令和3年度第3回医薬品等安全対策部会安全対策調査会 議事録

日時

令和3年4月26日(月) 10:00~12:00

場所

TKP 新橋カンファレンスセンター12A 会議室
(オンライン会議場)
(東京都千代田区内幸町1丁目3-1 幸ビルディング)

議事

○医薬安全対策課長 それでは、皆様おそろいとなりましたので、令和3年度第3回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会を開会いたします。お忙しいところ、どうもありがとうございます。本日の調査会は、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、一般傍聴は制限させていただき、報道関係者の皆様に限り傍聴可としており、カメラ撮りは冒頭から禁止とさせていただきます。議事録については後日、厚生労働省ホームページに掲載いたします。
また、審議の方法についても、対面ではなくWeb開催としており、委員及び参考人の先生方は外部より審議に御参加いただくことになります。そのため、対面での進行と一部異なる部分がありますので、これまでのWeb開催と同様ですが、議事に先立ち、審議の進行方法について事務局より説明させていただきます。
○事務局 それでは、御説明申し上げます。まず、ハウリング防止のため、御発言時以外はマイクをミュートにしていただきますようお願いいたします。御意見、御質問をいただく際はミュートを解除し、初めにお名前をお知らせください。発言のタイミングが重なったり、音声のみでの判別が難しいほど混雑した際には、一度発言を控えていただき、調査会長から順に発言者を御指名いただきます。その他、システムの動作不良等がございましたら、会議の途中でも結構ですので、事前にお伝えしております事務局の電話番号まで御連絡をお願いいたします。また、もし事務局のサーバーがダウンする等のトラブルが発生した場合には、事務局から一斉にメールで御連絡申し上げますので、御確認をお願いいたします。御不便をおかけすることもあるかもしれませんが、何とぞよろしくお願いいたします。
それでは、ここからの議事進行については、調査会長の岡委員にお願いいたします。
○岡座長 おはようございます。調査会長の岡です。座長を務めさせていただきます。Webでの開催ということで、皆様にいろいろ御不便をおかけいたしますが、円滑な議事進行に御協力をお願いいたします。まず、今回もWeb開催ということで、事務局から御説明がありましたが、これまでの説明に御質問、御意見等はございますか。よろしいでしょうか。それでは、議事に入る前に、委員の出欠状況等について、事務局から御説明をお願いいたします。
○事務局 本日の委員の出欠状況ですが、6名中6名、全ての委員に御出席いただいております。薬事・食品衛生審議会の規程により、本日の会議は成立することを御報告申し上げます。
続いて、本日の参考人の先生を御紹介いたします。議題(1)「一般用医薬品フェキソフェナジン(小児用量)のリスク区分について」の関係で、日本耳鼻咽喉科学会より、京都第二赤十字病院の出島健司先生に御出席いただいております。以上です。
○出島参考人 よろしくお願いいたします。
○岡座長 出島先生、よろしくお願いいたします。続いて、審議参加に関する遵守事項について御説明をお願いいたします。
○事務局 本日御出席の委員及び参考人の方々について、議題(1)の対象品目、競合品目の製造販売業者からの過去3年度における寄附金・契約金等の受取状況について御報告申し上げます。対象品目・対象企業及び競合品目・競合企業については、事前にリストを各委員・参考人にお送りして御確認いただいているところです。その結果ですが、岡委員及び柿崎委員より、サノフィ株式会社より50万円以下の受取、出島参考人より、サノフィ株式会社より50万円を超えて500万円以下の受取と御申告いただいているところです。
よって、全ての委員におかれましては、意見陳述、議決のいずれにも加わっていただくことが可能です。また、参考人についても意見陳述が可能なことを確認しています。なお、これらの申告結果については、追ってホームページで公表させていただきます。
続いて、所属委員の薬事分科会規程第11条への適合状況の確認結果について報告申し上げます。薬事分科会規程第11条においては、「委員、臨時委員又は専門委員は在任中、薬事に関する企業の役員、職員又は当該企業から定期的に報酬を得る顧問等に就任した場合には、辞任しなければならない」と規定されております。今回、全ての委員の皆様より、薬事分科会規程第11条に適合している旨を御申告いただいておりますことを御報告申し上げます。報告は以上です。
○岡座長 ただいま事務局から御説明がありました、審議参加に関する遵守事項についてはよろしいでしょうか。特にないようですので、競合品目・競合企業の妥当性を含めて御了解いただいたものといたします。
それでは、事務局から本日の資料の確認をお願いいたします。
○事務局 資料については、あらかじめお送りさせていただいております。議題(1)に関しては、資料1-1と資料1-2があります。このほか議事次第・資料一覧、委員・参考人一覧及び競合品目・競合企業リストをお送りしております。以上です。
○岡座長 事前にお送りしてあるかと思いますが、よろしいですか。お手元にありますか。それでは進めさせていただきます。
議題(1)「一般用医薬品フェキソフェナジン(小児用量)のリスク区分について」の審議を行いたいと思います。事務局から御説明をお願いいたします。
○事務局 事務局より説明させていただきます。資料1-1、「製造販売後調査の終了に伴うリスク区分の検討について」を御覧ください。表に記載されている品目は、現在、第一類医薬品に指定されており、この度、製造販売後調査の終了に伴い、一般用医薬品としてのリスク区分の検討をお願いするものです。
まず、一般用医薬品のリスク区分の移行の流れについて説明いたします。資料1-1の7ページを御覧ください。図の左から順に説明いたします。まず、販売開始後原則3年間は製造販売後調査が行われ、その期間は要指導医薬品と区分されます。製造販売開始後2年以降で、特別調査の目標症例数を集めた時点で中間報告書が提出されます。中間報告書をもって、安全対策調査会で一般用医薬品としての販売の可否について評価いたします。次に、製造販売後調査終了から1年間は、第一類医薬品として区分されます。現在、小児用量のフェキソフェナジンはこの段階にあり、第一類医薬品に分類されております。この1年間に、一般用医薬品としてのリスク区分を決定することになります。本日は図のマル2、リスク区分の判断の安全対策調査会に当たります。
リスク区分の検討手順としては、まず、安全対策調査会の調査審議において、必要に応じ、関係学会等の有識者等の出席を求め、意見を聴取し、事前整理を行います。その結果を踏まえ、厚生労働省は変更案についてパブリックコメントを行います。次に、医薬品等安全対策部会にて、安全対策調査会における事前整理やパブリックコメントの結果等について調査審議を行い、リスク区分の変更について答申を得るといった手続をすることとなっております。
次に、一般用医薬品のリスク区分を説明させていただきます。資料1-1の6ページ、「一般用医薬品のリスク区分」を御覧ください。第一類医薬品は、その副作用等により日常生活に支障を来たす程度の健康被害を生ずる恐れがある医薬品であって、その使用に関し特に注意が必要なものとして厚生労働大臣が指定するもの、又は、新一般用医薬品として承認を受けてから厚生労働省令で定める期間を経過しないものとされており、薬剤師により販売され、患者に対する文書による情報提供の義務があります。
第二類医薬品については、その副作用等により日常生活に支障を来たす程度の健康被害を生ずる恐れがある医薬品で、第一類医薬品を除くもので、厚生労働大臣が指定するものとされております。薬剤師又は登録販売者により販売され、情報提供については努力義務とされております。第二類医薬品のうち、特別な注意を要するものとして厚生労働大臣が指定するものについては、指定第二類医薬品とされており、販売は第二類医薬品と同様、薬剤師又は登録販売者により行われ、情報提供についても努力義務ですが、薬局開設者等は、情報提供するための設備から7m以内の範囲に陳列する。指定第二類医薬品を購入する場合は、禁忌を確認すること及び専門家に相談することを勧める旨を、購入者が確実に認識できるようにするなどの措置を取ることとされております。
第三類医薬品は、第一類医薬品、第二類医薬品に分類されないもので、薬剤師又は登録販売者により販売されます。
続いて、今回御審議いただく小児用のフェキソフェナジンについて説明いたします。資料1-2を御覧ください。販売名は、「アレグラFXジュニア」で、効能・効果は花粉、ハウスダストなどによる次のような鼻のアレルギー症状の緩和、くしゃみ、鼻みず、鼻づまりです。用法・用量は、7歳~11歳の小児では1回1錠、1日2回朝夕、12歳~14歳の小児では1回2錠、1日2回朝夕に服用します。
同ページ下の製造販売後調査概要を御覧ください。特別調査とは、個別に薬局と契約をして、モニター店舗でアンケート調査票を配り、アンケートによる調査を実施するものです。この特別調査では、調査症例数3,382症例で、副作用が32例38件でした。内訳は、傾眠10件、頭痛、鼻出血、鼻漏、下痢、口渇がそれぞれ3件でした。このうち、重篤と判断された症例はありませんでした。
使用者若しくは薬剤師からの自発報告という形での一般調査では、報告された副作用は21例32件でした。このうち未知とされたものの内訳が、発熱2件、食欲減退、振戦、熱感、咳嗽、鼻出血、鼻閉、脱毛症でした。これについても重篤と判断された症例はありませんでした。
続いて、2ページを御覧ください。これまで御説明した副作用発現状況をまとめたものとなっており、本剤で報告された副作用、及び類薬の副作用発現状況をその種類別にまとめております。また、同一有効成分を同量含有する医療用医薬品のデータも参考に掲載しております。
3ページ以降は製造販売後調査報告書、11ページ以降は添付文書や情報提供資材、17ページ以降に適正使用のためのチェックシートを添付しております。御審議のほど、よろしくお願いいたします。説明は以上です。
○岡座長 それでは、御出席いただいております日本耳鼻咽喉科学会の出島参考人より御意見を頂けますか。
○出島参考人 フェキソフェナジン30mg/錠は、小児のアレルギー性鼻炎に対して、実地臨床において以前より長く安全に使われてきた薬剤です。現時点においてもその有用性は非常に高いと評価されております。現在、第一類医薬品としての位置付けですが、その後の会社からの報告によりますと、その安全性について重篤な副作用はなく、また、未知の副作用も問題となるものはほぼありません。以上より、フェキソフェナジン、既に同類の60mg/錠が第二類医薬品として分類されていることも併せますと、本剤、フェキソフェナジン30mg/錠も第二類医薬品として分類されるのが医学的に妥当と考えます。以上です。
○岡座長 ありがとうございます。それでは、本件について委員の先生から御意見、御質問等はございますか。出島参考人への質問等はございますか。いかがでしょうか。資料も拝見してみますと、特に成人の製剤と比較して格段の副作用等の報告もないですし、ただいまの出島参考人の御意見もそういった趣旨であったかと思いますが、よろしいでしょうか。
特に御意見はないようですので、それでは議決を取りたいと思います。一般用医薬品フェキソフェナジン(小児用量)のリスク区分については、現在、第一類ですが、成人と同様の第二類とすることでよろしいでしょうか。何かコメント、あるいは御意見等はございますか。よろしいでしょうか。皆様うなずいていただいているということで、御異議はないということにさせていただきます。ありがとうございます。
それでは、本議題に関する今後の進め方について、事務局から御説明をお願いいたします。
○事務局 御議論いただき、ありがとうございました。本日、御審議いただいた結果に基づいて、パブリックコメントの実施の手続を進めさせていただきます。
○岡座長 事務局からの説明について、御質問等はございますか。よろしいでしょうか。それでは、本議題は終了としたいと思います。ありがとうございます。
予定しておりました議題は以上ですが、事務局から何かございますか。
○事務局 事務局です。次回の開催については、改めて御連絡申し上げます。事務局からは以上です。
○岡座長 委員の先生方、また出島参考人、御出席いただいてありがとうございました。それでは、本日の調査会はこれで閉会とさせていただきます。ありがとうございました。