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第92回労働政策審議会勤労者生活分科会中小企業退職金共済部会 議事録
日時
令和8年3月17日(火)10:00~12:00
場所
会議会場及び傍聴会場 厚生労働省省議室
(千代田区霞が関1-2-2 中央合同庁舎5号館9階)
出席者
【公益代表委員】
山本(眞)部会長、清水委員、高木委員、藤澤委員、山本(陽)委員
【労働者代表委員】
奥委員、木村委員、佐保委員、長谷部委員、前田委員
【使用者代表委員】
石井委員、山田委員
【事務局】
田中雇用環境・均等局長、大隈大臣官房審議官(雇用環境、均等担当)、安達勤労者生活課長、折口勤労者生活課長補佐
山本(眞)部会長、清水委員、高木委員、藤澤委員、山本(陽)委員
【労働者代表委員】
奥委員、木村委員、佐保委員、長谷部委員、前田委員
【使用者代表委員】
石井委員、山田委員
【事務局】
田中雇用環境・均等局長、大隈大臣官房審議官(雇用環境、均等担当)、安達勤労者生活課長、折口勤労者生活課長補佐
議題
(1) 付加退職金の支給のあり方等について
(2) 令和8年度の付加退職金支給率について(諮問)
(3) その他
(2) 令和8年度の付加退職金支給率について(諮問)
(3) その他
議事
- 議事内容
- ○山本(眞)部会長 おはようございます。皆様、おそろいいただいているようですので、ただいまから、第92回「労働政策審議会勤労者生活分科会中小企業退職金共済部会」を開催いたします。
本日は、使用者側代表委員の佐藤弘太委員、松山孝義委員、丸山洋子委員が御欠席でございます。
また、清水順子委員、高木朋代委員、藤澤陽介委員、山本陽子委員、木村丈博委員、山田佑委員につきましてはオンラインでの御出席となります。
本日は、全委員の3分の2以上、また、公労使委員の3分の1以上の御出席を賜っておりますので、労働政策審議会令第9条の規定による開催に必要な定足数を満たしておりますことを御報告いたします。
本日の部会は対面とオンラインを併用する形式になっていますので、開催に当たりまして、事務局から発言方法等について説明いただきます。
○安達勤労者生活課長 事務局の勤労者生活課長の安達でございます。それでは、私の方から御説明させていただきます。
本日の部会は対面のほか、Zoomによるオンライン形式でも御出席いただいておりますので、開催に当たりまして簡単に操作方法について御説明申し上げます。オンラインの方は事前にお送りしております会議の開催・参加方法についても併せて御参照ください。
部会の進行中は皆様のマイクをオフにしていただくようお願いします。御発言される場合には、会場の皆様におかれては挙手を、オンライン参加の方は手を挙げるボタンを押していただき、部会長から指名があった後にマイクをオンにしていただき、お名前を名乗っていただいた上で御発言ください。御発言が終わりましたらオフに戻してください。
なお、会議進行中に音声が途切れる等の通信トラブルが発生した場合には、事前にお知らせしております電話番号までお電話いただくか、Zoomのチャット機能を御利用いただき事務局まで御連絡ください。また、本日は対面参加の方とオンライン参加の方と両方いらっしゃいます関係で、指名の順番については前後することがあるかと思います。なるべく挙手の順番となるよう配慮したいと思いますが、その点、御了承いただければ幸いでございます。
それでは、本日はよろしくお願いいたします。
○山本(眞)部会長 ありがとうございました。
それでは議事に入らせていただきます。頭撮りはここまでとさせていただきますので、カメラをお持ちの方は撮影を終了してください。
それでは、議題1の「付加退職金の支給のあり方等について」に入ります。まず、事務局から説明をお願いし、その後、委員の皆様から御意見等があればいただきたいと思います。それでは、説明をお願いいたします。
○安達勤労者生活課長 事務局でございます。資料1を御覧いただければと思います。
前回の2月の部会での御議論を踏まえまして、資料1の「一般の中小退職金共済制度における退職金額の水準の検討について(案)」ということで、案をお示しさせていただきました。この資料について御説明を申し上げます。
まず、冒頭の2段落目の「なお」のところでございますけれども、前回の御議論を踏まえ、次期財政検証においては、今回の付加退職金の取扱いの見直しの効果を見極めた上で、引き続き一般中退の財政の安定性に留意しつつ、予定運用利回り及び付加退職金制度について検討を行うことが適当であるということを明記させていただいております。
その上で、具体の内容に移ります。
まず、1つ目の項目については、一般中退の趣旨について改めて確認をさせていただいております。その上で2段落目、今後とも長期的に安定した制度として維持されていくとともに、制度の魅力を高めていくことが必要であるとしているところでございます。
2つ目の項目については、今回の考え方を示すに至った背景でございます。具体的には①②ということでお示しをしております。
まず、①でございますけれども、制度の安定のためには保有する資産が有するリスクに見合った水準の剰余金を確保することが必要となるが、現在、剰余金の目標水準を確保しているということ。
②でございますけれども、国内債券の利回りが現行の予定運用利回り1%を上回るなど、金融情勢の変化が一般中退の財政の安定に寄与しているということで、今回の見直しの背景を整理しております。
具体的な見直しの部分につきまして、3で(1)から(6)まで記載しておりますが、この中で関係する(5)(6)について御説明をさせていただきます。
まず、(5)のところでございます。冒頭のところで、付加退職金の支給のあり方の原則のルールでございますけれども、利益の見込額の2分の1に相当する額を剰余金として積み立て、残りの2分の1に相当する額を付加退職金に充てるとしております。その上で「ただし」ということで、当該付加退職金に充てる額が前々年度の決算における累積剰余金の額に現行の予定運用利回りである0.01を乗じた額を超える場合は、その超えた部分は剰余金として積み立てるとしております。
その上で、今回(6)ということで、今御説明させていただいた(5)のただし書の規定は、前々年度の決算における累積剰余金が5,400億円以上の場合は適用しないとさせていただいたところでございます。
今回、このような形で当部会としての意見を取りまとめをさせていただいたところでございますので、御審議を賜れればと思います。
私からの説明については以上です。
○山本(眞)部会長 今、事務局から説明がありました。前回御議論いただいた趣旨を反映しつつ案をつくっていただいたという形になっていると思います。御意見・御質問等がございましたら、会場の方は挙手をしていただき、オンラインの方は手を挙げるボタンを押していただければと思います。よろしくお願いいたします。
皆さん、この案でよろしいということかと思っておりますけれども、特に御意見・御質問等がないようでしたら、資料1の案を了承するということにしたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(委員首肯)
○山本(眞)部会長 ありがとうございます。
では、次の議題に進みます。続いて議題2の「令和8年度の付加退職金支給率について(諮問)」ということで、こちらについても事務局から説明をお願いして、その後、皆様から御意見等をいただきたいと思いますので、事務局、よろしくお願いいたします。
○安達勤労者生活課長 まず、資料2を御覧いただければと思います。こちらは諮問文ということで記載させていただいておりますけれども、「記」というところでございまして、この付加退職金に係る支給率を0.0061とすることということで諮問させていただければと考えております。その次のページ以降で内容について御説明を申し上げます。
まず、一般の中小企業退職金共済事業の収支状況の推移の令和7年度の見込額のところを見ていただければと思います。収入額から支出額を引いた当期損益金が右の箱の下から2番目ということになりますけれども、561億円になります。
なお、この収支状況の見込額の計算に当たっては、次のページを御覧いただければと思いますが、一定の前提を置いております。とりわけ運用収入の部分の委託運用のところの3月の収益率の計算方法でございますけれども、ここに書いてあるとおりでございまして、3月の収益率については過去5年のベンチマーク収益率の平均値及び標準偏差を用いて、平均値から標準偏差の2倍を差し引くということで、一定の安全率を加味して推計をさせていただいたというものでございます。なお、この取扱いについては、従前からこの部会でお示しをさせていただいている計算方法をそのまま踏襲したものとなっております。
その上で、令和8年度の付加退職金の支給率についてでございますけれども、次のページを御覧いただければと思います。今申し上げたとおりでございますが、真ん中に令和7年度の利益見込額が561億円となっております。また、前々年度の剰余金というのは5,400億円を超えているという状況の下で、これまでの支給ルールですと、左側でございますけれども、支給上限額の関係で54億円だったところ、新しい支給ルールの下では利益見込額の半分を付加退職金の支給に充てるということで280億円ということになります。
前回、この部会での議論の中で、金融環境の変化等の中で退職金の魅力を上げるという観点から、付加退職金の支給額を引き上げる方向で検討すべきではないかという議論があったかと思いますが、その要請にも一定程度、お応えできているのではないかと考えております。
なお、具体の支給率の計算でございます。下のほうを見ていただければと思いますけれども、280億円を一定の仮定の下で令和8年度に退職される方を見込んで推計した額で割って0.0061という結果になるところでございます。これが先ほど申し上げた支給率0.0061に対応するものとなります。
続きまして資料3、付加退職金の支給に伴いまして関連告示が全部で9本ありますけれども、こちらについてもそれぞれ告示を出すことになりますので御報告をさせていただきます。
具体的な支給率等については各々括弧の中に書いてありますけれども、この計算方法については従前の取扱いと変えているものではございません。この9本の告示それぞれについて内容を説明させていただきます。3ページに付加退職金の支給に関する告示の制定に関する関連告示概要というところがありますので御覧いただければと思いますけれども、3つの類型に分かれます。
1つ目が過去勤務掛金の算定に係るもの、これが1つ目の告示でございます。
2つ目が退職金の分割支給に係るもの、これが2及び3の告示に係るものでございます。
3つ目の4、5、6、7、8及び9の告示は他制度からの移換に係るものでございまして、移換に伴って新規に一般中退の被共済者になる場合を主に想定しているケースというのが①の一番下の左側の類型で、また、既に一般中退の被共済者であった場合において他制度から移っている場合を想定しているものが②ということで、この3つ目のケースについては2つに細分化されております。
各々について簡潔に御説明をさせていただきます。
まず、1つ目の過去勤務掛金の通算に関する御説明でございますけれども、4ページに1の告示の概要というものが出てきますので、この図を見ていただければと思っております。ここでは令和8年4月に中退共に新規加入する場合を想定しておりますけれども、加入する場合において、従前から勤務している従業員について、その勤務期間に応じて一定の掛金を納付いただくことによって加入後の期間と通算することができるという制度がございます。
先ほど申し上げたこの告示でございますけれども、このときに過去勤務相当の掛金として納める額を計算する方法を定めるものでございます。具体的に言いますと、過去勤務相当の掛金というのは一番下に書いてありますけれども、通算しようとする月額掛ける予定運用利回り1%に相当する率に付加退職金に相当する率を加えた率で算定されますが、この付加退職金に相当する率を規定するというものでございます。この率は、過去の勤務期間に応じて設定するもので今回は0~0.03の間で定めることになります。これが1つ目の類型でございます。
2つ目の分割支給に関するものは5ページを御覧いただければと思います。中退共の退職金は、一時金による支給のほか、5年又は10年の分割払いを選択できることになっております。この場合において、支給する期間に応じて予定運用利回りに厚生労働大臣の定める率を上乗せするという規定になっておりまして、この上乗せする利率を定めることになっておりますけれども、これについても付加退職金については、現状であらかじめいくら支給するというのを見込めない状況の下で従前からゼロとして取り扱うということになっておりますので、今回もゼロということで取扱うことにしております。
6ページも分割支給に係るものでございますけれども、こちらについては分割払いの途中でお亡くなりになった場合に、遺族の方に残余額を一括して支給する制度でございますが、その際に割り戻す率をどうするかということでございます。先ほどのお話は分割をする際に上乗せをする率がゼロということもあり、割り戻す率もゼロになるということですので、割り戻すときには単に予定運用利回り相当分の1%のみを割り引くという形になります。
7ページでございますが、今度は他制度からの移換に伴うものでございます。移換の場合には、移換に伴って新規に中退共に加入いただく際というのは、図に書いてあるのですけれども、移換する際に極力掛金の納付月数に通算することとしておりまして、通算することによって退職金の支給カーブの関係でより退職金がより多く受給できるということになります。
下のほうに行きますけれども、通算できない残余額について、残余額を予定運用利回りプラス付加退職金に相当する利率を加えたもので外立てで計算をさせていただいて、合わせたものを退職金として支給をする形となります。この外立てで運用した場合の付加退職金に相当する利率を計算するものでございます。これも従前から計算方法が決まっておりまして0.55%となります。
8ページを御覧いただきますと、今度は移換前から既に一般中退の加入者である場合などを想定しているケースでございます。この場合においては、先ほど申し上げた掛金納付月数に通算するという取扱いはせず、移換された資産を全て予定運用利回りプラス付加退職金に相当する利率を加えた利率で運用して退職金として支給をするという取扱いをしておりまして、この際の利率は先ほどと同じ0.55%になるところでございます。
以上、付加退職金の支給率及び関連する告示についての御説明ということで、付加退職金の支給率について諮問させていただくところになります。よろしくお願いいたします。
○山本(眞)部会長 ありがとうございました。
今の事務局の御説明ですが、諮問の部分は支給率を0.0061とすることが結論ということで、それに応じて関連する告示についてはこのような形になるという御報告ということでよろしいですね。
それでは御質問、御意見等ありましたら挙手、もしくは手を挙げるボタンでお示しいただければと思いますが、よろしいでしょうか。
(委員首肯)
○山本(眞)部会長 それでは、当部会として、この厚生労働省案は妥当と認めて、勤労者生活分科会長宛て報告することにいたしたいと思いますが、よろしいでしょうか。
オンラインでご参加の清水委員から挙手がありました。よろしくお願いします。
○清水委員 付加退職金に加えていろいろなパターンの制度が整えられているという御説明で、非常によいと思いました。
一方で、過去の勤務掛金の算定について御説明いただきましたが、これは事業主の方がお支払いするということですが、計算が非常に複雑な感じがいたします。実際にいくらぐらい納付をしなければいけないのかということに対する分かりにくさがあるのかなと思います。こういった制度に関しましては、いくらぐらい納付することによって過去の勤務期間をみなしていただけるのかという具体例などを示しながら資料を作成してお示しすると、事業主、それから、従業員の方、新たに加入される方にとってより分かりやすいのではないかなと思いました。その辺りの工夫も今後はどうぞよろしくお願いいたします。
○山本(眞)部会長 ありがとうございます。
確かに清水委員のおっしゃるとおりだと思いますので、事務局、コメントをいただければと思います。
○安達勤労者生活課長 ありがとうございます。
過去勤務掛金通算ですけれども、令和6年度で見ても5,565件ほどの利用実績があるところでございます。実際はこの制度の運営を担っている独立行政法人勤労者退職金共済機構において、加入の際等に事業主様にはこの制度についての御説明を行わせていただいており、そのための資料も準備していると承っております。ただ、事業主様におかれては分かりづらいという声もありますので、引き続き分かりやすいような御説明でございますとか、あとは従業員の方にも届きやすいような御説明の仕方を、勤労者退職金共済機構ともども厚生労働省としても今後、検討してまいりたいと思っております。
○山本(眞)部会長 ありがとうございます。
続いて、オンラインの山本陽子委員、お願いいたします。
○山本(陽)委員 私のほうも清水委員と同様に、広報の方がこれから重要になってくるのではないかと思っております。今回の見直しに関しては非常に評価しております。
ただ、制度が複雑ですし、利用者にとっては一体どれぐらい増えるのかということがなかなか具体的にイメージしにくいということがあります。これからの制度の持続性を考えると、潜在的な加入者へどうアプローチしていくのか、広報をどのように強化していくのかということが重要になってくると思いますので、モデルケース、具体的にどれぐらいもらうとどれぐらい増えるかとか、今回の見直しでどれぐらい増えて、よりどれぐらい魅力的な制度になったかというのをできるだけ、特に一般の方、潜在的な加入者が、これから加入したいと思えるようなアプローチを可能な限りお願いしたいと思っています。よろしくお願いします。
○山本(眞)部会長 ありがとうございます。
先ほど事務局がそのような趣旨をおっしゃっていましたが、もう一度決意を示していただければと思います。
○安達勤労者生活課長 ありがとうございます。
今回、付加退職金の支給の部分についてもおっしゃるとおり、どのように魅力をPRするかという観点で広報も非常に重要な課題だと思っております。
今回、参考資料の3ということで、付加退職金というものがどのようなもので、どのような形で支給されるのかといったような資料もつけさせていただくとともに、6ページには実際にどのような形でこれまで支給されてきたのかというものもお示ししております。
まさにどのような形で受給額が増えるのかといった効果的な広報についても、厚生労働省として、また、勤労者退職金共済機構とも連携して考えていきたいと思います。
○山本(眞)部会長 山本委員、よろしいでしょうか。
それでは、厚生労働省の案を妥当と認めて、勤労者生活分科会長に宛て報告をするということで、報告案の配付を事務局よりお願いします。オンライン参加の皆様には画面での共有をお願いします。
(報告案表示・配付)
○山本(眞)部会長 先ほど御了承いただいたものを妥当と認めるということで分科会長宛てに報告をする内容のようです。労働政策審議会令7条7項で、この部会の議決をもって分科会の議決とすることができ、その分科会の議決をもって審議会の議決とすることができると定められているので、この報告案の内容で厚生労働大臣宛てに答申されることになりますが、それでよろしいでしょうか。
(委員首肯)
○山本(眞)部会長 ありがとうございます。それでは、そのように進めていただくようにいたします。
議題2は以上でございます。
続いて議題3の「その他」に入ります。その他については、事務局からまた説明をお願いし、その後、皆様から御意見等をいただければと思います。よろしくお願いいたします。
○安達勤労者生活課長 資料4を御参照いただければと思います。
この部会においては、特定業種退職金共済制度における財政検証を踏まえ、令和7年3月19日にとりまとめを行い、特定業種を取り巻く状況の変化等に応じて今後の制度のあり方について検討を行うことが適当であるとされたところでございます。
今般、建設業と林業について、それぞれ関係者等々の動きがありましたので御報告をさせていただくものでございます。
なお、令和7年度のとりまとめでございますが、建設業においてはここに記載されておりますように、退職金額の水準の向上等に資する施策の検討、また、林業においては制度のあり方そのものの検討が記載されております。具体の内容は次のページにとりまとめの抜粋という形でお示しをさせていただいておりますので、適宜御参照賜れればと思います。
2は、業種ごとの具体的な動向でございます。
まず、建設業でございますけれども、この部会でのとりまとめを踏まえ、勤労者退職金共済機構が事務局となって、学識経験者、建設業関係団体、労働団体等で構成される検討会議を設置いただき、また、令和7年4月より議論が開始され、同年9月に報告書がとりまとめられたところでございます。この検討会議でございますけれども、複数掛金制度の導入等、幅広い議論が行われたところでございます。
また、林業では、森林・林業基本計画に基づいて、林業従事者の通年雇用化等の林業従事者の処遇改善を推進している状況にあります。このような業界の変化を踏まえ、業界団体からは、林退共加入者について林退共から一般の中小企業退職金共済制度への移行に関する御要望の声をいただいているところでございます。
私からの御報告は以上でございます。
○山本(眞)部会長 特定業種退職金共済制度については、当部会でもお話が出ており、それに基づいて業種ごとに御検討いただいたようですが、それについて御質問や御意見等がございましたら手を挙げていただくか、もしくはボタンを押していただくことでお示しいただければと思います。よろしくお願いいたします。
長谷部委員、お願いします。
○長谷部委員 全建総連の長谷部でございます。特退共制度の件で御説明をいただきましてありがとうございます。
ただいまの事務局の御説明にもありましたとおり、私ども全建総連も委員として参画をさせていただきましたが、建退共制度につきましては、学識者、有識者、元請、専門工事業団体、労働組合など、関係する方々が参画する検討会を設置していただきまして、昨年9月に検討会としての報告書をとりまとめていただきました。
報告書の中では建設業、特に現場技能者の担い手不足、育成が喫緊の課題となっている中で、昨年12月に全面施行されました第三次・担い手3法、労務費基準、CCUSレベル別年収などを含め、技能者の処遇改善を推進していく上で建退共制度の魅力を大きく高めていくことが急務であり、他産業と遜色のない退職金制度として1,000万円以上の退職金支給を目指していくこと、建設キャリアアップシステム、CCUS等に基づいた加入者の技能・能力評価に応じて、より多くの退職金が支給される仕組み、複数掛金制の導入、さらに上限が800円に設定されております掛金の上限額引き上げなどが関係者の一致した意見として挙げられております。
こうした仕組みの導入、建退共制度の改善に当たりましては、現行で掛金額を一律としていること、また、掛金上限を800円としている制度の見直しが必要であることを含めまして、検討すべき課題がある点につきましては承知をしているところでございます。
一方で、今回の建退共制度の見直しにつきましては、業界に関わる関係者が担い手の確保・育成に向けた喫緊の課題として一致して挙げている内容でございまして、早急に見直しに向けて御対応・御議論をいただくようにお願いを申し上げます。
併せまして、林業におきましても制度の見直しをお願いする団体の意見が出されているとのことですが、安定的な制度の運営を図るためには、制度を利用する関係者の意見は重要であると考えておりますので、林退共制度につきましても御対応いただきたく、よろしくお願いいたします。
以上でございます。
○山本(眞)部会長 ありがとうございます。
ほかに御意見はありますでしょうか。
石井委員、お願いします。
○石井委員 石井と申します。林退共における一般中退共への移行を検討するに当たり、一般の中退共の財政の安定を損なわないよう、中退共の財政に与える影響について十分な検証が必要だと考えております。
移行の際、例えば先ほど御説明があったように、過去勤務期間の移行のパターンや、そのようなところも含めて林退共加入者の加入期間の取扱いなど、一般中退共への合流に向けた課題を洗い出し、丁寧に議論をしていくことが必要ではないかと考えておりますので、そうした点についてよろしくお願いいたします。
○山本(眞)部会長 ありがとうございます。
オンラインの藤澤委員、お願いいたします。
○藤澤委員 建退共制度の退職金水準を引き上げていくという話ですが、中退共でも特退共でも掛金の限度額の引き上げの議論があってしかるべきと考えています。そうしないと、実質的な退職金の水準が減少していくような状況になっていると思っています。
関連するところで、社会保障審議会の企業年金・個人年金部会の委員をやっているのですが、2024年の12月に議論の整理のペーパーを公表しています。その中で、iDeCoですとか、企業型確定拠出年金の拠出限度額を引き上げるということで、経済社会情勢の変化を踏まえた見直しを行うべきという提言を行っています。それを受けて2025年の税制改正で拠出限度額の引き上げということにつながっています。
今年になって企業年金の見える化等に関する懇談会が開催されていますが、そこでも確定給付企業年金におけるインフレ抵抗力の確保に係る取組事例の共有が行われています。ですので、中退共、特退共についても掛金の限度額の引き上げの議論を行ってもいいのではないかと思っていますし、そのことが制度の魅力向上に資するような形になると思いますので、ぜひ検討いただきたいと考えております。
以上です。
○山本(眞)部会長 ありがとうございます。
今の委員の皆様の御意見について、事務局のほうからコメントをお願いいたします。
○安達勤労者生活課長 ありがとうございます。複数の委員の方から様々な御意見をいただいたところでございます。
皆様の御意見を総合すると、特定業種の制度のあり方、また、一般中退の掛金の引き上げという話もありましたけれども、制度の見直しのあり方等について、より議論を深めるべきではないかというような御意見だったかと思います。
皆様の方で御異論がなければ、制度の見直しに関し、今後の部会での議論の進め方について整理をさせていただき、開催頻度のあり方も含めて検討したいと事務局としては考えておりますが、部会長の御差配を賜れればと思ってございます。
○山本(眞)部会長 今の事務局からのコメントについての私の意見を申し上げる前に、高木委員から御意見があるようですので、御発言いただきます。よろしくお願いします。
○高木委員 まず建退共についてですが、最終的な退職金の水準を上げるということを目的として複数掛金制度を導入するということで、これも正しき方向だと考えています。
そして、より私が問題視しているのは林退共の方ですけれども、この部会でも何度も取り上げられましたように、長きにわたって林退共の不安定な運用への懸念ということが議論されてきたところで、今は安定性を図るために一般の中退共への移行を図るという声が上がっているということだったと思います。これもタイミングというものがあると思いますし、そして、法改正も必要になってくるということがあって、スピード感を私は心配しております。法改正を経るということはなかなか大変な手順を踏むということになりますので、少しでも早くスピードを上げて、よき方向に向かえるように願っております。
こうした点について、議論を深めてからの改正になると思うのですけれども、今後どのような手順を踏んでいくのか、現在分かっていることについて事務局からお話を少しお伺いできればと思います。いかがでしょうか。
○安達勤労者生活課長 皆様から様々な御意見をいただくとともに、先ほど石井委員から御指摘のあったとおり、具体的に検討すべき論点があるということについて、事務局としても承知しているところでございます。いずれにいたしましても、そうした論点に関する考え方も含めて、事務局でも取扱いを整理させていただいて、部会の次回以降の開催のあり方について、また追って調整させていただきたいと考えておりますがいかがでしょうか。
○山本(眞)部会長 ありがとうございます。
今、高木委員がおっしゃったようにスピードも必要ですし、せっかく建設業・林業においても検討してくださった結果もあるので、事務局の方で早めにいろいろ整備を進めていただいて、この部会でも頑張って検討を進めていくとした方がいいだろうと私は思っているのですけれども、皆さんもそれでよろしいですか。お時間をいただくこととなり、きっと御負担をおかけすることにはなると思いますけれども、それが役割だと思いますので、そのように私は考えておりますがいかがでしょうか。
(委員首肯)
○山本(眞)部会長 よろしいですか。
では、そういう形で事務局に早急にいろいろな整理を進めて論点出しもしてもらって、次回の日程等も早めに検討いただくとしたいと思います。よろしいでしょうか。
○安達勤労者生活課長 今いただいた様々な課題について、事務局においてできるだけ早期に調整するように努めてまいりたいと思います。
○山本(眞)部会長 それでは、そのようによろしくお願いいたします。
では、本日の議題は以上なのですが、その他、何か全体を通して御意見等があれば承りますがいかがでしょうか。
高木委員、お願いします。
○高木委員 たびたびすみません。最初の方で御説明のあった議題1に関係することですが、新しい支給ルールの下で付加退職金の支払額が54億から280億に上がるということで、これは大変な魅力度だと思うのですけれども、先ほどから議論に出ています広報が重要になってくるという話でした。魅力度が非常に高まったときに、どうやってそれを周知するのかということがとても大切になってくると思っていまして、それは加入者と加入事業主だけではなくて、その周辺の方にもきちんと知っていただくことが今の時期は大切になってくると思うのです。
今現在、どのような形で広報していて、この魅力度が高まっているこのタイミングで、これからどのように、周知の方法を考えているのか、その辺りを今一度お伺いしたいと思います。いかがでございましょうか。
○山本(眞)部会長 では、事務局、よろしくお願いします。
○安達勤労者生活課長 通例でございますけれども、この中小企業退職金共済制度に関する様々な広報は、勤労者退職金共済機構と連携して取り組んでいるところでございます。例えば今回の付加退職金の部分については、これまで行ってきた通常の広報、事業主の方への働きかけ、パンフレット等も含めて様々なものを行っています。例えば厚生労働省自体が行っている広報ツール、Xやプレスリリース等の様々なものがありますので、必ずしもこれまで十分に使っていなかったものも含めて、しっかりと広報を行ってまいりたいと考えております。
いずれにしろ、委員に今おっしゃっていただいているとおり、この辺りの広報をしっかりしていただきたいという御意見は、前回の部会でも御発言いただいていたことでもございますので、しっかりと受け止めて、関係者に伝わるような方法を考えていきたいと思います。ありがとうございます。
○高木委員 よろしくお願いいたします。
○山本(眞)部会長 前田委員、よろしくお願いします。
○前田委員 連合の前田でございます。先ほどの長谷部委員の御発言の中に、建退共の掛金上限の引き上げという話がありました。こちらに賛成ということなのですけれども、一般の中退についても長いこと掛金が据え置かれているような状況にあると思います。こちらは物価の顕著な上昇なども踏まえまして、併せて議論を開始すべきでないかと、先ほど藤澤委員も同様なことをおっしゃっていましたけれども、労働の立場からも同様の意見だということを付け加えておきたいと思います。
○山本(眞)部会長 ありがとうございます。
今後の論点整理のところで、そのあたりも前向きに検討していただければと思いますのでよろしくお願いいたします。
ほかに何か皆さんございますか。よろしいですか。
それでは、本日の議題はこれで終わりにしたいと思います。
事務局から何か御発言があればお願いいたします。
○安達勤労者生活課長 次回以降の部会につきましては、先ほどいただいた御意見も踏まえて調整させていただきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。
以上です。
○山本(眞)部会長 それでは、本日の部会はこれで終了させていただきます。ありがとうございました。

