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第12回雇用政策研究会 議事録
日時
令和6年7月23日(火)16:00~18:00
場所
本会議会場
厚生労働省 共用第6会議室
(東京都千代田区霞が関1丁目2番2号 中央合同庁舎5号館3階国会側)
議事
- 議事内容
- 2024-7-23 2024年度第12回雇用政策研究会
○雇用政策課長補佐 定刻になりましたので、ただいまより第12回「雇用政策研究会」を開催いたします。
本日は、佐藤委員、黒田委員が御欠席となっており、齋藤委員が対面での御参加、その他の委員は、オンラインでの御参加となります。
なお、阿部委員は、17時をめどに御参加、山本委員は、17時10分をめどに御退室予定でございます。
カメラ撮影の報道関係者の方は、ここで御退席願います。
それでは、議事に入らせていただきます。今後の議事進行につきましては、樋口座長にお願いいたします。
○樋口座長 第12回の研究会、よろしくお願いいたします。
まず、最初に、事務局から資料についての説明をお願いしたいと思います。
資料の1、2、3、4、5について説明をお願いいたします。
○雇用政策課長補佐 ありがとうございます。
それでは、資料の1から御説明をさせていただきたいと思います。
画面のほうに資料を投影させていただきます。「委員からのご指摘関係資料」とさせていただいてございます。1ページおめくりいただければと思います。
前回ですけれども、鶴先生のほうから高齢者の就業確保措置と定年制の関係につきまして、データを出せないかという御指摘をいただきまして、資料を準備させていただきました。
この表を見ていただければと思いますけれども、具体的には黄色のマークをしているところでございますが、継続雇用制度の上限年齢でございますが、70歳の上限年齢としているところは、60歳定年が1万6000社程度、そして65歳定年が1万7000社程度となってございます。ですので、イメージ的には大体半々のデータとなっていたところでございます。こちらが、鶴先生からいただいた御指摘のところでございます。
2枚目をおめくりいただければと思います。
こちらは、佐藤先生から御指摘いただいたところでございます。これまで、管理監督者の残業時間につきましても多くコメントをいただいていたところでございますけれども、佐藤先生のほうで、何か厚労省の委託事業でデータがあるのではないかという御指摘をいただいてございました。
正確には、管理監督者というわけではございませんけれども、赤枠でお示しをさせていただいております、課長相当職、部長相当職につきまして、委託調査のデータでございますけれども、残業時間が分かるデータがございましたので、御紹介させていただきます。
課長相当職の一番右の列を御覧いただければと思いますけれども、36.8時間と平均残業時間がなってございます。
そして、その下でございますけれども、部長相当職のところが34.9時間となってございます。
そのほかの一般社員とか、係長、主任と比べますと、やはりこうした管理監督といったところを担っているであろう役職の方々のほうが、残業時間が高くなっているといったところが、このデータから分かることかなと考えてございます。
資料1が委員からの御指摘関係のお返しでございます。
資料2は報告書の概要でございますので飛ばさせていただきまして、資料3を御覧いただければと思います。
資料3が報告書の本体になってございます。
第2章のところにつきましては、少し丁寧目に説明をさせていただきまして、そのほかのところにつきましては、前回御指摘いただいた事項、また、前々回御指摘いただいた事項から変更があったところ、追記があったところにつきまして御説明をさせていただきたいと考えてございます。
改めましてでございますが、今回の報告書のタイトルが「~多様な個人が置かれた状況に関わらず包摂され、活躍できる労働市場の構築に向けて~」となってございます。
次のページにつきましては、先生方のお名前を記載させていただいてございます。
また、おめくりいただきまして、開催経過といったところをリスト化させていただいてございます。
少し振り返りますけれども、第1回でございますが、昨年6月から開催されてございまして、これまで本日を入れまして12回開催させていただいてございます。
また、そのトピックにおきましても、例えば、第3回のところで、テクノロジーのことを取り扱ったり、また、第5回のところで女性の多様なキャリア形成などを扱ったりということで、様々な議題を取り扱っていただきました。
また、ゲストスピーカー、また、スピーカーの先生が、大体14名の先生にプレゼンをしていただいたところで、研究会の委員の先生方も含めて様々な方の御協力をいただいたところでございます。
そして、第10回から12回につきまして、報告書案の具体的な検討をさせていただいたところになってございます。
ページをおめくりいただければと思います。
目次でございますけれども、今回、5章立てになってございます。
第1章のところは、コロナ禍での振り返りといったところでございます。
第2章のところが、今回の報告書の大きな考え方をお示しさせていただいたところでございます。
第3章のところが、労働参加の、いわゆる量のところを中心に書かせていただいてございます。
その次の第4章でございますけれども「新たなテクノロジー等を活用した労働生産性の向上」とございますが、労働生産性についてのテーマでございます。
こちらの部分につきましては、昨年の12月に、一度AI関係で取りまとめさせていただいたものを、少しリバイスをさせていただいたといった形になってございます。
そして、最後の第5章が「労働市場におけるインフラ整備等」となってございます。このような5章立てにさせていただいてございます。
ページを少し飛びまして、4ページ目でございます。第2章のところ、考え方のところでございますので、御説明をさせていただきます。
11行目のところにございますけれども、JILPT様のほうで、労働力需給推計を行っていただきました。
そうしますと、やはり経済成長と労働参加が同時に実現するシナリオで、2040年に労働力人口が6791万人という試算が出てございまして、労働力人口は減少していくといったところでございます。
21行目のところでございます。経済成長、労働参加が進展するシナリオを現実のものとするためには、働き方、職場環境、労働市場のインフラ等を最適化し、多様な個人の労働参加を促進することに加え、経済成長実現のための労働生産性の向上が重要であるということが大きな考え方でございます。
29行目のところでございますけれども、やはり委員の先生からも御指摘いただきましたが、人手不足というところが大きなテーマであろうといったところでございまして、労働需要超過型の人手不足、摩擦的な人手不足、そして、構造的な人手不足といった類型に分けさせて分析する必要があるのではないかということを記載させていただいてございます。
前回からの修正でございますけれども、前回、玄田先生から、構造的な人手不足の中には、やはり職場環境といったところも関係するのではないかといった御指摘がございましたので、職場環境といったところも、今回記載をさせていただいてございます。
5ページ目でございます。19行目のところに「2040年に向けた雇用政策の考え方」といった記載がございます。
24行目のところに、少し具体的なところが書いてございますけれども、これまでの雇用政策では、労働者の雇われる力や、労働者が雇用されやすい職場環境に力点を置いた政策を取られてきたと。
一方で、労働供給制約が一層強まる中にあっては、企業は選ぶ側から選ばれる側になってきていることを踏まえ、労働者から選ばれる力や労働者が活躍しやすい環境整備に着目した政策をより積極的に展開していくことが重要であるという考え方も記載させていただいてございます。
6ページ目でございます。21行目のところでございますけれども「2-5 労働市場の機能強化を通じた賃金を含む処遇改善に向けて」といったところを新たに追記させていただいてございます。
第5章の最後に、賃金関係のことをまとめて書かせていただいておりますけれども、山本先生のほうから重要な指摘だという御意見もいただきまして、この第2章の考え方のところにも、賃金のところを少し追記させていただいたところでございます。
第2章は以上でございます。
第3章でございます。1ページ目でございます。
先ほども少し御説明をさせていただきましたが、第3章のところが、労働参加、量に着目したことを記載させていただいてございます。
4行目のところに考え方の記載がございますが、人手不足が深刻する一方で、人々の就労意識や働き方へのニーズが多様化している。より多くの人が労働参加、活躍を促すためには、賃金や労働条件の改善にとどまらず、多様な人材が自身の希望に合わせて働ける職場環境を整備し、労働参加のインセンティブを高める必要があるというような考え方で、この章はまとめてさせていただいてございます。
以降は、追記があったところをピックアップさせていただきます。
10ページ目でございます。労働時間のところにつきまして、5月の回でございますけれども、佐藤先生、黒田先生から御指摘をいただきました、先ほども少し口頭で御説明させていただきましたが、管理監督者の働き方についての御指摘でございます。
17行目でございますが、長時間労働の是正に向けた取組みは、各個人の健康確保や管理監督者の労働環境改善にとっても重要であると。
22行目のところでございますが、各種調査を通じて管理監督者を含めた長時間労働の実態把握を進めていくことが重要であるというような記載を追記させていただいてございます。
11ページ目でございます。
こちらは、5月に、黒田先生、阿部先生からフリーランスの御指摘をいただいて、フリーランスのことにも少し触れたほうがいいという御指摘をいただいてございます。
24行目のところでございますが、近年、働き方の多様化が進展する中で、自分の仕事のスタイルで働きたい、働く時間や場所を自由にしたいなどの理由からフリーランスという働き方を積極的に選択するケースも見られるといった話。
そして、12ページのところの5行目のところでございますけれども、このような働き方が見られるといったところを受けまして、フリーランスが安心して働く環境を整備していくことが求められるというような追記をさせていただいてございます。
また、12ページ目の23行目のところでございますけれども、こちらは5月の回で、樋口先生から御指摘をいただいたところでございまして、定年制のところに触れさせていただいてございます。
労働供給制約が今後ますます厳しくなることを踏まえ、シニア世代が希望に応じて就業できるよう、個々の企業がそれぞれの実態に応じ、役職定年や定年制の見直しを検討できるような取組を行っていくことが求められるという記載をさせていただいてございます。
また、ページ数が少し飛びます、15ページ目でございます。
7行目以降のところでございますが、5月に、宮本先生からスモールビジネスの御指摘をいただきました。具体的には、スモールビジネスが地域の人手不足の、1つの解決策になるのではないかという御指摘でございました。
そうした御指摘を踏まえて、宮本先生にも御確認をいただきましたが、シニア世代が、地域社会が抱える課題を自らの経験を生かして解決につなげようとする取組は、人口減少により、地域の担い手が不足しつつある中で、重要性が高まっていると。その中で、労働者協同組合の取組を記載させていただいたところでございます。
また、少しページ数が変わります。20ページ目でございます。
ここでは、介護を行っている人への支援といったところを記載させていただいているセクションでございますが、5月に、佐藤先生から介護保険の制度につきまして、なかなか理解が進んでいないと、周知広報が重要なのではないかという御指摘をいただきました。
そのため、2行目のところでございますが、40歳となり新たに介護保険の被保険者となる方や事業主等に対して、介護保険制度の概要や介護の相談窓口等について周知することも重要であるという追記をさせていただいてございます。
22ページ目でございます。
22ページのほうは、健康課題につきまして、いろいろと記載をしているセクションでございますが、5月に大竹先生、そして、黒田先生から御意見をいただきまして、大竹先生のほうからは、やはり調査研究というのが必要なのではないかという御指摘、黒田先生からは、シックリーブについて御指摘をいただいたところでございます。
まず、大竹先生の御指摘の対応部分でございますが、10行目のところでございます。職場における女性の健康課題の実態把握に向けた取組を進めることが必要という記載をさせていただいてございます。
また、20行目、21行目のところでございます。黒田先生の御指摘に対する対応でございます。例えば、健康状態によって取得可能な休暇制度(シックリーブ)の普及促進など、職場環境の整備が求められるという趣旨の記載をさせていただいてございます。
また、ページ数が変わります。25ページの28行目のところを御覧いただければと思いますが、前回、玄田先生のほうから、人手不足の中でも若年者につきまして、なかなか就業できていないといった現状も記載したほうがいいという御意見をいただきました。
そのため、28行目のところでございますが、若年者については、人手不足の状況においても、スキルや就業経験が少ないことから、希望する仕事に就くことができないケースもあることに留意が必要であり、その後、わかものハローワーク等を通じた支援を行ってくことが重要であるという記載をさせていただいております。
また、下のところですが、74の注のところでございますけれども、こちらは、事前に大竹先生にお話しいただいたところでございますが、やはりアルバイトのところの研究を進めていく必要があるのではないかと。なぜなら、そういったアルバイトをしたことによって、人的資本形成にどのような影響があるかというのが分かっていない部分があるので、そういったところも、今後、研究が進むことが期待されるという記載を追記させていただいてございます。
3章のところは、以上でございます。
4章は、大きな修正はございませんので、割愛をさせていただいております。
5章目でございます。42ページ目以降が5章のところでございまして、5章のタイトルが「労働市場におけるインフラ整備」となってございます。
43ページ目のところでございます。43ページ目の18行目のところでございます。パーパスに関する記載がございます。
その中で、6月の回に玄田先生から御指摘をいただいた、今、様々な仕事の仕方といったところがありまして、プロジェクト単位での働き方といったことも想定されると、そういったところも例示として記載したほうがいいのではないかという御指摘がございましたので、21行目のところに、例えば、他企業への転職や、プロジェクト単位での働き方などといった形で、様々な選択肢がある旨を追記させていただいてございます。
また、ページは飛びます。54ページ目のところでございます。
54ページ目のところでございますが、上の4行目のところを御覧いただければと思います。
こちらは、ハローワークのところにつきまして、記載をさせていただいているセクションのところでございます。
前回、6月のところでございますが、鶴先生のほうからハローワークの大きな役割といったところを記載してはどうかという御指摘をいただきました。
4行目のところでございますが、職業紹介前の準備段階からの支援も重要であり、就職に当たっての不安への対応や、就職に必要なスキルの取得に関する相談の充実を図るなど、公的な就労支援の在り方について議論をしていくことも重要であるという書き方を追記させていただいてございます。
最後のページになります。56ページ目でございます。
56ページの18行目のところでございますけれども、大竹先生から以前に御指摘をいただいてございまして、競業避止義務のところで御指摘をいただいてございました。
それに対応する形で記載を追記させていただいてございまして、18行目のところでございますけれども、企業間の労働移動の活性化も想定されるところであり、人材の引き抜き等によって生じ得る課題については、労働者側・企業者側のメリット・デメリットを踏まえた議論が社会全体で行われることが望まれるという記載を追記させていただいてございます。
また、23行目のところでございます。6月に樋口先生のほうから、エッセンシャルワーカーの賃金のところについてもコメントをいただきまして、23行目のところでございますが、エッセンシャルワーカーの人材確保に向け、賃金を含む処遇の改善について、引き続き議論をしていくことが必要となるという記載を追記させていただいてございます。
こちらが資料3の本体の御説明になります。
資料4でございます。今回、新たな取組でございますけれども、事務局のほうでヒアリングを企業様にしてございました。
山本先生のほうから事例集についてまとめてはどうかという御指摘もいただきまして、こうした資料をつくらせていただいてございます。
次のページでございます。
具体的な御説明は割愛させていただきますが、こちらが目次になりますけれども、本当に様々な企業に聞かせていただきました。女性活躍推進とか、地域活性化、人材マッチング、新たなテクノロジーなど、様々な分野をさせていただいてございます。
企業様の取組事例につきまして、いろいろと記載をさせていただいてございます。本当に様々な取組がございますが、中には、例えば女性活躍で言いますと、企業内でヒアリングを実施したり、ラウンドテーブルをやったりといったところで、実は、すごい大変なことをやるわけではなく、企業内で議論をするというところから始めるということも実は重要なのではないかという示唆もございますので、後ほど、御覧いただければと思ってございます。
資料4の説明は、以上でございます。
資料5でございます。
先ほどの資料の4のところは、事務局のほうで基本的には対応したものでございますが、今回、こちらも新たな取組でございますが、雇用政策研究会の委員の先生方に、視察にも行っていただきました。
ページをおめくりいただきまして、4回開催させていただいてございます。
第1回目は、キャリア形成・学び直し支援センター、第2回目には、マザーズハローワーク、第3回目には、地域若者サポートステーション、第4回目には、ふるさと回帰支援センターといったところに、有志の先生に御参加いただきまして、意見交換をさせていただいてございます。
その簡単なレポートも記載してございますので、御確認いただければと思います。
経緯としましては、以前、キャリア形成・学び直し支援センターを御紹介させていただいたときに、先生方からも、なかなか世の中に浸透していないのではないかという御指摘もありましたので、そういった指摘を受けまして、こうした視察も今回計画させていただいたといったところでございます。
資料6は参考資料集となってございますので、御参考になりますので、今回御説明は割愛させていただきたいと思います。
事務局からの説明は以上でございます。
○樋口座長 ありがとうございました。
それでは、質疑に入りたいと思います。
まず、最初に効率よく進めるために、質問がございましたら皆様からいただきたいと思います。その後、それを受けまして議論をしたいと思います。御意見をいただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
では、まず、最初に質問がございましたら、事務局でいろいろ資料も、先生方のニーズに応じまして用意してありますので、何かございましたらお願いいたします。
鶴先生、よろしいですかね。
○鶴委員 大丈夫です。細かく継続雇用とか、定年の延長等、データを調べていただきまして、大変ありがとうございます。非常に状況がよく分かりましたので、私は、これで結構です。非常に参考になる資料だと思います。ありがとうございます。
○樋口座長 ありがとうございました。
60歳定年で、その後、70歳までの雇用延長ということで、10年間ほど雇用延長している企業というのもございますし、65歳の定年で70歳まで5年間といったところも半分ぐらいあったということが分かったかと思います。
ほかの先生方で、資料等々について御質問がございましたら、お願いいたします。
よろしければ、意見交換に入りたいと思います。皆様からの御意見をいただきたいと思いますので、どうぞ、どなたでも結構ですので、よろしくお願いいたします。
よろしいですか。どなたもお手を挙げていらっしゃらないと思いますが、よろしいでしょうか。
荒木先生、どうぞ。
○荒木委員 単なる表現の問題なのですけれども、御指摘してもよろしいでしょうか。
○樋口座長 はい、お願いします。
○荒木委員 12ページの上から4行目なのですけれども、フリーランスの労災保険の特別加入の話が書いてあるのですが、ここだけを読みますと、これは本文のほうです、12ページです。
これですと、2024年、今年の11月からフリーランスが、労災保険に特別加入できるようになったような誤解を生みますので、2021年から一部のフリーランス、芸能関係者とか、フードデリバリーなどは、特別加入制度が用意されております。それで、2024年の11月のフリーランス法施行によって、フリーランス法にいうフリーランスの全てが労災保険に特別加入できるということになりましたので、この文章を生かすとすれば、フリーランス法にいうフリーランスの全てがとか、そう書いていただけると誤解がないかなと思いました。
以上です。
○樋口座長 ありがとうございます。2021年についても加筆する件については。
○雇用政策課長 それは、経緯も含めて書きます。
○樋口座長 そうですか、では、ここのところは修正させていただきますので、ありがとうございました。
ほかにいかがでしょうか。
玄田先生、お願いします。
○玄田委員 いろいろ12回にわたってありがとうございました。
前も少し申し上げましたけれども、今まで雇用政策研究会に参加させていただいた中で、これだけ人手不足という状況を正面に捉えて、必要な雇用政策を議論した会というのは、今回が初めてだったなと思っています。
それで、非常に論点も整理されて、あと細かい点も、先ほど鶴さんがおっしゃったようにデータに基づいて議論されて、とてもいい報告書になったのではないかなと思っています。
私が申し上げたいのは、今、ある意味では、こういう高齢化を経て、人口減少から人手不足という状況が、かなり先行的に進んでいるのが日本であり、その中での雇用政策だという位置づけも考えられるとすると、こういうのを、今回は日本語でまとめていただきましたけれども、本当に概要も含めたエッセンスの部分を、ちゃんと英語でも発信できるような準備をしておくと、多分、これからいろいろな国が議論するときのとてもいい参考になるので、これまで我々は、人手が余った状況の中で失業対策とか、他の先進国がどのようにやってきたのかというのは、随分法律や制度を含めて学んできましたけれども、ある意味では、こういう状況については、日本が先陣を切っていろいろな対策をちゃんと打っているのだということを示せるような、海外発信も含めた御準備を、今すぐとは思いませんけれども、ぜひ今回の成果を踏まえて、御検討いただければ大変ありがたいかなと思いましたので、意見として申し上げさせていただきたいと思いました。
以上です。いろいろとありがとうございました。
○樋口座長 ありがとうございます。心温まる評価といいますか。
○玄田委員 今まで、大体心温まるよ。
○樋口座長 これは、ぜひ印刷物として出すというところまでは予算の関係もございまして、今、そういう方向で検討していただいているのですが、英語化のほうも含めて御検討いただけますか。
○雇用政策課長 概要だけなのか、本文だけなのか、資料も含めて検討します。
○樋口座長 では、その点については、また御相談させていただきますが、そういう方向で発信していきたいと思います。ありがとうございました。
○玄田委員 どうぞ無理のない範囲で、よろしくお願いします。
○樋口座長 はい、よろしくお願いします。
ほかにいかがでしょうか。
よろしいですか。
よろしければ、いただきました御意見も検討させていただきます。可能であれば、私のほうでまとめたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○樋口座長 どうもありがとうございます。では、そのようにさせていただきます。
それでは、報告書については、一旦ここまでの議論とさせていただきます。
本日、委員からいただきました御意見を踏まえて検討させていただきます。ありがとうございました。
それでは、最後になりますが、まだ御発言のなかった方、この報告書に限らず、御意見をいただければと思いますが、いかがでしょうか。研究会に対する関心等々についても、御感想がございましたらお願いいたします。
感想いかがでしょうか。
齋藤先生、ありがとうございます。
○齋藤委員 いいえ、とんでもありません。
私は、この研究会は、今回が初めて参加させていただくことになりました。
私がふだん研究しているところでは、女性の活用であるとか、あるいは労使関係の話であるとか、そういったことに加えて、あと、地域雇用の話についても、少し知っておりましたもので、幾つか御指摘をさせていただきました。
それらについて、全て私が考えていることは、適切に報告書に反映していただくことができておりまして、非常にうれしく思っております。
また、この研究会で先生方の様々な御意見を伺うことができまして、私自身は知見が広がったということは、非常に感謝をしております。
この報告書についても12回の議論を経て、非常によいものに仕上がっていると考えております。今までどうもありがとうございました。
○樋口座長 どうもありがとうございました。
それでは、報告書の取りまとめのスケジュール等について、事務局からお願いします。
○雇用政策課長補佐 ありがとうます。
報告書の修正につきましては、座長に御相談の上、8月中にプレスリリースさせていただく予定でございます。
○樋口座長 そのように取り扱わせていただきます。
それでは、最後に、山田局長から御挨拶をお願いいたします。
○職業安定局長 研究会の取りまとめに当たり、一言御礼の言葉を申し上げます。
本研究会は、将来の労働力供給制約、現在も強いですけれども、これがさらに強まる中で、柔軟な働き方、今後の多様なキャリア形成や、Well-beingの向上に向けた取組、それらを支える労働市場の在り方について御議論いただくべく、開催いたしました。
昨年6月から12回にわたって、委員の皆様に熱心な御議論をいただきましたことに、まずは厚く御礼申し上げます。
本日御議論いただいた報告書では、2040年の労働市場において、人口減少を背景とした労働力制約が見込まれる中、多様な個人の労働参加の促進と経済成長の実現、人手不足に対する要因に応じた適切な対応、労働者に選ばれる職場をつくる企業の能力向上といった観点から、1つには多様な個人の労働参加、2つ目に新たなテクノロジー等を活用した労働生産性の向上、3つ目として労働市場のインフラ整備等という3つの柱のもとで、必要な施策の方向性について整理いただきました。
また、今回の雇用政策研究会では、新たな取組として委員の先生方に御同行いただいて、キャリア形成・学び直し支援センター、マザーズハローワーク東京、むさしの地域若者サポートステーション、認定NPO法人ふるさと回帰支援センターへの視察を行い、御意見をいただいたほか、女性活躍や新たな技術の活用等に取り組む企業へのヒアリングも行いました。
これらの内容も今後の雇用政策の検討に向け、重要な示唆を提供するものと考え、報告書の参考資料として付け加えさせていただいたものであります。
今後については、本日いただいた御意見も踏まえて、樋口座長と御相談の上、研究報告書として公表したいと考えております。
でき上がった報告書は、今後の各種施策の推進のために活用させていただきたいと思います。
最後になりましたが、改めまして精力的に御議論いただいたことに関して、重ねて感謝申し上げます。
私からは以上です。
○樋口座長 ありがとうございました。
それでは、最後に私のほうから皆様に御礼申し上げたいと思います。
これの研究会スタートしましたのが、昨年の6月ということで、1年以上前にスタートしたわけでありますが、計12回にわたりまして、皆様に活発な御議論をいただきました。おかげさまで、かつてない取りまとめができたのではないかと思っております。事務局に対しても厚く御礼申し上げたいと思います。
雇用政策研究会におきまして、臨時の委員という形で13名の有識者に御議論いただきました。御参加いただきまして、そして、それぞれの専門分野から我々の議論への示唆をいただいたというところでございます。
今年3月にJILPTで労働力需給推計を発表いたしましたが、これに基づいて御議論いただいたということであります。
そこにおきましては、特に人口減少社会における多様な個人が労働市場へ参加することができるような環境整備というものが、いかなるものであるか。さらには、生成AIに代表されますような新しいテクノロジーというものの活用、そして、また、それが人々にいかにしてプラスになるよう活用していくのかという面を強調させていただいたと思います。
さらに、労働市場のインフラ整備ということで、多岐にわたる内容になっていたと思います。
昨今の雇用政策を考えますと、非常に幅広になってきているということでございまして、従来の雇用政策から大分新しいテーマも取り扱わなければいけない、その守備範囲が広がってきているかと思います。
賃金政策はもとより、隣接分野であります社会保障や税との関連もございます。また、今、申し上げました新しい技術ということにおける新しい働き方ということに対する雇用政策をいかに進めていくのかということもあるかと思います。
今後、経済社会の構造が大きく変化していくだろうということも予想されますが、この雇用政策の議論も可能な限りエビデンスに基づいて議論を進めてきたと思っております。ぜひ、事務局にも、この後も、ここで取りまとめました報告書を外部への発信にも力を入れていただきたいと思っております。
今般の研究会における議論といったものが、今後の政策立案に十分に生かされますことを祈願しております。
最後になりますが、改めまして、本研究会におきまして、活発な御議論をいただきました先生方に対して厚く御礼を申し上げたいと思います。また、事務局の方々、どうもありがとうございました。お疲れさまでした。
阿部先生、いらっしゃいますか。
○阿部委員 いません。この段階で何も言わないほうがいいと思いますので、すみませんでした。ちょっと今日は補講をしていたものですから、すみません。
○樋口座長 はい、では、御了承いただいたと思います。後で御意見につきましては、私のほうにお寄せいただければと思います。ありがとうございました。
本日は、以上をもちまして終了したいと思いますが、事務局から何かありますか。
では、どうもありがとうございました。お疲れさまでした。