人材育成事例374

 
 
 
 
    株式会社T
さまざまな階層における独自の人材育成の取り組み
 
 
 
 
情報掲載年度 2017年度
情報掲載日 2018/03/06
都道府県 東京都
 
資本金 1億円以上~3億円未満
従業員数 50人以上~100人未満
産業分類 サービス業(他に分類されないもの)
 
 
ビル管理事業
広報広告事業(広告・広報物の制作等)
事務センター(人事業務サービス)
オフィス支援事業(総務業務サービス・オフィス用品等の集中購買)
情報資料センター運営管理事業(図書・アーカイブ管理)
 
 
会社の目指す将来像・ビジョン
■当社は、当社の持つ専門知識や能力を常に研鑽して高めることに努力し、グループ各社の業務効率向上に寄与する
■当社は、社員一人ひとりが高い倫理観を持って行動するとともに、専門知識や能力を持った人材として成長することを目指す
■当社は、当社に働く一人ひとりの成長を促すとともに、全員が充実感と安心感を持って働くことができる職場環境づくりに取り組む
 
 
重点実施事項
1.自己研鑽
(1)社員の能力開発、キャリア形成および担当領域拡大のために必要な公的資格の取得の奨励

2.事業部でのOJT
(1)業務に沿った基本知識・基本技術の確実な習得[若手社員対象]
(2)専門領域における実務能力、対人折衝能力及びマネジメント能力等の向上[中堅および役職社員対象]
(3)報・連・相の徹底[全社員]
(4)本人の能力伸長を目指した一段上の目標設定[全社員]

3.集合教育
(1)新人研修
毎年、新たに会社に入った人に実施している研修。
主に親会社から受け継がれている企業理念や歴史などを中心に、施設見学などを交えながら実施している。
社長との懇親会などを通して互いにチームとしての意識を芽生えさせるようにしている。
年齢差はあっても「同期」という感覚を持つことにより会社への帰属意識を持たせている。
(2)中堅社員研修
内部ファシリテーターの進行による研修。
ケーススタディのグループディスカッションを実施。
テーマは「時間の管理」等。
活発な意見交換を通して、テーマへの自らのアプローチへの内省と事業部をまたいだコミュニケーションの醸成を図る。
(3)管理職研修
2年間にわたり、アクションラーニングという手法を用いて、今自分が直面している仕事の問題を持ち寄り、インストラクターや受講者同士で質疑応答を繰り返しながら、問題解決への気づきと行動変容を起こさせるというセッションを実施。
人間関係がテーマとなることが多く、マネジメント研修としての意義に疑問の声もあったが、マネージャー同士の問題の共有化という点では効果大。
(4)上級管理職研修
今年度2日間実施。
次期幹部候補生を対象にマネジメントアセスメント研修を実施。
体験演習により12の能力要件の設定のもと受講者各人の強みや弱みを外部機関と当社幹部が共有し、今後の幹部人事・人材育成への道標とした。
 
 
管理職(アクションラーニング)研修と上級管理職(マネジメントアセスメント)研修についての今後の課題
■アクションラーニング
準備シートに自分が役割を遂行するうえでの「最重要な問題」について、その「背景」「内容」「解決できないとどのような利益が生じるか」などを記載。
【守秘義務・取扱注意】
情報は安心して話せる研修参加メンバー内だけで、この場限りの門外不出とした。
これには長所・短所があった。
長所としては、上司や組織の中で言えない自分の問題を包み隠さずオープンに語り合えた点、その結果マネージャー同士の結束が強まった点。
短所としては、この場限りであるがゆえ、研修後の成果としてどんなことが話し合われたのか幹部や上司にフィードバックできなかった点、結果として研修の効果が測りにくかった点である。
参加者の中には研修の翌日になんらかの行動を起こし始めたという者がいたがマネージャーとしての力量アップという観点からすると、継続的な実施が必要であろうと考えられる。

■マネジメントアセスメント研修
体験学習としてケーススタディによる模擬面接演習、集団討議演習、事業計画分析立案演習を実施した。
参加者の言動をコンサルタントが常にアセスメントを行い、それぞれに5段階評価を実施した。
演習とその撮影ビデオを見直すことにより、参加者は自分の強み・弱みを認識するとともに、相互フィードバックも実施したので他者評価も認識することができた。
アセスメントの結果・総合得点は会社幹部と参加者個々人の双方にフィードバックを行った。
参加者からは,これまでの研修の中で「一番きつかった」「一番面白かった」などの感想が聞かれた。