第84回労働政策審議会勤労者生活分科会中小企業退職金共済部会

日時

令和5年3月10日(金)15:00~17:00

場所

会議会場及び傍聴会場 厚生労働省省議室
(千代田区霞が関1-2-2 中央合同庁舎5号館9階)

議事

議事内容

○山本(眞)部会長 定刻より少し早いですけれども、皆さんおそろいのようですので、始めたいと思います。ただいまから第84回「労働政策審議会勤労者生活分科会中小企業退職金共済部会」を開催いたします。
 本日は、使用者代表委員の須永委員が御欠席でございます。
 清水委員、高木委員、清田委員、久保委員、原田委員、藤原委員につきましては、オンラインで出席いただいております。
 本日は、全委員の3分の2以上の御出席を賜り、労働政策審議会令第9条の規定による開催に必要な定足数を満たしております。
 本日の部会は、対面のほか、オンライン形式でも御出席いただいております。開催に当たりまして事務局からまず説明がございますので、よろしくお願いいたします。
○大隈勤労者生活課長 事務局の勤労者生活課長の大隈でございます。
 本日は対面のほか、Zoomによるオンライン参加をいただいておりますが、オンラインの方は、事前にお送りしております「会議の開催・参加方法について」も併せて御参照ください。
 部会の進行中は、会場もオンラインも、皆様のマイクをオフにしていただくようにお願いいたします。御発言される場合には、会場内の皆様におかれましては挙手を、オンライン参加の方は「手を挙げる」ボタンを押していただき、部会長から指名があった後にマイクをオンにしていただき、お名前を名乗っていただいた上で御発言ください。御発言が終わりましたらオフに戻していただくようにお願いいたします。
 なお、本日は対面参加の方とオンライン参加の方と両方いらっしゃいます関係で、指名の順番については前後することがあるかと思います。なるべく挙手の順番となるように配慮したいと思いますが、その点、御了承いただけますと幸いでございます。
 それでは、よろしくお願いいたします。
○山本(眞)部会長 ありがとうございます。
 それでは、議事に入らせていただきます。
 頭撮りはここまでとさせていただきますので、カメラをお持ちの方は撮影を終了してください。
 では、議題1の「令和5年度の付加退職金支給率について」に入ります。
 まず、事務局から説明をお願いし、その後、委員の皆様から御意見等をいただきたいと思います。
 それでは、説明をお願いいたします。
○大隈勤労者生活課長 それでは、事務局から御説明させていただきます。
 令和5年度の付加退職金支給率につきまして、お手元の資料1に沿って御説明させていただきます。
 付加退職金につきましては、昨年10月と今年2月の2回にわたりましてこの中退部会で御議論いただき、5年度以降の支給のルールについて御了承いただいたところでございます。それに従いまして、今回、令和5年度の付加退職金支給率をお諮りするものでございます。
 まず、資料1でございますが、1ページ目に厚生労働大臣からの諮問文をお付けしております。ここの「記」の下に記載がございますが、令和5年度の付加退職金支給率をゼロとすることについて審議会の御意見を求めるものでございます。
 まず、内容につきまして、2ページを御覧いただけますでしょうか。こちらは一般の中小企業退職金共済事業の収支状況の推移でございます。
 一番右側の欄に令和4年度の見込みの記載がございます。今年度の収入の見込みが4,401億円。こちらは大部分が掛金収入等でございますが、運用収入等として104億円ございます。こちらは、機構の自家運用である国債等の運用に係る部分での収入が104億円あったということでございます。
 一方、支出につきましては5,570億円です。ここも、多くは退職金支出等の3,700億円余りでございますが、こちらの運用費用等として788億円の見込みが立っております。こちらは、機構の委託運用である株式・債券等で運用している部分についてマイナスが出た場合は支出の運用費用として計上するということでございます。今年度はそれが788億円です。
 収入から支出を差し引いて、当期損益金としてはマイナス1,168億円でございます。令和3年度末の累積剰余金が一番下の欄の5,272億円でございましたので、これに令和4年度見込みのマイナス1,168億円を足して、4年度末の見込みとして累積剰余金が4,104億円でございます。
 今年度、この運用面でマイナスが出ておりますが、その背景については、参考1の2ページ目のベンチマーク収益率の推移のグラフをご覧ください。こちらに赤と青のカラーの折れ線グラフがございます。青いグラフは国内債券、外国債券で、年度当初からゼロより下の水準を推移しておりまして、特に外国債券は大きく下がっている状況でございます。これは、欧米の利上げ等がこの間ございましたので、国内・国外債券の価格が下落するといったことがございまして、そのあたりの影響で委託運用の成績が芳しくなかったことが影響していると考えております。
 それから、資料1に戻っていただきまして、3ページ目を御覧いただけますでしょうか。今回お示ししている数字は令和4年度収支の見込みでございまして、まだ4年度は終わっていないわけですけれども、翌年度の付加退職金支給率につきましては前年度内に決定する必要があることから、見込み額を基に毎回算定して、それを根拠に決定しているところでございます。
 まず1つ目、掛金収入と退職金支出等につきましては、令和4年11月末まではそれぞれ実績値で、その後の12月から3月までは推計値を加算して計算しておりますが、この推計値は過去3年間の平均を用いているということでございます。
 次に、運用収入の(2)の委託運用のところでございます。こちらも途中まで、令和5年1月末時点までの時価額をまずベースにいたしまして、その後、2月は資産ごとの2月ベンチマーク収益率を用いて推計し、3月分は収益率をゼロとして計算をしております。なお、3月分につきましては、仮に2月末までの時点でプラスの利益が出る見込みの年度におきましては、過去5年のベンチマーク収益率の平均に2標準偏差分下回るリターンとして堅めの推計を行っておりますが、今回はこうした安全率を加味するということをせずとも、当期損益金がもともとマイナスとなる見込みでありましたので、3月分はゼロとしております。これは今までと同様の推計の方法でございます。
 以上のように、令和4年度の当期損益金の見込み額がマイナスとなっておりまして、2月にご了解いただきました付加退職金の支給ルールに照らしますと、付加退職金の支払いに充てるべき利益の見込み額がないということでございますので、令和5年の付加退職金支給率はゼロとさせていただいております。
 以上を踏まえまして諮問をさせていただくということでございます。
 諮問案件の御説明はここまでなのですが、それと関連する告示がございますので、併せて御説明させていただきます。
 資料2でございます。この付加退職金の支給率を定めることに伴いまして、関連する告示の内容が定まってまいります。これも毎年度同様のことを行っておりますけれども、概略だけ御説明させていただきます。
 まず、資料2の1ページ目から2ページ目にかけて9つの告示のタイトルがございます。その下に3、4行説明があって、右下にゼロとか1%とか数字の記載がございます。この告示のタイトルの右下にある数字が今回告示として定める内容になります。
 多少技術的な内容になりますけれども、3ページ以降に図がございますので、概略を御説明させていただきます。
 まず、3ページ、1つ目の告示の概要でございます。これは、過去勤務期間を通算する場合の過去勤務掛金の算定方法を定める告示です。中退共に新規加入される事業主は、従業員の過去の勤務期間を中退共に加入していた期間とみなして、加入後の期間と通算することができるという仕組みがございます。この場合は、加入した後に毎月の掛金と併せて過去勤務分の過去勤務掛金を一定期間納付していただくことが必要になります。このときの過去勤務掛金を幾らにするかという計算の仕方の問題なのですけれども、この過去勤務通算月額に予定運用利回りに相当して増えた分、それと、過去さかのぼる期間に支払われた付加退職金を加味して増える分を加えて得た率を乗じて算定することになってございます。今回の告示は、この付加退職金に相当する率を過去どれだけさかのぼって加味するかということに応じて率を定めるものでございまして、これは0から0.03の範囲で定めるというものでございます。
 2つ目が4ページでございます。これは分割支給率に加算する率という内容の告示です。この中退共の退職金は、退職したときに一時金として受け取ることもできますが、一定の要件を満たす場合は分割払いとして受け取ることもできることになっております。分割払いを選択された場合は毎回一定額を払うことになりまして、下の図の5年分割支給となると、年4回で20回払うということでございます。1回当たりの額をどうするかというときに、5年分割であれば1,000分の51に厚生労働大臣の定める率ということで、一時金として受け取る場合の金額に掛け算をして金額を定めるということでございます。
 この厚生労働大臣の定める率ということの意味ですけれども、こちらは、分割支給されている期間に支給が見込まれる付加退職金相当分を加算することを想定して設定されているものでございますが、付加退職金制度創設当初のように基本的に毎回出るという前提ではなく、現在の仕組みのもとでは、将来の付加退職金支給率をあらかじめ見込めないということでありまして、近年、毎回これはゼロとして置いておりますので、今回もゼロとするものでございます。
 それから、5ページ、3番目の告示の内容です。これは、ある意味、2つ目の告示の逆のようなパターンでございますが、分割支給を選択して分割支給をしている最中で、途中の段階で被共済者の方がお亡くなりになったような場合に、残余の額を一括して遺族の方に支給し、その場合の金額を定める必要がありますが、これは残余の額を現在価値に割り戻すための利率として定めるということでございます。2の告示のほうで、そもそも将来の付加退職金に相当する率をゼロとし                                                                                                                            て置いておりましたので、現在価値に割り戻すための利率というのは、単に予定運用利回りの1%として、それを割り引いて一括で払うという内容を定める告示でございます。
 あと2つはほぼ同じ内容ですけれども、まず6ページでございます。これは、中退共以外の年金制度あるいは退職金制度から中退共に移ってきたときの計算の仕方でございます。6ページは、例えば適格年金とか解散厚生年金基金などから中退共に移ってくるときに、もともとの制度で加入していた期間分を中退共に移し替えてきて、その加入期間を入っていたものという前提で計算していくということですが、ちょうど中退共の何カ月分というところで収まらなかった端数のような額が出てくることがありますので、通算できない残余の額はこの中退共の掛金月数の外側で残余額として運用するということでございます。
 ここの残余額の下に書いてありますが、予定運用利回りに付加退職金に相当する利率を加えた利率で外側で運用していって、実際に退職されたときに両方合わせて払うということです。ここは、今回、令和5年度の付加退職金支給率をゼロとしますので、こちらの告示のほうもゼロと定めるものでございます。
 最後7ページは今のものとほぼ同様でございますが、これもほかの制度から中退共に移ってくるときの問題です。元の制度のほうで、中退共と併用して入っていたようなケースでございます。これが丸ごと中退共に移るということですが、中退共に2つの加入期間で加入することになってしまいますので、もともと入っていたほうは丸ごとその資産の全額を中退共の外側のほうで、予定運用利率プラス付加退職金相当利率で運用し、中退共には、移換してきた時点から入ったものとして運用するということでございます。
 こちらも同様に、令和5年度の付加退職金支給率は今回ゼロとすることを前提とすれば、こちらの告示の同じ利率はゼロとするということでございます。
 以上が関連する告示の内容でございます。
 議題1関係の資料の説明は以上でございますので、どうぞよろしくお願いいたします。
○山本(眞)部会長 今、事務局からの説明がありましたが、この説明に対して御質問や御意見がありましたら、お願いいたします。会場の方は挙手をお願いします。オンラインの方は「手を挙げる」ボタンを押してください。指名させていただきますので、マイクをオンにしていただいて、お名前を名乗ってから御発言をお願いいたします。
 長谷部委員、お願いします。
○長谷部委員 長谷部でございます。
 令和5年度の付加退職金の支給率につきまして、安定的な制度維持の観点からやむを得ないと考えますけれども、今回検討されました付加退職金の取扱いの見直しや、付加退職金の支給が過去10年間で4回にとどまっていることなど、付加退職金の制度そのものが形骸化しないように、中退共制度の創設目的であります中小企業の従業員の福祉の増進と中小企業の振興に寄与することを踏まえまして、付加退職金の支給が可能となる運用の改善等につきまして引き続き資産運用委員会などでの御検討をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
 以上でございます。
○山本(眞)部会長 ありがとうございます。
 事務局から何かコメントがあればお願いいたします。
○大隈勤労者生活課長 御意見ありがとうございました。
 まさにおっしゃっていただいとおり、付加退職金は、先般御了承いただいたルールで、単年度ごとの利益見込み金がプラスにならないとそもそも支払われないというルールになっておりますので、毎年度の資産運用でプラスを出していくことが必要になるかと思います。
 次の議題でもまた御説明させていただきますけれども、勤退機構で資産運用を行っていただくに当たって、中期的に必要な利回りを最低限のリスクで確保するということで取り組んでいただくこととしております。そのときに、今、委員がおっしゃったように、資産運用委員会の専門家のほうで、随時、金融市場の動向などを踏まえて必要な取組を検討いただく仕組みになっております。今回、先ほどのベンチマーク収益率で御説明したとおり、金融市場全体の状況が非常に厳しいところでございますので、プラスを出していくのもなかなか難しい状況ではないかと思いますが、こうした状況がまだしばらく続くのか、今の短期的な動きなのかとか、その辺も専門家の目で見極めていただいた上で、場合によっては、こういう状況が続くのであれば、例えばポートフォリオを見直すとか、いろいろな手だてを打っていくことになると思います。そのあたりはこちらの中退部会での御意見も資産運用委員会にお伝えすることになっておりますので、ただいまのような御意見も勤退機構に伝えていきたいと思っております。
 以上です。
○山本(眞)部会長 長谷部委員、よろしいでしょうか。
○長谷部委員 はい。よろしくお願いいたします。
○山本(眞)部会長 ありがとうございます。
 ほかに御意見ございますか。よろしいですか。
 小野委員、お願いします。
○小野委員 ありがとうございます。小野でございます。
 すみません、実害がないので形式的なことで恐縮なのですけれども。今、気がついたのは、資料2の関係告示の6ページなのですけれども、適格年金というのはもう既に廃止されていると思うので、その意味では、あってもいいかもしれないのですけれども、実質的にはないということなのではないかなと思います。
○山本(眞)部会長 事務局からお願いします。
○大隈勤労者生活課長 これは、適格年金等に過去に入っておられた方が、過去に中退共に移ってこられた方の分も併せてこの仕組みのもとに入ってくるので、その方がまだ退職されていなかったとすれば、退職されるまでの間の期間については、毎年の付加退職金の率が影響してくるという意味で、まだ残っているということでございます。
○小野委員 ありがとうございます。それで了解しました。
○山本(眞)部会長 ほかによろしいでしょうか。
 それでは、よろしいようですので、部会として厚生労働省案を妥当と認めて勤労者生活分科会長宛てに報告することにいたしたいと思いますが、よろしいですか。
(首肯する委員あり)
○山本(眞)部会長 ありがとうございます。
 それでは、勤労者生活分科会長宛てに報告することにいたしますけれども、事務局から報告案の配付と、オンライン参加の皆様には画面での共有をお願いいたします。
○山本(眞)部会長 労働政策審議会令第7条第7項により、部会の議決をもって分科会の議決とすることができ、同令の第6条第7項により、分科会の議決をもって審議会の議決とすることができると定められております。このため、今お配りした報告案の内容で厚生労働大臣宛て答申されることになりますが、それでよろしいということで御了解いただけますでしょうか。
(首肯する委員あり)
○山本(眞)部会長 ありがとうございます。それでは、そのように進めさせていただきます。
 では、議題1は以上でございます。
 続いて、議題2の「独立行政法人勤労者退職金共済機構の第5期中期目標について」に進みたいと思います。
 また事務局から説明をお願いして、その後、委員の皆様から御意見等をいただきたいと思います。事務局でよろしくお願いいたします。
○大隈勤労者生活課長 それでは、引き続き、事務局から2つ目の議題を御説明させていただきます。
 資料3を御覧いただけますでしょうか。独立行政法人勤労者退職金共済機構の第5期中期目標でございます。この勤退機構は中期目標を策定する法人でございますので、5年ごとに厚生労働大臣が中期目標を定めて、この機構に指示をすることになっております。機構は、その指示を受けて中期計画を定めて取り組んでいくというものでございます。現行の第4期中期目標はこの令和4年度末で期間満了になりますので、令和5年4月からの新しい第5期中期目標を定めたということでございます。
 1ページ目に目次がございますけれども、この中退部会には、勤退機構の中期目標の中の退職金共済事業に係る部分と全体に係る部分を御説明させていただきます。
 まず2ページでございます。こちらは勤退機構の政策体系図でございます。国の政策のうち中小企業退職金共済制度と勤労者財産形成促進制度の実施部分を担っている独立行政法人ですけれども、この次期中期目標期間というのが2023年度から2027年度でございまして、この間の法人の役割としては、現行の中期目標期間と同様に、この2つの国の制度をきちんと運用していただくことでございます。
 ただ「現状・課題」のところにありますとおり、この勤退機構をめぐっていろいろな動きもございます。まず、現状・課題としては、少子高齢化が進展する中で、長期化した人生を豊かに送る観点から、現役世代における資産形成の重要性が高まっているということがございます。それから、中小企業における事業承継問題の深刻化と、特定業種における非正規雇用者数の減少です。特定業種は建設業、清酒製造業、林業でございますが、こうしたことによって、中退共制度の対象となる企業あるいは労働者が減ってくると、制度の持続可能性を確保していくことが一つの課題になってまいります。
 それから、3つ目ですけれども、勤退機構は、公的機関投資家としての役割もございます。最近、気候変動などESG課題なども言われておりますけれども、公的機関投資家として期待される役割や責任は増加している状況にございます。
 そのほか、サイバー攻撃の脅威が高まっていること、それから、中退共システムの機動性確保ということ。これは、機構の中の業務システムが、50年ぐらい、基本構造とプログラミング言語を変えないままで来ておりますが、迅速にニーズに対応していくために機動性を確保するための見直しが必要な状況でございます。
 中退共に関係する部分としては以上ですが、具体的な中期目標の内容は次のページからでございます。
 まず3ページでございます。退職金共済事業のまず第1として、資産の運用を掲げております。
 ①の資産運用の目標です。先ほど長谷部委員の御質問の中でもちょっと触れさせていただきましたが、退職金支給に必要な流動性を確保しつつ、中期的に退職金共済事業の運営に必要な利回りを最低限のリスクで確保することを目標とすることです。単年度ごとに見ると、令和2年度のように大幅に黒字になった年もあれば、今年度のようにマイナスになった年もありますが、あくまでも中期的に必要な利回りを確保していく、なおかつ最低限のリスクで確保するということを目標としております。これは、現行の目標のもとでもこのように取り組んできておりますので、引き続きやっていただくということでございます。
 ②の目標の達成に向けた取組として、基本ポートフォリオの期待リターンと運用実績との差異が発生したときに、その原因を分析して、その原因を踏まえて、基本ポートフォリオの見直し、あるいはリバランスルールの見直しなど、必要な見直しを検討して実施することを求めております。
 次の③は、公的機関投資家の役割としての部分です。スチュワードシップ責任を果たすための活動に今も取り組んでいただいておりますが、一層推進していただくことを考えております。
 指標としては、専門家による資産運用委員会が作成する資産運用に関する評価報告書を毎年度作りますので、そこにおいて機構がこの②、③の取組を適切に実施したことを評価いただくことを目指して取り組むということでございます。これは制度の安定性にとって非常に重要な部分でございますので、重要度も高く、かつ、困難度も高い目標として位置づけております。
 それから、4ページでございますけれども、もう一つ、制度の持続可能性のために大事なのが加入促進対策でございます。これも従来取り組んできておりますけれども、今回1つ目のチェック印のところに書いてございますとおり、加入企業、非加入企業それぞれにアンケート調査を実施して、その内容を分析して、加入促進対策としての広報を打つにしても、どういうターゲットにどういう内容でどういう方法でアプローチしていくかを検討し、効果的な対策を講じていただくようにということをお願いしております。
 それから、集中的な広報キャンペーンや、コロナ禍で取り組んできましたけれども、ウェブ会議システムとかオンライン説明会といった取組も進めていただきたいということです。
 それから、地方自治体、金融機関、特に中小企業関係の関係事業主団体の方々との連携強化といった取組もお願いしております。指標として、この中期目標期間中5年間で新たに加入する被共済者数として165万人以上という数字を掲げております。これは現行の中期目標でも同じ数字ではございますけれども、計算としては、過去の実績を踏まえ、なおかつ、長期的なトレンドその他を踏まえて推計を行って、多少の努力分も見込んで165万人以上としております。加入促進対策については重要度が高い取組として位置づけております。
 5ページですけれども、こちらは特退共関係の同様の加入促進対策の指標でございます。これは、それぞれの業界ごとの規模の違いもありますし、今後の就業者数の見通しも異なるものですから、それぞれについて、足元の加入者数をベースにして、今後の推計値も踏まえて目標を立てたということでございます。こちらも制度の持続可能性という点で重要度の高い取組と考えております。
 6ページですが、まず、一般中退共のサービスの向上についてです。こちらも従来から取り組んでおりますけれども、加入者の利便性の向上のための様々な手続の点検、できるだけ使いやすくなるようにということ、それから、令和7年末までに手続のオンライン化ができるように進めていくことなどを定めております。
 指標についても、おおむね現行と同様でございますけれども、例えば退職金請求があった場合に、受付日から18業務日以内に全数支給することなどを定めております。
 7ページは、同様に、特退共分のサービスの向上でございます。こちらも、従来の取組を引き続きしっかり続けていただきたいということで、指標についても従来とおおむね同様でございます。
 8ページでございますが、確実な退職金の支給に向けた取組ということで、実際、退職されて退職金を受給する権利があると思われる方でも請求されてこない方もいらっしゃるので、こうした未請求退職金の縮減の観点から、退職後一定期間経過した後に請求勧奨を行うといった取組をやっておりますが、こちらについても引き続き進めていくということです。
 2つ目のチェック印のところにございますが、実際、比較的短期間でやめられるなどして退職金額が少ないということで、わざわざ手続の負担を避けて請求されない方もいらっしゃるようですけれども、手続負担感の軽減を図るためのもろもろの工夫をしていきたいということでございます。
 指標については、この請求権が発生した年度における退職者数に対する当該年度から3年経過後の未請求者比率で、上のほうは人数ベースでいったときに毎年度2%以下になるように、下のほうは未請求の退職金額の全体に占める割合として0.5%以下ということでございます。
 9ページですけれども、今と同様の確実な退職金の支給についての特退共部分の目標と指標でございます。特退共につきましては手帳の仕組みがありまして、就労した都度、証紙を貼付するという形なので、一般の中退共と仕組みが少し違いますけれども、同様に、過去3年以上手帳の更新を行っていない方というのはもう退職されている可能性もあるわけです。そうした方で請求されてこないということであれば、こちらも同様に請求の手続を取るような要請をするといった取組を行っております。そちらも引き続き、あるいは一部強化して進めていくということでございます。
 指標についても、下に記載のあるとおり、全体的に今よりも減らしていく、あるいはこれから新規に長期未更新に該当するような方の数も減らしていくという形でございます。
 10ページからは個別の課題に対する取組です。
 10ページが、中退共システム再構築でございます。令和8年度に新システムの運用を開始することを目指して全般的に見直すということでございます。プログラミング言語も、COBOLという言語でかなり古い形になりますので、それも改めるということでございます。
 それから、先ほども出てきましたけれども、令和7年末までの手続のオンライン化導入も、システム再構築プロジェクトと並行しながらやっていくということでございます。
 こちらは重要度と困難度ともに高い取組と位置づけております。
 11ページは建退共の固有の課題です。手帳に証紙を貼り付けていくという仕組みは残しつつ、令和3年から電子申請方式を並行して走らせております。この電子申請方式につきまして、この5年間で大幅に高めていきたいということでございます。今の中期目標にはこれに関する数値的な指標は入っておりませんけれども、今回は、この中期目標期間中にこの電子申請サイトの利用者登録を行う共済契約者数を半数以上、同じく、金額ベースで考えたときに30%以上としております。
 こちらも重要度、困難度とも高い位置づけとしております。
 12ページは林退共の固有の課題でございます。こちらは、以前から累積欠損金が発生しておりまして、ここに記載のあるとおり、令和2年11月に機構が累積欠損金解消計画を策定して取り組んでおります。次の中期目標期間中、令和6年度までには次の特退共の財政検証が行われることになっておりますので、その結果を踏まえて、累積欠損金解消計画も見直しが必要になるだろう、それを踏まえて着実に累積欠損金を解消することが今回の目標に定められております。
 13ページからは、退職金共済に限らず横断的な目標です。
 第4は業務運営の効率化ということで、おおむね同種の独立行政法人においてこのように業務運営の効率化に伴う経費削減について目標が定められております。一般管理費15%以上、業務経費5%以上、2022年度予算比で次の中期目標期間の最終年度までに削減するということでございます。
 14ページです。ここもおおむね同種の独法は横並びですけれども、業務の電子化に関する取組とか契約の適正化の推進を進めていくということでございます。
 あと、15ページに「第6 その他業務運営に関する重要事項」とございまして、ガバナンスの徹底を中項目として立てております。これは現在の中期目標期間中にも取り組んできておりますが、勤退機構は金融業務を行う公的機関ですので、それにふさわしい高い職業倫理を徹底していただくこと、それから、一番下のチェック印のところにありますが、利用者様の大量の個人情報を保有しておりますので、これの適切な管理をきっちりやっていただく必要があるということでございます。
 16ページは情報セキュリティー対策、特にサイバー攻撃の脅威が高まっている中では、ここも適切に確保していただく必要があるということでございます。
 17ページですけれども、このガバナンスの徹底の中の最後に「事業及び制度の改善・見直しに向けた取組」という項目を立てております。退職金共済制度に関していうと、1つ目と2つ目のチェック印のところですけれども、一般の中退共にしても特退共にしても、いずれも5年に1回財政検証を行うというタイミングがございます。それに当たっては、資産運用に関する情報、利用者に関する情報など、必要なデータや情報を実際に運用しておられる機構からいただく必要がありますので、そういう事業や制度の見直し・改善に必要な情報を提供するようにということで記載をしているものでございます。
 最後の18ページに、先ほど途中で出てまいりましたけれども、今後5年間の新規被共済者数について一般中退共、特退共とも目標の数字を定めております。過去5年間の実績プラス今後の見通しを立てて、今後の5年間について数字を推計して、それを足し上げ、若干努力分も見込んだりして数値を計算しているということのバックデータでございます。
 資料3の説明は以上でございます。
○山本(眞)部会長 ただいまの事務局からの説明に対して、御質問や御意見がございましたら、よろしくお願いいたします。
 藤原委員、お願いいたします。
○藤原委員 藤原と申します。よろしくお願いいたします。
 制度を維持していくには加入者数を増やしていくことが非常に大事になってくるかと思います。私の会社もお世話になっているのですけれども、今、民間でもいろいろな制度がありますので、中退共のメリット、差別化できるポイントとなるところを、金融機関さん、商工関係団体さん、行政書士さんなど中小企業を取り巻く関係する機関にさらに分かりやすく、いろいろな形で広報活動をしていただけたらと思っております。
 また、情報セキュリティーのところも強化していくというところですけれども、ツールのところでの情報セキュリティー強化に加えて、職員の方の意識改革、その両面でセキュリティー強化を進めていただけたらと思っております。
 私からは以上です。
○山本(眞)部会長 ありがとうございます。
 事務局からコメントがありましたら、お願いいたします。
○大隈勤労者生活課長 ありがとうございます。
 加入促進につきましてこれまでも取り組んでおりましたけれども、リーフレット、パンフレットに中退共のメリットは前面に出しております。例えば、掛金の助成があるということとか、税制上、掛金は法人企業であれば損金に算入できますし、個人企業だったら必要経費ということで非課税ですといったこととか、外部で積み立てるので管理も簡単にできますよといったことなどをアピールした資料で周知しております。
 周知の仕方につきましても、毎年10月が加入促進強化月間ということで、特にそういう商工会関係の方々とか、中小企業関係の団体の方々とか、社労士会の関係とか、税理士の関係とか、あるいは金融機関の業界団体とか、様々なところにこういうポスターとかパンフレットをお送りして周知の御依頼もしているところです。あと、通常の業務としては、機構のほうでオンラインの説明会を受け付けたり、無料の相談会などもやっておりますが、そのあたり、できるだけ中小企業の方に届くようなやり方を工夫していきたいと思います。
 今度の中期目標の中で、実際に加入されている企業と加入されていない企業にアンケートを取って、どういうところが足りていないのかとかいうのも把握しながら周知・広報していきますので、そうした中で今の御意見も反映させていければと思います。
 もう一つ、情報セキュリティですけれども、勤退機構の中でも、特にこの現行中期計画期間5年で問題意識を持っていただいていまして、外部からの攻撃などがあった場合はすぐにオンラインの線を抜いて即座に対応するという形の対応ができてきています。それは当然やらなければいけないわけですけれども、そういうことで、職員の研修なども行っている中で水準は高まってきていると思いますので、これを次の中期目標期間も維持、できればもっと強化していけるようにしていきたいと思います。
 以上でございます。
○藤原委員 アンケートの分析は本当にすばらしいと思いますので、さらなる施策につなげていただけたらと思います。ありがとうございます。
○山本(眞)部会長 ほかに御意見ございますでしょうか。
 山本委員、お願いいたします。
○山本(陽)委員 御説明ありがとうございました。
 私のほうも勧誘のところでお伺いしたいのですけれども、その制度を維持していくのに、先ほどの御意見にもありましたが、被共済者の数を安定的に確保していくことが重要だと思うのです。今、その165万人という数字が出ていますけれども、これは、これからの労働者、従業員の方の数ですとか、事業の関係とかで現実的に入っていただけそうな数として挙げていらっしゃるのか。その165万人に新規で入っていただける。やめていく方もいらっしゃいますし、これからは高齢化ということもあると思うのですけれども、制度を維持していく上で理想的な数字になっているのかなというところがちょっと気になりました。
 安定的に制度を維持していくとか、付加給付的なものを整備し、常に給付できるようにするというのであれば、被共済者数は多ければ多いほどいい。そうしますと、この165万人というのは現実的に可能な値として書いていらっしゃるのか。制度をもっと盛り上げて安定的にやっていくには本当はもっと多いほうがいいのかというところで、心構えですね。中期目標としてはなかなか非現実的な値というのは書きづらいとは思うのですけれども、勧誘する上での姿勢というか気持ちとして、数字としてはもう少し大きいほうがいいのかなと思ったのですけれども、いかがでしょうか。
○山本(眞)部会長 事務局からコメントをお願いします。
○大隈勤労者生活課長 ありがとうございました。
 165万人の推計の仕方は、先ほど御説明したような過去のトレンドと今後の労働者数の見通しとかを踏まえて、ものすごく高いということでもなく、実際、現実的に少し頑張れば可能なぐらいの高さ、かといって、そんなに簡単に達成できる水準ではないというぐらいでございます。今の中期目標期間が165万人ということで、それは達成できそうではあるのですけれども、最近またちょっと下がってきているような部分もあるので、少し頑張らないといけないぐらいの水準だと思います。
 この5年間、165万人という目標を立ててやってきて、持続可能性という意味では、利益剰余金でいうと、昨年まで5,000億円ぐらいは維持できるぐらいの規模感としてあって、今年度は単年度の資産運用で少し減りますけれども、165万人ぐらい加入してくれば、今後大量にやめる人が出てくることはないだろうというのは一方で見通せているので、一定の持続可能な規模が確保できるだろうという見通しは持っております。なので、余り高い目標を立て過ぎても、かけ離れてしまっても実際に運用がやりにくいところもあるので、適正な、少し頑張ったら達成できるし、なおかつ、持続可能な水準を維持できるぐらいのところで立てているということでございます。
○山本(陽)委員 分かりました。入っていただくというのはなかなか大変だとは思うのですけれども、加入者が多いにこしたことはないと思いますので、できるだけ現場のほうで頑張っていただければと思います。ありがとうございました。
○山本(眞)部会長 続いて、清水委員、お願いいたします。
○清水委員 御説明どうもありがとうございます。
 私も今の御質問と似たような点についての意見です。加入促進を今後5年間の計画ということで考えるときに、特に特退共につきましては、建退共、清退共、林退共それぞれで、加入の人数もそうですが、加入の方の年代も違ってきていると思います。人数も一番多く、この中では、これから一番若い年代の方にも入っていただける可能性があるのが建退共だと思います。そうなりますと、例えば20代、30代、40代の方を対象として、スマートフォンであったり、ユーチューブの広告など若い人たちが接するような媒体でアピールをしていくことも重要かと思います。
 また、オンライン化を進めるという中でも、中小の企業ですと、パソコンがなかったり、インターネットの環境がない可能性もあるということがこの中にも書かれておりますが、それならば、例えばスマホのアプリを作るという工夫も出来るのではないでしょうか。3年ぐらいの計画ならともかく、5年先までの計画ですので、そういった新しいツールを使って、例えば建退共だけでももっと若い人に積極的に入っていただくような取組を個別にしていくことも重要ではないかと考えております。そのあたりについて、もし御意見や、こういうことを進めている
という取組などがございましたら、お願いいたします。
○大隈勤労者生活課長 ありがとうございました。
 おっしゃるとおり、特退共のほうは、一般の中退共よりもより厳しく、業界の見通しとして、今後の就業者数は減っていくという見通しもあり、一つ一つの規模も一般中退共に比べれば小さいので、より課題はあると思います。
 建退共にしても、清退共、林退共にしても、やはり高齢化はしておりますので、今後やめられる方もかなり出てくるとなると、新しく入っていただかないと。特に若い方に入っていただくというのは非常に大事です。これはおそらく、退職金共済の課題でもありますが、業界全体のそもそもの課題としてあるところだと思います。その辺は国土交通省とか林野庁などと協力して加入促進に取り組んでいきたいと思います。中退共としても、一般中退共であれば、「マンガでわかる○○」とか、いろいろな工夫はしておりますけれども、その辺も若い人に伝わるような工夫がどうしたらできるかといったことも含めて、加入促進の広報のやり方は機構ともよく相談していきたいと思います。
 あと、建退共の電子申請は、当面、事業主が加入するところの話なのでパソコンという形で進めています。スマホなどはその先の話かなというところはありますが、一方で、国土交通省のほうでCCUSという建設キャリアアップシステムを進めて、実際にカードをかざすと、いつ誰がどこで働いたみたいなことが分かるようなものがあります。それとこの建退共が連携するということもやっていますので、そちらのルートのも活用して電子的な手続をうまく進めていければということで、今、検討しているところでございます。
 以上でございます。
○山本(眞)部会長 清水委員、よろしいでしょうか。
○清水委員 ありがとうございました。ぜひいろいろなところとタイアップしながら、少しでも加入者が増やせていけるといいかなと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
○山本(眞)部会長 ありがとうございました。
 続いて、高木委員、お願いいたします。
○高木委員 私からは、質問というよりはコメントとお願いなのですが、資料3の4ページの、加入促進対策に関する事項のところです。これから行うということかと思うのですけれども、アンケート調査をして、分析をして、広報の方法を生み出す際に、どういったアンケート調査をし、そしてどういった分析を行って、結果、広報活動を対策として講じることになったのか、このあたりの関係性も我々委員のほうに教えていただければと考えています。
 ほかの委員からも御意見がございましたけれども、加入数を増やしていくことは今後の活動上の大切な事項になると思いますので、そのあたりを委員会のほうにも明らかにしていただいて、我々のほうでも意見を出すことができればと考えているところです。
 続きまして、8ページ目の未請求退職金を減らすというところです。国民の安心・安全な生活を守るための仕組みですから、未請求があることに対して請求勧奨を行うということで様々な取組をされていることは大切なことだと思います。大変な作業だと思うのですが、引き続きお願いしたいと思っています。こういったところにも力を入れるということが信頼につながっていくと考えていますので、よろしくお願いします。
 あと、10ページと、16ページの情報管理のところになるかと思うのですけれども、電子申請を始めたり、業務のオンライン化によって情報管理システムの再構築をする、つまり業務のDX化を行うということかと思うのですが、世の中的な流れとしても、これは力を入れてやっていくべきことだと考えています。
 ただ、16ページに情報管理システムに関する危険性、サイバー攻撃に関する対策が述べられていたと思うのですけれども、やはり攻撃されやすい部署かと思いますので、個人情報の管理というところは本当にきめ細やかに、そしてある程度お金を投じる形で万全な体制を整えていただきたいと思うのです。御説明もあったかと思うのですけれども、細心の注意を払って対策を講じているというところを、加入者だけではなくて、国民に向けてきちんと発信する必要があると考えています。
 私からは質問ではなくてコメントとお願いというところなのですけれども、以上になります。
○山本(眞)部会長 ありがとうございます。
 では、今の点について事務局からコメントをお願いします。
○大隈勤労者生活課長 ありがとうございました。いただいた御意見を機構と相談して、アンケートの結果を共有することも含めて検討していきたいと思います。
 特に3つ目システムの関係です。10ページにも「令和7年末までに手続のオンライン化導入を実現する」と書きましたが、その前に「情報セキュリティの確保に配慮しつつ」という文言がついております。完全にこの機構の中のシステムを外からアクセス可能にはできませんので、そこは何らかの遮断というか、そこでアクセスされないようにしっかりやるということがまず前提になると思いますので、それをうまく両立させるような形でやっていく必要があると思っております。情報セキュリティ対策が重要というのはまず大前提ということで考えております。
 以上でございます。
○山本(眞)部会長 高木委員、よろしいでしょうか。
○高木委員 どうもありがとうございました。
○山本(眞)部会長 小野委員、お願いいたします。
○小野委員 ありがとうございます。
 私からはコメントですけれども、3ページの資産運用に関してです。ここにお書きになっていただいている「資産運用委員会が作成する資産運用に関する評価報告書において・・適切に実施されたとの評価を受けること」というのは全くそのとおりだろうなと思います。私の理解では、最近話題になっておりますフィデューシャリー・デューティーというのは、基本的にはプロセス責任だと思っております。ですので、こういった評価を資産運用委員会のほうでなさると思いますので、それはそのとおりだなと思います。特に、ボトムラインとしての数値ばかりが強調されますと、これはとかく短期志向になってしまう面があると思います。それは資産運用にとってはかえってリスクになる可能性もあるということですので、そこはやはりプロセス責任というのをしっかり考えながら評価をいただきたいということでございます。
 以上です。
○山本(眞)部会長 ありがとうございます。
 事務局で何かコメントあればお願いします。
○大隈勤労者生活課長 ありがとうございます。
 今回、中期目標を策定するに当たって厚労省と機構でもかなり話し合った上で、このようなプロセス責任という形の目標としております。先生がおっしゃったことと全く同様のことを考えてございます。ありがとうございます。
○山本(眞)部会長 ほかに御意見、御質問等ございますでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、本日の議題につきまして皆さんから御意見をいただきましたので、本日の部会はこれで終了とさせていただきたいと思います。
 最後に、事務局から何かございましたら、お願いいたします。
○大隈勤労者生活課長 本日は御審議いただき、また答申をいただき、誠にありがとうございました。今年度は本日で最後の開催となります。来年度の開催につきましては、現時点では未定でございますが、改めて御連絡をさせていただきます。引き続き御指導のほどよろしくお願い申し上げます。
○山本(眞)部会長 それでは、本日の部会はこれで終了とさせていただきます。どうもありがとうございました。