薬事・食品衛生審議会薬事分科会血液事業部会令和3年度第1回運営委員会議事録

日時

令和3年6月9日(水)16:00~18:00

開催形式

Web会議

出席者

出席委員(6名):五十音順、敬称略 ◎委員長




国立感染症研究所:敬称略
 
  • 水上 拓郎


KMバイオロジクス株式会社:敬称略
     
  • 副島 見事
  • 竹川 佳孝


日本血液製剤機構:敬称略
     
  • 柚木 幹弘


日本製薬株式会社:敬称略
     
  • 太田 守
  • 田中 仁



日本赤十字社:敬称略
     
  • 佐竹 正博
  • 皆川 信也
  • 荒川 祥吾
  • 後藤 直子
  • 川島 航




事務局:
 
  • 中谷 祐貴子  (血液対策課長)
  • 佐野 圭吾   (血液対策課長補佐)
  • 若林 雅之   (需給専門官)

議題

  1. 1.感染症定期報告について
  2. 2.血液製剤に関する感染症報告事例等について
  3. 3.献血血液等の研究開発等への使用に関する報告について
  4. 4.令和3年度第1回安全技術調査会の審議結果について
  5. 5.その他

配布資料

資料ページをご参照ください。

議事

 


○佐野血液対策課長補佐 それでは定刻となりましたので、薬事・食品衛生審議会血液事業部会令和3年度第1回運営委員会のWeb会議を開始いたします。本日の会議は公開で行いますが、カメラ撮りは議事に入るまでとさせていただきます。マスコミ関係者の方々におかれましては、御理解と御協力をお願いいたします。
本日はお忙しい中御参集いただき、誠にありがとうございます。この度新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、Webでの審議とさせていただきます。本日Web会議における委員の出席についてですが、委員6名の皆様全員に御出席いただいていることを御報告いたします。本日は参考人として、国立感染症研究所血液・安全性研究部より水上拓郎第1室室長、KMバイオロジクス株式会社より副島見事研究開発本部研究開発推進部部長、研究開発本部研究開発推進部MA課の竹川佳孝様、日本血液製剤機構より柚木幹弘研究開発本部研究開発推進部主席、日本製薬株式会社より太田守執行役員研究開発本部本部長、田中仁研究開発本部技術研究グループグループマネージャーに御出席いただいております。また、日本赤十字社血液事業本部より佐竹正博中央血液研究所長、皆川信也経営企画部次長、荒川祥吾経営企画部事業戦略室参事、後藤直子技術部安全管理課長、川島航技術部製造管理課長に御出席いただいております。
続きまして、全ての委員の皆様より薬事分科会規程第11条に適合している旨を御申告いただいておりますので、御報告させていただきます。委員の皆様には会議開催の都度、署名を御提出いただいており御負担をお掛けしておりますが、引き続き御理解、御協力賜りますよう何とぞ宜しくお願い申し上げます。本日はWebでの審議のため、対面での進行と一部異なる部分がありますので、審議の進行方法について御説明させていただきます。審議中に御意見、御質問をされたい委員におかれましては、まず御自身の名前と発言したい旨を御発言いただきますようお願いいたします。その後、委員長から順に発言者を御指名いただきます。御発言いただく際は、マイクがミュートになっていないことを御確認の上御発言ください。また、ミュートにしていただきますようお願いいたします。なお、発言者が多くなり音声のみでの判別が難しいほど混雑した際は、一度皆様の発言を控えていただき、発言したい委員につきましてはチャットにその旨のメッセージを記入していただくよう、事務局又は委員長からお願いする場合がございます。その場合には、記入されたメッセージに応じて委員長より発言者を御指名いただきます。また本日のWeb会議に際し、新型コロナ感染症拡大防止のため、説明者においてマスクを着用したまま説明させていただく場合がございますので御了承いただければと思います。なお、事務局の異動がありましたので御報告いたします。私、血液対策課課長補佐の佐野が、中村の後任として着任しておりますので、どうぞ引き続き宜しくお願いいたします。まもなく議事に入りますので、カメラ撮影はここまででお願いいたします。
それでは、以降の進行を田野﨑委員長にお願いいたします。
○田野﨑委員長 御説明どうもありがとうございました。以上の御説明に、何か御質問があればお願いいたします。よろしければ、それでは議事に入りたいと思います。議題1.感染症定期報告について、事務局より資料1の御説明をお願いいたします。
○佐野血液対策課長補佐 事務局でございます。まずは、資料1-1の1ページ及び2ページを御覧ください。こちらは令和2年12月~令和3年2月に受理した感染症定期報告の研究報告となっております。文献は計7報あり、病原体ごとに報告日順に並べて、概要等を記載しており、右から2列目に番号を付しております。1番から順に御説明させていただきます。まず1番~3番が、新型コロナウイルスに関する報告となっております。1番についてですが、中国武漢における医療機関からの報告で、2020年1月19日から4月12日に報告施設の新生児科に入院した乳児を対象に、COVID-19の抗体検査及び核酸検査が実施されました。結果としましては、新型コロナウイルス感染症の女性から生まれた24人の乳児のうち、62.5%は検出可能なIgGを、25.0%は検出可能なIgMを有しているものの、核酸検査は全て陰性であったとの結果でありました。また、その抗体価の低下の推移から母子間の垂直感染の可能性が示唆されているとの結論となっております。
2番及び3番につきましては、英国で検出された変異株についての報告となっております。続きまして4番及び5番については、進行感染症の報告となっております。4番はフランスにおいて、新規のウイルスのヒト感染例が確認された旨の報告。5番はボリビアにおいて、新たにヒトからヒトに感染する可能性があることが特定されたウイルスについての報告となっております。
最後に、その他の病原体となっております。6番は、サブサハラ地域及び南アジア地域で、乳児から新種のカンピロバクターが同定された旨の報告。7番は、ヒトにおけるヘモプラスマ感染が認められた旨の報告となっております。
次の資料は、外国症例報告一覧で、4~5ページを御覧ください。令和2年12月から令和3年2月までに提出された血漿分画製剤に関わる海外の個別症例の一覧となっております。詳細不明な点が多いのですが、武田薬品工業株式会社から4件、CSLベーリング株式会社から2件自発報告として報告が上がっております。こちらの資料につきましては、以上になります。各文献の詳細につきましては、資料1-2にまとめております。資料1の御説明は以上となります。御意見のほど、宜しくお願い申し上げます。
○田野﨑委員長 御説明どうもありがとうございました。ただいまの説明について、水上参考人から御発言等があればお願いいたします。
○水上参考人 水上でございます。今回文献1、文献2、文献3いずれもCOVID-19ということで、その3件についてコメントを追加させていただきたいと思います。文献1に関しましては、今までも新型コロナウイルスが経胎盤で感染することを示唆する症例報告はありましたが、本文献では2020年1月19日から4月12日の間に中国の武漢の新生児科で出産した64名の乳児を対象として実施された抗体検査及び核酸検査に基づいて、新型コロナウイルスが垂直感染する可能性について検証しております。本報告では、新型コロナウイルス感染症の核酸検査が陽性であった妊婦から生まれた24人の乳児のうち、先程お話がありましたとおり62.5%の15人が検出可能なIgGを有し、25%の6人は検出可能なIgMを有し、IgG抗体価の減弱がIgM陽性の新生児では緩やかで、乳児の受動免疫の欠如及び新型コロナウイルスの垂直感染の可能性を示唆しております。しかし、24名の新生児はいずれも核酸検査は陰性かつ無症状であり、現時点では垂直感染の確証は得られておりません。過去の症例報告では、新生児においてウイルス血症を引き起こした症例もあり、また神経症状まで出現しているケースもあります。そのようなことからも、引き続き本感染症状況の動向を注視し、情報を収集する必要があると考えております。
文献2、3に関しましては、いわゆる変異株についてです。本報告は英国及び南アフリカでのN501Y変異を有する変異株発生についての発表とその対策、ワクチンによる免疫回避可能性についての対応が示唆されております。また、アジア各国の感染状況の報告の取りまとめとなっております。本文中では、最近WHOの名称変更により、アルファ株と名付けられたB.1.1.7株、すなわち英国株は感染性が高まるものの、重症化、ワクチン免疫の回避についての可能性は低いと見積もられております。事実その後の調査で、mRNAワクチン、アストラゼネカのDNAワクチンによる抗体で交差防御性が確認されております。
一方WHOの新しい命名法ではベータ株と言われているB.1.351株、すなわち南アフリカ株では、N501Y変異に加えE484K変異も認められ、E484K変異は免疫逃避に関与していると考えられます。mRNAワクチンでは有効性が変わらないものの、アストラゼネカ社のDNAワクチンでは有効性が減弱したことが報告され、アストラゼネカ社のワクチン接種が南アフリカでは2021年2月に中止される結果となっております。日本では御存じのとおり、英国に対しては2020年12月24日0時より、南アフリカ共和国につきましては12月26日0時より、水際対策を強化しております。なお、現時点6月におきましてもこの対策は強化されているところになります。
現時点では、各変異株による病原性、とりわけ献血血液に影響するような病態の変化やRNAemia等の増加等は報告されておらず、献血血液に与える影響は少ないと考えられます。
また、スパイクにある変異のうち圧倒的多数を占めますD614G型についての論文報告もなされ、D614型は武漢株に比べ高いACE2結合活性を示すことが明らかとなっております。本邦では、英国株の割合が増加し、最近の調査では約80%程度が英国株に置き換わりつつあるということが報告されております。また南アフリカ株、ブラジル株に加えL452R変異が追加されたインド株B.1.617系統、こちらはWHOではB.1.617.2をデルタ株と称し懸念される変異株(VOCs; Variant of Concern)に、B.1.617.1をカッパ株と称し注目すべき変異株(VOIs; Variant of Interest)に分類しておりますが、特に検疫を中心に国内で検出されつつあります。またB.1.617系統は、ハムスターでの病原性に変化が見られるとの報告、こちらはまだプレプリントになりますがあり、引き続きこういった変異株の情報には注視する必要があると考えております。以上です。
○田野﨑委員長 どうもありがとうございました。他の委員から、何か御質問があれば宜しくお願いいたします。コメントも含めてお願いいたします。
○岡田委員 埼玉医大の岡田です。一番最後のマイコプラズマの感染症ですけれども、この方は血球貪食症候群を合併している患者さんですけれども、通常、貪食症候群を起こしていると免疫を抑制するような治療が行われることが多いのですけれども、このようにマイコプラズマの可能性があると、逆の治療になってしまうおそれがあるので、注意が必要かなということを感じました。このヘモプラスマ感染ですが、「Candidatus」と書いてありますけれども、これは培養ができないというか、培養に成功していない原核生物に付けられる分類学上の名前なのですね。ですので、このマイコプラズマは培養できませんから、例えば原因を調べるために、ステロイドを使う前に血培養をやっても引っ掛かってこないということで、注意しないと逆の治療を、患者さんにとっては負の治療をしてしまう可能性がありますので、今後のマイコプラズマの感染症には注意を要すると思います。以上です。
○田野﨑委員長 貴重な御発言どうもありがとうございました。他にはいかがでしょうか。
○濵口委員 感染研の濵口です。私は5番のChapareウイルスのことについてコメントしたいのですが、これは南米出血熱の1つの原因とされているみたいで、感染症としては一番重い分類で第1類の感染症に相当すると考えられます。今後、輸入例も含めて、人の移動がまた活発になってきた場合には、可能性として国内に入ってくることも想定されますので、十分に注意が必要かと考えています。アウトブレイクの報告がありますので、注意深く見守っておく必要があるかなと考えました。以上です。
○田野﨑委員長 どうもありがとうございました。他にはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。貴重な追加発言、どうもありがとうございました。事務局におかれましては、引き続き感染症定期報告をお願いしたいと思います。
次に、議題2.血液製剤に関する感染症報告事例等についてです。事務局より資料の説明をお願いいたします。
○佐野血液対策課長補佐 事務局でございます。資料2-1を御説明させていただきます。お手元に資料を御用意ください。当該資料ですけれども、血液製剤に関する医療機関からの感染症報告事例となっております。まずは1ページ目の感染症報告事例のまとめを御覧ください。今回は令和2年12月~令和3年2月までの報告となっております。この間の感染症報告事例は、輸血用血液製剤14件、血漿分画製剤1件となっております。その中で因果関係が否定された報告は輸血用血液製剤の2件です。因果関係が否定されなかった輸血用血液製剤における報告の病原体の内訳としましては、HBV感染が2件、HCV感染2件、その他としてHEV感染が1件、サイトメガロウイルス感染が1件、細菌等による感染が6件ございました。HBV及びHCVに関して、献血者の保管検体の個別NAT陽性事例はございませんでしたが、輸血後に抗体検査等が陽性となった事例が、HBVで3件、HCVで2件ございました。その他、細菌感染の事例については当該輸血用血液の使用済みバッグを用いた陽転事例はございませんでした。事案の詳細につきましては2~4ページにまとめております。資料2-1については以上です。
続いて、資料2-2を御説明させていただきます。お手元に資料を御用意ください。当該資料は供血者からの遡及調査の進捗状況となっております。1ページが日本赤十字社からの提出資料で、左から平成30年度、令和元年度、令和2年度の年度ごとにHBV、HCV、HIVの病原ごとに件数等を分けて示しておりますが、表の一番右は昨年度の速報値となっております。令和2年度の献血分の遡及調査の実施内容として、調査の対象とした献血件数が3,036件ございました。そのうち、調査の対象とした輸血用血液製剤が3,321本ございました。さらにそのうち、医療機関に情報提供を行った本数が2,089本となっております。また(2)マル1の遡及調査実施対象の献血件数が、「2(1)」とされておりますが、これは個別NATの結果が陽性となった事例が1件と、個別NATの結果は陰性だが、献血者の陽転が確認された事例が1件の計2件が確認されたという意味になります。表の下の注釈を御覧いただきますと幸いですが、両括弧内がNATの結果が陰性であった件数となっております。NATの結果が陽性の1件につきましては、医療機関に提供された製剤に関する報告件数は1件となっておりますが、退院・転院等による追跡不能も1件となっております。陰性の1件につきましては、医療機関に提供された製剤に関する報告件数は2件で、そのうち受血者陽転事例と、非陽転事例が1件ずつで、医薬品副作用感染症報告を行った件数が1件となっております。続いて、2ページを御覧ください。医薬品医療機器等法第68条の11に基づく回収報告状況をまとめたものですが、令和2年12月~令和3年2月の間で、計32件ございました。資料2-2は以上になります。御意見のほど宜しくお願い申しあげます。
○田野﨑委員長 委員の方々から御質問、コメントなど宜しくお願いいたします。では、武田委員お願いします。
○武田委員 まず、資料2-1の2ページで、HBVの輸血後の抗体検査等で陽性であった事例の一番最初の方ですが、こちらは献血者の当該献血は2019年12月その時点ではHBVは陰性であって、2020年3月に献血されたときには陽性になっていたと。ただ、この血液が2020年9月に、2019年12月時点の血液が投与されてしまったということで、この辺りの経緯について少し詳しくお話していただきたいのですが。
○佐野血液対策課長補佐 ありがとうございます。事務局から御説明させていただきます。資料2-1の2ページの表の一番上に記載されている症例を御覧ください。今、武田委員から御指摘いただいた症例につきましては、60代の循環器疾患の患者に対して輸血が実施され、輸血後にHBV感染が確認され、輸血製剤との因果関係があると判断された症例となっております。当該症例の詳細についてですけれども、2020年9月に、武田委員がおっしゃられたように輸血が実施されておりまして、輸血実施時に輸血された献血血における個別NATは、全例陰性となっておりました。しかしその中の1名の献血者につきましては、2019年12月の段階でのHBV関連の検査は、NAT検査を含めて抗原、抗体についても全て陰性ではございましたが、その後約3か月後に再来された献血のときの2020年3月に、NATが陽性という結果になっております。当該献血者のHBVと輸血が行われた患者のHBVにつきましては、ウイルスの相同性が確認されているという状況となっております。事務局からの症例の説明につきましては以上になります。
○田野﨑委員長 この患者さんに関しましては、その後の経過について、事務局から追加、さらに御説明いただくことは可能でしょうか。
○佐野血液対策課長補佐 この症例ですけれども、その後、肝炎を発症されてはいるのですが、一応、エンテカビルを投与されまして、落ち着いて退院されているというところまでは我々としては把握しているところでございます。
○田野﨑委員長 実際に輸血から肝炎が、おそらくウインドウピリオドで輸血されたもので感染が起こって、という症例ですが。
○松下委員 この症例はこのままいくと、ついに個別NATをすり抜けた症例が現れたことになってしまうのですけれども。輸血は2020年9月に行われていて、そのときは陰性。11月にはHBV-DNAが陽性になっていますが、この検査は医療機関が行ったいわゆる今までの輸血後感染症検査ということでいいのですか。
○佐野血液対策課長補佐 すみません、患者さんのことですか。松下先生、もう一度御説明いただいてよろしいでしょうか。
○松下委員 取りあえずコメントは外して質問だけします。投与後検査の2020年11月HBV-DNAプラスになっていますが。
○佐野血液対策課長補佐 この報告自体は医薬品副作用報告として挙がってきたものですので、おそらく医療機関でされたものであるとは認識しております。
○松下委員 はい。11月はちょうど9月から3か月後なので、いわゆる今まで輸血後に検査することを、比較的に学会が推奨していた輸血後感染症検査のルールにのっとって行われたものなのでしょうか。
○田野﨑委員長 先程私の方からも少し御質問させていただきましたが、患者さん自体はトランスアミナーゼが上がって、それで肝炎を発症したというようなことがあって、無症状で検査をしたというわけではないのでしょうか。
○佐野血液対策課長補佐 すみません、松下先生の御質問について明確なお答えは、今、私としては持ち合わせてはいませんが、症例経過票の方では、「急性肝炎を指摘」と書かれておりますので、それが○年○月となっておりますので、その辺りはちょっと今お答えしかねるところではあると思います。
○松下委員 なぜ聞いているかというと、ちょうど輸血学会も終わったところですが、これまで割と全国で行われてきていた3か月後の輸血後感染症検査については、非常に感染症リスクが低下してきていたので、「全例で行う必要はありません」というメッセージを学会が昨年の夏に発出して、その後全国にこの流れが結構普及しつつあって、それに関連する発表も行われていたわけですけれども、こういう症例が現われると、「輸血後感染症検査を行ってよかった」とメッセージとして伝わるのか否かということがちょっと気になっております。
○田野﨑委員長 どうもありがとうございます。これに関しまして、先程事務局より御説明があったかなと思うのですが、この方は実際に肝炎を発症されたので、それで輸血後肝炎を疑って、ウイルス検査をされたというような経過なのか、そうであれば今の方針と沿っていると思うのですが、無症状であってそれでもウイルス検査をしたのであれば、従来の方針に戻した方がいいのかもしれないということになるかと思いますが。
○松下委員 直ちに従来の方針に戻すべきだというようにはならないと思いますけれども、何といってもこれは個別NATまで行っていて、その個別NATは陰性の製剤が投与されて発症していて、DNAジェノタイプが一致していますから、かなり因果関係はしっかりしているということになると、かなりレアなケースでありましたと。「さすがにウイルス1個、2個のレベルで現在の個別NATから検出することは難しいかもしれません」というメッセージになるのかなと、私としては理解しているのですけれども。そこを医学的にこの経緯というか、因果関係というか、時系列を多分きっちりしておいた方がいいのではないかと。11月にDNAは陽性になって、次にS抗原の検査をしているのが2021年1月なのですね。なので、いつビリルビンが上がったのか、これだとはっきりしないものですから、こういった時系列も差し支えない範囲で共用できると今後の参考になるのかなと考えています。
○岡田委員 この献血者は当該献血が2019年12月で、次回が2020年3月で、その3月のときはHBVのNATが陽性なので、非常にウインドウ期が長い、ちょっと変わったウイルスの可能性もあると思うのですね。ですので、松下先生がおっしゃいましたとおり、この症例の時系列をきちんと調べた方がよろしいかと思います。
あともう一つ質問ですけれども、この献血者はその後、肝炎を発症したかどうかそういう情報はあるのでしょうか。
○田野﨑委員長 事務局はいかがでしょうか。
○佐野血液対策課長補佐 それにつきましては、日本赤十字社から私自体は説明は受けてはいるのですけれども、どうでしょうか、私から説明した方がいいですか、それとも日本赤十字社から説明されますか。
○日本赤十字社佐竹中央血液研究所長 日赤の佐竹です。このドナーの方は我々の方で是非フォローしたいということで、手紙を出し、電話をしているのですけれども、残念ながらインタビューすることができませんでした。ですので、この方がその後、肝炎になったかどうかについてはこちらで知ることはできませんでした。以上です。
○田野﨑委員長 濵口委員、お願いします。
○濵口委員 私はちょっと別の観点で御質問したいのですが。2020年3月にNAT検査で陽性になった場合、日赤の対応としては過去の献血の血液についての、個別NAT検査の陰性かどうかというのをまず確認していただくことが必要でしょうし、過去の血液がまだ使われていないというようなときには、それぞれ出荷されたところを含めて、情報を提供するというのが求められているのではないかと思うのですが、この症例についてはどういう対応をされたのでしょうか。
○田野﨑委員長 はい、ありがとうございます。日本赤十字社からお願いできますでしょうか。
○日本赤十字社佐竹中央血液研究所長 この例は陽転が分かったのが2020年3月14日です。そのときのウイルスの濃度は定量限界以下で、定量することができない極めて低濃度でありました。その前回がこの輸血された2019年12月21日のものですが、それは84日前なのですね。我々は遡及調査を全てのっとってやっており、このコア抗体が陰性でありますので、一応ウインドウ期の血液と考えることができました。ウインドウ期であれば、これは72日遡及することになっておりますので、72日見たところには献血された血液が1つもなかったということで、一応遡及でこれを止めるところまでには、2019年12月21日のものを止めるというところには至らなかったということであります。
○濵口委員 今の遡及の日にちの件もあるかもしれませんけれども、もう一度確認したいのは、2020年3月の献血時の検査ではNATは陽性と一応判断ができたのですよね。
○日本赤十字社佐竹中央血液研究所長 もちろんそうです。
○濵口委員 そうしたときには、前回の血液のデータを一応チェックするというのは当然ですが、それが病院の方に出されているのであれば、「その後この方はNAT陽性になりました」ということを、出荷された病院の方には連絡する必要性というのはないのですか。
○田野﨑委員長 これについていかがでしょうか。日本赤十字社。
○日本赤十字社佐竹中央血液研究所長 遡及期間というのは国と一緒に定めたものであって、ある人が陽転したという場合にその人の過去の血液を全て疑って、それを全部遡及するというわけではもちろんないわけであります。ですので、ウイルスの増殖等から見て、リスクがあると思われる期間の血液に対して、我々は対応するわけですので、そういう意味でNATが陽転した場合にはどのぐらいまでが以前の血液にリスクがあるかを書いてあるのが、国の遡及のガイドラインであります。
それですと、72日まではリスクがあるとされていますので、72日までの血液を見ますと1つもそこには献血はなかったということで、この輸血された12月21日のものはさらにその過去なので、そこまでは至らなかったということであります。
○松本委員 これは半年間貯留保管をしている、これはFFPですよね、これだけ時間を経って投与されていることはFFPだと思われますので、貯留保管をしているというような状況のものを、その後献血者が陽性になったのが分かったのに、出庫したということにもなるのかと思うのです。
やはり、ちょっとここは八十何日だからいいという判断ではなくて、やはり出荷すべきではなかったのではないかと思うのですけれども、いかがでしょうか。
○日本赤十字社佐竹中央血液研究所長 日赤の佐竹です。そういうお考えかと思います。そうしますと、それはクアランチンとして留めてあるものについては遡及とか何かということは関係なく、その辺について全て対応すべきだと、そういうお考えでしょうか。
○松本委員 そのための、貯留保管と私は認識しているのですけれども。調べるところまではいかなくても、そこで残っているものの追加出庫に関して、もう出してしまったものは仕方がないと思うのですが、少なくとも在庫があるものに関してはやはり調べるべきであったのではないかと思います。
○日本赤十字社佐竹中央血液研究所長 はい。そういうこともお考えがあるかと思います。そういうことではなく、もともとこの6か月のクアランチンというものは、同時製造の血液についての対応のためのもので、すなわち、あるとき全血を採血したときに赤血球が使われて、FFPが貯蔵される。その赤血球が使われたときに副作用が起きた、その場合に片割れだった血漿の方を止めると。そのためのものがこのクアランチンというものです。ですので、それとまた遡及というものは別々の基準で運用していたものです。
ですので、もしここで考え方として遡及調査というものについて、今おっしゃられたような考えということであれば、遡及のガイドラインということを、もう一回、国と一緒に全面的に改定して考え方を変えなければならないということになるかと思います。
それから、このFFPが残っているのであれば、処置をすべきであろうということになりますと、その考え方はHEVだけではなくてHCV、HIV、それから陽転もNATだけではなくセロロジーの陽転、全てのところが全て考え方を変えてやっていく必要がありますので、そのようなことをこれからしていかなくてはならないということになると思いますので、その辺はこれから検討していきたいと思います。
ただ、もしここで委員会、国のお考えが遡及期間というようなことと関係なく、対応すべきであるということであれば、そのようなところを我々としてもやっていかなければなりませんので、その準備をしなければならないかと思っております。以上です。
○田野﨑委員長 どうもありがとうございます。濵口委員どうぞお願いします。
○濵口委員 すみません、濵口です。私、以前に多分関わっていたと思うので、血液製剤に関わる遡及調査ガイドラインの一部改正についてという資料をちらちらと見ながら見ているのですが、その中に日本赤十字社の対応として、基本的には、こういう献血者が陽性になった場合に日赤が取るべき対応として、その製剤をどういうふうに管理するかということがそこに書いてあるのかと思ったのですが。先程言った遡及というところとは、その方法の中では、多分日赤は陽性と出た場合の対応というのはまた(通信不良)次元での対応が求められていたのではないかと思うのですが、もし私の誤認でしたら修正していただきたいと思いますがいかがでしょうか。
○田野﨑委員長 いかがでしょうか。こちらに関して今回は10本の原料血漿で6本の新鮮凍結血漿、8本の赤血球液を製造して、新鮮凍結血漿を全て確保してあるけれども、赤血球は全て医療機関へ供給済みということで、こちらについては使用済みですが、この辺は医療機関への御連絡に関しては、どの程度までされていたものでしょうか。日本赤十字社の方でお分かりになればですが。
○日本赤十字社後藤技術部安全管理課長 日赤の後藤からお答えします。こちらは医療機関から輸血後に感染が疑われたということで報告された事例ですので、被疑薬とされて報告された血液の同時製造品については、全て情報提供を行っています。以上です。
○田野﨑委員長 どうもありがとうございます。そういうような形で医療機関には情報提供がされているということになりますので、よろしかったでしょうか、濱口委員の御質問。あるいは松本委員。
○濵口委員 すみません、濵口です。ガイドラインをもう一度委員の中で確認をして、今回の時系列とそれからそれぞれのブ(通信不良)の対応というのについては、もう少し皆さん情報を手元に置いた形で議論した方がいいのかなと思いました。以上です。
○田野﨑委員長 ありがとうございます。松本委員いかがでしょうか。
○松本委員 そのとおりだと思います。何かこれはもう起こってしまったことだとは思うのですけれども、今後同じようなことがないようにということで、やはりきちんとした復習というか、そういったことをしておかなければいけないと思います。それでまた今後取れる対応があれば、日赤が取れるようにしていくといいかと思います。
○日本赤十字社佐竹中央血液研究所長 日赤の佐竹です、よろしいでしょうか。この例については、先程「ウインドウ期のものと見えますので」と話をしましたけれども、こちらとしてはウインドウ期かどうか、感染既往者かどうかというのは、非常に難しいものだと思います。というのは、この方のセロロジーのマーカーの動き、それからNATの動き、全部詳しく見ていますけれども、ウインドウとは思えない所がいくつかあります。
これについては極めて、可能性としては本当に極めて特殊な感染既往の方の可能性があります。ですので、取りあえず我々としては、ウインドウ期とそれから通常の感染既往者のいわゆる、オカルトB感染者ですが、どちらとも判定のできないようなこのような特殊な例はHBVの場合は起こりますので、このような方の輸血感染を防ぐためにクアランチンで置いてある6か月間のFFPについては、今挙げられたようなその精査について、全部こちらで止めるということは、こちらでやっていくことはできますので、そのようなものについてはこちらで即対応していくことが可能です。そういうふうに現在内部で検討を進めているところです。
○田野﨑委員長 岡田委員どうぞ。
○岡田委員 この献血者から検出されたB型肝炎のジェノタイプAなのですけれども、通常分離されるジェノタイプAと塩基配列が非常に特徴的だとか、異なっているとか、そういうものはどうなのでしょうか。
○日本赤十字社佐竹中央血液研究所長 佐竹です。全くございません。全く普通のジェノタイプAのものです。
○岡田委員 例えばプロモーター領域に変異が入っていて、活性が落ちているような、そういう所見はないのですか。
○日本赤十字社佐竹中央血液研究所長 そういうこともありません。
○岡田委員 あともう1つ質問がありますけれども、患者さんから複数の株を示唆する塩基配列のものが見つかったという記載があるのですけれども、ということは、この患者さんは別の血液によって感染しているということで、供血者の中に少なくとももう1人陽性の血液が混ざっているという可能性があるかと思うのですけれども、その点について日本赤十字社はどのようにお考えでしょうか。
○日本赤十字社佐竹中央血液研究所長 それについては、もう1人別の方というよりは、恐らく1人の献血者の方の中にクアジスピーシーズがありまして、それの分布が患者の所と献血者の所で違っている、それだけのことだろうと考えています。
○岡田委員 複数株というのは、もう1つの複数株はジェノタイプはAなのでしょうか。
○日本赤十字社佐竹中央血液研究所長 Aだったと記憶します。
○田野﨑委員長 はい、そうしますと日本赤十字社の見解としては、今回血液製剤から感染した方ではない可能性が高いとお考えということでよろしいのでしょうか。
○日本赤十字社佐竹中央血液研究所長 いえいえ、そうではなくて、これは輸血による感染は間違いないということです。先程の繰り返しになりますが、日赤としてはこのようなウインドウともそれから既往感染とも区別がつかないような、非常に難しい症例ですので、こういうものに対応するためにこれからクアランチンされているFFPに対し、全部見ていこうということを、今内部でプロセスを検討しているところです。早急にそれは入れていきたいと思っています。それは遡及の期間などに関係なく、6か月の貯留保管を用いた対応をしていこうと、こういう例がありましたのでそれは考えています。
○田野﨑委員長 はい、このケースについて他に御意見のある方がいらっしゃれば。松本委員。
○松本委員 今、佐竹先生がおっしゃられたように、是非その辺り可能であればお願いしたいと思います。
○日本赤十字社佐竹中央血液研究所長 佐竹ですけれども、これについては、内部だけではなく日本の肝炎の大変高名な先生にも分担して、確かにこれは極めて稀な見たことのない肝障害の在り方であるというお話も頂いています。以上です。
○田野﨑委員長 どうもありがとうございます。この1症例から何日まで遡及をしないといけないかとか、指針を見直すべきかどうかとか、保管期間も6か月ということも検討する必要があるのかということもあるかもしれませんが、今後とも詳細に時系列と併せてもう一度検討して頂ければと思います。他のケースについて、事例一覧に御意見、コメントなどありましたらお願いします。他に関しましてはよろしいでしょうか。
○岡田委員 サイトメガロの感染事例が報告されているのですけれども、患者さんは50歳というかなりサイトメガロが感染するとすればちょっと高齢の方なのですけれども、これは輸血との因果関係はどのように考えられているのでしょうか。
○田野﨑委員長 日赤の方からお願いします。
○日本赤十字社佐竹中央血液研究所長 これはその原因となったとされる血液については、細胞画分のPCRをやって、DNAは陰性という結果ですので、輸血による感染は極めてありにくい。そういう結論になっています。
○岡田委員 事務局の方にお尋ねしますけれども、この方は血液腫瘍ということになっていますけれども、そうなると輸血以外で感染するようなリスクが何かあったかどうかということは、情報としてお持ちなのでしょうか。
○佐野血液対策課長補佐 この患者さんなのですけれども、我々が持っている情報としましては、血液疾患に対して自家移植が実施されている形になります。自家移植前はサイトメガロウイルスに関する抗体が陰性でして、自家移植後に抗体陽性で感染が見つかっているという症例になっています。現段階では、それ以上の情報は持ち合わせていない状況です。以上になりますが、何か追加で御質問等ありますでしょうか。
○田野﨑委員長 よろしいでしょうか。必ずしもこれが感染したかどうかについては、何とも言えないということでよろしいでしょうか。サイトメガロウイルスのウイルス抗原血症は、非常に免疫が落ちている方でないと通常はありませんので、あとは移植の前に原病のために抗体が陰性化するということもあるかと思いますが、ちょっと詳細が分からない事例なのかもしれません。
よろしいでしょうか。あと他にありますでしょうか。よろしいようでしたら、B型肝炎のこの感染事例に関しては、より詳細な調査と議論が必要と考えられますので、次回以降の安全技術調査会においても審議することとしたいと思います。事務局におかれては今後も感染症症例や遡及調査結果の報告をお願いします。
次に、議題3.献血血液等の研究開発等への使用に関する報告についてです。事務局より資料の説明をお願いします。
○佐野血液対策課長補佐 事務局です。まず、資料3-1について御説明いたします。当該資料については、令和2年8月26日付け、血液対策課長通知に基づく、献血血液の研究開発等への使用に関する各事業者からの報告となっております。
1ページの「2.各企業の提供状況について」です。令和2年度の各事業者の提供件数及びその内訳を記載しております。日本赤十字社が403件、KMバイオロジクス株式会社が2件、日本血液製剤機構が9件、日本製薬株式会社が2件、合計416件で全体としては継続案件が多数を占めている状況です。
次に、資料3-2です。案件ごとの研究開発等課題名、献血血液の使用目的及び区分、種類、量などを表形式でまとめております。使用目的及び区分の○囲み数字の意味は、各事業者の表の最後に凡例として表形式で記載をしております。資料3の説明は以上です。御意見のほど、宜しくお願いいたします。
○田野﨑委員長 どうもありがとうございました。ただいまの説明について御意見、御質問などありますでしょうか。こちらは例年行われていて、以前は倫理委員会うんぬんというのが確認事項としていつも挙がっていたものですが、大体、提供側の方で既に確認をしていて特に問題がないということであれば問題ないかと思いますが、皆さんよろしいでしょうか。そうしましたら、どうもありがとうございました。事務局におかれましては、今後も献血血液等の使用状況に関しまして報告をお願いしたいと思います。
次、議題4.令和3年度第1回安全技術調査会の審議結果についてです。事務局より御説明をお願いいたします。
○佐野血液対策課長補佐 事務局です。資料4について御説明いたします。先日、令和3年4月27日に行われました令和3年度第1回安全技術調査会においては、2つの議題について議論が行われました。
1ページ、議題1として座長代理の指名が行われ、岡田義昭委員が座長代理に指名されております。
次に、1、2ページに記載がある、議題2 献血における新型コロナウイルス感染症に係る対応について議論が行われました。当該議題における議論においては、研究班の議論を踏まえ、事務局からは、新型コロナウイルス既感染者の採血制限については、更なる知見を収集した上で改めて検討することを提案させていただきました。一方で、新型コロナワクチン接種者の採血制限については、現在、本邦で接種が行われている新型コロナワクチンであるmRNAワクチンについては、献血者の安全確保の観点から、副反応が多く認められる接種後48時間は採血を見合わせることが適切であるとする(案1)と、血液製剤の安全性に着目して、他の不活化ワクチンと同様に接種後24時間とする(案2)を提案させていただきました。
水上参考人より、これらの内容に係る研究班の検討結果について報告がなされ、日本赤十字社からは新型コロナワクチン接種者の採血制限について、問診にて献血者の体調を確認することで、献血者の安全を確保することが可能であること等の意見が述べられました。
その後、委員の皆様からは、1ページ下段から2ページ中段までの御意見を頂き、審議させていただきました結果、安全技術調査会といたしましては、mRNAワクチン接種後の採血制限期間を接種後48時間とする(案1)を推すことを決議いたしました。
なお、新型コロナウイルス既感染者については、ページ2の下段からページ3にかけての意見が委員から述べられ、更なる知見を収集した上で改めて検討することとなりました。資料4の説明は以上となります。御意見のほど、宜しくお願いいたします。
○田野﨑委員長 どうもありがとうございました。委員の方々からコメント、御質問、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
そうしましたら、議題5.その他に移りたいと思います。事務局より資料の説明をお願いいたします。
○若林需給専門官 事務局から説明いたします。参考資料1です。令和2年度の第3次補正予算で採択されました、特殊免疫グロブリン製剤供給体制整備支援事業補助金の供給体制整備支援事業の採択結果についての御報告になります。この事業については公募をしたところですが、5月10日に日本製薬株式会社を採択しましたので、その御報告となります。資料については以上です。
○田野﨑委員長 ありがとうございます。こちらに関して御質問、コメントはよろしいでしょうか。前回、言われていたものですが、決まったということです。
続きまして、COVID-19回復者の抗体測定・血漿採取を行う研究事業への参加者募集について、事務局より資料の御説明をお願いいたします。
○佐野血液対策課長補佐 事務局です。参考資料2につきましては、現在、国立国際医療センターを中心に、表記の医療機関で、COVID-19感染者の抗体測定・血漿採取を行う研究事業が実施されております。委員の皆様におかれましては、御承知おきいただけますと幸いです。以上になります。
○田野﨑委員長 はい、こちらもよろしいでしょうか。松下班、浜口班でも議論を進めていて、ここの委員会でも共有している方が多いと思いますが、特に御意見、御質問なければ、次に進ませていただきます。
続きまして、令和2年度の主要血液製剤の供給状況等について、事務局より資料の説明をお願いいたします。
○若林需給専門官 事務局です。参考資料3です。令和2年度の主要血液製剤の供給状況等について(速報値)です。例年ですと、12月前後の血液事業部会で、前年度の実績について報告しているところですが、今年度は速報値として、主要な血液製剤について御報告させていただきます。
2ページ目が、血漿分画製剤の国内自給率の推移(供給量ベース)の数値です。3ページ目以降が、主要な血液製剤、アルブミン製剤、グロブリン製剤、血液凝固第Ⅷ因子製剤、参考として血液凝固第Ⅷ因子機能代替製剤の供給量の推移の令和2年度の実績値です。最終ページが、令和2年度の日本赤十字社の原料血漿確保状況等の実績値です。資料については以上です。
○田野﨑委員長 どうもありがとうございます。以上について、コメントや御質問が委員の先生方からあればお願いいたします。よろしいでしょうか。
そうしましたら、本日、用意していた議題は以上となります。他に何か、御意見、全体を通してでも、御意見ございますでしょうか。御意見がなければ、事務局に議事進行を戻したいと思います。
○佐野血液対策課長補佐 田野﨑委員長、ありがとうございました。次回の運営委員会の日程は、別途、御連絡差し上げます。これにて、血液事業部会令和3年度第1回運営委員会を終了いたします。本日はありがとうございました。

 


(了)