令和3年7月21日(水)

【照会先】
大臣官房国際課(担当・内線)
国際保健管理官    梅木 和宣(7292)
課長補佐             関谷 悠以(7294)
課長補佐             中村 早希(7303)
(代表電話) 03(5253)1111
(直通電話) 03(3595)2404

報道関係者各位

田村大臣とテドロスWHO事務局長が会談しました

 
    7月21日(水)、田村厚生労働大臣はテドロスWHO事務局長の表敬訪問を受けました。
 
    今回の会談は、日本とWHOにとって4月23日に開催された日本・WHO戦略的対話(ビデオ会議)※1以来の会談です。田村大臣は、東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催にあたり、WHOによる技術的協力に感謝すると共に、感染対策をしっかりと講じることにより国民の命と健康を守ることを最優先とすると述べました。そして、大会延期から1年間、現下の困難な状況下で、フェアプレイの精神で選手を含む世界の人々が共に努力し、今回のオリンピックを開催できることを喜ばしく思うと述べました。
    また、田村大臣とテドロスWHO事務局長は、新型コロナウイルス感染症におけるワクチンへの公平なアクセスの確保や、パンデミックへの備えと対応の強化に向けた取組の重要性等、健康危機を中心にWHOと協力して推進させるべき分野について協議しました。概要は以下の通りです。
 
1. 田村大臣は、COVID-19の教訓を踏まえ、将来の健康危機への備えに通じるユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の達成に向けた取組を強化すると共に、我が国は、健康危機に関する国際保健の枠組を再構築することが重要と考えており、日本も同枠組みを強化するための議論に積極的に参加し、WHOの強化に向けて貢献していく旨を述べました。
 
2. 田村大臣は、6月のCOVAXワクチン・サミット※2へのテドロス事務局長の出席について謝辞を述べ、サミットでは資金調達目標を大きく上回り、成功裏に終えられたこと、引き続き、新型コロナウイルスワクチンの世界的アクセスに貢献していくことをテドロス事務局長に伝えました。
 
3. 田村大臣は、6月のWHO小島嶼国開発途上国保健サミット※3に触れ、包括的な栄養対策の重要性を強調しました。また、日本が本年12月に開催する東京栄養サミット2021※4では、「栄養のユニバーサル・ヘルス・カバレッジへの統合」などをテーマに議論することを紹介し、WHOの協力を呼びかけました。これに対して、テドロス事務局長は、事務局長自らの支援や日本が所属するWHO西太平洋地域事務局(WPRO)との協力を通じて、WHOもサミットの成功に貢献したいと述べ、日本とWHOはUHCにおける栄養の重要性を確認しました。
 
4. テドロス事務局長からは、国際保健の分野に関する日本の取組と貢献を歓迎する旨が述べられ、日本とWHOは上記分野において引き続き緊密に連携していくことで一致しました。
 
※1 日本・WHO戦略的対話(ビデオ会議)とは、本年4月23日に開催された会合で、田村厚生労働大臣と山本厚生労働副大臣が、我が国がWHOと協力して推進させるべき分野についてテドロスWHO事務局長と意見交換を行いました。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_18230.html
 
※2 COVAXワクチン・サミットとは、途上国のために安全性、有効性及び品質が保証されたワクチンへの公平なアクセスの確保を目的としたサミット(ビデオ会議)で、本年6月2日に日本とGaviワクチンアライアンスが共催しました。会合には、約40か国の首脳級及び閣僚級のほか、グテーレス国連事務総長やテドロスWHO事務局長を含めた国際機関の長、ゲイツ財団といった市民社会・企業の代表等が参加しました。今次会合の結果、各国政府及び民間セクターから、多くの追加の資金拠出が表明されました。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/page1_000979.html
 
※3 WHO小島嶼国開発途上国(SIDS)保健サミットとは、WHO全地域の小島嶼国による初のハイレベル会合(ビデオ会議)で、本年6月28日から29日に開催されました。本会合では、非感染性疾患(NCDs)、メンタルヘルス、気候変動対策と保健、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)、緊急事態への備え、栄養不良等について議論され、SIDSは、連帯・協力・パートナーシップという共通価値観にコミットすることで一致しました。次回のSIDS保健サミットは、2023年に開催予定です。
https://www.mhlw.go.jp/stf/photo/2021/06/ph0629-02.html
https://www.who.int/initiatives/strategic-actions-in-small-island-developing-states/
 
※4 東京栄養サミット2021とは、世界的な栄養改善の現状と課題を確認し栄養課題に向けた各国の今後の国際的取組を促進することを目的とした会合で、本年12月7、8日に開催予定です。東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催に合わせて開催するものであり、2013年にはロンドン、2016年にはリオデジャネイロで開催されました。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000089299_00001.html