2021年6月23日 自然に健康になれる持続可能な食環境づくりの推進に向けた検討会 議事録

健康局健康課栄養指導室

日時

令和3年6月23日(水)15:00~17:00

場所

東京虎ノ門グローバルスクエアコンファレンス ROOM A+B及びオンライン

出席者

構成員(五十音順・敬称略)
オブザーバー(順不同・敬称略)
事務局

議題・議事

議題

  1. (1)「自然に健康になれる持続可能な食環境づくりの推進に向けた検討会」報告書(案)について
  2. (2)その他

○清野栄養指導室長 それでは、定刻となりましたので、ただいまより第4回「自然に健康になれる持続可能な食環境づくりの推進に向けた検討会」を開催いたします。
構成員の皆様方には、御多忙のところ御出席いただきまして誠にありがとうございます。
本日、合瀬構成員は御都合により御欠席です。
これ以降の進行につきましては、武見座長にお願いいたします。
なお、報道関係者の方につきましては、ここまでとさせていただきますので、御退席お願いいたします。
○武見座長 では、皆様、本日最終回ということで、どうぞよろしくお願いいたします。
早速議事に入りたいと思います。
本日の議事は「自然に健康になれる持続可能な食環境づくりの推進に向けた検討会報告書(案)」について決めていくということになります。これまで3回にわたり、様々に検討を重ねてきていただきました。前回の検討会では、骨子(案)について御議論いただきました。その後いろいろいただいた御意見なども含めて、今日の取りまとめの案ができてきております。
本日は、事務局の報告書(案)について御議論いただき、この取りまとめを行っていきます。議論については、報告書の中を5つに区切って進めてまいります。
まず、第1、第2、「はじめに」から用語の定義のところまで。その次に、第3の推進に向けた課題。次が方向性で、取組内容、「おわりに」と、少しずつ区切りながら進めてまいります。
なお、資料2の報告書(案)の参考資料については、該当する部分で御議論いただければと思います。
それでは、早速事務局から、「第1 はじめに」と「第2 本報告書における主な用語の定義」の部分について御説明をお願いいたします。
○塩澤栄養指導室長補佐 それでは、報告書の案につきまして、順に御説明をさしあげたく思います。資料1の報告書(案)を御覧いただきますとお分かりかと思いますが、全てのページの左側に行番号を振っております。これは、今日の議論を円滑に進めるための行番号でございますので、最終版では削除いたします。
まず、「第1 はじめに」でございます。こちらの文章は、基本的に開催要綱の記載と同じ内容でございますので、詳しい説明は割愛させていただきますが、下の30行目、令和3年2月から6月にかけて、全4回にわたり議論を行い、今般、その結果を取りまとめたので報告するという結びとしております。
続きまして、2ページ目でございます。「第2 本報告書における主な用語の定義」でございます。ここでは、3点ほど、主な用語の定義ということで挙げさせていただいております。
1つ目は「健康寿命」でございます。こちらの文章につきましては、健康日本21の第2次でお示ししているものと同じ内容でございます。
次に、2つ目「食環境づくり」についても定義を載せております。第1文につきましては、本検討会でもこれまでにお示ししている内容でございます。
今回追記した部分が第2文でございまして、「なお、ここでいう「食品」に該当するものとしては、食材、料理及び食事の3つのレベルがある。」という記載を入れております。
続きまして、3つ目でございますけれども、「持続可能」。これは、本日御欠席の合瀬構成員から、この持続可能についても何らか定義を入れてほしいという御要望をいただきまして、こちらで入れさせていただいた内容でございます。「「持続可能」とは、「誰一人取り残さない」という包摂的な視点や仕組みを有し、将来世代のニーズを損なうことなく現代世代のニーズを満たすことができるような強靭な社会の状態をいう。」とし、若干の脚注をつけております。
第2まで、以上でございます。
○武見座長 ありがとうございました。
では、ここまでの第1と第2の部分につきまして御意見があればお願いいたします。いかがでしょうか。これまで見てきたことで、皆様の御意見を踏まえて追記等が入っているということになるかと思いますが、ここまでよろしいでしょうか。大丈夫ですか。
笹尾構成員、どうぞ。
○笹尾構成員 笹尾です。
用語の定義の「持続可能」についてですけれども、今、拝見すると持続可能な社会のことを限定に書いていらっしゃるので、持続可能だけだと、もっとほかの状態もいろいろなことがあると思うので、持続可能な社会についての定義ということのほうが、しっくり来るのではないかと思い、コメントでした。
○武見座長 ありがとうございます。
恐らく、この検討会が「持続可能な食環境づくり」ということになっているので、“持続可能”で用語の定義になっているのかなと思いますけれども、今の件、事務局のほう、いかがでしょう。
○塩澤栄養指導室長補佐 そうでございます。
○笹尾構成員 分かりました。そういう使い方ということであれば大丈夫です。
○武見座長 よろしいでしょうか。ありがとうございます。
では、ここまでは特に御意見なくて、お認めいただけるということで、事務局の案のとおりということで決めていきたいと思います。ありがとうございます。
続きまして、第3、次のページからのところでお願いいたします。
○塩澤栄養指導室長補佐 それでは、3ページの第3につきまして御説明させていただきます。ここのパートは29ページまでございますので、若干長くなりますけれども、要旨の説明等をさせていただきます。
それでは、「第3 自然に健康になれる持続可能な食環境づくりの推進に係る課題と動向」でございます。
早速ですが、このタイトル、当初、こちらの案としては「課題」という結びにしていたのですけれども、赤松構成員から、動向的な内容もあるのではないかという趣旨の御意見を賜りました。その御意見を踏まえまして「動向」という言葉を入れさせていただきました。
まず、「1 我が国の食環境を取り巻く社会情勢」、「(1)少子高齢社会の更なる進展と迎えつつある「人生100年時代」」ということで、幾つかポイントを書かせていただいております。
まず、1つ目が高齢化の推移ということで、本文が若干ございますけれども、基本的には、その下にございます図2について説明させていただいているものでございます。
それから、このページの下のほうに、「2平均寿命と健康寿命の推移」とありますが、これも次のページにございます図3について御説明しているものであります。いろいろ説明がございますけれども、こういったトレンドについて述べております。また、健康寿命延伸プランについては、4ページの下の辺りに載せております。
それから、次、5ページに行きますけれども、「(2)活力ある持続可能な社会の実現に立ちはだかる主な栄養課題」ということで、栄養は、活力ある持続可能な社会の基盤となるものであり、こういう社会を実現するには、全世代や生涯の長きにわたり国民に大きく影響し得る栄養課題を改善・解消していく必要があるということ。そして、そのために取り組むべき主な課題として、「食塩の過剰摂取」、「若年女性のやせ」及び「経済格差に伴う栄養格差」などがあると考えられると書いております。
1つ目が食塩(ナトリウム)の過剰摂取でございますけれども、ここも国内外の状況について、本文や図でお示ししております。
次のページに行きまして、下の12行目、「日本はWHOが推奨している量の2倍摂取している状況にある(図10)」というものがあります。次々行って申し訳ないですけれども、次の7ページの下に図10 各国の食塩摂取量というものがございます。こちらですけれども、2月5日に行われた第1回目の検討会でも、このグラフをお示ししているのですが、そのとき韓国の食塩摂取量のデータの計算が間違っておりました。当初7.3グラムとしていたのですが、確認したところ、7.3グラムは誤りでございまして、今お示ししている9.9グラムというのが正しい値でございます。こちらにつきましては、6月8日に訂正いたしまして、ウェブサイト上にその旨を掲載しております。第1回検討会での資料とは値が違うということを御承知おきいただきたく存じます。
それから、8ページでございます。ここから我が国の食塩摂取源の話が始まっておりまして、図にその状況についてお示ししております。
それから、9ページ目に参ります。9行目から諸外国における減塩政策ということで、若干の御紹介をしておりますけれども、10行目、世界保健総会において、WHO加盟国は2025年までに食塩摂取量を30%削減することで同意したということ。
それから、15行目、我が国の近年の減塩の取組の特徴として、民間団体や企業が主導する取組が積極的に進められている点が挙げられるということを記載しております。そして、日本高血圧学会減塩・栄養委員会では、一定の基準を満たした減塩食品について「JSH減塩食品リスト」という形で公表されているということ。
また、同じページの25行目からでございますけれども、一方、日本栄養改善学会を中心に、13学会等で構成される「健康な食事・食環境」コンソーシアムが「健康な食事・食環境(スマートミール)認証制度」を進めていて、2020年8月現在、419事業者が認証されているといった民間の取組状況について御紹介しております。
10ページに参ります。ここから、国民健康・栄養調査に関連する内容について御紹介しておりますけれども、食習慣の改善の意思がどうなっているのかというグラフなどをお示ししておりまして、11行目、今後、減塩の取組を効果的に進めていくためには、健康関心度も考慮(配慮)した取組が必要となるといったことを記載しております。
それから、本検討会でも事業者様から取組事例の御紹介いただきましたけれども、次の11ページ目から参考という形でその概要について御紹介しております。初めに味の素さん、次のページに行きましてキッコーマンさん、日清食品さん、続いて、ファミリーマートさん、またイオンリテールさん、そして14ページになりますけれども、エブリー DELISH KITCHENさんの減塩の取組について、それぞれ御紹介しております。
次に、15ページ目は、若年女性のやせについての内容となります。この若年女性のやせにつきましては、4行目でございますけれども、我が国は中長期的には増加傾向を示しているということ。また、主な先進国の中でも、成人女性のやせの割合は最も高いということで、その詳細を図17にお示ししております。この図17でございますけれども、OECDの主な先進国を載せているのですが、1点、ポーランドを載せるべきところが抜けておりますので、最終版ではポーランドのデータを入れさせていただきたいと思います。ちなみに、ポーランドについては2.3%となっております。こちらを最終版では挿入させていただきます。
続きまして、16ページでございます。引き続き、若年女性のやせの関連でございますけれども、1行目、妊娠前のやせは、普通体重に比べて早産や低出生体重児を出産するリスクが高いこと。そして、4行目、主な先進国の中で、我が国の低出生体重児の割合は高い状況にあるということを記載しております。
また、11行目でございますけれども、出産を希望する女性の健康問題として、標準体重の維持、喫煙、飲酒等、個々の生活習慣を見直すなど、世代を超えた健康という観点からの対策が必要ということを記載しております。
1点、形式的な話ですけれども、同じ16ページの下、脚注の16番、初めのかぎ括弧で始まる部分が抜けておりますので、これは最終版で入れさせていただきます。
続きまして、17ページでございます。引き続きでございますけれども、7行目、若年女性のやせの者の栄養・食生活の状況ということで若干の記載がございますけれども、10行目、「若年女性のやせの者における栄養・食生活に関する課題解決に向けては、更なる研究とともに、その結果を踏まえた検討が必要である。」としております。ここは、赤松構成員から御指摘いただきまして、それを踏まえての記載でございます。
続きまして、18ページ目に参ります。次に、意識の話でございますけれども、例えば4行目、若年女性のやせの者では、やせていることを健康問題ととらえていない可能性が示唆されるということ。
それから、6行目、食生活に影響を与えている情報源でございますけれども、表にいろいろお示ししております。10行目から、多様な情報源から正しい情報提供が行われることが重要と考えられるということを記載しております。
続きまして、19ページでございます。こちらは、経済格差に伴う栄養格差の問題についてであります。「主な先進国で国際比較すると、我が国は「子どもがいる現役世帯のうち、一人親世帯の貧困率」が高い状況にある。」ということについて、詳しくは次のページの図22にお示ししております。
そして6行目でございますけれども、所得と食生活等の関連では、2018年の国民健康・栄養調査結果によりますと、食品を選択する際に「栄養価」を重視すると回答した者の割合は、世帯の所得が600万円以上の世帯員に比較して、男女ともに200万円未満の世帯員で有意に低かったというデータを載せています。
世帯の収入別の栄養素等摂取量を見たデータも載せておりますけれども、13行目、「「食塩の過剰摂取」は世帯収入にかかわらず、共通した栄養課題といえる。」ということを書いております。
そして、15行目でございます。「一部の減塩商品では、減塩の訴求の有無にかかわらず、通常品又は従来品よりも高価な傾向にあるとの指摘がある。」と書かせていただいておりますが、これは第2回の検討会で土橋構成員から御説明いただいた内容を踏まえた記載でございます。
そして、17行目でございます。「減塩を推進する一環として、ふだん食品を購入する場所において、良好な味の減塩商品を手頃な価格で購入・利用できるようにすることも重要と考えられる。」ということを書いております。
続きまして、21ページの10行目からが「2 SDGsと今後の食環境づくりに向けた国際動向」についての内容となります。
初めに「(1)国際機関等の取組」ということで、まず、SDGs関連の記載を次のページにかけて載せておりまして、22ページの7行目を見ていただきますと、国連は「持続可能な開発に関するグローバル・レポート」というものを2019年に初めて作成し、SDGsを中核とする「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の達成に向けて、6つの重要なポイントというものを示していること。その中に「持続可能な食料システムと健康的な栄養パターンの構築」というものがございまして、13行目にございますけれども、「国連がSDGs等の達成に向けて、栄養・食生活や食環境づくりに関連する取組を重視していることがうかがえる。」ということを書いております。
それから、22行目からは、FAOとWHOによる「持続可能で健康的な食事の実現に向けた指針」について御紹介しております。こちらでポイントとなりますのが、次のページの6行目でございますけれども、「持続可能で健康的な食事の実現のためには、健康面だけではなく環境面も含めた対策が重要」ということを、この指針で強調しているということを御紹介しております。
次に、12行目が気候変動に関する政府間パネル(IPCC)特別報告書でございます。タイトルが抜けてしまっているのですけれども、この特別報告書は、「気候変動と土地」というテーマに関する特別報告書でございますので、最終版でそこの言葉を補いたいと思います。また、この「特別報告書「気候変動と土地」」には、正式にはもう少し長いタイトルがありますので、最終版ではそれも脚注に入れさせていただきたいと思っております。
こちらの特別報告書のポイントは記載のとおりでございますが、24行目、栄養・食生活と気候変動の関連を十分に踏まえることの必要性が、この報告書から示唆されるということを書かせていただいております。
次に、24ページ、6行目、4番目に、世界経済フォーラムによる食料システムの転換に関する報告書について御紹介しておりますけれども、この世界経済フォーラムが、12行目から、2020年1月に、食料システムに関する包括的な報告書を初めて公表したこと。そして、食料システムが、SDGsの達成に寄与すべく転換していくことの必要性を、世界経済フォーラムが提唱しているということ。
それから、18行目がEUの「ファーム・トゥ・フォーク戦略」でありまして、こちらも若干記載しておりますけれども、25ページの1行目から、健康面と環境面に配慮した期限付きのアクションプランということで、EUとしても動いているということを書かせていただいております。
次に、5行目、国連食料システムサミットの開催。こちらは、本年の9月に初めて国連として開催する予定ということ。
それから、13行目、東京栄養サミット2021の開催でございますが、こちらは本年の12月にこのサミットを開催する予定としておりまして、こちらのサミットでは、SDGsの達成にも資する栄養改善の推進に向けて、いろいろなテーマについて議論が行われるということ。
そして、19行目でございますけれども、幅広いステークホルダーに対し、SMARTコミットメントの検討・表明が期待されているということを書かせていただいております。
次に、26ページでございますけれども、閣議決定の内容について御紹介しておりますが、この検討会で議論している内容、それから今後構築する食環境づくりについては、昨年版の「成長戦略フォローアップ」に引き続き、つい先日、6月18日に閣議決定された今年の「成長戦略フォローアップ」にも示されておりまして、その詳細を脚注に御紹介しております。
それから、東京栄養サミットに関してですが、参考として27ページに枠囲みで記載しております。
それから、同じ27ページの下からでありますけれども、産業界等の取組ということで、この検討会でも御紹介させていただきましたけれども、ユニリーバの取組。
それから、次のページでテスコの取組。
それから、20行目、地域における産学官等連携の取組例ということで、アメリカの例を御紹介しております。このアメリカの例に関しては、29行目でございますけれども、今後、我が国の地方公共団体が地域レベルの食環境づくりを推進する上で参考になるのではないかと思いますので、その旨を記載しております。
それから、29ページ目も本検討会で議論になりましたけれども、栄養へのアクセス指標(ATNI)というものが食品業界でだんだん認識されるようになってきておりますので、その簡単な紹介をしております。
以上でございます。
○武見座長 ありがとうございました。
それでは、3ページの課題と動向、今の29ページまでございますけれども、ここの記述に関して、御意見、御質問などお願いしたいと思います。いかがでしょうか。
赤松構成員、お願いいたします。
○赤松構成員 小さなことかもしれませんが、4ページの20行目の「行動経済学の仕組み」という言葉が分かりづらいと思いました。行動経済学とインセンティブを並列に並べるのも違和感がありますが、これは、多分、図1から持ってきたのではないかと思います。図1は、行動経済学の活用とインセンティブが並んでいます。この4ページの21行目に活用があるので、もしかしたらその関係で「仕組み」と変えたのかもしれません。「行動経済学の仕組み」というのが分かりづらいかもしれないので、御検討いただけたらなと思いました。
○武見座長 事務局のほうから、いかがですか。
○塩澤栄養指導室長補佐 御指摘ありがとうございます。
御指摘はごもっともと思うのですが、かぎ括弧で囲ませていただいているとおり、既に出ているものを引用させていただいておりますので、何とぞ御了承いただきたく思っております。申し訳ございません。
○武見座長 ほかの引用だから変えないということですね。どうでしょう、赤松構成員。よろしいですか。
○赤松構成員 しようがないですね。分かりました。
○武見座長 ありがとうございます。では、ここはこのままとさせていただきます。
そのほか、いかがでしょうか。もうここで決めたら、それで報告書をまとめていきますので、今のような細かい点も含めて、気になるところは御発言いただきたいと思います。
廣田構成員、お願いいたします。
○廣田構成員 御説明ありがとうございました。
本文の今の内容に関する指摘とかではなくて、意見の範囲なのですけれども、課題の2点目にある「若年女性のやせ」についてですけれども、栄養課題として減塩と並列でというか、第2点目に掲げられている割には、現状データは示されていましても、栄養課題の解決に向けた論点が詳しく示されていないのではないかと感じています。この報告書の記述に関しては、私のほうから事前の意見も挙げさせていただいていますので、対応もいただきましたので、ここでは異論は特にないのですけれども、17ページに加筆もされましたように、今後の更なる研究が必要な部分として、継続的に検討していただくように希望します。
以上です。
○武見座長 ありがとうございます。17ページの11、12行辺りに書き込ませていただいたということで、事務局もみんなうなずいておりますので、今後しっかりやっていくということだと思います。
すみません、この若年女性のところで、私もうっかりしていた。16ページの11行目、女性の健康問題で「標準体重の維持」という言葉が出てくるのですけれども、これは標準体重ですか。つまり、健康日本21では適正体重の維持という言葉を使っていたと思うので、標準体重と言うとBMI22ですかみたいな、その辺いかがでしょう。
○塩澤栄養指導室長補佐 今、確認いたします。
○武見座長 はい。
そのほか、皆様いかがでしょうか。かなりボリュームがありますので。
諸岡構成員、お願いします。
○諸岡構成員 本当にすごく些細なことなのですけれども、6ページの図7の関連死亡者数というところ、これの単位は「人」だと思うのですけれども、こういったときは括弧で1000人とか万人、多分これは「人」だけだと思うのですけれども、その単位を書いていただいているほうがいいかなと思いました。死亡者数という横軸のところ。
○武見座長 単位が「人」ということですね。
○諸岡構成員 そうです。小さなところでごめんなさい。
○武見座長 図7、これは健康日本21の参考資料にも入っていたものだと思いますが、「人」をつけてもらってはいかがかということです。
○塩澤栄養指導室長補佐 反映いたします。
○武見座長 では、「人」をつけさせていただきます。確かに、初見の方にはそれがいいと思います。ありがとうございます。
そのほか、いかがでしょうか。29ページまでありますけれども、よろしいですか。
あと、企業の皆様、それぞれから御報告いただいた内容、11ページから載っております。既に御覧くださっているとは思いますが、改めて、これでよろしいでしょうか。大丈夫ですか。
さっきの件、どうですか。では、さっきの標準体重とかは後でということです。
それ以外のところは、そうしましたら事務局の提案どおり。あと、何か所か最終版で修正するということは、説明があったとおりの修正をするということで、ここまでよろしいでしょうか。オンラインというのは、皆様がうなずいていらっしゃるのか分からなくて、こちらもあれなのですが。ありがとうございます。
では、先に進めたいと思います。次、第4、推進の方向性についてというところで、30ページからの部分の御説明をお願いいたします。
○塩澤栄養指導室長補佐 それでは、30ページの「第4 自然に健康になれる持続可能な食環境づくりの推進の方向性」について御説明させていただきます。
まず、「1 基本理念」でございます。今回の食環境づくりは、栄養面を軸としつつ、事業者が行う環境面に配慮した取組にも焦点を当てた取組として進めていくことが適当ということを書かせていただいております。
そして、9行目からでございます。こちらも従前からお示ししている内容でございますけれども、「本取組は、栄養面等に配慮した食品を事業者が供給し、そうした食品を消費者が、自身の健康関心度等の程度にかかわらず、自主的かつ合理的に、又は自然に選択でき、手頃な価格で購入し、ふだんの食事において利活用しやすくすることで、国民の健康の保持増進を図るとともに、活力ある持続可能な社会の実現を目指すことが適当である。」ということを書かせていただいています。
14行目、また、本取組でございますけれども、食環境づくりに関する国際動向との調和を図りつつも、日本を含むアジアの食生活や栄養課題は欧米等の状況とは異なる点があるということについても十分に踏まえた上で、推進していくことが重要と書いております。
続きまして、「2 優先して取り組むべき課題」。
まず、栄養面でございますけれども、先ほどから出ておりますとおり、22行目、特に重要な栄養課題となっている「食塩の過剰摂取」の対策として、「減塩」に優先的に取り組むということ。
それから、全世代や生涯の長きにわたり関係し得る他の重要な栄養課題として、「経済格差に伴う栄養格差」や「若年女性のやせ」といった問題がございますので、これも対象とすることが適当としております。
続いて、28行目から環境面の話でございます。こちら、次のページ、31ページの1行目、関係省庁の協力を得て、事業者が行うこうした環境面の取組にも焦点を当てていくことが適当ということを書いております。
続きまして、4行目「3 対象とする食事及び食品」でございます。こちら、いろいろ御意見があるところでございますけれども、10行目、当分の間、「内食」及び「中食」(これらの食事における食事又は料理レベルのレシピ等を含む。)を対象とするということ。それから、具体的な市販食品を対象とする場合は、「内食」又は「中食」に用いる一般用加工食品(当該食品を用いたレシピ等を含む。)としておりますけれども、こちらを対象とするとしております。
なお、レシピについてもしっかり書いてほしいというのは、畝山構成員から御意見頂戴したところでございますので、それが分かるように書かせていただいております。
そして、14行目でございます。外食については、今回の食環境づくりの今後数年間の進展状況に応じ検討することが適当ということも書いてございます。
第4については、以上でございます。
○武見座長 ありがとうございました。
では、ここまでの取組の方向性についての記載について、御意見、質問、いかがでしょうか。
赤松構成員、お願いいたします。
○赤松構成員 次の第5の取組のほうにも関係してくるのですが、基本理念の中に産学官連携という言葉が出てきていません。一方で、「はじめに」のところではかなり強調されています。私もこの取組に関しては、この3つが連携してやっていくことに期待しています。連携というのは目標を共有するだけではなくて、そのプロセスも非常に大切だと思います。したがいまして、もし可能であれば、基本理念のところにそういった言葉が入らないかと思いました。
○武見座長 例えば、どこにという御意見はありますか。では、ちょっとお考えいただいて、今の御意見は事務局のほうからいかがですか。
○塩澤栄養指導室長補佐 今の赤松構成員の御意見を踏まえた御提案ですけれども、30ページ目の基本理念の5行目から6行目にかけて、「事業者が行う環境面に配慮した取組にも焦点を当てた取組として」の後に「産学官等が連携して」のような感じで言葉を挿入してはいかがでしょうか。
○赤松構成員 どこかに入っていれば、構いません。
○塩澤栄養指導室長補佐 分かりました。
○武見座長 では、「焦点を当てた取組として」で1回「、」ですかね。
○赤松構成員 進めていくときのやり方として。
○武見座長 産学官と連携。
○塩澤栄養指導室長補佐 等が連携して。
○武見座長 「等が連携して進めていくことが適当である」と入れましょう。
○塩澤栄養指導室長補佐 承知しました。
○赤松構成員 ありがとうございます。
○武見座長 ありがとうございます。
そのほか、いかがですか。
菅原構成員、手が挙がっていますね。
○菅原構成員 ありがとうございます。
31ページの10行目ですけれども、私の読解力が。「中食」の中の括弧の、これらの食事における食事又は料理レベルのレシピ等を含むというところの「料理レベルのレシピ等」というのが何を指していらっしゃるのかなというのを思っていて。中食を使った食事というのと、それを活用したレシピなのか料理なのかということなのかなと理解していたのですけれども、そうしたときに「料理レベルのレシピ」という表現が正しいのかというか、ちょっと分かりづらいのかなという感じがしておりましたが、これの意図と表現について、改めてお伺いできればと思っております。
○武見座長 この括弧は中食だけにかかるのですか。内食からか、その辺、もう一度説明を。場合によっては修正しましょう。
○塩澤栄養指導室長補佐 まず、括弧のかかり方ですけれども、ここで言う内食、中食、両方かかるものと考えております。一般的には、例えばDELISH KITCHENさんで考えると、ふだん提供されているレシピの多くは家庭用のものですので、内食用のレシピだと思うのですけれども、中には、これは仮の話ですけれども、例えばB to Bみたいな感じで、業務用として、DELISH KITCHENさんのような業者の方々が減塩に資するメニューみたいなものを中食メーカーさんに提案するといったこととか、いろいろ考えられますので、いろいろなことが入り得るようにということで、中食までかかるようにしているというのが、この括弧のかかり方の話でございます。
それから、食事と料理という単語が出ておりますけれども、ここはまさに2ページ、第2の主な用語の定義というところにございましたが、2番の食環境づくりというところで3段階のレベルをお示ししております。食材レベル、料理レベル、食事レベルということがあります。私どもの意図としては、食事というのは、例えば朝食とか夕食とか昼食とか、そういう括りで、通常であれば幾つかの料理で構成される1つの食事ということを想定しております。料理というのはその食事を構成する、例えば主菜とか副菜といった単位のものを考えております。
ですので、例えばDELISH KITCHENさんのような業者の方は、個々の主菜のメニューや副菜のメニューをお考えになって提案されるということは、もうやられているところだと思いますし、あとはそういう料理を組み合わせて食事単位として提案されるケースもあろうかと思いますので、ここでは料理という言葉と食事という言葉、両方書かせていただいている次第でございます。
○武見座長 まず、意味的にはどうですか。
○菅原構成員 分かりました。
このレシピという用語の使い方がどういうことなのかなと思ったのですけれども、恐らく食事と料理というのを使い分けるので、それらを総称してレシピというワードの使い方なのかなと理解しました。ありがとうございます。
○武見座長 そうですね。ただ、もし初めて見る方が少し迷うかなというのがあるので、例えばこの括弧の中、これらの食事における、先に料理かなと思うのですね。料理、または今、塩澤さんがおっしゃった食事全体のレシピ等を含む。ここでは、もしかするとレベルという言葉がかえって迷うのかと思うのですけれど。普通の生活の感覚で言えば、お料理のレシピ、食事全体のレシピというほうが多分分かりやすいかと思います。どうでしょう。
○菅原構成員 そうですね。
○塩澤栄養指導室長補佐 承知しました。確認させていただいてよろしいですか。そうすると、今の11行目の部分を書き換えて、「料理又は食事全体のレシピ等を含む」と修文すればよろしいという理解でよろしいですか。
○武見座長 「食事」に「全体」はあったほうがいいですか。なくてもいいけれども、あったほうが分かりやすいかな。自分で言っておいて、すみません。今の修正でよろしいですか。多分、そのほうがすっきりすると思います。
○菅原構成員 はい。ありがとうございます。
○武見座長 では、そのように修正いたします。
そのほか、いかがでしょうか。大丈夫ですか。よろしいですか。はい。
では、続けて、「第5 主な取組内容」のところに進めていきたいと思います。御説明お願いいたします。
○塩澤栄養指導室長補佐 それでは、31ページの17行目から「第5 主な取組内容」ということで、37ページまで御説明させていただきます。
19行目、「1 栄養面等に配慮した食品の選択及び利活用の推進に向けた取組」についてです。
具体的には、次の32ページからになります。まず、(1)食品製造事業者に期待される主な取組」についてですが、栄養面又はこれに加えて環境面に配慮した、活力ある持続可能な社会の実現に資する食品(商品)の積極的な開発が期待されるということ。
この商品に関しては、途中5行目、6行目、7行目辺りに記載がありますけれども、売りとなる点を訴求するような商品、これは本報告書では「訴求型商品」と呼んでおります。それと、こうした配慮がなされていても、それをあえて訴求しないものもあろうかと思うのですけれども、これは「非訴求型商品」と読んでおります。このいずれであっても、こうした商品が積極的に開発され、主流化していくことが望まれるということを書かせていただいております。
単なる積極的開発だけではなくて、これが主流化していくことが重要だというのは、夫馬構成員から御指摘いただいた点でございます。それを踏まえた修正案としております。
14行目でございます。「また」から始まるところですが、「個々の商品単位だけではなく、事業単位又は全社的に行う、持続可能な食環境づくりに関連し得る栄養面や環境面の取組を推進していくことも期待される。」ということ。
それから、26行目、「(2)食品流通事業者に期待される主な取組」といたしましては、「健康関心度等が相対的に高い消費者に対しては訴求型商品を選択しやすくする販売戦略」、これは、棚割り、価格等があると思います。また、「それ以外の消費者に対しては非訴求型商品を自然に選択できるような販売戦略を立案・展開することが期待される。」ということを書かせていただいております。
続きまして、33ページ、「(3)メディアに期待される主な取組」でございますけれども、メディアについては、先ほどのような取組を行う食品製造事業者や食品流通事業者と連携した広報活動等の展開が期待されるということ。
それから、先ほどから若年女性のやせの話がありましたけれども、こうした課題については、メディアが発信する情報がダイエット行動に影響する可能性が指摘されておりますので、メディア関係者はもとより、スポンサー企業もこうしたことを十分認識することが期待されるということを書いております。
11行目、「(4)事業者に共通して期待される主な取組」でございます。こちらは12行目の途中からでございますけれども、「美味しく手軽に減塩できるレシピの開発・紹介や、健康的で持続可能な栄養・食生活の重要性及びその実践に向けた工夫等に関する情報発信が期待される。」ということ。
15行目、減塩レシピの開発に当たっては、調味料に含まれる食塩相当量に着目することも重要ではあるが、加えて、調味料を上手に活用することなどが望まれるということ。
それから、19行目でありますが、「消費者に向けた上記の情報発信については、食品製造事業者、食品流通事業者及びメディアが単独で行うことも有効であるが、協働して行うことで相乗効果が生まれる可能性が期待できる。」ということを書いております。
続きまして、23行目、「(5)学術関係者に期待される主な取組」であります。「栄養学はもとより、公衆衛生、疫学等の専門知識を有する学術関係者が連携して、この食環境づくりに資する研究及びその成果の発信のほか、こうした研究を基盤とした事業者の支援や、メディアでの情報発信を、中立的・公平な立場で推進することが期待される。」としております。
この学術関係者に期待される取組に関しては、当初の私どもの案に対して、もうちょっと深掘って書いてほしいという御要望を土橋構成員並びに赤松構成員から頂戴したところでございますので、その御意見などを踏まえまして、このような案とさせていただいております。
それから、33行目、「(6)国(厚生労働省)に期待される主な取組」であります。健康の保持増進に配慮した商品や減塩レシピの開発に当たっては、我が国の食事摂取状況を踏まえた科学的データが有用となりますので、厚生労働省としては、健康・栄養政策研究のナショナルセンターである国立健康・栄養研究所と協働して、こうした科学的データを整備・公表することが適当であるといったことを書いております。
続いて、8行目、「(7)職能団体、市民社会等に期待される主な取組」でございます。こちら、12行目でございますけれども、「管理栄養士等の栄養専門職のほか、市民社会の関係者等については、地域レベルでの取組を軸に、事業者への建設的な提言や、事業者と消費者の適切な仲介等が期待される。」ということを書いております。
続いて、「また」のところでありますけれども、「成人のみならず、次世代を担う子どもに対しても、健康的で持続可能な栄養・食生活が活力ある持続可能な社会の実現につながることについて、創意工夫をもって伝えていくことや、こうしたことを主体的に楽しく学べる機会を作っていくことなどが期待される。」としております。
こちらの文につきましては、笹尾構成員から御意見いただいたものを踏まえて記載しているものであります。
続きまして、20行目、「2 取組の実効性の確保及び成果の適正な評価に関する方策」であります。本検討会の取りまとめ後、厚生労働省はこの食環境づくりに賛同する事業者等の参画を得た上で、2021年、本年夏頃を目途に、産学官等の関係者で構成される組織体を立ち上げ、この食環境づくりを本格始動させることが適当としております。
本組織体への参画を希望する事業者、これはメディアも含みますけれども、こちらは次の行にあるとおり、SMART形式の行動目標と評価指標を自ら設定し、この組織体に登録する。そして、進捗状況を毎年評価し、この組織体に報告するということ。それから、このプロセスは、原則としてPDCAサイクルに基づくとしておりますが、進捗状況の評価は、学術関係者など第三者による中立的かつ科学的であることが適当であるということを書いております。
また、33行目でございます。こうしたいろいろな目標設定、評価などについてでございますけれども、こういう内容に関しては、厚生労働省等が今後用意するウェブサイト等で原則公開していくこと。ただ、内容によっては、秘匿性を確保すべき内容などもございますので、その辺りを留意するというのを次のページの頭のほうに書いております。
それから、4行目でございますけれども、こうした情報の開示に当たっては、事業者の取組が社会から適切に評価され、ESG評価の向上等を通じて、事業者の取組の更なる展開に効果的につながるような視点を盛り込むことが適当としております。そして、この取組を世界に発信するということもありますし、このESG評価の観点も踏まえて、英語で情報発信を行うべきというのは、夫馬構成員から御指摘いただいたところでありますので、その旨をこちらのパラグラフに記載しております。
12行目です。「この食環境づくりにできるだけ多くの事業者が参画できるようにするためには、事業者がこの食環境づくりに主体的かつ意欲的に取り組めるように配慮することが重要である。こうした観点から、この食環境づくりにおいては、事業者や業界団体に対し、一定の数値目標を割り当てるようなことはせず、あくまでも事業者が任意に行動目標を設定・遂行できるようにすることが適当」としております。
続きまして、19行目、「3 参画事業者へのインセンティブ」でございます。
21行目からでありますけれども、事業者のESG評価等の向上やそれを通じた更なる事業機会の拡大が期待されるというのが、インセンティブとして挙げられるのではないかと思っております。このため、「厚生労働省は関係省庁の協力を得て、こうした情報開示を行っていくことが適当」としております。そして、「参画事業者の間で、国際的なESG関連指標を踏まえた事業展開や、投資家や金融機関の健康・栄養の観点でのESGファイナンスが進んでいくことも期待される。」ということを書いております。
こうしたESG関連の記載ですとか、ESGファイナンスが進むということについては、夫馬構成員から御意見をいただき、記載しております。
続きまして、35行目、「4 その他」であります。この食環境づくりを効果的に進めるには、各事業者の行動目標等の進捗管理のみならず、この食環境づくり全体としての目標の設定や進捗管理も重要となります。このため、本組織体では、毎年、前年度の取組成果を評価するとともに、新たな目標等を検討する。そして、可能な限り取組をスケールアップさせながら、次期国民健康づくり運動を始め、様々な政策や施策の検討にも反映させていくことが適当というのを書いております。
最後、37ページに、第3回の検討会で夫馬構成員から御提出いただいたものを基に記載しておりますけれども、ESG評価における「健康・栄養」のウエイトということで、海外の状況など、いろいろ記載しております。
それから、この参考に関連する内容でございますけれども、表の上のところに※印の注書きみたいなものがございまして、各食品関連企業におけるESG評価の取組。これは、別に用意している資料2の参考資料19を参照としております。
この参考資料19を御覧いただけますでしょうか。本文にもございましたとおり、食品企業様の取組状況ということで、初めに19-1として味の素さんの取組状況。次に、キッコーマンさん、その次に日清食品さんとあるのですが、真ん中、19-2のキッコーマンさんのスライドで、一部訂正すべきところがございます。オレンジの表の左上にFTSEブロッサムジャパン指数とありますが、その上に「GRIF」というつづりの単語がありますけれども、これは正しくは「GPIF」でございますので、「R」を「P」に最終版では直させていただきます。
それでは、こちらのセクションについては、以上でございます。
○武見座長 ありがとうございました。
では、この部分、取組内容についてということで御意見をお願いしたいと思います。いかがでしょうか。
廣田構成員、お願いいたします。
○廣田構成員 御説明ありがとうございました。
組織体のことで、31ページで、ちょっと確認というか質問と、あと1つ意見もあるのですけれども、先ほど前段の対象とする食事及び食品の項目で、内食、中食、外食のことが出てきましたけれども、選択と集中の視点が重要だということは分かりました。今は外食を別に切り離して考えるということは理解できました。これから立ち上がる組織体のほうにも、例えば一般の外食産業とか飲食店等は、今は含めないという考え方になるということでよろしいのでしょうか。それとも、これはあくまで参画を希望する事業者が自ら登録できると書いてあるので、その辺では、内食、中食、外食というところの差別化というのは特にないと理解していいのかということが質問です。
それと、選択と集中とか優先順位をきちんと見極めるということはよく分かりますし、外食はいろいろ基準の面で異なるということも理解しておりますけれども、食生活とか食文化ということで考えますと、いろいろ切り離しては考えられない部分もあると思いますので、今後の検討ということで、時期を見ながらということも分かりましたけれども、その点も含めて検討をお願いしたいと思います。
以上です。
○武見座長 では、まず前半のほうについて事務局、お願いします。
○塩澤栄養指導室長補佐 お答えさしあげます。
前半の部分でございますけれども、我々、企業単位として入れる、入れないで切ろうと思っているわけではありません。そのサービスとして、まず食事として対象とするのが内食と中食と申し上げております。例えば外食をやられている事業者さんだったとしても、内食とか中食の部分もそれなりに展開されているということであれば、その部分に関しては、当然ながら今回の取組に御参画いただくことは可能でございます。
ただ、業種として、先ほどもお話ありましたけれども、外食というのは重要だと思う一方で、選択と集中とか、いろいろな観点がありますので、こちらに関しては、14行目にあるとおり、今後数年間の進展状況を踏まえて検討することにしたいと考えております。対象として含めませんと言っているわけではなくて、進展状況に応じて検討していくことが適当であるとしておりますので、そこはお汲み取りいただけると幸いでございます。
○武見座長 今のお答えは、次の組織体については、恐らく今後の検討なのかなと思いますけれども、産業としては、外食産業を排除するのではなく、扱う食事として、外食は当面対象にしないという整理だということですね。ということですが、廣田構成員、よろしいでしょうか。
○廣田構成員 はい。
○武見座長 報告書にも書いてあるように、当分の間ですので、また今後、そうしたことを検討していくということになるかと思います。貴重な御質問ありがとうございます。
そのほか、いかがでしょうか。
畝山構成員、お願いします。
○畝山構成員 ありがとうございます。
質問というより、コメントとお願いですけれども、33ページの5番と6番のところで学術関係者と厚労省への期待が書かれていますが、ここは深掘りで勇気づけられましたということですが、実は今回の自然に健康になれる食環境整備というお題ですけれども、その達成にはナッジ的アプローチといったものもかなり入ってくると思います。
また、いわゆるESG評価の視点とかでいくと、日本人がどんなものを食べて、どんな栄養状態なのかというのを、もっとシステム的にデータベースを作ってみるという動きも必要な気が個人的にはしているのですけれども、その大前提として、ここでも言及されていますけれども、国立健康・栄養研究所を中心としたアカデミア環境の整備というのがあるかと思います。
これらの領域というのは、非常に学際的な領域でもあるので、国立健康・栄養研究所を1つのハブとした、よりシステム化されたアカデミアの機能の強化ということを、ぜひ一歩踏み込んで、どこかの機会での御検討を引き続き検討していただければいいなという気がしましたというコメントです。
以上です。
○武見座長 ありがとうございます。
健康・栄養研究所の記述は、33ページの国のところの後半に記載があるのですけれども、もう少しそういうことを今の時点で書き込んだほうがいいという御意見でしょうか。それとも。
○畝山構成員 コメントです。食品企業としても、先端的なパートナーがとても必要という視点からのコメントでした。
○武見座長 そうですね。その意味では、33ページの一番下のところに「健康・栄養政策研究のナショナルセンター」としてということをはっきり書いていただいています。健栄研ということで、今後のデータ整備のこととかは書き込んでくださったと思います。
関連してですか。赤松構成員。では、お願いします。
○赤松構成員 畝山構成員、研究のことに関しましてコメントいただき、どうもありがとうございます。
私も、これを反映してくださいというわけではないのですが、食環境づくりの研究を進めていく上においては、事業者の皆さんの協力が必要であり、事業者の皆さんにも研究についての御理解や御協力をいただきたいと思っております。今後ともどうぞよろしくお願いします。
○武見座長 ありがとうございます。そういう意味では、先ほど基本理念のところに、この取組というのは、産学官連携でということをしっかり書き込んで、それは全体にかかっていると理解していますので、今の赤松構成員のお話もそういうことかなと思います。よろしいでしょうか。特に修正でなくてよろしいですね。ありがとうございます。
そのほか、いかがでしょうか。今、健康・栄養研究所の話が随分出ましたが、瀧本構成員、何か御発言ありますか。
○瀧本構成員 どうもありがとうございますという御礼ですね。引き締まる思いでおります。ただ、こういった国の関連の研究機関として中立・公正な立場から情報収集、そして発信をしていかなければいけないと改めて思いました。
以上です。
○武見座長 本当にどうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございます。
そのほか、いかがでしょうか。よろしいですか。また最後にお時間を取って、全員の構成員から御意見、今後に向けての一言という形でいただきますので、ここのパートに関してはよろしいですか。ありがとうございます。
では、最後に「おわりに」ということで、まとめの図が出てくるところになります。そこの御説明をお願いいたします。
○塩澤栄養指導室長補佐 「おわりに」を御説明さしあげる前に、先ほど積み残していたところでございます。そこから先でもよろしいですか。
○武見座長 16ページの私が質問したところ。はい。
○塩澤栄養指導室長補佐 そうです。先ほど、16ページの11行目、「標準体重の維持」というのがこれでいいかという御質問だったと思うのですけれども、こちらで再度確認いたしました。16番の脚注にもあるとおり「健やか親子21」の報告書を引用しているのですけれども、こちらの報告書を見てみますと「標準体重」と書いてありますので、これを引用するとこのままの記載になります。
○武見座長 了解です。引用ということで、結構です。
○塩澤栄養指導室長補佐 それでは、最後の「おわりに」のところを簡単に御説明させていただきます。ページでいきますと38ページ、「第6 おわりに」でございます。
4行目、「今後進めていく食環境づくりは、「自助」を中心とした健康の保持増進を通じ、健康寿命の延伸に資するほか、SDGsの達成にも資する具体的かつ画期的な取組である。」ということ。「こうした観点から、本取組は、東京栄養サミット2021の場で日本政府コミットメントとして表明することも含め、今後得られる知見や成果を、アジア諸国を始め、世界に広く発信・共有していくことを強く期待する。」ということを書いております。
そして、12行目であります。「本取組については、少なくともSDGsの期限である2030年まで継続して取り組んでいく必要がある。」ということ。それから、環境面については、2050年など長期的なスパンで考えていく必要があるということを踏まえて、2030年以降も引き続き、関係省庁の協力を得て、本取組を発展させていくことが望まれるということも書かせていただいております。こちらもこれまでにあった意見を踏まえた内容でございます。
そして、17行目であります。「今後、本取組が社会に広く理解されるように努めるとともに、多くの事業者の参画を得ながら、実施体制の強化を図る必要がある。」ということなどを書かせていただいております。
この「第6 おわりに」の4行目のところに「図26」とありますが、その次のページに今回の食環境づくりの枠組みのイメージ図を1枚の図としてお示ししております。こちら、御覧のとおりでございますけれども、中段のところに関して説明を若干脚注に加えております。本図の中段部分、事業者、消費者、地球自然環境と並んでおりますけれども、この部分は、これらの相互関係を示すことを主眼としており、それぞれの物理的な位置関係を示しているものではございません。あくまでも相互関係について理解が進むようにといった趣旨でつくっているものでございますので、そこは御理解いただけると幸いと思っております。
以上、「おわりに」の説明でございます。
○武見座長 ありがとうございました。
では、この最後の38ページと39ページの図について御意見いかがでしょうか。全体的なものをイメージというか、分かるものということで、図があったらいいのではないかということで、いろいろ議論しながらこの図が出てきたということになります。途中で御意見もいただいて、今日の提案になっていますが、いかがでしょうか。
瀧本構成員、お願いします。
○瀧本構成員 非常によくまとまった図で、すばらしいと思うのですけれども、1点だけ提案というか、一番下の産、学、官、それから職能団体・市民社会。お互い情報をちゃんと共有しながら、上の部分に貢献できていくというところが、このサイクルがお互いうまく回って上につながっていけるというのが、すみません、センスがないのでうまく提案できないのですけれども、そんなイメージの関係性が分かるといいなと思いました。
以上です。
○武見座長 下の図の産と学と官と、それぞれ箱があって、全体で上に行くというのはあるのですけれども、相互関係みたいな矢印がないというイメージですか。
○瀧本構成員 そうですね。
○武見座長 多分、これは試みたけれども、ごちゃごちゃするので、ではないかなという気もしなくはないのですが、私もちょっとそれに似たことは途中で意見を言ったのですが、これだとばらばらという印象に少しなりますかね。どうでしょう。ほかの構成員、いかがですか。これは、もしかすると、この場でこの線に入れましょうとはいかないかもしれないですけれども、場合によっては検討かどうかもある。いやいや、これでいいじゃないかということなら、このままいこうということもあるかと思います。御意見いかがでしょうか。
○赤松構成員 私は、同じことを意見しました。
○武見座長 途中でですね。こういう平面の図に表すのは難しいところがあるのですけれども、どうでしょうか。別にこれでいいじゃないか、みんな一緒にやっていくというイメージにはなるよと、下も枠で囲ってあるしという御意見は逆にどうですか。御意見いかがですか。どうでしょう、事務局、ここで御意見がもう一度出ているのですけれどもね。
○塩澤栄養指導室長補佐 図を口頭で説明するのはなかなか難しいのですけれども、例えばこういうのはいかがでしょうか。今、産、学、官、職能団体・市民社会等とありますけれども、その下のところにちょっと余白をつくるようにして、その余白のところに「産」から端まで横断的な相互連携が入るようなボックスを入れてはいかがでしょうか。
○武見座長 そこに相互に連携。
○塩澤栄養指導室長補佐 相互の矢印とかを入れてしまうとごちゃごちゃしてしまう可能性がありますので、今4つで囲っている四角の方々がそれぞれ相互に連携していくというのが文字でも分かるとすれば、御指摘の点をある程度満たせるのではないかと思ったのですが、いかがでしょうか。
○武見座長 確かに、ここに産学官連携みたいな言葉はないといえばないので、それに近いようなものを入れるということですね。いかがでしょう、瀧本構成員。
○瀧本構成員 そういった関連性が分かるような工夫をしていただけると、大変ありがたいです。お願いします。
○武見座長 笹尾構成員も御意見でしょうか。
○笹尾構成員 私も図を見ていて、皆さんの意見で、塩澤さんがおっしゃっていただいたように、言葉で補足するということと。あとは、もしかしたら、括っている線が全部青で統一されていると思うのですけれども、ここがそれぞれ連携するということで、一緒のグループとして見えるように色を工夫するということも1つあるのかなと思って、コメントでした。どちらにしても、図だけで語り切れないところは、言葉でもう少し補足があるとよいかと思いました。
○武見座長 ありがとうございます。
そのほかございますか。
では、畝山構成員、お願いします。
○畝山構成員 すみません、ジャストアイデアですけれども、インフォグラフィック的には、産、官、学、市民社会がパズルでかみ合っている形、1つでも外れると駄目だよというイメージを出す手もあるのかなとちょっと思ってしまいました。すみません。
○武見座長 ジグソーパズルみたいなイメージですね。ちゃんとみんながうまくはまっている、つながってみたいな。どうでしょう、いけますか。分かりました。
まず、ここにちゃんとつながりが分かる。言葉にするのか、今の図の表現として入れるかは、ちょっと技術的なこととか、いろいろあると思いますので、事務局に検討してもらうとして、そういうものを追記する、修正するということについては、その方向でと思います。どうできるかは、最後に今後の修正は座長と事務局に一任と思っておりますので、ここもそういう形でとは思いますが、少し修正を試みたいと思います。ありがとうございます。とても大事な御意見、どうもありがとうございます。
それ以外の部分に関していかがでしょうか。よろしいですか。大丈夫でしょうか。
では、ありがとうございました。そういたしましたら、これまでのこの報告書(案)に関して、修正箇所を幾つか確認してまいりました。そこについては、今、こう修正しましょうと決めたとおりに修正していただいて報告書を完成していただきたいと思います。
あと、若干の文言等については、事務局と座長一任とさせていただきたいと思っておりますが、よろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○武見座長 ありがとうございました。
それでは、報告書の取りまとめ日は、2021(令和3)年6月23日、本日とし、この報告書の「案」を取ることで御了承いただきたいと思います。このように最終まとめとさせていただきますが、よろしいですか。
(首肯する委員あり)
○武見座長 ありがとうございました。
次に、議題2「その他」ということですけれども、今後に向けて、既にいろいろ御発言いただいたところもあるのですけれども、改めて一巡で構成員から御発言をお願いしたいと思います。まだ時間もありますので、よろしくお願いいたします。
では、開催要綱のところに名簿がございますので、このあいうえお順で行きたいと思います。では、赤松構成員からお願いいたします。
○赤松構成員 赤松です。
私は、今日はたくさん意見を言いましたので、特に追加の意見はありません。この検討会で終わりでなく、これからがスタートじゃないかと思っております。これからもどうぞよろしくお願いします。今までどうもありがとうございました。
○武見座長 ありがとうございます。
では、続いて、東構成員、お願いいたします。
○東構成員 東です。お疲れさまです。
皆さん方の貴重な意見を聞いて、私も非常に勉強になりましたし、いいものができ上がってきているなと実感いたします。
実際に売り場の中で我々もスタートしてやっているわけですけれども、特に文章の中にも出てきていますように、意識している消費者と、意識を余りしていない消費者の方がいて、両方に対してどういうふうにアプローチをしていくかというので、特に意識していない消費者の方へのアプローチの仕方は、ネガティブな考えにつながる可能性が非常に高いと感じていますので、そこをいかにそうじゃないような形で消費者の方に思っていただけるような、全体の環境も含めて、店頭の中だけでそれを訴えていても限界があるというのが、店頭でお客さんの動きを見ていると感じましたので、ここは皆さん方と一緒に何かいいアイデア、知恵というのも、店頭でも具現化できたらなと私は思っています。
以上でございます。ありがとうございます。
○武見座長 どうもありがとうございました。
続いて、畝山構成員、お願いいたします。
○畝山構成員 すみません、今日も発言したのであれですけれども、4か月間、本当にお疲れさまです。我々も大変勉強になりました。
「自然に健康になれる」という今回のタイトルは、我々にとっても非常に魅力的で、昔から言われているように、日本の企業は良い製品は作るのですけれども、それをいかに手に取ってもらうか。そのことについて、先ほどもアカデミアの視点を出させていただきましたけれども、ぜひ産官学連携、パズルが1つになるという形で、8月以降やっていただくことをとても強く期待しているところです。
ありがとうございました。
○武見座長 どうもありがとうございます。
続いて、今日は合瀬委員、御欠席ですので、木下構成員、お願いいたします。
○木下構成員 ファミリーマート、木下です。
今回は、大変有意義な検討会に私も参画させていただき、誠にありがとうございます。また、当社の減塩活動の紹介の機会もいただき、大変感謝しております。
当社の減塩活動は、始まってまだ3年で、まだ黎明期と言えるところですので、これからも着実に減塩活動を進めながら、お客様、あるいは日本国民の皆様の健康に寄与してまいりたいと思っております。
今回は、誠にありがとうございました。
○武見座長 どうもありがとうございます。
では、続いて、五味構成員、お願いいたします。
○五味構成員 キッコーマンの五味でございます。
今回は、このような場に参加させていただきまして、非常に勉強になりました。キッコーマンというのはしょうゆを扱っておりますので、減塩というと、日本においては真っ正面からぶつからなければいけない課題かなと思っております。いろいろな商品を出しておりますので、そういったことについても御紹介いただける場をいただけたかなと思っておりますので、非常にありがたかったと思います。
この先、また一緒に何かできることがあればと思っておりますので、今後ともよろしくお願いいたします。
○武見座長 ありがとうございます。
続きまして、笹尾構成員、お願いいたします。
○笹尾構成員 4回にわたる議論に参加させていただいて、皆さん、ありがとうございました。
今は、健康という個人にとっての大切な要素を守るためには、環境面からも考えなければいけない時代になったということだと思いますが、10年前、20年前は、こういった視点はなかったと思います。自分の健康と環境保護の両立や、商品の製造過程までどんどん突き詰めていく視点など、今後は皆さん、事業者や一般消費者も持っていくことがすごく必要なのだなということを、この議論を通して感じました。
今回、私たちは4回議論して下地ができたところだと思いますが、まだ多くの人たちが課題を知らないという事実が1つあると思います。なので、今後はこの課題をどう伝えていくのか、ということと。あとは、知った方が次に何をすればいいのか、というところですね。情報のアクセスもしかりですし、商品を気軽に購入できるといった仕組みをこれからつくっていくことが、今後長期的に取り組む課題なのかなと思いますので、また引き続き、こちらも御協力できることがあればと思っております。
以上です。ありがとうございます。
○武見座長 どうもありがとうございます。
続いて、菅原構成員、お願いいたします。
○菅原構成員 今回、このような機会に参加させていただきまして、ありがとうございました。すごく勉強になるような内容の共有も多くて、非常に勉強になりました。
まさに、今、笹尾構成員がおっしゃっていらっしゃいましたけれども、意識できている方、できていない方がいらっしゃる中で、私たち、メディアという立場で今やらせていただいているので、意識してもらうためにはどうしたらいいのかとか、改めて、していない方に対して、どういうふうに自然と減塩を取り入れていくかとか、そのよさを知ってもらうかみたいなことにどう取り組んでいったらいいのかというのをいま一度考えて、私たちの日々の提供する情報の中で取り組んでいきたいなと思いました。
今回、ありがとうございました。
○武見座長 ありがとうございます。
では、瀧本構成員、お願いいたします。
○瀧本構成員 この検討会でいろいろな事業者の方、様々なお立場の方からお話を伺うことができて、本当に貴重な機会でした。
今後ですけれども、どこのピースが欠けても、このプロジェクトは進んでいかないと思いますので、学術の立場からしっかりエビデンスという意味でサポートさせていただいて、この取組が国民、ひいては世界の健康問題の解決につながっていけたら、すごくすばらしいことだなと、心より感じております。
ありがとうございました。
○武見座長 ありがとうございます。
では、田辺構成員、お願いいたします。
○田辺構成員 日清食品の田辺です。改めまして、このような機会をいただき、ウェブの形ではありましたけれども、議論に参加できまして、非常に有意義でした。
個別の話で恐縮ですけれども、第2回目では、弊社グループの取組、「ソルトオフ」という減塩商品の話、あるいは「しおケアカップ」ということで、どちらもまさに自然に健康になれる取組として御評価いただけて、方向性を確認することができました。今後、産学官の連携を強化していくということを今日も確認していただきまして、非常に意を強くした思いでございます。より良い商品開発を今後も進めてまいりますので、御指導を引き続きよろしくお願いいたします。
ありがとうございます。
○武見座長 ありがとうございます。
では、土橋構成員、お願いいたします。
○土橋構成員 高血圧学会の立場で参加させていただきました土橋でございます。大変勉強させていただきまして、ありがとうございました。
特に、全体を通じまして学術の立場での役割というのを意識しながら意見を述べさせていただきましたけれども、赤松構成員の発言に私も同感です。
特に、気になっておりますのは、産学官の組織体が実際に実働部隊として組織されるときに、誰がリーダーとして、どのような人をメンバーに入れるかということです。手挙げ方式となると、誰でもいいですよという感じになっていいのかどうか。武見先生もメンバーになっていらっしゃる循環器病予防コンソーシアムがこの間、立ち上がりました。厚労省、高血圧学会、循環器学会はじめそこのメンバーには、今回のメンバーとは異なる産業界の方々も入っていらっしゃいます。そうしたときに、学術的立場で、中立的・公平な人選、実際の実施方法が一番重要な課題になっているのではないかと思います。参加するメンバーによって、向いている方向が違うということにならないように、どちらにも関わっておられる厚労省がリーダーシップを取っていただいて、利害関係を超えて産業界をまとめていただけることを期待したいと思います。学術団体としては、あくまでも中立的な立場ということになりますので、そこのところが成功の可否につながるのではないかと思っております。
ありがとうございました。
○武見座長 どうもありがとうございます。
では、廣田構成員、お願いいたします。
○廣田構成員 貴重な機会をいただきまして、ありがとうございました。
私ども全国消費者団体連絡会では、今後、本検討会の経過や現状の問題提起等を踏まえまして、消費者団体とか一般消費者の方、あるいは夏休みにお迎えするインターンシップの学生さんなどを対象にして学習会を企画したいと思っています。このたびまとめていただいた報告書は、とても十分な内容の構成になっていると思いますけれども、少し難しい部分があったり、視点が広過ぎて、短時間では理解しづらい部分もあるかと思いますので、消費者に向けた論点を少しコンパクトにしたもの、例えばダイジェスト版のようなものですとか、若年層向けの学習資料になるような分かりやすいものが作成されることを望んでいます。
栄養面・環境面、端的に分かるような簡易版みたいなもの、いろいろな形でのアウトプットがあれば、無関心層も含めて、幅広い層に向けての発信が今後できるのではないかと思っています。消費者に向けて広く周知して、相互に理解を深めていけるように一緒に進めていきたいと思いますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
○武見座長 ありがとうございました。
続きまして、夫馬構成員、お願いいたします。
○夫馬構成員 夫馬です。よろしくお願いします。
まず、この栄養という大事な場に、ESGという観点から発言する機会をいただきましたこと、本当にうれしく思っております。ありがとうございました。
また、今後に向けてですけれども、数多くの構成員の皆さんもおっしゃっていただいたように、無関心層の方がどうしても課題になる。そうすると、企業自身の動きが非常に重要になってくる。供給側の問題が大きいなと思っていますし、供給側の状況で言いますと、私も海外にいることが長かったのですけれども、海外からは日本の食文化というものに対しては、もともと健康面や栄養面で優れているイメージもあるし、興味もある。
一方、文化ではなく、日本の食産業や企業の商品毎の状況は、海外からは日本の状況は見えないし、健康や栄養に優れているというイメージはない。そこは、1つは、日本企業の栄養関連のデータが開示されていないですとか、そういう産業としてのデータを積極的に出してこなかったというのがあるかなと思っていますので、今後本当に中立の立場から物差しを作っていただいて、その物差しで見たときに各企業の動きを支援していったり、背中を押してあげる役割にぜひなっていただければなと思っておりますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
ありがとうございました。
○武見座長 ありがとうございます。
最後、諸岡構成員、お願いいたします。
○諸岡構成員 日本栄養士会の諸岡です。
今回は本当にありがとうございました。4回の検討会に参加させていただきまして、事業者の皆様のお立場での様々な取組、また国際的な取組など、私自身もいろいろなことを勉強させていただきました。ありがとうございます。
日本栄養士会の強みといたしましては、保育所、学校のみならず、事業所、そして医療、福祉、行政などの様々な職域、多様な職域に管理栄養士・栄養士という栄養と食の専門家を有するというところです。この強みを生かしながら、今回の自然に健康になれる食環境づくりという視点においては、事業者と消費者をうまくつなぐ役割というところで、しっかりと毎日の健康づくりに食品を自然に選びながら、そして健康になっていくというところにどんな役割があるのかというのを、本会としてもう一度考えまして役割を果たしていきたいと思っておりますので、引き続き御指導のほう、よろしくお願いいたします。
ありがとうございました。
○武見座長 皆様、本当にありがとうございます。
今回、まさに在り方が提言されていくわけで、これから具体的な取組、活動というか動きになると思います。そこに向けての留意点とか、あるいは自分たちはこうしていこうという決意のようなこととか、いろいろ御意見いただけて、本当にありがたく、また楽しみになってまいりました。
この取組、産学官の連携ということで進めております。もちろん、官ということで厚生労働省の検討会なのですが、オブザーバーで各省庁からも御参加いただいておりますので、オブザーバーで御参加くださっている各省庁からも一言ずつコメントいただければと思っております。
では、農林水産省から、まずお願いしてよろしいでしょうか。
○松下企画課長補佐 ありがとうございます。農林水産省の松下と申します。先生方、4回にわたりまして御議論いただきまして、どうもありがとうございました。
農林水産省では、前回の検討会でも御紹介させていただきましたとおり、5月にみどりの食料システム戦略というものを作成いたしまして、今後どのように持続可能な食料システムをつくっていくかということを、各ステークホルダーの皆様とともに考えていくということをしております。今回の検討会も踏まえまして、栄養面と環境面、両方とも配慮していただいているような、特に農林水産省でございますので、食料産業の皆様を全面的に支えていきたいと思ってございますので、これからも御指導のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
ありがとうございました。
○武見座長 ありがとうございます。
続きまして、経済産業省、お願いしてよろしいでしょうか。
○植松ヘルスケア産業課係長 経済産業省ヘルスケア産業課の植松と申します。このたびは、有意義な検討会に参加させていただき、誠にありがとうございました。
今回の議論を通じまして、今回の議題であった持続可能な食環境づくりの推進ということの課題だけでなくて、例えば当課の施策にも反映させていただけるような御示唆もいただけたと考えております。例えば、当課ですと、公的保険外の予防・健康づくりの部分をメインにやっているのですけれども、例えば先ほど笹尾構成員がおっしゃっていたような健康無関心層の方々にどういうふうに効かせていくかということに関しても、いろいろな御示唆をいただけたかなと考えております。
今回の検討会を通じて、構成員の皆様ですとか、関係省庁の皆様とご縁をいただきました。今後ともお付き合いさせていただければと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。
○武見座長 ありがとうございます。
続きまして、環境省からどうぞよろしくお願いいたします。
○名倉廃棄物適正処理推進課長 環境省でございます。
私どもが環境政策・施策を考える上で、消費者の方々や事業者の方々との連携が非常に重要になっておりまして、今回の議論の中で、そういう面を顕在化していただいたことは非常にありがたく思っております。また、近年の環境問題は一人一人に意識を持っていただくことが重要であり、またSDGsの誰一人取り残さないという面も非常に重要になってきておりますので、この報告書の中でも触れられているとおり、関係省庁と今後とも様々な連携を取らせていただければと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
どうもありがとうございました。
○武見座長 ありがとうございます。
では、最後、消費者庁からお願いいたします。
○斎藤食品表示企画課長補佐 消費者庁食品表示企画課の斎藤と申します。このような機会をいただき、ありがとうございました。
今回、食品表示の担当として、様々な取組を聞かせていただく中で、広角な視野で物事を見ていかないといけないなと痛感いたしました。消費者庁としても、今回いただいたお話を踏まえて、様々な施策に生かしていきたいと思いますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
○武見座長 どうもありがとうございました。突然のお願いで本当に恐縮です。ありがとうございます。
では、私も最後に一言だけ。すみません、つたないところも多々あったのですけれども、このたび座長を務めさせていただきました。
皆様おっしゃってくださったように、健康と環境と両面からの食環境づくりを考えていくということ。国際的には、フードシステムということに関して、そういう動きがあった、かなり強くなってきていると感じておりましたが、それを日本の中で、これをいかに具体的な活動、政策として動かしていくかというスタートの提案ができたのではないかと思っております。
また同時に、日本ならではの特徴。例えば、食環境づくりの捉え方を、食品へのアクセスと情報へのアクセス、両面をかなりしっかり組み合わせた形で提示していくこと。これも、国際的には結構特徴になっていくかなと思いますし、また若い女性のやせの問題は日本に特有的な課題です。そういうことにも取り組んでいく。世界に対して、日本からの食環境づくりの取組の発信をするという、栄養サミットもある中でのスタートができたのではないかということで、本当にありがたく思っております。
また、あくまでスタートですので、これからが大事と思いますので、引き続き各省庁、それから御関係の皆様、そして私たち学術関係者、まさに産官学、皆で取り組んでいけたらと思っております。
4回にわたりまして、ありがとうございました。
では、最後に、閉会に当たりまして、健康局健康課の鷲見課長から一言お願いいたします。
○鷲見健康課長 ありがとうございます。健康課長の鷲見でございます。
検討会の閉会に当たりまして、健康局長の正林の代わりに一言御挨拶申し上げます。
まず最初に、構成員の皆様及び関係省庁のオブザーバーの皆様におかれましては、今年の2月以来、4回にわたって、様々な視点からの御発表、そして活発な御議論をいただきまして、誠にありがとうございます。
健康無関心層も含め、誰もが自然に健康になれる持続可能な食環境づくりの推進として、栄養面を軸としながら、環境面にも配慮した産学官等の連携の在り方が整理され、非常に充実した内容で報告書として取りまとめができたことを心より感謝申し上げます。
本取組は、活力ある持続可能な社会の実現に向けて、健康寿命の延伸、SDGsの達成に資するものと考えておりまして、本年12月に開催予定の東京栄養サミット、先ほど武見座長からもございましたが、そうした場も活用しながら、しっかりと世界に発信していきたいと思っております。また、今後は産学官等の関係者で構成される組織体を立ち上げますので、関係省庁にも御協力をいただきながら、この食環境づくりをさらに発展させていただきたいと思っております。
皆様には、引き続き、それぞれのお立場から、自然に健康になれる持続可能な食環境づくりの推進に向けてお力添えを何とぞよろしくお願いしたいと思います。
これから、私ども、健康日本21の第3次の策定の検討を開始する予定でおります。こうした中でも、しっかりと今回の議論も踏まえて反映させていきたいと思っております。
また、現在の新型コロナの感染症対応の中で、厚労省、どうしてもそちらに注力せざるを得ないという状況の中で、今回のように栄養、そして厚労省だけでは対応できないような課題、環境であるとか、様々な視点での議論を、まさに構成員の皆様方、そして関係省庁の皆様の御尽力によって、こういった形で取りまとめることができたということで、非常にうれしく思っております。
最後になりましたが、武見座長のリーダーシップで取りまとめていただきましたし、構成員の皆様方の御協力に重ねて御礼を申し上げまして、簡単ではございますが、閉会の御挨拶に代えさせていただきたいと思います。本当にありがとうございました。
○武見座長 どうもありがとうございました。
では、皆様、御出席、本当にありがとうございました。以上をもちまして、本検討会、閉会とさせていただきます。どうもありがとうございました。