9月17日は「世界患者安全の日」です

世界患者安全の日 2022


                

概要

「世界患者安全の日(以下、WPSD:World Patient Safety Day)」とは、「患者安全を促進すべく世界保健機関(以下、WHO)加盟国による世界的な連携と行動に向けた活動をすること」を目的として、医療制度を利用する全ての人々のリスクを軽減するために2019年にWHO総会で制定されました。患者安全を促進する事への人々の意識、関心を高め、国際的な理解を深めるとともに、各種媒体を用いて普及活動を推進しています。


WHOは、患者安全文化の醸成のための普及活動の一環として毎年スローガン等を作成しています。
     
2022年度  テーマ Medication Safety
  スローガン  Medication Without Harm
  


 
 

「世界患者安全の日」に関する取り組み

厚生労働省の取り組み

厚生労働省では、2001年を「患者安全推進年」と位置づけ、各関係者の共同行動を「患者の安全を守るための医療関係者の共同行動(PSA:Patient Safety Action)」と命名し、総合的な医療安全対策を推進しており、その一環として、11月25日(いい医療に向かってGO)を含む一週間を「医療安全推進週間」と定め、様々な取り組みを行っています。
2019年の世界保健機関(WHO)総会において、9月17日がWPSDと制定され、同年から多くの団体の協力を得ながらWPSDの普及啓発活動を実施しています。
厚生労働省としても、今年も、医療機関、職能団体、患者団体、教育機関、学会など、さまざまな団体と協力して普及啓発活動を行います。また、厚生労働省のTwitter、Facebookからも発信します。
 

さまざまな団体の取り組み

➢ 一般社団法人 日本医療安全調査機構

  医療事故の再発防止に向けた提言第15号「薬剤の誤投与に係る死亡事例の分析」の英語版を作成し、ホーム
  ページに掲載しました。


    


  日本医療安全調査機構HP https://www.medsafe.or.jp/modules/en/index.php?content_id=15



➢ 愛媛大学医学部附属病院、愛媛県立中央病院、附属病院近隣の保険薬局

  ・9月16日(金)、「世界患者安全の日」に合わせて、愛媛大学医学部附属病院、愛媛県立中央病院と共同で、
   「世界患者安全キャンペーン」(患者安全の啓発物配布、ポスターおよび標語の掲示、病院ライトアップ
   など)を実施しました。

  ・附属病院近隣の保険薬局でも啓発活動(オレンジ色マスク着用、ポスター掲示、啓発物配布)を行いました。

     
     ポスター(共同作成)          標語・患者配布物


    
     愛媛大学医学部附属病院


    
     近隣の保険薬局


    
     愛媛県立中央病院


  愛媛大学医学部附属病院HP
  https://www.hsp.ehime-u.ac.jp/2022/09/r4_wpsd/


  愛媛県立中央病院HP
  https://www.eph.pref.ehime.jp/epch/index.html



➢ 岡山大学病院

  9月にWPSDの院内広報及び 「Junko Fukutake Hall (Jホール)」(岡山大学鹿田地区多目的ホール)のライト
  アップを行いました。


     


  岡山大学病院HP https://www.okayama-u.ac.jp/user/hospital/news/detail295.html



➢ 琉球大学病院

  9月15日(木)に以下のとおりWPSDの啓発活動を実施しました。

  ・薬剤部・安全管理対策室で協働して患者さん向けリーフレットを作成し、薬剤交付窓口や外来待合室で
   配布しました。また、入院病棟へ掲示しお知らせしました。
  ・職員向けにポスターを作成し、院内各所の掲示板等に貼付して周知を行いました。
  ・全職員が携帯するポケットマニュアルの表紙にWPSDのシンボルカラーであるオレンジを採用しました。


       


       



➢ 横浜市立大学 附属病院、附属市民総合医療センター

  9月1日(木)~30日(金)に『「めざせ、おくすりの達人」 知って得する!くすりとの上手な付き
  合い方』と題し、患者さんと医療者とのパートナーシップ(協働)をめざした、WPSDイベントを開催
  しました。
  主な内容は下記のとおりです。

  ・病院ホームページ上に、「くすりの基本」をゲーム感覚で学習できるコンテンツなどを掲載
  ・院内各所にパネル展⽰
  ・入院患者さんを対象に、「薬剤に関する⾖知識」を掲載したチラシを食膳で配布
  ・大学生ボランティアと病院スタッフがWPSDイベント用にデザインしたTシャツを着⽤し、
   来院者にチラシなどを配布(附属市民総合医療センター)


       


  横浜市立大学HP https://www.yokohama-cu.ac.jp/news/2022/WorldPatientSafetyDay_20220901.html



➢ 東海大学医学部付属病院

  9月15日(木)~22日(木)の期間中、病院ホール内に「世界患者安全の日」特設コーナーを設け、
  来院される方々が日頃服用しているくすりについて意識や関心を高めてもらうよう医薬品の安全に係る
  情報についてのポスター展示、服薬支援グッズの紹介、くすりの安全使用に関する冊子やお薬手帳、
  残薬調整バッグの配布を行いました。


       
    医薬品安全管理委員会メンバー             ポスター作成に携わった薬剤師


  また、特設コーナーに来られなくても、スマホなどで展示ポスターや冊子の内容を閲覧できるよう
  QRコードをいれたポスターを作成し、病院施設内や病棟に掲示しました。

  ・展示ポスター
   6つのテーマ:お薬手帳、残薬バッグ、服薬支援グッズ、お薬の効き目に影響する食べもの、
   患者副作用報告、患者による副作用早期発見と相談窓口

  ・冊子の配布
   11種類の冊子を展示。当院の取り組みにご協力いただき一般社団法人くすりの適正使用協議会、
   AMR臨床リファレンスセンターより、一部資材のご提供があり、来院者に自由に手に取り選んでいただき、
   総計1600冊以上を提供できました。

  ・QRコードからのアクセス
   期間中のQRコード読み取り数は約80件。来院された方々の年齢層においては、まだ聞き慣れない
   アクセス方法である実情を知ることができました。


    


       


  東海大学医学部付属病院 世界患者安全の日関連フォルダ(上記QRコードからアクセス可)
  https://drive.google.com/drive/folders/1enFWthhr-RrgBzwp7v3issc1SKSjz8bN?usp=sharing



➢ 島根大学医学部附属病院

  WPSDの普及活動の一環として、病院長と医療安全管理部スタッフがオレンジ色のTシャツを着用しました。
  また、院内にポスターを掲示し、WPSDへの協力を呼びかけました。


    



➢ 聖路加国際病院

  患者・家族・市民の皆さまに「患者安全」に関心を持っていただくため、2つのことを行いました。


    


  1.聖路加国際病院の「患者安全」への取り組みについてのインタビュー動画の配信を行いました。
  (2022年11月26日まで公開中)
  聖路加国際大学広報課Youtubeチャンネル https://youtu.be/gxEdUN_-k4I


  2.各診療科・部署での「患者安全」への取り組みを記載したフリップをもって写真を撮影し、1つの
  動画にまとめて患者・家族・職員向けに院内で放映しました。


       


  聖路加国際病院HP http://hospital.luke.ac.jp/about/qi/wpsd.html



➢ 大阪医科薬科大学病院

  1.周知活動

  9月12日(月)~17日(土)を『世界患者安全週間』とし、期間中、病院ホームページのトップ画像を新たに
  設定して公開しました。


  2.院内啓発活動

  9月16日(金)に、以下の啓発活動、研修会等を実施しました。
  ・スタッフがオレンジ色マスクを着用
  ・解説動画をホームページに掲載
  ・病院正面玄関にイベントカラーのお花を設置
  ・高槻市のマスコットキャラクター「はにたん」を一日医療安全推進室長に任命
  ・「はにたん」による患者さんへのリーフレット配布・病棟訪問


    


  3.医療安全研修会

  9月16日(金)に、「ポリファーマシー」の概念を認知し、その弊害についての理解を深めるため、三島二次
  医療圏内で初めての試みとなる学生と地域医療機関オンライン参加型の「医療安全研修会」を実施し、近隣の
  6つの医療機関が参加しました。


    


  大阪医科薬科大学病院HP https://hospital.ompu.ac.jp/departments/safety_measure/wpsd2022.html



➢ 名古屋大学医学部附属病院

  最高質安全責任者CQSOプロジェクト

  日程 2022年9月13日(火)開講
  会場 名古屋大学医学部附属病院
  ※厚生労働省が医療安全に関する講演を行い、WPSDについても紹介しました。


    


  名古屋大学医学部附属病院
  最高質安全責任者CQSOプロジェクトHP http://www.iryoanzen.med.nagoya-u.ac.jp/cqso/index.html



➢ 公益社団法人 日本診療放射線技師会

  日程 2022年9月16日(金)~18日(日)
  会場 神戸コンベンションセンター
  ※厚生労働省が医療安全に関する講演を行い、WPSDについても紹介しました。


    



➢ 日本医療機能評価機構

  1.医療安全情報のデザイン変更

  WPSDの周知のため、2022年9月に公表された医療安全情報No.190のデザインを以下のとおり変更して
  います。
  ・全体をテーマカラーのオレンジ色に変更
  ・WHOのWPSDのバナーを配置
  ・厚生労働省のWPSDのページ(本ページ)にリンクするQRコードを配置

       


  日本医療機能評価機構 医療事故情報収集等事業HP https://www.med-safe.jp/contents/info/index.html


  2.世界患者安全の日記念イベントにおける講演1

  2022年9月19日(月)に開催された、Asian Society for Quality in Healthcare (ASQua)による世界患者
  安全の日記念イベント:ASQua World Patient Safety Day Webinarにおいて講演しました。
  その中で、医療事故情報収集等事業(持参薬に関する事例のテーマ分析と医療安全情報)、病棟薬剤師の
  配置や診療報酬による評価、持参薬の確認の重要性、GS1バーコードのPTPへの印刷、添文ナビの活用、
  人気マンガ ”アンサングシンデレラ 病院薬剤師 葵みどり” について説明しました。


       


  3.世界患者安全の日記念イベントにおける講演2

  9月30日(金)、フィリピンのMakati Medical Centerが主催した、WORLD PATIENT SAFETY DAY 2022
  記念イベントにおいて、米国の団体やWHOで患者・家族の立場で患者安全に取り組んでいるHelen Haskell
  氏、同センターの薬物療法関連委員会の委員長、安全管理の部署の長の皆さまとともに講演しました。
  講演では、厚生労働省補助事業である、医療事故情報収集等事業の成果、薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析
  事業、産科医療補償制度における子宮収縮薬の安全な使用の促進、我が国の医療機関では薬剤部だけでなく、
  病棟、手術室、安全管理部、入退院・周術期支援関連部署などにも薬剤師を配置する取り組みが進んでおり、
  診療報酬によっても支援されていることなどを説明しました。
  質疑応答の時間では、我が国において多職種が参加してチームを形成して医療を提供することの進捗、医療安全
  のためのIT技術などの導入などについて意見交換しました。医薬品の包装やシートへのバーコードの印刷や、
  ロボットによる調剤についても言及しました。



➢ 熊本大学病院

  「世界患者安全の日」を前に来院者に向けて薬の正しい理解と服用を呼びかけました。
  また、以下の日程で病院(時計塔・プロムナード)をオレンジ色にライトアップしました。

  日程 2022年9月16日(金)~19日(月) 日没~23:00


       


  熊本大学病院HP https://www.kuh.kumamoto-u.ac.jp/etc/news/220916/



➢ 群馬県医師会・群馬県・群馬大学・高崎健康福祉大学

  1.令和4年度群馬県医療安全対策講演会

  日程 2022年9月17日(土) 18:00~19:30
  会場 ホテルラシーネ新前橋
  ※厚生労働省が医療安全に関する講演を行いました。


    


  2.群馬県内各地のライトアップ

  以下のとおり群馬県内各地の建築物等をオレンジ色にライトアップしました。

  ・前橋市「臨江閣」
   日程 2022年9月12日(月)~17日(土) 18:30~23:00
  ・高崎市「高崎白衣大観音」
   日程 2022年9月12日(月)~17日(土) 18:00~22:00
  ・吾妻郡草津町「草津温泉湯畑」
   日程 2022年9月16日(金)~19日(月) 日没(18時頃)~24:00


       

    


  群馬大学多職種連携教育研究研修協力センターHP https://whocc.health.gunma-u.ac.jp/jp/3228



➢ 一般社団法人 くすりの適正使用協議会

  WPSDについての記事をホームページに掲載し、9月1日(木)にメールマガジン(薬剤師を中心に
  約10,000人登録)でも配信しました。

  くすりの適正使用協議会HP https://www.rad-ar.or.jp/topics/post?id=0ba75d4a356266bb750000b8



➢ 日本製薬団体連合会

  9月14日(水)から9月20日(火)までWPSDのバナーをホームページに設置しました。


    


  日本製薬団体連合会HP http://www.fpmaj.gr.jp/



➢ 一般社団法人 愛知県薬剤師会

  以下の日程で愛知県薬剤師会館をオレンジ色にライトアップしました。

  日程 2022年9月15日(木)~21日(水) 18:00~24:00


    


  愛知県薬剤師会HP https://www.apha.jp/news/entry-11716.html



➢ 公益社団法人 日本看護協会

  日本看護協会ビルをオレンジ色にライトアップし、タペストリーやポスターなどを掲示して患者安全への
  行動を呼びかけます。
  また、公益社団法人日本助産師会、公益財団法人日本訪問看護財団、一般社団法人全国訪問看護事業協会、
  全国保健師長会との協働で患者安全推進に取り組んでおり、取り組みの一つとして連名のポスターを作成
  しました。


       


  日本看護協会HP https://www.nurse.or.jp/nursing/practice/anzen/improve/safetyday.html



➢ 東京都

  以下の日程で都庁第一本庁舎をオレンジ色にライトアップしました。

  日程 (1)2022年9月1日(木)~9日(金) 18:00~21:00
       (2)2022年9月17日(土) 18:00~23:00
       (3)2022年9月18日(日)~20日(火) 19:30~21:00
       (4)2022年9月22日(木)~23日(金) 19:30~21:00


    


  東京都HP https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2022/08/25/04.html



➢ 一般社団法人 医療の質・安全学会

  WHO世界患者安全の日 薬剤安全推進シンポジウム

  日程 2022年9月17日(土) 13:00~17:00
  会場 オンライン開催(ライブ配信及び録画オンデマンド配信)


    


  医療の質・安全学会HP http://qsh.jp/wpsd2022/



➢ 公益社団法人 日本薬剤師会

  「世界患者安全の日」について、日本薬剤師会ウェブサイトのトップページにロゴマークを掲載し、
  解説ページを作成しました。
  また、周知用資料を作成し、会員の勤務する全施設(約67,000施設)に送付しました。


       


  日本薬剤師会HP https://www.nichiyaku.or.jp/pharmacy-info/accident/wpsd.html



➢ 患者・家族と医療をつなぐNPO法人 架け橋

  架け橋10周年『世界患者安全の日』記念Webシンポジウム

  日程 2022年9月25日(日) 9:30~16:30
  会場 オンライン開催


      


  架け橋HP http://www.kakehashi-npo.com/info/20220925_web_symposium/



➢ 山梨大学医学部附属病院

  世界患者安全の日イベント

  日程 2022年9月17日(土) 14:00~16:30
  会場 山梨大学医学部附属病院 シミックプラザ1階シミックホール


    



➢ 九州大学病院

  1.医療安全管理のためのポケットマニュアル

  WPSDの周知のため、院内で使用する医療安全管理のためのポケットマニュアルの表紙の色をWPSDのテーマ
  カラーであるオレンジ色にし、裏表紙にロゴマークを掲示しています。


       


  2.医療安全管理部会の開催

  WHOによる世界患者安全の日のグローバルイベントが開催される9月15日(木)に医療安全管理部会を開催
  し、記念のTシャツを配布して、2018年の閣僚級世界患者安全サミットの成果である東京宣言が同記念日の
  創設を求めたことなど、世界患者安全の日の創設経緯について学びました。
  また、薬物療法とCOVID-19に関するインシデント事例、薬物アレルギー情報を共有してする電子カルテの
  意義を述べた毎月のアラート、薬剤師による疑義紹介の意義と具体的な照会例、病院長、診療科長、部長が
  出席する病院運営会議に伝えるメッセージなどについて、審議、議論しました。


    



➢ 広報誌『厚生労働』2022年9月号

  「今月のPICK UP」のコーナーにWPSDについての記事が掲載されました。


    


  厚生労働省HP https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou_kouhou/kouhou_shuppan/magazine/202209.html



➢ 一般社団法人 医療安全全国共同行動

  「医療安全レポート」9月号にWPSDについての記事が掲載されました。

  医療安全全国共同行動HP http://kyodokodo.jp/iryouanzen_report/



➢ 大阪大学医学部附属病院

  2022年6月1日(水)に開催された令和4年度国公私立大学附属病院医療安全セミナーにおいて、
  厚生労働省が医療安全に関する講演を行い、WPSDについても紹介しました。


    


  大阪大学医学部附属病院HP https://www.hosp.med.osaka-u.ac.jp/home/hp-cqm/ingai/seminar/index.html


➢ 一般財団法人 日本医療安全学会

 「世界患者安全の日」について、日本医療安全学会がウェブサイトに掲載しました。
   


  日本医療安全学会HP https://www.jpscs.org/?page_id=1083


➢ 一般社団法人 日本病院薬剤師会

 「世界患者安全の日」について、日本病院薬剤師会が一般用・医療従事者用の2種類のポスターを作成しました。
    
                  【一般用】           【医療従事者用】
            
                               

  日本病院薬剤師会HP https://www.jshp.or.jp/content/2023/0831-7.html
 

関連情報

(参考)制定までの経緯

2016年3月


2017年3月


2018年4月


2019年5月
第1回閣僚級世界患者安全サミット
(ロンドン/イギリス)

第2回閣僚級世界患者安全サミット
(ボン/ドイツ)

第3回閣僚級世界患者安全サミット
(東京/日本)

WHO総会
WPSD概念の提案


9月17日をWPSDとすることを提案


患者安全の向上に向けた「患者安全に関する東京宣言」公表


WPSD制定
       
*ドイツ語圏各国(ドイツ、オーストリア、スイスなど)では、以前から9月17日に患者安全に関する会合を
 開催していた。

 
お問い合わせ先
医政局地域医療計画課医療安全推進・医務指導室 
TEL 03-5253-1111(内線4106)