小宮山大臣閣議後記者会見概要

H24.3.16(金) 7:50 ~ 7:56 ぶら下がり

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
今日は、冒頭私から3件あります。 一つは、お手元にお配りしてありますが、閣議で独立行政法人の長の人事について了解が得られました。この皆さんについては、4月1日付けで任命することにし、閣議で了解を得ました。 今日、この春卒業予定の高校・大学等の就職内定状況、高校は1月末、大学は2月1日時点を発表しました。内定率は、高校・大学ともに前年、前々年同期を上回る水準になっています。被災地の高校生は岩手、宮城、福島ともに前年を上回っています。しかし、調査時点では未だ16万人程度の未内定者がいます。厚生労働省では、文科省、経産省と連携して、未内定者の学生を「一人にしない」ために、あきらめないようにジョブサポーターによる個別支援を中心とした「卒業前最後の集中支援」を継続します。卒業後も6月末までを集中支援期間として、一人でも多くの方が、就職が決まるように今後も全力で支援をしていきます。 それから、昨日、職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議で「職場のパワーハラスメントの予防・解決に向けた提言」がまとめられました。この提言では、企業や労働組合が予防・解決に向けて取り組むよう求めることに加えて、働く全ての方の取組や心構えにも期待する踏み込んだ内容になっています。職場のパワーハラスメントは、何がパワーハラスメントか分からないということもありますので、具体的なこともこれからお示ししていきたいと思っています。パワハラは働く人の人格・尊厳を傷つける許されない行為ですので、この提言は、職場からこの問題を無くしていくための第一歩です。厚生労働省としても何がパワハラに当たるのかということの事例も含めて、周知徹底を図っていきたいと考えています。 以上です。

質疑

記者:
子ども手当ですが、昨日3党の間で、児童手当ということで決着しました。名称と内容も含めて野党側からマニフェストの破綻だという声も聞こえていますけれども、大臣としては今回の決着をどう評価されますでしょうか。
大臣:
このねじれ国会の状況の下で、3党がぎりぎりのところで協議していただいて、現実的なところで落ち着けていただいたと思っていますので、この修正がされましたらこの法案の成立に全力を挙げていきたいと思っています。名称は、児童手当に戻りましたけれども、目的のところに子ども手当の理念でもありました「子どもの健やかな成長」ということも入れてありますし、3党の政調会長の確認書の中でも子ども手当で色々やってきたことも踏まえということも書いてございますので、名前は消えましたけれども、今までの児童手当の良いところと子ども手当精神も含んだ現実的な決着だと思っています。
記者:
後期高齢者医療制度ですが、当初は3月の法案提出を視野に入れていたと思うのですが、一部報道に「厚労省が後期高齢者医療制度の今月提出は先送り」という話もありますが、今の進捗状況はどうなっていますでしょうか。
大臣:
後期高齢者医療制度については、この国会に提出するために引き続き関係者の理解が得られるように努力中です。ただ、地方団体の色々な御意見もあり、そう簡単な状況でないことは確かです。ただ、一部でこの国会の提出を断念したかのような先送りという報道もありますが、今は大綱にあるように「関係者の理解を得た上で提出」となっているので、理解を得るための努力中でございます。断念したとか、先送りしたいう事実はございません。
記者:
パートの適用拡大について45万人ということの評価と、来年、新年金制度の法案を出す予定ですけれども、それでもこの程度の規模なのでしょうか。
大臣:
パートの短時間労働者の社会保険適用が(対象者)45万人で落ち着いたということは、これも現実的な決着だったかなと思っています。厚生労働省としては、当初100万人規模と考えていたのですが、今の厳しい経済状況の中で、経済界からは19年法案の20万人ということが強く出されていました。その中で政調会長が厚生労働・経済産業両部門の取りまとめをしていただきましたので、現時点としては、103万円の壁というところは切っているわけなので、そこの意味合いは女性が働き続けるという意味で大きいと思っています。さらに、28年(4月)から施行した上で3年以内に拡大していくということなので、当初から370万人というのは将来へ向けての目指すべきゴールでしたので、そういう意味では45万人からスタートというのは、非常に現実的な路線だったかなと思っています。それで、今日の集中審議でも聞かれますが、新年金法との関係も言われるのですが、新年金法は、番号制度とか歳入庁の構想とか色々な前提を作らないとスタートできないということですので、そういう中で、今の非正規の格差を是正する、多様な働き方を支援していくという意味では、少しでも早くスタートさせるということだと考えています。

(了)