2020年10月5日 第6回化学物質による疾病に関する分科会 議事録

日時

令和2年10月5日(月) 14:00~16:00

場所

経済産業省別館227共用会議室(2階)
 (東京都千代田区霞が関1-3-1)

出席者

参集者:五十音順、敬称略
上野晋、圓藤吟史、武林亨、角田正史、野見山哲生

厚生労働省:事務局
西村斗利、西岡邦昭、中山始、中村昭彦 他

議題

(1)労働基準法施行規則第35条別表第1の2第4号の1の物質等の検討について
(2)今後の検討事項について
(3)その他

議事

議事録

○古山係長 定刻より少し早いですが、皆様おそろいですので、労働基準法施行規則第35条専門検討会化学物質による疾病に関する分科会を開催しますが、分科会を開催する前に傍聴されている方にお願いがあります。携帯電話などの電源は必ず切るかマナーモードにしていただくようお願いします。そのほか、別途配付しております留意事項をよくお読みいただき、会議の間はこれらの事項を守って傍聴していただくようお願い申し上げます。万一、留意事項に反するような行為があった場合には、この会議室から退室をお願いすることがありますので、あらかじめ御了承ください。
 では、これより第6回労働基準法施行規則第35条専門検討会化学物質による疾病に関する分科会を開催いたします。委員の皆様におかれましては、お忙しい中お集まりいただき誠にありがとうございます。写真撮影等はここまでとさせていただきます。以後、写真撮影等は御遠慮ください。よろしくお願いいたします。なお、武林先生におかれましては所用により少々遅れるとの御連絡を頂いております。また、野見山先生におかれましては所用のため3時半までの御出席と伺っております。それでは座長の圓藤先生に議事の進行をお願いしたいと思います。
○圓藤座長 それでは議事に入る前に事務局から本日の資料の確認をお願いします。
○古山係長 それでは資料の御確認をお願いいたします。本分科会はペーパーレスの開催とさせていただいておりますので、基本的にはお手元のタブレットで資料の御確認をお願いいたします。本日の資料は資料1が「新たな症状又は障害及びその追加理由」、資料2は「化学物質評価シート」で、2-1がSDS交付義務のある73物質について、2-2がシャンプー液等による接触性皮膚炎の物質をまとめたものです。資料3が「大臣告示のうち症状又は障害に皮膚障害を含む化学物質の一覧」となっています。資料4が「業務上疾病に関する医学的知見の収集に係る調査研究報告書(2019年3月)」、資料5が「業務上疾病に関する医学的知見の収集に係る調査研究報告書(2020年3月)」です。
 机上配付資料1-1及び1-2として資料2-1及び2-2の評価シートに評価を行っていただいた先生のお名前を記載したものとなっております。また、タブレットに格納しておりますが、机上配付資料2として、ACGIHによる許容濃度の提案理由書、机上配付資料3として、産業衛生学会による許容濃度の提案理由書、机上配付資料4として、化学物質のリスク評価検討会報告書。そして、机上配付資料5として、労災認定事例一覧を紙媒体で御用意しております。資料の不足等はございませんでしょうか。以上になります。
○圓藤座長 それでは資料に基づきまして説明を事務局よりお願いします。
○秋葉中央職業病認定調査官 資料1について説明いたします。前回までの分科会において、大臣告示に規定されている化学物質による疾病への新たな症状及び障害の有無について検討を行っていただき、大方の結論を得ることができました。その検討結果をここにまとめております。なお、一番下の※にありますが、ニトログリセリンについては、「症状又は障害」の記載ぶり等について、継続して検討が必要とされたところであるため、掲載はしておりません。報告書を取りまとめる際に、再度、御検討いただきたいと考えてはおりますが、こちらについては後ほど御確認いただければと思います。
 資料2-1及び2-2は、各先生方に評価を行っていただいた化学物質評価シートを取りまとめたものになります。短期間での膨大な作業となってしまいましたが、先生方におかれましては、お忙しい中、御対応いただきありがとうございました。
 資料3は、労働基準法施行規則別表第一の二第四号1の、厚生労働大臣が指定する単体たる化学物質及び化合物並びに疾病を定める大臣告示から、症状又は障害に皮膚障害が含まれる物質を抜粋したものになります。こちらについては、シャンプー液等における皮膚障害について検討する際に適宜御参照いただければと思います。
 資料4及び資料5は、先生方には評価シート作成に当たって事前に送付させていただきましたが、厚生労働省が実施した調査研究の報告書です。今回評価を行う基となる資料の1つです。
 机上配付資料2は、各物質のうちACGIH(米国産業衛生専門家会議)より許容濃度が提案されているものについての提案理由書になります。
 机上配付資料3は、各物質のうち、日本産業衛生学会より許容濃度が提案されているものについての提案理由書になります。
 机上配付資料4は、厚生労働省の化学物質対策課で行われている「化学物質のリスク評価検討会」による各物質の報告書になります。
 机上配付資料5は、今回の検討対象物質が原因で過去に労災認定されている事例を一覧にまとめたものになります。資料の説明は以上です。
○圓藤座長 ありがとうございます。それでは、まず第5回検討会までに検討を行った告示に規定されている物質に新たに症状又は障害を追加する件について、事務局のほうで議論を踏まえて追加するのが適当である理由をまとめてもらいました。これらを事務局に説明してもらって、先生方に確認していただきたいと思います。なお、ニトログリセリンは更なる検討の必要があるので、こちらについては別途検討の機会を設けたいと思います。資料1については、今、説明していただきましたよね。
○秋葉中央職業病認定調査官 改めて説明いたします。資料1を再度御覧ください。新たな症状又は障害の追加についての判断理由を記したものです。まず、弗化水素酸(弗化水素含む)について、新たな症状又は障害として、「低カルシウム血症」と「組織壊死」を挙げています。その理由としては右の欄に記載しているとおり、報告されている症例は急性中毒や事故的ばく露であるが、通常の労働の場において多発しており、文献も多数報告されているというものです。「組織壊死」も同じ理由で追加することが適当と考えられるとしています。
 2つ目の物質は砒化水素です。新たな症状又は障害について「腎障害」としています。追加する理由としては、金属溶錬作業場において、硫酸を用いて金属残留物を除去する作業で発生した砒化水素による腎障害が報告されていること、ACGIHの報告では、低濃度の砒素化合物の慢性ばく露により腎障害をもたらすとされているというものです。
 3つ目、トリクロルエチレンですが、これに追加する新たな症状又は障害は「皮膚障害」です。トリクロルエチレンの職業ばく露による皮膚障害は多数報告されており、国内における報告例も複数見られることから、症状・障害として追加することが適当と考えられるとしています。説明は以上です。
○圓藤座長 ありがとうございます。ただいまの内容について、先生方から御意見等はありますか。なお、ニトログリセリンについては、追加の議論を行って、後ほどまとめたいと思います。よろしいでしょうか。ありがとうございます。それでは、今までの意見を踏まえて事務局でまとめていただいたものを報告書といたします。そして、最後にまとめる段階で、再度確認をできればと思っております。
 次に、先生方に作成していただきました評価シートに基づき、各物質の検討に入ります。まず、SDSの交付義務のある673物質から、既に大臣告示等に規定されている物質を除いた物質のうち、当該化学物質による症状及び障害に関して、症例報告が一定数ある物質及び、平成25年度の35条専門検討会において検討されたものの、大臣告示に規定されていない物質について、現在までに症例報告がなされた物質のうち、一定の症例報告がある物質の2つについて、別表第一の二第四号1に基づく大臣告示に追加するか否かを検討していきたいと思います。まず、事務局より御説明をお願いします。
○秋葉中央職業病認定調査官 前回の分科会において、厚生労働省の調査研究により絞られた73物質について、2名の先生方にそれぞれ割り振らせていただき、調査研究報告書を基にした評価を行っていただきました。この結果について取りまとめたものが、資料2-1及び2-2、机上配布資料1-1及び1-2になります。本日は、これに基づき検討を進めていきたいと思います。
 なお、圓藤先生に御指摘いただきましたが、各先生方に御参照いただいた厚生労働省で実施した調査研究報告には、机上配布資料2~4に示したACGIHや日本産業衛生学会の提案書、化学物質対策課のリスク評価検討会の報告書における内容が含まれていなかったため、それらの報告書からヒトに関する報告を抜粋したものを、評価シートの「評価の理由」の右側の列に追記しております。こちらについては、後ほど今後の進め方を説明する際に詳しく説明いたします。
○圓藤座長 ありがとうございました。評価の進め方についてですが、前回までに新たな症状又は障害を検討した際と同様に説明していただき、両方とも×については簡単に説明をお願いし、1名でも△以上の評価をなされた物質については、理由等を説明していただきたいと思います。このような形で進めていきたいと思いますが、よろしいでしょうか。それでは早々、評価シートの順番に沿って進めていきたいと思います。
 私のほうは、先ほどの事務局の説明にありましたACGIHの提案書の内容も含んでいるものになっております。まず、アセトニトリルから検討したいと思います。私からは、調査研究報告書では、自殺目的のものがありますので、該当しないと考えております。ACGIHのほうには、1つはタンク内での塗装の作業をしていて死亡事故を起こしていると。もう一例は、実験助手がばく露しているのですが、ルート並びにばく露量が不明であるというようなことが、ACGIHに書かれております。原典には当たっておりませんが、×相当ではないかと判断いたしました。
○角田委員 こちらは文献だけですけれども、自殺目的の摂取ということで、×という判断をいたしました。
○圓藤座長 他の先生方、特に御発言はありませんか。次に、エタノールにいきたいと思います。上野先生、お願いします。
○上野委員 報告書のほうしか見ておりませんが、いずれも職業ばく露とは異なるものでしたので、該当しないと判断いたしました。
○圓藤座長 武林先生、お願いします。
○武林委員 はい。全く同様です。
○圓藤座長 事務局のほうで机上配付資料5に労災認定事例を挙げられていますので、少し御説明願えますか。
○秋葉中央職業病認定調査官 エタノールについて、1件、労災認定事例があります。災害発生状況としては、食品製造業務に従事していた作業員が、冷凍食品の予冷室内において、器具の殺菌のためにアルコール噴霧器(エタノール)を約2分間使用していました。作業終了後に具合が悪くなったために早退したが、帰宅後に再び具合が悪くなり、救急搬送されました。「ガス中毒症疑い」と診断され、労災請求が行われた結果、認定となったものです。
○圓藤座長 御議論いただきたいと思いますが。それ以上詳しいことは分からないのですね。
○秋葉中央職業病認定調査官 はい。今のところは。
○角田委員 報告は1例のみなのですけれども、労災認定はあったことについて、報告というか論文でもない。
○圓藤座長 論文にはされていないということで、認定はされたという。
○武林委員 事例としては、恐らくその場でいろいろ検討されたのだと思いますが、我々が少なくともここでガス中毒症の発症と作業との因果を明確に、しかもエタノールによるものだということが、今の話からは、とても判断が付かないと。エタノールが使われたことは事実ですし、何か起こったことは事実だと思うのですけれども、そのガス中毒というのも、何をもってして言っているかというのは情報がないので、これだけで何か追加の情報になるかというと、もう少し情報がないと判断が付かないのではないかという気がいたします。
○圓藤座長 エタノールの濃度がどの程度であったか、あるいはその人がエタノールに対しての耐性がどうなっているのかというようなこと、酵素欠損とかがあるかどうかというようなこととか、特徴のある。あるいは、労災のところでガス中毒症疑いであって、エタノール中毒症とはなっていないというところも分かりづらいということですね。
○武林委員 冷凍庫ですよね。
○圓藤座長 うーん。
○武林委員 ガスという表現自身が、エタノールと直接結び付けるのが、今のところ判断が付かないのではないかと思いますが。
○野見山委員 部屋中アルコールが噴霧して充満していたということですか。
○圓藤座長 その辺りもよく分からないですし。
○野見山委員 ちょっと厳しいですよね。
○圓藤座長 もし詳しい状況が入手できましたら、またお願いするということで、今日の議論はここまでにしておきます。
 次は、エチルメチルケトンペルオキシドについて、武林先生、お願いします。
○武林委員 これについて確認をしましたが、症例報告が1件のみということで、現時点でこの評価を前に進める根拠にはないということで、×といたしました。
○圓藤座長 野見山先生、お願いします。
○野見山委員 同様です。
○圓藤座長 次は、エチレングリコールです。私のほうは、調査研究では自殺目的ですので、これは除外だろうと思っています。ただしACGIHのほうで55ppm以上で上気道の刺激症状が報告されているということで、刺激障害について検討してもいいのではないかということで△にしております。また、ACGIHの1報告だけでは、〇にするだけの根拠には至らないと判断しております。上野先生、お願いします。
○上野委員 私は、報告書がいずれも急性中毒でしたので、除外したのですが、ACGIHのほうは存じ上げていなかったので、検討が必要であれば考慮してよろしいかと思います。
○圓藤座長 他にはよろしいでしょうか。次に、オゾンに入ります。上野先生、お願いします。
○上野委員 報告書のほうは、一般環境中のオゾンばく露の話でしたので、これは職業ばく露には該当しないと判断しました。
○圓藤座長 角田先生、お願いします。
○角田委員 私も同様で、大気汚染でばく露されても、生後2年目とか胎児期ばく露という話でしたので、労働の場では該当しないと考えました。
○圓藤座長 ACGIHでは、1995年に肺機能障害として、TLVを定めているということがあります。本日の議論は、ここまでにしておきたいと思います。
 次に、カーボンブラックについて、私から1つは、遺伝子障害を見たもので、これには評価がたくさん必要であろうと思っております。もう一つは、大量の粉じんでの吸入ばく露による障害がありますが、大量であれば、じん肺として管理すべきであろうと思っていますし、じん肺の中にこのような粉じんも含めていると思いますので、あえて分ける必要はないと思って、×にしております。野見山先生、お願いします。
○野見山委員 遺伝子障害性については、先生の御意見と一致して、この場合評価できないと思います。2つ目のものについても1つの横断研究しかないということで、これだけでは採択できないかと思いました。濃度も、非常に不明ということでもあるので、厳しいと思います。以上です。
○圓藤座長 次は、銀及びその水溶性化合物についてです。私のほうは、銀中毒というのは非常に古典的なもので、最近はそれほどないと思っております。ただ、銀の中の硝酸銀溶液の皮膚障害は別ものであろうと思いますので、分けて考える必要があるのかどうかというのは、少し疑問に残るところです。硝酸銀溶液での皮膚障害、それ以外のところでの研磨剤としてのばく露は、やはり粉じんとしての管理に任せるべきであろうと思っております。武林先生、お願いします。
○武林委員 私は報告書の範囲でしたので、上がってきているものは労働の場には該当しないということです。圓藤先生がおっしゃったような硝酸銀についての扱いについては、必要があれば別途検討するかなと思います。
○圓藤座長 よろしいでしょうか。次は、酢酸について、角田先生、お願いします。
○角田委員 手術時に、高濃度酢酸を間違って使ったという例が、いずれもこの例でしたので、これは該当しないと考えました。
○圓藤座長 野見山先生、お願いします。
○野見山委員 労働に該当しない事故事例ということです。
○圓藤座長 よろしいでしょうか。次は、2-シアノアクリル酸エチルについて、上野先生、お願いします。
○上野委員 症例は、個人で使う化粧品のレベルの話でしたので、労働の場には適応しないと判断しました。
○圓藤座長 野見山先生、お願いします。
○野見山委員 今おっしゃったとおりのことなのですけれども、パッチテスト陽性の結果のみですので、×といたしました。
○圓藤座長 続いて、2,4-ジクロロフェノキシ酢酸について、武林先生、お願いします。
○武林委員 2,4-Dについては、ここに上がっている報告書、コホート研究そのものは、疫学的には不十分と判断します。それから、2019年に許容濃度の設定がされています。その根拠を確認しましたが、やはりヒトは未確認というか、十分ではないと評価されていまして、げっ歯類の動物実験の結果から腎機能障害をターゲットとして2mg/m3だったと思いますが、設定をされていますので、現時点でヒトへの評価という点では×とさせていただきました。
○圓藤座長 角田先生、お願いします。
○角田委員 こちらで上がっているのは、胎内ばく露があった場合とか、軍事目的の散布によるばく露があった場合ということでしたので、労働の場には該当しないと考えて、×にいたしました。
○圓藤座長 ありがとうございます。続いて、2,4-ジニトロトルエンについてです。肺がんのSIRの増加を示すとありますが、シリカや多環芳香族炭化水素の可能性があることから、単独での証拠にはならないということです。また、発がん性については、IARCの評価等を加えて、別途評価すべきであるということで除外しております。ただ、ACGIHのほうでTLVが定められて、NIOSHのほうでもメトヘモグロビン血症を引用しておりますので、少しメトヘモグロビン血症について検討してもいいのではないかと思っております。以上です。角田先生、お願いします。
○角田委員 私はこの論文だけだったのですけれども、見ると喫煙の情報などもないと書いていますので、肺がんとしては不十分であろうと判断して、×にしました。ACGIHのほうは見ていないので、メトヘモグロビン血症については別途検討ということで、よろしいかと思います。
○圓藤座長 よろしいでしょうか。では次に行きます。すず及びその化合物です。上野先生、お願いいたします。
○上野委員 報告書に関しては、私はすずの金属アレルギーかなという感じで、職業ばく露かどうかもちょっと不明なところがありましたので、×としました。
○圓藤座長 武林先生、お願いいたします。
○武林委員 私も同様の判断です。
○圓藤座長 続いて、タングステン及びその水溶性化合物について、武林先生、お願いいたします。
○武林委員 これは、いずれも症例報告ですが、タングステンカーバイド、超硬化物だと思いますが、論文そのものにはタングステンのせいだと書いてあるのですが、そこをどこまで因果関係を判断するかということで、△ということです。現時点では、この情報だけでは判断が付かなかったので、△にさせていただきました。
○圓藤座長 野見山先生、お願いいたします。
○野見山委員 4例ですが、ある程度症状に一貫性があって、何となく感作性のように感じるのですけれども、疫学のエビデンスもないので取りあえず△としております。
○武林委員 労働委員会の監査でもいつも議論になっているのですが、どこまで疫学的なエビデンスがあるかというと、アレルギーは難しいところもあります。そこも含めてどういう物差しかというのを少し伺ってから、今、野見山先生がおっしゃったように、4例は確かに皆一貫していて、比較的そうかなという書きぶりのものがそろってはいるのですが、判断の基準をどこに置くかによって変わるかなということではないかと思います。
○圓藤座長 ほかの金属とかの混合ばく露的なことはないですか。タングステンと。
○武林委員 いや、完全な単独ではなくて、当然ほかのものが混ざっていると思いますので。
○圓藤座長 混ざっていますね。
○武林委員 確か論文の中ではタングステンが主な、メジャーなような書きぶりだった記憶がありますね。
○圓藤座長 それでは、次回までに皆で読んで、あるいはその周辺の論文を探して議論したいと思います。
 チオりん酸O,O-ジエチル-O-(3,5,6-トリクロロ-2-ピリジル)、別名、クロルピリホスです。私からですが、アセチルコリンエステラーゼの阻害作用があるのではないかと。経気道ばく露もあり、それで神経炎を起こしていると読み取れるように思いました。小児の神経発達については、コメントしないでいいのではないかなと思っております。それから、経口摂取も該当しないとしていいのではないかと思っております。上野先生、お願いいたします。
○上野委員 報告書の症例は、環境中に残留するクロルピリホスの話だったので、ちょっと職業ばく露とは言えないかなと思いました。ただ、ACGIHで指摘されている、確かにクロルピリホスは、文献的にはコリンエステラーゼ阻害作用があったと記憶しておりますし、それで神経炎というのがクロルピリホスに特徴的なものかどうかというところは、御指摘があれば少し検討してもいいかなと思います。
○圓藤座長 アセチルコリンエステラーゼの阻害作用というのと、神経炎という言い方とは違いますが、同じものを指しているのではないかなと思いますので、どのように読んでいったらいいのかということと、農業労働等でこういうばく露が起こり得るのかどうかということで、また今後検討していけばと思います。
○野見山委員 これは結構使っている農薬ではないですかね。
○圓藤座長 使っているのではないですか。
○上野委員 クロルピリホスは、割と使っているほうだと思います。
○野見山委員 使っていますよね。だから、やはり農業者のという、そういう観点ですね。分かりました。
○圓藤座長 次は、銅及びその化合物です。上野先生、お願いいたします。
○上野委員 報告書にありました症例は急性中毒、あるいは横断研究は銅のいわゆるばく露を評価したものではないと判断いたしましたので、×としました。
○圓藤座長 角田先生、お願いいたします。
○角田委員 同じように、横断研究は環境的なものであり大学院生の頭髪内の銅レベルと知能ですから関係なくて、症例も誤飲及び自殺目的なので、労働現場ではないと判断しましたので、×にいたしました。
○圓藤座長 次は、二酸化塩素です。私のほうは、研究報告では1歳児の誤飲とか経口摂取ですので、いずれも該当しないと思います。ACGIHでは、古いですが1954年で気管支炎、あるいは肺気腫から呼吸困難、喘息性気管支炎に進行したというものと、1967年のでは、慢性気管支炎による咳と痰を認めています。2005年の論文では、二酸化硫黄との混合ばく露であるということ、その程度です。前眼部障害と気道障害を一応検討してはどうかといたしました。野見山先生、お願いいたします。
○野見山委員 報告書の範ちゅうでは、先生が御指摘の2つの論文のみということで、あえて言えば腎毒性という観点では一致していますが、事故事例で高濃度の事例ということで、この2つの情報からは×といたしました。ACGIHに関しては、先生のおっしゃるとおりだと思います。以上です。
○圓藤座長 事務局のほうで2つの労災認定事例を挙げていただいておりますが、御説明願えますか。
○秋葉中央職業病認定調査官 この二酸化塩素の事例は、同じ現場で別々の労働者に発生したものです。2名とも、製紙・パルプ製造会社でパルプの漂白を行っていた作業員ですが、二酸化塩素塩ビ配管が破損して、破損した場所を確認するために防毒マスクを装着して現地に急行したところ、ガスを吸ってしまい、「二酸化塩素中毒、化学性肺炎、気管支炎」の疾病名で労災認定されたというのが1名。
 もう1名については、塩ビ配管が破損してガスが建屋の中に充満しているところに出勤時に入ったところ、2階階段付近でガスを吸ってしまい、「二酸化塩素中毒、気管支炎」の疾病名で労災認定されたものです。以上です。
○圓藤座長 防毒マスクを装着してもこうなりますので、かなり障害としては重たいかなと思うのですが、防毒マスクが完全に装着できていたのかというのが気になるところです。何か御意見はございますか。二酸化塩素は毒性が強そうな物質ですが。
○野見山委員 これは、しぶきですかね。
○圓藤座長 しぶきですか。ミストになっているのですか。破損していますからね。
○野見山委員 どういう状況なのでしょうかね。
○武林委員 防毒マスクがちゃんと半減ガス用だったとか、そういうことはどうなのですかね。実際には普通のを持っていくと多分無理ですよね。
○圓藤座長 マスクの種類が合っていなかったかもですよね。
○武林委員 合っていなかった可能性もゼロではないと思うのですけれどね。急いで行って。
○圓藤座長 少しそういう事故とか、ACGIHの記載もありますので、また引き続き議論しておきたいと思います。続いてニトロメタンです。私のほうでは、吸入ばく露でめまい、全身痙攣があったと。ACGIHではメトヘモグロビン血症の資料はないとしていると。燻蒸剤としての使用で、気道、皮膚、粘膜の刺激を指摘しているということで、△にしております。武林先生、お願いいたします。
○武林委員 報告書の範囲では、症例報告が1件のみだったので×としました。今ACGIHを確認したのですが、インコーンウィズアザーニトロパラフィンということで、ほかのニトロパラフィン類と共通の毒性として、弱い麻酔作用と呼吸器への刺激があるということが書いてあります。特にニトロメタンだけの原因となるような燻蒸としてのケースレポートとか、疫学的なエビデンスはないと書いてありますので、それをどの程度採用するかによると思います。
○圓藤座長 それでは、ACGIHの記載並びにほかの文献も調べて次回、評価したいと思います。続いて白金及びその水溶性塩です。角田先生、お願いいたします。
○角田委員 かなり分厚い論文で、いろいろな物質についてメタアナリシスを行ってという論文なのですが、白金に関しては慢性閉塞性肺疾患と中程度の証拠があるとなっていて、8つの論文を使ってメタアナリシスを行っているということなので、個々の論文を見てからでないとちょっと判断できないかなと。ただ、中程度はこの中では、最高度は3つなのですが、星2つというので結構、中程度はあるということで、リスクはある程度はっきりしているとあるので、個々の論文と一緒に判断すべきではないかと考えました。
○圓藤座長 野見山先生、お願いいたします。
○野見山委員 白金ですので、感作性は容易に想像されますので、このメタアナリシスの結果と合わせて可能性があるだろうということで△にしていますが、○にするためにはもう少し個別の文献を確認した上でと考えて、△にいたしました。
○圓藤座長 続いて、バリウム及びその水溶性化合物です。上野先生、お願いいたします。
○上野委員 報告書の症例で判断した限りでは、急性中毒、あるいは一般環境からのバリウム摂取の影響の話だったので、ちょっと労働ばく露とは違うかなと思いました。
○圓藤座長 野見山先生、お願いいたします。
○野見山委員 バリウムは一応3つ書いてあったので、それぞれ書きましたが、一番上のバリウムも限りなく×に近いだろうと考えています。それは1例の疫学ということで、あと2つは事故事例ということで△~×としてありますが、限りなく×に近いと考えております。
○圓藤座長 事務局、労災認定事例にバリウムがありますので、御説明願えますか。
○秋葉中央職業病認定調査官 1件、認定事例があります。事務職員の方が定期健康診断にて、胃部レントゲン撮影のためにバリウムを飲みました。その後、下剤を服用し、便の排出もなされたが、5日後に腹痛を生じ医療機関を受診したところ、バリウムが排出されていないことが確認され、S状結腸穿孔、急性汎発性腹膜炎にて緊急手術が行われたというものです。この傷病名で労災認定されています。
○圓藤座長 これは、一般健康診断というよりも、追加での胃のレントゲン撮影だと思いますが、業務中に行われたということで労災認定されたということですので、通常の職業ばく露というのとは異なるかなと思います。別表に載せるとなると、ちょっと混乱を招くかなと思います。そういう事例だったと思います。
 続いてブタンです。武林先生、お願いいたします。
○武林委員 ブタンについては、報告書を確認し、労働の場には該当しないということで×を付けました。
○圓藤座長 角田先生、お願いいたします。
○角田委員 これも事故的なものあるいは意図的に自分でということなので、労働現場では発生しないものと判断して×にいたしました。
○圓藤座長 よろしいでしょうか。続いてイソプロピルアルコールです。私からは、角質増殖性湿疹に罹患したというのがあります。ACGIHによると、眼、鼻、喉の刺激症状を認めているとなっております。それから、有機則に載っているということでして、検討してもいいのかなということで△にしておりますが、積極的に○にするだけの根拠になるものは見付かっておりません。角田先生、お願いいたします。
○角田委員 これもACGIHではなくて論文だけを見たのですが、看護師が手洗いした場合に皮膚炎を起こしたというまれなケースで、ほかに報告がないということなので、接触皮膚炎に関しては×でいいのではないかと考えました。
○圓藤座長 これも机上配付資料5に労災認定事例ありますので、事務局から御説明願います。
○秋葉中央職業病認定調査官 1件認定事例があります。電気機械器具製造業の労働者で、部品の洗浄業務を行っていた方です。イソプロピルアルコールを使用した洗浄装置にて部品の洗浄業務に6日間従事していたところ、ふらつき、頭痛、異常発汗、吐き気、縮瞳の症状が現れたものです。イソプロピルアルコール中毒と診断され、労災認定されています。
○圓藤座長 これについては十分検討する必要があろうかと思いますので、追加の資料があるかどうかまた調べていきたいと思います。続いてモリブデン及びその化合物です。上野先生、お願いいたします。
○上野委員 報告書の内容からは、ちょっとばく露経路が不明で、職業ばく露と結び付けられるものではないと判断いたしました。
○圓藤座長 武林先生、お願いいたします。
○武林委員 私も同じ判断をいたしました。
○圓藤座長 ロジンです。武林先生、お願いいたします。
○武林委員 ここに上がってくるものの範囲では、複数ありますが職業性ばく露とは言えないと思います。ただ、まだ未確認なのですが、DFG、ACGIHは感作性分類には入っていますので、その根拠をどう取るか、さらに、多分ACGIHではいろいろな動きがあるようですので、多分ロジンを含むコロフォニーと呼ばれているものの扱いとして、今2010年のものを見る限りでは、そことの関連で一定の健康影響のことを評価しているようにも見えますので、そこの整理はしておいたほうがいいのではないかと思いました。
○圓藤座長 野見山先生、お願いいたします。
○野見山委員 報告書にある2例に関しては特殊な事例ですので、この2件に関しては×といたしました。先ほどの武林先生の件については、検討していませんので分かりませんでしたが、お伺いする限りでは検討していいのかなと思います。
○圓藤座長 次は、アルファ-ナフチルアミン及びその塩です。ベータ-ナフチルアミンとの混合ばく露で胃がん、肺がん、膀胱がんのSMRが増加したというのがあると。発がんについては、別途評価すべきであろうと思いますので、ここでは×にしました。上野先生、お願いいたします。
○上野委員 御指摘のように、報告書の内容からは、単独ばく露によるものではないと判断いたしましたので、×にさせていただきました。
○圓藤座長 次は、アクリル酸です。上野先生、お願いいたします。
○上野委員 これも報告書の内容だけですが、残留物としてのアクリル酸による皮膚障害で、やはり職業ばく露とは結び付けられないと判断いたしました。
○圓藤座長 角田先生、お願いいたします。
○角田委員 読んだら心電図の電極を装着したときの話だったので、これは違うかなと思って×にいたしました。
○圓藤座長 次は、アジピン酸です。私のほうでは、アジピン酸ポリエステルを含む手袋を使用して湿疹を認められたと。ACGIHの記載では、自律神経系、消化管、上気道粘膜の障害があり、眼の刺激閾値は20mg/m3としている。皮膚、眼、呼吸器に直接接して炎症を認めているということで、前眼部障害と皮膚障害について調べる必要があるということで△にいたしました。野見山先生、お願いいたします。
○野見山委員 2例のみということで×といたしました。特に、手袋の使用と症状というところの関連が少し不明確でしたので、×としております。以上です。
○圓藤座長 次は、亜硝酸イソブチルです。私のほうは、Itoのは経口ばく露であると。リデンマンについては昏睡状態例ですが、麻薬常習者でアルコール摂取も認められるということで、分かりづらいということになっております。指定薬物になっており、医薬用及び人体に危害を及ぼすおそれのない用途以外での製造・輸入・販売は禁止されているということで、我が国の現状から合わないのではないかということで×にいたしました。武林先生、お願いいたします。
○武林委員 この情報は全て労働の場に該当せず、これは脱法ドラッグの成分としてかなり有名なものですので、多分エビデンスとしては、労働の場のものは余り上がってこないのではないかと思います。私も×といたしました。
○圓藤座長 次は、アスファルトです。角田先生、お願いいたします。
○角田委員 アスファルトにばく露される作業従事者に呼吸機能をやったところ、低下が観察されたということですが、喫煙のデータがないと書いていたり、混合ばく露というところもありますので、これのみでは不十分と判断いたしましたので×としました。膀胱がんというのもありましたが、関連が薄かったので、結果として×といたしました。
○圓藤座長 野見山先生、お願いいたします。
○野見山委員 アスファルト以外のばく露があるのではないかということで、アスファルト自体には×と付しました。以上です。
○圓藤座長 続いて亜硫酸水素ナトリウムです。上野先生、お願いいたします。
○上野委員 報告書の事例だけですが、単独ばく露による症状とは言えないのではないかと思い、×といたしました。
○圓藤座長 野見山先生、お願いいたします。
○野見山委員 私もこの物質によるかどうかというところが明確でないので、×としております。
○圓藤座長 続いて、アリルアルコールです。武林先生、お願いいたします。
○武林委員 労働の場の情報はありませんでしたので、×といたしました。
○圓藤座長 角田先生、お願いいたします。
○角田委員 これは意図的摂取だったので、×にいたしました。
○圓藤座長 次は、アルミニウム及びその水溶性塩です。私のほうは、1つはじん肺があると思います。ただし、じん肺については既に評価されていると思いますので、明示されていると思いますので検討からは外していいだろうと。もう1つは、気管支喘息があるかと思います。ただし、こちらもアルミというよりはフッ化アルミニウム類とか、あるいは塩化アルミニウムであろうと思いますので、分けて考える必要があり、個別で評価すべきであろうと思いました。以上です。角田先生、お願いいたします。
○角田委員 ここに数個論文があったのですが、多発性骨壊死は余り因果関係は強くない。あとはじん肺で、1つだけ職業性の診断となされているものがあったのですが、ポタシウムアルミニウムテトラフロライドなので、ちょっとここには当たらないのではないかと考えました。あとは、脳の疾患、皮膚などは当たらないと考えたので、×にいたしました。
○圓藤座長 KAlF4については、これが分解されるとフッ素化合物として出てきますので、毒性は結構強いのではないかなと思いますが、個別にどのように分けるかというのも含めて今後の検討課題にしたいと思います。
 続いて一酸化二窒素です。上野先生、お願いいたします。
○上野委員 いわゆる笑気で、報告書の分は麻酔用としての笑気による急性中毒でしたので、×といたしました。
○圓藤座長 武林先生、お願いいたします。
○武林委員 同じ理由で×といたしました。
○圓藤座長 患者が受ける量ですか。
○上野委員 いや、多分これは多少、どうですかね。でも、今は笑気麻酔というのは、基本的に外科的、私が知っている範囲だと歯医者さんで笑気麻酔を使われる方がいらっしゃるらしいのですが、あくまで鎮静目的というわけではないらしいのです。要するに、口の中に入れたときに嘔吐反射がものすごく激しい人がいらっしゃって、そういう方の反射を抑えるために低濃度で笑気を使われる歯医者さんがいらっしゃるというのは聞いています。多分、外科麻酔薬としては、今はほとんど使っていないと思いますし、それこそ一時、問題になったのですが、どちらかというと吸って遊ぶ者も多い話なので、ちょっと職業ばく露としては余り考えられないのではないかなと判断しています。
○圓藤座長 分かりました。続いてウレタンです。武林先生、お願いいたします。
○武林委員 ここに上がっているのは症例報告ですが、中を見ると硬化剤の感作の話ですので、この物質との関連という観点では判断が難しいということで、×といたしました。
○圓藤座長 野見山先生、お願いいたします。
○野見山委員 同様です。
○圓藤座長 次は34番、ジクアットです。私のほうは、角膜炎ができたというのが1例あるということで、△にしております。上野先生、お願いいたします。
○上野委員 報告書の症例は急性中毒のものでしたし、日本でジクアット単品で用いていることは、多分余りないのではないのかなとも思いましたので、ちょっと調べないと分からないのですが、私の記憶ではパラコートの5%とジクアットの7%というのが混合されて売っている商品があるというのは聞いたことがあるのですけれども、単独というのはちょっと考えにくいかなと思って×といたしました。
○圓藤座長 次は、オメガ-クロロアセトフェノンです。上野先生、お願いいたします。
○上野委員 報告書にあったのはちょっと特殊な事例で、催涙剤から漏洩したクロロ-アセトフェノンの付着による皮膚障害ということだったので、労働環境で生じるものではないと判断いたしました。
○圓藤座長 角田先生、お願いいたします。
○角田委員 同様で、催涙剤が漏れてきたのがということでしたので、事故的なものですし、ちょっと違うのではないかということで×にいたしました。
○圓藤座長 催涙剤を使うような労働現場というのもあるのではないですか。軍とか軍事訓練などでやっていないのかなというのがあるので、少しそういうのも見ておきたいと思いますが、現実に使うのかどうかよく存じません。あるいは、警察なども使うのかも分かりません。
○角田委員 警察の例なのですが、3人の警察の方で漏れた例が3つあるということです。ただ、ちょっと事故的な例かと思ったので。
○上野委員 私も同じような判断でした。
○角田委員 判断したので×にしたのですが、普通は何か付けているのが漏れてきてということでしょうね。
○圓藤座長 続いてクロロエタンです。私のほうは、非常に高濃度で刺激症状がありますが、ACGIHなどのTLVは動物での知見を基にしている、非常に高濃度であるということで×にいたしました。野見山先生、お願いいたします。
○野見山委員 全て麻酔として使われているもので、3例とも全部症状が違うということで×といたしました。
○圓藤座長 2-クロロベンジリデンマロノニトリルです。私の方は、先ほどと同じような催涙ガスへのばく露で、訓練中に事故を起こして発生していると、ばく露しているということで、前眼部障害、皮膚障害、上気道障害を検討してもいいのではないかとして○にいたしました。武林先生、お願いいたします。
○武林委員 催涙ガスということをどうこの枠組みで捉えるかということで、十分議論した上でというか、私はこの段階では×といたしました。今後、かなり使われている催涙ガスだと思いますので、それをどのように捉えるかというのは別の枠の問題かなと思います。
○圓藤座長 特殊な労働環境だと思っていますけれどね。
○武林委員 変な話ですが、使うときは恐らく、使う側は恐らく防毒マスクをしているのだと思うのですが、使う目的を考えるとです。
○圓藤座長 ただ、この事故は訓練で防毒マスクを付けていても失敗して起こっていますので、それで○にしたのですが、今日は判断いたしません。どの程度のばく露で起こるのかということを調べてみたいと思います。
○野見山委員 余計なことなのですが、催涙することを目的として、見事に使っている側に障害があると。これは労災と言われれば労災なのですが、やはりそういう考え方なのでしょうか。
○圓藤座長 警察や自衛隊がもし使っているとするならば、その人たちが被害を受けているわけでして、現在使っていないようなものでしたら除きたいと思いますけれども、どの程度使用しているのかと。
 続いて結晶質シリカです。角田先生、お願いいたします。
○角田委員 これは論文が結構いっぱいあったのですが、じん肺の話は一応、普通の既知のじん肺ではないかなということで、心筋梗塞、うつは読んだ限りでは関連が薄いと。RAとサルコイドーシスに関しては、文書を読んでみるとリスクを上げると書いてある大分古い論文が結構あったものですから、過去の論文をどう判断するかというところがあるので△にいたしました。
○圓藤座長 野見山先生、お願いいたします。
○野見山委員 多分、じん肺は既に○ということで決定しているものではないかと思いますので、これは余計な記載でしたが、そのほかの関節リウマチ、心筋梗塞、うつとの関連は、この報告書の内容では本当にこれで認めていいのかというところがあったので、これについては○とはいたしませんでした。記載では○とはしていないということです。
○圓藤座長 ×ですか。
○野見山委員 はい。
○圓藤座長 ○にしたのは、じん肺として○にしたのですね。
○野見山委員 当たり前の○を付けてしまっただけの話でした。
○圓藤座長 次は、鉱油です。上野先生、お願いいたします。
○上野委員 報告書の内容は、可能性が全く否定できないわけではないのですが、ここに挙げてある3つの鉱油、それぞれ物質単体あるいは混合物のばく露、そういったものによるかどうかもちょっと判断ができないかなと思って×にいたしました。
○圓藤座長 野見山先生、お願いいたします。
○野見山委員 全く同様の内容です。以上です。
○圓藤座長 続いて40番、固形パラフィンです。武林先生、お願いします。
○武林委員 まず報告書については、症例報告が1件だけということで×としました。ACGIHはかなり古いままで、今確認すると、ここにあるように、1972年のリコメンデーションは、非常に毒性の低いものとして取りあえず2にしておくということが書いてありますので×にいたしました。
○圓藤座長 角田先生、お願いします。
○角田委員 これ自体は1例のみですけれども、読んでみると2011年の論文で、a few well-documented cases of occupational LP (lipoid pneumonia) have been reportedと書いてあるので、先行論文があるのではないかと思い、それと合わせて判断すべきではないかと考えました。
○圓藤座長 ありがとうございます。次は酢酸ビニルです。私のほうは、高温ですが、酢酸と酢酸ビニル廃液を全身に浴びた事故がある、ACGIHでは眼と喉の刺激症状がある、有害性評価書では眼の刺激性は低いと書いてあるということで、前眼部障害、気道障害については△にして、更に検討したいと考えました。角田先生、お願いします。
○角田委員 事故的なばく露なので、この論文だけでは該当しないと考えて×にしております。
○圓藤座長 次に、酸化チタンについて、上野先生、お願いします。
○上野委員 報告書の症例は、職業ばく露ではないと判断しました。
○圓藤座長 武林先生、お願いします。
○武林委員 全く同様です。×にしました。
○圓藤座長 これで少し議論が必要になってくるのは、酸化チタンと酸化チタンのナノ粒子を分けて考えるか1つに考えるかということで、次回はその辺も含めて議論したいと思います。酸化鉄について武林先生、お願いします。
○武林委員 コホートは1報でしたが、中を読むとばく露の情報が不十分で、ここでは×と判断いたしました。
○圓藤座長 野見山先生、お願いします。
○野見山委員 溶接ヒューム等のばく露があるのではないかということで、×としました。
○圓藤座長 じん肺の中には既に上がっていると思います。次はHCFC-123です。私のほうですが、肝障害が認められ、基安発平成10年に出ていたということで、検討する必要があろうかと思い、肝障害を△にしております。ACGIHの記載がありません。上野先生、お願いします。
○上野委員 ひょっとしたら、私は、圓藤先生の御指摘された基安発を見たかもしれないのですけれども、肝障害が既知のものと勘違いしたところがあって×にしたのです。まだ、そこら辺でまだ議論が必要であれば、検討してもいいかと思います。
○圓藤座長 △にして、今後の議論にしておきましょう。
○野見山委員 これもまた文献を確認して。それこそ日本の症例もそうですし、ベルギーの症例もありますから。
○武林委員 もし障害について載っていなければ、当然因果性があると思いますけれども、それ以外のものは別なのかというのは、また次回に整理していただければよく分かると思います。
○野見山委員 次回でいいと思います。
○圓藤座長 次はホレートです。上野先生、お願いします。
○上野委員 これ自体、もう日本では使用が禁止されていますので、ここで取り上げる必要はないかと思いました。
○圓藤座長 角田先生、お願いします。
○角田委員 これは農薬散布によるばく露なので、必要ないのではないかということで×にいたしました。
○圓藤座長 しかし、農薬散布も労働なので、あれば。ただ、上野先生がおっしゃるように禁止であれば、あえて載せる必要もないです。次はマラチオンです。私のほうは、コリンエステラーゼの活性を下げる作用がある殺虫剤ですけれども、そんなに文献が見つからなかったということで×にいたしました。野見山先生、お願いします。
○野見山委員 事故事例ということですね。もし有機リン系の農薬として、この症状がないとすれば、検討してもいいのではないかと思いましたが、もうあるのであれば×だと思います。
○圓藤座長 検討したほうがいいと思いますが。
○野見山委員 分かりました。
○圓藤座長 次は、ジベンゾイルペルオキシドです。私のほうは、アクネの治療薬として用いられている程度で、ACGIHのほうではヒトの症例がないので×にしました。武林先生、お願いします。
○武林委員 TLVは今確認しましたが、先生のおっしゃるとおりヒトの情報がないということで、比較的高い数字が設定されていますので、ここでは根拠にならないと思います。×だと思います。
○圓藤座長 次は臭化水素です。角田先生、お願いします。
○角田委員 これには3つの文献があります。2つは職業性の文献で、1つは違ったのです。それで3件には及ばないのですが、構造式というか化学式だと強酸になるので、吸い込めば呼吸器系の障害は当然起こるだろうと思うのですが、ほかの例があるかどうかということで△にとどめました。
○圓藤座長 分かりました。野見山先生、お願いします。
○野見山委員 2例目が少し長く、1例目と3例目が短期の事故事例だと思うのです。こういった使用方法があるのであれば、こういうリスクがあり得るのではないかということで○にしました。
○圓藤座長 次がしゆう酸です。上野先生、お願いします。
○上野委員 報告書の症例は、急性中毒の症例と思いましたので×としました。
○圓藤座長 野見山先生、お願いします。
○野見山委員 同様です。
○圓藤座長 次はしょう脳です。武林先生、お願いします。
○武林委員 下に角田先生が書いてくださっているように、労働の場ではないという判断で×としました。
〇圓藤座長 角田先生、お願いします。
○角田委員 幼児が飲んでしまったり、間違って与えたという例なので違います。
○圓藤座長 次が51番、水酸化カルシウムです。私のほうは、セメントを混和していたら化学熱傷を起こしたと。セメントの成分の中に石灰石や石膏などがあり、水和すると水酸化カルシウムができるということで、化学熱傷の根本原因は水酸化カルシウムによる化学熱傷であろうと判断いたしました。また、角膜を損傷したものもあると。ACGIHのほうでは皮膚、眼、呼吸器のばく露で激しい刺激があるとしています。それから、水酸化ナトリウムと水酸化カリウムは既に告示されているので、それと合わせてはいかがかということで◎にいたしました。角田先生、お願いします。
○角田委員 これは、1つは眼にかけらが飛んだという眼の障害ですか。もう一つは、普通の靴でコンクリートの上に立っていたら染み出してきたという例だったので、ちょっと事故的ではないかと考えて×にしましたけれども、こういう事例が多いのであれば検討してもいいのではと思います。
○圓藤座長 1例、化学熱傷での労災認定事例があります。事務局から御説明願えますか。
○秋葉中央職業病認定調査官 畜産業で、養鶏場の管理を行っていた労働者が、鶏舎の消毒のために石灰を撒いていたところ、長靴に入れ込んでいたズボンの裾が汗で湿っており、そこに石灰が付着して発熱したというものです。化学熱傷という傷病で労災認定が行われております。
○圓藤座長 よろしいでしょうか。次は石油ナフサです。上野先生、お願いします。
○上野委員 報告書の症例案も急性中毒の症例でしたので×としました。
○圓藤座長 武林先生、お願いします。
○武林委員 同じ理由で×としました。
○圓藤座長 次が石油ベンジンです。武林先生、お願いします。
○武林委員 これも事故事例ということで×にしました。
○圓藤座長 野見山先生、お願いします。
○野見山委員 同様です。
○圓藤座長 続いてジスルフィラムです。アルコール依存症としての治療薬なので、私は業務上から除外できるとしました。上野先生、お願いします。
○上野委員 全く同様です。
○圓藤座長 灯油です。上野先生、お願いします。
○上野委員 私は、灯油による皮膚障害は割と知られているのではないかと思いました。ただ報告書にあるものに関しては、職業ばく露を考慮するエビデンスとしてはちょっと不十分かと思い、私は×としました。
○圓藤座長 角田先生、お願いします。
○角田委員 関連は薄いかと思ったのですけれども、関東という方が書かれていた論文で、職業性皮膚障害としてよく知られていると書いてあるので、そこでほかの論文もあるのかなということで△にしたのです。
○圓藤座長 灯油は素手で洗ったりして、事故は結構やっているように思うのです。次はトリエタノールアミンです。私は皮膚炎を書かせていただきましたが、十分な証拠がないので△にしております。野見山先生、お願いします。
○野見山委員 私も同様ですが、職業性ではないというところもあって、一応△にしてありますけれども、×に近いのではないかと思っております。
○圓藤座長 労災認定事例が2つありますので、事務局から御説明願います。
○秋葉中央職業病認定調査官 過去に2件の事例があります。1つが化学性気管支炎、もう1つが眼の化学熱傷とその関連傷病での認定事例です。
 1件目。金属材料品の製造業務に従事していた方が、旋削した金属の切粉を機械(クラッシャー)で潰す際に、切粉に付着した切削油が気化していたというものです。この切削油にはトリエタノールアミン、エチルヘキサン酸が含有しており、それを吸ってしまったというものです。通常はマスクを着用するが、その日は暑かったためマスクを着用せずにクラッシャーの動作確認を行っていたところ、作業中に咳が出始め、翌日に喉の痛みを訴えて発熱し、化学性気管支炎と診断されました。
 もう1件は、食料品の製造工場で働いていた方です。工場の製造ラインを洗浄するため、「シャットバイン」というアルカリ性洗剤を取り扱っていました。この洗剤の成分として、テトラアルキン、アンモニウムアジピン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、そして、トリエタノールアミンを含有していました。この洗剤を20ℓ容器から小容器に移し替えた後、20ℓ容器を定位置に戻したところ、容器に付着していた洗剤の滴が右眼に入り負傷したものです。医療機関を受診したところ、右眼の化学熱傷(Ⅱ度)、眼瞼縁炎、角結膜びらんと診断されました。
○圓藤座長 2つ目の例は混合ですね。アルカリ性というのはどれか。後で調べて、主たる原因がトリエタノールアミンなのかを検討していく必要があろうかと思います。続いて2,4,5-トリクロロフェノキシ酢酸です。私の方は、農薬登録は失効したということで×にしております。武林先生、お願いします。
○武林委員 私も、農薬としての扱いから×としました。
○圓藤座長 次の1-ナフチル-N-メチルカルバメート(カルバリル)について、角田先生、お願いします。
○角田委員 これは農薬と糖尿病の関係を、いろいろ調べた論文です。いっぱいある中で、これは余り強くないけれども、症例対照では有意になったので、労働の場では起こるとは考えにくいということと、ちょっと弱いのではないかということで×にしました。
○圓藤座長 野見山先生、お願いします。
○野見山委員 混合散布というように書いてありますので、この物質等の因果関係は明確ではないということで×としました。
○圓藤座長 次はニコチンです。上野先生、お願いします。
○上野委員 報告書の症例対照研究ですが、概念としてはグリーンタバコシックネスのようです。そうすると、これ自体は急性ニコチン中毒と解釈されるものなので、これは違うかなという判断にしました。
○圓藤座長 これはどういう所で起こるのですか。
○上野委員 たばこ産業の方が、たばこの葉を取っているときにです。読んだ限り、慢性的なものではなさそうだったのです。どちらかと言うと急性に近いものかなと思ったので、ちょっと違うのかなと。
○圓藤座長 たばこの葉から製造していく過程で乾燥させたり。
○上野委員 たばこの葉自体を集めるときの話だと思うのです。日本語では「生葉たばこ病」と言うらしいのです。
○圓藤座長 たばこを栽培している農家の方々が起こり得るということですね。
○上野委員 そういうことです。ですから慢性ばく露なのかというところで何とも言えない。イメージとして急性に近いものかなと判断したのです。
○圓藤座長 しかし、その作業をするときに常に起こるようでしたら、反復して何回も。事故的と言うより。
○上野委員 もちろん業務起因性が考えられる可能性は否定できません。
○圓藤座長 野見山先生、お願いします。
○野見山委員 私もこれはそういうように考えたのですが、ほかの研究があるのではないかという気がして、もう少し検討してもいいのではないかと思いました。
○圓藤座長 分かりました。次はマスタードガスです。武林先生、お願いします。
○武林委員 これは典型的な化学兵器です。先ほどの催涙のこともありますが、さすがにこれは×かなと思いました。必要に応じて、どこかでまた整理をしておいていただくと判断しやすいかと思います。
○圓藤座長 そうですね。マスタードガスというのは余りに古いので、現代の兵器としては使ってないと思います。角田先生、お願いします。
○角田委員 これはビール瓶に入って放置されていたものが壊れたので、ばく露されたということなので、普通の労働の場とは違うのではないかと思います。
○圓藤座長 戦前の兵器を処理するときに、いろいろな事故がありますのでね。次はフェノチアジンです。私のほうは、皮膚炎は検討してもいいのではないかと考えました。角田先生、お願いします。
○角田委員 この論文だけですけれども、これは自殺企図による大量摂取なので、論文に関しては×といたしました。
○圓藤座長 次はDEHPです。上野先生、お願いします。
○上野委員 この報告書の解析は一般環境におけるばく露で、労働環境ではないと思い、私は×としました。
○圓藤座長 武林先生、お願いします。
○武林委員 私もそうかと思いながら、職業責任として、母親がばく露したときの胎児への影響というのが、どう整理するのかが分からなかったのです。今後もそういう問題があり得るのではないかということで、全体的な扱いを知りたいという意味で△にさせていただきました。
○圓藤座長 次は63番ハロタンです。武林先生、お願いします。
○武林委員 これは労働の場には該当しないということで×としました。
○圓藤座長 野見山先生、お願いします。
○野見山委員 同様です。
○圓藤座長 次はヘキサクロロエタンです。私のほうは、発煙筒の発煙剤であるということですが、十分な証拠がないということで×にしました。上野先生、お願いします。
○上野委員 私は、これは急性中毒ではないかと思い×としました。
○圓藤座長 次はベンゾ[a]アントラセンです。上野先生、お願いします。
○上野委員 報告書の文はPM2.5と結合したベンゾ[a]アントラセンの影響なので、単体のばく露とも違いますし、エビデンスとしては不十分かと思いました。
○圓藤座長 角田先生、お願いします。
○角田委員 大気汚染という感じなので、違うのではないかと思って×にいたしました。
○圓藤座長 次は、ほう酸及びそのナトリウム塩です。私のほうは、ACGIHの中に、眼と気道の刺激症状の記載があるということで△にいたしました。野見山先生、お願いします 。
○野見山委員 事故事例ということで×です。
○圓藤座長 次はカルボフランです。私のほうは、農薬登録が国内でされていないので×にしました。武林先生、お願いします。
○武林委員 私も全く同じです。書き方は違いますが、殺虫剤としての症例報告であって、農薬のような使い方ではないということで×としました。
○圓藤座長 次はN-メチル-2-ピロリドンです。角田先生、お願いします。
○角田委員 これは非常に短い論文です。3人の労働者が、これにさらされて皮膚障害を起こしたということで3人ですが、それを3件とは言えないのかな。1例ですから。ただ、複数の労働者が皮膚炎を起こしたということが出ていたので△にいたしました。
○圓藤座長 野見山先生、お願いします。
○野見山委員 私は、1症例報告で3人のみということで×としております。
○圓藤座長 症例は3例ですよね。次は沃素及びその化合物です。ヨウ化メチルとヨウ素化合物です。上野先生、お願いします。
○上野委員 私は、急性ばく露と思って×にしたのですが、その段階でヨウ化メチルについては迷ったのです。野見山先生も御指摘されているのですけれども、フッ化水素酸のように事故事例として繰り返されているようなことがあれば、検討が必要ではないかという迷いがありました。
○圓藤座長 分かりました。野見山先生、お願いします。
○野見山委員 ヨウ素化合物は×として、労災と関係ないと思うのですが、ヨウ化メチルの場合に臭化メチルのような扱いだとしたら、実際の用途もありますので○といたしました。
○圓藤座長 ヨウ化メチルのほうを○ですね。次はヨードホルムです。武林先生、お願いします。
○武林委員 この情報は労働の場ではないということで×としました。
○圓藤座長 角田先生、お願いします。
○角田委員 消毒したら起こったということで、医学的使用なので労働の場ではないと考えて×といたしました。
○圓藤座長 次はりん酸です。上野先生、お願いします。
○上野委員 症例はコーラの過剰摂取の話なので、職業ばく露ではないと判断しました。
○圓藤座長 角田先生、お願いします。
○角田委員 これも意図的な摂取などでしたので、違うということで×にいたしました。
○圓藤座長 次はモノクロトホスです。武林先生、お願いします。
○武林委員 失効農薬なので×としました。ただ実際に失効していても、使っている可能性はゼロではないと思うのです。その扱い次第だと思いますが×といたしました。
○圓藤座長 野見山先生、お願いします。
○野見山委員 私は、単純な事故事例として×としております。
○圓藤座長 次はメビンホスです。農薬登録が国内ではされていないということで×にしました。角田先生、お願いします。
○角田委員 農薬ですけれども、見ると関連性が非常に弱い感じだったので、×にいたしました。
○圓藤座長 以上で資料1-1は終わります。次は「理容師のシャンプー液等の使用に関する接触皮膚炎について」です。システアミン塩酸塩について、上野先生、お願いします。
○上野委員 報告書、横断研究はいずれも海外のものだったのですが、私が自分で調べたところ、『Contact Dermatitis』という雑誌に掲載された、日本の方の2ページほどの論文がありました。これは山口県の皮膚科クリニックで、2012~2017年の間に診た17人の美容師のうち、7人がシステアミン塩酸塩に対するパッチテストで陽性だったと報告してあるのです。この論文の中でも、システアミン塩酸塩についてはまだ不明な点も多いという議論もされておりますので、もう少し情報を調べて整理したほうが良いのではないかと思い、△にしました。
○圓藤座長 野見山先生、お願いします。
○野見山委員 今、症例のお話が出てきましたけれども、私も、もう少し疫学若しくは症例が出てくる余地があるのではないかということで、現時点では△にしております。
○圓藤座長 続いてコカミドプロピルベタインです。私のほうからは、2010年の論文では接触皮膚炎と診断し、2人はCAPB陽性としたと。Aertsなものについては、パッチテストの結果は陰性であったと。労働者健康安全機構で行った労災疾病等の医学研究では、5例ほど論文を載せていたと。それからアメリカの接触皮膚炎協会では、アレルギーの原因となるとしています。これはどちらかと言うと界面活性剤なので、アレルギーとしてよりも皮膚炎が起こるのかと思って○にしたのです。武林先生、お願いします。
○武林委員 先生に御紹介いただいた前半の論文を読むと、この物質そのものは多分、接触皮膚炎という観点では違うだろうと書いてありますので、その観点で私は×としました。もう少し広く評価をするのであれば、もう少し情報を見直してみて考えたいと思います。
○圓藤座長 そうですね。以上流してみたのですけれども、調査研究で調べていただいた論文では、十分でないものも結構ありますので、ACGIHのTLVを決める根拠になったドキュメンテーション、あるいは産衛学会の許容濃度として書いてあるもの、その他関係するところで、ヒトに関しての情報が載ってないかということを調べてみる必要があろうかと思います。今日は全体を流させていただきましたが、××にしたからといって、必ずしも即落とすのではなく、もう少しその辺のところを見て修正いただきたいと思います。
 同時に2人で見ていたものを、今度は見ていなかった3人にも参加していただいて、それぞれの物質を5人で見るようにしたいと思います。いかがでしょうか。最初から原著論文を探すという作業までしてもいいし、しなくてもいいと思うのです。総説的なものから探していけば、大体引っ掛かってくるのではないかと私は思っているのです。進め方について、何か御意見を頂けたら有り難いのですが。2人の方は補足で修正していただきたいと思いますし、残りの3人は何か追記していただければと思います。
 以上で本日の議論は終わりたいと思います。後は事務局から、今後の進め方について御説明願いたいと思います。
○秋葉中央職業病認定調査官 今後の評価方法についてですが、SDS交付義務のある73物質、並びにシャンプー液等による接触性皮膚炎に関しての2物質については、今回評価いただいた2名の先生方以外の、3名の先生方による再評価を実施したいと思います。シャンプー液等による接触性皮膚炎に関しての残り15物質については、新たに2名の先生方による評価を実施できればと思います。再評価に当たっては、先ほどお話したACGIHや日本産業衛生学会の提案書、化学物質対策課のリスク評価検討会の報告書における内容が調査研究報告書に含まれていなかったため、これらのヒトに関する報告の部分も適宜参照いただきたいと思います。また、最初に評価を行った物質についても、必要に応じてこれらを御確認いただき、当初の評価や評価の理由の変更等があれば、再度の評価をお願いいたします。今後の評価の進め方については以上です。
○圓藤座長 今、御説明していただいた進め方でよろしいでしょうか。
                                  (異議なし)
○圓藤座長 ありがとうございます。それでは今の進め方に従い、次回までに検討したいと思います。本日は議題の項目をおおむね終了したと思いますが、全体を通じて先生方から、何か御意見や質問はありますか。ないようでしたら、次回の日程を事務局から御説明願います。
○古山係長 次回の日程及び開催方法については、後日、御連絡差し上げます。また、先ほど圓藤先生からもお話がありましたが、今後行う再評価については、評価シートを作成し、また先生方に御依頼させていただきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。本日はお忙しい中、大変ありがとうございました。
○圓藤座長 どうもありがとうございました。