令和4年度第17回医薬品等安全対策部会安全対策調査会 議事録

日時

令和4年10月25日(火) 14:00~16:00

場所

厚生労働省 TKP 新橋カンファレンスセンター カンファレンスルーム12A
(オンライン会議場)

議事

○医薬安全対策課長 それでは、定刻より2分ほど早いのですけれども、委員の先生方にお集まりいただきましたので「令和4年度第17回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会」を開会いたします。
 本日御出席の先生方におかれましては、お忙しいところをどうもありがとうございます。
 今回の会議の公開については、新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、ユーチューブによるライブ配信で行うこととしておりますので、御理解、御協力のほどお願いします。議事録については、後日、厚生労働省ホームページに掲載いたします。
 また、今回もウェブ開催としており、対面での進行と一部異なる部分があります。
 議事に先立ちまして、審議の進行方法等について事務局より説明させていただきます。
○事務局 事務局より御説明いたします。
 まず、ハウリング防止のため、御発言時以外はマイクをミュートにしていただきますようお願いいたします。御意見、御質問をいただくときは、ミュートを解除し初めにお名前をお知らせください。発言のタイミングが重なったりした際には、調査会長から順に発言者を御指名いただきます。
 その他、システムの動作不良などがございましたら、会議の途中でも結構ですので、事前にお伝えしている事務局の電話番号まで御連絡をお願いいたします。また、もし事務局のサーバーがダウンするなどのトラブルが発生した場合は、事務局から一斉にメールで御連絡いたしますので、御確認いただけますと幸いです。御不便をおかけするかもしれませんけれども、何とぞ御理解のほどお願い申し上げます。
 事務局からは以上になります。
 それでは、ここからの議事進行につきましては、調査会長の岡委員にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
○岡座長 調査会長の岡でございます。座長を務めさせていただきますので、委員の皆様も円滑な議事進行に御協力をお願いいたします。
 今回もウェブ開催ということで事務局から御説明がありましたが、これまでの御説明に御質問、御意見等はございでしょうか。
 よろしいでしょうか。
 それでは、議事に入る前に、委員の出欠状況等について事務局から御説明をお願いいたします。
○事務局 本日の委員の出欠状況について御報告します。
 石井委員より御欠席との御連絡をいただいております。6名中5名の委員に御出席いただいておりますので、薬事・食品衛生審議会の規定により定足数に達していることを御報告申し上げます。本日の会議は成立するということになります。
 続きまして、本日、参考人として参加いただく先生を御紹介いたします。
 議題1「アモキサピン製剤の使用による健康影響評価について」の関係で、日本精神神経学会より慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室教授、三村將先生にお越しいただいております。また、毒性評価の専門家として、国立医薬品食品衛生研究所安全性生物試験研究センター安全性予測評価部部長、増村健一先生に御出席いただいております。なお、三村参考人より14時半頃に御退席ということで御連絡をいただいているところでございます。
 以上になります。
○岡座長 続きまして、審議参加に関する遵守事項について御説明をお願いします。
○事務局 所属委員の薬事分科会規程第11条への適合状況の確認結果について、御報告させていただきます。
 薬事分科会規程第11条においては「委員、臨時委員または専門委員は、在任中、薬事に関する企業の役員、職員または当該企業から定期的に報酬を得る顧問等に就任した場合には、辞任しなければならない」と規定されております。今回、全ての委員の皆様より、薬事分科会規程第11条に適合している旨を御申告いただいておりますことを報告させていただきます。
 報告は以上になります。
○岡座長 ただいまの事務局からの説明に、御意見、御質問等はございませんでしょうか。
 よろしいでしょうか。
 それでは、事務局から本日の資料の確認をお願いします。
○事務局 それでは、資料の確認をさせていただきます。
 資料はあらかじめお送りさせていただいておりますとおり、議題1に関して資料1-1から資料1-3がございます。このほか、議事次第、資料一覧及び委員・参考人名簿がございます。お手元に御用意のない委員がいらっしゃいましたらお知らせいただければと思います。なお、資料は厚生労働省ホームページにも掲載しておりますので、オンラインで傍聴されている方はそちらを御参照いただけますと幸いです。
 以上になります。
○岡座長 よろしいでしょうか。お手元にございますでしょうか。
 それでは、議題1「アモキサピン製剤の使用による健康影響評価について」の確認を行いたいと思います。事務局から御説明をお願いいたします。
○事務局 資料1-1「アモキサピン製剤の使用による健康影響評価について」を御覧ください。
 前回の調査会では「2.経緯」にお示ししたとおり、三環系抗うつ薬であるアモキサピンから発がん性不明のニトロソアミン類N-ニトロソアモキサピンが検出されたことや、N-ニトロソアモキサピンに関する企業の安全性評価の結果がまとまり次第お知らせする予定であること等を御報告させていただきました。このたび安全性評価の結果がまとまりましたため、御報告いたします。
 「3、アモキサピン製剤の使用による健康への影響評価」を御覧ください。
 本剤の製造販売業者により、本剤の服用による健康への影響評価が行われました。報告書は資料1-3となりますが、本項に要約を記載しています。
 N-ニトロソアモキサピンについては、がん原性試験等のデータがなく、動物における発がん性の有無は不明ですが、N-ニトロソアモキサピンが発がん性を有すると仮定した場合の発がんリスクの程度について、N-ニトロソアモキサピンと構造が一定程度類似し、かつ、発がんリスクに関するデータのあるニトロソアミン類を参考にした検討が行われました。
 その結果、本邦におけるアモキサピン製剤の用法及び用量は、※1のとおり、通常は1日75mgまで、症状が特に重篤な場合には1日300mgまで増量することもあるとされているところですが、本剤75mg及び300mgを1生涯70年間毎日服用したときの理論上の発がんリスクは、75mg投与ではおよそ20万人に1人が、300mg投与ではおよそ5万人に1人が1生涯70年間の暴露により、過剰にがんを発症する程度のリスクに相当するとされています。なお、アモキサピン製剤において、1日に300mgを処方されている患者は、本製品を処方されていると推定された患者のうち約1%と推定されています。
 この評価結果について、国立医薬品食品衛生研究所に御意見を求めたところ、「N-ニトロソアモキサピンが発がん性を有すると仮定した場合の発がんリスクの程度を、構造類似物に基づき検討することは、検討方法として否定するものではない。構造類似物の選択法について確立した手法は存在しないが、本物質においては構造類似化合物、つまりN-ニトロソピペラジン構造を持つニトロソアミン類の中で最も値が低く、かつ、信頼性の高いTD50値を使用して発がんリスクの計算を行っており、妥当な評価と考えられる。」との御意見をいただいています。
 以降は周辺情報の御説明となります。
 「4.海外におけるこれまでの対応」のとおり、本剤の製造販売業者は本邦以外では本剤を製造販売していません。また、海外のアモキサピン製剤について、ニトロソアミン類が検出されたとの情報や、それを受けて製造販売業者や海外規制当局が措置を行ったとの情報は現時点では確認されていません。
 最後に「5.その他参考情報」として3点挙げています。
 1点目、本剤の2021年における年間使用患者数は約8万7000人と推定されています。
 2点目、PMDAには、PMDA発足時から2022年10月13日時点で、本剤でがんに関連する国内副作用症例報告が12件報告されていますが、いずれも因果関係は明確ではありません。
 3点目、PMDAに報告されたアモキサピン製剤の研究報告のうち、発がんに関するものは0件でした。
 本日の報告を踏まえ、本健康影響評価について、医療関係者に患者から相談等の参考としていただけるよう医薬安全対策課より事務連絡を発出し、周知する予定としておりますことを申し添えます。
 説明は以上になります。
○岡座長 ありがとうございます。
 続きまして、まず、三村参考人より御意見を頂戴できますでしょうか。
○三村参考人 ありがとうございます。慶應義塾大学の三村と申します。
 私は、日本精神神経学会の薬事委員会の委員長を拝命しておりまして、このような向精神薬に関して大きな問題が生じた場合には対応をするような精神神経学会の窓口ともなっております。
 今御説明がありましたアモキサピン製剤の健康影響ということですけれども、まず臨床的な観点からは、アモキサピン自体はかなり昔にできた抗うつ薬でありまして、三環系抗うつ薬として広く使用されてきました。御存じのように、抗うつ薬というのはどんどん新しい薬が出てきておりまして、現在、このアモキサピンを含めて三環系の抗うつ薬というのはファーストラインにはなっておりませんで、通常SSRIないしSNRI、NaSSAと呼ばれる薬剤がまず使われます。こういった三環系抗うつ薬はセカンドラインになりますが、効果は高いですので、ファーストラインで十分効果が確認できないときに使われる薬剤ということになっております。
 そういう中で、だんだん使用される患者さんというのは減ってきていると思います。そちらに2021年では8万7000人と推定されておりますけれども、これは今後さらに減ってくるだろうと思います。
 発がん性については、先ほど御説明があって、私もその算出方法には異論はないのですけれども、これは最大で見積もってというところであるので、かなりリスクとしては低いのだろうと思います。アモキサピンの使用用量としては、一般的に25mgから75mgということで、少なくとも150mg以上使うケースというのはまずない。通常は75mgまでにとどまるということでありますので、その推定の数、75mgで20万人に1人ということでありますけれども、むしろ75mgも使っていない人のほうが多いのではないかと思います。
 ただ、期間に関しては、これまでの累積ということで考えますと、これはかなり古い時代に出てきた第二世代の抗うつ薬でありますので、今飲んでいる方たちの中では、恐らく長く飲んでいる方が多いのだろうとは考えております。
 以上です。
○岡座長 ありがとうございました。
 続きまして、増村参考人より御意見をいただけますでしょうか。
○増村参考人 国立医薬品食品衛生研究所安全性予測評価部の部長をしております増村です。
 今回の健康影響評価につきましては、N-ニトロソアモキサピンの発がん性の評価についてコメントを求められました。資料1-1の2ページ目の2つ目のマルのところにその意見を回答したところです。
 本対象物質のN-ニトロソアモキサピンにつきましては、それ自体の発がん性のデータがないという状態です。このようなときに構造が比較的類似した物質のデータを用いて発がん性を推測するという手法が取られることがあります。リードアクロスと呼ばれたりするのですが、ただ、その際に、構造が類似しているということを、何をもって類似しているとするのかというところで、手法についてはまだ確立したものがはっきりと出来上がっているわけではない状況かと理解しています。
 一方で、今回の剤の評価におきましては、共通したN-ニトロソピペラジンの構造を持つニトロソアミン類を類似構造グループとしまして、その中で最もTD50値が低い、かつ、信頼性の高い値であるものを選びまして、それをこの構造グループを代表するTD50値として計算するというアプローチが用いられていました。
 この同じグループの中では、TD50値は2桁ぐらい幅があるのですけれども、その中で信頼性が高く最も低い値ということでTD50値を選び、そこから発がんのリスクを計算したという手法が取られております。この手法につきましては、現在の知見に照らし合わせて妥当なやり方ではないかということで、コメントをさせていただきました。
 以上です。
○岡座長 ありがとうございました。
 それでは、委員の先生方から、本件につきまして御意見、御質問等はございますでしょうか。
 伊藤委員、お願いします。
○伊藤委員 ありがとうございます。
 2つお伺いしたいのですけれども、1つは、各製剤の中に含まれるN-ニトロソアモキサピンを定量した結果が資料1-3の表2に載っているのですけれども、この結果を拝見しますと、結構ロットごとに最大で8倍ぐらいのばらつきが見られているようで、これの平均値を使って計算をされているわけなのですけれども、一番安全に立った上での計算ということでは、平均値と比べても結構高いロットがあるようですので、その辺りを考慮する必要がないのか、それにしても恐らくほとんど影響がないという結果にはなると思うのですけれども、今回そのばらつきが結構大きいように思いましたので、平均値だけでいいのかというのが1つ気になりました。
 あとは、このニトロソ化が起きるという反応式が書かれていますけれども、そういった反応が体内で起きる可能性がないのかというところが少し気になりました。
 以上2点になります。
○岡座長 ありがとうございます。
 これは。
○事務局 まず、事務局のほうからお答えさせていただいてもよろしいでしょうか。
○岡座長 お願いします。
○事務局 伊藤先生、御意見をいただきましてありがとうございます。
 まず1点目の、ロットごとに分析結果が違うという点なのですけれども、資料1-3の2ページ目、真ん中ほどに定量試験の結果、製造販売業者において10ロットをサンプリングして測定した結果が示されています。これを見ていただきますと、一番上が0.93ということ、それから、8番目には2.43ということで、ばらつきがあるというのは伊藤先生の御指摘のとおりです。
 そうした中で、どういった形でリスクを算出していくかということになるのですが、同資料の4ページ目にお示ししております、4-3と書いているところのすぐ上になるのですけれども、今回は伊藤先生に御指摘いただいたとおり、定量試験でサンプリングされた10ロットの検出量の平均値ということで、1.01ppmという数値を用いてリスク評価を行ったということが製造販売業者から説明をされているというところでございます。先ほど2.43という数字を私が申し上げましたけれども、大きい数字を取って計算すると、数字上は出てくるというところは確かかと思います。
 ただ、このリスクを評価していく中で、どのように考えていくかという、その1つのやり方として、今回のケースについて言えば、一番高いものを70年間ずっと飲み続けるわけではなくて、やはり飲まれたものについてもばらつきがあるだろうということで、平均値を用いた計算を行っているものと理解をしております。どういった形で算出していくかという中で、1つのやり方としてこういうやり方が取られているということで御理解いただければと思います。我々としては、全く間違った手法ということではなくて、1つのやり方として捉えているというところでございます。
 2点目の、体内でニトロソ化しないのかということについて、製造販売業者のほうにも確認したのですけれども、そういった知見はないということで報告を受けているところでございます。
 事務局からは以上になります。
○伊藤委員 ありがとうございます。
 もちろん、一番濃度の高いものを一生飲み続けることはあまり考えにくいですけれども、安全面に立った計算であれば、もちろん計算が間違っているということではないのですけれども、安全面に立つという立場では高い値を使って計算してみてもいいのかなと思った次第です。
 体内での変換につきましては、変換する可能性もあるというデータがないということですね。
○事務局 そういう情報はないということで報告を受けているというところでございます。
○伊藤委員 もし体内で生成するということになりますと、それはまた不純物として含まれていなくても、結果的に体内でということがあり得るのかなと。この薬はもう製造販売中止になるということですので、それほど今後は問題にならないのかもしれませんけれどもちょっと気になりました。
 以上です。
○岡座長 ありがとうございます。
 そのほかはいかがでしょうか。
 佐藤委員、お願いいたします。
○佐藤委員 今回の件につきましては、このままお進めいただくのがよろしいと思ってお伺いしていました。このニトロソアミンの生成なのですけれども、構造的にアミンと亜硝酸が残っているとどうしてもできてきてしまうと思います。今後、構造を見てこのような反応が多分あり得るなという場合は調査をされるのでしょうか。FDAなどが先行して進めているようではありますが、その辺り、今後の流れとしてはどうなっていくのかなというのが疑問になりました。
○岡座長 事務局、いかがでしょうか。
○事務局 佐藤先生、御質問いただきありがとうございます。
 先生がおっしゃっているとおり、欧米でも自主点検等が進んでいるところでございますけれども、基本的には製造販売をしていく企業が、その製造方法等に照らして、こういったニトロソ化合物が入っていないのかどうなのか、製品の安全性を確保していくということで確認をしていく第一義的責任を有しているのだろうと思っているところでございます。
 そうした中で、厚生労働省のほうからも、製造販売業者に対して自主点検を行ってくださいということをお願いしているところでして、その期限が来年の4月末までという形になっているところでございます。
 こうした形で製造販売業者で確認している中で、今回のようにアモキサピンのニトロソ化合物の混入というのも分かってきているというところでございますので、引き続き我々としても製造販売業者としっかりと連携しながら、必要な対応を取ってまいりたいと思っております。
○佐藤委員 分かりました。ありがとうございました。
○岡座長 ありがとうございます。
 そのほかはいかがでしょうか。
 舟越委員、お願いいたします。
○舟越委員 舟越です。
 参考人の三村先生にお伺いしたいのですけれども、よろしいでしょうか。
○三村参考人 よろしくお願いします。
○舟越委員 先生からお話しいただいたとおり、基本的に今、当院でもそうですがSSRIやSNRIが基本となっておりまして、今回の三環系抗うつ剤に関してはセカンドライン以降で、先生おっしゃっているとおりあまり使われていない現状ですが、基本的に今回の自主回収で製造中止になりますと、このアモキサピンから、基本的には三環系抗うつ剤に切り替えるというのが基本でいかれるのでしょうか。その際に、また、約4か月間ぐらいしか経過措置といいますか回収期間までの切り換え期間がないので、その期間だけで十分かどうかの2点について、先生の御見解を御教示いただきたいと思います。
○三村参考人 ありがとうございます。
 非常に重要な御指摘をいただきまして、その点については、我々の病院でもそのことについて関係者で検討したりしておりました。
 1つは、これは三環系の薬剤だと思いますけれども、別の三環系に変えるというよりは、これを機会にSSRI、SNRI、NaSSA等の新しいタイプの薬剤を検討するということだと思います。つまり、アモキサピンないし三環系ではないとどうしても駄目という方がどれだけおられるかというと、昔からそれが出ていてずっとそのまま続いている方、あるいは患者さんの中で薬を変えたくないとおっしゃる方がおられるかもしれないけれども、逆に、こういう機会にガイドラインに沿っていろいろと治療薬を変えていくこともあっていいのではないかと考えます。そのことはむしろ難しくはないのではないかと思うのです。その場合には、数か月の経過措置の中で変えていくことは十分できるだろうと思っております。
 基本的に、我々の施設では、少なくともそういう患者さん、確かに昔からの患者さんが残っているのですけれども、使えなくなるからということで、そのようにお話ししようということで思っています。
 一方、どうしても駄目という方がおられて、それは、さらにこれをほかの三環系に変えられるということはあり得るとは思いますので、つまり、アモキサピンがなくても、ほかの三環系あるいは他の薬剤に、新世代のものではなくても、現状ある三環系の薬剤の中で変えていくことはできるのではないかと思います。どうしてもアモキサピンではないと駄目という理由というのは逆にあまり思いつかないように思います。
○舟越委員 ありがとうございました。
 当院でも、その判断について、やはり患者さん自身がこれじゃなきゃ嫌だという方ももちろんいらっしゃいまして、新しい系統に切り換えるときに十分丁寧な説明が必要だなと思いましたので、先生の御施設ではどういう方針かなということを伺わせていただきました。ありがとうございます。
 岡先生、あと、事務局に確認したいことがありますが、よろしいでしょうか。
 事務局にお伺いしたいのですが、これまでのニトロソアミン類では都度リスク評価等をされてきましたが、今般のようなケースにおいて、本製品の長期服用による発がん性のリスクが払拭できないため、安全性を優先した措置を取ることで自主回収という判断をされています。これまでのニトロソアミン類関係のリスクがベネフィットを上回るか、それとも、下回るかについての判断で、製造中止という判断というのは、企業の判断だけで製造中止という判断も今後も起き得るのでしょうか。
 例えば行政と一緒に製造を中止にするかしないかの判断というものについては、今後のことも含めて、法規制ではないのですが、何かそういった打合せというのはされているのでしょうか。
○岡座長 事務局、いかがでしょうか。
○事務局 舟越先生、御質問ありがとうございます。
 今の御指摘の点は、ある種、企業の都合のみで医薬品が市場からなくなるということが本当に問題ないのかということかなと理解いたしました。法規制といったことではないのですけれども、運用上、製造販売業者から厚生労働省にも相談があり、必要な学会等にも相談した上で、引き続き販売を継続するかどうか、そういった判断をされているというのが実態かと思っております。我々としては安全性の観点でもちろん対応していくということは重要なのですけれども、そうした中でも不純物を低減するといった措置等も考えられるところでありますので、単に混入が認められたために市場から撤退するという判断をしていくということだけが唯一の選択肢ではないと思っております。様々な事情を含めて個々に判断をしていくということかなと思っております。
○舟越委員 ありがとうございます。
 8万7000名推測値として、その患者数が少ないと見るのか多いと見るのかまた難しいかなと思うのですが、ジェネリック等の存在はこのアモキサピンについてはないので、今後もほかの薬も不安定な御時世ですので、正直現場での説明に関しては、薬剤師としては責務であるものの、少し事案が多く負担かなと思っておりました。その点についてちょっと発言させていただきました。
 以上です。
○岡座長 ありがとうございました。
 そのほかはいかがでしょうか。
 幾つか大事な点も御指摘いただいて確認できたかなと思いますけれども、よろしいでしょうか。
 そうしましたら、本議題について、厚生労働省からの御報告がありましたけれども、これについて御確認いただいたということにさせていただいてもよろしいでしょうか。
(委員首肯)
○岡座長 ありがとうございます。
 委員全員の方がうなずいていただいていますので、御確認いただけたということで進めていただければと思います。
 それでは、本議題を終了したいと思います。増村参考人、三村参考人におかれましては、貴重な御意見をどうもありがとうございました。
 予定しておりました議題は以上ですけれども、事務局から何かございますか。
○事務局 ありがとうございます。特にございません。
 次回の開催については改めて御連絡いたします。
 事務局からは以上になります。
○岡座長 ありがとうございます。
 それでは、本日の調査会はこれで閉会させていただきます。どうも活発な御議論をありがとうございました。