​ 第8回 特定技能制度及び育成就労制度の技能評価に関する専門家会議 議事要旨

議事

 
日時:令和7年11月17日(月) 16:00~17:00
場所:Web会議
出席者:花山座長、堀座長代理、市田委員、漆原委員、佐久間委員、武雄委員、藤波委員
厚生労働省人材開発統括官付海外人材育成担当参事官室、出入国在留管理庁政策課、外務省領事局外国人課、外国人技能実習機構
 
議題
(1)これまでの専門家会議のフォローアップについて
(2)専門家会議における検討結果の有識者会議への報告(案)について

概要
(1)これまでの専門家会議のフォローアップについて
 第2回から第7回の専門家会議において、各分野・業務区分の特定技能評価試験、育成就労評価試験等に対する指摘とその対応方針を資料1にとりまとめた。当該資料について委員に事前説明した際の指摘事項に対し、該当する分野・業務区分の分野所管行政機関から説明を行った。主として以下の質疑が行われた。
 資料に記載された指摘事項への対応状況については、具体的な試験問題の修正案も含め各試験の開始までに改めて専門家会議で確認することとなった。
 
○ 建設分野の特定技能評価試験について、受験者の受験枠を確保するために試験時間を短くするとの説明があったが、広い会場を確保すれば対応でき、理解できない。建設分野は労働災害の発生が多いこと、一般的に外国人労働者は日本人労働者よりも労働災害発生率が高い傾向にあること、を踏まえると、むしろ試験時間を長くして、労働安全衛生対策に関する設問を増やすべきではないか、と委員から意見があった。
分野所管行政機関からは、いただいた御意見踏まえ、試験時間の短縮及び試験問題数の削減はいったん取り下げる、との回答があった。
 
○ 造船・舶用工業分野の特定技能評価試験について、ベテラン技能者も含め基本的な労働安全衛生対策を実施していないことが多くの労働災害発生の要因であることを踏まえ常識的な問題を出題しているとの分野所管行政機関から説明があった。その点は同意するところであり、ベテラン技能者は作業に慣れることで労働安全衛生対策を省略することがある。そのため、労働安全衛生に関する試験問題については、ベテラン技能者だけでなく、労働安全衛生コンサルタントなどの外部の労働安全衛生の専門家の視点を踏まえて作成する必要がある。また、労働安全衛生の試験問題については、基本的な内容だけでなく高度な内容の設問も加え、試験問題数も増やしていただきたい、と委員から意見があった。
分野所管行政機関からは、労働安全衛生コンサルタントについて知見のある方を交えて試験問題を作成しているが、問題数を増やすことや試験内容の配分については検討する、と回答があった。
 
○ 飲食料品製造業分野(飲食料品製造業業務区分)の特定技能評価試験について、試験問題の適正性について外部機関へ委託して確認していると分野所管行政機関から説明があったが、どのような確認を行っているのか。現時点では、試験問題の内容が妥当とは感じられず、試験問題の見直しが不可欠であると委員から意見があった。
  分野所管行政機関からは、1年間実施した試験の結果について、合格者と不合格者にグループ分けをして、その中で各設問の正答、誤答を数値化し、ある一定の数値以上となった場合に良問とみなし、当該数値以下であれば見直しを行っている、と回答があった。
 
○ 農業分野等では、社会保険労務士や大学教授等が労働安全衛生の専門家として試験問題作成に携わっているとの説明があった。社会保険労務士や大学教授等であることだけでは、その者が労働安全衛生の専門家とはわからない。労働安全衛生の資格や実務経験の内容も考慮する必要がある、と委員から意見があった。
分野所管行政機関からは、社会保険労務士が試験問題に携わっていることは現状を説明したものである。御意見を踏まえて労働安全衛生コンサルタントのような労働安全衛生の専門家に、試験問題作成に携わっていただくよう検討する、と回答があった。
 
○ 介護分野では、介護福祉士養成施設等で教育を担当した者が、試験問題作成に携わっていると説明があったが、単に介護の実務経験が長いだけでは、労働安全衛生の専門家とは言えない。以前の専門家会議で指摘したとおり、介護分野の育成就労評価試験において、顧客の安全確保に関する対応について、そこで従事する労働者の労働安全衛生の問題として出題していることがあっため、労働安全衛生の専門家が試験問題作成に携わることが必要と考えている、と委員から意見があった。
分野所管行政機関からは、労働安全衛生の専門家に試験委員会に参画いただくことを検討している、と回答があった。
 
○ 座長から、これまで専門家会議の議題となった試験問題について、総括的に改善点を説明し、全分野所管行政機関に対し、試験問題を改めて確認することを求めた。
 
(2)専門家会議における検討結果の有識者会議への報告(案)について
これまでの専門家会議における検討結果を有識者会議へ報告する内容について、資料が提示された。委員からは、主に以下の意見があったが、了承され、この内容を有識者会議に報告することとなった。
 
○ 指摘事項に対する対応として、「育成就労3年目の試験に特定技能1号評価試験を導入している分野・業務区分においては、製作等作業試験を実施している育成就労評価試験(初級)の合格を必須とし、初級の実技試験の合格基準を6割から8割に引き上げる」という記載がある。この運用について、育成就労1年目の育成就労外国人は、合格基準を6割とした初級試験を受験し、育成就労3年目に、再度、合格基準を8割とした初級試験を受験するのか。それとも、育成就労1年目で合格基準8割の初級試験を合格した場合には、育成就労3年目に再度初級試験を受験する必要はないとするのか。前者の運用をすべき、と委員から意見があった。
事務局から、育成就労1年目の初級試験に関しては、通常の分野は合格が必須となっていないが、育成就労3年目の試験に特定技能1号評価試験を導入している分野・業務区分については、初級試験の合格を必須とする。初級試験の合格基準は、6割から8割に引き上げる。当該初級試験に不合格となった場合、育成就労外国人は育成就労3年目の試験を受験するまでの間、いずれかの時期に初級試験を再受験し、合格する必要がある。その上で、育成就労3年目試験として特定技能1号評価試験を受験することができる。したがって、育成就労1年目に、8割の合格基準の初級試験に合格した場合は、育成就労3年目に再度、初級試験を受験する必要はない、と回答があった。
 
○ 試験問題を作成する試験委員にはどのような方が選任されているか確認する必要があるのではないか、と委員から意見があった。
  事務局から、以前情報提供を行っており今後変更があれば改めて情報提供をする、と回答があった。
 
(以上)