推進者取組事例019

 
 
 
 
    株式会社 秋田今野商店
「温故知新」「技術が資本」を合い言葉に総合微生物スターターメーカーとして無限の可能性を追い求める。
 
 
 
 
情報掲載年度 2017年度
情報掲載日 2018/02/02
都道府県 秋田県
資本金 1000万円以上~5000万円未満
 
従業員数 50人未満
産業分類 製造業
推進者の役職名 総務部長
推進者としての従事年数 10年以上
 
 
創業は明治43年、醤油醸造業を起源に持ち、現在は日本酒や焼酎、味噌など、あらゆる醗酵・醸造食品に用いられる麹の元となる「種麹」を製造する日本でも数少ない企業であります。微生物の分析や培養に関する高い技術を活用し、農業向けの微生物農薬や食品添加物としての乳酸菌の製造など、異業種の事業も展開しています。

(株式会社 秋田今野商店ウェブサイト
 
 
「温故知新」を旨とし、日本古来の発酵技術を究め、菌の未知の可能性を探ります。つまり、古来の経験を基に最新の技術を意欲的に製品の改良及び開発に役立てることによって社会貢献いたします。このようにして、「全社的人材育成」を目指し、キャリア形成を体系的かつ継続的にしかも計画的に実施します。
 
 
まずは、人材育成を体系化し、今後の会社の将来像を明確にしたことであります。設備を充実しても機械がモノを作り分析するわけではなく、「ヒト」がいかに創造性のあることをできるかが今後の鍵となるので、人材育成を最重要課題と捉えて「事業内職業能力開発計画」に従って体系的、継続的、計画的に教育訓練を実施していくことと考えております。
 
 
秋田職業能力開発サービスセンターの人材育成コンサルタントから人材育成に関する各種情報提供を受け、「導入レベルのキャリア・コンサルティング講習会」へ参加し、キャリア・ガイダンスの6分野について学び、会社内で自己理解、仕事理解を深めるために社員の希望と会社の考えをすり合わせる機会を設けることができました。
 
 
会社の社是「温故知新」にある通り、社長は「新しい技術で新しいものを生むよりも、古い技術で新しいものを生む方が強い。」と述べられており、人材育成の重要性を別の表現で表していますが、今後は➀部下のやる気や能力➁上司のやる気や能力➂会社の教育環境や制度 をどのようにバランスよく会社の中に醸成していけばいいのかが課題です。会社の製造品目「菌」には無限の可能性があり、同様に「ヒト」も無限の可能性を孕んでおり、社員の希望と会社の考えをすり合わせるキャリアコンサルティングを定期的に実施することが目標であります。
 
 
弊社の主力商品である麹菌は、通称モヤシと呼ばれモヤシは萌えるつまり芽が出るという意味があります。良い環境には、キャリアアップしていく芽が育つ、そしてこの芽を大きく伸ばしていくことができれば、合言葉のである「温故知新」「技術が資本」を実現できると考えております。
 
 
会社の事業展開のキーワードは、「食品」「健康」「環境」で環境が体にいい食品を育み、食品が人間の健康を作ります。この理念に基づき、現在は基幹事業である「種麹」の他、「微生物農薬」「乳酸菌」の事業を展開しております。いずれの事業においても、その中核にあるのは長年培ってきた分析・培養の技術であり、その要になるのは社員らの感性と忍耐力であり、微生物の日々の変化を五感で捉え、微かな兆候を見逃さず、確実に再現できるまで、確証に達するまで粘り強く試行を繰り返しております。だからこそ、人材育成は重要であり、コアの技術と人材を活かした事業展開をしております。