薬事・食品衛生審議会薬事分科会血液事業部会令和2年度第1回献血推進調査会議事録

日時

令和2年9月10日(木)16:00~18:00

開催形式

Web会議

出席者

出席委員(14名):五十音順、敬称略 ◎座長代理





日本赤十字社:敬称略
 
  • 松田 由浩
  • 鹿野 千治




事務局:
 
  • 中谷 祐貴子 (血液対策課長)
  • 菅原 高志  (血液対策課長補佐)

議題

  1. 1.令和元年度の献血実績の評価について
  2. 2.「献血推進2020」の評価について
  3. 3.その他

配布資料

資料ページをご参照ください。

議事

 

○菅原課長補佐 それでは、少し定刻を過ぎましたが、ただいまより薬事・食品衛生審議会薬事分科会血液事業部会令和2年度第1回献血推進調査会のWeb会議を開催します。本日の会議は公開で行いますが、カメラ撮りは議事に入るまでとさせていただきます。マスコミの関係者の方々におかれましては、御理解と御協力のほどよろしくお願いいたします。

 本日は、お忙しい中、御参集いただき誠にありがとうございます。この度、新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点からWebでの審議とさせていただきます。本日の調査会ですが、衛藤座長が欠席ですので、座長代理の田中純子委員に議事をお願いしています。まだ花井委員が応答がないこと、松本委員、佐々木委員がまだ入っていませんが、定足数は満たしていますので続けさせていただきます。

 今般、委員の交代がありました。宮川政昭委員及び近藤翔太郎委員が新たに就任されていますので、御紹介させていただきます。まず宮川委員、お願いいたします。

○宮川委員 日本医師会の宮川でございます。よろしくお願い申し上げます。

○菅原課長補佐 ありがとうございます。近藤翔太郎委員、お願いいたします。

○近藤委員 全国学生献血推進実行委員会の全国委員長の近藤翔太郎です。よろしくお願いいたします。

○菅原課長補佐 ありがとうございました。なお、薬事・食品衛生審議会血液事業部会委員及び献血推進調査会委員であった大平勝美委員ですが、6月21日に御逝去されましたことを御報告します。大平委員におかれましては、平成14年度の血液事業部会から委員として、また当献血推進調査会では平成22年の第1回から委員として、ときには厳しい意見を頂くなど、血液事業並びに献血推進について多大なる御尽力を賜りました。心より御冥福をお祈りします。

 また、本日は日本赤十字社血液事業本部より、松田経営企画部次長、鹿野経営企画部献血推進課長に御出席いただいています。

 次に、全ての委員の皆様より、薬事分科会規程第11条に適合している旨を御申告いただいておりますので、御報告させていただきます。委員の皆様には、会議開催の都度、署名を御提出いただいており、御負担をお掛けしておりますが、引き続き御理解、御協力を賜りますよう何とぞよろしくお願い申し上げます。

 議事に入るまでに、会場にお越しいただいている委員の皆様におかれましては、本日の資料の御確認をお願いします。タブレット上に①議事次第から参考資料までのPDFファイルが表示されているか御確認をお願いいたします。ファイルが表示されていない場合や不足がある場合は、近くの職員にお声掛けください。タブレットの使用については、お手元のペーパーレス審議会タブレット操作説明書を御覧いただき、御不明な点等がありましたら、事務局までお声掛けください。また、本日の調査会に際し、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、説明者においてマスクを着用したまま説明させていただく場合がありますので、御了承いただければと存じます。

 なお、事務局の異動がありましたので、御報告します。血液対策課長、中谷祐貴子の異動がありましたので御紹介します。

○中谷課長 血液対策課長の中谷です。よろしくお願いいたします。

○菅原課長補佐 間もなく議事に入りますので、カメラの頭撮りはここまでとさせていただきます。それでは、以降の進行を田中座長代理にお願いいたします。

○田中()座長代理 皆さん、こんにちは。本日は衛藤座長が御欠席ということですので、代理で務めさせていただきます、広島大学の田中です。どうぞよろしくお願いします。

 まず、最初に事務局から御報告がありました大平委員が御逝去された件ですが、大平委員は当調査会においても献血事業の在り方について提言されるなど、長きにわたりまして献血推進について多大なる貢献をされてきていました。ここで故人をしのびまして、皆様と黙祷をささげたいと思います。

○菅原課長補佐 それでは皆様、大平委員の御冥福をお祈りし、黙祷をささげます。会場の方は誠に恐縮ですが、御起立をお願いいたします。黙祷。

(黙祷)

○菅原課長補佐 黙祷を終わります。ありがとうございました。会場の方は御着席ください。

○田中()座長代理 それでは事務局から、審議の進行方法の御説明をお願いいたします。

○菅原課長補佐 本日はWebでの審議のため、対面での進行と一部異なる部分がありますので、審議の進行方法について御説明します。審議中に御意見、御質問をされたい委員におかれましては、まず御自身のお名前と発言したい旨を御発言いただきますようよろしくお願いいたします。その後、座長から順に発言者を御指名いたします。発言いただく際は、マイクがミュートになっていないことを御確認の上、御発言いただければと存じます。またノイズを減らすため、御発言が終わりましたら、マイクをミュートにしていただけますようお願い申し上げます。なお、発言者が多くなり音声のみでの判別が難しくなるほど混雑した場合は、一度皆様の発言を控えていただき、発言した委員につきましては恐縮ですが、チャットにその旨のメッセージを記入していただくよう事務局又は座長からお願いする場合もあります。その場合には、記入されたメッセージに応じて座長より発言者を御指名いただきます。以上です。

○田中()座長代理 ただいまの説明について、御意見や御質問があればお願いします。コロナ時で、平時とは違う会議体になっていますが、発言の仕方はお分かりになったでしょうか。よろしいですか。

 それでは、議事に入りたいと思います。では、議題1の令和元年度の献血実績の評価についてです。資料を御覧ください。資料1-1について、日本赤十字社から。また、資料1-2、1-3については事務局から続けて説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

○日本赤十字社血液事業部(鹿野) 今、御紹介に預かりました日本赤十字社の鹿野と申します。資料の説明については、私からさせていただきたいと思います。その前に大平委員におかれましては、血液事業に際して、御指導をいただき推進強化に努めてまいりました。この場をお借りして、日本赤十字社代表として御冥福をお祈りしたいと思います。

 それでは、資料№1-1の御説明をさせていただきたいと思います。2ページ目を御覧ください。1は製造実績、2は供給実績、3は献血実績、4は献血血液確保に係る取組について、5は新型コロナウイルス感染症に伴う対策について、6はまとめとなっております。順を追って御説明をさせていただきたいと思います。

 次に3ページ目を御覧ください。1の製造実績です。左から種別、赤血球、血漿、血小板製剤です。次に製造計画・製造見込み、さらに実績の状況になっています。

 赤血球製剤については、製造計画・見込みについて51万Lに対して、実績は51.4万L。血漿製剤については、26万Lの見込みに対して、25.5万L。血小板製剤については、17万Lに対して、17.1万Lといった状況になっており、計画どおり製造ができている状況になっています。

 また、右側の原料血漿の確保に関する目標に対しては、昨年度112万Lに対して、右側の実績114.4万Lといった状況になっています。

 次に2の供給実績です。供給全体については、前年度と比較して0.8%増加の1,747.7万本といった状況になっています。また、赤血球製剤については0.8%増加の640.3万本。血漿製剤においては1.4%減の214.8万本。血小板製剤については、1.3%増加の892.6万本という結果になっています。

 次に4ページ目を御覧ください。こちらは赤血球製剤の在庫推移です。昨年度の4月1日から3月31日までの推移をグラフでお示ししたものとなります。昨年度は、赤の折れ線グラフです。オレンジの折れ線グラフは平成29年度、緑の折れ線グラフは平成30年度という状況になっています。右側の2月の下旬から3月を御覧いただきたいと思いますが、今年度に入りまして、やはり新型コロナウイルス感染症に伴い2月の後半から在庫が減少している状況があり、ホームページや各報道関係の協力を仰ぎながら、献血血液の確保にまいり在庫の推移は一時的に増加している状況になっています。

 次に5ページ目を御覧ください。3の献血実績です。総献血者数は昨年度と平成30年度を比較して、19544人の増加、4.0%増の4926,000人の献血に御協力を頂いています。また下段の表にあるとおり、種別別では全血採血、血漿成分採血、血小板成分採血の順です。全血採血については目標133万Lに対して、右側の実績が133万L。血漿成分採血については、49万Lに対して50万L。血小板成分採血については、目標31万Lに対して31万L。ほぼ目標を達成できている状況になっています。

 次に6ページ目を御覧ください。年代別の献血者状況です。左側の表が10代で16歳~19歳までを一昨年度と比較した状況になっています。各歳ごとに見ていただくと、19歳の所だけは一昨年度と比較すると若干増加している状況です。10代の献血者については、対前年度で323人の減少(0.1)とほぼ横ばいの状況です。また、右側については20代以上の献血者の状況です。各年代とも増加している状況になっています。

 次に7ページ目を御覧ください。こちらは延べ献血者数の年代別の推移になります。縦の棒グラフについては、総献血者数。折れ線グラフについては、年代です。縦軸が献血者数、横軸が年度をお示ししたものです。平成9年度から一昨年の令和元年度までの状況です。一番右側の一昨年の令和元年度については、特に10代の赤の折れ線グラフを見ていただきたいと思います。265,798人の御協力があった状況になっています。全体の約5.4%を占めている状況になっています。

 次に8ページ目を御覧ください。こちらが年齢別献血可能人口と献血率をお示ししたグラフとなっています。棒グラフについては献血可能人口、折れ線グラフについては献血率をお示ししています。御覧いただいたように、18歳については8.1%、19歳については7.5%、そこから24歳まではある程度減少傾向にありますが、24歳以降、35歳ぐらいまでは横ばいの推移、その後50代はかなり献血率が高い状況になっています。

 次に9ページ目を御覧ください。こちらは初回献血者数です。こちらも縦軸が献血者数、横軸については年度という状況です。棒グラフが総献血者数、折れ線グラフが年代別の推移といった状況になります。特に赤の折れ線グラフ、10代においては一番高い状況で、右側の令和元年を見ていただくと10代で135,405人。一昨年と比較すると、約4%の減少がありますが、初回献血者については10代が全体の40.5%を占める非常に高い状況になっています。

 次に10ページ目を御覧ください。こちらは都道府県別の10代の献血者数です。各都道府県別の推移をお示ししていますが、①の計画数、②の献血者数、③は平成30年度の実績、④は達成率、⑤前年度対比という状況です。こちらの計画については、各都道府県血液センター又は都道府県と協議を進め、ある程度10代の目標値を掲げながら取り組んでいる状況になっています。右の下段を御覧ください。一昨年の平成30年と昨年の令和元年度を比較しますと-323名となっています。

 次に11ページ目を御覧ください。こちらは20代の状況です。右下段の平成30年度と令和元年度の比較ですが、+11,728人となっています。

 次に12ページ目を御覧ください。こちらが30代の状況で、30代についても右下段を御覧いただくと、+9,588人となっています。

 次に13ページ目を御覧ください。4の献血血液確保に係る取組について、御説明をさせていただきます。()広報資材の作成として、①高校生や大学生をはじめ若年層の受け入れやすい内容の情報誌「愛のかたち献血」・「みんなの献血ナビ」ということで、昨年度作成させていただいています。また、②の献血啓発用のポスターや「はたちの献血」キャンペーンのポスターを作成しています。

 ()の映像素材の作成については、テレビ、ラジオのCM。さらにはYouTuberとコラボした映像を流すなど、若年層受けのいいものを作成して展開をしている状況です。

 ()の若年層に対する働きかけについては、①年代別献血目標人数の設定ということで、10代~30代まで、先ほど御説明したとおり都道府県と協議をしながら目標値を設定して、取り組んでいる状況です。

 ②学校献血の機会を拡大し、若年層献血血液の確保の強化。こちらについても学校献血を実施し、展開をしている状況です。

 ③献血セミナーの実施。こちらについても目標値を掲げながら、実施をしている状況です。

 次に14ページ目を御覧ください。()のその他の普及啓発として、献血つながりプロジェクト「みんなの献血」を展開しています。①~⑦までの状況で進めていますが、こちらについては後ほど大きな考え方を御説明させていただきたいと思いますので、割愛させていただきます。

 次に15ページ目を御覧ください。こちらについては各種広報資材を展開している上で、先ほども御説明しましたポスターを作成しています。左から「みんなの献血」、中央部が「はたちの献血」、右側がアニメとコラボをして広報資材を作成しています。

 次に16ページ目を御覧ください。こちらは先ほどの「みんなの献血」の展開ですが、令和元年、昨年の6月から「みんなの献血」を展開しています。中央部の枠にあるとおり、プロジェクトの主たる対象については、10代~30代の若年層。プロジェクトの狙いとしては、18歳・19歳の初回献血者の増加。18歳・19歳の2回目の再来の促進。3つ目としては、20代、30代の献血経験者の再来の促進といった状況で、先ほども御説明しましたが、10代~30代までの献血者数は平成30年度と比較して、2993人の増加という結果になっています。

 次に17ページ目を御覧ください。こちらが「みんなの献血」の概要です。大きく3つのプロジェクトを展開している状況です。1つ目は「イベントでつながる!」、2つ目は「学校でつながる!」、3つ目は「絵本でつながる!」といった状況で、3つの大きな展開をして若年層含め強化を図っているといった状況です。また今年度については、新型コロナウイルス感染症に伴い、この3つのプロジェクトについては、現在、進行できていない状況になっています。

 次に18ページ目を御覧ください。5の新型コロナウイルス感染症に伴う対応についてです。1つ目は、テレワークの推奨やオンライン授業が、現在、続いている状況です。さらにはイベントの中止によって、移動採血による献血実施を予定していた会場が中止になっている状況が今も続いております。そのため、必要血液の確保に向けた対応としては、献血会場等での献血環境の保持又は周知、中止会場の振替実施及び献血ルームへの誘導をしています。また「ラブラッド」を通じて、献血の予約の促進強化。ホームベージ又はマスコミメディア等を活用した献血の呼びかけ、行政機関及び関係団体と連携しながら献血会場の設置又は強化に当たっています。また、献血会場においても掲示物を展開して、献血会場入場時のお願い又は献血辞退の条件などを事前に見える所に貼って、献血者に促しております。

 次に19ページ目を御覧ください。こちらは1つの参考例ですが、移動献血車における感染症の対策として、ビニールシートやアクリル板を設置して、感染対策に取り組んでいる状況です。

 次に20ページ目を御覧ください。最後のまとめになります。総献血者数は、19544人増(4.0)の約4926,000人の協力が得られています。また、輸血用血液製剤又は原料血漿においても滞りなく供給ができた状況になっています。2つ目の輸血用血液製剤の総供給本数については、一昨年と比較して0.8%増加の1,747.7万本。原料血漿の確保量は、15.2%増の114.4万Lといった状況でした。10代の献血者については、前年度と比較して延べで323名減少しています。さらに初回献血者は5,621人減少(-4%)という状況です。10代の献血者については、献血Web会員「ラブラッド」、またはYouTubeやSNSを展開しながら、初回献血の促進又は献血への理解を促す策を講じながら、2回目以降の献血につながる積極的な取組を進めています。

 さらに20代、30代の献血者については、18歳、19歳をピークに30代半ばまで減少する傾向がありますので、献血の予約を促進することで待ち時間を解消する、更には利便性を高め献血に御協力をいただける機会を増加させるということを図っています。

 中長期的な需要予測に伴い安定的な献血血液の確保に向けて、ラブラッド等を活用し継続的な献血血液の確保の強化を図り、特に若年層の献血満足度の向上に努め、献血の継続的な御協力を頂けるように誘導している状況です。また、新しい生活様式を踏まえて、献血推進の在り方の検討を進めており、現在では先ほど御説明したとおり、献血の入口に体温測定又は消毒、マスクの着用を促すなど対策の強化を図り、更にはホームページ、各種メディア等で献血会場の混雑回避のために献血の予約を呼びかけている状況です。

 最後になりますが、小学生から大学生の啓発、献血セミナーを含めまして、今、オンライン授業がどんどん進んでいる状況がありますので、インターネットを活用してオンラインでの実施を取り入れながら、厚生労働省又は国、行政と連携を密にしながら積極的に展開をしていきたいと考えています。説明は以上です。

○田中()座長代理 ありがとうございました。献血推進の取組と実績について、日赤のほうから報告していただきました。続いて献血の推進について、菅原課長補佐から資料1-2と1-3の説明をお願いします。

○菅原課長補佐 まず資料1-2を御説明いたします。ただいま、日本赤十字社様の取組を御報告いただいたところです。資料1-2では、私ども厚生労働省の取組について御紹介させていただきます。血液法では国の役割として献血指導の教育、普及啓発がうたわれております。これを行うために限りある予算の中で、このようなところを随時実施しています。

 まず1の「普及啓発」で、()「若年層に対する普及啓発」です。①の中学生への普及啓発については、血液の重要性や必要性を理解してもらうためにポスターを作成し、全国の中学校に配布しております。配布枚数は資料の記載のとおりです。なお、今年度においても同様に実施する予定です。昨年度分はちょっと枚数が減少しておりますけれども、こちらは文科省の要請で教育現場における働き方改革の一環ということで、文科省からいただいた教育機関のデータを基に、私どもから各教育機関に必要部数について、枚数の希望調査を行ったためです。

 次に高校生への普及啓発です。高校での授業で使用していただきたいということで、副読本として「けんけつHOP STEP JUMP」を作成し、全国の高校2年生の生徒及び教員の分を、記載のとおりの学校数にそれぞれ配布しております。これについても、今年度も同様に実施していく予定です。また、学校における献血にふれ合う機会の受入れの推進として、高校などにおいて学校献血や献血セミナーを積極的に受け入れていただくため、文部科学省に協力を要請しております。具体的には私ども厚生労働省が文科省に協力を要請し、文科省からも協力依頼の文章を、例えば県の教育委員会などに発送しております。

 大学生等への普及啓発は、平成30年度からの取組として、大学生に対してもポスターを作成して配布しました。今年度も引き続き実施する予定です。

 10代、20代の若年層を対象とした普及啓発に関しては、主に「はたちの献血」キャンペーンを1月から2月に毎年実施しており、こちらのキャンペーのポスターを作成・配布しております。こちらも部数は記載のとおりです。

 その他の普及啓発として「愛の血液助け合い運動」を、毎年7月に実施しております。こちらについても啓発用のポスターを作成し、都道府県等に配布しています。また「愛の血液助け合い運動」の一環として、毎年、献血運動推進全国大会を開催しております。今年度は6月に北海道で開催する予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、残念ながら中止とさせていただきました。あとは政府広報を活用した普及啓発ということで、政府広報オンラインという政府の全体的な広報のホームページで普及啓発を行うほか、ラジオ、テレビ、インターネットテキスト広告など、あるいは私ども厚生労働省の広報誌、厚生労働省のアカウントのTwitterFacebookなどで献血の普及啓発を行ってきたところです。

 次に、2の「若年層の献血者数の増加に向けた取組」です。こちらについては先ほどから日本赤十字社様から説明していただきましたとおり、都道府県別に10代、20代、30代の献血者数の目標を立てて、進捗管理を行ってきました。なお、下に参考として、総献血者数に占める年代別献血者数の割合の表を用意しております。例えば、一番上が昭和60年です。横に年代別のそれぞれの割合を記載しております。このときは20代の方が30.3%ということで、一番多く献血に御協力を頂いていました。平成10年頃までは20代の方々が、その年において一番多く献血に協力いただいていました。

 これが平成15年、20年になると40代に移ってきました。それが平成30年度になりますと、50代、60代に移ってきています。将来的に更に年が進めば50代、60代の方々が、今度は献血ができなくなってくる世代に入ってきますので、その分、ほかの年代の方で頑張って献血に御協力いただきたいということです。このように年代で献血者数にばらつきがありますと、輸血用血液製剤の安定的な供給に支障が出てきますので、この数字をなるべく均一にするような取組が必要ではないかと考えております。資料1-2の説明は以上です。

 続いて資料1-3に移ります。令和元年度の献血実績の評価です。詳細については、先ほど日本赤十字社様から御説明いただきました。はじめの2項目は、輸血用血液製剤の供給に関するものです。まず最初に必要な血液を確保し、安定的に供給することができた旨をお示ししているところです。献血者数については前年度より約19万人増の492.6万人、献血率5.8%と、昨年よりも上昇しました。輸血用血液製剤の供給数は昨年より微増、原料血漿の国内製造販売業者への配分量については、免疫グロブリン製剤などの供給量の増加に伴い、対前年度より増加したことから、結果的に献血者数も増加したものと考えております。

 3つ目の項目として、10代につきましては献血者数、献血とも前年度とほぼ同程度です。こちらはひとえに日本赤十字社様をはじめ、都道府県自治体の方々、ボランティアの方々、関係する方々の御努力の賜物と思っております。昨年度から行っている年代別の献血者数の目標を設定し、更にそれを進捗管理していくような取組と、学校献血推進を行ったためと思われます。これについては今後とも重点的に考えている次第です。

 このような令和元年度の実績や取組を踏まえ、令和3年度の献血推進計画を策定するに当たり、その方向性について案を記載したのが下の部分です。まず、10代に関しては引き続き献血推進普及を通じて、初回献血を行ってもらう取組を推進していく必要があると考えております。先ほどの日赤様の資料1-1にありましたとおり、献血率で言いますと18歳、19歳で一度ピークがきます。その後35歳ぐらいにかけて、だんだん献血率が下がってきます。つまり、一度献血した方が献血をしなくなってくる傾向があるということです。

 これらの傾向を踏まえ、これから令和3年度の献血推進計画を策定するに当たっては、若い時期における献血の経験がその後の献血の動機付けになるというのが、過去のアンケート結果にもあります。そこで、まずは10代に献血を経験してもらうこと、併せて初めて経験した後から時間を置かずに、継続的に献血に御協力いただく取組が必要だろうと考えています。

 また18歳、19歳で一度多くの方々に献血に御協力いただくわけですが、その後35歳ぐらいにかけて、継続して献血に御協力いただく方が減っていくことが、グラフ上はっきり見て取れます。一度献血を経験した方が20代、30代にかけて継続して献血に御協力いただくための取組、例えば20代、30代が献血しやすくなるような環境整備等、献血に御協力しようと考えている方々に、何かできないかということを考えています。その旨を献血推進計画に記載していきたいと考えております。資料1-3については以上です。

○田中()座長代理 厚労省からも献血推進の取組等について御説明を頂きました。ただいまの日赤及び厚労省からの説明について、御意見や御質問などがあればお願いしたいと思います。御意見のある方は是非、声をお願いします。

○海老名委員 栃木県の海老名です。御報告、ありがとうございました。全国衛生部長会という、都道府県の衛生主管部局を代表する立場で参加させていただいております。報告内容に意見をというわけではないのですけれども、要望を1点させていただきたいと思います。

 実数のデータをお示しいただいているのですけれども、都道府県ごとに年齢ごとの人口構成に差がありますので、年齢人口当たりのデータもあると、好事例をお持ちの都道府県が見える化できるのではないかと感じております。試しに資料1-1の10ページのデータを参考に、1519歳人口を使って計算してみました。本県では1619歳の献血者数が年齢人口当たりでも恐らくトップクラスのようです。おおむね10人に1人ぐらいに御協力いただいているのではないかと思います。全国では20人に1人ぐらいになるのではないかと思います。

 本県が多い理由は、血液センターや学校関係者の御尽力による高校献血の取組が極めて大きいところです。一方で、高校卒業後に栃木県から県外に進学などされる方が多いので、20歳代にその流れがつながらないという課題意識を持っています。地元の学生献血推進連盟の御協力もいただいて、大学生や若者に呼び掛けを行っていますけれども、他の都道府県で、例えば20歳代で好事例があれば、本県としても更に推進が図れると考えています。都道府県としては地元の血液センターなどと協力しながら、若い方の献血推進に引き続き取り組んでいきたいと思っています。是非、事務局の日本赤十字社さんにおかれましては、資料作成の際に年齢人口当たりのデータなどもお示しいただいて、各自治体が参考になるように好事例の都道府県が見える化できるような工夫をしていただければと思いますので、要望させていただきます。よろしくお願いします。

○田中()座長代理 日赤さん、どうですか。

○日本赤十字社血液事業部(鹿野) 御意見、ありがとうございます。次回はそのようにさせていただきたいと思います。栃木県におかれましては高校献血が、10代の献血を強化いただいているという実績がありますので、やはり20代が県外に行ってしまうというところは、かなり悩ましい状況もあるかと思います。しっかり人口構成も見える化させていただきながら、資料をお出ししたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

○田中()座長代理 そうですね。日赤さんの研究班のほうでもいろいろと、人口10万人当たりの献血率の検討はされているところです。本委員会においてもそういうデータを提示することで、オーバーオールの日本の献血の実績だけではなく、県ごとの取組などが見えてくるのではないかという御意見です。次回からはそういうデータもお示しできれば良い取組の例の提示や、献血数の高い所はどうしてかなどという意見も出るかと思います。次回以降にお願いしたいと思います。よろしいですか。

○海老名委員 ありがとうございました。

○田中()座長代理 他にいかがでしょうか。日赤のほうから、10代の献血者数は横ばいで、20代、30代がちょっと増えたという話がありました。複数回献血をする取組などを行ったということでした。今回、具体的な取組が行われて効果が出たという評価だと思うのです。私の質問は、どういった取組をされたのか、簡単に教えていただければと思います。皆さんも多分、そう思っていらっしゃると思います。

○日本赤十字社血液事業部(鹿野) 御意見、ありがとうございます。先ほど御説明させていただいたとおり、昨年6月から「みんなの献血」プロジェクトを展開して、大学も含めて、強化させていただいているという状況が、この実績につながっているのかなと思います。

○田中()座長代理 強化というのは、そこにパンフレットを配るとか、献血に来てくださいという呼び掛けをするとかですか。

○日本赤十字社血液事業部(鹿野) はい。先ほど1314ページにてご説明させていただいた通り展開しているということです。

○田中()座長代理 そういうことで上がったというように評価されているのですか。

○日本赤十字社血液事業部(鹿野) 「みんなの献血」プロジェクトを展開しておりますので、その結果が出たのかというように思っております。

○田中()座長代理 日赤さんのデータ及び厚労省からの取組データについて、委員の方、ほかに御意見はありませんか。

○喜多村委員 喜多村です。事務局の説明の中にありましたけれども、資料1-2の2ページの(参考)の延べ献血者数に占める割合についてです。これは昭和60年度からの推移を、年代別に見ていらっしゃいます。これを見ますと、昔は若い年代層が多くて、それがだんだん移ってきていますよね。これはそういうことを意味しているのですか。これをどう見るかというところです。

 これは先ほどの海老名委員の御指摘とも関係すると思っています。昔は若年層の方々がたくさん献血していらっしゃったのが、だんだん年代が後ろにずれていっている。初回に献血をされた方というのは、割とリピートでしてくださる傾向なのかなというように、私はこの資料を見ました。海老名委員が指摘されたように、栃木県は好事例で、10人に1人ぐらいが高校生のときに献血してくれるのですが、その後続かないと。その理由は何かということを考える参考になるかなと思います。自治体を出てしまうと献血が続かない、それはどうしてなのかとか、そういうことなのです。昔の方々というのは、昭和60年だと全国的に20代で3割ぐらいの方が献血されているように見えます。それが暦年が経過するに連れて、だんだんその方たちが献血に寄与しているのかなというようにこの資料を見ているのです。それで間違ってないでしょうか。

○田中()座長代理 厚労省担当から、答えられますか。

○菅原課長補佐 先生に確認します。最初の昭和60年の世代のほうが、だんだん移ってくるという理解でよろしいですか。それで間違いないかということですよね。

○田中()座長代理 すなわち、昭和60年に20代というのは、30年たちますと50代、60代なりますよね。ですからコホート効果という意味で、特に献血に対して非常に熱心な集団がこの出生世代にあるように見えるという理解ですよね。

○喜多村委員 そうです。

○菅原課長補佐 はい、そうです。

○田中()座長代理 喜多村委員、そういうコホート効果という意味です。

○喜多村委員 私が指摘しているのは、そういうコホート効果があるとすれば、昔と今とでどこが違うのか。そのコホート集団にみられる効果(すなわち献血に寄与し続けるという行動)を利用するためには、どういう取組がいいのか……ヒントになるのではないかと思ったのです。

○田中()座長代理 このコホート、この出生世代の集団がなぜこんなに献血をしていただけるのかということについては、これまでも議論がありました。教育の効果であるとか、戦争体験とか、10代、20代での経験なのかということも、いろいろ検討されていますけれども、明確にこれが効果的な取組であったというものが明らかになっていないために、現在のほかの献血者に対して効果的な施策を打てないということにもつながっています。しかし、ある程度は検討されていると思います。日赤さんや厚労の方で、そういう検討の結果で少しでも分かったことがあれば、御意見を頂ければと思います。

○日本赤十字社血液事業本部(松田) 血液事業部経営企画部の松田と申します。よろしくお願いいたします。今の御質問ですけれども、現在を見ますと、30代から、今はもう10年たっていますので、50代、60代の献血が上がっているというところは、今回の資料を見てもお分かりだと思います。我々としてはこの方々の意識というものを、どう献血につなげるのかというところで、先ほど、鹿野のほうからも話がありました国の方針にもありますけれど若い方のきっかけづくりというところに焦点を当てているつもりですが、なかなか実っていないというのが現実です。

 やはり、ゆとり世代と昭和の時代の助け合いといったところが、考え方も違うものですから、10代、20代の前半の高校・大学の献血世代においては、前回のプロジェクトもそうですが、今回のプロジェクトで成果が若干でも上がっているのかなと、私たちは推測しているところです。ただ、実際にこれから上がっていくかというところは未知数ではあります。少なからず10代の壁は、以前の低いところからは上がっておりますので、今後は当然20代、30代をどうクリアしていくかというところになると思います。

○中谷課長 質問です。資料1-1の8ページに、年齢別の献血率が出ております。今、多い50代辺りの方は8%ですが、例えばこのグラフ自体を年次推移で見ていくと、今の50代前後の集団は、若い頃から8%をずっと維持しているということになるのでしょうか。

○田中()座長代理 日赤さん、どうぞ。

○日本赤十字社血液事業本部(松田) 今、課長がおっしゃったとおり、人口の割合で山がずれていくというところで、この年代が過去から見たとしても高い水準を期しているところです。

○中谷課長 ありがとうございます。特にここがいわゆる団塊ジュニアの世代でもあるので、このパーセント以上に全献血者に対する割合はすごく効いているのです。やはりここのところにどうしてうまく介入できたかという分析は、非常に重要ではないかという貴重な御意見をありがとうございました。

○田中()座長代理 ほかにありますか。

○田中()委員 田中です。御説明ありがとうございました。データも年代別に丁寧に出していただいて参考になります。今回、日赤が実施された「つながりプロジェクト」は大変意味があり、新しいチャレンジで良かったですし、実際に献血する人が2万人も増えました。同時に、こちらの「みんなの献血」は、1030代という割と幅広い層を対象にしているため、親世代がいて、10代もいるという形隣、今後に向けては検証しづらい面もあるのかと想像します。今回の内容の中で1819歳が増えていないとすると、全体の中で20代や30代がこのプロジェクトにおいて増えたのか。これを持続性のあるプロジェクトとして費用対効果が見られるような広報活動にしていく対策をさらに考えられないかと思いました。この中で得られた知見を、さらにポイント的に頂けたらと願い、質問させていただきます。よろしくお願いします。

○田中()座長代理 日赤さん、いかがですか。

○日本赤十字社血液事業本部(松田) 御質問ありがとうございます。知見というのはすごく難しい部分がありますが、実際にはその前に「LOVE in Action」ということで実施をさせていただきました。それに代わって、今回は「つながり」ということをテーマに行っている中で、特に10代、20代前半、つまり学生の時代までは効果が出ているということが、言えるかと思います。

 やはりポイントは、先生もお分かりだと思いますが、20代後半から30代は人口も少なく、いかに献血の御協力を頂く手立てをするかというのが、正直言って今も模索しているところです。ただ、今の若い世代もそうですけれども、SNS等々で興味をそそると言いますか、それこそ先ほどの10代のきっかけのように。30代の場合はゆとり世代の方々だったわけで、逆にあのときは高校献血が低迷していた時期だったと思います。国や私どもの調査でも、学生時代に献血に御協力いただいている方々というのは、継続性があると言われています。そういったところの違いとしてある可能性がありますので、掘り下げて、私どもはも対策を講じていければと考えています。

○田中()委員 ツールやイベントは、SNS等でもかなり目にしましたので、インパクトがあるプロジェクトだと思いました。御説明いただいたことにプラスして、現在は小学生の頃から情報が受けられるので、継続的に年代を追ってアプローチしていけるような対応もあるとよいかと思いましたしコミュニケーションの設計として研究したいと思います。今の御説明で実感するところがありました。どうもありがとうございました。

○田中()座長代理 もうお一方ぐらい御意見がありましたらどうぞ。

○石田委員 石田です。資料1-1の10ページで、先ほど海老名先生が話された点です。前年比が都道府県別でかなり差があるように思います。都道府県によって差があるのは、人口の変化の問題だけではないかと思うのです。この辺りについて、どのような原因があると考えておられるのか、教えていただければと思います。

 それから、もう1点質問させてください。今年度はコロナ禍でいろいろな活動が難しいと、先ほどからお話いただいておりますけれども、実際にポスターを貼ったり、「けんけつHOP STEP JUMP」を配布したりということが、生きていないのではないかと思うのです。その現状がどうなのかということを教えていただきたいのです。今後もコロナ禍が続く可能性がありますので、現在のポスターや副読本の配布、あるいは先ほどの「つながるみんなの献血」は、今後しばらく継続できない可能性もあると思うのです。この辺の現状について、少し詳しく教えていただければと思います。よろしくお願いします。

○田中()座長代理 1つは、前年度比に県別の相違があることについて、人口等を考慮したものはいかがかという御意見ですね。2つ目は、コロナ禍において今年行って効果的だったキャンペーンを、来年度の計画にどのように効果的に入れていくかと。この2点ですね。日赤のほうからお願いします。

○日本赤十字社血液事業部(鹿野) 御意見ありがとうございます。まず人口の状況については、おっしゃるとおりだと思っております。ただ各都道府県も、高い目標を掲げながら取り組んでいただいている県もありますし、前年度対比で見ると、若干減少してしまうというのは、やはり人口の問題も出てくるのではないかと考えております。

 2つ目はコロナ禍での対応ということで、ポスターなどを現場でも配布しているという状況があります。今後、プロジェクトにおいてもオンライン又はWeb上でYouTubeを使いながら、新たな展開ができないかということで、今、模索している状況です。学生については、特にオンライン授業が推奨されているといった状況もありますので、学生や若い方に好評のYouTubeやSNSを活用して、いかに取り組んでいくかというところを考えているという状況です。

○田中()座長代理 石田委員、よろしいでしょうか。

○石田委員 どうもありがとうございました。

○田中()座長代理 海老名委員の御意見も同様だと思うのですが、人口比を含めた評価等の数値を次回から提出していただいて、効果測定のような感じで見ていただくということですね。アフターコロナ、ウィズコロナを含めた効果的な推進計画を、来年度に作っていただくということです。

 皆さん、御意見を頂きましてありがとうございます。コホート効果で特に献血者の高い集団があるというきっかけの解析は、日赤さんもまだ行っていらっしゃると考えております。それも含めてただいまの議論を踏まえて、来年度の献血推進計画案を作成し、次回の調査会に提出していただくように、事務局のほうにお願いしたいと思います。以上、どうもありがとうございました。

 では、次の議題です。「献血推進2020」の総括です。資料2について、事務局から説明をお願いしたいと思います。

○菅原課長補佐 それでは、資料2、「献血推進2020」の評価についてを御覧ください。「献血推進2020」については、血液の安定的確保のための献血活動の達成目標として、平成27年度から令和2年度までの6年間の中期目標として設定されたものです。大きく4つの目標を掲げております。表の項目に掲載されているとおりですが、1点目、1030代までの若年層の献血率について。2点目、安定的な集団献血の確保。3点目、複数回献血について。4点目、献血の周知度についてです。表のほうに評価結果を付けておりまして、それぞれ御説明いたします。まず、1点目の若年層の献血率については、こちらは各年代の献血者数と、献血可能人口の比率ですが、10代は平成28年度に一時減少したものの、その後、令和元年度まで上昇傾向にあり、特に令和元年度については、平成27年度の実績を上回っておりますけれども、残念ながら目標の献血率を下回る結果となってしまいました。また、20代については減少傾向が続き、こちらも目標とする献血率を下回る結果となりました。30代についても減少傾向が続き、目標の献血率を下回る結果となったものの、令和元年度については上昇の兆しが見られるような結果となっております。

 ただ一方、若い時期における初回の献血の経験が、その後の献血への動機付けとなることから、200mL献血も含め、可能な限り献血を経験していただくことが重要だと考えております。これまでも取り組んでまいりましたが、今後、少子高齢化による献血可能人口の減少を踏まえ、若年層の方々に継続的に献血を行っていただけるような取組が一層重要になってくることから、今後とも効果的な働き掛けを行うことが大切と考えております。

 2点目の集団献血、いわゆる企業献血については、昨年度は5万9,000社を超えたものの、惜しくも目標に達しておりません。こちらについても、引き続き企業団体献血の働き掛けを積極的に行っていく必要があるというように考えている次第です。

 3点目の複数回献血については、平成27年度以降減少傾向で、こちらも目標の複数回献血者数を下回る結果となってしまいました。ただ、令和元年度については、前年度を大きく上回る値となっております。引き続き継続的な献血を、特に若年層に働き掛けるなどの献血の継続、確保について取り組んでまいりたいと思います。

 最後、4点目、献血の周知度の上昇です。こちらは日本赤十字社が主催します献血セミナーの実施回数ですが、こちらについては、平成28年度に目標を達成しております。ただし、若年層への働き掛けという意味において大きな意味があります。そのため、今後とも全国的な取組を行っていくことが重要と考えている次第です。以上、「献血推進2020」における数値目標については、献血の周知度の上昇以外は達成が難しい状況になっております。ただ、献血者の中心が、先ほど申しましたように5060代でして、若年層の比率が低いという状況をこのままにした場合、1020年後の供給に支障を生じかねない危惧がありますことから、少子高齢化において献血の安定した供給体制を構築するため、これらの項目を達成することが重要であると考えております。そのため、次期中期計画においても、引き続き目標とすることを考えております。

 なお、次期中期計画においては、今回の「献血推進2020」が6年間だったものを、その前の「献血推進2014」が5年間であったことから、次期中期計画目標については、令和7年度までの5年間と考えております。また、目標とすべき数値については、社会情勢を踏まえて、必要であれば見直しも考えていきたいと考えております。説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。

○田中()座長代理 ただいまの説明について、御意見とか、御説明があればお願いしたいのです。今回の「献血推進2020」の評価結果は、令和元年度、周知度の上昇以外は、惜しくもというところもありますが、2014年度に掲げたときの目標を達成できなかったということです。献血は需要と供給の問題もありまして、2014年度にこれぐらい必要だという予測のもとに目的値を設定したもので、その後のいろいろな医療事情、侵襲性の少ない手術の普及であったり、ロボット手術(da Vinci)の普及でだったり、いろいろな仕組みが向上してきたことによって、当初の予定よりも需要が伸びていないということも考えられます。達成できなかったことは一概に、達成できないから残念だったということにはなっていないのではないかと思います。それも含めて、次の目標値についてはどのような観点が必要であるとか、そういう御意見等がありましたら、委員のほうからお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

○石田委員 石田ですが、発言してもよろしいでしょうか。

○田中()座長代理 お願いします。

○石田委員 献血の周知度の上昇ということですが、これは献血セミナーの実施回数を増加させるというのは目標というよりも、実際の献血率を上げるための手段という項目に考えられると思いますが、これを目標とすると、実際に献血セミナーの実施回数を増やすことが目的ではなくて献血率を上げることが目的だと考えられます。そうすると、実施回数は、すごく目標を超えて増えているのですが、実際の献血率の上昇につながっていないというように、一見この表を見ると見えてきます。献血の周知度の上昇という目標についてどのように評価したらいいか、もう一度その辺を詳しく御説明いただきたいと思います。お願いします。

○田中()座長代理 事務局からお願いでいいですか。

○菅原課長補佐 石田先生、ありがとうございます。確かに先生のおっしゃるとおり、なかなかダイレクトに結び付いてはいないと考えております。ただ、10代のほうの伸び率というか、それがだんだん上がっていく。要するに、今までの取組が定着していくことによって、それぞれ伸びていくのかなと。その伸びが鈍化、余り期待ほど伸びていないという状況ですが、ただ、こちらについても、やはり認知度というのは高めていく必要であることと考えておりますので、今後も何かしらの形で検討し、目標若しくはそういう形で考えていきたいと考えております。

○石田委員 周知度の上昇というのは、かなり労力や時間を要するものだと思われますけれども、これを増やすことが、果たして本当に効果があるのかということを何らかの形で評価する方法を、少し御検討いただいたらいいかと思いました。以上です。

○田中()座長代理 石田委員、どうもありがとうございます。長きにわたる課題ですが、この分野だけではなく、いろいろなイベントに対してどのような効果があるかという効果測定はとても難しくて、例えば、このような全国民に対する働き掛けが献血というものにどのように返ってくるか、何が効いたかというのを効果評価をするのは大変難しい問題だと感じています。先生がおっしゃるように献血セミナーが達成したからどうだ、達成しないからどうだというのが少しでも分かるような仕組み、あるいは献血を周知することが、三段論法でですね、献血を知っていれば献血に行く人が増えるというような。例えば、日赤に献血に行った人が窓口調査で、「なぜ来たのですか」というようなデータなどがあるといいのかと思います。「知っているから来た」と。知らない人は、そもそも来ないわけですから、そのようなものを用いて周知度の上昇を図る測定にすれば、1つの方策かなとも考えますけれども、ほかの委員の方、日赤のほうでも御意見とかありましたらお願いします。

○日本赤十字社血液事業本部(松田) 血液事業部の松田でございます。先生、ありがとうございます。日赤のほうからも回数ということもそうですが、やはりセミナーの対象者、献血人口も減少していく中で、小学校、中学校、幼児のときから献血という言葉に慣れていただくという目的もありまして、この回数というのも、高校、大学とかのセミナーということだけではなく、やはり小学校、中学校等という所でも実施させていただいて、そして、献血の可能な年齢になった際には、「是非、献血を」というような取り組みをしているところですので、セミナーということにおいては、ある意味、周知という部分もあるのですが、我々としては今後の献血人口を増やす1つのきっかけとして取り進められればなと考えているところです。以上です。

○田中()座長代理 ありがとうございます。石田委員、いかがでしょうか。

○佐々木委員 すみません、佐々木です。よろしいでしょうか。

○田中()座長代理 佐々木委員、どうぞ。

○佐々木委員 この前のところでも質問したいと思ったのですが、いろいろ周知をして、それがどれぐらい効果があるかということを、どういう周知の仕方が一番効果があるかという、この周知の仕方に重点を置くべきというところを考えていかなければいけないと思います。そのためには、献血に実際にいらした方に、「あなたはどういうことで献血について知りましたか」とか、「どうして献血に今回来ていただけたのですか」といったような質問を行ってデータを集められるといいと思いますが、そういうことは実際に献血の現場で可能なのかどうかということをお聞きしたいのですけれども。

○田中()座長代理 佐々木委員、ありがとうございます。これまで幾つかの調査で、献血に来たきっかけとかを調べた幾つかの研究とかはあると思いますけれども、日赤さんのほうで広くそういうことを集められた御経験とか、そういう仕組みになっているかどうかということについては御意見とかありますでしょうか。

○日本赤十字社血液事業本部(松田) 経営企画の松田でございます。御意見ありがとうございます。この意識については、数年前に国も調査をしていただいているところですが、きっかけというところは、やはり自発的というのが当然多いのですが、そのほかに知人、友人、家族といった方々から誘われて、見ていたからというようなことが一番多いところで、あとはテレビCMとか、あるいは何かもらえるとかというような順番になっていると思います。我々としても、定期的に国と連携をして、こういった意識調査もまた今後継続できればと思うところです。以上です。

○田中()座長代理 ありがとうございます。佐々木委員、いかがですか。よろしいでしょうか。引き続き、今、日赤さんがお答えになられましたように、どういうきっかけで献血に来られているのかという、日赤さんのほうは献血に来た人を対象にされているわけですから、来た理由を聞いていただくと。一方で、国のほうで来ていない人がなぜ行かないのかということを併せながらどういう指標が適切なのかという、佐々木委員がおっしゃるような何が効果的なのかという指標を出していく必要があるかなと思います。ありがとうございます。村井委員、御意見ですか。

○村井委員 よろしいですか。私から献血セミナーのことです。先ほど小学校から中学校、高等学校でも実施しているというお話があったかと思いますが、では実際、小学校や中学校でどの程度の回数行っているのか。あるいは地域性があるのか。先ほど海老名委員から、栃木県は献血セミナーの実施が大変多い、なおかつ献血数が多いという話がありましたが、そのようなことがあれば、確かに献血セミナーの効果は大きく、それが反映されているのだなということが分かります。より献血セミナーの効果というものを検証するのであればもう少し具体的な内容もあればいいのかなと思いました。

○田中()座長代理 御意見、どうもありがとうございます。これらを含めて検討していただくようにお願いしたいと思います。ほかの委員の方、御意見はありますでしょうか。では、ただいまの議論を踏まえまして、事務局において次期の中期計画案を作成しまして、次回以降の調査会に提出していただくようにお願いしたいと思います。よろしいでしょうか。

 それでは、次に移ります。議題3、その他です。事務局から、「はたちの献血」キャンペーンのあり方について、という案が出ておりますので、事務局から説明をお願いします。

○菅原課長補佐 それでは議題3、その他の中で「はたちの献血」キャンペーンのあり方についてお話させていただきます。

 資料3を御覧ください。「はたちの献血」キャンペーンの経緯について、簡単に触れさせていただきます。

 昭和50年に民放連の呼び掛けで始まりまして、昭和62年から旧厚生省、都道府県、日本赤十字社が主催となり、現在の形になったと承知しております。寒さにより外出が控え目となる冬の時期については、毎年献血者が減少する時期です。この時期に成人式を迎える二十歳の若者をはじめとした若年層に対して献血への協力、理解を深めてもらうために行ったキャンペーンです。

 キャンペーン自体の認知度は非常に高く、昨年度の第1回献血推進調査会で提示された日赤が行ったアンケートでも、認知度が一番高いキャンペーンという結果でした。ただ、平成27年の第2回の調査会でキャンペーンの見直しの話が出ました。翌28年度の調査会でも議題となり、それとはまた別途、令和4年4月から成年年齢が18歳に引き下げられる。このことから私どものほうからキャンペーンの関係者にアンケートを行いましたので、その結果を御報告するとともに、法務省から成年年齢の引下げに関するアンケート結果の公表がありましたので、併せて御紹介させていただきます。

 まず、資料の1ページは先ほど申しました「はたちの献血」キャンペーンの実施の概要ですので、説明は割愛させていただきます。

 2ページ目、私どもがキャンペーンの関係者、主催者である日本赤十字社、都道府県、後援団体の民放連そのほか合計52団体に対し行ったアンケートの概要です。

 次ページからがアンケート結果です。まず、「はたちの献血」キャンペーンは、若年層向けの広報として効果的であるかについてですが、「効果あり」の回答が84%でした。

 その理由としては、「成人式で広報しているから」、「長年継続しているキャンペーンだから」という理由です。また、「いいえ」や「どちらとも言えない」とした回答の理由については記載のとおりです。

 次に、効果的なキャンペーンとするためのアイデアを募集したところ、マスメディアやSNSで情報を発信する。若年層に人気のある有名人に広報してもらうといった意見がありました。

 4ページを御覧ください。それでは「はたちの献血」キャンペーンの「はたちの献血」という名称の変更の是非について質問しましたところ、「変更したほうがよい」という意見が51%でした。その上で、新名称やコンセプトを募集したところ、御覧になっているとおり、「18歳の献血」「新成人の献血」といった成人式絡みのものが多いということです。また、その他の要望については、以下の記載のとおりですが、いわゆる成人式に関する事項が多い傾向にありました。

 それでは、成人式に関して全国どのような傾向にあるかといったことについて、次ページは参考として法務省が策定していました成人式の時期や在り方等に関する報告書の公表がありましたので、こちらをお示させていただきます。こちらについては令和2年度で作成されたものです。内容を御説明いたします。

 まず、5ページ目です。報告書の目的として挙げられております。その中で、祝日法における成人の意義と民法の成年年齢について記載しておりますが、こちらについて繰り返して改めて申し上げますが、「おとなになったことを自覚し、みずから生き抜こうとする成年を祝いはげます日」と成人式を定義付けております。

 なお、「おとな」の年齢については、明確な定義は設けないこととされております。そして、民法の成年年齢を必ずしも一致するものではないとしております。なお、祝日法において、成人式に関する規定はないとされております。

 次のページを御覧ください。こちらは法務省のほうでアンケートを行った、全市区町村を対象とした調査結果です。その中で成人式の対象年齢について聞いております。まず、現在の成人式の対象年齢はほとんどが「20歳」でした。では、成年年齢引下げ後の成人式の対象となる年齢が既に決まっているかどうかというのを確認したところ、「現在検討中である」「検討していない」を合わせると、9割以上がまだ決まっていないという回答がありました。その上で成人式の対象年齢が決まっているという所に、成人式の対象年齢をお聞きしたところ、ほとんどが「20歳」でした。理由としては、記載のとおりです。

 併せて、時期はどうかということを聞いています。現在の成人式は当然ながら「1月」、いわゆる3連休の時期に実施しているのがほとんどです。

 同様に成年年齢引下げ後の成人式の実施時期に関する方針が決定しているかどうかということを聞いたところ、こちらも9割以上が、「現在検討中」、若しくは「検討していない」ということでした。では、決まっている所に聞いたところ、現在と同じ「1月」というのが約7割以上という回答でした。

 次に、今度は調査対象を変えていまして、1622歳までの年齢層及び4059歳までの年齢層を対象とした結果です。まず、対象年齢ですが、成年年齢引下げ後の成人式の対象年齢は何歳でしょうかと聞いたところ、いずれの年齢層で「20歳」に実施すればいいという回答でした。また、実施時期についても、やはり「1月」という回答がほとんどでした。以上、資料についてはこのような事情でして、これらの状況を踏まえて御議論いただければと存じます。

 なお、本日御欠席の衛藤委員から、次のコメントが寄せられておりましたので、御紹介いたします。「民法で、成人年齢が18歳に引き下げられたことのみをもって連動して見直しを行う必要はない。『はたちの献血』は一般の認知度も非常に高い。これらを踏まえると、直ちに『はたちの献血』キャンペーンを変える必要はない。その場合、『はたち』、この意味合いをどう持たせるかということになるが、20代、30代の献血率向上の要の年齢としてキャンペーンの年齢を従来どおりとし、世論の動向を見ながら今後、再度、検討することはどうか」ということでした。説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。

○田中()座長代理 衛藤先生の御意見を、今、初めて伺ったのですが、引きずられることなく委員の意見もお伺いしたいと思います。よく考えれば「はたちの献血」ですから、今まで二十歳イコール成人だったので、成人の献血みたいなイメージがあったけれども、それに捉われることなく20代という意味の「はたちの献血」ということにしたらいいのではないかというのが、大筋の衛藤委員の御意見だったと思います。このアンケートの結果なども非常に興味がありまして、成年年齢が引き下げられることがあるにもかかわらず、成人式は20歳でという意見が多いということにちょっと驚きましたけれども、これらのことを含めまして「はたち献血」のキャンペーンのあり方について考えていく必要がありますので、御意見のある方は、どうぞお願いしたいと思います。

○田中()委員 よろしいですか。

○田中()座長代理 田中委員、どうぞ。

○田中()委員 田中です。法律改正で成人の年齢が変わることから、自治体によっても成人式を18歳でやるか、20歳でやるかという議論もなされていて、今回この議題は、すごく重要なポイントだと思っています。これまで「はたちの献血」として、キーワードとして世の中に浸透してきた認知度というのは、これまでどおり引き継いでき、同時に

このタイミングで、「はたち」でメッセージしているものを、どういう意味合いで捉えるのを考えてもらうきっかけにすれば良いかと思います。社会に出るタイミングなのか、自立して何かを始めるタイミングなのか、保護者に感謝をするタイミングなのかを立ち止まって考えて、20代に入っていくという流れをつくるということとをプラスして行く。アンケート調査の中にもあるように、知ってはいるけれどアクションにつながらないようなこともあったので、是非、この広報活動をする際に、気づきを得た人にどのような行動を起こしてほしいのかをメッセージできればと思います。行動を起こしやすいような流れ、情報、インフォメーションデザインをどうつくっていくかがポイントです。

 話は変わりますが、3、4年くらい前に町の中の献血ルームがすごくおしゃれになって、テレビなどでもよく取り上げられた時期があったかと思います。あのときも、きれいで、おしゃれで、快適で、カフェや占いやマッサージ、本などもあって充実していることが報じられていました。今、コロナ禍で若い人もみな健康に関していろいろな不安を持っていたり、知識・情報が欲しいという感じにもなっているので、献血ルームに行くと、どんな情報が得られるのか、また何か不調があったときにすぐ教えてもらえるとか、本筋のところの付加価値を改めて整理することが大切です。若い人は町に出るので、献血ルームとのつながりをつくるなど、何かセットで伝えられると良いかと思います。地域の若者については地域医療の問題と、地域における医療をどのように考えていくべきかなどもセットで情報発信が有効です。その辺りを御検討いただければと思います。

○田中()座長代理 田中委員、貴重な御意見ありがとうございました。是非、参考にさせていただいて、ご意見にはいろいろなキーワードが入っていたと思いますけれども、何かコメントありますか。

○菅原課長補佐 ありがとうございます。やはり私どもとしても、当然、先ほど衛藤先生のコメントがありましたけれども、「はたちの献血」、「二十歳」というのを旗印、目印というかそういうことを、やはり若年層の啓発というのを進めていく、その中でいろいろ見直しもというのを考えていきたいと思います。

○田中()座長代理 ありがとうございます。ほかの委員の方、御発言どうぞ。

○佐々木委員 佐々木です。名称についても、そのほかについてもそうですが、これは若い人に訴えなければというか、訴える力がなければ意味がないので、恐らくここで、ここの委員の年齢層を見ると、二十歳からかなりかけ離れているので、これは若い人にちゃんと聞いて、私が子供と話していても感覚がずれているとよく言われるのですけれども、とにかく我々が考えるというよりは若い人に、どういう名前で、いつやったらその気持ちにアプローチできるのかということを、是非何かの形でアンケートとかを取っていただいて、それで決めていくというのがいいのではないかと思います。多分、高校生、それもエリート高校生みたいな人ばかりではなくて、標準的な高校生、一番数の多いその辺りの人がどのように感じるのかというところを、是非データを取っていただけると有り難いかなと思います。

○田中()座長代理 佐々木委員、貴重な御意見、どうもありがとうございました。委員の中で若い全国学生献血推進実行委員の全国委員長、近藤さんが来ていらっしゃると思いますので、近藤さん、御意見何かありますか。

○近藤委員 学生献血推進代表の近藤です。対象年齢を変えるか考えているところですが、アンケートの結果では20歳で成人式が行われる所がほとんどだったので、このままでも、「はたちの献血」という名前でもいいのではないかと結構思っていて、長年この名前でやってきているので、認知度を考えると、やはりこの名前がいいのかなと思っています。あと、名前を変えるにしても、令和4年に18歳に引き下げるということなので、実際に18歳に引き下げられて、どのくらいこのキャンペーンの名前で人数が減少するのかとかを見ながらでも変えていったらいいのかなと思います。音声が私、途切れていて、聞きづらいかと思いますけれども。

○田中()座長代理 いや、大丈夫です。

○近藤委員 よろしくお願いします。以上です。

○田中()座長代理 ありがとうございました。先ほども佐々木委員からいろいろ若い人にアンケートを取って、それも、このキャンペーンのことに反映してくださいという御意見とか、田中委員のように、「はたちの献血」という意味を考えて、どう献血に結び付けるかという御意見とか頂いておりますが、ほかに今日、御発言のない先生方で、御発言いただける先生はおられますでしょうか。海老名委員どうぞ。

○海老名委員 栃木県の海老名です。先ほど来、若年者の、いわゆる10代、20代の話が出てきていますので、「はたちの献血」と定着しているという有意性もある一方で、変えられるチャンスではありますので、いわゆる、今、来られている若い方たちに向けてどのように関心を寄せて頂くのかということで御検討いただくことについては異議は全くありません。是非、アンケートとかで有用な形で変更していただくということになれば、それはそれでいいのですが、ただ、自治体の立場として、かなり「はたち献血」キャンペーンというのが1つの重要な事業にはなっているので、名前がいきなり変わるとなると結構準備とかも大変なので、その辺りを御配慮いただければと思いますので、よろしくお願いします。

○田中()座長代理 ありがとうございました。今までの御意見を踏まえまして、「変更しない」その意義をしっかり考えて展開するのがいいという感じの総意ではないかというように思います。時期についても、冬期はなかなか献血者の確保が難しい時期ですので、ここでキャンペーンを張るということにはある一定の献血推進の意味がある時期でもありますので、時期も含めて検討していただければいいかと思います。事務局においては、今日頂いた意見を踏まえまして、キャンペーンのあり方について検討していただきたいと思います。

○菅原課長補佐 御意見ありがとうございました。私どもも、今後、世間の状況を見ながら検討させていただければと考えております。もちろん、いきなりというのはそれはできませんので、そこら辺はいろいろと主催者間とで御協力を得ながら検討を考えていきたいと思っております。以上でございます。

○田中()座長代理 事務局からほかに何かありますか。

○菅原課長補佐 私どもからは、特にございません。

○田中()座長代理 委員の皆様、今日、議題1~3までを通じまして、何か御意見がありましたら御発言いただければと思います。今日は献血推進の現状と、再来年度の計画、「はたちの献血」キャンペーンの議題について御討議いただきました。貴重な御意見をいただきまして、本当にありがとうございました。コロナ禍におかれましても、もうしばらく日本はもうちょっと我慢しないといけないかなと思いますが、献血の確保にも重々頑張っていただきまして、需要と供給のバランスを取っていただければと思っております。私からはこれで終わらせていただきますので、事務局に返したいと思います。よろしくお願いします。

○菅原課長補佐 田中座長代理、ありがとうございました。特に皆様の御意見がないようですので、これで終了させていただきます。今日はお忙しいところ、ありがとうございました。

(了)