じん肺診査ハンドブックの改訂(案)について
厚生労働省労働基準局安全衛生部
労働衛生課
労働衛生課
1.改訂の趣旨
○ ハンドブックについては、昭和53年に発刊してから大幅な改訂が行われていないことから、医療の進展、医学的知見の集積等を踏まえた現状に即した内容に改訂することとし、「じん肺健康診断とじん肺管理区分決定の適切な実施に関する研究」(令和4~6年度)(研究代表者:芦澤 和人)において、ハンドブック改訂案を作成した。
2.改訂の概要
・医療の進展、医学的知見の集積、研究成果物の集積、これまでの通知・通達等の改正等を踏まえ、胸部CT検査や喀痰中好中球エラスターゼ検査についての取扱いの明記等所要の改訂を行う。
・なお、現行の審査・基準・運用方法が変わるものではない。
(2)主な改訂内容
イ)じん肺の病像
・代表的なじん肺として、炭鉱夫じん肺、溶接工肺を特記する。
・代表的なじん肺のうち、けい肺、石綿肺、炭鉱夫じん肺、溶接工肺について、エックス線写真像、CT像、病理所見を掲載し、関連する解説を記載する。
・じん肺の合併症として、原発性肺がんが追加されたことを追記する。
ロ)じん肺健康診断の方法と判定
・粉じん作業について、昭和54年以降のじん肺法施行規則の改正を踏まえて改正する。
・デジタルエックス線写真の撮像表示条件を追記する。
・小陰影の分類に「その他の陰影」を追記する。
・大陰影について、解説図を追記する。
・改定された標準エックス線写真集を追記する。
・じん肺診査におけるCT検査の位置づけを明記する。
・肺機能検査について、現在使用されている検査方法等に改正する。
・喀痰中好中球エラスターゼ検査の取扱いを追記する。
ハ)健康管理のための措置
・じん肺管理区分決定の流れについて、詳細を追記する。
・粉じん作業に対する措置について昭和56年以降の粉じん障害防止規則の改正を踏まえて改正する。
・個人ばく露を低減させるための方策として防じんマスクの使用を追記する。
二)その他所要の改正を行う。
3.根拠通知
4.適用期日等
○適用期日:令和8年4月1日



