸成です。芸能、芸術分野は、徒弟制度などにより、「怪我と弁当は手前持ち」と語り継がれていたため、労災保険が馴染みにくい慣習が残っています。こうした実態に配慮しつつ、段階的な理解促進と危機意識の醸成を図ってまいりたいと思っております。特に雇用経験のないフリーランスは、そもそも労災保険そのものや何が労災なのかが分からない方が一般的です。当団体では、この5年間、労災を言いやすい空気作り、申請しやすい環境作りに努めてまいりました。この経験をフリーランス加入者にも活かしてまいりたいと考えております。第4に、保健活動・災害防止について、これまで芸能従事者に実施してきた取組みを、フリーランス加入者にも横断的に展開してまいりたいと考えております。
右側が、これまでの勉強会の実施風景や相談窓口の周知のために作成したバナーです。相談窓口やガイドラインは、現場の誰もが同時に同じものを手にできるように、台本に印刷して共有するなどの工夫をしております。
最後に3点だけ現場の立場から申し上げます。第1に、保険料負担についてです。当団体では、文化庁の契約ガイドラインに沿って、保険料について発注者と協議することを推奨しております。その結果、当団体の会員については、実際に発注者が保険料を負担しているケースが一定数あります。しかし、一方で保険料は自己負担しなければならないと誤解している当事者も少なくありません。そこで、加入者が発注者に保険料負担について相談した場合に、発注者が協議に応じる義務を示していただけると幸いです。
第2に、特別加入団体の運営費用についてです。特別加入団体には、事務手続だけではなく、当事者の事故実態や就業実態を踏まえた災害防止措置や継続的な支援が必須とされており、それは事務組合の役割とは異なるものと承知しております。しかし、現状では、その役割に見合った運営基盤の確保は容易ではありません。当団体でも、健康診断やストレスチェックは案内にとどめ、費用は会員の自己負担としております。また、本来であればシェアオフィスではなく全国に事務所を持つのが理想ですが、体制強化のための会費引上げは、後続の特別加入団体でより低い会費設定が続いているため、容易ではありません。特別加入団体が持続可能に活動できる環境作りを御検討いただけましたら、有り難く存じます。
第3に、現場の声を1つ紹介させてください。当団体の勉強会では、実際に被災された会員が御自身の経験を共有してくださることがあります。先週、出演中に墜落して大腿骨を骨折し、6か月仕事ができなかった大道芸人の会員が復帰されました。このような重大事故は、長期の休業が避けられません。その方は、「本来であれば、責任問題になったり、その後の仕事が続けられるのか不安になるような状況だったが、特別加入していたことで、発注者と揉めることなく復帰することができた」と話してくださいました。この制度が現場の安心につながっていることを実感した出来事でした。このように、特別加入制度は、団体の継続的な支援と併せて、事故発生時に当事者の生活と就業の継続を支える仕組みと実感をしております。
最後になりましたが、芸能従事者及びフリーランスに特別加入制度を適用していただいたことに、改めて心より感謝申し上げます。今後も適切に運営し、フリーランスの方々にセーフティネットを提供できるよう尽力してまいりたいと思います。以上でございます。本日は、貴重な機会を誠にありがとうございました。
○小畑部会長 ありがとうございました。それでは、ただいまの御説明について、御意見、御質問などがありましたらお願いしたいと存じます。いかがでしょうか。金井委員、お願いいたします。
○金井委員 御説明ありがとうございます。私からは事務処理体制についてお伺いしたいと思います。
1点目は、資料7ページで図を用いて御説明を頂いた、加入相談から実際の加入事務、さらには事故があったときの労災申請も含めた支援フローについてです。これらの事務処理体制については、一番右下にもありますように、社労士をはじめとする外部の専門家の方も含めて対応しているということでした。この事故処理体制としては、全体として具体的に何名程度が常勤若しくは非常勤で対応されているのかをお伺いしたいと思います。
2点目は、現在フリーランス安心ネット労災保険加入者は22名ということでしたが、芸能従事者労災と合わせると1,000名を超える加入者となると認識しています。こうした1,000名を超える加入者がいる中で、現在の事務処理体制の中で対応可能という理解でいいのかをお伺いできればと思います。
○フリーランス安心ネット労災保険 御質問ありがとうございます。人数に関しては、常勤が1名と、ここに書いています様々なアドバイザー的な方々、元労基署職員が1名と、社労士が3名、それからホームページでの基本的にオンラインの申請ですので、ホームページの担当者が2名います。
それから、もう1つが、すみません。
○金井委員 今回の特定フリーランスの22名の加入者と、芸能事務所労災の加入者1,000名を合わせて、御説明いただいた事務処理体制で対応できるのかをお伺いしたいと思います。
○フリーランス安心ネット労災保険 とにかく事故が多いため、そういった書類の作成などは多いですが、今のところはメインに担当しています事務担当が担えております。現状は会員から連絡があったときに、当日から2日ぐらいまでの間に返事などを返せている状況です。
○金井委員 分かりました。ありがとうございます。
○小畑部会長 ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。笠井委員、お願いいたします。
○笠井委員 御説明ありがとうございました。2点、御質問させていただきます。1点目です。2ページに御記載のように、フリーランス安心ネット労災保険における特定フリーランス事業者は、3月3日時点で22人とのことです。団体として、特別加入者の拡大に今後どのように取り組んでいくのか教えていただきたいと思います。
2点目です。10ページに全国芸能従事者労災保険センターにおける芸能従事者の事故・疾病の類型が参考で示されています。事故傾向を把握することで、フリーランス事業者の災害防止措置に活用する基礎資料としている旨が記載されてお、非常に重要な取組だと受け止めたところで。
他方、2ページに御記載のように、職種別の内訳をみると、特定フリーランス事業の特別加入者の仕事の中身は多種多様であるため、特定フリーランス事業者の事故や疾病も様々ではないかと想像しています。多様な事故や疾病の実態を把握し、加入者の災害防止教育に反映させていくことも重要だと感じており、このような観点での具体的なお取組や、今後のお取組について、教えていただきたいと思います。以上です。
○フリーランス安心ネット労災保険 ありがとうございます。まず1つ目に関しては、今いる会員の中で特定フリーランス事業の兼業をしている者が相当数いると思いますので、この後、4月以降に更新手続きが終わりましたら、まずは会員向けに積極的に説明をしていきたいと思っています。
それから、2点目に関しては、今のところフリーランスの方からの労災給付申請はないですが、私どもの会員はクリエイター系の方が多く、その作業の内容が芸能従事者と非常に類似していると感じています。そのため、芸能に多い疾病や障害はほぼ共通することが多いのではないかと想定していまして、まずは共通するものから既に注意喚起を始めています。
○小畑部会長 笠井委員、いかがでしょうか。
○笠井委員 御回答ありがとうございました。具体的な災害事例などが出てきたら、それも含めて今後の教育に反映していただきたいと思います。
追加で1点、確認させていただきたいことがあるのですが、よろしいでしょうか。ご説明の中で、特別加入者の保険料について御意見を頂戴したと理解しています。事務局に確認させていただきたいのですが、特別加入に伴う保険料を負担するのは、特別加入者自身であるという理解でよろしいでしょうか。
○小畑部会長 事務局からお願いいたします。
○労災管理課長 お答えします。特別加入者の保険料の負担は、特別加入される事業主ということで、そういう理解で結構です。
○笠井委員 御回答ありがとうございました。
○小畑部会長 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。岩﨑委員、お願いいたします。
○岩﨑委員 御説明ありがとうございました。私からは、資料6ページ目にある相談体制について質問させていただきます。貴団体では対面相談をシェアオフィスで対応するとのことですが、6ページ目の下の※に「このほか、全国に約1,300か所の相談可能なオフィスがあります」とあります。上段の全国47都道府県のシェアオフィスのリストと、※の1,300か所のオフィスの違いがあれば教えていただきたいのが1点です。
また、※の部分の下に、東京から遠い場所での相談は「安全衛生委員と連携して対応」とあります。「安全衛生委員」は次のページにも記載があり、組織運営の所にも代議員が「安全衛生委員を兼任」と書いてあります。この「安全衛生委員」の方々については、例えば安全衛生に関する研修などを受けた人が任命されているのかという点をお伺いしたいと思います。
もう一点は、11ページ目の「今後の展望」にも書かれていますが、各地方ブロックにも「安全衛生委員」を置きたいとあります。この点、現時点では何名ほどの「安全衛生委員」がおられるのか。7ページ目の13名がそれに当たるものなのかも含め、お聞かせ願います。
○フリーランス安心ネット労災保険 ありがとうございます。まず、シェアオフィスに関して誤解を生んでしまったかもしれませんが、その1,300箇所のうち各都道府県の代表的なところをこのリストに挙げております。
それから、安全衛生委員に関しては、おっしゃるとおり代議員が兼任していますが、それぞれ研修は受けています。各地方ブロックの各地域にまたがって行けるという人もいますし、そういう方が出向いて行くような体制で各都道府県を網羅できるのではないかと考えています。
○岩﨑委員 人数についてはいかがでしょうか。
○フリーランス安心ネット労災保険 おっしゃっていたとおり、全部で13名です。
○岩﨑委員 7ページ目の資料です。
○フリーランス安心ネット労災保険 7ページの資料のとおりの人数がおります。
○小畑部会長 岩﨑委員、よろしいでしょうか。
○岩﨑委員 ありがとうございました。今後も、是非、きめ細かな相談体制を築いていただくようお願いをいたします。以上です。
○小畑部会長 ありがとうございました。オンラインから水島委員が手を挙げてらっしゃるでしょうか。お願いいたします。
○水島委員 ありがとうございます。森崎様、御説明いただきありがとうございました。1つコメントと1つ質問があります。特別加入者の保険料については、先ほど笠井委員から事務局への確認がありましたが、制度上は加入者本人の負担であることは私も理解しています。もっとも、建設業で見られますように、発注者が自主的に委託費用に保険料相当分を上乗せされることが望ましいと考えています。本日、森崎様からお話を伺い、貴センターが発注者との協議を推奨され、また、負担してくださる発注者がおられることを、心強く思いました。この方向を推進するために、保険料に関する協議を発注者の義務とするとの御意見には、私も共感します。これはコメントです。
質問ですが、森崎様から、冒頭、設立の目的としてお話いただいた点について、改めて確認させていただければと思います。スライド2の職種別内訳を拝見しますと、芸能関係作業従事者に該当しそうに思うのですが、芸能関係作業従事者ではカバーされないという点について、もう少し状況を御説明いただきたいのと、課題として考えておられることがありましたらお話いただければと思います。よろしくお願いいたします。
○フリーランス安心ネット労災保険 ありがとうございます。芸能かどうかというのは、この全国芸能従事者労災保険センターを設立してから、新規加入のある度に、非常に慎重に確認しています。微妙なケースで多いのが、例えば音楽の楽器を演奏する方であり、なおかつ教える方です。この場合は、教えることに関しては講師・インストラクター業ということでフリーランス安心ネット労災保険にお入りいただいています。御自身が演奏したり、演者としてコンサートやライブなどで演奏するものに関しては、芸能従事者という整理になっています。特にフリーランス労災を始めてから、かなり確認に時間を要するのですが、その都度、補償課、管理課の方や労働局の方と御相談しながら進めています。基本的には成果物が芸能なのかどうかということが判断軸になるかと考えています。
○小畑部会長 水島委員、いかがでしょうか。
○水島委員 ありがとうございます。大変な御苦労があることを理解しました。また、教えるといっても、ピアノを個人に教えるのもあれば、舞台上の合唱指導もあり、後者は、教えるのか、舞台制作か、グレーゾーンになると思います。一つ一つ御確認いただいているということで運用の点では安心しましたが、将来的には、もう少し分かりやすい、使いやすいものになればよいなと思いました。ありがとうございました。
○小畑部会長 ありがとうございました。ほかはいかがでしょうか。立川委員、お願いいたします。
○立川委員 御説明ありがとうございました。前の団体のヒアリングでも私から災害防止教育の関係をお伺いしたのですが、同様の観点からお伺いしたいと思います。貴団体では、災害防止教育を積極的に行っているということはうかがえます。そのような中で、過去に実施した研修について、各回の受講者数がどのくらいであったのかということや、加入者の方々の研修参加の意識を高めるために工夫をされていることがあれば、改めてお伺いしたいと思います。
それから、10ページで、芸能従事者の災害や事故の傾向を把握して、その傾向をフリーランス向けの災害防止措置にいかしていくという御説明がありましたが、より具体的にどういう形でフリーランス向けの講習内容に反映させているのかを伺いたいと思います。そう言いますのは、身体的な災害については、ある程度具体的にお話ができるかと想像しますが、ストレスなどという問題が出てきます。先ほどからメンタルヘルスという関係も出てきますが、より具体的に、芸能従事者の災害傾向をどういう形で特定フリーランスの災害防止教育に生かしているかということをお伺いできればと思います。身体的なことも含めまして、お願いします。
○フリーランス安心ネット労災保険 ありがとうございます。まず、けがをした人自身が特に積極的に勉強会に参加してくるという印象がとてもあります。この労災保険を全く使ったことのない方が、初めて使って、給付されたことを話したいという方が多いです。そういう方のコメントを頂きながら、実はその事故だけではなくて、別の怪我も労災でしたなどというやり取りをしながら、労災保険の在り方ということではないのですが、私たちフリーランスにとっての労災保険の在り方のようなものを求めつつ、勉強してまいりますと、一般的な落下、転倒などの足回りの事故や腰痛、腱鞘炎が普通に多いと感じております。それは恐らく雇用労働者も特定受託事業者も変わらないのではないかと思います。一方で、例えばアクションの方では、ワイヤーアクションで宙吊りにされるなどによる専門性のある事故もあります。それから、児童と高齢者が多いことからも、けがをしやすい傾向があるので、無意識に危険が潜む業務をする方々に分かりやすい言葉で説明するように工夫をしております。
実は私が88回の労政審のヒアリングに出席したときは、21万人の芸能従事者がいると申しまして、そのうち当団体に1,000名しか入ってないということは少ないのですが、ただ、安全の意識がある方や事故を怖れている方が集まっているように思います。会員の方で勉強会に何度も参加する方もいらして、関心の高い方は高いことを踏まえて、安全意識を伸ばすように考えています。人数としては、今まで23回開催して、通算で500名ぐらい参加しています。年度末研修はほとんどの方が時間が合わないので、数十人ということもあります。
メンタルに関しても、特定受託事業者と芸能従事者はとても似ていると感じています。やはり契約書がないなど、何らかの徒弟制度的なところが見え隠れしていまして、人間関係のストレスなどが見受けられます。アンケートを取りますと、芸能従事者は自殺願望が30%から50%ぐらい出てきてしまいます。私も含めてですが、身の回りに自殺をした方がいる経験をした方が多いので、何らかのケアをしないと、これが負のスパイラルになってしまう懸念から、グリーフケアをしています。継続的で定期的なグループワークによるメンテナンスをすることで、個人事業者は横のつながりがないことが浮き彫りになります。同じ痛みや悩みを抱えていると共感をするだけでも、とてもほっとされていらっしゃるように見受けられます。
○立川委員 ありがとうございました。災害防止教育については、メンタルヘルス対策も含めて、今後、充実していかなければいけないと思いますので、よろしくお願いしたいと存じます。
○小畑部会長 ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。金井委員、お願いいたします。
○金井委員 先ほど御説明いただいた事務処理体制について再度御質問をしたいのですが、常勤と非常勤の方の人数割合について、それぞれ何名ずついるのかをお伺いできればと思います。
○フリーランス安心ネット労災保険 はい、常勤が1名で、そのほかは全て非常勤です。
○金井委員 分かりました。今後より様々な加入者属性が増える中で、そうした方が守られる体制が必要になってくると思いますので、引き続きの体制整備をお願いいたします。
○小畑部会長 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。笠井委員、お願いいたします。
○笠井委員 先ほど水島委員からコメントがありました特別加入者の保険料負担に関連して一言申し上げます。特別加入において、仕事の発注者と受注者である特別加入者との間には、使用者と労働者のような指揮監督下での労務提供という関係性はありません。働き方の自由度が高く、業務災害のリスクを自らコントロールし得るフリーランスには、使用者の費用負担で損害填補が図られるという労災保険制度の基礎付けは共有されていません。
契約自由の原則に基づき、特別加入に係る保険料の相当額を発注者が自主的に経費に上乗せすることはあり得ると思っています。他方、特別加入者の保険料負担を発注者に求めるべきとすることは合理的でないと考えています。特別加入の対象は、業務の実態や災害の発生状況に照らして、労働者に準じて保護することがふさわしいと整理される者であると理解しています。こうした特別加入制度の趣旨に照らし、保険料負担に関する協議を発注者に義務付けることについては、極めて慎重に考えるべきだということを付け加えさせていただきます。以上です。
○小畑部会長 ありがとうございます。何かありますか。
○フリーランス安心ネット労災保険 ありがとうございます。私どもの会員で、事業者側が支払う、若しくは事業者側に加入してほしいといわれて加入してくる方も少なからずいらっしゃいます。そういうケースの多くは、これまで大きな事故があったり、補償をした経験がある所が、特別加入制度ができたのであれば、是非加入してほしいと言われたと聞いています。例えば会費は自分で払ってもらって、保険料に関しては発注者が払うなどと聞いています。
○小畑部会長 ありがとうございます。ほかにはありませんか。よろしいでしょうか。フリーランス安心ネット労災保険の森崎様、御対応いただきまして誠にありがとうございました。お席にお戻りください。
改めまして、並木様、森崎様、本日はお忙しいところ御説明を賜りまして、誠にありがとうございました。この後は御退室いただいて差し支えありません。ありがとうございました。また、委員の皆様におかれましては、本日お聞きした内容について、今後の議論の参考にしていただければと存じます。よろしくお願いいたします。
それでは、続いて議題(2)に移りたいと思います。議題(2)は、「労働者災害補償保険法施行規則等の一部を改正する省令案要綱について」です。こちらは諮問案件となっています。事務局から御説明をお願いいたします。
○労災管理課長 資料3を御覧ください。1ページが、厚生労働大臣から労働政策審議会会長に対する諮問文、2、3ページの別紙が、労働者災害補償保険法施行規則等の一部を改正する省令案要綱となります。
具体的な改正内容ですが、4ページを御覧いただければと思います。まず、葬祭料、複数事業労働者葬祭給付及び葬祭給付の額の改正についてです。葬祭料等は、業務上の事由などにより死亡した労働者の葬祭を行う方に対し、労災保険法の規定に基づき、霊柩車、霊前供物費、僧侶の謝礼など、通常葬祭に要する費用を考慮しまして、厚生労働大臣が定める金額を葬祭料等として支給しております。
その額は、労働者災害補償保険法施行規則第17条において、定額部分である31万5,000円に給付基礎日額の30日分を加えた額と規定しております。この通常葬祭に要する費用については、その時々の物価により上下するものであることから、定額部分について、現行31万5,000円ですけれども、総務省統計局が発表しています消費者物価指数を基に、毎年度見直しを行っているところです。令和6年度の平均の消費者物価指数中、サービスの変化率が1.5%であったことを踏まえ、今回の改正では、改正の概要に記載していますが、1万5,000円を増額し、33万円とする改正です。なお、葬祭料等の引上げについては、平成12年4月1日から現行の31万5,000円となっていますが、それ以降初めての引上げになります。
続きまして、5ページを御覧ください。介護(補償)等給付及び介護料の最低保障額の改正です。業務上の事由等により一定の障害を負って、常時又は随時介護を要する状態となった労働者に対して、労災保険法の規定に基づき、常時又は随時介護を受ける場合に通常要する費用を考慮して、厚生労働大臣が定める額を介護(補償)等給付として支給しております。また、炭鉱災害により一酸化炭素中毒症にかかり、労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律、平成7年の法律ですが、その施行の日(平成8年4月1日)の前日において介護料を受ける権利を有していた被災労働者に対しても、炭鉱災害による一酸化炭素中毒症に関する特別措置法の規定に基づき、介護に要する費用を考慮して、厚生労働大臣が定める金額を介護料として支給しております。
これらの給付額には最高限度額と最低保障額を設けており、最高限度額については、厚生労働省老健局が行います最新の介護従事者処遇状況等調査の結果に基づく介護職員の平均基本給を、また、最低保障額については、最低賃金の全国加重平均を参考に毎年度見直しを行っております。今回は、最低賃金の全国加重平均が1,055円から1,121円へと66円の引上げとなったことを踏まえ、改正の概要の左下の表のとおり、常時介護を要する者の最低保障額について、5,300円引き上げて9万790円とし、随時介護を要する者の最低保障額は、この半分の水準にするという考え方から、2,700円引き上げて4万5,400円とするものです。なお、改正の趣旨の3つ目の○に記載していますが、最高限度額については、最新の介護従事者処遇状況等調査の結果が出ていないため、今回は改定を行わず、公表され次第、速やかに改定の要否等を検討し、改定する場合には改めて当部会に諮問させていただければと考えております。
また、炭鉱災害による一酸化炭素中毒症に関する特別措置法の規定に基づく介護料の最低保障額についても、改正の概要の右下の表のとおり、見直しを行います。こちらは3区分ありますが、一番上の常時監視及び介助を要する者については、労災保険法の介護補償給付の常時介護を要する者と同額、常時監視を要するが通常は介助を要しない者については、随時介護を要する者と同額として、真ん中の区分である常時監視を要し随時介助を要する者については、常時監視及び介助を要する者の4分の3の水準とするという考え方から、最低保障額について、4,000円の引上げとし、6万8,090円と改正するものです。
6ページを御覧ください。労災就学援護費の額等の改正についてです。労災就学援護費は、業務上の災害又は通勤災害によりお亡くなりになり、あるいは重度障害を受け、又は長期療養を要する労働者の子弟について、学資等の支弁が困難であると認められる方の学資等の一部を支給するものです。支給額については、文部科学省が発表しています直近の子供の学習費調査及び消費者物価指数を基に、毎年度見直しを行っております。今回は、学習費の伸びを推計した結果を踏まえ、改正の概要の表にありますけれども、高等学校等について、各区分に応じてそれぞれ1,000円を引き上げる改正となります。
また、今回は学校教育法の一部を改正する法律、こちらは、人生100年時代デジタル社会の進展の中で、職業に結び付く実践的な知識、技能、技術や資格の取得に向けて、リスキリング、リカレント教育を含めた職業教育の重要性が高まっていることなどを踏まえ、専修学校における教育の充実を図ることを目的とした改正ですが、こちらの法律が令和8年4月1日に施行されるということを踏まえた改正も併せて行いたいと考えております。
具体的には、改正の趣旨の3つ目の○に記載していますが、同法の施行により、就学年限が2年以上など、一定の要件を満たす専門課程、法律上、特定専門課程と呼びますが、この課程を置きます専修学校には、専攻科を置くことができるようになります。この専修学校の専攻科に在学する方に対しても、改正の概要の2つ目の○に記載のとおり、現在、専修学校の専門課程に在学する方と同額の月額3万9,000円、通信制の場合は月額3万円を支給するという改正になります。なお、専攻科の具体例として、3年課程の特定専門課程で看護師の資格を取得して、1年課程の専攻科で助産師の資格を修得するであったり、2年課程の特定専門課程で2級自動車整備士の資格を取得し、2年課程の専攻科で1級自動車整備士の資格を修得するといった例が考えられます。
以上を踏まえ、資料2ページまでお戻りいただければと思います。第1、労働者災害補償保険法施行規則の一部改正として、1に労災保険給付の葬祭料等の改正、2に介護補償給付等の最低保障額の改正、3に労災就学援護費の額等の改正を記載しています。また、第2として、炭鉱災害による一酸化炭素中毒症に関する特別措置法施行規則の一部改正として、介護料の最低保障額の改正を記載をしています。なお、第1の4、その他所要の改正を行うという所ですが、こちらは、労働者災害補償保険法施行規則に傷病等級表がありますが、ここの腕関節を手関節に改正するという、用語の改正になります。これは、平成16年の第7回労災保険部会において、障害補償給付に係る身体障害の障害等級の見直しについて議論がされましたが、医学用語にそろえるという観点で、労災則の障害等級表上、腕関節を手関節に変更することが妥当とされましたが、改正されないままとなっていたため、今回、改正を行うものです。第3の労働基準法施行規則の一部改正についても同趣旨の改正です。第4の施行期日等ですが、いずれも令和8年4月1日からの施行として、施行に関しては必要な経過措置を定めることとしております。事務局からの説明は以上です。
○小畑部会長 ありがとうございました。ただいまの事務局からの御説明のあった報告案について、御意見、御質問等を伺いたいと思います。岩﨑委員、お願いいたします。
○岩﨑委員 私からは、省令案要綱の1つ目の葬祭料の改正について意見を述べさせていただきます。今回の定額部分の引上げにつきましては、昨今の物価上昇を考えると当然であると受止めています。ただ、先ほど御説明があったとおり、定額部分が現在の31万5,000円となったのは、2000年です。それから四半世紀以上が経過をしている中、昨今は急激かつ継続的に物価が上がっています。こうしたことを考えますと、定額部分の引上げ額が1万5,000円で十分なのかという点について、先ほど消費者物価の部分でのサービス等も御説明を頂いたものの、やや疑問が残ります。
4ページ目にも記載があるとおり、是非、次年度以降も物価動向を踏まえて、適時適切に見直しを行っていただくようお願いを申し上げます。以上です。
○労災管理課長 御意見ありがとうございます。引き続き消費者物価指数などをよく把握しまして、適切な額に引き上げる際には引き上げるということで進めたいと思います。
○小畑部会長 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。砂原委員、お願いいたします。
○砂原委員 御説明ありがとうございました。これに反対するものでは全然ないのですけれど、ちょっと頭が整理できなくて、お聞きしたいのは、一番最後の就学援護費の所です。今、私立高校も含めて、高校の授業料の無償化というのが出てきております。統計の数値を参照しているということであれば、それが導入された後どうなるかによって、この金額もまたそこに反映していくということなのかなと思いながら、そこら辺のところはどのようになっていくのかをお聞きしたく、手を挙げました。よろしくお願いします。
○労災管理課長 学習費調査ですので、ここの額の改定につきまして使用しているのは学習費の総額ということで、子供に学校教育を受けさせるために支出した経費である学校教育費、あるいは学校外の活動費、そうしたものの合計となります。また、学校教育費の中には、入学金、入園料、授業料、通学費、こうした計19項目が含まれており、学校外活動費には、補助学習費とその他の学校外活動費、例えば家庭内の学習費、通信教育・家庭教師費、学習塾費、そうしたものが含まれています。したがいまして、授業料なども含まれており、高等学校無償化ということですので、この調査の中に反映されているのではないかと思いますが、その辺も含めて、次年度以降、よく確認して、額の改定につなげていきたいと考えております。
○砂原委員 ありがとうございました。
○小畑部会長 ありがとうございます。ほかにいかがですか。よろしいでしょうか。金井委員、お願いいたします。
○金井委員 省令案要綱の2つ目、5ページの介護補償給付の最低保障額の改正についての意見を述べたいと思います。今回諮問されている最低保障額については、最低賃金の引上げと連動して毎年この時期に見直しを行っていることからして、引上げの改正については異論はございません。
一方で、2年前までは、最低保障額とともに最高限度額の改正も、この時期に審議をしていたかと思います。この点、5ページの3つ目の○にも記載されていますが、昨年は特別養護老人ホームの介護職員の平均給与額の調査が間に合わなかったということで、最高限度額については、時期が後ろ倒しとなって、5月に改正審議を行ったというように記憶しております。そして、今年も昨年に引き続いて調査が間に合わないという理由で、最高限度額の見直しが後ろ倒しとなっています。最高限度額の改正についても、遅くなれば遅くなるほど、介護補償給付の受給者には機会損失が生じているということであり、望ましいことではないと考えております。この点については事務局としても重く受け止めていただき、次年度以降については、最高限度額と最低保障額の双方の引上げについて、新年度スタートの4月1日に間に合う形で審議できる環境を整えていただくよう、関係部局の老健局と調整を図っていただきたいと思います。
○労災管理課長 御指摘を頂いたところについては、昨年度も同様の過程になっておりますので、速やかに調査を実施していただいて、調査結果を公表できるよう、我々としても、本日頂いた意見も改めて老健局に伝えた上で、調査の実施など早めにやっていただくよう努力したいと思います。
○金井委員 よろしくお願いします。
○小畑部会長 ありがとうございました。ほかにいかがですか。よろしいでしょうか。特段御意見がないということでしたら、諮問がありました件について、当部会としては「おおむね妥当」と認めまして、労働条件分科会長宛てに報告することとしたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(異議なし)
○小畑部会長 ありがとうございます。それではそのように進めたいと存じます。
労働政策審議会令の規定等に基づき、本部会の議決をもって、分科会ないし審議会の議決とすることができるとされております。事務局から答申案を読み上げていただきますよう、お願いいたします。
○労災管理課長 読み上げさせていただきます。お手元にお配りしました報告案の3枚目を御覧ください。労災保険部会から労働条件分科会への報告になります。読み上げます。「労働者災害補償保険法施行規則等の一部を改正する省令案要綱」について。令和8年3月19日付け厚生労働省発基0319第1号をもって労働政策審議会に諮問のあった標記については、本部会は、下記のとおり報告する。記、厚生労働省案は、おおむね妥当と認める。
2枚目ですが、労働条件分科会から労働政策審議会への報告になります。「労働者災害補償保険法施行規則等の一部を改正する省令案要綱」について。令和8年3月19日付け厚生労働省発基0319第1号をもって労働政策審議会に諮問のあった標記については、本分科会は、下記のとおり報告する。記、別紙「記」のとおりとなりまして、先ほどの3枚目の記のとおりです。
1枚目に戻っていただいて、労働政策審議会会長から厚生労働大臣への答申になります。令和8年3月19日付け厚生労働省発基0319第1号をもって諮問のあった「労働者災害補償保険法施行規則等の一部を改正する省令案要綱」については、本審議会は、下記のとおり答申する。記、別紙「記」のとおりとなりまして、先ほどの3枚目の記のとおりです。以上です。
○小畑部会長 ありがとうございました。ただいま読み上げられた内容で、部会長から分科会長宛て、分科会長から労働政策審議会会長宛てに報告し、この報告のとおり厚生労働大臣宛てに答申を行うことといたします。なお、オンラインで御参加の委員におかれましては、答申案を後ほど送付いたしますので、よろしくお願いいたします。
続いて、議題(3)に移ります。議題(3)は、「社会保険審査官及び社会保険審査会法施行規則等の一部を改正する省令案要綱(労働者災害補償保険法施行規則、労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則及び厚生労働省関係石綿による健康被害の救済に関する法律施行規則の一部改正関係)について」です。こちらも諮問案件となっております。事務局から御説明をお願いいたします。
○労働保険徴収課長 労働保険徴収課長から御説明をさせていただきます。資料4を御覧ください。資料4、1枚目は厚生労働大臣から労働政策審議会会長への諮問文です。資料2ページが省令案要綱になりますが、このうち、第2の労働者災害補償保険法施行規則の一部改正、第5の労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則の一部改正、第7の厚生労働省関係石綿による健康被害の救済に関する法律施行規則の一部改正、その他施行期日が関係する部分となります。
改正の趣旨は同一でございますので、一括して御説明いたします。4ページに改正の趣旨、概要を記載した資料を用意しておりますので、これに従って御説明いたします。労働保険料等を徴収する手続の中で公示送達を行う場合がありますが、今回の改正は公示送達の方法についてデジタル化を図るものです。
まず、労働保険料等を徴収する手続における公示送達の意義について御説明いたします。
労働保険徴収法に基づく労働保険料等の徴収、労働者災害補償保険法に基づく事業主等からの費用徴収、石綿健康被害救済法に基づく一般拠出金等の徴収は、国税の徴収に係る手続の例により行うこととされています。その「例によること」とされる国税の徴収に係る手続は、国税通則法や国税徴収法に規定されています。
これらのうち、今回の改正に関係する部分について簡単に御説明いたします。国税通則法や国税徴収法に基づく処分は、多くの場合、税務署長等の行政機関の長が納税者等に書類を送達することにより行うこととされています。送達は、通常、送達を受けるべき者の住所又は居所に書類を郵便等により送付して交付する方法により行うこととされています。しかし、送達を受けるべき者の住所又は居所が明らかでない場合等があり、このような場合は公示送達をすることができることとされています。
公示送達は、送達すべき書類の名称、送達を受けるべき者の氏名及び税務署長等がその書類をいつでも送達を受けるべき者に交付する旨を、税務署等の掲示板に掲示して行うこととされています。掲示を始めた日から起算して7日を経過したときは、書類の送達があったものとみなされます。このように、公示送達は、公示送達を行うことにより、送達を受けるべき者が送達書類を了知する機会を与えられたとみなすことによって、送達の効力を発生させ、手続を進めるための仕組みです。
こうした国税徴収の例に倣い、労働保険料等の徴収においても、事業主が申告書を提出しないために労働保険料等の認定決定を行った場合、法定納期限までに納付しない事業主に対して督促状を発する場合、労働保険料等を滞納している事業主に対して差押えの通知を行う場合など、都道府県労働局長が書類の送達を行う必要がある場合で、事業主の所在が不明な場合などに、公示送達の方法により書類の送達を行う場合があります。公示送達の具体的な手続は、労働者災害補償保険法施行規則、労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則又は厚生労働省関係石綿による健康被害の救済に関する法律施行規則に定められています。
前置きが長くなり恐縮ですが、今般の労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則等の改正の趣旨について御説明いたします。3月4日の労災保険部会において、労働保険審査官及び労働保険審査会に関する法律等の一部改正について御報告いたしましたが、背景事情は今般の改正も同じです。令和4年6月にデジタル臨時行政調査会におきまして、「デジタル原則に照らした規則の一括見直しプラン」が公表され、書面の掲示等の7項目のアナログ規制について、デジタル化に向けて見直しを行うこととされました。
これを踏まえ、令和5年3月に、所得税法等の一部を改正する法律により、国税通則法が改正され、国税の徴収に係る手続において、インターネットを利用する公示送達の方法が導入されました。今般の改正は、「例によること」とされる国税通則法及び同法の委任に基づき制定された国税通則法施行規則において、国税の徴収に係る手続にインターネットを利用する公示送達の方法が導入されることを受けて、労働保険料等を徴収する手続においても同様に、インターネットを利用する公示送達を導入することとするものです。そのための具体的な方法を定めるべく、労働者災害補償保険法施行規則、労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則及び厚生労働省関係石綿による健康被害の救済に関する法律施行規則について、所要の改正を行うものです。
改正の概要を具体的に御説明いたします。労働者災害補償保険法施行規則、労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則及び厚生労働省関係石綿による健康被害の救済に関する法律施行規則において、公示送達は公示事項をインターネットを利用して公示する。すなわち、不特定多数の者が閲覧することができる状態に置く措置をとるとともに、公示事項が記載された書面を都道府県労働局の掲示場に掲示し、又は公示事項を都道府県労働局に設置したパソコンの画面に表示することによって行うこととするものです。施行期日は、国税の徴収手続に係る改正法の施行と同日の施行を予定しています。デジタル規制改革推進の一括法と同じく、令和8年5月の施行が想定されています。
私からの御説明は以上です。御審議をよろしくお願いいたします。
○小畑部会長 ありがとうございました。ただいまの御説明につきまして、御意見、御質問等を伺いたいと思います。いかがでしょうか。笠井委員、お願いいたします。
○笠井委員 諮問事項に異論はありません。4ページ「改正の趣旨」に記載のとおり、今般の省令改正は、政府全体で取り組むアナログ規制の見直しに対応したものと認識しています。デジタル技術の進展を踏まえて規制・制度を見直すことは重要だと考えます。
本件に関連して1点御質問をせていただきます。労災則や徴収則における公示送達の前段階である、偽りその他不正の手段により保険給付を受けた者等に対する徴収金、また、督促状の発出や労働保険料の認定決定処分の通知について、年間でどの程度存在するのか、大まかな件数を教えていただけますでしょうか。よろしくお願いいたします。
○労働保険徴収課長 では、労働保険徴収課長から一括して御回答申し上げます。まず、労働者災害補償保険法第31条第1項の規定に基づき新たに費用徴収の対象になった事故により保険給付を受けるようになった件数(人数)は、令和6年度で161件です。労働者災害補償保険法第12条の3の規定に基づく不正受給者から新たに費用徴収を行った件数は、令和6年度で7件となっております。
労働保険の保険料の徴収等に関する法律に関しましては、労働保険の保険料の徴収等に関する法律第15条第3項、第19条第4項等の規定に基づく認定決定通知書については、令和6年度で約10万件です。この中には、事業主が申告書の提出を行わない場合や申告書の記載に誤りがある場合などが含まれております。また、労働保険の保険料の徴収等に関する法律第27条第2項の規定に基づく督促状につきましては、令和6年度で約35万件発出しております。ただし、この中には、例えば労働保険料を分割して納付している事業については、同一事業に複数回督促状が送付されている場合もあるということに御留意いただければと思います。件数については以上です。
○笠井委員 御回答ありがとうございました。書面の郵送に伴うコストは相当な金額に上るという印象を受けたところです。前回の当部会における砂原委員の御発言とも重なりますが、行政から国民・企業に対する手続についても、コスト削減の推進や行政事務の効率性、国民・企業の利便性向上の観点から、デジタル技術の活用に向けた御検討をお願いしたいと思います。
また、保険給付の請求や保険料の申告・納付の適性化を確保していく観点からも、厚生労働省におかれましては、電子申請の活用促進も含めて、現行制度の周知広報に努めていただきますよう、よろしくお願い申し上げます。その際には、実効性を高める観点から、督促状の発出を多く受けている事業場の業種規模等を分析することも、検討に値するのではないかと思います。以上です。
○小畑部会長 ありがとうございました。ほかにございますか。御意見、御質問等はございますか。もし特段御意見がないようでしたら、諮問のありました件につきまして、当部会としては「妥当」と認め、労働条件分科会長宛てに報告したいと思いますが、よろしいでしょうか。
(異議なし)
○小畑部会長 ありがとうございます。それでは、そのように進めたいと存じます。
労働政策審議会令の規定等に基づき、本部会の議決をもって分科会ないし審議会の議決とすることができるとされております。それでは、事務局から答申案を読み上げていただきますよう、お願いいたします。
○労働保険徴収課長 それでは、読み上げさせていただきます。御手元にお配りしました報告案の3枚目を御覧ください。労災保険部会から労働条件分科会への報告です。読み上げます。
「社会保険審査官及び社会保険審査会法施行規則等の一部を改正する省令案要綱(労働者災害補償保険法施行規則、労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則及び厚生労働省関係石綿による健康被害の救済に関する法律施行規則の一部改正関係)」について。令和8年3月19日付け厚生労働省発基0319第2号をもって労働政策審議会に諮問のあった標記については、本部会は、下記のとおり報告する。記、厚生労働省案は、当部会所管関係については、妥当と認める。
2枚目ですが、労働条件分科会から労働政策審議会への報告です。「社会保険審査官及び社会保険審査会法施行規則等の一部を改正する省令案要綱(労働者災害補償保険法施行規則、労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則及び厚生労働省関係石綿による健康被害の救済に関する法律施行規則の一部改正関係)」について。令和8年3月19日付け厚生労働省発基0319第2号をもって労働政策審議会に諮問のあった標記については、本分科会は、下記のとおり報告する。記、別紙「記」のとおりとなり、先ほどの3枚目の記のとおりです。
1枚目ですが、労働政策審議会から厚生労働大臣への答申です。令和8年3月19日付け厚生労働省発基0319第2号をもって諮問のあった「社会保険審査官及び社会保険審査会法施行規則等の一部を改正する省令案要綱(労働者災害補償保険法施行規則、労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則及び厚生労働省関係石綿による健康被害の救済に関する法律施行規則の一部改正関係)」については、本審議会は、下記のとおり答申する。記、別紙「記」のとおりとなり、先ほどの3枚目の記のとおりです。以上でございます。
○小畑部会長 ただいま読み上げられた内容で、部会長から分科会長宛て、分科会長から労働政策審議会長宛てに報告し、この報告のとおり厚生労働大臣宛てに答申を行うことといたします。なお、オンラインで御参加の委員におきましては、答申案を後ほど送付いたしますので、よろしくお願いいたします。
それでは、本日予定した議題は以上ですので、部会は終了といたします。事務局より次回日程についてお知らせをお願いいたします。
○労災管理課長 次回の日程につきましては、事務局から追って連絡させていただきます。
○小畑部会長 本日は以上といたします。皆様、お忙しい中、誠にありがとうございました。

