職業能力開発計画事例１８１

中国精螺株式会社

１．経営理念

「製品は鳥の目、人の目、虫の目をもって作ろう！」

当社は、以下の４つを経営理念に掲げ事業活動に取組んでいる。

（１）「ソフトな頭とハードな心」
いかなる問題にも対処できる柔軟な思考を持ち、何事もやり遂げようとする強い心を持ちます。

（２）「従業員は全員検査員」
全従業員が高い品質意識を持ち、一人一人が検査員であるという自覚をもって品質の確認を行います。

（３）「次工程はお客様」
次工程をお客様と考え、あなた自身が作った製品を直接お客様に買っていただくつもりで仕事に取組みます。

（４）「継続的改善」
今まで築いてきた仕事の仕組みを基礎にして、仕事を改善し、仕事の質や製品の品質を高め続けていきます。

２．人材育成の基本的方針・目標

当社は、「企業＝人材」という強い認識のもと、目指すべき人材を以下のとおり定める。

（１）当社の経営理念に共感および実行できる社員

（２）いかなる問題にも対処できる柔軟な思考能力を兼ね備えた社員

（３）立案した目標を何としてもやり遂げようとする強い気持ち（責任感）を持った社員

（４）他の社員の立場、気持ちを理解できる高いコミニュケーション能力を持った社員

（５）現工程に甘んずることなく手順の改善意識を常に持って仕事に取組む社員。

人材育成の推進にあたっては、「教育訓練体系図」、「年間スキルマップ（以下スキルマップと云う）」および「担当職務記録シート」を作成し、計画的に人材育成を行うべく取り組んでいる。

具体的な取組みとしては、各課の課長は、担当社員が果たすべき責任役割を規定した「職務分掌・権限規定表」に基づき「スキルマップ」の現状から、教育必要点と習得目標を設定し、新たな教育・訓練が必要な場合は、「スキルマップ」に教育内容を織り込み管理している。

さらに、各課長は、日常業務の中に「スキルマップ」計画や社員ごとの「担当職務記録シート」に基づき、職場内教育（OJT)を実施している。

また、必要に応じて社外研修派遣教育（OFF-JT)をするなど社内の教育体制を整備し目標設定や自己啓発も行える土壌づくりにも取組んでいる。

１．社員の配置係る基本的な方針

社員の配置については、会社の経営環境および生産状況等に基づき、社員の能力、特性等を公正かつ客観的に評価して決定することとしている。

また、社員のやる気・自主性等モチベーションを起こさせる必要性から希望も勘案することがある。

具体的な配置については、各課の管理職と協議したうえで、社長が最終決定を行うこととしている。

２．昇進・昇格、人事考課等に関する事項

（１）人事考課の仕方および考課内容

１）考課内容
i）別途定める「職務要件書」に基づき職務遂行能力
ii）「スキルマップ」・「担当職務記録シート」の達成状況
iii）対象期間における勤務状況、責任感等

２）考課の仕方とその活用
i）別途定める「職務要件書」、「スキルマップ」及び「担当職務記録シート」を活用し、業務遂行能力、問題解決能力、対人関係能力、目標達成度を個人別に客観的かつ公正に判定し評価を行っている。
ii）対象期間の勤務成績を判定し、賞与評価を実施している。

３）考課時期
i）昇給のための考課を年1回、4月に実施している。
ii）賞与評価のための考課は年2回、４月と10月に実施している。

４）考課者
１次考課者として各課の課長が個別に面接を実施して評価を決定する。
さらに、公平性が保たれるよう役員会で協議したうえ、最終決定は社長が行うこととしている。

（２）昇進・昇格の決定の仕方および考課内容

１）1年間（事業年度4月～3月まで）の人事考課結果と別途定める「職務要件書」に照し合せて、役員会で協議し、最終決定は社長が行うこととしている。

２）前記要件に加え、年齢・職務年数・資格取得状況等も勘案して決定することとしている。

（３）人事考課結果の活用、処理

１）考課の結果は（１）、（２）で記載した、「昇給・賞与」および「昇進・昇格」の評価基準として活用している。加えて、個々の社員の今後の「適正配置」や「人材育成計画」策定等の基礎資料としても活用している。

２）考課結果については、担当部署がとりまとめを行い取扱いについては、社長が最終責任者として、役員および各課の責任者にフィードバックを行い、今後の人材育成・能力開発に対する意識づけを行うこととしている。

資料１「職能要件書」及び、資料２「教育訓練体系図」をご参照ください。

（中国精螺株式会社ウェブサイト）

・職能要件書
・教育訓練体系図

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