電力の安定供給のための労使の取組状況等に関する会合 議事録
労働基準局労働関係法課
日時
令和8年3月6日(金) 15:30~17:00
場所
厚生労働省労働基準局第一会議室(中央合同庁舎5号館16階)
(東京都千代田区霞が関1丁目2番2号)
(東京都千代田区霞が関1丁目2番2号)
出席者
片山 修(全国電力関連産業労働組合総連合 会長代理)
渡邊 慎之介(全国電力関連産業労働組合総連合 労働政策局長)
菅村 裕子(日本労働組合総連合会 労働法制局長)
藤中 宏道(電気事業連合会 総務部部長(労務担当))
牛尾 剛(送配電網協議会 ネットワーク企画部長)
坂下 多身(日本経済団体連合会 労働法制本部 統括主幹)
渡邊 慎之介(全国電力関連産業労働組合総連合 労働政策局長)
菅村 裕子(日本労働組合総連合会 労働法制局長)
藤中 宏道(電気事業連合会 総務部部長(労務担当))
牛尾 剛(送配電網協議会 ネットワーク企画部長)
坂下 多身(日本経済団体連合会 労働法制本部 統括主幹)
- オブザーバー
経済産業省資源エネルギー庁電力・ガス事業部電力基盤整備課課長補佐(企画調整・総括)
- 事務局
労働関係法課長
労働関係法課長補佐
労働関係法課長補佐
議題
(1)電力の安定供給のための労使の取組状況等に関する会合について
(2)次世代の電力システム構築へ向けた検討状況について
(3)電気の安定供給に向けた労使の取組状況について
(4)意見交換
(2)次世代の電力システム構築へ向けた検討状況について
(3)電気の安定供給に向けた労使の取組状況について
(4)意見交換
議事
○労働関係法課長補佐 ただ今から電力の安定供給のための労使の取り組み状況等に関する会合を開催させていただきます。出席者の皆様におかれましては、大変ご多忙の中、お集まりいただきまして誠にありがとうございます。
出席者の皆様のご紹介でございますが、大変恐縮ながらお手元の出席者名簿をもってご紹介とさせていただきます。また、本日はオブザーバーとして、経済産業省資源エネルギー庁電力・ガス事業部電力基盤整備課大西課長補佐にご出席いただいております。それでは議事に入ります。
「電力の安定供給のための労使の取組状況等に関する会合について」につきまして、事務局より資料1に沿ってご説明させていただきます。
○労働関係法課長 それでは、資料1に関しましてご説明をさせていただきます。まずもって、昨年11月に取りまとめた部会の報告に関しましては、皆様のご協力、積極的なご議論、ご尽力に事務局としても大変感謝をしております。ありがとうございました。
会合の開催の経緯でございますけれども、これは部会報告書の抜粋でございますが、今後のスト規制法の在り方については、安定・成熟した労使関係に加えて、現在、検討されている次世代の電力システムに向けた制度改正による取組の進展の状況とその影響を十分に検証した上で、国民生活及び国民経済の視点からの納得性も念頭に、安定供給を支える電気事業の業務の代替性等の確保によるリスク・マネジメントの進展の状況を総合的に勘案して、スト規制法の廃止も含め、その在り方を引き続き検討すべきであるとされたところでございます。
なお、部会報告においては、今般は意見の一致に至らなかったが、次世代の電力システムに係る取組による電気事業の業務の代替性や事業者間の競争環境・連携体制の検証とあわせて、国民や需要家の必要な納得を得られるようにするため、上記のような、今後の電気事業を取り巻く環境変化の下においても、労使関係が良好であることについて継続的に国民や需要家の理解を得ていくことや、将来的に労働関係調整法の枠組みの下での事前規制など国民の安心と電力の安定供給を確保するための代替措置に関する議論を十分に深めることができれば、スト規制法の在り方について、さらに一歩踏み込み、公労使委員の共通した認識の下、廃止に向けた議論も可能になることも考えられる。また、このような議論を可能にするためにも、今後の電気事業を取り巻く環境変化も注視しながら、電力の安定供給のための労使の取組状況等について確認・共有等を行う場を設け、労使の知見を継続的に蓄積していくことで、将来的な検討につなげていくことが望まれるとされたところです。この部会報告を踏まえまして、本日、労使の知見を継続的に蓄積していくということを目的としまして、第1回目の労使関係者による会合を開催し、今後、年1回程度開催することを考えています。
2枚目のテーマの例でございますけれども、自然災害等に対する電力の安定供給や復旧に係る取組、また、有事の際の応援に関する体制整備に係る労使の取組、また、良好な労使関係の維持・発展のための好事例等についてということで例示をしておりますが、テーマについてはご相談しながら準備したいと考えております。こうした形で開催していくということで考えておりますが、よろしいでしょうか。どうぞよろしくお願いいたします。
○労働関係法課長補佐 続きまして、議題2「次世代の電力システム構築へ向けた検討状況について」につきまして、資源エネルギー庁様より資料2に沿ってご説明いただきます。よろしくお願いいたします。
○資源エネルギー庁電力基盤整備課長補佐 資源エネルギー庁電力基盤整備課の大西でございます。
既に、ここにご出席の各機関にもご参加をいただきながらご議論を進めてまいりましたが、資源エネルギー庁の審議会において、電力システム改革の検証というものを昨年行いまして、それを踏まえて、改めて現在の制度の中で、課題となっているものを見直すべきところを有識者の方々を交えて、ご議論いただいております。昨年末にその審議会で中間整理ということで取りまとめていただいております資料に沿って、最近の電力システムの見直しに関する議論について、少しかいつまんでご紹介を差し上げたいと思います。
今投影されているスライドをご説明いたします。「次世代の電力システム構築に向けて」ということでございますが、大きく上の水色の1ポツ目の「電力システム改革の次のフェーズに向けた電気事業の制度整備」と、2ポツ目の「次世代の電力産業のあり方」という両輪で、昨年来ご議論いただいております。
一つ目は、制度整備とありますとおり、今の制度をどういうふうに見直していくのか、あるいは今、その直面している課題に対して、追加的に新しい制度を整備すべきではないかというご議論をいただいてまいりました。この議論を踏まえて、今、その中で、すぐに手当ができるものは、それぞれの今の運用を変えるとか、そういったことで手当てをしていくということに取り組んでおります。また、法制度の変更が必要なものに関しては、改正法案を提出すべく、今取り組んでいるというところでございます。
それから、中身に入りますと、1ポツ目の方は、(1)供給力確保、(2)電力ネットワークの次世代化、(3)事業者の創意工夫と規律を両立する電力取引環境の整備、とございますが、(1)は主にその電源、電力をどのように必要な量を確保して、電気供給いただくか、そのための燃料をどのように確保するかといった話です。
(2)は、その発電された電気をしっかり電力ネットワークを通じて供給できるように、さらにはそのネットワークを強化していくために必要な取組ということでございます。
(3)は、電力取引環境整備ということで、小売事業者さんにどのように安定供給していただけるような中長期的な取引環境を求めるのか、そういったことを検討しております。
(1)の供給力に関しては、一つは足元、電力需要が、これまで右肩下がりであったところ、最近はそのデータセンターが増えている、あるいは半導体製造工場が増えているというところで、今後、中長期的に、まだ電力需要が伸びてくるということが見込まれております。それに対応するために、今ある電源だけでは足りず、新しい投資が必要になってくると考えておりまして、そういう電源投資をどのように後押ししていくかという必要な制度整備の検討をしていただいているところでございます。それから、中長期的な需要がどのように増えていくのか、あるいはその需要に対して供給力が足りるのかといったところの見通しも、精緻にやっていくということが必要でございまして、それに必要な手当や取組を行っていくというのが②でございます。③は、発電するにあたって燃料が必要になりますので、その燃料の安定供給に関して、検討しているということでございます。
(2)でございますが、一つ目は、系統整備にかかる事業環境整備ということでございまして、先ほど申し上げたデータセンターが大量に増えていく、あるいは半導体工場もそうですし、最近、蓄電池をたくさん、系統に接続をしたいというご要望がございます。その中で、その系統をしっかり増強していくために必要な手当ができるように制度の整備をしていくということが必要でございます。また、地域間の送電線に関してもしっかりと整備を進めていくために、ファイナンスの必要な手当を行っていくということにも取り組んでいきたいと思っております。それから、そのエリア内の系統の増強に関して、たくさんご要望いただいていて、なかなか直ぐに工事ができない、事業者さんの求めるスピード感で、増強ができないという状況がございますので、あらかじめ必要な地域を特定した上で、先行的に系統を整備いただいて、そこでスムーズにデータセンターに接続できればということを考えております。
その他、既存の制度の中で、できるだけ早期に事業者さんに系統につなげていくような取組というものも、③の方法で手当をしていくということを検討しております。また、電源と送電線系統を含めて、公的なファイナンスも整備したいと思っております。
(3)は、事業環境整備ということでございまして、小売電気事業者さんに、まさに今中東情勢もございますけれども、そういう外部環境の大きな変化に耐えきれない事業者さんも出てくるので、ある程度、中長期的に必要な供給力を、確保いただくような仕組みができないかということで検討しているところでございます。
環境関係の世界的な状況、例えばGHGプロトコルというのが今後入ってくる中で、非化石証書とか、そういった環境関係の制度をどういうふうに合わせていくか、見直していくかというような状況も含めて、今後検討していくことが必要になると思っております。
それから2ポツ目でございます。「次世代の電力産業の在り方」ということでございまして、こちらは上の法改正を含めた制度整備というところは少し切り分けた形で、中長期的にどういうふうにその産業がより成長していくために必要な手当というか、取組というのは何だろうというのをご議論いただいているということでございます。一つは、「ステークホルダーの期待も踏まえた事業展開の推進」ということでございまして、ここも様々、ざっくばらんにご議論いただいているところでございますけれども、もう少しその垂直の連携とか、水平の連携、あるいは多角化、国際展開も含めて、どういう事業のあり方があるんだろうというところを、海外の事例も踏まえてご紹介をしているというものでございます。
(2)については、「GX戦略地域制度」というのを内閣官房中心に昨年来取り組んでおります。これについて、先ほど申し上げたようなデータセンターをなるべく早く設置するため、系統接続するための戦略地域を選んで、そこで集中的に系統整備を行うとか、あるいは脱炭素電源地域貢献型という補助金なんですけれども、電源立地地域に需要家さん、産業をしっかり呼び込んで、そこでその電気を地産地消していただくと。そこで、その地域に産業を呼び込むことで、発電所もその地域もwin-winな形で発展していただく、そのための補助金を今回、予算案として計上させていただいておりまして、それをしっかり使っていくということを考えております。
(3)でございますけれども、「次世代の電力産業を支えるサプライチェーン・人材の確保」ということでございまして、これも中長期的に取り組むべき課題だと思っております。今後、人材も減少傾向にあって、このままでは系統整備もそうですけれども、なかなか人手も足りていない。そのためにスケジュール、系統整備の工期の制約も出てきてしまっているというような状況もございます。そこをどういう風にしたら改善していけるのか、より若い人材も含めてこの業界に入ってきていただいて、しっかりと日本の電力産業を育てていただけるのかというところの打ち手を考えるべく、当省の産業保安グループとも連携しながら、サプライチェーンや人材の調査をしております。今後それを踏まえて、どういう政策的な対応が可能なのかというのを議論していければということを考えてございます。
簡単ではございますが、電力システムのための見直しを検討しておりますというご紹介でございます。
○労働関係法課長補佐 ありがとうございました。それでは、資源エネルギー庁様のご説明につきまして、ご質問等ございましたらご発言をお願いいたします。
よろしいでしょうか。
続きまして、議題3「電気の安定供給に向けた労使の取組状況について」につきまして、一般社団法人送配電網協議会ネットワーク企画部長牛尾様より資料3に沿ってご説明いただきます。よろしくお願いいたします。
○牛尾部長 送配電網協議会の牛尾です。
資料3、令和6年の能登半島地震に伴う復旧に向けた電力各社による対応の状況についてご説明いたします。
1ページは、能登半島の地震の振り返りです。発生は1月1日の元旦の夕刻16時10分でした。推計震度分布図にて、能登半島周辺の震度をお示ししておりますが、震度7を観測していました。地震発生後は全体で4万戸が停電しており、この停電に対して復旧作業にあたりました。
北陸電力グループでは発災当初から電力会社や協力会社の方などにより、正月ではありましたが、作業員の方々や電源車等の応援を受けながら、連日1,000人超の規模で対応を行いました。発災後の状況としては、建物の倒壊や積雪、道路の崩落や土砂崩れ、場所によっては、火災も発生している状況でした。
2ページは停電復旧の推移を示しています。国や自治体と優先順位を確認しながら重要な施設、大規模病院や市町役場、大規模な避難所等を優先して復旧を進めていきました。他電力の応援は1月2日に準備、1月3日に到着、1月4日から稼働という形で、近いエリアから順次応援が入る状況でした。復旧に際しては、病院等の重要施設や避難所、避難されている方々への送電を優先して進めました。その結果、1月8日までに大規模なところには送電が完了し、1月10日には全避難所へ送電が完了しました。立ち入り困難箇所を除き、月末には、概ね送電が完了しました。
3ページは視覚的に復旧状況を表しています。停電については、約4万戸から順次減少しており、自治体や道路関係機関とも連携しながら、アクセス状況の改善に合わせて順調に復旧を進めていきました。その結果、通電火災が起こる可能性があり、お客さまの設備の健全性確認が必要な個所を除き、3月15日(約2か月半)で復旧が完了しました。
5ページは、実際どのような被害状況の中で復旧作業を行っていたかを示しています。送変電設備では、鉄塔の変形や、変圧器の絶縁部分であるブッシングの破損がありました。さらに、敷地のひび割れや避雷器の折損などの設備被害についても順次復旧を行いました。特別高圧設備は別ルートからの送電が可能であったため、発災当日の17時13分に、約1時間程度で復旧が完了しました。
6ページは、配電設備の被害状況です。配電設備は面的に設備が広がっており、電柱の傾斜や折損などの被害が発生しました。道路の寸断や液状化もあり、復旧にあたっては道路が確保されなければ現場に到達できないという厳しい状況の中で復旧作業に当たっていただきました。
7ページは発電設備の被害状況です。震度6強の地震を観測した七尾大田火力発電所では、発電機は保護装置によって自動停止をしました。一方で石炭火力設備全体としては、石炭を砕いて発電設備に向かって運ぶための払出機の倒壊やレールの変形、さらには煙突の座屈などの被害が発生しました。こちらは、夏の需要が高まる時期までの運転を目指し復旧作業を進めた結果、2号機は5月、1号機は7月に運転を再開しました。
8ページは北陸電力の非常災害対策本部の体制です。体制図には全ての部署が含まれており、全社を挙げて復旧にあたったことを確認いただけると思います。本店各部室および各支店支社が一体となり、後方支援を含め復旧対応にあたりました。復旧に従事する方々が作業に集中するためには、後方支援の充実が不可欠であり、復旧に際してはその点も含めて、しっかりと対応してきました。
9ページは配電設備の復旧に多くの方々に作業に当たっていただいたこと、および他電力からの応援派遣の状況を示しています。最大で1日1,400人の方々が復旧作業に従事しました。グラフでは1月1日に連絡し、1月2日準備開始、1月3日に到着、1月4日から作業開始といった流れで電力各社が迅速に駆けつけていた状況が確認できます。
10ページは、復旧拠点についてです。復旧作業にあたり、大人数が参集できる拠点が必要であり、今回は民間企業間の取り決めに基づき、アルプラザ鹿島を拠点として対応しました。
11ページは、復旧作業の背景にある災害時連携計画について説明しています。一般送配電事業者は、災害発生時にどのようにして動いていくのかを事前に取り決めており、今回のような相互応援を円滑に行うというためのルールや共同訓練の実施なども、この計画に基づき実施しています。本計画は、送配電網協議会のホームページでも公開しており、その中では詳細な規定についても掲載をしています。
12ページは、後方支援の重要性の詳細です。復旧拠点として、今回はアルプラザ鹿島やのと里山空港を支援拠点として整備しました。また、対策本部と後方支援の現場をつなぐため24時間常時連絡ができるように人員を配置して、円滑な現場の作業など支援に携わっていただく体制を構築しました。車両や復旧資材の手配では、発災当初は車両の調達配備に苦戦しましたが、レンタル会社の協力も得て改善をはかりました。さらには、道路の復旧に合わせ運送会社の協力を得て物流も確立していきました。配電の事務作業応援では、土日も含み、全部門から配電部や最前線の配電センターへの後方支援人員を派遣しました。このように、実際の設備の復旧作業だけではなく、事務方含めて一丸となって対応に当たった様子が、本資料から確認できます。
13ページは、もう少し実際の復旧作業に近いところの作業内容です。復旧では避難所へ電源車を持って行き、発電機を回すことになりますが、これには燃料を給油しながら、発電を継続する必要があります。燃料を届けるためには、一箇所に燃料をたくさん集め、順次この電源車に運び、給油をしたらまた次の箇所に行くといったような作業をする必要があります。現地での対応に際しては、実際の復旧に携わる技術系の方々に加えて事務系の方々も含まれており、例えば、その電源車のところで給油の対応や、ドラム缶の調達・運搬、タンクローリー車の24時間体制での配備などの業務に従事いただきました。
14ページでは、作業員や後方支援の方々など復旧従事者の作業環境支援です。被災地では、し尿処理が課題として上がってきますが、こちらも北陸電力グループが一体で対応にあたりました。自治体によるし尿回収は、避難所優先となり大きな課題となっていましたが、経済産業省のリエゾンの力も借りながら処理体制を確立していきました。道路が分断され水が止まったりしている中で、現地の宿泊場所自体の確保が課題でしたが、各所の協力、例えば旅館や個人の方々やトレーラーハウス、コンテナハウスも活用しながら復旧活動を続けてまいりました。以上のように復旧に際しては、グループが一丸となって復旧活動を継続しました。
15ページは、対外発信の状況です。連日プレスリリース等を通じて、原子力に関する情報も含め、復旧作業がどういった状況にあるのか、応援がどれくらい入っているのかといったところをタイムリーに発信してまいりました。以上で説明を終わります。
○労働関係法課長補佐 ありがとうございました。続きまして、同じく議題3につきまして、全国電力関連産業労働組合総連合渡邊労働政策局長より資料4に沿ってご説明いただきます。よろしくお願いいたします。
○渡邊労働政策局長 資料4をご覧ください。
まず、1ページ目では、電力総連の組織概要について触れております。電力総連は連合に加盟する産業別労働組合であり、大きく分けると全国12の各構成総連から成り立っております。連合の組合員数約700万人のうち、電力総連の組合員数は約19.4万人となっております。
また、2ページ目になりますけれども、電力総連に加盟する組合は全部で242ですが、それぞれの地域ごとの構成総連という単位で加盟しています。能登半島地震においては、北陸電力総連が主に被災地の構成総連として対応したということです。北陸電力総連の単組ごとの大まかな組合員数は、右側に記載をさせていただいているところです。
3ページ目は、被災状況です。先ほど使側からもご説明がありましたけれども、1か月以内の間には相当数の停電数が減ったという内容となっております。詳細はお読み取りいただければと思います。
4ページ目は、実際の設備の被害の状況です。私たちの電気の設備だけではなく、ライフラインすべてが被害を受けている状況でした。
5ページ目は、復旧の状況について記載しております。実際の復旧の流れということで、下段の方には、それぞれの日時による停電復旧の応援の状況を記載しておりますので、お読み取りいただければと思います。
6ページ目は、実際の設備の被害の状況です。今回の地震被害のうち、大型設備では火力発電所の被害がありました。発電機自体には大きな損傷等はないのですが、それに関連する機器へのダメージがありました。下段の写真等をご覧いただければ分かるとおり、大きな設備被害がありましたが、完全復旧ではございませんけれども、1月中には改修等で復旧している発電所もあるということです。
7ページ目は災害復旧に関する労使の取り組みです。組合員の皆さんが災害に対して復旧作業にあたるにあたっての事前の対応として、年に一度開催される労働組合と会社経営層との協議会や、毎年夏季と冬季に実施している安全衛生の推進運動の取り組みの中で、安全衛生に関わる情報や災害発生時の復旧体制について共有を行い、労使の協働体制を確立しています。また、安全意識のさらなる向上を目的に、労使での安全パトロールも積極的に取り組んでいます。写真は実際に北陸電力の中でやられている屋外作業の安全パトロールと、発電所の中の作業ということで災害ゼロを目指した取り組みを掲載しております。
8ページ目は今回の能登半島地震の復旧に向けた応援状況についてです。災害復旧計画に基づき、延べ人数としては4,800名程度の方々が全国から駆けつけて復旧作業に当たりました。8ページと9ページにわたってが、それぞれの各電力ネットワークの会社からの応援の形になっております。
10ページ目は、能登半島地震の復旧作業に直接従事した従業員、組合員からいただいた声です。先ほどもありましたけれども、道路の問題はもちろん、水が一番大変だったと聞いております。水がないと食事もできないですし、お風呂やトイレもということで、そういった厳しい環境の中から、食事も控えながら復旧作業に従事したというお話もいただいております。寝る場所については、やはりまだ余震等もある中で、仮眠等も含めて恐怖を感じてなかなかゆっくり休まることはなかったなどという様々な声が挙げられました。組合員自身やその家族の方も被災者である中、復旧作業に従事をしなければならないということで、特に休息、精神的ケアに関する声が多くありましたので、労使で共有して対応をはかったというところであります。
11ページ目には、復旧に向けた取り組みということで、今ほどもありましたけれども、余震が続く中での対応という中、組合員本人が被災されている状況でありながらも、電力関連産業で働く者として高い使命感のもと、1日も早い復旧を願い、全国各地からの応援者とともに安全最優先での作業に取り組み、停電の早期復旧を成し遂げたということです。北陸地方においては、過去に経験のない未曾有の大震災ということで、労使で24時間体制の情報連携を実施しながら、組合の意見や要望を共有しつつ、現場の作業の改善にも努めました。今後も本事例を教訓としまして、労使協働により災害対応能力のさらなる向上に取り組むとともに、近年頻発している様々な自然災害を克服し、電力の安定供給に向け労使で努力を重ねたいということで、最後まとめをさせていただいているところです。以上です。
○労働関係法課長補佐 ありがとうございました。
それでは議題4の意見交換に入りたいと思います。労使の取り組み状況に関するご質問等も含めてご発言がありましたらよろしくお願いいたします。ではまず使用者側の説明資料に関しましてお願いします。
○菅村局長 ご説明ありがとうございました。資料11ページの災害時連携計画に関しての質問となります。一般送配電事業者では、平時から非常災害時に備えた計画を事前に取り決め、共同訓練の実施などもされているというお話がありました。その上で、今回の能登半島地震では、発災から迅速に対応され、他の電力会社の協力も得ながら復旧作業に1月2日には準備され、1月4日から稼働されたということであり、こうした迅速な対応を伺うと、災害時連携計画がうまく機能したのではないかと思います。この点、災害時連携計画を立てる際に、労使でどのように話し合いをされているのかという点と、共同訓練は電力会社を超えたネットワークの中で実施されているのかをお聞かせいただければと思います。
○牛尾部長 災害時連携計画については、一般送配電事業者が一緒になって検討をしているもので、その検討に際しては、各社の中でも、労側と使側を含めて検討に入っていただいた上で、策定されているものだと考えています。
基本的な考え方として、まず大規模な災害が発生すると、(被災エリアではない)他エリアの方々は自発的に自エリア内で被災事業者の供給エリア近傍まで応援車両等を移動することになっています。その後、被災事業者の要請に基づき移動しますが、その際は、到着してから、食料や水を調達する形ではなく、必要なものは自分たちで持っていくことになっています。また、台風など事前に予測がつく場合であれば、その見込みに応じて対応することもできますが、今回のように、地震の場合は事前の予測が当然できません。その場合は、自発的に動き、駆けつけるなど、各エリア単位の班構成がある程度自立的に動けるような体制となっています。
ただし、当然、どこを復旧するかは、被災エリアの方々の指示に従う形となります。訓練は3つの地域に分けて少なくとも年に1回は実施しており、統合訓練で10社が集まるということもこれまでに2回実施するなど、平時においてもこのような備えを行っています。
○片山代理 今のご質問に労使の話し合いというご質問もありましたので、電力総連からも回答させていただきます。災害時連携計画の策定以前からも電力会社間の応援はありましたが、令和元年の台風による停電の長期化ということを教訓にしてプッシュ型の応援という形をとっております。それ以降の状況は、今まで説明があったとおり、労使間であらかじめ予測をして、大規模災害が起きる際には要請が来るかもしれないということは労使間で共有をしております。実際にどれぐらいの人員が派遣されるかは、被害規模を見ながら、その時々の判断によりますが、我々働く側としては、ある程度予測をして、誰かしら行く必要があるという心の準備をするという状況になっています。
○坂下統括主幹 皆さん自発的に応援に出られるということに関して質問です。今回能登のケースでは、1月1日に大地震が発生し、ゆっくり休んでおられる中で、応援に向かわれたと思います。このような激甚災害や大きな地震があった際に自発的に応援に行くということですが、道路の状況によってはなかなか現地まで着けないこともあると思います。その中で、どのように情報を集め、連携をし、現場にたどり着いたのでしょうか。およそ1日1,400名ほど集まって対応されていたということですが、現場では現地の方などからその場で指示を受けて動いているのかなど、どのようにされているのかを教えていただければと思います。
○牛尾部長 状況にもよりますが、被災会社が情報を連絡できる状況にあれば、その情報に基づき行動することになりますが、そのような状況にない場合であっても、近隣まで移動して待機し、連絡を待つといった形になります。準備をして、近くまで必要な資機材を持って行くという部分は、この計画によって担保される形になっています。
その上で、実際にどこの場所に向かって復旧してほしい、ここを復旧してほしいといった部分は、連絡が来ないとできないため、そこは被災会社とコミュニケーション取りながら復旧作業を進めていくことになります。
社内での連携に際しては、各社において連絡ルートや出社基準のようなものがあらかじめ定められており、震度によって最寄りの事業所に自動出社するなど、その基準に従い各自が自発的に事業所に向かうなどの行動をします。そして、そこで情報を得た上で、体制を整備し、復旧に従事するといった流れになります。
○菅村局長 北陸電力管内に住んでいる北陸電力の社員の方など、被災地の近くに住んでいれば地震の被害状況等はすぐわかると思います。ただ、例えば、北海道電力管内に住んでいる社員の方なども含めて本当に全国から応援にいらっしゃると思いますが、遠隔地の方は被災地でどの程度揺れたかはご存じないわけです。そうした中でも、労働者は自律的、自発的に応援にいらっしゃる、遠方の方々も被災地のまずは近くに行かれて待機されるというお話だったと理解しています。この点、応援に集まるような基準などはあるのでしょうか。能登半島地震で言えば、被災地に近い中部電力さんなど近い電力会社の方はまだイメージがつきやすいのですが、九州電力の社員の方などの遠方の方々も、自律的、自発的に応援に駆け付けるという点について、遠方の方々はどのように判断されているのかを伺えればと思います。
○牛尾部長 応援に際しては、プッシュ型支援ということで、ニュース等で状況を把握したら、その状況により、まずは準備を始めることになります。少なくとも近隣のエリアであれば、まず行こうという判断になると思います。
○片山代理 プッシュ型の応援体制は、電力会社間で言うと先ほどの説明のとおりですが、そもそも災害はその災害の規模感というものがあります。例えば東京電力エリアで言えば、関東の栃木で災害があって栃木で対応できない場合は茨城が応援に行くといった、災害の規模によって小規模の応援の仕組みがまず各社の中にあります。それが電力会社間でもあるので、まずは自分の会社の中で関係するような現場の応援が常時あることが土壌にあります。そういった意味では、災害が少し遠方で起こった時も、労働者としては、班長がとりあえずメンバーに電話して「お前呼ばれそうな感じだけど大丈夫か」といった先回りをして確認をするという意識が常にあり、実際の災害時にはそういった行動をとるということがあります。
○坂下統括主幹 連携というのは、会社の管理職から指示を受けて動くのか、組合の皆さんの中で、日頃からこのような場合にはこの方法で連絡を取り合うというようなルールがあるのでしょうか。
○片山代理 まずは会社において災害を想定した訓練が年間数回ありますので、その中で連絡ルートや参集訓練が基本的に行われます。これが基本となる中で、場合によっては、特に今回の能登半島地震のように、自分のところが被災をすると所属長からの連絡がすぐ来ないなどという非常にバタバタした状況にもなったりします。そういう時に我々労働者は、場合によっては自発的に連携を取り合います。グループごとの課長であるとか、係長レベルの判断の中で、被災地であればまずは安否確認が会社から求められますのでそこはすぐやります。その一方で、次の一手をどうしようかという点についても、訓練の中から、我々もある程度自発的に行動もしていく状況になっています。
○坂下統括主幹 ありがとうございます。
○渡邊局長 私は能登半島地震の時に北海道にいました。ちょうど年末年始休暇で、北海道の中でも、結構地元に帰る方など、長期で自分の職場から離れる方もたくさんいました。ただ、常々動向を把握するとともに、事業所ごとの当番として事業所に残るといったローテーションもあります。さらにその中で、「もし応援行けるとしたら、こういう人を選定して」というチームを作っていくようになります。北海道も広いですが、どの港から行ったら近いのか等は調整して、応援にいくということをやっていたのが、能登半島地震の応援対応における実態です。
○坂下統括主幹 今回は能登から学んだことと、能登の状況についてお聞きしました。今後のことを考えた際に、よく言われるのは南海トラフのような広域災害があります。余り想像したくはありませんが、ある場所で大きな災害が発生し、そこに皆さんが応援に行かれるわけですが、そうした中、間を空けずに他の場所でも大きな震災が起こり、連続してどこもかしこもが被災しているような状態になってしまった場合は、どのような対応になるのでしょうか。
○牛尾部長 こちらについては、1エリアだけの被災を念頭に置いて計画を立てているわけではなく、被災された会社と連絡を取り合う代表会社をエリアごとに決めています。エリアは東と中と西の3つの地域に分かれており、それぞれあらかじめ代表会社を決めています。また、その会社が被災した場合の代行会社も決めています。基本的には、代表会社を中心に連絡をとり、連携することとしています。そのため、複数の会社が被災する事態であっても、基本的な体制については変わりがなく、応援先が2つや3つのエリアに分かれる可能性はありますが、代表会社を中心として連携し対応するといった構図は同様であると考えています。
○坂下統括主幹 実際に大規模な震災があった際に、すぐにやらなければいけないことは、切れた電線の復旧なのでしょうか、発電そのもののコントロールなのでしょうか。
○牛尾部長 ご指摘の点は、いずれも対応が必要です。まず、需要と供給のバランスを維持しなければ、ブラックアウト(停電)が発生してしまうため、これは平常時も実施していますが、発災時には需要側と発電側の双方が脱落する(電力系統からの接続が切断する)可能性があるため、そのような状況であっても、需要と供給のバランスが保たれるように対応しています。また、現地の設備は物理的に損傷しているため、その設備を復旧させて、電気を届けていくことも必要であり、両方の対応を並行して実施する必要があると考えています。さらに復旧にあたり、最優先で対応すべき事項として、避難所など被災された方の拠点施設や司令塔になる役所などの重要施設、例えば警察や病院といった施設をいかに早く復旧するかが挙げられます。設備の復旧に時間を要する場合には、電源車を配備して仮復旧させるなどの対応をとります。このようなケースを想定し、電源車に必要な燃料の確保状況についても、計画の中で整備することが定められており、情報交換についても常々各電力間で行っています。これらの仕組みは、事前の準備として計画に基づき整備されています。
○坂下統括 とても心強く思いました。
○片山代理 我々働く側も、計画に基づく訓練や想定を労使間で共有し取り組んでいます。南海トラフ規模になると相互応援は相当困難であるということと、そもそも我々は電力会社の災害復旧の基地となる建物が津波等で被害を受ける可能性もあるため、まずは第一に基地をどこにおけるのかというところから災害の対策が始まっていきます。その上で、その基地にどれだけの規模の要員が集まれるのかといった点を固めてから復旧に入ることになります。様々なシミュレーションをし、各電力会社は全体で連携をしながら、繰り返し検討されています。我々働く側もそうした点を想定しながら、例えば、被害規模によって参集する場所も変わってくるということを前提に、訓練や情報共有をしています。
○労働関係法課長補佐 他にご発言ございますでしょうか。労働者側の資料に関連して、今関連してお話もあったかと思うんですが、ご発言等ございましたらお願いします。
○坂下統括主幹 資料の10ページに、「組合に届いた現場の声」として、生々しく、現場の大変な様子が想像に難しくない資料をご用意いただきました。被災者でありながら復旧作業に従事された組合の方々も多くいらっしゃったのではないかと思い、心身両面でご負担が大きかったものと推察いたします。そうした中でしっかり対応していただいたということを一国民として感謝申し上げたいと思います。ありがとうございます。こういった声が届いた中で、実際に次はこういうところを改善できそうだといったことや、次に向けて具体的に何か検討されたこと、改めて気づいたことなど、もし何かあれば教えていただければと思います。
○片山代理 令和元年台風の際にはなかなか情報や現場の状況を把握できないとかという課題もあったため、プッシュ型支援という仕組みができました。また、今回の能登半島地震の場合は、道路関係に対する課題が非常に大きい状況にありました。この点は、会社にお願いしても当然十分に対応できない問題ですので、経産省のリエゾンのご協力もいただきながら、我々の現場の方に聞いていただいて対応いただいたということです。災害がないことに越したことはありませんが、災害ごとに新たな気づきがあり、それを現場の課題を労使で共有し、他の電力会社にも共有するということで、我々も災害に強く、強靭的な対応ができる自己研鑽に務めているところです。
○菅村局長 先ほどの使側のご説明の中で、そのプッシュ型支援、自発的、自立的な班構成というお話がありました。そうした応援体制を組む中、個々の班の中や復旧に当たる派遣場所によって共通する課題もあれば、その場固有の課題もあると思います。この点について、応援元の電力会社の中での労使で共有して課題解決に至ったのか、若しくは、応援元の電力会社だけでなく他電力会社も含めて全体で課題を共有して対応されたのか、その点を教えていただければと思います。
例えば、雑魚寝という課題は全体として共通している部分とも考えられますし、一部の道路が通りづらいといった点は個別の課題の部分であるのではないかと思います。また、避難所に近いところだと、避難所の方々からいろいろな要求とかもあったりするのではないかと思います。複数の電力会社の方が応援に入られ、それぞれ班構成で自主・自律的に対応をはかられる中で、個別の課題をどのように全体で共有し、労使で環境改善に取り組んだのかを労使双方にお伺いしたいと思います。
○牛尾部長 ありがとうございます。
震災当初より各社のリエゾンが北陸本店フロアに派遣されており、被災地からの情報に関して共有していました。また、被災地においても、他社からの応援受入時や朝のミーティング等において、他社へ作業環境などに関する情報を共有し、改善に取り組んでいました。北陸電力グループの方が対応する中で明らかになった課題については、今回お示しした後方支援や復旧体制のスライドにもあるとおり、グループ一体となって一つずつ改善し、解決していったものと考えています。また応援に駆け付けた他電力の方も、北陸電力グループの方や自社の本店とも連絡を取り合っており、見つかった課題については、同様に連絡を取りながら共有を図り、解決していったものと考えています。資料にも、当初は困難な状況にありましたが、徐々に改善を図り解決をしていった旨を記載していますが、これはまさに、連絡を密に取り合いながら、少しでも改善しようと積み重ねてきた結果であると考えています。
○片山代理 私どもも同じ受け止めでございます。災害時の応援は、電力会社だけではなくて、配電工事会社やプラントで言えばいろんなメーカーさんも入ってくるという状況もあります。特に配電線などの復旧については、ワンチームとして一緒になって対応しなければならないという状況ですが、その際も、どの地域に何名行ってるっていうことを災害対策本部が把握してないということが、一番安全の欠如になりますので、そこも含めて連携することが前提で対応してます。
重要な課題については、そういった体制の中で共有化されて、改善に努めているという状況でございます。
○渡邊局長 10ページの現場の声も、決して組合側だけに入った話ではなくて、組合側から会社に伝えた課題であっても、会社もそれを認識していることもあります。情報共有もしながら改善に努めるということで、スムーズに作業環境を含めて改善がなされていったという認識であります。
○菅村局長 延べ4,000人を超える方々が復旧に携わられたということで、写真等も拝見する限り、かなり大変な環境の中で作業された方々はローテーションで行かれたのだと推察しますが、そういった方に対して、応援時や戻った後は、どのように休息や精神的ケアは行われていたのかというあたりをお伺いできればと思います。
○牛尾部長 派遣されているときは、班長の指揮のもと、適時休憩や睡眠時間を確保しながら、メンタルケアを含む安全衛生管理および労務管理を実施していました。また、各自で健康チェックを行い、不調がある場合には、班長へ申し出ることとしていました。帰任後は、長時間労働となった者に対して、産業医や保健師との面談を実施し、特に血圧が高い者に対しては派遣の中止や状態に応じた医療機関の受診、家庭での血圧測定等を指示するなどのフォローも行いました。このような対応は災害時に限ったものではなく、自エリアで事故や障害が発生した場合にも、深夜に現場へ出向し戻ってくるケースが多々あり、それらのケースと同様の対応をしているものと考えています。
○菅村局長 規模の大小はともかく、通常業務の中でやってらっしゃることは戻ってきてからも同じような仕組みの中でやってらっしゃるという形ですか。
○牛尾部長 今回の災害に際しては、かなり厳しい環境の中で、長期間に渡りローテーションで対応しているため、その点に対して特別な措置を講じていたかどうかについては把握できていません。
○片山代理 もともと被災地の電力会社で働いている労働者は、例えば自分の家屋が全壊したとかさまざまな状況の方もいますので、個別の対応も含めて、組合としても活動をしています。さらに、そもそも災害時でございますので、通常の長時間労働という次元ではなく労働基準法第33条適用の環境下にありますので、働きすぎているという状況にもあります。しかし、最終的には年間の労働時間にも影響してきますので、そのあたりのケアというのは、被災した地域は労使でいろんな議論をしながら、どう一年間やりきっていくかを検討しています。また、応援に行っている方もずっと派遣されているというわけではなくて、1週間ぐらいのローテーションで回してるということが実際のパターンですので、心身に対し過度な影響を及ぼすことのないような会社の配慮に対して、労働組合もチェックをして対応しているという状況です。
○労働関係法課長補佐 ありがとうございます。そのほかご発言等ございますでしょうか。
よろしいでしょうか。
○片山代理 本日はこのような機会を作っていただいて、能登半島地震の状況について、使用者側、それから我々労働者側の状況もお聞きいただき、感謝申し上げたいと思います。
そもそも、復旧に向けたマインドは何なのかということも問われるのかと思いますけども、それは災害時だけではなく日常的に電気の必要性や安定供給に向けた思いであると考えます。昨今の厳しい環境の中、「電気は大丈夫か」といったお声を、お客様や設備を抱えている方、経済界の方々から寄せられることもありますが、それは電気事業や電気というものに対する社会的関心が高いということの証左であると思います。
そうした中で、電力の安定供給や公共性というものについて、私たち労働者は、日常のOJTの中で育まれているということ強く感じているところです。
そうは言っても、すべての労働者がお客様や需要家の皆様と接点を持っているわけではありません。発電専門の労働者や、送電部門の労働者など様々な労働者がおりますが、そこは会社側もいろいろお客様の声を、お客様や需要家の方と直接接点のないセクションの労働者にも紹介をしながら、お客様から常にこういう目線を向けられているといったことを会社側が共有しています。そして、それと同じように、我々労働組合側としても、消費者の声を発電エリアの方々に伝えていかないと、自分のやっている仕事がどういうふうに評価されているのかがわかりづらくなるので、そういう取り組みを労使で協働して行っているということを最後に申し上げたいと思います。
○労働関係法課長補佐 ありがとうございます。その他はよろしいでしょうか。
○労働関係法課長 労使の皆様から貴重なご意見を賜りましてありがとうございました。今回は、能登半島地震における労使の取り組みについてご紹介いただきました。
1月1日の16時頃ということで、夕方過ぎの発災にもかかわらず、1月3日に現地着、1月4日から稼働するという、非常に迅速な協力体制のもとで、安定供給に労使が従事されたということが改めて認識できました。こういった取り組みは、ご紹介あった連携計画や日頃からの労使協調した取り組み、あるいは備えによるものだと思います。現場におきましても、道路や水道などのインフラも被災している中であり、また、年始で非常に寒い中で、宿泊施設の確保も厳しい状況下にもかかわらず、労使が安定供給に向けたご尽力をされていたということがよく理解できたと考えております。
これまでも災害発生時において、プレスリリース等の情報発信の対応はしていただいていたことかと思いますが、本日のように電力労使の皆様や連合、経団連にもご参加いただき、また、厚生労働省、資源エネルギー庁も同席した形で、こうした労使の取り組みに関して意見交換し蓄積していくという場は、これまでにはなかったことかと思います。今後も年1回程度、労使の会合を設けてまいりたいと考えておりますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。本日はありがとうございました。
○労働関係法課長補佐 それでは本日の会合はこれで終了いたします。本日はお忙しい中ご出席いただきましてありがとうございました。
出席者の皆様のご紹介でございますが、大変恐縮ながらお手元の出席者名簿をもってご紹介とさせていただきます。また、本日はオブザーバーとして、経済産業省資源エネルギー庁電力・ガス事業部電力基盤整備課大西課長補佐にご出席いただいております。それでは議事に入ります。
「電力の安定供給のための労使の取組状況等に関する会合について」につきまして、事務局より資料1に沿ってご説明させていただきます。
○労働関係法課長 それでは、資料1に関しましてご説明をさせていただきます。まずもって、昨年11月に取りまとめた部会の報告に関しましては、皆様のご協力、積極的なご議論、ご尽力に事務局としても大変感謝をしております。ありがとうございました。
会合の開催の経緯でございますけれども、これは部会報告書の抜粋でございますが、今後のスト規制法の在り方については、安定・成熟した労使関係に加えて、現在、検討されている次世代の電力システムに向けた制度改正による取組の進展の状況とその影響を十分に検証した上で、国民生活及び国民経済の視点からの納得性も念頭に、安定供給を支える電気事業の業務の代替性等の確保によるリスク・マネジメントの進展の状況を総合的に勘案して、スト規制法の廃止も含め、その在り方を引き続き検討すべきであるとされたところでございます。
なお、部会報告においては、今般は意見の一致に至らなかったが、次世代の電力システムに係る取組による電気事業の業務の代替性や事業者間の競争環境・連携体制の検証とあわせて、国民や需要家の必要な納得を得られるようにするため、上記のような、今後の電気事業を取り巻く環境変化の下においても、労使関係が良好であることについて継続的に国民や需要家の理解を得ていくことや、将来的に労働関係調整法の枠組みの下での事前規制など国民の安心と電力の安定供給を確保するための代替措置に関する議論を十分に深めることができれば、スト規制法の在り方について、さらに一歩踏み込み、公労使委員の共通した認識の下、廃止に向けた議論も可能になることも考えられる。また、このような議論を可能にするためにも、今後の電気事業を取り巻く環境変化も注視しながら、電力の安定供給のための労使の取組状況等について確認・共有等を行う場を設け、労使の知見を継続的に蓄積していくことで、将来的な検討につなげていくことが望まれるとされたところです。この部会報告を踏まえまして、本日、労使の知見を継続的に蓄積していくということを目的としまして、第1回目の労使関係者による会合を開催し、今後、年1回程度開催することを考えています。
2枚目のテーマの例でございますけれども、自然災害等に対する電力の安定供給や復旧に係る取組、また、有事の際の応援に関する体制整備に係る労使の取組、また、良好な労使関係の維持・発展のための好事例等についてということで例示をしておりますが、テーマについてはご相談しながら準備したいと考えております。こうした形で開催していくということで考えておりますが、よろしいでしょうか。どうぞよろしくお願いいたします。
○労働関係法課長補佐 続きまして、議題2「次世代の電力システム構築へ向けた検討状況について」につきまして、資源エネルギー庁様より資料2に沿ってご説明いただきます。よろしくお願いいたします。
○資源エネルギー庁電力基盤整備課長補佐 資源エネルギー庁電力基盤整備課の大西でございます。
既に、ここにご出席の各機関にもご参加をいただきながらご議論を進めてまいりましたが、資源エネルギー庁の審議会において、電力システム改革の検証というものを昨年行いまして、それを踏まえて、改めて現在の制度の中で、課題となっているものを見直すべきところを有識者の方々を交えて、ご議論いただいております。昨年末にその審議会で中間整理ということで取りまとめていただいております資料に沿って、最近の電力システムの見直しに関する議論について、少しかいつまんでご紹介を差し上げたいと思います。
今投影されているスライドをご説明いたします。「次世代の電力システム構築に向けて」ということでございますが、大きく上の水色の1ポツ目の「電力システム改革の次のフェーズに向けた電気事業の制度整備」と、2ポツ目の「次世代の電力産業のあり方」という両輪で、昨年来ご議論いただいております。
一つ目は、制度整備とありますとおり、今の制度をどういうふうに見直していくのか、あるいは今、その直面している課題に対して、追加的に新しい制度を整備すべきではないかというご議論をいただいてまいりました。この議論を踏まえて、今、その中で、すぐに手当ができるものは、それぞれの今の運用を変えるとか、そういったことで手当てをしていくということに取り組んでおります。また、法制度の変更が必要なものに関しては、改正法案を提出すべく、今取り組んでいるというところでございます。
それから、中身に入りますと、1ポツ目の方は、(1)供給力確保、(2)電力ネットワークの次世代化、(3)事業者の創意工夫と規律を両立する電力取引環境の整備、とございますが、(1)は主にその電源、電力をどのように必要な量を確保して、電気供給いただくか、そのための燃料をどのように確保するかといった話です。
(2)は、その発電された電気をしっかり電力ネットワークを通じて供給できるように、さらにはそのネットワークを強化していくために必要な取組ということでございます。
(3)は、電力取引環境整備ということで、小売事業者さんにどのように安定供給していただけるような中長期的な取引環境を求めるのか、そういったことを検討しております。
(1)の供給力に関しては、一つは足元、電力需要が、これまで右肩下がりであったところ、最近はそのデータセンターが増えている、あるいは半導体製造工場が増えているというところで、今後、中長期的に、まだ電力需要が伸びてくるということが見込まれております。それに対応するために、今ある電源だけでは足りず、新しい投資が必要になってくると考えておりまして、そういう電源投資をどのように後押ししていくかという必要な制度整備の検討をしていただいているところでございます。それから、中長期的な需要がどのように増えていくのか、あるいはその需要に対して供給力が足りるのかといったところの見通しも、精緻にやっていくということが必要でございまして、それに必要な手当や取組を行っていくというのが②でございます。③は、発電するにあたって燃料が必要になりますので、その燃料の安定供給に関して、検討しているということでございます。
(2)でございますが、一つ目は、系統整備にかかる事業環境整備ということでございまして、先ほど申し上げたデータセンターが大量に増えていく、あるいは半導体工場もそうですし、最近、蓄電池をたくさん、系統に接続をしたいというご要望がございます。その中で、その系統をしっかり増強していくために必要な手当ができるように制度の整備をしていくということが必要でございます。また、地域間の送電線に関してもしっかりと整備を進めていくために、ファイナンスの必要な手当を行っていくということにも取り組んでいきたいと思っております。それから、そのエリア内の系統の増強に関して、たくさんご要望いただいていて、なかなか直ぐに工事ができない、事業者さんの求めるスピード感で、増強ができないという状況がございますので、あらかじめ必要な地域を特定した上で、先行的に系統を整備いただいて、そこでスムーズにデータセンターに接続できればということを考えております。
その他、既存の制度の中で、できるだけ早期に事業者さんに系統につなげていくような取組というものも、③の方法で手当をしていくということを検討しております。また、電源と送電線系統を含めて、公的なファイナンスも整備したいと思っております。
(3)は、事業環境整備ということでございまして、小売電気事業者さんに、まさに今中東情勢もございますけれども、そういう外部環境の大きな変化に耐えきれない事業者さんも出てくるので、ある程度、中長期的に必要な供給力を、確保いただくような仕組みができないかということで検討しているところでございます。
環境関係の世界的な状況、例えばGHGプロトコルというのが今後入ってくる中で、非化石証書とか、そういった環境関係の制度をどういうふうに合わせていくか、見直していくかというような状況も含めて、今後検討していくことが必要になると思っております。
それから2ポツ目でございます。「次世代の電力産業の在り方」ということでございまして、こちらは上の法改正を含めた制度整備というところは少し切り分けた形で、中長期的にどういうふうにその産業がより成長していくために必要な手当というか、取組というのは何だろうというのをご議論いただいているということでございます。一つは、「ステークホルダーの期待も踏まえた事業展開の推進」ということでございまして、ここも様々、ざっくばらんにご議論いただいているところでございますけれども、もう少しその垂直の連携とか、水平の連携、あるいは多角化、国際展開も含めて、どういう事業のあり方があるんだろうというところを、海外の事例も踏まえてご紹介をしているというものでございます。
(2)については、「GX戦略地域制度」というのを内閣官房中心に昨年来取り組んでおります。これについて、先ほど申し上げたようなデータセンターをなるべく早く設置するため、系統接続するための戦略地域を選んで、そこで集中的に系統整備を行うとか、あるいは脱炭素電源地域貢献型という補助金なんですけれども、電源立地地域に需要家さん、産業をしっかり呼び込んで、そこでその電気を地産地消していただくと。そこで、その地域に産業を呼び込むことで、発電所もその地域もwin-winな形で発展していただく、そのための補助金を今回、予算案として計上させていただいておりまして、それをしっかり使っていくということを考えております。
(3)でございますけれども、「次世代の電力産業を支えるサプライチェーン・人材の確保」ということでございまして、これも中長期的に取り組むべき課題だと思っております。今後、人材も減少傾向にあって、このままでは系統整備もそうですけれども、なかなか人手も足りていない。そのためにスケジュール、系統整備の工期の制約も出てきてしまっているというような状況もございます。そこをどういう風にしたら改善していけるのか、より若い人材も含めてこの業界に入ってきていただいて、しっかりと日本の電力産業を育てていただけるのかというところの打ち手を考えるべく、当省の産業保安グループとも連携しながら、サプライチェーンや人材の調査をしております。今後それを踏まえて、どういう政策的な対応が可能なのかというのを議論していければということを考えてございます。
簡単ではございますが、電力システムのための見直しを検討しておりますというご紹介でございます。
○労働関係法課長補佐 ありがとうございました。それでは、資源エネルギー庁様のご説明につきまして、ご質問等ございましたらご発言をお願いいたします。
よろしいでしょうか。
続きまして、議題3「電気の安定供給に向けた労使の取組状況について」につきまして、一般社団法人送配電網協議会ネットワーク企画部長牛尾様より資料3に沿ってご説明いただきます。よろしくお願いいたします。
○牛尾部長 送配電網協議会の牛尾です。
資料3、令和6年の能登半島地震に伴う復旧に向けた電力各社による対応の状況についてご説明いたします。
1ページは、能登半島の地震の振り返りです。発生は1月1日の元旦の夕刻16時10分でした。推計震度分布図にて、能登半島周辺の震度をお示ししておりますが、震度7を観測していました。地震発生後は全体で4万戸が停電しており、この停電に対して復旧作業にあたりました。
北陸電力グループでは発災当初から電力会社や協力会社の方などにより、正月ではありましたが、作業員の方々や電源車等の応援を受けながら、連日1,000人超の規模で対応を行いました。発災後の状況としては、建物の倒壊や積雪、道路の崩落や土砂崩れ、場所によっては、火災も発生している状況でした。
2ページは停電復旧の推移を示しています。国や自治体と優先順位を確認しながら重要な施設、大規模病院や市町役場、大規模な避難所等を優先して復旧を進めていきました。他電力の応援は1月2日に準備、1月3日に到着、1月4日から稼働という形で、近いエリアから順次応援が入る状況でした。復旧に際しては、病院等の重要施設や避難所、避難されている方々への送電を優先して進めました。その結果、1月8日までに大規模なところには送電が完了し、1月10日には全避難所へ送電が完了しました。立ち入り困難箇所を除き、月末には、概ね送電が完了しました。
3ページは視覚的に復旧状況を表しています。停電については、約4万戸から順次減少しており、自治体や道路関係機関とも連携しながら、アクセス状況の改善に合わせて順調に復旧を進めていきました。その結果、通電火災が起こる可能性があり、お客さまの設備の健全性確認が必要な個所を除き、3月15日(約2か月半)で復旧が完了しました。
5ページは、実際どのような被害状況の中で復旧作業を行っていたかを示しています。送変電設備では、鉄塔の変形や、変圧器の絶縁部分であるブッシングの破損がありました。さらに、敷地のひび割れや避雷器の折損などの設備被害についても順次復旧を行いました。特別高圧設備は別ルートからの送電が可能であったため、発災当日の17時13分に、約1時間程度で復旧が完了しました。
6ページは、配電設備の被害状況です。配電設備は面的に設備が広がっており、電柱の傾斜や折損などの被害が発生しました。道路の寸断や液状化もあり、復旧にあたっては道路が確保されなければ現場に到達できないという厳しい状況の中で復旧作業に当たっていただきました。
7ページは発電設備の被害状況です。震度6強の地震を観測した七尾大田火力発電所では、発電機は保護装置によって自動停止をしました。一方で石炭火力設備全体としては、石炭を砕いて発電設備に向かって運ぶための払出機の倒壊やレールの変形、さらには煙突の座屈などの被害が発生しました。こちらは、夏の需要が高まる時期までの運転を目指し復旧作業を進めた結果、2号機は5月、1号機は7月に運転を再開しました。
8ページは北陸電力の非常災害対策本部の体制です。体制図には全ての部署が含まれており、全社を挙げて復旧にあたったことを確認いただけると思います。本店各部室および各支店支社が一体となり、後方支援を含め復旧対応にあたりました。復旧に従事する方々が作業に集中するためには、後方支援の充実が不可欠であり、復旧に際してはその点も含めて、しっかりと対応してきました。
9ページは配電設備の復旧に多くの方々に作業に当たっていただいたこと、および他電力からの応援派遣の状況を示しています。最大で1日1,400人の方々が復旧作業に従事しました。グラフでは1月1日に連絡し、1月2日準備開始、1月3日に到着、1月4日から作業開始といった流れで電力各社が迅速に駆けつけていた状況が確認できます。
10ページは、復旧拠点についてです。復旧作業にあたり、大人数が参集できる拠点が必要であり、今回は民間企業間の取り決めに基づき、アルプラザ鹿島を拠点として対応しました。
11ページは、復旧作業の背景にある災害時連携計画について説明しています。一般送配電事業者は、災害発生時にどのようにして動いていくのかを事前に取り決めており、今回のような相互応援を円滑に行うというためのルールや共同訓練の実施なども、この計画に基づき実施しています。本計画は、送配電網協議会のホームページでも公開しており、その中では詳細な規定についても掲載をしています。
12ページは、後方支援の重要性の詳細です。復旧拠点として、今回はアルプラザ鹿島やのと里山空港を支援拠点として整備しました。また、対策本部と後方支援の現場をつなぐため24時間常時連絡ができるように人員を配置して、円滑な現場の作業など支援に携わっていただく体制を構築しました。車両や復旧資材の手配では、発災当初は車両の調達配備に苦戦しましたが、レンタル会社の協力も得て改善をはかりました。さらには、道路の復旧に合わせ運送会社の協力を得て物流も確立していきました。配電の事務作業応援では、土日も含み、全部門から配電部や最前線の配電センターへの後方支援人員を派遣しました。このように、実際の設備の復旧作業だけではなく、事務方含めて一丸となって対応に当たった様子が、本資料から確認できます。
13ページは、もう少し実際の復旧作業に近いところの作業内容です。復旧では避難所へ電源車を持って行き、発電機を回すことになりますが、これには燃料を給油しながら、発電を継続する必要があります。燃料を届けるためには、一箇所に燃料をたくさん集め、順次この電源車に運び、給油をしたらまた次の箇所に行くといったような作業をする必要があります。現地での対応に際しては、実際の復旧に携わる技術系の方々に加えて事務系の方々も含まれており、例えば、その電源車のところで給油の対応や、ドラム缶の調達・運搬、タンクローリー車の24時間体制での配備などの業務に従事いただきました。
14ページでは、作業員や後方支援の方々など復旧従事者の作業環境支援です。被災地では、し尿処理が課題として上がってきますが、こちらも北陸電力グループが一体で対応にあたりました。自治体によるし尿回収は、避難所優先となり大きな課題となっていましたが、経済産業省のリエゾンの力も借りながら処理体制を確立していきました。道路が分断され水が止まったりしている中で、現地の宿泊場所自体の確保が課題でしたが、各所の協力、例えば旅館や個人の方々やトレーラーハウス、コンテナハウスも活用しながら復旧活動を続けてまいりました。以上のように復旧に際しては、グループが一丸となって復旧活動を継続しました。
15ページは、対外発信の状況です。連日プレスリリース等を通じて、原子力に関する情報も含め、復旧作業がどういった状況にあるのか、応援がどれくらい入っているのかといったところをタイムリーに発信してまいりました。以上で説明を終わります。
○労働関係法課長補佐 ありがとうございました。続きまして、同じく議題3につきまして、全国電力関連産業労働組合総連合渡邊労働政策局長より資料4に沿ってご説明いただきます。よろしくお願いいたします。
○渡邊労働政策局長 資料4をご覧ください。
まず、1ページ目では、電力総連の組織概要について触れております。電力総連は連合に加盟する産業別労働組合であり、大きく分けると全国12の各構成総連から成り立っております。連合の組合員数約700万人のうち、電力総連の組合員数は約19.4万人となっております。
また、2ページ目になりますけれども、電力総連に加盟する組合は全部で242ですが、それぞれの地域ごとの構成総連という単位で加盟しています。能登半島地震においては、北陸電力総連が主に被災地の構成総連として対応したということです。北陸電力総連の単組ごとの大まかな組合員数は、右側に記載をさせていただいているところです。
3ページ目は、被災状況です。先ほど使側からもご説明がありましたけれども、1か月以内の間には相当数の停電数が減ったという内容となっております。詳細はお読み取りいただければと思います。
4ページ目は、実際の設備の被害の状況です。私たちの電気の設備だけではなく、ライフラインすべてが被害を受けている状況でした。
5ページ目は、復旧の状況について記載しております。実際の復旧の流れということで、下段の方には、それぞれの日時による停電復旧の応援の状況を記載しておりますので、お読み取りいただければと思います。
6ページ目は、実際の設備の被害の状況です。今回の地震被害のうち、大型設備では火力発電所の被害がありました。発電機自体には大きな損傷等はないのですが、それに関連する機器へのダメージがありました。下段の写真等をご覧いただければ分かるとおり、大きな設備被害がありましたが、完全復旧ではございませんけれども、1月中には改修等で復旧している発電所もあるということです。
7ページ目は災害復旧に関する労使の取り組みです。組合員の皆さんが災害に対して復旧作業にあたるにあたっての事前の対応として、年に一度開催される労働組合と会社経営層との協議会や、毎年夏季と冬季に実施している安全衛生の推進運動の取り組みの中で、安全衛生に関わる情報や災害発生時の復旧体制について共有を行い、労使の協働体制を確立しています。また、安全意識のさらなる向上を目的に、労使での安全パトロールも積極的に取り組んでいます。写真は実際に北陸電力の中でやられている屋外作業の安全パトロールと、発電所の中の作業ということで災害ゼロを目指した取り組みを掲載しております。
8ページ目は今回の能登半島地震の復旧に向けた応援状況についてです。災害復旧計画に基づき、延べ人数としては4,800名程度の方々が全国から駆けつけて復旧作業に当たりました。8ページと9ページにわたってが、それぞれの各電力ネットワークの会社からの応援の形になっております。
10ページ目は、能登半島地震の復旧作業に直接従事した従業員、組合員からいただいた声です。先ほどもありましたけれども、道路の問題はもちろん、水が一番大変だったと聞いております。水がないと食事もできないですし、お風呂やトイレもということで、そういった厳しい環境の中から、食事も控えながら復旧作業に従事したというお話もいただいております。寝る場所については、やはりまだ余震等もある中で、仮眠等も含めて恐怖を感じてなかなかゆっくり休まることはなかったなどという様々な声が挙げられました。組合員自身やその家族の方も被災者である中、復旧作業に従事をしなければならないということで、特に休息、精神的ケアに関する声が多くありましたので、労使で共有して対応をはかったというところであります。
11ページ目には、復旧に向けた取り組みということで、今ほどもありましたけれども、余震が続く中での対応という中、組合員本人が被災されている状況でありながらも、電力関連産業で働く者として高い使命感のもと、1日も早い復旧を願い、全国各地からの応援者とともに安全最優先での作業に取り組み、停電の早期復旧を成し遂げたということです。北陸地方においては、過去に経験のない未曾有の大震災ということで、労使で24時間体制の情報連携を実施しながら、組合の意見や要望を共有しつつ、現場の作業の改善にも努めました。今後も本事例を教訓としまして、労使協働により災害対応能力のさらなる向上に取り組むとともに、近年頻発している様々な自然災害を克服し、電力の安定供給に向け労使で努力を重ねたいということで、最後まとめをさせていただいているところです。以上です。
○労働関係法課長補佐 ありがとうございました。
それでは議題4の意見交換に入りたいと思います。労使の取り組み状況に関するご質問等も含めてご発言がありましたらよろしくお願いいたします。ではまず使用者側の説明資料に関しましてお願いします。
○菅村局長 ご説明ありがとうございました。資料11ページの災害時連携計画に関しての質問となります。一般送配電事業者では、平時から非常災害時に備えた計画を事前に取り決め、共同訓練の実施などもされているというお話がありました。その上で、今回の能登半島地震では、発災から迅速に対応され、他の電力会社の協力も得ながら復旧作業に1月2日には準備され、1月4日から稼働されたということであり、こうした迅速な対応を伺うと、災害時連携計画がうまく機能したのではないかと思います。この点、災害時連携計画を立てる際に、労使でどのように話し合いをされているのかという点と、共同訓練は電力会社を超えたネットワークの中で実施されているのかをお聞かせいただければと思います。
○牛尾部長 災害時連携計画については、一般送配電事業者が一緒になって検討をしているもので、その検討に際しては、各社の中でも、労側と使側を含めて検討に入っていただいた上で、策定されているものだと考えています。
基本的な考え方として、まず大規模な災害が発生すると、(被災エリアではない)他エリアの方々は自発的に自エリア内で被災事業者の供給エリア近傍まで応援車両等を移動することになっています。その後、被災事業者の要請に基づき移動しますが、その際は、到着してから、食料や水を調達する形ではなく、必要なものは自分たちで持っていくことになっています。また、台風など事前に予測がつく場合であれば、その見込みに応じて対応することもできますが、今回のように、地震の場合は事前の予測が当然できません。その場合は、自発的に動き、駆けつけるなど、各エリア単位の班構成がある程度自立的に動けるような体制となっています。
ただし、当然、どこを復旧するかは、被災エリアの方々の指示に従う形となります。訓練は3つの地域に分けて少なくとも年に1回は実施しており、統合訓練で10社が集まるということもこれまでに2回実施するなど、平時においてもこのような備えを行っています。
○片山代理 今のご質問に労使の話し合いというご質問もありましたので、電力総連からも回答させていただきます。災害時連携計画の策定以前からも電力会社間の応援はありましたが、令和元年の台風による停電の長期化ということを教訓にしてプッシュ型の応援という形をとっております。それ以降の状況は、今まで説明があったとおり、労使間であらかじめ予測をして、大規模災害が起きる際には要請が来るかもしれないということは労使間で共有をしております。実際にどれぐらいの人員が派遣されるかは、被害規模を見ながら、その時々の判断によりますが、我々働く側としては、ある程度予測をして、誰かしら行く必要があるという心の準備をするという状況になっています。
○坂下統括主幹 皆さん自発的に応援に出られるということに関して質問です。今回能登のケースでは、1月1日に大地震が発生し、ゆっくり休んでおられる中で、応援に向かわれたと思います。このような激甚災害や大きな地震があった際に自発的に応援に行くということですが、道路の状況によってはなかなか現地まで着けないこともあると思います。その中で、どのように情報を集め、連携をし、現場にたどり着いたのでしょうか。およそ1日1,400名ほど集まって対応されていたということですが、現場では現地の方などからその場で指示を受けて動いているのかなど、どのようにされているのかを教えていただければと思います。
○牛尾部長 状況にもよりますが、被災会社が情報を連絡できる状況にあれば、その情報に基づき行動することになりますが、そのような状況にない場合であっても、近隣まで移動して待機し、連絡を待つといった形になります。準備をして、近くまで必要な資機材を持って行くという部分は、この計画によって担保される形になっています。
その上で、実際にどこの場所に向かって復旧してほしい、ここを復旧してほしいといった部分は、連絡が来ないとできないため、そこは被災会社とコミュニケーション取りながら復旧作業を進めていくことになります。
社内での連携に際しては、各社において連絡ルートや出社基準のようなものがあらかじめ定められており、震度によって最寄りの事業所に自動出社するなど、その基準に従い各自が自発的に事業所に向かうなどの行動をします。そして、そこで情報を得た上で、体制を整備し、復旧に従事するといった流れになります。
○菅村局長 北陸電力管内に住んでいる北陸電力の社員の方など、被災地の近くに住んでいれば地震の被害状況等はすぐわかると思います。ただ、例えば、北海道電力管内に住んでいる社員の方なども含めて本当に全国から応援にいらっしゃると思いますが、遠隔地の方は被災地でどの程度揺れたかはご存じないわけです。そうした中でも、労働者は自律的、自発的に応援にいらっしゃる、遠方の方々も被災地のまずは近くに行かれて待機されるというお話だったと理解しています。この点、応援に集まるような基準などはあるのでしょうか。能登半島地震で言えば、被災地に近い中部電力さんなど近い電力会社の方はまだイメージがつきやすいのですが、九州電力の社員の方などの遠方の方々も、自律的、自発的に応援に駆け付けるという点について、遠方の方々はどのように判断されているのかを伺えればと思います。
○牛尾部長 応援に際しては、プッシュ型支援ということで、ニュース等で状況を把握したら、その状況により、まずは準備を始めることになります。少なくとも近隣のエリアであれば、まず行こうという判断になると思います。
○片山代理 プッシュ型の応援体制は、電力会社間で言うと先ほどの説明のとおりですが、そもそも災害はその災害の規模感というものがあります。例えば東京電力エリアで言えば、関東の栃木で災害があって栃木で対応できない場合は茨城が応援に行くといった、災害の規模によって小規模の応援の仕組みがまず各社の中にあります。それが電力会社間でもあるので、まずは自分の会社の中で関係するような現場の応援が常時あることが土壌にあります。そういった意味では、災害が少し遠方で起こった時も、労働者としては、班長がとりあえずメンバーに電話して「お前呼ばれそうな感じだけど大丈夫か」といった先回りをして確認をするという意識が常にあり、実際の災害時にはそういった行動をとるということがあります。
○坂下統括主幹 連携というのは、会社の管理職から指示を受けて動くのか、組合の皆さんの中で、日頃からこのような場合にはこの方法で連絡を取り合うというようなルールがあるのでしょうか。
○片山代理 まずは会社において災害を想定した訓練が年間数回ありますので、その中で連絡ルートや参集訓練が基本的に行われます。これが基本となる中で、場合によっては、特に今回の能登半島地震のように、自分のところが被災をすると所属長からの連絡がすぐ来ないなどという非常にバタバタした状況にもなったりします。そういう時に我々労働者は、場合によっては自発的に連携を取り合います。グループごとの課長であるとか、係長レベルの判断の中で、被災地であればまずは安否確認が会社から求められますのでそこはすぐやります。その一方で、次の一手をどうしようかという点についても、訓練の中から、我々もある程度自発的に行動もしていく状況になっています。
○坂下統括主幹 ありがとうございます。
○渡邊局長 私は能登半島地震の時に北海道にいました。ちょうど年末年始休暇で、北海道の中でも、結構地元に帰る方など、長期で自分の職場から離れる方もたくさんいました。ただ、常々動向を把握するとともに、事業所ごとの当番として事業所に残るといったローテーションもあります。さらにその中で、「もし応援行けるとしたら、こういう人を選定して」というチームを作っていくようになります。北海道も広いですが、どの港から行ったら近いのか等は調整して、応援にいくということをやっていたのが、能登半島地震の応援対応における実態です。
○坂下統括主幹 今回は能登から学んだことと、能登の状況についてお聞きしました。今後のことを考えた際に、よく言われるのは南海トラフのような広域災害があります。余り想像したくはありませんが、ある場所で大きな災害が発生し、そこに皆さんが応援に行かれるわけですが、そうした中、間を空けずに他の場所でも大きな震災が起こり、連続してどこもかしこもが被災しているような状態になってしまった場合は、どのような対応になるのでしょうか。
○牛尾部長 こちらについては、1エリアだけの被災を念頭に置いて計画を立てているわけではなく、被災された会社と連絡を取り合う代表会社をエリアごとに決めています。エリアは東と中と西の3つの地域に分かれており、それぞれあらかじめ代表会社を決めています。また、その会社が被災した場合の代行会社も決めています。基本的には、代表会社を中心に連絡をとり、連携することとしています。そのため、複数の会社が被災する事態であっても、基本的な体制については変わりがなく、応援先が2つや3つのエリアに分かれる可能性はありますが、代表会社を中心として連携し対応するといった構図は同様であると考えています。
○坂下統括主幹 実際に大規模な震災があった際に、すぐにやらなければいけないことは、切れた電線の復旧なのでしょうか、発電そのもののコントロールなのでしょうか。
○牛尾部長 ご指摘の点は、いずれも対応が必要です。まず、需要と供給のバランスを維持しなければ、ブラックアウト(停電)が発生してしまうため、これは平常時も実施していますが、発災時には需要側と発電側の双方が脱落する(電力系統からの接続が切断する)可能性があるため、そのような状況であっても、需要と供給のバランスが保たれるように対応しています。また、現地の設備は物理的に損傷しているため、その設備を復旧させて、電気を届けていくことも必要であり、両方の対応を並行して実施する必要があると考えています。さらに復旧にあたり、最優先で対応すべき事項として、避難所など被災された方の拠点施設や司令塔になる役所などの重要施設、例えば警察や病院といった施設をいかに早く復旧するかが挙げられます。設備の復旧に時間を要する場合には、電源車を配備して仮復旧させるなどの対応をとります。このようなケースを想定し、電源車に必要な燃料の確保状況についても、計画の中で整備することが定められており、情報交換についても常々各電力間で行っています。これらの仕組みは、事前の準備として計画に基づき整備されています。
○坂下統括 とても心強く思いました。
○片山代理 我々働く側も、計画に基づく訓練や想定を労使間で共有し取り組んでいます。南海トラフ規模になると相互応援は相当困難であるということと、そもそも我々は電力会社の災害復旧の基地となる建物が津波等で被害を受ける可能性もあるため、まずは第一に基地をどこにおけるのかというところから災害の対策が始まっていきます。その上で、その基地にどれだけの規模の要員が集まれるのかといった点を固めてから復旧に入ることになります。様々なシミュレーションをし、各電力会社は全体で連携をしながら、繰り返し検討されています。我々働く側もそうした点を想定しながら、例えば、被害規模によって参集する場所も変わってくるということを前提に、訓練や情報共有をしています。
○労働関係法課長補佐 他にご発言ございますでしょうか。労働者側の資料に関連して、今関連してお話もあったかと思うんですが、ご発言等ございましたらお願いします。
○坂下統括主幹 資料の10ページに、「組合に届いた現場の声」として、生々しく、現場の大変な様子が想像に難しくない資料をご用意いただきました。被災者でありながら復旧作業に従事された組合の方々も多くいらっしゃったのではないかと思い、心身両面でご負担が大きかったものと推察いたします。そうした中でしっかり対応していただいたということを一国民として感謝申し上げたいと思います。ありがとうございます。こういった声が届いた中で、実際に次はこういうところを改善できそうだといったことや、次に向けて具体的に何か検討されたこと、改めて気づいたことなど、もし何かあれば教えていただければと思います。
○片山代理 令和元年台風の際にはなかなか情報や現場の状況を把握できないとかという課題もあったため、プッシュ型支援という仕組みができました。また、今回の能登半島地震の場合は、道路関係に対する課題が非常に大きい状況にありました。この点は、会社にお願いしても当然十分に対応できない問題ですので、経産省のリエゾンのご協力もいただきながら、我々の現場の方に聞いていただいて対応いただいたということです。災害がないことに越したことはありませんが、災害ごとに新たな気づきがあり、それを現場の課題を労使で共有し、他の電力会社にも共有するということで、我々も災害に強く、強靭的な対応ができる自己研鑽に務めているところです。
○菅村局長 先ほどの使側のご説明の中で、そのプッシュ型支援、自発的、自立的な班構成というお話がありました。そうした応援体制を組む中、個々の班の中や復旧に当たる派遣場所によって共通する課題もあれば、その場固有の課題もあると思います。この点について、応援元の電力会社の中での労使で共有して課題解決に至ったのか、若しくは、応援元の電力会社だけでなく他電力会社も含めて全体で課題を共有して対応されたのか、その点を教えていただければと思います。
例えば、雑魚寝という課題は全体として共通している部分とも考えられますし、一部の道路が通りづらいといった点は個別の課題の部分であるのではないかと思います。また、避難所に近いところだと、避難所の方々からいろいろな要求とかもあったりするのではないかと思います。複数の電力会社の方が応援に入られ、それぞれ班構成で自主・自律的に対応をはかられる中で、個別の課題をどのように全体で共有し、労使で環境改善に取り組んだのかを労使双方にお伺いしたいと思います。
○牛尾部長 ありがとうございます。
震災当初より各社のリエゾンが北陸本店フロアに派遣されており、被災地からの情報に関して共有していました。また、被災地においても、他社からの応援受入時や朝のミーティング等において、他社へ作業環境などに関する情報を共有し、改善に取り組んでいました。北陸電力グループの方が対応する中で明らかになった課題については、今回お示しした後方支援や復旧体制のスライドにもあるとおり、グループ一体となって一つずつ改善し、解決していったものと考えています。また応援に駆け付けた他電力の方も、北陸電力グループの方や自社の本店とも連絡を取り合っており、見つかった課題については、同様に連絡を取りながら共有を図り、解決していったものと考えています。資料にも、当初は困難な状況にありましたが、徐々に改善を図り解決をしていった旨を記載していますが、これはまさに、連絡を密に取り合いながら、少しでも改善しようと積み重ねてきた結果であると考えています。
○片山代理 私どもも同じ受け止めでございます。災害時の応援は、電力会社だけではなくて、配電工事会社やプラントで言えばいろんなメーカーさんも入ってくるという状況もあります。特に配電線などの復旧については、ワンチームとして一緒になって対応しなければならないという状況ですが、その際も、どの地域に何名行ってるっていうことを災害対策本部が把握してないということが、一番安全の欠如になりますので、そこも含めて連携することが前提で対応してます。
重要な課題については、そういった体制の中で共有化されて、改善に努めているという状況でございます。
○渡邊局長 10ページの現場の声も、決して組合側だけに入った話ではなくて、組合側から会社に伝えた課題であっても、会社もそれを認識していることもあります。情報共有もしながら改善に努めるということで、スムーズに作業環境を含めて改善がなされていったという認識であります。
○菅村局長 延べ4,000人を超える方々が復旧に携わられたということで、写真等も拝見する限り、かなり大変な環境の中で作業された方々はローテーションで行かれたのだと推察しますが、そういった方に対して、応援時や戻った後は、どのように休息や精神的ケアは行われていたのかというあたりをお伺いできればと思います。
○牛尾部長 派遣されているときは、班長の指揮のもと、適時休憩や睡眠時間を確保しながら、メンタルケアを含む安全衛生管理および労務管理を実施していました。また、各自で健康チェックを行い、不調がある場合には、班長へ申し出ることとしていました。帰任後は、長時間労働となった者に対して、産業医や保健師との面談を実施し、特に血圧が高い者に対しては派遣の中止や状態に応じた医療機関の受診、家庭での血圧測定等を指示するなどのフォローも行いました。このような対応は災害時に限ったものではなく、自エリアで事故や障害が発生した場合にも、深夜に現場へ出向し戻ってくるケースが多々あり、それらのケースと同様の対応をしているものと考えています。
○菅村局長 規模の大小はともかく、通常業務の中でやってらっしゃることは戻ってきてからも同じような仕組みの中でやってらっしゃるという形ですか。
○牛尾部長 今回の災害に際しては、かなり厳しい環境の中で、長期間に渡りローテーションで対応しているため、その点に対して特別な措置を講じていたかどうかについては把握できていません。
○片山代理 もともと被災地の電力会社で働いている労働者は、例えば自分の家屋が全壊したとかさまざまな状況の方もいますので、個別の対応も含めて、組合としても活動をしています。さらに、そもそも災害時でございますので、通常の長時間労働という次元ではなく労働基準法第33条適用の環境下にありますので、働きすぎているという状況にもあります。しかし、最終的には年間の労働時間にも影響してきますので、そのあたりのケアというのは、被災した地域は労使でいろんな議論をしながら、どう一年間やりきっていくかを検討しています。また、応援に行っている方もずっと派遣されているというわけではなくて、1週間ぐらいのローテーションで回してるということが実際のパターンですので、心身に対し過度な影響を及ぼすことのないような会社の配慮に対して、労働組合もチェックをして対応しているという状況です。
○労働関係法課長補佐 ありがとうございます。そのほかご発言等ございますでしょうか。
よろしいでしょうか。
○片山代理 本日はこのような機会を作っていただいて、能登半島地震の状況について、使用者側、それから我々労働者側の状況もお聞きいただき、感謝申し上げたいと思います。
そもそも、復旧に向けたマインドは何なのかということも問われるのかと思いますけども、それは災害時だけではなく日常的に電気の必要性や安定供給に向けた思いであると考えます。昨今の厳しい環境の中、「電気は大丈夫か」といったお声を、お客様や設備を抱えている方、経済界の方々から寄せられることもありますが、それは電気事業や電気というものに対する社会的関心が高いということの証左であると思います。
そうした中で、電力の安定供給や公共性というものについて、私たち労働者は、日常のOJTの中で育まれているということ強く感じているところです。
そうは言っても、すべての労働者がお客様や需要家の皆様と接点を持っているわけではありません。発電専門の労働者や、送電部門の労働者など様々な労働者がおりますが、そこは会社側もいろいろお客様の声を、お客様や需要家の方と直接接点のないセクションの労働者にも紹介をしながら、お客様から常にこういう目線を向けられているといったことを会社側が共有しています。そして、それと同じように、我々労働組合側としても、消費者の声を発電エリアの方々に伝えていかないと、自分のやっている仕事がどういうふうに評価されているのかがわかりづらくなるので、そういう取り組みを労使で協働して行っているということを最後に申し上げたいと思います。
○労働関係法課長補佐 ありがとうございます。その他はよろしいでしょうか。
○労働関係法課長 労使の皆様から貴重なご意見を賜りましてありがとうございました。今回は、能登半島地震における労使の取り組みについてご紹介いただきました。
1月1日の16時頃ということで、夕方過ぎの発災にもかかわらず、1月3日に現地着、1月4日から稼働するという、非常に迅速な協力体制のもとで、安定供給に労使が従事されたということが改めて認識できました。こういった取り組みは、ご紹介あった連携計画や日頃からの労使協調した取り組み、あるいは備えによるものだと思います。現場におきましても、道路や水道などのインフラも被災している中であり、また、年始で非常に寒い中で、宿泊施設の確保も厳しい状況下にもかかわらず、労使が安定供給に向けたご尽力をされていたということがよく理解できたと考えております。
これまでも災害発生時において、プレスリリース等の情報発信の対応はしていただいていたことかと思いますが、本日のように電力労使の皆様や連合、経団連にもご参加いただき、また、厚生労働省、資源エネルギー庁も同席した形で、こうした労使の取り組みに関して意見交換し蓄積していくという場は、これまでにはなかったことかと思います。今後も年1回程度、労使の会合を設けてまいりたいと考えておりますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。本日はありがとうございました。
○労働関係法課長補佐 それでは本日の会合はこれで終了いたします。本日はお忙しい中ご出席いただきましてありがとうございました。

