令和3年度第21回医薬品等安全対策部会安全対策調査会 議事録

日時

令和3年10月25日(月) 10:00~12:00

場所

TKP 新橋カンファレンスセンター12D会議室
(オンライン会議場)
(東京都千代田区内幸町1丁目3-1 幸ビルディング)

議事

○医薬安全対策課長 それでは、若干遅れましたけれども、令和3年度第21回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会を開会いたします。御出席の先生方には、お忙しいところどうもありがとうございます。本日の調査会は、新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、一般傍聴は制限させていただき、報道関係者の皆様に限り傍聴を可としており、カメラ撮りは冒頭から禁止させていただいています。御理解、御協力のほどよろしくお願いいたします。議事録については、後日、厚生労働省ホームページに掲載いたします。また、審議の方法についても、対面でなくWeb開催としており、委員及び参考人の先生方には外部より審議に御参加いただくこととなります。そのため、対面での進行と一部異なる部分がありますので、Web会議のこれまでの開催と同様ですが、議事に先立ち、審議の進行方法について、事務局より説明させていただきます。

○事務局 事務局より御説明申し上げます。まず、ハウリング防止のため、御発言時以外はマイクをミュートにしていただきますようお願いいたします。御意見、御質問いただくときはミュートを解除し、初めにお名前をお知らせください。発言のタイミングが重なったりした際は、会長から順に発言者を御指名いただきます。その他、システムの動作不良等がございましたら、会議の途中でも結構ですので、事前にお伝えしております事務局の電話番号まで御連絡をお願いいたします。また、もし事務局のサーバーがダウンする等のトラブルが発生した場合には、事務局から一斉にメールで御連絡いたしますので御確認をお願いいたします。御不便等をお掛けするかもしれませんが、何とぞ御協力のほどお願い申し上げます。事務局からは以上です。

 それでは、ここからの議事進行については、調査会長の岡委員にお願いいたします。

○岡座長 調査会長の岡です。委員の皆様も円滑な議事の進行に御協力をお願いいたします。今回はWeb開催ということですので、事務局から御説明がありましたが、これまでの御説明に何か御意見、御質問等があればよろしくお願いいたします。よろしいでしょうか。そうしましたら、議事に入る前に、委員の出欠状況等について、事務局から御説明をお願いいたします。

○事務局 本日の委員の出席状況ですが、6名中6名の委員に御出席いただいております。薬事・食品衛生審議会の規程により、本日の会議は成立することを御報告申し上げます。

 続いて、参考人の先生を紹介いたします。議題1「要指導医薬品フルニソリドのリスク評価について」の関係で、日本耳鼻咽喉科学会より京都第二赤十字病院副院長・耳鼻咽喉科部長の出島健司先生に御出席いただいております。以上です。

○岡座長 続いて、審議参加に関する遵守事項について御説明をお願いいたします。

○事務局 本日御出席の委員及び参考人の方々について、議題1の対象品目・競合品目の製造販売業者からの過去3年度における寄附金、契約金等の受取状況を報告いたします。対象品目・対象企業及び競合品目・競合企業について、事前にリストを各委員・参考人にお送りして確認いただいたところ、全ての委員、参考人より寄附金等のお受取りはなしと御申告いただいております。よって、全ての委員におかれましては、意見陳述、議決のいずれにも加わっていただくことができます。また、参考人についても意見陳述が可能なことを確認しております。なお、これらの申告については、追ってホームページで公表させていただきます。

 続いて、所属委員の薬事分科会規程第11条への適合状況の確認結果について報告させていただきます。薬事分科会規程第11条においては、「委員、臨時委員又は専門委員は、在任中、薬事に関する企業の役員、職員又は当該企業から定期的に報酬を得る顧問等に就任した場合には、辞任しなければならない。」と規定しております。今回、全ての委員の皆様より、薬事分科会規程第11条に適合している旨を御申告いただいておりますことを報告させていただきます。報告は以上です。

○岡座長 ただいま、事務局から御説明がありました審議参加に関する遵守事項について、よろしいでしょうか。特に御意見がない、異議なしということで進めさせていただきますが、よろしいですか。特にないということで、競合品目・競合企業の妥当性を含めて御了解いただけたということにしたいと思います。

 それでは、事務局から本日の資料の確認をお願いいたします。

○事務局 資料の確認をさせていただきます。資料は、あらかじめお送りさせていただいたとおり、議題1に関して資料1-1~1-2があります。このほか、議事次第・資料一覧、委員・参考人一覧、競合品目・競合企業リストをお送りしております。以上です。

○岡座長 よろしいでしょうか。お手元にございますか。それでは、議題1に入ります。議題1「要指導医薬品フルニソリドのリスク評価について」の審議を行います。事務局から御説明をお願いいたします。

○事務局 事務局より御説明させていただきます。資料1-1「要指導医薬品のリスク評価について」を御覧ください。表に記載されている品目は、現在、要指導医薬品に指定されており、この度、製造販売後調査期間の終了見込みに伴い、一般用医薬品としての適切性を確認するためのリスク評価をお願いするものです。初めに、要指導医薬品の一般用医薬品への移行の評価手順について、簡単に説明いたします。2ページを御覧ください。スイッチOTC薬等のリスク評価については、リスク評価手続について平成2512月に開催された医薬品等安全対策部会において決定していただいたものです。本日の御審議は、この部会決定に基づいて実施していただくこととなります。

 まず、背景から順に御説明いたします。平成25年当時の薬事法改正により、適正使用のために薬剤師による対面の情報提供や、薬学的知見に基づく指導が必要な医薬品として、一般用医薬品とは別に要指導医薬品という新たな医薬品カテゴリーが設けられました。この要指導医薬品のうち、スイッチOTCやダイレクトOTCには、それぞれ一定期間の製造販売後調査の実施が義務付けられており、この調査期間が経過すると一般用医薬品に移行することとなるため、移行の際には一般用医薬品としての販売の可否を確認するためのリスク評価を行う必要があります。

 2.に記載しておりますとおり、一般用医薬品としての販売可否に関する評価については、原則3年間の製造販売後調査の終了までに行うこととし、製造販売後2年以降の時点において、製造販売後調査の中間報告の結果などを基に、製造販売承認の拒否事由に該当する状況にないことを確認していただくこととなります。この確認については、3.に記載されているとおり、本安全対策調査会で行っていただくこととしており、また、本日の審議結果については、医薬品等安全対策部会に御報告させていただくこととしております。

 要指導医薬品から一般用医薬品への移行についての流れを説明いたします。5ページを御覧ください。企業は販売開始後、原則3年間の製造販売後調査を実施し、その間は要指導医薬品と区分されます。調査期間中に1年ごとに年次報告が提出され、また、製造販売後調査2年以降経過し、特別調査の目標症例数、内服薬3,000例、外用薬1,000例を集めた時点で中間報告が提出されます。中間報告をもって、安全対策調査会で一般用医薬品としての販売の可否について評価いたします。一般用医薬品への移行が認められた場合、製造販売後調査期間が終了した時点で第1類医薬品に移行します。今後、製造販売後調査終了後の1年間の間に企業から提出される最終報告などの結果から、一般用医薬品としてのリスク区分を安全対策調査会及び部会での審議などを経て決定することとなります。繰り返しになりますが、今回お願いいたします評価は、5ページ中ほどにある(1)の第1類医薬品としての販売の可否についての評価です。

 続いて、フルニソリドについて御説明いたします。資料1-2を御覧ください。販売名は「ロートアルガードクリアノーズ季節性アレルギー専用」です。効能・効果は、花粉による季節性アレルギーの鼻づまり、鼻水、くしゃみのような症状の緩和です。用法・用量は、18歳以上の成人に1日2回(朝夕)、左右の鼻腔内にそれぞれ1回1度ずつ噴霧します。1年間に1か月を超えて使用しないこととされております。

 続いて、製造販売後調査概要を御覧ください。特別調査とあるのが、個別に薬局と契約して、モニター店舗でアンケート調査票を配り、アンケートによる調査を実施するものです。この特別調査では調査症例数1,015症例で、副作用が2例3件ありました。このうち重篤と判断された症例はなく、未知の副作用として鼻乾燥、口渇が報告されました。使用者若しくは薬剤師からの自発報告という形で行われる一般調査については、報告された副作用はありませんでした。医薬品医療機器等法第68条の10第1項に基づく報告ですが、報告書のデータロック日、2021年9月25日以降に報告された副作用はありませんでした。資料の説明は以上です。御審議のほど、よろしくお願いいたします。

○岡座長 それでは、本日御出席いただいております日本耳鼻咽喉科学会の出島参考人より御意見を頂けますか。出島先生、お願いいたします。

○出島参考人 京都第二赤十字病院の出島です。この薬剤に関しては、シナクリンという名前で過去に処方されてきた経緯があります。長年の使用経験から、安全性は高いと理解しております。要指導医薬品から一般用医薬品に向かうところの製造販売後調査の概要を見ますと、副作用はいずれも軽微で、一般用医薬品に移行するのを妨げる副作用報告はないと理解しております。また、同種同効の鼻噴霧用ステロイド薬を含むものが第2類医薬品として資料1-2の2ページに挙がっております。以上のことを踏まえますと、本医薬品が一般用医薬品第1類に移行することに関して、問題がないと医学的に判断して矛盾はないと考えております。以上です。

○岡座長 ありがとうございました。それでは、本件について委員の先生方から御意見、御質問等を頂きたいと思いますが、どなたか御意見等はございますか。一般用医薬品へということですが、柿崎委員、お願いいたします。

○柿崎委員 柿崎です。参考人の先生がおっしゃられるように、問題となるような副作用がなく安全性に問題はないということと、類薬が既に指定第2類医薬品に移行しているということを考えて、一般用医薬品への移行は問題ないのではないかと考えます。

○岡座長 ありがとうございます。そのほかの委員の先生から、一般用医薬品とすることについて御意見等はございますか。よろしいでしょうか。副作用に関する報告についても大きな問題はないという御説明を頂きましたが、よろしいですか。そうしましたら、意見を頂いたという上で議決を取りたいと思います。一般用医薬品とするということに賛成であれば、親指を挙げる賛成マークを御表示いただけますか。石井委員、柿崎委員、佐藤委員、舟越委員、伊藤清美委員、皆様より賛成の意思表示を確認できました。そうしましたら、フルニソリドについては一般用医薬品とするということでよろしいでしょうか。追加のコメント等は、特によろしいでしょうか。

 ありがとうございます。それでは御異議なし、賛成ということで、本議題に関する今後の進め方について、事務局から御説明をお願いいたします。

○事務局 御議論いただき、ありがとうございました。製造販売後調査終了までの間、報告される副作用等を評価し、本日御審議いただいた結果に変更がないことを確認して、一般用医薬品に移行する手続を進めてまいります。また、本日の結果については、次回の医薬品等安全対策部会に御報告させていただきます。ありがとうございました。

○岡座長 今の事務局からの説明について、御質問等はございませんか。よろしいでしょうか。ありがとうございます。それでは、本議題は終了したいと思います。ありがとうございました。

 本日、予定していた議題は以上ですが、事務局から何かございますか。

○事務局 次回の開催については、改めて御連絡させていただきます。事務局からは以上です。

○岡座長 それでは、本日の調査会は閉会とさせていただきます。御協力ありがとうございました。